JP4056386B2 - 無線基地局、無線基地局における指向性制御方法、及びプログラム - Google Patents

無線基地局、無線基地局における指向性制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局、無線基地局における指向性制御方法、及びプログラムに関し、特に当該無線基地局における指向性制御技術に関する。
背景技術
近年、携帯電話機、携帯型情報通信機器等を含む無線情報端末の増加に伴い、周波数資源の有効利用に対する社会的要請が高まっている。この要請に応える技術に、パス分割多重アクセス方式がある。
パス分割多重アクセス方式とは、無線基地局が、送受信ともに指向性を有するアンテナを用いることにより、1つの周波数の搬送波を用いて異なる方向に存在する複数の移動局と同時刻に通信を行う方式を言う。
パス分割多重アクセス方式において無線基地局が用いるアンテナに、アダプティブアレイ装置がある。アダプティブアレイ装置は、固定的に設置された複数のアンテナを備え、個々のアンテナの送受信信号の振幅と位相とを変化させることにより、装置全体として送受信指向性パターンを形成する。
より具体的に言えば、当該装置は、個々のアンテナに受信される信号の振幅と位相とをアンテナ毎に変化させ、当該各信号を加算することにより、当該振幅と位相との変化量(以降、ウェイトと呼ぶ)に応じた指向性パターンを通して受信される信号を合成する。また、送信信号の振幅と位相とを受信時のウェイトと等しくアンテナ毎に変化させた信号を、各アンテナから送出することにより、受信時と等しい指向性パターンを通して信号を送信する。
アダプティブアレイ装置については「アレーアンテナによる適応信号処理」(菊間信良著、科学技術出版刊)に詳細に記載されている。
前記無線基地局は、前記アダプティブアレイ装置を用いて、多重される移動局毎に最適な指向性パターンを形成する。即ち、当該無線基地局は、多重されるそれぞれの移動局を所望移動局とし、当該所望移動局の方向へ送信強度及び受信感度を高め(以下、ビームを向けると称する)、かつ他の移動局の方向へ送信強度及び受信感度を低下させる(以下、ヌルを向けると称する)指向性パターンを形成する。
アダプティブアレイ装置において、当該最適な指向性パターンを形成する処理の主要部は、最適な指向性パターンを与えるウェイトを算出する処理に他ならない。前記アダプティブアレイ装置は、最小二乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)法に基づいてウェイトの最適値を算出する。
MMSE法は、所望移動局から送信された信号と、前記合成される受信信号との差の2乗の平均値を最小とするウェイトが、当該所望移動局に対する最適な指向性パターンを形成するという原理に基づいて、ウェイトの最適値を算出する方法である。
MMSE法に基づくアダプティブアレイ装置は、信号の受信期間において、信号内容又は変調方式等に関する予備知識を用いて移動局から送信された信号を推定して複製し、当該信号(参照信号と呼ぶ)と受信信号との差の2乗の平均値を減少させるよう、所定の単位時間、例えば信号のシンボル時間毎に、直前のウェイトを逐次修正することにより、ウェイトの最適値を算出する。
また、当該装置は、信号受信期間に後続する送信期間において、当該受信期間の終了時のウェイトを用いて、当該受信期間の終了時と等しい指向性パターンを通して信号を送信する。
図5は、2つの移動局がパス分割多重される場合に、従来の指向性制御方法を用いて、一方の移動局を所望移動局とし、他方を非所望移動局として形成される指向性パターンを示している。同図において、900は無線基地局、901及び902は移動局、911は移動局901に対して形成される指向性パターン、912は移動局902に対して形成される指向性パターンである。
このように、パス分割多重アクセス方式を用いて複数の移動局と通信する前記無線基地局は、多重される移動局のそれぞれに対して最適な指向性パターンを形成する。これにより、当該無線基地局は、各移動局との間で適正な通信品質を維持すると共に、周波数資源の有効利用を実現している。
しかしながら、アダプティブアレイ装置は、受信信号に基づいて算出される応答ベクトルを用いて指向性を制御することから、一度も信号を受信していない移動局、すなわち応答ベクトル情報がまだ得られていない移動局の方向に対して指向性パターンを制御できない。
このため、当該装置を用いる従来の無線基地局は、新たな移動局とパス分割多重により通信を行う際、まず移動局から送信される上り信号を受信して応答ベクトルを算出する必要があり、無線基地局側から先にパス分割多重した下り信号を送信できないことから、通信順序に制約があるという問題がある。
