JP4051463B2 - コンバイン - Google Patents

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本発明は、コンバインに関する。
コンバインは、走行フレームの上部にエンジンを搭載し、走行フレームの下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラを有する走行装置を配設し、走行フレームの前方側に刈取装置と供給搬送装置が設けられている。刈取装置は、植立穀稈を分草する分草具と、植立穀稈を引き起こす引起しケースと、植立穀稈を刈り取る刈刃と該刈刃により刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置から構成されている。この株元搬送装置の後方には、該株元搬送装置から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置が設けられ、供給搬送装置からフィードチェーンに穀稈を引き継いで、脱穀装置に供給し脱穀、選別を行っている。刈取装置は、穀稈を所定の位置で刈取りするために、刈取装置支持フレームと共に上下動する構成である。
走行フレームの上部には、刈取装置から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェーンを有する脱穀装置と、脱穀装置で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンクが載置されている。フィードチェーンは穀粒のついた穀稈を脱穀装置に供給し、脱穀装置内に軸架され、回転運動する扱胴の扱歯で穀粒を穀稈から脱穀し、穀粒を選別分離して、選別された穀粒はグレンタンクへ搬送され一時貯留され、分離された藁屑などはカッタで切断してコンバイン後部から圃場に放出する。
特開平8−289659号公報
前記した従来のコンバインの構成において、扱胴で脱穀された被処理物の中には正常な穀粒の他に稲ワラの中に単粒がささったささり粒、枝梗粒、排藁くず等が含まれているが、これらの被処理物をさらに二番処理室の二番処理胴で処理して穀粒とその他の排藁などに分離して前記排藁など、穀粒以外のものは排塵処理胴により処理をした後、排塵処理室からの漏下物以外は圃場に廃棄している。すなわち、扱胴で正常に脱穀されなかったささり粒、枝梗粒などを複数の工程でさらに処理して正常な穀粒を得て、これとその他の被処理物とを分けて、穀粒を十分回収するようにしている。
しかし、従来のコンバインの構成では排塵処理室に投入されて排塵処理胴に周設された螺旋によって処理された物で、排塵処理室から漏下する物は全てそのまま揺動棚上に落下させていた。
そのため、排塵処理室から漏下する穀粒は揺動棚上に揺動棚の前方から送られてくる排藁と混合されるため揺動棚上での穀粒の選別作業は易しいものとはいえず、中には穀粒が排藁に混入されたまま、排藁と共に外部に排出されることがあった。
本発明の課題は、扱胴で正常に脱穀されなかったささり粒、枝梗粒などを確実に脱穀処理して回収することができる穀粒の回収性能を向上させた脱穀装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって解決される。
すなわち、走行フレーム(2)の下部に左右一対のクローラ(4)を備えた走行装置(3)を設け、該走行フレーム(2)の前部に刈取装置(6)を設け、該走行フレーム(2)の上部にエンジン(28)と脱穀装置(15)とグレンタンク(30)を設け、前記脱穀装置(15)の後部に藁用カッター(92,93)を設けて構成したコンバインにおいて、排塵処理胴(71)を軸架する排塵処理室(68)を、扱胴(69)を軸架する扱室(66)の後側方で隣接する部位に設け、前記扱室(66)の終端部と排塵処理室(68)の始端部とを排塵処理室入口(68a)となる開口を介して接続し、前記扱室(66)と排塵処理室(68)から漏下する被処理物を受ける揺動棚(51)を設け、該揺動棚(51)から漏下する被処理物を受ける一番棚板(64)及び二番棚板(85)を設け、該二番棚板(85)上に漏下した被処理物を揚送して二番処理室(67)の上方へ放出する二番揚穀筒(87)を設け、該二番揚穀筒(87)から放出される被処理物を処理する二番処理胴(70)を前記二番処理室(67)の下部に軸架し、前記排塵処理室(68)から漏下する被処理物を前方に向けて搬送する螺旋(70c)を該二番処理胴(70)の後方部位に設けると共に、該螺旋(70c)によって搬送される被処理物を処理する多数の処理歯(70a)を二番処理胴(70)の前方部位に設け、該二番処理胴(70)の下方に受け網(75)を設け、該受け網(75)を通り抜けた被処理物を受ける移送棚(51a)を前記揺動棚(51)の前方部位に設けて前記脱穀装置(15)を構成し、該脱穀装置(15)の上面の近傍に前記排塵処理室(68)を配置すると共に、該排塵処理室(68)の上面に設けた上面カバー(68c