JP4052489B2 - 平面形状測定解析方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面形状測定解析方法に関し、特に干渉計の基準面等として用いられる平面の表面形状を、いわゆる3面合わせ方法により求める平面形状測定解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物体表面の平面度を測定する手法として、フィゾー型干渉計等の干渉計による測定が知られている。このような干渉計は高精度で被検面の平面度を測定できるものの、その測定は基準面に対する相対測定であって絶対測定ではない。したがって基準面として極めて高精度な平面が必要とされ、そのためこのような高精度の平面を有する基準面の測定方法が求められている。
【0003】
このような基準面を測定する手法として、3枚の基準板を作成し、この3枚の中から選択された3つの基準板ペアの組み合わせの各々について基準面の相対的な形状を測定し、この測定結果に基づき連立方程式を解くことで、各基準面の形状を測定する3面合わせ方法が知られている。
【0004】
以下、この3面合わせ方法について説明する。
3枚の基準板ガラスをA,B,Cとする。各基準板ガラスについて図1に示すような座標をとると、これらA,B,Cのガラス面の形状はx,yの関数で表すことができるので、それぞれをA(x,y),B(x,y),C(x,y)とする。なお、図1に示すようなZ座標をとったのは、ガラス面が凸面のときプラスで表し、凹面のときマイナスで表すようにしたためである。
【0005】
ここで、例えば基準面をA(x,y)とし、被検面をB(x,y)とし、これら2つの面を図8(a)の如く対向させ、フィゾー型干渉計の所定位置にセットする。
次に、この干渉計で測定された両面の相対的な形状をφAB(x,y)とすれば、
φAB(x,y)=A(x,y)+B(x′,y′)
となる。
また、被検面の座標を基準面の座標で表すと、B(x′,y′)はB(x,-y)と置き換えられるので、
φAB(x,y)=A(x,y)+B(x,−y)
となる。
【0006】
同様に図8(b)、(c)に示す如き、他の組み合わせについては、
φCA(x,y)=C(x,y)+A(x,−y)
φBC(x,y)=B(x,y)+C(x,−y)
となる。
y=0のラインについては、
φAB(x,0)=A(x,0)+B(x,0)
φCA(x,0)=C(x,0)+A(x,0)
φBC(x,0)=B(x,0)+C(x,0)
となり、実際の測定によりφAB(x,0)、φCA(x,0)、φBC(x,0)が求まっているので、A(x,y),B(x,y),C(x,y)の各形状はこれら3つの関係式について連立方程式を解くことで求められる。
【0007】
しかし、上記方法によって求められた形状は面形状ではなく1ラインの断面形状である。基準面が回転対称であれば1ラインの断面形状を求めることで全体の表面形状を知ることができるが、一般には基準面は回転対称とはなっていないので、全体の表面形状を高精度で特定する手法が必要となる。
そこで、本発明者等は、基準面と被検面を相対的に少しずつ回転させながら測定を繰り返し、得られたデータを平均化することで擬似的に回転対称形状を構築し、この回転対称形状に基づき上記3面合わせ方法を実行する手法を提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような手法を用いた場合には測定回数が多くなってしまい、
測定および解析の各操作が繁雑となるとともに、測定誤差も累積してしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、平面全体の表面形状を高精度で特定することができる、簡易で測定誤差を低減し得る平面形状測定解析方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の平面形状測定解析方法は、所定の3枚の平板のうち互いに異なる2枚のペアを順次3回選択し、この選択操作を行う度に、選択されたペアの平板の被測定面が互いに所定の間隔をおいて対向するように配置してこれら対向する被測定面の相対的な形状を2次元的に測定し、これら3回の測定結果を演算して前記各平板の被測定面の形状を求める方法であって、
前記ペアの被測定面の相対的な形状を、一方の平板に対し他方の平板が所定の回転位置に設定された第1の位置と、この第1の位置から該2つの平板が互いに90度だけ回転された第2の位置との2位置で測定し、
次にこれら2位置における前記相対的な形状の測定結果と、前記平板の被測定面形状を近似する所定の対称性ベキ級数多項式とを対応させた関係式を作成し、
