JP3869738B2 - 無線基地装置、送信電力制御方法、および送信電力制御プログラム - Google Patents

無線基地装置、送信電力制御方法、および送信電力制御プログラム Download PDF

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    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線基地装置、送信電力制御方法、および送信電力制御プログラムに関し、特に、複数の移動端末装置が無線基地局に空間多重接続する移動体通信システムにおいて、空間多重接続している各端末装置からの上り信号の受信性能を改善した無線基地装置、送信電力制御方法、および送信電力制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発達しつつある移動体通信システム(たとえば、Personal Handyphone System:以下、PHS)では、電波の周波数利用効率を高めるために、同一周波数の同一タイムスロットを空間的に分割することにより複数ユーザの移動無線端末装置(端末)を無線基地局(基地局)に空間多重接続させることができるPDMA(Path Division Multiple Access)方式が提案されている。
【0003】
このPDMA方式では、現在のところアダプティブアレイ技術が採用されている。アダプティブアレイ処理とは、端末からの受信信号に基づいて、基地局のアンテナごとの受信係数(ウェイト)からなるウェイトベクトルを計算して適応制御することによって、所望の端末からの信号を正確に抽出する処理である。
【0004】
このようなアダプティブアレイ処理により、各ユーザ端末のアンテナからの上り信号は、基地局のアレイアンテナによって受信され、受信指向性を伴って分離抽出されるとともに、基地局から当該端末への下り信号は、端末のアンテナに対する送信指向性を伴ってアレイアンテナから送信される。
【0005】
このようなアダプティブアレイ処理は周知の技術であり、たとえば菊間信良著の「アレーアンテナによる適応信号処理」(科学技術出版)の第35頁〜第49頁の「第3章 MMSEアダプティブアレー」に詳細に説明されているので、ここではその動作原理についての説明を省略する。
【0006】
このようなアダプティブアレイ技術を用いた空間多重接続では、多重接続している複数のユーザ端末の電波同士が互いに干渉波として影響する傾向があり、安定した空間多重接続を維持するためにはこのような干渉波の影響を軽減することが常に求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような空間多重接続を許容するPDMA基地局では、多重接続している複数のユーザ端末からの受信信号の電力比(Desired user's power: Desired user's power、以下DD比)が互いに揃っていることが望ましい。
【0008】
というのは、もしも複数のユーザ端末からの受信電力に大きな差があれば、アダプティブアレイ処理の干渉除去能力が及ばなくなり、受信電力の低い方の受信信号は、受信エラーとみなされてしまう可能性があるからである。
【0009】
このため、空間多重接続している複数ユーザからの基地局受信電力値ができるだけ揃うように、基地局側が上り受信電力を推定し、その結果に基づいて端末に対し、送信電力値を指示し、これに応じて端末が上りの送信電力を上下するように制御する送信電力制御が提案されている。
【0010】
しかしながら、端末は、基地局から送信電力値の指示信号を受けて始めて上り送信電力制御を行なうものであり、端末が自主的に上り送信電力制御を行なうものではない。したがって、基地局からの下り回線における何らかのエラーにより、基地局からの送信電力値の指示信号が端末に届かなかった場合には、端末は、上りの送信電力を調整することができない。
【0011】
また、PDMA基地局では、空間多重接続している複数のユーザ端末の上り電力推定を行なうが、実際の受信電力値が低ければノイズの影響などにより上り電力推定精度が劣化することがある。このような精度の悪い値を用いて端末に対し送信電力値の指示をしても、効率的な送信電力制御は困難である。
【0012】
さらに、端末の状態、すなわちユーザが静止中か高速移動中かによって、伝搬環境が大きく変わるため、基地局から端末に対し一定周期で送信電力制御を行なっていては、伝搬路環境の変動に追従できず、効果的な送信電力制御は困難である。
【0013】
それゆえに、この発明の目的は、伝搬環境に応じて適切な態様で送信電力制御を実行することにより、空間多重接続している端末からの上り受信性能を改善することができる無線基地装置、送信電力制御方法、および送信電力制御プログラムを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る無線基地装置の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御する送信制御手段と、前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算する再計算手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る無線基地装置の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定する測定手段と、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整する平均化期間調整手段とを備える無線基地装置において、前記平均化期間調整手段は、前記測定手段によって測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なうことを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る無線基地装置の発明は、請求項2に記載の無線基地装置の発明において、前記平均化期間調整手段によって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように前記送信電力指示手段を制御する送信制御手段をさらに備える。