)と扱室(66)の上面カバー(66b)とを夫々開閉自在に構成し、脱穀装置(15)のフィードチェン(14)とエンジン(28)との間に、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を備えた歯車伝動機構(23)を設け、該フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を切替作動させることによってフィードチェン(14)の回転速度を第一設定速度(V1)と該第一設定速度(V1)よりも大きい第二設定速度(V2)とに切り替えられるように構成し、車速センサーによって検出される車速が所定の設定車速である場合および該設定車速以下の車速である場合には、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を前記第一設定速度(V1)側に接続し、車速センサーによって検出される車速が前記所定の設定車速よりも大きい車速である場合には、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を前記第二設定速度(V2)側に接続するように構成し、前記藁用カッター(92,93)を、駆動用の第一アクチュエータ(M3)によって駆動される第一藁用カッター(92)と、該第一アクチュエータ(M3)とは別の第二アクチュエータ(M4)によって駆動される第二藁用カッター(93)とから構成すると共に、該藁用カッター(92,93)によって切断された切藁を拡散させる螺旋状の拡散手段(94)を前記第一アクチュエータ(M3)及び第二アクチュエータ(M4)とは別の第三アクチュエータ(M5)によって駆動するように構成したことを特徴とするコンバインとしたものである。
本発明によると、二番揚穀筒87によって二番処理室67の上方へ放出された被処理物を、該二番処理室67の下部に軸架した二番処理胴70の多数の処理歯70aに衝突させながら進行する間に二番穀粒の分離と枝梗粒の枝梗の除去を行うことができる。しかも、排塵処理室68から漏下して二番処理室67の二番処理胴70の上に落ちた被処理物も、該二番処理胴70に設けた螺旋70cまたは処理歯70aによって二番処理胴70の前方側に搬送しながら処理して単粒化することができ、受け網75を通り抜けた被処理物を揺動棚51の前方部位に設けた移送棚51aに受けさせて効率的に穀粒を回収することができる。
また、排塵処理室68の上面に設けた上面カバー68cを開閉自在に構成することにより、排塵処理胴71にからみ付いた藁くずの除去作業が容易になり、排塵処理胴71のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、刈取装置6から脱穀装置15に穀稈を引き継ぐときに、穀稈の搬送姿勢の乱れが生じたり、詰まりなどが生じたりしにくくなる。
また、第一アクチュエータM3によって駆動される第一藁用カッター92及び第二アクチュエータM4によって駆動される第二藁用カッター93で切断された切藁を、第三アクチュエータM5によって駆動される螺旋状の拡散手段94で拡散して圃場に落下させることができる。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2はコンバインの正面立面図を示し、図3はコンバインの平面図を示す。
図1ないし図3に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部にはエンジン28(図9)ならびに脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載する。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に傾斜状にした穀稈引起し装置8を、その後方底部には刈刃(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェーン14の始端部との間に、図示しない前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
コンバイン1の刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジン28を始動して操作レバー(HSTやベルコン用)をコンバイン1が前進するように操作し、刈取・脱穀クラッチ27(図9)を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置8の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
穀稈は供給搬送装置からフィードチェーン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。脱穀装置15は、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別部50を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