この後、前記各ペアの被測定面毎に作成した前記関係式同志を互いに演算して、前記各平板の被測定面の形状を求め
前記対称性ベキ級数多項式が回転対称な項と回転非対称な項を含み、該回転非対称な項として、座標軸を90度回転させると、ペアとなる2つの回転非対称な項の間で、一方の項の回転前の式と他方の項の回転後の式が係数の正負のみが互いに反転した式となるような項を含むことを特徴とするものである。
【0010】
ここで、前記対称性ベキ級数多項式は、回転対称な項と回転非対称な項を含み、該回転非対称な項として、座標軸を90度回転させると、回転させる前の式に対し係数の正負のみが反転した式となる項を含むように構成し得る。なお、本明細書において、対称性ベキ級数多項式というときは、ここで定義した多項式を意味するものとする。
【0011】
そして、前記対称性ベキ級数多項式が回転対称な項と回転非対称な項からなり、該回転非対称な項が、座標軸を90度回転させると、回転させる前の式に対し係数の正負のみが反転した式となる項と、座標軸を90度回転させると、ペアとなる2つの回転非対称な項の間で、一方の項の回転前の式と他方の項の回転後の式の係数の交換、もしくは正負のみが互いに反転した式となるような項のみからなるように構成することが望ましい。
【0012】
なお、具体的には前記所定のベキ級数多項式は、例えば6次のツェルニケ多項式とする。
また、前記相対的な形状を2次元的に測定する装置としては、例えば、フィゾー型干渉装置を用いる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る平面形状測定解析方法について詳細に説明する。
まず、前述した従来技術と同様に、フィゾー型干渉計用の3枚の基準板ガラスを作成し、これらをA,B,Cとし、これら各基準板ガラスについて図1に示すような座標を適用し、各々の基準面をA(x,y)、B(x,y)、C(x,y)とする。
【0014】
ここで、図7に示す如きフィゾー型干渉計を用意し、基準板5の位置にAを、被検板6の位置にBをセットする。そして、基準面5aをA(x,y)、被検面6aの表面形状をB(x,-y)とし、次に、この干渉計で測定された両面の相対的な形状をφAB(x,y)とする。
同様に基準面5aをC(x,y)、被検面6aをA(x,-y)としたときの両面の相対的な形状をφCA(x,y)、基準面5aをB(x,y)、被検面6aをC(x,-y)としたときの両面の相対的な形状をφBC(x,y)とする。
【0015】
次に、これら基準面の表面形状を6次のツェルニケ多項式により近似して表す。
6次のツェルニケ多項式は、収差解析によく用いられる関数で、最小二乗法により干渉計で測定した形状に近似した形状を x,y の関数で表すことができる。ここでは、ツェルニケ多項式の6次を用いた。
【0016】
なお、下記表1に6次までのツェルニケ多項式の各項を具体的に示す。
【表1】
p ツェルニケ多項式Zp(x,y)
0 1
1 x
2 y
3 2(x2+y2)-1 回転対称
4 x2-y2 回転非対称
5 2xy 回転非対称
6 3(x3+xy2)-2x 回転非対称
7 3(x2y+y3)-2y 回転非対称
8 6(x4+2x2y2+y4-x2-y2)+1 回転対称
9 x3-3xy2 回転非対称
10 3x2y-y3 回転非対称
11 4(x4-y4)-3(x2-y2) 回転非対称
12 8(x3y+xy3)-6xy 回転非対称
13 10(x5+2x3y2+xy4)-12(x3+xy2)+3x 回転非対称
14 10(x4y+2x2y3+y5)-12(x2y+y3)+3y 回転非対称
15 20(x6+3x4y2+3x2y4+y6)-30(x4+2x2y2+y4)+12(x2+y2)-1 回転対称
【0017】
この6次のツェルニケ多項式でA(x,y),B(x,y),C(x,y)の形状に対する近似形状を考えると、
【数1】
Figure 0004052489
となる。
【0018】
ただし、上記式(1)〜(3)においてAp,Bp,Cpは近似したときの係数を示す。
そして、干渉計で測定した形状を近似式で表すと、
【数2】
Figure 0004052489
となる。
【0019】
ここで、ツェルニケ多項式のp=0は、単に平面のかさ上げにすぎず、また、p=1はx方向の傾きを示し、p=2はy方向の傾きを示し、いずれも形状には関係ないため、p=3から15までの係数Ap、Bp、Cpを求めれば、A、B、Cの近似形状が求まる。
各pで分けて考えると、表1の右端に示すように、p=3、8、15については、回転対称となっているから、従来の3枚組の連立方程式から求めることができる。