【0021】
請求項4に係る無線基地装置の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定する測定手段と、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力指示手段が送信電力値の指示を送信する回数を調整する送信回数調整手段とを備える無線基地装置において、前記送信回数調整手段は、前記測定手段によって測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なうことを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る送信電力制御方法の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御するステップと、前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算するステップとを備える。
【0023】
請求項6に係る送信電力制御方法の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整するステップとを備える送信電力制御方法において、前記平均化期間を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なうことを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る送信電力制御方法の発明は、請求項6に記載の送信電力制御方法において、前記平均化期間を調整するステップによって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように送信制御するステップをさらに備える。
【0025】
請求項8に係る送信電力制御方法の発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力値の指示を送信する回数を調整するステップとを備える送信電力制御方法において、前記送信する回数を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なうことを特徴とする。
【0026】
請求項9に係る送信電力制御プログラムの発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するためのステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御するステップと、前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算するステップとを実行させる。
【0031】
請求項10に係る送信電力制御プログラムの発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整するステップとを実行させる、送信電力制御プログラムにおいて、前記平均化期間を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なう。
【0033】
請求項11に係る送信電力制御プログラムの発明は、請求項10に記載の送信電力制御プログラムの発明において、前記平均化期間を調整するステップによって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように送信制御するステップをさらにコンピュータに実行させる。
【0034】
請求項12に係る送信電力制御プログラムの発明は、複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力値の指示を送信する回数を調整するステップとを実行させる送信電力制御プログラムにおいて、前記送信する回数を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なう。
【0053】
したがって、この発明によれば、PDMA基地局に空間多重接続している端末に対し、送信電力指示信号を連続送信することにより、端末における送信電力指示信号の受信の確率を向上させることができる。
【0054】
さらに、伝搬環境を測定してフェージングおよび受信電力値に適合したきめ細かい送信電力制御を行なうことにより、送信電力制御の効率化を図り、ひいては空間多重端末からの上り受信性能の向上を図ることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0056】
図1は、2人のユーザA、Bの端末がPDMA基地局に空間多重接続している状態を模式的に説明する概念図である。
【0057】
図1を参照して、PDMA基地局1に対し、ユーザAの端末2およびユーザBの端末3が空間多重接続しているものとする。
【0058】
前述のように、従来のPDMA基地局では、多重接続しているどのユーザ端末からもほぼ均一な受信電力で上り信号を受信できるように、送信電力指示信号を各ユーザ端末に送信している。
【0059】
図1において、たとえばPDMA基地局1から送信電力指示信号を受信したユーザBの端末3は、送信電力指示を受信した旨の上り信号(レスポンス)を基地局1に送り返す。
【0060】
図2は、この発明による送信電力制御の原理を模式的に説明する図である。より特定的には、図2は、PDMA基地局におけるある空間多重端末に対する送信電力制御の態様を示すタイミング図である。図2(A)、(B)における各ブロック単位は、1タイムスロット区間を表わしている。
