JP4051351B2 - 熱放射性および耐損傷性に優れるy2o3溶射皮膜被覆部材およびその製造方法 - Google Patents

熱放射性および耐損傷性に優れるy2o3溶射皮膜被覆部材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材表面に、黒色化したY23の溶射皮膜を被成することにより、皮膜熱放射性および耐損傷性に優れるプラズマ溶射皮膜被覆部材とそれの製造方法に関するものである。
溶射法は、金属、セラミックス、サーメットなどの粉末をプラズマや燃焼炎によって、溶融しつつ加速させ、被溶射体(基材)の表面に吹き付けることによって、皮膜を形成させることができるため、多くの産業分野において広く採用されている表面処理技術の一つである。ただし、溶融状態の微粒子を積層することによって得られる溶射皮膜は、皮膜を構成する粒子の結合力の強弱や未結合状態の有無によって、皮膜の機械的強度や耐食性に大きな差が生じることが知られている。このため、従来の溶射技術開発の目標は、高温の熱源、例えば、プラズマを熱源とする溶射粒子の完全溶融の実現を目指す装置や高速の燃焼炎を用いて、溶射粒子に大きな運動エネルギーを与え、被溶射体の表面に強い衝突エネルギーを発生させることによって、粒子間結合力を高めるとともに気孔率を最小に抑制しようとするものであった。
例えば、特許文献1では、50〜200hPaのアルゴン雰囲気中でプラズマ溶射する減圧プラズマ溶射法の採用によって、粒子間結合力を向上させたり、気孔発生原因の一つである粒子表面に生成する酸化膜を低減させる方法を提案している。
このような技術開発によって、近年、溶射皮膜の性能は向上してきたが、同一の溶射材料を用いて形成する皮膜表面の色調の変化についてまで検討した例はあまりない。しかしながら、セラミック溶射皮膜は、その色を観察すると、溶射材料としての酸化クロム(Cr23)粉末は、黒色に近い濃緑色であるが、これをプラズマ溶射した場合、黒色の皮膜となる。一方、酸化アルミニウム(Al23)粉末は純白であり、これをプラズマ溶射して得られる皮膜は白色である。ただし、酸化チタン(TiO2)粉末は白色系であるが、これをプラズマ溶射すると黒色系の皮膜になる。こうした色の変化の原因は、溶射熱源中において、例えば、TiO2を構成する酸素の一部が消失して、Tin2n-1で表示可能な酸化物となるためではないかと考えられている(特許文献2参照)。
以上、説明したように、酸化物系セラミックス溶射皮膜の色は、一般に溶射用粉末材料自体の色がそのまま皮膜の色として再現されるものが普通である。例えば、酸化イットリウム(Y23)は、通常、Al23と同じように、粉末材料の状態はもとより、この粉末材料を溶射して得られる溶射皮膜もまた白色系であり、たとえプラズマ熱源中で溶射しても、Y23の結合状態に変化はないように思われる。それは、金属元素としてのAlやYは、ともに酸素との化学親和力が極めて強く、高温のプラズマ環境中においても酸素を消失することなく、溶射皮膜となった後でも、粉末材料時のAl23、Y23の特性を維持しているためと考えられるからである。
上記Y23溶射皮膜は、耐熱性や耐高温酸化性、耐食性に優れるとともに、半導体製造装置やその加工工程で使用されるプラズマ雰囲気中にあっても、卓越した抵抗性(耐プラズマエロージョン性)を発揮することから、多くの産業分野で使用されているセラミック皮膜である(特許文献3〜7)。
現在、使用されている上記Y23溶射皮膜は、そのすべてが白色系であり、それなりの効果が認められているが、Y23溶射皮膜の特性を変化させることなく、この皮膜の色を変化させるような技術についての提案はない。例えば、もしY23溶射皮膜の黒色化が可能になれば、表面研削のような機械的加工を行ったとしても所定の光沢(いわゆる黒光り)を付与することができ、商品価値を上げることができるようになる。しかも、黒色系の皮膜は、白色系の皮膜に比較して汚れが目立つようなことがなく、生産性の低下を招く皮膜被覆部材の洗浄回数を低減するのに役立つ。また、黒色系皮膜は、熱吸収能力や遠赤外線放射能力に優れ、加熱受熱などの熱交換部材の性能の向上と耐環境性の付与を与えるのに有力であるなどの工業的利用が期待できるにも拘わらず、Y23溶射皮膜の黒色化技術は現在のところ開発されていないのが実情である。