【0020】
次に、他のpの係数を求めるため、例えば、式(4)で、Aを光軸に対し90度回転させたとすると、0度で(x,y)ならば、90度で(−y,x)となる。したがってp=4、5、11、12に着目すると、0度でApならば、90度では-Apとなることが分かる。つまり、0度、90度と2回測定を行い、それらを加えることで、式(4)ならば、Ap(p=4、5、11、12)同志が相殺され、Bp(p=4、5、11、12)が求まり、それを0度(もしくは90度)のデータから引くことでAp(p=4、5、11、12)を求めることができる。この場合の演算手法を模式的に示したのが図9である。なお、図9においてはp=4のときについての手法を代表的に示している。
【0021】
次に、p=6、7、9、0、13、14については、6、7を1つのペア、9、10を1つのペア、13、14を1つのペアと考える。例えば、式(4)のAで0度のときp=6の係数をAとすると、p=7の係数がAとなり、90度回転させたとき、p=6の係数は回転前のp=7の係数を負にした値、-Aとなり、p=7の係数は回転前のP=6の係数、Aとなることが明らかである。よって連立方程式を解くことでこれらの係数が求まり、同様にして、p=9、10の組、p=13、14の組からそれぞれの係数が求まる。この場合の演算手法を模式的に示したのが図10である。なお、図10においてはp=6、7のときについての手法を代表的に示している。
【0022】
以上より、通常の三枚組によって回転対称な形状の係数を求め、その3回の測定の内の一組の基準面(もしくは被検面)を被検面(もしくは基準面)に対して90度回転させることで、残りの回転非対称成分が求まる。
これにより、A(x,y)とB(x,y)の近似式のうち、回転対称な項の係数を足し合わせたものと、A(x,y)の近似式のうち回転非対称な係数が求まる。
【0023】
また、同様にして、基準板5位置にCを、被検体6位置にAをセットした場合の測定により、C(x,y)とA(x,y)の近似式のうち回転対称な項の係数を足し合わせたものと、C(x,y)とA(x,y)の近似式のうち回転非対称な各々の項の係数より上記求まったA(x,y)の回転非対称な係数を引くことでC(x,y)の近似式のうち回転非対称な項の係数が求まり、さらに、基準板位置にBを、被検体位置にCをセットした場合の測定により、B(x,y)とC(x,y)の近似式のうち回転対称な項の係数の足し合わせたものと、上記と同様にしてB(x,y)の近似式の回転非対称な項の係数が求まる。 すなわち、回転非対称な項の係数Aj,Bj,Cj(j=4、5、6、7、9、10、11、12、13、14)と、回転対称な項の係数を足し合わせたものAi+Bi、Ci+Ai、Bi+Ci(i=3、8、15)が求まる。この回転対称な係数の足し合わせた値に基づき、連立方程式を解くことにより、回転対称な係数Ai、Bi、Ci(i=3、8、15)が求まり、各基準面A(x,y),B(x,y),C(x,y)の近似形状が求まる。
【0024】
なお、この後、上記のようにして、基準面の近似形状が求められた基準板A,B,Cの中から最も平面度の高いものを選択し、それを図7に示すフィゾー型干渉計の基準板5の位置にセットし、次に、測定したい被検面を有する被測定物を被検板6の位置にセットし、該被検面の形状を干渉縞観察によって行うようにする。
この場合において、上記方法で得られた基準面の近似形状をも考慮して該被検面の形状を求めるのが好ましい。すなわち、干渉計での測定形状から該近似形状を差し引けば実際の形状により近いものが得られる。
【0025】
なお、本発明の実施形態としては上記のものに限られるものではなく、種々の態様の変更が可能である。例えば、上記実施形態では被測定面形状を近似する多項式として6次のツェルニケ多項式を用いているが、これに代えてその他の種々の対称性ベキ級数多項式を用いることができる。
さらに、上述した実施形態では実際の被測定物の表面形状を測定するフィゾー型干渉計によって基準面の表面形状を測定しているが、実際の被測定物の表面形状を測定する干渉計とは異なる種々の2面間相対形状測定手段を用いて基準面の表面形状を測定することも可能である。
【0026】
【実施例】
以下、具体的な実施例を用いて本発明方法をさらに詳細に説明する。
図2に示す如き横置のフィゾー型干渉計の基準板53として使用する平面ガラス板の表面形状を、このフィゾー型干渉計を用いて測定した。なお、図2中で51は干渉計本体、52は縞を動かすための(フリンジスキャニング用の)駆動装置、54は被検板、55および56は5軸調整台である。
