JP2892826B2 - 三次元測定機の校正方法 - Google Patents
三次元測定機の校正方法Info
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Description
面の形状測定等に使用される精度0.1〜0.01μmが要求
される超高精度三次元測定機の測定精度の校正方法に関
するものである。
ブミクロンから10nm程度の測定精度が必要となってきて
おり、従来の接触式三次元測定機や干渉計では測定でき
ない状況があった。そこで、測定精度が十分高く、非球
面、自由曲面も測定できる装置として、被測定面上に光
を集光し、反射光から面形状を測定する光プローブを利
用した測定機が、特願昭57−189761号や特願昭60−1487
15号に提案されている。
ール、プローブ、座標系である。スケールは、3座標に
それぞれある長さ目盛りであって、計量法に定める長さ
標準により校正できるので、ここでは触れない。プロー
ブの校正項目の中で測定面の傾きに依存した誤差の校正
には真球度や直径が高精度に確認されている1種類の基
準球を利用している。又、座標軸の直角度は4直角マス
ターを利用して校正している。
直角度不足に起因する誤差がある。測定データにはこれ
らの誤差が分離されずに入ってくるので、測定精度向上
の妨げとなる。また、基準球を測定しても測定機の精度
の完全な校正はできない。
く、これは超高精度三次元測定機の校正用としては精度
が不十分である。又、直角マスターで三次元測定機の直
角度を校正するのは間接的であって、三次元測定機のユ
ーザーが容易にできるものではない。
た誤差を分離して検知し、これを校正できる三次元測定
機の校正方法を提供することを目的とする。
の校正方法は、凸面と凹面の校正用基準球面の形状を測
定し、それぞれの測定データの理想球面の計算式からの
誤差zd(凸)とzd(凹)より、座標軸の直角度誤差によ
る測定誤差Eaとプローブ誤差による測定誤差Epを式 Ea=(zd(凸)+zd(凹))/2 Ep=(zd(凸)−zd(凹))/2 によって検知することを特徴とする。
は、z軸に対するxy軸の直角からのずれの傾き角をC、
Dとした時、三次元測定機の出力のz軸座標値にCx、及
びDyを加算する。
面の基準球を測定することにより、その2つの測定デー
タから、測定機の座標軸の直角度不足に起因した誤差と
測定面の傾きにのみ依存したプローブの誤差を分離して
定量的に検知できることを見出して実現したものであ
り、これにより測定機の精度の検定を行って校正し、任
意の面形状の測定データからこれらの誤差を除去してよ
り高い精度の測定が可能となる。
第4図を参照して説明する。
度の校正法について説明する。
精度の良い面が得られる。そこで、以下に理想的な球面
をx、y軸とz軸の直角誤差があり、その以外の測定誤
差のない測定機で測定した場合の測定結果から、x、y
軸とz軸の直角度誤差C、D(rad)の値を精度良く求
める方法について述べる。
誤差Cの測定誤差を持つ測定機により測定すると、測定
データは、 z=−R+(R2−x2)1/2+Cx となるはずである。
式の通りの測定データは得られない。測定機には凸面
の場合、測定値の先端を原点として測定する自動センサ
リング機能と呼ぶものがついている。その機能について
は、本出願人による特許出願(特願平1−77595号、
「レンズ面形状の測定方法」)に記されている。
p)だけずれるので、 z=−R+(R2−(x−t)2)1/2 +p+Cx と置ける。
すると、 zd=(R2−(x−t)2)1/2 −(R2−x2)1/2+p+Cx 球面の頂点付近のxやx−tがRより十分に小さいと
ころでは、以下の近似ができる。
定誤差、測定誤差の傾き共0になるので、 t=−CR p=t2/2R=C2R/2 従って、測定データxdは、をに代入することに
より得られる。即ち zd=(R2−(x+CR)2)1/2 −(R2−x2)1/2 +C2R/2+Cx 一方、凹面の場合、同じくx軸方向のみを考えると、 z=R−(R2−x2)1/2 測定機には凹面の場合測定値の下端を原点として測定
する自動センサリング機能がついている。従って、x軸
方向の測定データは、測定原点が(t′,p′)だけずれ
るので、 z=R−(R2−(x−t′)2)1/2 +p′+Cx と置ける。
をzdとすると、 zd=−(R2−(x−t′)2)1/2 +(R2−x2)1/2+p′+Cx 球面の下端付近のxやx−tがRより十分小さい所
で、同様の近似をして、 zd≒((x−t′)2−x2)/2R +p′+Cx =(−t′/R+C)x −t2/2R+p′ x、Cが小さい時、測定誤差、測定誤差の傾き共、0
になるので、 t′=CR p′=−t′2/2R=−C2R/2 をと比較すると、 t′=−t p′=−p 従って、測定データzdは、をに代入して、式
となる。
直角度がCだけずれた時の測定誤差は、他に誤差がない
時、式と式のようになる。
てコンピュータによりプロットすると、及び式は第
1図、第2図のようになる。これらの形状は殆ど同じで
ある。因みに差が最大となるx=25mmでのzdの値は、 凸面で、zd=−0.72242μm 凹面で、zd=−0.72239μm となり、差は0.03nmと極めて小さい。
命名する。
傾きに依存した誤差である。基準球を理想球面と仮定し
た時、測定値の球面からの誤差zdは、座標軸の直角度不
足に起因する測定誤差Eaと、プローブによる誤差Epの和
なので、次式で表される。
るが、同じ曲率半径の凹凸面ではS字誤差が同じ形にな
ることを示した。従って、 Ea(凸)=Ea(凹)=Ea 一方、光プローブによる誤差は測定面の傾きのみに依
存した誤差である。同じ曲率半径の凹凸面を測定する
と、凹面と凸面では面の傾き角が逆になるので、測定誤
差の極性は逆となる。従って、 Ep(凸)=−Ep(凹)=Ep 故に、 zd(凸)=Ea+Ep zd(凹)=Ea−Ep 従って、 Ea=(zd(凸)+zd(凹))/2 Ep=(zd(凸)−zd(凹))/2 となる。