また、移動局から受信した上り信号に基づいて応答ベクトルを算出した後、移動局が移動した場合、当該応答ベクトルにより表される移動局の方向に誤差が生じる。特に、応答ベクトルを算出してから長時間が経過した場合、又は移動局の動きが速い場合に、最後に算出された応答ベクトルにより形成した送信指向性パターンを用いてパス分割多重された下り信号を送信し続けると、信号が所望移動局へ到達しないのみならず、移動した非所望移動局に対して干渉信号として到達するため、雑音又は混信を生じる等、パス分割多重通信における通信品質を損なうという問題がある。
上記問題は、例えば、移動局が他の無線基地局へハンドオーバーする際、無線基地局は、移動局から上り信号を受信することなく、所定の期間切り戻りバーストと呼ばれる信号を送信する場合に生じる。
また、パケット通信モードのように、ある時分割タイムスロットにおいて移動局からの上り信号を受信した後、当該タイムスロットを用いて他の移動局と通信を行い、然る後以前の移動局に下り信号を送信する通信順序が許容されるプロトコルにおいても、上述した問題が生じる。
発明の開示
上記問題点を解決するために、本発明は、無線基地局からの方向が不明である移動局をも効果的にパス分割多重することにより、通信順序の制約を解消し、かつパス分割多重通信における通信品質を向上する無線基地局、及び当該無線基地局における指向性制御方法を提供することを目的とする。
本発明の無線基地局は、アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局であって、前記複数の移動局のうち無線基地局からの方向が不明な1つの目的移動局に対して、他の移動局の方向にヌル点を設けた指向性パターンを用いて信号を送信し、前記目的移動局における干渉を低減するように他の移動局に対する送信出力を調整する。
また、前記無線基地局は、前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算手段と、前記目的移動局を特定する特定手段と、前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出手段と、前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御手段と、前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御手段とを備えてもよい。
これらの構成によれば、本発明の無線基地局は、前記目的移動局に対して他の移動局方向にヌル点を設けた強制ヌル指向性パターンを通して信号を送信し、他の移動局に対して送信利得を低減したパワーダウン指向性パターンを通して信号を送信するので、各移動局方向に対する所望信号と非所望信号との間に適正な強度比が確保され、方向が不明である目的移動局とも適正な通信品質を保ってパス分割多重通信することが可能となる。
さらに、前記強制ヌル指向性パターンは、前記目的移動局から事前に信号を受信することなく形成できるため、従来の多重開始時に設けられていた通信順序の制約も解消できる。
また、前記無線基地局は、さらに移動局から受信した信号の強度を測定する測定手段を備え、前記特定手段は、(a)受信信号が一定期間以上得られていない、(b)受信信号のエラー率が所定値よりも大きい、(c)受信信号の強度がしきい値よりも小さい、又は(d)フェージング速度が所定値よりも速い移動局を、前記目的移動局と特定してもよい。
この構成によれば、前記無線基地局は、方向が不明、若しくは、方向に関する信頼性が低いと判断される場合を網羅して、前記目的移動局を特定するため、上記説明した指向性制御を行うべき状態をより的確に判断できる。
また、前記第2制御手段は、さらに、制御対象移動局から受信された信号のエラー率、強度、及び変調速度、制御対象移動局のフェージング速度、並びに、制御対象移動局から通知される当該移動局における受信エラー率、の何れかに応じて、送信出力を前記所定値から増減させてもよい。
この構成によれば、前記パワーダウン指向性パターンを通して通信する移動局について、送信利得の低減により通信品質を損なっていると判断される条件を網羅して減衰量を調整するため、パワーダウン対象移動局との通信品質の向上が期待できる。
本発明の無線基地局における指向性制御方法は、アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において用いられる指向性制御方法であって、前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、前記複数の移動局のうち、前記無線基地局からの方向が不明な1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御ステップとを含む。
また、本発明のプログラムは、アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において、コンピュータを用いて指向性制御を行うためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、前記複数の移動局のうち、前記無線基地局からの方向が不明な1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御ステップとを前記コンピュータに実行させる。