特開平1−139749号公報 特開2000−054802号公報 特開平6−196421号公報 特開平10−004083号公報 特開平10−163180号公報 特開平10−547744号公報 特開2001−164354号公報
次に、基材の表面を改質する技術としては、上掲の溶射皮膜を被覆形成するものの他、電子ビーム照射やレーザビーム照射を利用する技術がある。例えば、電子ビーム照射に関しては、特許文献8において、金属皮膜に電子ビームを照射してこの皮膜を溶融して消滅させる技術、また、特許文献9には、炭化物サーメット皮膜や金属皮膜に対して電子ビームを照射して、皮膜の性能を向上させる技術などがある。
しかし、これらの先行技術は、何れも炭化物サーメットや金属皮膜を対象とし、皮膜の消滅や密着性の向上を目的とした技術であり、しかも本発明が対象とするようなセラミックス、特にY23溶射皮膜の色彩調整を行う技術ではない。
これらの先行技術は、特許文献9の[0011]段落に説明しているように、溶射材料を電子ビーム処理で行うには、電気伝導性皮膜が必要であるとの固定した観念があることに起因しているものと考えられる。一方、溶射皮膜に対してレーザビームを照射する技術に関しては、特許文献10、11などを例示することができる。ただし、これらの例示技術は、金属皮膜のみならず炭化物サーメットなどのセラミック皮膜に対する照射例が多い。しかし、これらの技術は、下地がセラミック皮膜の場合であったとしても、その処理の目的は、皮膜の気孔を消滅させることや皮膜を再溶融現象に伴う縦割れの発生を促進させることにあり、対象とするセラミック皮膜はZrO2系のものである。
特開昭和61−104062号公報 特開平9−316624号公報 特開平9−327779号公報 特開平10−202782号公報
本発明の目的は、従来技術が抱えている上述した問題を解決することができるようにすることにある。即ち、従来のY23溶射皮膜はその全てが白色に限定されていることに鑑み、この現実を打破して、基材表面に、Y23の黒色溶射皮膜を形成する技術を提案することにある。
それはY23の黒色溶射皮膜の形成によって、Y23の白色溶射皮膜では解決できない次のような技術的課題を解消することができるようになるからである。
(1)Y23の白色溶射皮膜を、この皮膜が有している特性を阻害することなく、黒色化したものであり、白色皮膜と同じような用途に使用することができる(良用途性)。
(2)皮膜の色が黒色になるため、皮膜製品に汚れが目立ち難く、必要以上に洗浄を繰返す必要がない(耐環境劣化性)。
(3)皮膜の色が黒色を示すため、この皮膜を放熱面や受熱面に形成すると、これらの部材を環境から保護するとともに、熱放射率や受熱効率を向上させ、装置全体の性能向上に寄与することができる(良熱放射特性)。
(4)Y23の黒色溶射皮膜は、白色皮膜に比較すると硬度が高いため、耐摩耗性の向上にも寄与することができる(耐損傷性)。
そこで、本発明では、色の変化によって上述した諸特性を示すY23溶射皮膜を被覆した部材を得るために、該基材の表面に形成する溶射皮膜として、Y23の黒色溶射皮膜を形成した点に特徴がある。即ち、本発明で特徴とする技術的事項を整理すると下記のとおりである。
(1)基材と、この基材の表面に形成されたY 2 3 の白色溶射皮膜とからなり、かつそのY 2 3 白色溶射皮膜の表層部には30μm未満の厚さで黒色化した23層を有することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
(2)Y23色溶射皮膜の下に、金属皮膜からなるアンダーコートが設られていること特徴とするY23溶射皮膜被覆部材。
(3)金属皮膜からなるアンダーコートとトップコートとして形成されるY23色溶射皮膜との間に、中間層を設けてなることを特徴とするY23溶射皮膜被覆部材。
(4)上記アンダーコートは、Niおよびその合金、Wおよびその合金、Moおよびその合金、Tiおよびその合金、Alおよびその合金、Mg合金のうちから選ばれたいずれか1種以上の金属もしくはその合金を50〜500μmの厚さに形成した金属皮膜であることを特徴とするY23溶射皮膜被覆部材。