脱穀装置15に供給された穀稈は、後で詳細に説明するが、主脱穀部である扱室66に挿入され、扱室66に軸架され回転する扱胴69の多数の扱歯69aと、フィードチェーン14による移送と、扱網74との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部の揺動棚51で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動棚51上を移動しながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブ53および選別網63を通過し、一番螺旋65から、搬送螺旋(図示せず)を内蔵している一番揚穀筒16(図1参照)を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。図1に示すように一番揚穀筒16の長手方向の軸芯上にタンク本体31aの籾排出口311aと補助タンク31bの籾排出口311bを設けている。
脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、図示しない排藁チェーンおよび排藁穂先チェーンに挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の藁用カッター92、93(図8参照)に投入されて切断され、圃場に放出される。
グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンク螺旋(図示せず)を設け、グレンタンク螺旋を駆動する螺旋駆動軸(図示せず)に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口からコンバイン1の外部に排出する。グレンタンク螺旋、縦オーガ螺旋(図示せず)および横オーガ螺旋(図示せず)は、エンジン28(図9)の動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれのラセン羽根のスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
図4はコンバインの脱穀装置15の一部切り欠き側面断面図であり、図5は図4の変形例の側面の一部切り欠き断面図であり、図6は図5のB−B線矢視の脱穀装置15の平面断面図であり、図7は図5のC−C線矢視の脱穀装置15の立面断面図であり、図8は図6のD−D線矢視の脱穀装置の後部の立面断面図である。
刈取装置6で刈り取った穀稈は刈取装置6に装着された穀稈搬送、調節装置で扱深さが調節され、脱穀装置15の主脱穀部である扱室66の入口66a(図7)から扱室66に挿入される。扱室66に軸架された扱胴69は、その表面に多数の扱歯69aが設けられており、図示しない駆動機構により、エンジンからの動力が刈取・脱穀クラッチ27(図9)を経て伝動され、図4ないし図7の矢印B方向に回転する。扱室66に挿入された穀粒の付いた穀稈は、レールガイド14cに沿って移動するフィードチェーン14と、スプリング14bで付勢されたフィードチェン挟扼杆14aとの間に挟扼され、図6の矢印A方向に移送されながら、矢印B方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向(図7)に通過して、揺動棚51で受け止められる。
揺動棚51は図示しない揺動棚駆動機構の作動により上下前後方向に揺動するので、被処理物は矢印D方向(図4、図5)に移動しながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブ53および選別網63を矢印E方向に通過し、一番棚板64で集積され、一番螺旋65から一番揚穀筒16(図1)を経てグレンタンク30へ搬送される。グレンタンク30に貯留された穀粒は、オーガ18、19を経由してコンバイン1の外部へ搬送される。
揺動棚51の上の被処理物のうち軽量のものは、揺動棚51の揺動作用と唐箕79のファン79aによる送風に吹き飛ばされてシーブ53の上を矢印D方向に移動し、ストローラック62の上で大きさの小さい二番穀粒は矢印G方向に落下して二番棚板85に集められ、二番螺旋86で二番揚穀筒87へ搬送される(図4、図5)。
二番穀粒は、正常な穀粒、枝梗粒、藁くずおよび藁くずの中に正常な穀粒が刺さっているササリ粒などの混合物であり、二番揚穀筒87の中を二番揚穀筒ラセン(図示せず)により矢印H方向(図4、図5、図7参照)に揚送されて、二番処理室入口から二番処理室67の上方へ放出される。二番処理室67の下部に軸架する二番処理胴70は図示しない駆動装置により図7の矢印J方向に回転する。二番穀粒は二番処理胴70に植設してある多数の処理歯70a(図5)と螺旋70c(図4)に衝突しながら矢印I方向(図4、図5)に進行する間に二番穀粒の分離と枝梗粒の枝梗の除去を行い、一部の被処理物は二番処理胴受網75から矢印C2方向(図4、図5)に通過して揺動棚51に落下し、大部分の被処理物は二番処理室67の終端から二番処理胴送風羽根70bの送風に送られて矢印C3方向(図4、図5)に揺動棚51に落下して扱室66からの被処理物と合流する。