この方法若しくはプログラムにより指向性制御を実行する無線基地局は、前記目的移動局に対して他の移動局方向にヌル点を設けた強制ヌル指向性パターンを通して信号を送信し、他の移動局に対して送信利得を低減したパワーダウン指向性パターンを通して信号を送信するので、各移動局方向に対する所望信号と非所望信号との間に適正な強度比が確保され、方向が不明である目的移動局とも適正な通信品質を保ってパス分割多重通信することが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
本実施の形態における無線基地局は、PHS規格で定められた時分割多重アクセス/時分割2重化(TDMA/TDD:Time Division Multiple Access/Time Division Duplex)方式とパス分割多重アクセス(PDMA:Path Division Multiple Access)方式とを併用して複数の信号を多重し、当該信号を1つの搬送波を用いて送受信する無線基地局である。当該無線基地局は、当該時分割多重アクセス方式における1つの時分割単位時間毎に、最大4つの信号をパス分割多重して同時に送信又は受信する。
<全体構成>
図1は、本実施の形態における無線基地局100の構成を示すブロック図である。無線基地局100は、アダプティブアレイ部10、モデム部40、ベースバンド部50、および制御部60から構成される。
ベースバンド部50は、図外の電話交換網を介して接続される複数の回線から、複数の音声又はデータのベースバンド信号入力され、当該信号を時分割多重信号に組み立て、当該時分割多重信号をモデム部40に出力する。また、モデム部40から入力された時分割多重信号を個々の信号に分解し、当該信号を回線に出力する。
ベースバンド部50は、当該時分割多重処理をPHS規格で規定されるTDMA/TDD方式に従って行う。当該規格における時分割多重信号は、5mSの周期を有するTDMA/TDDフレームが繰り返されて成り、1つのTDMA/TDDフレームは、各周期を8等分されてできる4つの送信タイムスロットと4つの受信タイムスロットとから構成される。送信、受信各々1つのタイムスロットは時分割多重アクセス/時分割2重化による1つの双方向の通信チャネルを構成する。従って、当該1つの時分割多重信号は4つの通信チャネルを構成する。
ベースバンド部50は、パス分割多重される最大4つの時分割多重信号のそれぞれに最大4つの回線の信号を時分割多重する処理を、並列に実行する。
モデム部40は、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調方式を用いて、ベースバンド部50から入力された時分割多重信号を変調してアダプティブアレイ部10に出力し、また、アダプティブアレイ部10から入力される信号を時分割多重信号に復調してベースバンド部50に出力する。モデム部40は、パス分割多重される最大4つの時分割多重信号について、前記変復調処理を並列に実行する。
アダプティブアレイ部10は、TDMA/TDDフレーム内のタイムスロット(以降、単にタイムスロットと呼ぶ)毎に、当該タイムスロットにおいてパス分割多重により接続される個々の移動局を所望移動局として、所望移動局毎に適切な指向性パターンを形成する。この際、アダプティブアレイ部10は、制御部60からの指示に従って、(1)通常の指向性パターン形成、(2)パス分割多重される移動局のうち方向が不明な一つの移動局に対する指向性パターン形成、(3)当該移動局と同時にパス分割多重される他の移動局に対する指向性パターン形成及び送信出力の調整の、何れかの方法による制御を行う。
アダプティブアレイ部10は、当該形成した各指向性パターンを用いてパス分割多重された受信信号から個々の移動局の信号を分離してモデム部40に出力し、かつモデム部40から入力された各移動局宛ての信号を個々の移動局の方向のみへ送出する。
制御部60は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)およびメモリなどで実現され、CPUがメモリ中のプログラムを実行することにより無線基地局全体を制御する。
特に、制御部60は、移動局特定部61及び送信出力指示部62を備え、パス分割多重される移動局のうち無線基地局からの方向が不明な移動局がない場合は、アダプティブアレイ部10の全ての指向性制御部31〜34に対して、前記(1)の方法でウェイトを計算するよう指示する。方向が不明な一つの移動局が移動局特定部61により特定される場合には、当該移動局を所望移動局とする指向性制御部に対して前記(2)の方法、当該移動局と同時に多重される他の移動局を所望移動局とする指向性制御部に対して前記(3)の方法により指向性パターンを形成するよう指示する。更に(3)の方法を指示する指向性制御部に対し、送信出力指示部62により送信出力レベルを指示する。