【0061】
図2に示すように、端末からの上り受信電力は、基地局で測定された上り受信電力の瞬時値(以下、RSSIと表わす)をある期間(たとえば1タイムスロット区間)平均化することによって推定される。
【0062】
この発明は、各端末からの伝搬環境の変動を検出し、それに応じて、各端末に対する送信電力制御の態様を適切に制御しようとするものである。伝搬環境が変動する場合として、たとえば伝搬路の受信係数の変動が大きい場合すなわちフェージングが大きい(フェージング速度が速い)場合、または端末と基地局との距離の変化により端末からの受信電力が変化した場合などがある。
【0063】
たとえば、図2の(A)を参照すると、ある端末からの伝搬路のフェージングが緩やかな一方、基地局での上りRSSIが低いことが基地局によって測定された場合の基地局制御を示している。
【0064】
この場合、RSSIが低いので、ノイズの影響などにより、対応する端末の上り受信電力の推定の精度が劣化することになる。したがって、このような場合には、ノイズの影響を除去できる比較的長い区間(複数スロット)にわたってRSSIを平均化し、上り受信電力を推定する。そして、その結果に基づいて端末に対する送信電力指示値を推定し、送信電力指示信号を送信する。
【0065】
なお、RSSIの平均化の区間を長く取れば、送信電力指示信号の送信頻度が少なくなるため、万が一端末が送信電力指示信号の受信に失敗した場合、端末は長期間にわたって送信電力制御を行うことができなくなり、送信電力制御に対する影響が大きい。そこで、RSSIの平均化区間を長く取った場合には、端末による受信の万全を期して、送信電力指示信号を連続送信するように構成してもよい。この場合、連続送信回数は所定回数に固定してもよい。また、当該端末または当該基地局に空間多重接続しているすべての端末から、送信電力指示信号を受信した旨のレスポンスが帰ってくれば、端末電力制御信号の連続送信を終了するように構成してもよい。
【0066】
一方、図2の(B)を参照すると、ある端末からの受信電力値RSSIが大きいが、伝搬環境の変動、すなわちフェージングや電力変動が激しいことが基地局によって測定された場合の基地局制御を示している。
【0067】
この場合、送信電力制御の伝搬環境変動への追従性を向上させるため、送信電力制御の周期を短くする。すなわち、図2(A)のように、伝搬環境の変動(フェージング)が小さいときには、たとえば1秒に1回程度の送信制御周期でも送信電力制御の効果を得ることができるが、(B)のように変動が大きいときには、数ミリ秒に1回程度に送信電力制御の周期を短くする。このため、RSSIの平均化の期間を短くし(この(B)の例では1タイムスロット区間)、より頻繁に送信電力指示信号を送信する(送信電力制御の周期を1スロットおきにする)。
【0068】
ただし、この場合には平均化区間が短いので、上り電力推定値の誤差が大きくなることが考えられる。したがって、実際に端末に指示する送信電力値を、現在の送信電力値から上下させるべく計算された変化量の絶対値が若干小さくなるような形で設定して指示するように構成してもよい。たとえば、上り電力推定値に基づいて、端末に対し、送信電力を現在値から10dB下げるように指示する計算結果がでても、誤差の影響を小さくするため、実際には8dB下げるように指示するようにすればよい。逆に、送信電力を10dB上げるように指示する計算結果がでても、実際には8dB上げるように指示すればよい。
【0069】
次に、図3は、図2に関連して説明した送信電力制御を行なうための、この発明の実施の形態によるPDMA基地局1000の構成を示す概略ブロック図である。
【0070】
図3を参照して、PDMA基地局1000は、複数本のアンテナ、たとえばアンテナ11,12からなるアレイアンテナを備えている。
【0071】
アンテナ11,12は、それぞれ、無線部21,22に接続される。無線部21および22は全く同じ構成を有しており、無線部21の構成のみ図示し説明することとする。
【0072】
無線部21は、スイッチ110と、送信部111と、受信部112と、D/A変換機113と、A/D変換機114とを備えている。
【0073】
受信時には、アンテナ11で受信した信号が受信部112に与えられるようにスイッチ110は切換わる。受信部112に与えられた受信信号は、そこで、増幅、周波数変換などの各種のアナログ信号処理が施され、A/D変換機114によりデジタル信号に変換されて、ユーザ信号処理部50に与えられる。
【0074】
ユーザ信号処理部50は、後述するアダプティブアレイ処理により、各ユーザの信号を分離抽出する。分離抽出された各ユーザの受信信号は、通常のモデム部60およびベースバンド処理およびTDMA/TDD処理部70に与えられて必要な復調処理および時分割処理が施され、元の信号に復元されて公衆回線網90に供給される。
【0075】
一方、送信時には、公衆回線網90から与えられた送信信号は、ベースバンド処理およびTDMA/TDD処理部70およびモデム部60に与えられて必要な時分割処理および変調処理が施され、ユーザ信号処理部50に与えられる。
【0076】
ユーザ信号処理部50においては、アダプティブアレイ処理により下り送信指向性が制御され、無線部21のD/A変換機113でアナログ信号に変換される。
【0077】
アナログ信号に変換された送信信号は、送信部111で、増幅、周波数変換など、無線送信に必要な各種のアナログ信号処理が施される。
【0078】
送信時には、スイッチ110は、送信部111とアンテナ11とを接続するように切換わり、送信部111で無線処理された送信信号は、アンテナ11から送信される。
【0079】
無線部22を介しても同様の処理が実行される。