【0027】
まず、基準板とし得る3枚の平面ガラス板A,B,Cを用意し、各々について、図3に示す如く、基準面61側に配される円環状のガラスホルダ62の0、90度、180度、270度部分にV溝63を切り、その間に細い糸64aを十字に張設し、各糸64aをV溝63内でねじ64bにより固定することで、ガラス板の中心と0、90度、180度、270度の位置が分かるようにした。なお、図3中で原点を識別するためのマーク65を形成した。
【0028】
このようにして準備されたガラス板A,B,Cのうち任意の1つを図2に示す如く5軸調整台56にセットし、他のガラス板A,B,Cのうちいずれかを駆動装置52を介して5軸調整台55にセットした。
このとき、セットされた2つのガラス板A,B,Cの基準面同士は互いに対向する。3つのガラス板A,B,Cの中から、2つを選択し、一方を基準板位置に、他方を被検板位置にセットする場合の組合せは6通り存在し、これら各組合せについて、セットされた2つの基準面同士の相対的な形状を測定した。
【0029】
すなわち、ガラス板Bを基準板位置に、ガラス板Aを被検板位置にセットしたときの組合せをAS−BTとし、ガラス板Cを基準板位置に、ガラス板Aを被検板位置にセットしたときの組合せをAS−CTとし、ガラス板Aを基準板位置に、ガラス板Bを被検板位置にセットしたときの組合せをBS−ATとし、ガラス板Cを基準板位置に、ガラス板Bを被検板位置にセットしたときの組合せをBS−CTとし、ガラス板Aを基準板位置に、ガラス板Cを被検板位置にセットしたときの組合せをCS−ATとし、ガラス板Bを基準板位置に、ガラス板Cを被検板位置にセットしたときの組合せをCS−BTとした。また、これら各組合せにおいて、被検板位置にセットされたガラス板を基準板位置にセットされたガラス板に対し、0度位置と、90度だけ回転させた位置との2位置において形状測定を行った。また、該形状測定は2つの位置について5回ずつ繰り返し行った。
【0030】
なお、回転角度が0度とは2つのガラス板のマーク65の位置が同一方向に配された場合で、いずれの回転角度位置においても2つの基準板における糸のラインが重なるようにセットした。
上記干渉計による測定値にツェルニケ多項式(6次の項まで採用)を対応させて、上記演算を行い、これにより得られたガラス板A,B,Cの近似形状についての各等高線図を図4に示す。
なお、各図の上部に記載されている数値はP−V値(高低差)をWAVE(波長)で表したものである。
【0031】
図5は、上記各組合せについて上述した如き測定を行った場合の評価を示すグラフである。すなわち、各組合せについて各回転角度位置毎に、干渉計で得られた測定形状のRMS(Root Mean Square;二乗平均)(a;○印)、および測定形状をツェルニケ多項式(6次項まで)で近似しその近似形状を該測定形状から差し引いた場合のRMS(b;+印)を示す。
なお、グラフの縦軸はRMS値をWAVE(波長)単位で示すものであり、また、横軸の1目盛中には各角度の5回分の測定データが示されている。
【0032】
また、図6の(a)、(b)、(c)は、上記ガラス板A,B,Cを各々基準板とし、被検板Dの被検面を上記フィゾー型干渉計により測定した場合の値に基づき得られた、対向面の相対的な形状の等高線図を示すものである。
すなわち、(a)はガラス板Aの基準面と被検板Dの被検面の相対形状A+Dを示すものであり、(b)はガラス板Bの基準面と被検板Dの被検面の相対形状B+Dを示すものであり、(c)はガラス板Cの基準面と被検板Dの被検面の相対形状C+Dを示すものである。
【0033】
また、図6の(a′)、(b′)、(c′)は、上記(a),(b),(c)に示される相対形状から、上記手法により求められた、対応するガラス基準板の基準面の近似形状を差し引いた形状の等高線図を示すものである。
すなわち、(a′)は上記A+Dからガラス板Aの基準面形状を差し引いた被検板Dの被検面形状を示すものであり、(b′)は上記B+Dからガラス板Bの基準面形状を差し引いた被検板Dの被検面形状を示すものであり、(c′)は上記C+Dからガラス板Cの基準面形状を差し引いた被検板Dの被検面形状を示すものである。
以上に示すように近似形状をデータ測定と解析により求め、それにより補正することで、標準偏差1σ(=0.005wave)程度の平面を作成可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の高精度平面の形状測定方法によれば、3面合わせ方法を前提技術とし、これに2平面の相対的な形状を対称性ベキ級数多項式で近似して解析する手法を採用し、測定は、基準面と被検面を所定の回転基準位置と、この位置から互いに90度回転させた位置の2つの位置で行うようにしているので、簡易な演算で、しかも累積する測定誤差を低減させつつ平面全体の近似表面形状を求めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る方法を説明するための図