<アダプティブアレイ部>
図2は、アダプティブアレイ部10の構成を示すブロック図である。アダプティブアレイ部10は、アンテナ11〜14、無線部20、及び信号処理部30から構成される。
無線部20は、アンテナ毎に設けられる受信部211〜214と送信部221〜224と送受信切替スイッチ231〜234とから構成される。各受信部211〜214は、ローノイズアンプ等を含み、各アンテナに受信された高周波信号を低周波信号に変換し、増幅して信号処理部30に出力する。各送信部221〜224は、ハイパワーアンプ等を含み、信号処理部30から入力された低周波信号を高周波信号に変換し、送信出力レベルにまで増幅して各アンテナに出力する。
信号処理部30は、パス分割多重される移動局毎に設けられる指向性制御部31〜34、及びアンテナ毎に設けられる加算器361〜364から構成され、具体的にはプログラマブルなDSP(Digital Signal Processor)を用いて実現される。
各指向性制御部31〜34は、パス分割多重される各移動局に対応して設けられ、制御部60から指示された指向性パターンの形成方法に従い、タイムスロット毎に、当該タイムスロットにおいてパス分割多重される移動局の各々1つを所望移動局として、アンテナ毎に送受信信号の振幅と位相とを変更することにより、当該所望移動局に対して適切な指向性パターンを形成する。
各加算器361〜364は、各指向性制御部31〜34によって振幅と位相とを変更された送信信号をアンテナ毎に加算し、無線部20へ出力する。
<指向性制御部>
指向性制御部31は、受信信号調整部310、ウェイト計算部330、参照信号生成部340、及び送信信号調整部350から構成され、自らが所望移動局とする移動局に対して適切な指向性パターンを形成する。
なお、他の指向性制御部32〜34も同一構成であるため、指向性制御部31を代表して説明する。
受信信号調整部310は、乗算器311〜314及び加算器320を備え、無線部20から入力されるアンテナ毎の受信信号の振幅と位相とを、ウェイト計算部330が算出したウェイトに従って乗算器311〜314を用いて変更し、それらを加算器320で加算する。
参照信号生成部340は、値が固定的に定められている信号、例えばPHS規格におけるシンボル同期用の符号であるプリアンブルやユニークワード等について、所望移動局の参照信号を生成する。また、参照信号生成部340は、既知の変調方式により変調された信号、例えばπ/4シフトQPSK変調された信号について、復調して得た情報のシンボル点を当該変調方式において取り得る位置に補正した後に再変調することにより、所望移動局の参照信号を生成する。
ウェイト計算部330は、制御部60から指示される指向性パターンの形成方法に従い、各受信タイムスロットにおいて、ウェイトを算出する。
送信信号調整部350は、乗算器351〜354を備え、受信タイムスロットと対をなして通信チャネルを構成する送信タイムスロットにおいて、直前の受信タイムスロットの終了時において算出されたウェイトに従って、モデム部40から入力される送信信号の振幅と位相とをアンテナ毎に乗算器351〜354を用いて変更する。
<ウェイト計算部>
ウェイト計算部330は、応答ベクトル計算部331、RSSI計算部332、通常ウェイト計算部333、強制ヌルウェイト計算部334、パワーダウンウェイト計算部335、及びウェイト選択部336を備え、応答ベクトル計算部331により計算される所望移動局の応答ベクトル、及び指向性制御部32〜34から供給される非所望移動局の応答ベクトルを用いて、ウェイトを計算する。
応答ベクトル計算部331は、タイムスロット毎に、無線部20から入力されるアンテナ毎の受信信号と参照信号生成部340によって生成された参照信号とから、所望移動局の応答ベクトルを算出する。応答ベクトル計算部331は、算出された応答ベクトルをウェイト計算部330へ出力すると共に、指向性制御部32〜34及び制御部60へ出力する。
RSSI計算部332は、タイムスロット毎に、当該タイムスロットにおいて無線部20に受信された信号のうち所望移動局の信号成分の強度を算出し、制御部60へ出力する。
通常ウェイト計算部333は、制御部60から前記(1)の方法による指向性パターン形成を指示された場合に、前述したMMSE法に基づいて、参照信号生成部340により生成される参照信号と、受信信号調整部320により合成される受信信号との差の2乗の平均値を最小とするウェイトの最適値を逐次計算する。通常ウェイト計算部333は、MMSE法におけるウェイトの最適値を与える条件であるウィーナ解を、LMSアルゴリズム、RLSアルゴリズム等の逐次計算アルゴリズムを用いて解くことにより、ウェイトの最適値を求める。
当該ウィーナ解、及びウィーナ解を求める逐次計算アルゴリズムは、前記「アレーアンテナによる適応信号処理」に詳しく述べられているので、ここでは詳細な説明を省略する。