(5)上記中間層は、Al23もしくはY23との固溶体または混合物の皮膜にて形成されていることを特徴とするY23溶射皮膜被覆部材。
)上記の黒色化した23の黒色溶射皮膜は、この溶射皮膜を構成している各Y23粒子の外周部またはY 2 3 粒子のすべてが黒色変化したY23粒子の積層体によって、膜厚50〜2000μm程度の厚さで構成されたものであることを特徴とするY23溶射皮膜被覆部材。
上記の黒・白Y23溶射皮膜または黒色化したY23溶射皮膜は、下記に述べるような方法によって製造する。
)基材の表面に、まず、Y23の白色溶射皮膜を形成し、その後、レーザビーム照射することによって、前記Y23の白色溶射皮膜の表層部に黒色化したY23層を形成することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材の製造方法。
)基材の表面に、直接または該基材の表面に施されたアンダーコートの上にまず、Y23の白色溶射皮膜を形成し、その後、減圧下の不活性ガス雰囲気中で電子ビーム照射することによって、前記Y23の白色溶射皮膜の表層部に黒色化したY23層を形成することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材の製造方法。
上述したように、本発明に特有の構成であるY23の黒色化した溶射皮膜は、基本的に従来のY23の白色溶射皮膜が有する諸特性をそのまま具えるものである。従って、この溶射皮膜の主要な用途であるハロゲンまたはハロゲン化合物を含む雰囲気中でのプラズマ処理のような環境下においても白色Y23溶射皮膜と全く同等の性能を示すものである。しかも、伝熱面や受熱面にY23の黒色溶射皮膜を形成すると、白色Y23溶射皮膜に比較すると、熱放射および受熱効率ともに優れた特性を発揮して、プラズマエッチング処理などの作業効率を一段と向上させる。
また、表面が黒色の皮膜(層)であるため、取扱い過程や環境から飛来するパーティクル類の付着に伴う汚染が目立ち難く、必要以上に繰返されている現行の洗浄回数を軽減できるので、装置の保守点検量の削減に加え、生産効率の向上、製品のコストダウン、腐食性の強い薬品による洗浄に伴う装置部材の寿命延長などに対しても貢献することができる。
(1) 23溶射皮膜が黒色化した層以下「23の黒色溶射皮膜」という)の性状と特性
本発明に特有の構成であるY23の黒色溶射皮膜は、Y23の白色溶射皮膜とは少なくとも外観が明らかに異なるものの、この黒色化したY23 黒色溶射皮膜をX線回折しても、Y23の白色溶射皮膜とのX線回折の明確な相違は認められないので、結晶構造は同じと考えられる。しかし、外観は、図1(写真)示すように、明瞭な差が見られるので、本発明では“黒色化したY23溶射皮膜”をY23の黒色溶射皮膜と言うことにした。発明者らが行った実験によると、Y23溶射皮膜の黒色化現象は、酸素分圧の低い環境で短時間の間融点以上に高温加熱(急速加熱)された場合に顕在化してくることから、Y23を構成する酸素の一部が失われた結果であろうと推定されるので、化合物の形態がY23-xの状態になったものと考えられるものである。
黒色化したY23すなわちY23-xの形をとるY23の黒色溶射皮膜というのは、大気プラズマ溶射法で形成したY23の白色溶射皮膜の性状を比較すると、次のような相違が認められる。
(i)Y23の黒色溶射皮膜(黒色化したY23-x溶射皮膜のことであり、以下の表記も同様である)の表面は非常に平滑であり、光沢性が良好で皮膜の商品価値が向上する。
(ii)Y23の黒色溶射皮膜は、白色系の溶射皮膜に比べて汚れ(例えば、指紋、微細な黒色系の粉じんなど)が目立たないので、保守管理が容易であり、生産性が向上する。
(iii)Y23の黒色溶射皮膜の表面は、緻密であるため、腐食性ガス成分の皮膜内部への侵入を抑制し、基材に対する防食性が向上する。
(iv)Y23の黒色溶射皮膜の表面は、皮膜を構成する各Y23-x粒子が溶融することによって、大気プラズマ溶射や減圧プラズマ溶射によって形成されるY23の白色溶射皮膜に比べて粒子の相互結合力が格段に向上するため、硬さや耐摩耗性などが向上する。