ことにより、プローブ誤差Epとxy軸に対するz軸の直角
度誤差Eaを検出することができる。
軸の直角度誤差C(rad)が検知できる。同様に求めたy
z軸の直角度誤差をD(rad)とすると、z座標測定値に
Cx+Dyを加算することにより直角度誤差は補正できる。
xyzのそれぞれの軸間の直角度不足についいても同様で
あることは言うまでもないことである。
なるので、基準球面を測定した時の測定誤差xd=Epとな
る。
記憶しておくと、任意の面形状を測定する時にも、測定
値から測定面の傾き角を検知し、傾き角に依存したプロ
ーブ誤差を補正することができる。
面の先端を原点とし、x−z測定では原点を通るx方向
の円弧上を測定し、測定データである(x,z)点列から
ゆらぎ成分を除去し、それぞれの測定点での面の傾き
と、基準球面の計算式からの誤差との関係をコンピュー
タに記憶させる。y−z測定についても同様である。
ータである点列からゆらぎ成分を除去し、それぞれの測
定点での面の傾きを算出し、基準球面測定で求めた傾き
に応じた誤差成分を引くことにより、プローブ誤差を補
正することができる。
z測定ではx方向は傾かないという比較的簡単な補正で
ある。任意方向の傾きについてのプローブ誤差の補正
は、校正データを作るための基準球面測定は第4図に示
すようにxy方向に走査して測定し、xy方向それぞれの傾
き成分と、測定誤差の関係を記憶する。測定の場合には
やはり走査測定してxy方向の傾き成分を算出し、基準球
面測定で求めた傾きに応じた誤差成分を引くことにより
プローブ誤差を補正することができる。
度でより容易に三次元測定機の測定精度を校正すること
ができる。つまり、凸面と凹面の基準球面を測定するだ
けでプローブの誤差と座標軸の直角度誤差を分離して検
出し、さらにこれらの誤差を補正することが可能とな
る。この方法は例えば三次元測定機のユーザーでも容易
に完全に校正を行うことができるので、各所にある三次
元測定機の校正をトレーサビリティを保証して行え、産
業上、科学技術上大きな効果を奏する。
を測定した時に現れる測定誤差の計算値の一例を示すグ
ラフ、第2図は同凹球面を測定した時に現れる測定誤差
の計算値の一例を示すグラフ、第3図は基準球面を測定
してx軸方向とy軸方向の傾きに依存したプローブ誤差
を検出するための測定経路を示す斜視図、第4図は基準
球面を測定して任意の面の傾きに対するプローブ誤差を
検出するための測定経路を示す斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】被測定面の位置を検知するプローブにて検
知された被測定面上の点列のxz、又はxyz座標列を出力
できる三次元測定機において、xyz座標軸の直角度とプ
ローブの誤差を検知して校正するための三次元測定機の
校正方法であって、凸面と凹面の校正用基準球面の形状
を測定し、それぞれの測定データの理想球面の計算式か
らの誤差zd(凸)とzd(凹)より、座標軸の直角度誤差
による測定誤差Eaとプローブ誤差による測定誤差Epを式 Ea=(zd(凸)+zd(凹))/2 Ep=(zd(凸)−zd(凹))/2 によって検知することを特徴とする三次元測定機の校正
方法。 - 【請求項2】検知した座標軸の直角度の誤差を補正する
ために、z軸に対するxy軸の直角からのずれの傾き角を
C、Dとした時、三次元測定機の出力のz軸座標値にC
x、及びDyを加算することを特徴とする請求項1記載の
三次元測定機の校正方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33589790A JP2892826B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 三次元測定機の校正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33589790A JP2892826B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 三次元測定機の校正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04203917A JPH04203917A (ja) | 1992-07-24 |
JP2892826B2 true JP2892826B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=18293596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33589790A Expired - Lifetime JP2892826B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 三次元測定機の校正方法 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (5)
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JP4794753B2 (ja) | 2001-06-04 | 2011-10-19 | パナソニック株式会社 | 形状測定方法 |
JP4705792B2 (ja) * | 2005-03-17 | 2011-06-22 | 株式会社ミツトヨ | 軸間角度補正方法 |
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-
1990
- 1990-11-29 JP JP33589790A patent/JP2892826B2/ja not_active Expired - Lifetime
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