強制ヌルウェイト計算部334は、制御部60から前記(2)の方法による指向性パターン形成を指示された場合に、指向性制御部32〜34から供給される非所望移動局の応答ベクトルが表す方向にヌルを向けるウェイトを算出する。
パワーダウンウェイト計算部335は、制御部60から前記(3)の方法による指向性パターン形成を指示された場合に、応答ベクトル計算部331により算出された所望移動局の応答ベクトルが表す方向にビームを向け、方向が不明な移動局を除く非所望移動局について指向性制御部32〜34から供給される応答ベクトルが表す方向にヌルを向けるウェイトを算出する。方向が不明な移動局が唯一の非所望移動局であり、そのために非所望移動局の応答ベクトルが供給されない場合、パワーダウンウェイト計算部335は全方向に均一な指向性パターンを形成するウェイトを算出する。
パワーダウンウェイト計算部335は、さらに、方向が不明な移動局における干渉を低減するため、全方向に一様な所定値、例えば15dB、利得を減衰した指向性パターンが形成されるよう、前記算出されたウェイトを変更する。ただし、送信出力指示部62から送信出力が指示された場合は、当該指示に応じてウェイトを変更する。
ウェイト選択部336は、制御部60から指示された指向性パターンの形成方法に応じて、前記通常ウェイト計算部333、強制ヌルウェイト計算部334、パワーダウンウェイト計算部335のいずれかが算出したウェイトを選択し、受信信号調整部310及び送信信号調整部350に出力する。
<強制ヌルウェイト計算部の詳細>
強制ヌルウェイト計算部334は、具体的に4本のアンテナを備えるアダプティブアレイ装置の例によれば、次のようにして、非所望移動局の応答ベクトルが表す方向にヌルを向けるためのウェイトを算出する。
即ち、非所望移動局の応答ベクトルを
H=[h、h、h、hは転置)
ウェイトを
W=[w、w、w、wと表したとき、当該応答ベクトルとウェイトとの間の関係
+w +w +w =0 (は複素共役)が成り立つウェイトは、非所望移動局の応答ベクトルが表す方向にヌルを向ける指向性パターンを形成する。強制ヌルウェイト計算部334は、当該関係式を複数の非所望移動局の応答ベクトルについて連立して解くことにより、当該非所望移動局の全てに対してヌルを向けるためのウェイトを算出する。
<パワーダウンウェイト計算部の詳細>
パワーダウンウェイト計算部335は、MMSE法におけるウィーナ解を前記LMSアルゴリズム、RLSアルゴリズム等の逐次計算アルゴリズムを用いて解くことによりウェイトの最適値を求める点で、通常ウェイト計算部333と同様であるが、全方向に一様な指向性パターンを形成するためのウェイトを予め算出し記憶しており、方向が不明な移動局が唯一の非所望移動局である場合は、当該ウェイトを用いる。
さらに、パワーダウンウェイト計算部335は、指向性パターンの利得が全方向に一様に所定値減衰するよう、算出されたウェイトに所定の定数を乗じて出力する。送信出力指示部62により送信出力レベルを指示された場合は、当該指示に応じて前記乗じる定数を変更する。
<移動局特定部の詳細>
移動局特定部61は、各移動局から最後に信号を受信した時刻を記録し、当該記録された時刻と現在時刻とを比較し、移動局からの受信信号が一定期間得られていない場合に、当該移動局の方向が不明であると判断する。また、パス分割多重通信を始めようとする移動局であって、当該移動局から一度も信号を受信していない場合も、当該移動局の方向が不明であると判断する。
移動局特定部61は、方向が不明であると判断される移動局がない場合は、アダプティブアレイ部10の全ての指向性制御部31〜34に対して通常ウェイト計算部によりウェイトを計算するよう指示する。
方向が不明であると判断される移動局がある場合は、当該判断される移動局を所望移動局として処理する指向性制御部に対して強制ヌルウェイト計算部によりウェイトを計算するよう指示すると同時に、当該移動局と同時に多重される他の移動局を所望移動局とする指向性制御部に対してパワーダウンウェイト計算部によりウェイトを計算するよう指示し、かつ送信出力指示部62により送信出力レベルを指示する。
図3は、2つの移動局がパス分割多重される場合であって、一つの方向が不明であると判断される場合に、移動局特定部61が行う指示に応じてアダプティブアレイ部により形成される指向性パターンを示す模式図である。
同図中、500は無線基地局、501は方向が分かる移動局、511は移動局501に対するパワーダウンウェイトにより形成される指向性パターン、502は方向が不明である移動局、512は移動局502に対する強制ヌルウェイトにより形成される指向性パターンである。
同図に示すように、強制ヌルとパワーダウンとの効果があいまって移動局501方向に対して指向性パターン511が優勢となり、それ以外の方向に対して指向性パターン512が優勢となる。