本実施の形態の特徴は排塵処理室68を扱室66の後側方で、隣接する部位に設け、扱室66の被処理物搬送方向終端部と排塵処理室68の被処理物搬送方向始端部との接続部には排塵処理室入口68aとなる開口を設けることである。
さらに本実施の形態のもう一つの特徴は、二番処理室67を排塵処理室68の下方に設け、かつ排塵処理室68から漏下する被処理物を二番処理室67の後方部で受け、二番処理室67の前方に搬送するように構成したことである。
扱室66の被処理物搬送方向終端部に到達した被処理物の中で、藁くずなど短尺のものは、排塵処理室入口68aから矢印A2(図6)方向に投入されて排塵処理室68に入り、排塵処理室68では回転する排塵処理胴71の螺旋71aにより矢印K方向(図6)に搬送されながら処理される。
排塵処理室68に入った少量の穀粒を含む藁くずを主体とする被処理物の中の漏下物は受け網76(図7)から二番処理室67の二番処理胴70の上に落ち、該二番処理胴70の回転で二番処理胴70の後方側に周設された螺旋70c(図4)または処理歯70a(図5)によって搬送されて二番処理胴70の前方側に搬送されながら処理されて二番処理胴70の下方に設けられた受け網75を矢印C3方向に通り抜けて揺動棚51の移送棚51a上に送られる。
従来の脱穀装置では排塵処理室68からの漏下物は二番処理室67に送られることなく、全量揺動棚51へ回収されていたので、揺動棚51上での穀粒と藁くずなどとの選別が効率的に行えるとはいえなかった。
しかし、図4〜図7に示す本実施の形態の構成により、排塵処理室68で処理された穀粒は振動棚51の移送棚51aへ回収され速やかに一番螺旋65に回収されるので脱穀ロスが低減する。
また脱穀装置15は、排塵処理室68から二番処理室67へ漏下した被処理物は二番処理胴70により二番処理室67の前方に搬送され、単粒化処理される。この構成により排塵処理室68から漏下した単粒を含む枝梗粒及び穂切粒は直接二番処理胴70で単粒化され、二番処理室67前方の受網75から揺動棚51に送られて効率的に穀粒を回収できるという効果がある。
また、排塵処理胴71の後端部を脱穀装置15の後壁面15aに達する位置まで伸ばしているのに対して、二番処理胴70の後端部を脱穀装置15の後壁面15aに達しない長さとしていることも本実施の形態の特徴の一つである。
一般に排塵処理胴71で処理された被処理物のうち排塵処理胴71の前方部では受網76から漏下する穀粒は多いが、後方部では粒がきわめて少なく逆に藁くずの漏下が急増する。そのため、上記構成にすることで排塵処理胴68の前方部から二番処理胴70へ回収する穀粒の比率を上げることができる。
また、図4ないし図6に示すように、脱穀装置15の後部に横断流ファン91を設け、排塵処理室68を含む脱穀装置15内で発生する排塵のうち、比重の軽い藁くずおよび塵埃を含む空気を横断流ファン羽根車91aの回転による送風で吸引し、横断流ファン出口91b(図4、図5)から矢印L方向へ吹き出して、コンバイン1の外部へ放出する。
横断流ファン91のある室から揺動棚51の終端部に矢印M(図4、図5)のように落ちた排塵の内、やや長めの藁くずはストローラック62で受けとめられ、揺動棚51の揺動運動と、唐箕79の送風力により矢印Fのように揺動棚51の終端部から排出され圃場に放出される。また、排塵のうち二番穀粒、三番穀粒など小径で比重の重いものは、揺動棚51の終端部のストローラック62あるいはシーブ53を矢印G方向へ通過して二番棚板85に落下し、再び二番処理室67において処理される。
扱室66を図6の矢印A方向に進行し、扱室66の終端に到達した被処理物の中の脱穀された穀稈(藁)で長尺のままのものは、図6に示す矢印A1方向に搬送され、排藁処理室95に投入される。排藁処理室95の入口部には図8に示すように水平方向に出入りして入口部を開放、または閉鎖する入口ダンパ95aを備え、入口ダンパ95aを開放した場合には、排藁は矢印P方向(図8)に落下して、藁用カッター92、93により切断される。藁用カッター92および93はそれぞれ駆動アクチュエータM3およびM4により制御された回転速度で回転駆動される。藁用カッター92および93で細かく切断された切藁は、駆動アクチュエータM5で回転駆動される螺旋状の拡散手段94で軸方向(コンバイン1の幅方向)に拡散されて圃場に落下放出される。
また、カッター92で切断しないで藁を自然落下させるドロッパ作業のため排藁処理室95の入口ダンパー95aを図8の参考線で示す位置に閉鎖した場合には、排藁は藁用カッター92で切断されることなく矢印Q方向に落下して圃場に放出される構成とする。