なお、図3のPDMA基地局1000は、この発明の特徴部分である制御部・送信電力指示値計算部80を備えており、ユーザ信号処理部50、モデム部60、ベースバンド処理およびTDMA/TDD処理部70からの情報に基づいて、各ユーザに対する送信電力の制御、特に送信電力指示値を計算してその結果をユーザ信号処理部50に与える。制御部・送信電力指示値計算部80の動作については後述する。
【0080】
図3に示したユーザ信号処理部50および制御部・送信電力指示値計算部80の処理は、実際には、基地局のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いてソフトウェアで実現される。
【0081】
図4は、DSPで実現される図3に示したユーザ信号処理部50の構成を示す機能ブロック図である。ユーザ信号処理部50は、ユーザA信号処理部51と、ユーザB信号処理部B52と、ユーザRSSI計算機53とから構成される。
【0082】
ユーザA信号処理部51およびユーザB信号処理部52は全く同じ構成を有しており、ユーザA信号処理部51の構成のみ図示し説明することとする。
【0083】
図3のアンテナ11に対応する無線部21の受信部112からA/D変換機114を介して与えられたデジタルの受信信号x1(t)およびアンテナ12に対応する無線部22の図示しない受信部から図示しないA/D変換機を介して与えられたデジタルの受信信号x2(t)がユーザA信号処理部51およびユーザB信号処理部52に共通に与えられる。
【0084】
以下に、ユーザA信号処理部51に与えられたこれらのデジタル信号の処理について説明する。ユーザA信号処理部51に与えられたこれらの信号に対しては、図4に示す機能ブロック図にしたがって、基地局1000の図示しないDSPにより、ソフトウェア的にアダプティブアレイ処理が施される。
【0085】
図4を参照して、無線部21,22よりユーザA信号処理部51に与えられた2系統のデジタル受信信号x1(t),x2(t)からなる受信信号ベクトルは、乗算器MR1,MR2のそれぞれの一方入力に与えられるとともに、受信ウェイトベクトル計算機51cおよび受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dに与えられる。
【0086】
一方、受信ウェイトベクトル計算機51cは、アダプティブアレイアルゴリズムにより、アンテナごとのウェイトからなるウェイトベクトルを算出し、乗算器MR1,MR2のそれぞれの他方入力に与えて、対応するアンテナからの受信信号ベクトルとそれぞれ複素乗算する。加算器AD1によりその複素乗算結果の総和であるアレイ出力信号y1(t)が得られる。
【0087】
上述のような複素乗算和の結果であるアレイ出力信号は、判定部51aによってユーザAの受信信号S1(t)に再変調された後、分離抽出されたユーザAからの受信信号として図3のモデム部60に供給されるとともに、受信ウェイトベクトル計算機51cおよび受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dに与えられる。同様に、ユーザB信号処理部52からは、分離抽出されたユーザBからの受信信号がモデム部60に供給される。
【0088】
受信ウェイトベクトル計算機51cは、判定部51aからの指示に応じて所定の参照信号期間中メモリ51bから出力される既知の参照信号(たとえばPHSでは既知のビット列で構成されたプリアンブル(PR)およびユニークワード(UW))と、参照信号期間終了後に判定部51aから与えられる受信信号S1(t)とを用いて、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやSMI(Sample Matrix Inversion)アルゴリズムのような周知のアダプティブアレイアルゴリズムにより、受信ウェイトベクトルを計算している。
【0089】
このようなRLSアルゴリズムやSMIアルゴリズムは、アダプティブアレイ処理の分野では周知の技術であり、先に述べたように菊間信良著の「アレーアンテナによる適応信号処理」(科学技術出版)の第35頁〜第49頁の「第3章 MMSEアダプティブアレー」に詳細に説明されているので、ここではその説明を省略する。
【0090】
一方、受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dは、ユーザA信号処理部51の受信信号S1(t)と、ユーザB信号処理部52の受信信号S2(t)とに基づいて、ユーザAの受信信号の伝搬路の受信係数、すなわち受信応答ベクトルを推定し、その推定結果に基づいて、ユーザAのフェージング速度を推定する。
【0091】
より具体的には、受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dは、周知のアルゴリズムにより、2本のアンテナ11および12で受信した受信信号ベクトルx1(t),x2(t)と、アダプティブアレイ処理により抽出され再変調したユーザA,Bの受信信号S1(t),S2(t)との積を所定時間にわたってアンサンブル平均(時間平均)することによって、各ユーザの受信応答ベクトルを算出する。
【0092】
伝搬環境におけるフェージングの大きさ(フェージング速度)はドップラー周波数fDで表わされ、たとえば次のようにして推定される。すなわち、アダプティブアレイ処理で抽出されたユーザの受信信号の時間的に前後する2つの受信応答ベクトルの相関値を計算する。フェージングがなければ、2つの受信応答ベクトルは一致し、相関値は1となる。一方、フェージングが激しければ受信応答ベクトルの差は大きくなり、相関値は小さくなる。このような受信応答ベクトルの相関値とドップラー周波数fDとの関係を予め実験的に求め、そのテーブルをメモリに保持しておけば、受信応答ベクトルの相関値を算出することによって、そのときのドップラー周波数fDを推定することができる。
【0093】