当該指向性パターンは、受信タイムスロットにおいて算出されるウェイトにより形成されるものであるが、移動局特定部61は、当該受信タイムスロットと対をなして通信チャネルを構成する送信タイムスロットにおいて、直前の受信タイムスロットの終了時において算出されたウェイトを用いて、受信タイムスロットの終了時と等しい指向性パターンを通して信号を送信するよう、各指向性制御部に対して指示する。
当該指向性パターンを通して信号を送受信することにより、移動局502の方向が不明であるにも係わらず、パス分割多重通信が可能となる。
図4は、3つの移動局がパス分割多重される場合に形成される指向性パターンを示す模式図である。
同図中、400は無線基地局、401及び402は方向が分かる移動局、411及び412はそれぞれ移動局401及び402に対するパワーダウンウェイトにより形成される指向性パターン、403は方向が不明である移動局、413は移動局403に対する強制ヌルウェイトにより形成される指向性パターンである。
同図に示すように強制ヌルとパワーダウンとの効果があいまって移動局401方向に対して指向性パターン411、移動局402方向に対して指向性パターン412、移動局401及び402以外の方向に対して指向性パターン413が、それぞれ優勢となる。
当該指向性パターンは、受信タイムスロットにおいて算出されるウェイトにより形成されるものであるが、移動局特定部61は、当該受信タイムスロットと対をなして通信チャネルを構成する送信タイムスロットにおいて、直前の受信タイムスロットの終了時において算出されたウェイトを用いて、受信タイムスロットの終了時と等しい指向性パターンを通して信号を送信するよう、各指向性制御部に対して指示する。
当該指向性パターンを通して信号を送受信することにより、移動局403の方向が不明であるにも係わらず、パス分割多重通信が可能となる。
<送信出力指示部の詳細>
送信出力指示部62は、パワーダウンウェイトにより形成する指向性パターンを通して通信する移動局について、当該移動局からの受信信号のエラー率が増加した場合に、当該指向性パターンの減衰量を低減するようパワーダウンウェイト計算部に指示し、当該移動局からの受信信号のエラー率が低下した場合に、当該指向性パターンの減衰量を増加するようパワーダウンウェイト計算部に指示する。
この構成によれば、エラー率が増加した移動局に対する指向性パターンの減衰量を低減し、送信信号強度を高めるので、エラー率を減少する効果が期待できる。
<まとめ>
以上説明したように、無線基地局100は、パス分割多重通信する移動局のうち一つの方向が不明である場合、当該移動局の応答ベクトルを用いることなく、当該移動局について強制ヌルウェイトを算出し、他の移動局についてパワーダウンウェイトを算出し、それぞれ算出されるウェイトにより形成される指向性パターンを通して通信する。これにより、各移動局方向に対する所望信号と非所望信号との間に適正な強度比が確保され、方向が不明である移動局とも効果的なパス分割多重通信が可能となる。
<補足>
以上、本発明に係る無線基地局について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)移動局特定部61は、(a)移動局からの受信信号が一定期間得られていない場合に、当該移動局の方向が不明であると判断するとしたが、他に(b)受信信号のエラー率が所定値よりも大きい、(c)受信信号の強度がしきい値よりも小さい、(d)フェージング速度が所定値よりも速い、の何れかに該当する場合に、移動局の方向が不明であると判断してもよい。
この構成によれば、受信信号が一定期間得られていない場合の他に、指向性パターンの形成精度が悪いと判断される条件を網羅するため、上記説明した指向性制御を行うべき状態をより的確に判断できる。
(2)送信出力指示部62は、パワーダウンウェイトにより形成する指向性パターンの減衰量について、(a)当該指向性パターンを通して通信する移動局からの信号の受信時に、受信信号のエラー率が増加した場合に減衰量を減らし、当該エラー率が減少した場合に減衰量を増やすとしたが、(b)当該移動局から受信される信号の強度が減少した場合に減衰量を減らし、当該信号強度が増加した場合に減衰量を増やす、(c)当該移動局のフェージング速度が増加した場合に減衰量を減らし、当該速度が減少した場合に減衰量を増やす、(d)当該移動局からの受信信号の変調速度が増加した場合に減衰量を減らし、当該速度が減少した場合に減衰量を増やす、(e)当該移動局において受信時に認識された受信エラー率を当該移動局から取得し、当該受信エラー率が増加した場合に減衰量を減らし、当該エラー率が減少した場合に減衰量を増やす、としてもよい。
この構成によれば、パワーダウンウェイトにより形成する指向性パターンを通して通信する移動局について、指向性パターンの減衰により通信品質を損なっていると判断される条件を網羅して減衰量を調整するため、パワーダウン移動局との通信品質の向上が期待できる。