【図2】本発明の実施例において用いられる装置を示す概略図
【図3】本発明の実施例において用いられる、ガラス板の回転方向位置決め用部材を示す概略図
【図4】本発明の実施例による測定結果に基づく等高線図
【図5】本発明の実施例による測定結果を示すグラフ
【図6】本発明の実施例による測定結果に基づく等高線図
【図7】従来から用いられているフィゾー型干渉計の一般的構成を示す概略図
【図8】従来の3面合わせ方法を説明するための概略図
【図9】本実施例において、p=4の場合についての演算手法を示す模式図
【図10】本実施例において、p=6、7の場合についての演算手法を示す模式図
【符号の説明】
5、53 基準板
5a、61 基準面
6、54 被検板
6a 被検面
51 干渉計本体
55、56 5軸調整台
62 ホルダ
63 V溝
64a 糸
65 マーク

Claims (5)

  1. 所定の3枚の平板のうち互いに異なる2枚のペアを順次3回選択し、この選択操作を行う度に、選択されたペアの平板の被測定面が互いに所定の間隔をおいて対向するように配置してこれら対向する被測定面の相対的な形状を2次元的に測定し、これら3回の測定結果を演算して前記各平板の被測定面の近似形状を求める方法において、
    前記ペアの被測定面の相対的な形状を、一方の平板に対し他方の平板が所定の回転位置に設定された第1の位置と、この第1の位置から該2つの平板が互いに90度だけ回転された第2の位置との2位置で測定し、
    次にこれら2位置における前記相対的な形状の測定結果と、前記平板の被測定面形状を近似する所定の対称性ベキ級数多項式とを対応させた関係式を作成し、
    この後、前記ペアの被測定面毎に作成した前記関係式同士を互いに演算して、前記平板の被測定面の近似形状を求め
    前記対称性ベキ級数多項式が回転対称な項と回転非対称な項を含み、該回転非対称な項として、座標軸を90度回転させると、ペアとなる2つの回転非対称な項の間で、一方の項の回転前の式と他方の項の回転後の式が係数の正負のみが互いに反転した式となるような項を含むことを特徴とする平面形状測定解析方法。
  2. 前記対称性ベキ級数多項式が、前記回転非対称な項として、前記座標軸を90度回転させると回転させる前の式に対し係数の正負のみが反転した式となる項を含むことを特徴とする請求項1記載の平面形状測定解析方法。
  3. 所定の3枚の平板のうち互いに異なる2枚のペアを順次3回選択し、この選択操作を行う度に、選択されたペアの平板の被測定面が互いに所定の間隔をおいて対向するように配置してこれら対向する被測定面の相対的な形状を2次元的に測定し、これら3回の測定結果を演算して前記各平板の被測定面の近似形状を求める方法において、
    前記ペアの被測定面の相対的な形状を、一方の平板に対し他方の平板が所定の回転位置に設定された第1の位置と、この第1の位置から該2つの平板が互いに90度だけ回転された第2の位置との2位置で測定し、
    次にこれら2位置における前記相対的な形状の測定結果と、前記平板の被測定面形状を近似する所定の対称性ベキ級数多項式とを対応させた関係式を作成し、
    この後、前記ペアの被測定面毎に作成した前記関係式同士を互いに演算して、前記平板の被測定面の近似形状を求め、
    前記対称性ベキ級数多項式が回転対称な項と回転非対称な項からなり、該回転非対称な項が、座標軸を90度回転させると、回転させる前の式に対し係数の正負のみが反転した式となる項と、座標軸を90度回転させると、ペアとなる2つの回転非対称な項の間で、一方の項の回転前の式と他方の項の回転後の式が係数の交換、もしくは正負のみが互いに反転した式となるような項のみからなることを特徴とする平面形状測定解析方法。
  4. 前記所定の対称性ベキ級数多項式が6次のツェルニケ多項式であることを特徴とする請求項記載の平面形状測定解析方法。
  5. 前記相対的な形状を2次元的に測定する装置がフィゾー型干渉装置であることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項記載の平面形状測定解析方法。
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