受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dで推定されたユーザAのフェージング速度は、図3の制御部・送信電力指示値計算部80へ与えられる。また、ユーザA信号処理部51の受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dで推定されたユーザAの受信応答ベクトルH1と、ユーザB信号処理部52の図示しない受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部で推定されたユーザBの受信応答ベクトルH2とが、ユーザRSSI計算機53に与えられ、ユーザRSSI計算機53は、これらの受信応答ベクトルに基づいて、周知のアルゴリズムにより、ユーザごとのRSSIを計算し、図3の制御部・送信電力指示値計算部80へ与える。
【0094】
なお、図4において図示省略しているが、図3のモデム部60からの送信信号が、ユーザA信号処理部51およびユーザB信号処理部52のそれぞれにおいて送信ウェイトベクトルとの複素乗算で重み付けされた2系統のデジタル送信信号に合成され、それぞれ無線部21,22に与えられる。無線部21,22に与えられたデジタル送信信号は、それぞれアンテナ11,12を介して送信される。
【0095】
受信時と同じアンテナ11,12を介して送信される信号には、受信信号と同様に特定の端末をターゲットとするウェイトベクトルによる重み付けがされているため、これらのアンテナから送信された電波信号は、この特定の端末をターゲットとする送信指向性を伴って飛ばされることになる。
【0096】
ここで、図3に示した制御部・送信電力指示値計算部80は、図2に関連して説明した態様で、ユーザ信号処理部50、モデム部60、ベースバンド処理およびTDMA/TDD処理部70からの情報に基づき、各ユーザに対する送信電力指示値の計算を含む送信電力制御を実行するものであり、各ユーザに対して送信電力を指示するための信号を以下に説明する態様で、図4の各ユーザ信号処理部の図示しない送信系回路に与え、対応する無線部を介して対応するユーザ端末に送信する。
【0097】
次に、図5は、図3のPDMA基地局のDSP(特に図3の制御部・送信電力指示値計算部80)によって実行される送信電力制御の基本的な動作を示すフロー図である。
【0098】
まず、ステップS1において、推定された上り受信電力に基づいて、当該PDMA基地局に空間多重接続している端末ごとの送信電力指示値が計算される。
【0099】
次に、ステップS2において、計算された送信電力指示値が基地局から端末に送信される。
【0100】
そして、ステップS3において、基地局が、送信電力指示信号を受信した旨の上りレスポンス信号を全ての端末から受信したか否かが判定される。未だ全ての端末からレスポンスがない場合は、ステップS4に進み、レスポンスがあった端末に対しては、図2に示したように、新たに上り受信電力の推定(RSSIの平均化)を行なって送信電力指示値を再計算し(たとえば指示値を小さくするのが好ましい)、ステップS2に戻って新たな送信電力指示値を端末に送信する。
【0101】
ここで、レスポンスのあった端末への送信電力指示値を小さくなるよう再計算するのが好ましいのは、そのようにすればレスポンスのなかった端末の受信条件が回復して端末間の性能の均一化が図れるからである。
【0102】
一方、ステップS3において、全ての端末からレスポンスがあれば、ステップS5に進み、電力指示信号の送信を終了する。
【0103】
次に、図6は、図3のPDMA基地局のDSP(特に図3の制御部・送信電力指示値計算部80)によって実行される、図2に関連して説明したこの発明の実施の形態による連続送信動作を説明するフロー図である。
【0104】
たとえば、図2の(A)を参照して説明したように、端末での送信電力指示信号の受信の確率を高めるために、基地局から送信電力指示信号を連続送信する場合がある。図6は、このような送信電力指示信号の連続送信動作を説明するものである。
【0105】
図6を参照して、まず、ステップS11において、推定された上り受信電力に基づいて、当該PDMA基地局に空間多重接続している端末ごとの送信電力指示値が計算される。
【0106】
次に、ステップS12において、計算された送信電力指示値が基地局から端末に送信される。
【0107】
そして、ステップS13において、基地局が、送信電力指示信号を受信した旨の上りレスポンス信号を全ての端末から受信したか否かが判定される。未だ全ての端末からレスポンスがない場合は、ステップS14に進み、送信電力指示信号の連続送信回数が予め設定された回数以上になったか否かが判定される。
【0108】
連続送信回数が設定値以上でなければ、ステップS12に戻って送信電力指示信号の連続送信を継続する。なお、この際、レスポンスのない端末に対しては、送信電力指示信号を端末に送信する際の下り送信電力を増大させるような制御を行なってもよい。
【0109】
そして、ステップS13において、すべての端末からレスポンスがあったことが判定された場合、またはステップS14において、連続送信の回数が設定値以上になったことが判定された場合には、ステップS15に進み、電力指示信号の送信を終了する。
【0110】
次に、図7は、図3のPDMA基地局のDSP(特に図3の制御部・送信電力指示値計算部80)によって実行される、図2に関連して説明したこの発明の実施の形態による伝搬環境に適応した送信電力制御を説明するフロー図である。
【0111】
この発明は、たとえば、図2の(A)、(B)を参照して説明したように、フェージングや受信電力などの伝搬環境に適合した送信電力制御を行なうものであり、図7は、このような送信電力制御動作を説明するものである。
【0112】