(v)上記(iii)および(iv)の現象は、Y23の黒色溶射皮膜のうち少なくとも表層から30μmの深さが黒色化したY23-x溶射皮膜となっている。この場合、それ以外の、いわゆるY23の白色溶射皮膜の部分はプラズマ溶射皮膜特有の多孔質な状態を維持しているものである。従って、Y23の黒色溶射皮膜(層)は環境の急激な温度変化、すなわち熱衝撃を受けても溶射皮膜が破壊されたり、剥離するようなことがない。
(vi)発熱体の表面にY23の黒色溶射皮膜を形成すると、顕著な遠赤外線放射作用を発揮するので、減圧雰囲気中に配設すると、輻射型熱源皮膜として有用である。なお、この用途の場合には、皮膜厚さが薄いほど効果を発揮する。
(vii)Y23の黒色溶射皮膜の物理化学的性質は、色調の変化(黒変化)を除けば、従来のY23の白色溶射皮膜と変わることはないので、その用途も従来通りの用途に使用することができる。例えば、Y23の白色溶射皮膜の主要な用途の一つに、半導体製造装置関連のプラズマ処理容器内に配設される部材がある。一般に、Y23溶射皮膜は各種のハロゲンガスを含む雰囲気中でプラズマ処理されるような環境下において優れた耐プラズマエロージョン性を発揮することが知られているが、本発明で用いるY23の黒色溶射皮膜も卓越した性能を示す。
具体的には、CF4 100 cm3−Ar 1000 cm3−O2 10 cm3の混合ガス中で、プラズマ照射出力1300Wの条件下において、20時間照射実験を行ったところ、
白色Y23溶射皮膜表面のエロージョン損失深さ:6.1〜7.6μm
黒色Y23溶射皮膜表面のエロージョン損失深さ:5.8〜6.5μm
のような結果となり、本発明において特有のものであるY23の黒色溶射皮膜の方が耐プラズマ照射性能に優れていることがわかった。
また、白色と黒色のY23溶射皮膜を2NのNaOH水溶液(40℃)に浸漬しても、両皮膜とも全く浸食されず、優れた耐アルカリ性を発揮した。
本発明において、基材表面に上記Y23の黒色溶射皮膜の形成に当って、まずその基材表面に、アンダーコートを形成しておいてもよい。この場合、アンダーコートの材料としては、Niおよびその合金、Wおよびその合金、Moおよびその合金、Tiおよびその合金、Alおよびその合金、Mg合金などから選ばれるいずれか1種以上の金属、合金を用いて、厚さ50〜500μm程度に施工することが好ましい。この場合において、アンダーコートの溶射皮膜が50μmより薄いとアンダーコートとしての作用効果が弱く、一方、その厚さが500μmを超えると被覆効果が飽和し、積層作業による制作費の向上を招くので得策でない。
基材表面に直接もしくはアンダーコートや中間層を介してトップコートとして形成されるY23の黒色溶射皮膜は、Y 23の白色溶射皮膜を電子ビームやレーザビームで照射して黒色化したもの、あるいは黒色化層を含めて、50〜2000μm程度の厚さにするとよい、それは、その膜厚が50μm未満では、黒色皮膜としての熱放射性能は得られるとしても、セラミック皮膜としての本質的特性、例えば、耐熱性、断熱性、耐食性、耐摩耗性などを十分に発揮することができなからである。一方、その厚さが2000μmより大きな厚膜では、皮膜を構成するセラミック粒子の相互結合力が低下して、皮膜が機械的に破壊され易くなると共に、膜厚の形成に長時間を要して生産コストが上昇するので適切でない。従って、厚さは50〜2000μm程度とするのが好ましいと言える。
上記Y23の黒色溶射皮膜の気孔率は、無酸素プラズマ溶射皮膜の場合、0.2〜5%程度である。この気孔率は従来の大気プラズマ溶射で得られるY23の白色溶射皮膜の気孔率8〜15%に比べると際立って小さいものである。また、Y23の白色溶射皮膜を電子ビーム照射やレーザビーム照射によって処理した黒色化したY23溶射皮膜の表面は、それぞれY23の融点(2683K)以上に加熱されているため、照射時には局部的には完全に溶融して、無気孔状態となる。しかし、その後の冷却によって凝固した際、体積の収縮現象によって亀裂が発生して、これが新しい気孔となる。この新しい気孔の存在は、初期の皮膜の気孔率に比較して、はるかに少なくなる特徴がある。しかし、トップコートとしてのY23の黒色溶射皮膜では、無気孔の皮膜では熱衝撃抵抗が著しく低下することが経験的に知られているので、本発明では照射後に発生する凝固割れに起因する気孔(0.1〜1%)を含めても5%程度以下である。