(3)また、本発明は、実施の形態で説明したステップを含む方法であるとしてもよい。また、これらの方法を、コンピュータシステムを用いて実現するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記プログラムを表すデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、半導体メモリ等であるとしてもよい。
また、本発明は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、若しくはインターネットに代表されるネットワーク等を経由して伝送される前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサ及びメモリを備えたコンピュータシステムであり、前記メモリは前記プログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは前記メモリに記憶されている前記プログラムに従って動作することにより、前記方法を実現するとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他のコンピュータシステムにおいて実施されるとしてもよい。
産業上の利用可能性
本発明に係る無線基地局は、アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局に適用され、本発明に係る指向性制御方法は、前記移動局のうち1つの方向が不明な場合にあってもパス分割多重通信を開始可能とし、通信手順の制約緩和、無線通信の品質向上に貢献する。
【図面の簡単な説明】
図1は、無線基地局100の構成を示すブロック図である。
図2は、アダプティブアレイ部10の構成を示すブロック図である。
図3は、パス分割多重される2つの移動局に対して、強制ヌルウェイト及びパワーダウンウェイトにより形成される指向性パターンを示す模式図である。
図4は、パス分割多重される3つの移動局に対して、強制ヌルウェイト及びパワーダウンウェイトにより形成される指向性パターンを示す模式図である。
図5は、従来の制御により形成される指向性パターンを示す模式図である。

Claims (7)

  1. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局であって、前記複数の移動局のうちまだ応答ベクトル情報が得られていない1つの目的移動局に対して、他の移動局の方向にヌル点を設けた指向性パターンを用いて信号を送信すると同時に、前記目的移動局における干渉を低減するように他の移動局に対する信号の送信出力を調整するものであり、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算手段と、
    前記目的移動局を特定する特定手段と、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出手段と、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御手段と、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御手段とを備え、
    前記特定手段は、受信信号のエラー率が所定値よりも大きい移動局、又はフェージング速度が所定値よりも速い移動局を、前記目的移動局として特定する
    ことを特徴とする無線基地局。
  2. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局であって、前記複数の移動局のうちまだ応答ベクトル情報が得られていない1つの目的移動局に対して、他の移動局の方向にヌル点を設けた指向性パターンを用いて信号を送信すると同時に、前記目的移動局における干渉を低減するように他の移動局に対する信号の送信出力を調整するものであり、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算手段と、
    前記目的移動局を特定する特定手段と、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出手段と、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御手段と、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御手段と、
    移動局から受信した信号の強度を測定する測定手段を備え、
    前記特定手段は、受信信号の強度がしきい値よりも小さい移動局を、前記目的移動局として特定する
    ことを特徴とする無線基地局。
  3. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局であって、前記複数の移動局のうちまだ応答ベクトル情報が得られていない1つの目的移動局に対して、他の移動局の方向にヌル点を設けた指向性パターンを用いて信号を送信すると同時に、前記目的移動局における干渉を低減するように他の移動局に対する信号の送信出力を調整するものであり、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算手段と、