まず、ステップS21において、通話開始時点で、RSSIの平均化区間数、送信電力指示信号の連続送信回数などの情報がデフォルト値として予め保持されているものとする。そして、PDMA基地局と空間多重端末との間で通話が開始されると、ステップS22において、図4の機能ブロック図に示した受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部51dおよびユーザRSSI計算機53によって、当該ユーザのフェージング速度およびユーザRSSIが測定される。
【0113】
次に、ステップS23において、測定されたユーザRSSIに基づいて、受信電力が低いか否かが判定される。
【0114】
ステップS23において、受信電力が低いと判定されたときには、ステップS24に進み、図2(A)に関連して説明したように、RSSIの平均化区間を長く取る。
【0115】
そして、ステップS25において、RSSI平均化後に計算された送信電力指示値をなるべく多い回数で端末に連続送信する。この連続送信は、図6に示したフロー図にしたがって実行されてもよい。
【0116】
一方、ステップS23において、受信電力が低いとを判定されると、ステップS26に進み、測定されたフェージング速度が速いか否かが判定される。
【0117】
ステップS26において、フェージングが速いと判定されたときには、ステップS27に進み、図2(B)に関連して説明したように、RSSIの平均化区間を短くする。
【0118】
そして、ステップS28において、誤差の影響を排除するため、計算された送信電力指示値(送信電力の変化量)に0.8を掛けた指示値を、現実の送信電力指示値として端末に送信する。
【0119】
一方、ステップS26において、フェージングが速くないと判定されると、処理を終了する。
【0120】
なお、図7のステップS25において、電力指示値を連続送信している際に、他の情報を端末に送信する必要が生じた場合には、連続送信を中止してその情報を優先的に送信するように構成してもよい。
【0121】
さらに、図7のステップS28において、計算された電力指示値(送信電力の変化量)に掛ける係数は、0.8のように固定である必要はなく、フェージング速度やユーザRSSIによって適宜変更できるようにしてもよい。
【0122】
たとえば、RSSIが低いときには0.5を掛け、高いときには0.8を掛けるようにしたり、フェージング速度が速いときには、0.8を掛け、遅いときには0.5を掛けるように構成してもよい。
【0123】
なお、図2に示したような、RSSIの平均化は、端末からのレスポンスが帰ってきたときには、初期化されるものとする。
【0124】
または、RSSIの平均化には、最新の情報を重み付けによって優先する移動平均の手法を用いてもよい。
【0125】
すなわち、時間をnで表わしたとき、n+1における新しい平均は次のように表現される。
【0126】
average(n+1)=λ*average(n)+(1-λ)*瞬時USER_RSSI(n)
ここで、λが大きいほど平均化の時間が長く、小さいほど瞬時の値が優先される。
【0127】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0128】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、PDMA基地局に空間多重接続している端末に対し、送信電力指示信号を連続送信し、または伝搬環境を測定してフェージングおよび受信電力値に適合したきめ細かい送信電力制御を行なうことにより、送信電力制御の効率化を図り、ひいては空間多重端末からの上り受信性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ユーザ端末がPDMA基地局に空間多重接続している状態を模式的に示す概念図である。
【図2】 この発明による送信電力制御の原理を模式的に説明するタイミング図である。
【図3】 この発明の実施の形態によるPDMA基地局の構成を示す概略ブロック図である。
【図4】 図3に示したユーザ信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】 PDMA基地局によって実行される送信電力制御の基本的な動作を示すフロー図である。
【図6】 PDMA基地局によって実行されるこの発明の実施の形態による連続送信動作を示すフロー図である。
【図7】 PDMA基地局によって実行されるこの発明の実施の形態による送信電力制御を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 PDMA基地局、2,3 ユーザ端末、11,12 アンテナ、21,22 無線部、50 ユーザ信号処理部、51 ユーザA信号処理部、52 ユーザB信号処理部、51a 判定部、51b メモリ、51c 受信ウェイトベクトル計算機、51d 受信応答ベクトル推定部・フェージング速度推定部、53ユーザRSSI計算機、60 モデム部、70 ベースバンド処理およびTDMA/TDD処理部、80 制御部・送信電力指示値計算部、90 公衆回線網、110 スイッチ、111 送信部、112 受信部、113 D/A変換機、114 A/D変換機、1000 PDMA基地局、MR1,MR2,MT1,MT2 乗算器、AD1 加算器。

Claims (12)

  1. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、
    前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御する送信制御手段と、
    前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算する再計算手段とを備えることを特徴とする無線基地装置。
  2. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定する測定手段と、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整する平均化期間調整手段とを備える無線基地装置において、