また、本発明において、トップコートとして形成するY23の黒色溶射皮膜の下には、前記アンダーコート(金属層)との間に、中間層を形成してもよい。その中間層としては、Al23単独またはAl23とY23との固溶体または混合物からなる溶射皮膜とすることができる。この中間層の厚さは50〜1000μm程度とすることが好適であり、それは50μmより薄い場合は中間層としての機能が十分でなく、一方、1000μmより厚い場合は、皮膜の機械的強度が低下するので適当でない。
以上の膜厚を整理すると次のようになる。但し、この皮膜の厚みは本発明の効果を得る点において不可欠のものと言うわけではなく、好ましい例示の範囲である。
アンダーコート(金属・合金) 50〜500μm
中間層(Al23、Al23+Y23)50〜1000μm
トップコート(黒色Y23) 50〜2000μm
(2)Y23の黒色溶射皮膜を被成する基材
本発明において、上記のY23の黒色溶射皮膜を形成する対象、即ち基材は、Alおよびその合金、ステンレス鋼、Tiおよびその合金、セラミックの焼結体(例えば、酸化物、窒化物、硼化物、珪化物およびこれらの混合物)をはじめ、石英、ガラス、プラスチックなど如何なる素材も使用が可能である。また、これらの素材の上に、各種の蒸着膜やめっき膜を施したものを使用することができ、これらの素材の表面に直接またはアンダーコートや中間層を介して成膜してもよい。
(3)Y23の黒色溶射皮膜の構造
発明者らは、上記Y23の黒色溶射皮膜構造は、次のような構成をとるものと考えている。即ち、基材を被覆する最表層にY23の黒色溶射皮膜を形成したもの(Y23の黒色溶射皮膜単層)、Y23の黒色溶射皮膜の基材との密着性を向上させるため、基材の表面に金属系のアンダーコートを施工した後、その上にY23の黒色溶射皮膜を形成したもの(2層構造皮膜)、さらに、前記アンダーコートの上に、Al23やAl23とY23との固溶体または混合物の皮膜からなる中間層を形成し、その上に、Y23の黒色溶射皮膜を形成したもの(3層構造皮膜)などである。また必要に応じ、3層構造皮膜におけるAl23とY23中間層において、両セラミックの配合割合をアンダーコート側ほどAl23含有量を高くし、そして、トップコート側ほどY23含有量が多くなるようにセラミックス質の含有量を意識的に傾斜させるものとすることも可能である。
(4)Y23の黒色溶射皮膜を形成するための溶射法
23の黒色溶射皮膜は、下記に示す溶射法によって形成することができる。
(a)アンダーコート(金属・合金)は、電気アーク溶射法、フレーム溶射法、高速フレーム溶射法、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、爆発溶射法を用いることが好ましい。
(b)トップコート(白色Y23、黒色Y23)は、白色皮膜は大気プラズマ溶射法、黒色皮膜は無酸素プラズマ溶射法を用いることが好ましい。
(c)中間層(Al23、Al23+Y23)は、大気プラズマ溶射法、無酸素プラズマ溶射法、爆発溶射法を用いることが好ましい。
(5)白色系のY23溶射皮膜を黒色化させる方法
一般的な溶射用Y23粉末材料は、粒径5〜80μmの範囲に調整された白色の粉末である。この白色粉末を用いて通常の大気プラズマ溶射を行うと、形成される溶射皮膜もまた白色になる。これに対し本発明では、外観上、即ち、少なくとも皮膜表面が一定の厚みで、図1に示すような黒色化したY23溶射皮膜(Y23ーx溶射皮膜)を作製するため、以下に示すような方法を採用する
()大気プラズマ溶射法で形成されたY23の白色溶射皮膜を、減圧下の不活性ガス雰囲気中で電子ビーム照射を行う。
例えば、通常の大気プラズマ溶射して得られたY23の白色溶射皮膜を10-1〜10-3MPa、Arガス中で電子ビームを照射すると、該溶射皮膜の表層部のみが黒色に変化する。この方法では、黒色変化したY23の粒子の表層部が電子ビームによって局部的に溶融状態になるため、皮膜全体にわたって平滑化する傾向がある。また、この溶射皮膜の黒色変化部は、電子ビームの照射回数を重ねることによって、次第に内部層にも及んでいくが、実用的には30μm程度の深さがあれば、本発明の目的に適するものができる。
なお、電子ビーム照射の条件としては、下記のようなものが推奨される。