    前記目的移動局を特定する特定手段と、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出手段と、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御手段と、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御手段とを備え、
    前記第2制御手段は、さらに、制御対象移動局から受信された信号のエラー率、強度、及び変調速度、制御対象移動局のフェージング速度、並びに、制御対象移動局から通知される当該移動局における受信エラー率、の何れかに応じて、送信出力を前記所定値から増減させる
    ことを特徴とする無線基地局。
  4. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において用いられる指向性制御方法であって、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、
    前記複数の移動局のうち、まだ応答ベクトル情報が得られていない1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御ステップとを含み、
    前記特定ステップは、受信信号のエラー率が所定値よりも大きい移動局、又はフェージング速度が所定値よりも速い移動局を、前記目的移動局として特定する
    ことを特徴とする指向性制御方法。
  5. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において用いられる指向性制御方法であって、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、
    前記複数の移動局のうち、まだ応答ベクトル情報が得られていない1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御ステップと、
    移動局から受信した信号の強度を測定する測定ステップと、を含み、
    前記特定ステップは、受信信号の強度がしきい値よりも小さい移動局を、前記目的移動局として特定する
    ことを特徴とする指向性制御方法。
  6. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において用いられる指向性制御方法であって、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、
    前記複数の移動局のうち、まだ応答ベクトル情報が得られていない1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する 第2制御ステップとを含み、
    前記第2制御ステップは、さらに、制御対象移動局から受信された信号のエラー率、強度、及び変調速度、制御対象移動局のフェージング速度、並びに、制御対象移動局から通知される当該移動局における受信エラー率、の何れかに応じて、送信出力を前記所定値から増減させる
    ことを特徴とする指向性制御方法。
  7. アダプティブアレイ装置を用いることにより複数の移動局とパス分割多重アクセス方式を用いて通信する無線基地局において、コンピュータを用いて指向性制御を行うためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、
    前記複数の移動局から受信した信号に基づいて、個々の移動局の相対的な方向を表す応答ベクトルを計算する応答ベクトル計算ステップと、
    前記複数の移動局のうち、まだ応答ベクトル情報が得られていない1つの移動局を目的移動局として特定する特定ステップと、
    前記目的移動局に対し、他の移動局について計算された応答ベクトルが表す方向をヌル点とする指向性パターンを形成するためのパラメータを算出する第1算出ステップと、
    前記目的移動局に対する送信指向性パターンを、算出された前記パラメータに従って形成する第1制御ステップと、
    前記目的移動局への送信開始と同時に他の移動局に対する送信出力を所定値に変更する第2制御ステップと
    前記特定ステップは、受信信号のエラー率が所定値よりも大きい移動局、又はフェージング速度が所定値よりも速い移動局を、前記目的移動局として特定すること
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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