    前記平均化期間調整手段は、前記測定手段によって測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なうことを特徴とする無線基地装置。
  3. 前記平均化期間調整手段によって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように前記送信電力指示手段を制御する送信制御手段をさらに備える、請求項2に記載の無線基地装置。
  4. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するための信号処理手段と、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定する測定手段と、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示する送信電力指示手段と、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力指示手段が送信電力値の指示を送信する回数を調整する送信回数調整手段とを備える無線基地装置において、
    前記送信回数調整手段は、前記測定手段によって測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なうことを特徴とする無線基地装置。
  5. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御するステップと、
    前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算するステップとを備える、送信電力制御方法。
  6. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整するステップとを備える送信電力制御方法において、
    前記平均化期間を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なうことを特徴とする送信電力制御方法。
  7. 前記平均化期間を調整するステップによって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように送信制御するステップをさらに備える、請求項6に記載の送信電力制御方法。
  8. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御方法であって、
    前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力値の指示を送信する回数を調整するステップとを備える送信電力制御方法において、
    前記送信する回数を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なうことを特徴とする送信電力制御方法。
  9. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、
    コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するためのステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記複数の移動端末装置のすべてから前記送信電力指示に対する応答があるまで、前記送信電力値の指示を送信するよう前記送信電力指示手段を制御するステップと、
    前記応答のあった移動端末装置に対しては、前記送信電力値が小さくなるように送信電力値を再計算するステップとを実行させる、送信電力制御プログラム。
  10. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、
    コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記平均受信電力を算出する平均化期間を調整するステップとを実行させる、送信電力制御プログラムにおいて、
    前記平均化期間を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記平均化期間を長くするように調整を行なうことを特徴とする送信電力制御プログラム。
  11. 前記平均化期間を調整するステップによって平均化期間が長く調整されたときには、当該移動端末装置に対して、送信電力値の指示を複数回連続して送信するように送信制御するステップをさらにコンピュータに実行させる、請求項10に記載の送信電力制御プログラム。
  12. 複数の移動端末装置と空間多重接続が可能な無線基地装置における送信電力制御プログラムであって、
    コンピュータに、前記複数の移動端末装置と空間多重接続を介して信号を送受信するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からのフェージング速度および受信電力を測定するステップと、
    空間多重接続している前記複数の移動端末装置の各々からの平均受信電力に基づいて、前記複数の移動端末装置からの受信電力が均一になるように、各移動端末装置に対して送信電力値を指示するステップと、
    前記測定されたフェージング速度および受信電力に基づいて、前記送信電力値の指示を送信する回数を調整するステップとを実行させる送信電力制御プログラムにおいて、
    前記送信する回数を調整するステップは、前記測定された受信電力が低い移動端末装置に対しては、前記送信電力値の指示を送信する回数を多くするように調整を行なうことを特徴とする送信電力制御プログラム。
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