本発明の実施の形態の脱穀装置15では、排塵処理室68の上面に設けたカバー68cを図3、図7に示すように開閉自在な構成とした。
従来のコンバインの脱穀装置15の上壁面の中で扱室66の上面カバー66bは開閉自在になっていたが、排塵処理胴71が扱胴69の後側部の比較的下方に配置されていたので、排塵処理胴71のメインテナンスには、作業者は扱室上面カバー66bを開けて、かがみ込む姿勢で作業をするしかなかった。排塵処理胴には藁くずがからみ付きやすく、藁くず除去作業が負担になっていた。
しかし、図7に示す実施の形態では脱穀装置15の上面近傍に排塵処理室68を配置したので、排塵処理室68の上面に上面カバー68cを設け、図7に示すように上面カバー68cを開閉自在な構成とした。そのため、排塵処理胴71にからみ付いた藁くず除去作業が容易になった。また、排塵処理胴71の螺旋71aの交換作業等の排塵処理胴71のメンテナンスが容易に行えるようになった。
本発明の実施の形態のコンバインとして、エンジン28の回転数に同期して刈り取った穀稈を脱穀装置15に供給搬送するシンクロ搬送装置21(刈取装置6から脱穀装置15に穀稈を引き継ぐ前記供給搬送装置(図示せず)など)を備えたコンバインを用いる場合に、シンクロ搬送装置21の穀稈搬送速度がある設定値以上に達すると、それに伴いフィードチェン14の速度V1であった回転速度が速度V2に変更できるフィードチェン回転速度制御用クラッチ22を設けた歯車伝動機構23を用いる。
前記歯車伝動機構23は図9に示し、フィードチェン14の回転速度制御のフローを図10(a)に、車速とフィードチェン14の回転速度の関係を図10(b)に示す。歯車伝動機構23にはフィードチェン14の回転速度を速度V1と速度V2に切り替えるための切替レバー25と該レバー作動用モータ26が設けられている。また、シンクロ搬送装置21とフィードチェン14は刈取装置6を駆動するための刈取・脱穀クラッチ27を介してエンジン28に連結している。 図示しない車速センサーが所定の車速V1及びそれ以下である時にはフィードチェン14の回転速度制御用クラッチ22は速度V1側に接続し、車速センサーが所定の車速V1よりも大きい速度であることを検知することによって、フィードチェン回転速度制御用クラッチ22は速度V2側に切り替わるようにモータ26が駆動制御される。
このとき、フィードチェン14の回転速度が速度V1より大きい速度V2であるときには、シンクロ搬送装置21の穀稈搬送速度が最高速度になる時よりも速いか又は同スピード程度となるような構成とする。このようなシンクロ搬送装置21を用いることで、刈取装置6から脱穀装置15に穀稈を引き継ぐときに、穀稈の搬送姿勢の乱れが生じたり、詰まりなどが生じることがない。
また、扱室66の入口部での穀稈の層厚が大きくなるに伴い、抵抗も大きくなり、脱穀姿勢の乱れによる穂切れや詰まりの発生が起こりやすいという問題がある。
そこで図11に示すようにフィードチェン14の回転速度をシンクロ搬送装置21の穀稈搬送速度の最高値よりも速い、一定値に設定する構成にしても良い。このような構成にすると、扱室66の入口部での穀稈の層厚が大きくなっても、あらゆる速度域でも脱穀装置15での穀稈の乱れが無く、フィードチェン14の回転速度がシンクロ搬送装置21の穀稈搬送速度よりも速いため、シンクロ搬送装置21での穀稈層厚がフィードチェン14部分での穀稈層厚よりも大きくなるので穀稈引継部でのフィードチェン14の取り込みが良くなり、穀稈の詰まり等の問題が生じない。
本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面を示す図である。 図1のコンバインの正面立面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の側面断面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の変形例を示す側面断面図である。 図5のB−B線矢視のコンバインの脱穀装置の平面断面を示す図である。 図4又は図5のC−C線矢視のコンバインの脱穀装置の立面断面を示す図である。 図6のD−D線矢視のコンバインの脱穀装置の後部の立面断面図である。 図1のコンバインの脱穀装置に穀稈を供給搬送するシンクロ搬送装置の駆動機構図である。 図1のコンバインのフィードチェンの回転速度制御のフロー図(図10(a))と車速とフィードチェンの回転速度の関係図(図10(b))である。 図1のコンバインの変形例の車速とフィードチェンの回転速度の関係図である。
符号の説明
1 コンバイン
2 車体フレーム
3 走行装置
4 クローラ
6 刈取装置
7 分草具
8 穀稈引起し装置
14 フィードチェン
14a フィードチェン挟扼桿
14b スプリング
14c レールガイド
15 脱穀装置
15a 脱穀装置後壁面
16 一番揚穀筒
18 横オーガ
19 縦オーガ
20 操縦席
21 シンクロ搬送装置
22 フィードチェン回転速度制御用クラッチ
23 歯車伝動機構
