JP4050991B2 - 伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材、家電製品、自動車などに適する、伸びフランジ性に優れた高強度鋼板とその製造方法に関する。本発明における高強度鋼板とは通常の冷延鋼板のほか、亜鉛めっき鋼板やAlめっき鋼板を代表とする各種めっきを施したものも含む。亜鉛めっき鋼板については、通常の溶融亜鉛めっきのみならず、合金化溶融亜鉛めっきも含む。めっき層には、純亜鉛の他、Fe、Al、Mg、Cr、Mnなどを含有しても構わない。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に自動車車体において燃費向上や耐久性向上を目的とした加工性の良い高強度鋼板の需要が高まっている。加えて、衝突安全性やキャビンスペースの拡大のニーズから引張強さにして780MPa級クラス以上の鋼板が、一部レインフォースなどの部材に使用されつつある。このような高強度材を用いて部材を組みあげる時には、延性、曲げ性、伸びフランジ性などが重要となるが、引張強さで780MPa程度までの高強度鋼板において、これらへの対策が講じられている。
【0003】
たとえば、穴拡げ性については、CAMP−ISIJ vol.13(2000)p.395(非特許文献1)にあるように、主相をベイナイトとして穴拡げ性を向上させ、さらには張り出し成形性についても、第2相に残留オーステナイトを生成させることで現行の残留オーステナイト鋼並の張り出し性を示すことが開示されている。さらには、Ms温度以下でオーステンパ処理をすることで体積率2〜3%の残留オーステナイトを生成させると、引張り強度×穴拡率が最大となることも示されている。
【0004】
また、高強度材の高延性化を図るために、複合組織を積極的に活用することが一般的である。しかし、第2相にマルテンサイトや残留オーステナイトを活用した場合に、穴拡げ性が著しく低下してしまうという問題がある。例えば、CAMP−ISIJ vol.13(2000)p.391(非特許文献2)。また、本文献中には、主相をフェライト、第2相をマルテンサイトととし、両者の硬度差を減少させることで穴拡げ率が向上することが開示されている。また、溶融亜鉛めっきを施したものとして、いくつかの開示例がある。例えば、特許第2607906号公報(特許文献1)、特許第2862187号公報(特許文献2)、特開昭63−24741号公報(特許文献3)、特開2001−355043号公報(特許文献4)、および特許第3037767号公報(特許文献5)がその代表例である。
【0005】
【引用文献】
(1)非特許文献1(CAMP−ISIJ vol.13(2000)p.395)
(2)非特許文献2(CAMP−ISIJ vol.13(2000)p.391)
(3)特許文献1(特許第2607906号公報)
(4)特許文献2(特許第2862187号公報)
(5)特許文献3(特開昭63−24741号公報)
(6)特許文献4(特開2001−355043号公報)
(7)特許文献5(特許第3037767号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように穴拡げ性によって代表される伸びフランジ成形性にすぐれた鋼板は多数開発されている。しかしながら、高強度鋼板ではCあるいは多量の合金元素を含有するため、製品の組織が温度や冷却速度等の製造条件によって変化しやすく、必ずしも良好な伸びフランジ成形性が得られない場合がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、無理のない製造条件にて良好な伸びフランジ性を確保することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討を行った結果、鋼板中にCe粒子を好適に分散させることにより伸びフランジ性を向上できることを発見した。本鋼板は、引張強さTS(MPa)と〔(穴拡げ試験後の穴の内径/穴拡げ試験前の穴径)−1〕×100(%)で定義される穴拡げ率λ(%)との積、TS(MPa)×λ(%)≧30000(MPa・%)を有し、製造条件がばらついてもこの値を確保できることを特徴とする。
【0008】
本発明は、上記知見に基づいて完成されたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.02〜0.3%、Si:0.001〜2.5%、Mn:0.01〜3.5%、P:0.001〜0.12%、S:0.0001〜0.01%、Al:0.010%未満、N:0.0002〜0.015%、Ce:0.0001〜0.05%、O:0.0005〜0.006%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であり、粒子径が5.0μm超のCeを含有する化合物およびそれらの複合化合物を含まず、粒子径が0.5〜5.0μmのCeを含有する化合物およびそれらの複合化合物のいずれか1種以上を1平方mmあたり10〜200個の密度で含有し、引張強さTSが440MPa以上かつ引張強さTS(MPa)×穴拡げ率λ(%)が30000(MPa・%)以上であることを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