照射雰囲気:1×10-1〜5×10-3MPa
照射出力 :10〜30Kev
照射速度 :1〜20 mm/s
照射回数 :1〜100回(連続または不連続)
)大気プラズマ溶射法で形成されたY23の白色溶射皮膜をレーザ照射する。例えば、通常の大気プラズマ溶射して得たY23の白色溶射皮膜に対し、大気中もしくは真空中で、レーザビームを照射することによっても黒色変化させることができる。この方法では、広い面積の溶射皮膜全体を黒色化させるには長時間を要するが、溶射皮膜の局部のみを黒色化するのには好適な方法である。
なお、レーザビーム照射条件としては、下記のようなものが推奨される。
レーザ出力 :2〜4kW
ビーム面積 :5〜10 mm2
ビーム走査速度:5〜20 mm/s
本発明は、例示した上記のY23の黒色溶射皮膜の形成方法を適宜組合わせることによっても、望ましいY23の黒色溶射皮膜を得ることができる(例えば、(a)の方法と(b)の方法の組合せ、(a)の方法と(c)の方法の組合わせなど)である。
(実施例1)
この実施例では、電熱線を内蔵した石英ガラス製の保護管の表面に、従来技術によるY23の白色溶射皮膜と本発明において特有のY23の黒色溶射皮膜(50μm厚)を形成した後、電熱線に電流を通し、それぞれの皮膜の表面から放出される波長を調査した。その結果、Y23の白色溶射皮膜では0.2〜1μm程度であったが、Y23の黒色溶射皮膜では0.3〜5μmとなり、赤外線の放出が認められ、加熱ヒータとしての効率に差が認められた。
また、石英ガラス製のヒータに替えて、ハロゲンランプ(高輝度ランプ)の表面にY23の黒色溶射皮膜(50μm厚)を施工すると、皮膜のない状態のランプの波長は0.2〜3μmの範囲であったのに対し、Y23の黒色溶射皮膜を施したものでは、0.3〜10μm超となり、遠赤外線領域での利用となり、加熱ヒータとしての効率の向上が明らかとなった。なお、従来技術によるY23の白色溶射皮膜では、溶射皮膜の施工がない状態と同一か、またそれ以下の波長の範囲内であった。
(実施例2)
この実施例では、SUS304ステンレス鋼の基材(寸法 幅50 mm×長さ50 mm×厚さ3.5 mm)の片面に、アンダーコートとして80 mass%Ni−20 mass%Cr合金の大気プラズマ溶射皮膜(厚さ100μm)を形成した後、市販の白色Y23溶射材料粉末を用いて、従来法に属する大気プラズマ溶射法によりY23の白色溶射皮膜および本発明に適合する無酸素プラズマ溶射法により、Y23の黒色溶射皮膜を、それぞれ250μm厚さに施工した溶射皮膜試験片を、1条件につき3枚づつ作製した。
その後、これらの試験片について、外観試験、皮膜断面のY23トップコート皮膜の気孔率を光学顕微鏡および画像解析装置で計測する一方、熱衝撃試験、トップコートの密着強さ試験およびトップコート表面のミクロビッカース硬さを測定し、白色と黒色のY23溶射皮膜の性状を比較した。
表1は、以上の試験結果を要約したものである。なお、表の下段には皮膜の製作条件および試験方法・条件を併記した。
Figure 0004051351
この表1に示す結果から明らかなように、本発明に適合する溶射皮膜(No2、3)は何れも黒色を呈するとともに、皮膜の耐熱衝撃性、密着強さなどは、比較例のY23の白色溶射皮膜(No1)と同等の性能を有している。また、皮膜の気孔率は、本発明の皮膜の方が明らかに緻密であることが判明したが、この原因は、電子ビーム(No2)やレーザビーム(No3)による照射によって、皮膜表面のY23粒子が溶融したためと考えられる。しかし、皮膜の表面は完全に無気孔状態とはならず、Y23粒子が溶融後、冷却凝固する際に微細な新しい“ひび割れ”が発生する傾向が認められた。
なお、皮膜表面のミクロ硬さは、従来技術に係るY23の白色溶射皮膜に比較すると、明らかに硬度の上昇が見られ、耐ブラストエロージョン性が向上していることが窺われる。
(実施例3)
この実施例では、実施例2の試験片を用いて、トップコートのY23の黒色溶射皮膜の耐摩耗性を調査した。供試した試験装置および試験条件は下記の通りである。
試験方法:JIS H8503 めっきの耐摩耗試験方法に規定されている往復運動摩耗試験方法を採用した。