25 クラッチ切替レバー
26 クラッチ切替レバー作動用モータ
27 刈取・脱穀クラッチ
28 エンジン
30 グレンタンク
31a タンク本体
31b 補助タンク
311a籾排出口
311b籾排出口
50 選別部
51 揺動棚
51a 移送棚
53 シーブ
62 ストローラック
63 選別網
64 一番棚板
65 一番螺旋
66 扱室
66a 扱室入口
66b 扱室上面カバー(上面カバー)
67 二番処理室
68 排塵処理室
68a 排塵処理室入口
68b 排塵処理室出口
68c 排塵処理室上面カバー(上面カバー)
69 扱胴
69a 扱歯
70 二番処理胴
70a 二番処理胴処理歯(処理歯)
70b 二番処理胴送風羽根
70c 二番処理胴螺旋(螺旋)
71 排塵処理胴
71a 排塵処理胴螺旋
74 扱網
75 二番処理胴受け網(受け網)
76 排塵処理胴受け網
79 唐箕
79a 唐箕送風羽根
85 二番棚板
86 二番螺旋
87 二番揚穀筒
91 横断流ファン
91a 横断流ファン羽根車
91b 横断流ファン出口
92 藁用カッター
93 藁用カッター
94 拡散手段
95 排藁処理室
95a 入口ダンパ
M3 藁用カッター92駆動アクチュエータ(第一アクチュエータ)
M4 藁用カッター93駆動アクチュエータ(第二アクチュエータ)
M5 拡散手段94駆動アクチュエータ(第三アクチュエータ)
V1 速度(第一設定速度)
V2 速度(第二設定速度)

Claims (1)

  1. 走行フレーム(2)の下部に左右一対のクローラ(4)を備えた走行装置(3)を設け、該走行フレーム(2)の前部に刈取装置(6)を設け、該走行フレーム(2)の上部にエンジン(28)と脱穀装置(15)とグレンタンク(30)を設け、前記脱穀装置(15)の後部に藁用カッター(92,93)を設けて構成したコンバインにおいて、排塵処理胴(71)を軸架する排塵処理室(68)を、扱胴(69)を軸架する扱室(66)の後側方で隣接する部位に設け、前記扱室(66)の終端部と排塵処理室(68)の始端部とを排塵処理室入口(68a)となる開口を介して接続し、前記扱室(66)と排塵処理室(68)から漏下する被処理物を受ける揺動棚(51)を設け、該揺動棚(51)から漏下する被処理物を受ける一番棚板(64)及び二番棚板(85)を設け、該二番棚板(85)上に漏下した被処理物を揚送して二番処理室(67)の上方へ放出する二番揚穀筒(87)を設け、該二番揚穀筒(87)から放出される被処理物を処理する二番処理胴(70)を前記二番処理室(67)の下部に軸架し、前記排塵処理室(68)から漏下する被処理物を前方に向けて搬送する螺旋(70c)を該二番処理胴(70)の後方部位に設けると共に、該螺旋(70c)によって搬送される被処理物を処理する多数の処理歯(70a)を二番処理胴(70)の前方部位に設け、該二番処理胴(70)の下方に受け網(75)を設け、該受け網(75)を通り抜けた被処理物を受ける移送棚(51a)を前記揺動棚(51)の前方部位に設けて前記脱穀装置(15)を構成し、該脱穀装置(15)の上面の近傍に前記排塵処理室(68)を配置すると共に、該排塵処理室(68)の上面に設けた上面カバー(68c)と扱室(66)の上面カバー(66b)とを夫々開閉自在に構成し、脱穀装置(15)のフィードチェン(14)とエンジン(28)との間に、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を備えた歯車伝動機構(23)を設け、該フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を切替作動させることによってフィードチェン(14)の回転速度を第一設定速度(V1)と該第一設定速度(V1)よりも大きい第二設定速度(V2)とに切り替えられるように構成し、車速センサーによって検出される車速が所定の設定車速である場合および該設定車速以下の車速である場合には、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を前記第一設定速度(V1)側に接続し、車速センサーによって検出される車速が前記所定の設定車速よりも大きい車速である場合には、フィードチェン回転速度制御用クラッチ(22)を前記第二設定速度(V2)側に接続するように構成し、前記藁用カッター(92,93)を、駆動用の第一アクチュエータ(M3)によって駆動される第一藁用カッター(92)と、該第一アクチュエータ(M3)とは別の第二アクチュエータ(M4)によって駆動される第二藁用カッター(93)とから構成すると共に、該藁用カッター(92,93)によって切断された切藁を拡散させる螺旋状の拡散手段(94)を前記第一アクチュエータ(M3)及び第二アクチュエータ(M4)とは別の第三アクチュエータ(M5)によって駆動するように構成したことを特徴とするコンバイン。
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