試験条件:荷重 3.5N、往復速度40回/分を10分(400回)と20分(800回)実施、摩耗面積30×12
mm、摩耗試験紙 CC320
評価は、試験前後における試験片の重量測定を行い、その差から摩耗量を定量して比較した。
上記試験結果を表2に示した。この表2に示す結果から明らかなよう、皮膜表面の硬いY23の黒色溶射皮膜の摩耗量(No2、3)は、比較例のY23の白色溶射皮膜(No1)の50〜60%に止まっており、優れた耐摩耗性が認められた。この結果には黒色処理による皮膜表面の平滑化も含まれている。
Figure 0004051351
本発明にかかる製品(Y23の黒色溶射皮膜つき基材)は、従来のY23の白色溶射皮膜製品の用途に適用した場合に、熱放射性や耐損傷性に優れるほか、汚れの目立ち難い皮膜になる。具体的には、ハロゲンおよびその化合物を含む処理ガスを用いてプラズマ処理されるデポシールド、バッフルプレート、フォーカスリング、インシュレータリング、シールドリング、ベローズカバー、電極などに加え、耐溶融金属性を利用した金属溶解ルツボなどの部材の表面処理技術として適用が可能である。
白色および黒色のY23溶射皮膜の外観を比較した図である。(1)は、従来技術によるY23の白色溶射皮膜(白色のY23粉末材料を用いてプラズマ溶射法によって形成された皮膜)(2)は、本発明の技術によるY23黒色溶射皮膜(白色のY23粉末材料を用いてプラズマ溶射法によって、Y23の白色溶射皮膜を形成した後、これを電子ビーム照射によって、黒色化したY23皮膜)

Claims (8)

  1. 基材と、この基材の表面に形成されたY 2 3 の白色溶射皮膜とからなり、かつそのY 2 3 白色溶射皮膜の表層部には30μm未満の厚さで黒色化した23層を有することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  2. 23色溶射皮膜の下に、金属皮膜からなるアンダーコートが設られていることを特徴とする請求項1に記載の熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  3. 金属皮膜からなるアンダーコートとトップコートとして形成されるY23色溶射皮膜との間に、中間層を設けてなることを特徴とする請求項2記載の熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  4. 上記アンダーコートは、Niおよびその合金、Wおよびその合金、Moおよびその合金、Tiおよびその合金、Alおよびその合金、Mg合金のうちから選ばれるいずれか1種以上の金属もしくはその合金を50〜500μmの厚さに形成した金属皮膜であることを特徴とする請求項2または3に記載の熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  5. 上記中間層は、Al23もしくはY23との固溶体または混合物の皮膜にて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  6. 上記の黒色化した23は、このを構成している各Y23粒子の外周部またはY 2 3 粒子のすべてが黒色変化したY23粒子の積層体によって、膜厚50〜2000μm程度の厚さで構成されたものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材。
  7. 基材の表面に、まず、Y23の白色溶射皮膜を形成し、その後、レーザビーム照射することによって、前記Y23の白色溶射皮膜の表層部に黒色化したY23層を形成することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材の製造方法。
  8. 基材の表面に、直接または該基材の表面に施されたアンダーコートの上にまず、Y23の白色溶射皮膜を形成し、その後、減圧下の不活性ガス雰囲気中で電子ビーム照射することによって、前記Y23の白色溶射皮膜の表層部に黒色化したY23層を形成することを特徴とする熱放射性および耐損傷性に優れるY23溶射皮膜被覆部材の製造方法。
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