【0009】
(2)さらに、質量%で、Ti:0.001〜0.2%を含有することを特徴とする前記(1)に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
(3)さらに、質量%で、Ni:0.01〜2.0%、Cu:0.001〜2.0%の1種または2種を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
(4)さらに、質量%で、B:0.0001〜0.01%、Nb:0.002〜0.3%の1種または2種を含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
【0010】
(5)さらに、質量%で、Cr:0.01〜2.0%、Co:0.01〜1%、Mo:0.01〜1.5%、W:0.01〜0.3%の1種または2種以上を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
(6)さらに、質量%で、Zr、Hf、Ta、Vの1種または2種以上を合計で0.001〜1%含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
【0011】
(7)さらに、質量%で、Ca、Mg、La、Yの1種または2種以上を合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
(8)さらに、質量%で、La,Y以外のREMを合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
【0012】
(9)前記(1)〜(8)のいずれか1項記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法であって、化学成分の調整に際して、溶鋼中の溶存酸素が質量%で0.0005〜0.010%の範囲となった時点で、Ceを添加し、その後、前記(1)〜(8)のいずれか1項記載の成分組成からなる鋳造スラブとし、直接または一旦Ar3(℃)以下に冷却した後に再度加熱し、熱延圧延を施し650℃以下で巻き取ることを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
(10)前記(9)に記載の方法で製造した熱延鋼板を酸洗後冷延し、最高到達温度を600〜1100℃とする熱処理後、室温まで冷却することを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
【0013】
(11)前記(9)に記載の方法で製造した熱延鋼板を酸洗後冷延し、最高到達温度を600〜1100℃とする熱処理をした後に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
(12)溶融亜鉛めっきを施した後、430℃〜580℃にて合金化処理を行うことを特徴とする前記(11)記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明における鋼板の成分範囲の限定理由について述べる。
C:0.02〜0.3%
良好な強度−穴拡げ性バランスを確保するための主相(面積率最大の相)および第2相の分率を制御する目的で添加する元素である。素地の微細均一化についても影響を与える。強度および各第2相の面積率を確保するために0.02質量%(以下、同じ)以上を必要とする。0.3%を越えると、穴拡げ性が著しく劣化するのでこれを上限とする。0.025〜0.18%がより好ましい範囲である。
【0015】
Si:0.001〜2.5%
Siは、強度延性バランスを向上させるほか、比較的粗大な炭化物の生成を抑制することで穴拡げ性を向上させる。過剰添加は溶接性や延性に悪影響を及ぼすので2.5%を上限とする。2.0%がより好ましい上限である。過剰に添加すると溶融亜鉛めっき性を著しく劣化させるので、溶融亜鉛めっきを施す場合には上限を0.8%とすることが好ましく、0.6%以下が更に好適である。一方で、極低Si化は製造コストの高騰を招くことから、0.001%以上とする。
【0016】
Mn:0.01〜3.5%
Mnは、フェライト変態を抑制して、主相をベイナイトまたはベイニティックフェライトとすることで均一組織をもたらす働きがあるほか、強度低下と穴拡げ性劣化の1つの原因である炭化物析出や、パーライト生成を抑制する。しかし、過剰な添加は、マルテンサイト生成を促進したり、偏析などによって延性や穴拡げ性の著しい低下を招くために3.5%を上限とする。一方、Mnを0.01%未満とするためには著しいコストアップを伴うのでこれを下限とする。0.6〜2.4%がより好ましい範囲である。
【0017】
P:0.001〜0.12%
Pは、強化元素である。また、低P化は穴拡げ性を向上させるが、極低化は経済的にも不利であることから0.001質量%を下限とする。また、多量の添加は、溶接性や鋳造時や熱延時の製造性、さらには穴拡げ性にも悪影響を及ぼすため、0.12%を上限とした。
S:0.0001〜0.01%
Sは、低S化は穴拡げ性向上に有効である。一方、極低S化は経済的に不利であることから、0.0001質量%を下限とし、また、0.01質量%を上限としたのは、これを超える量の添加では、鋼板の穴拡げ性に悪影響を及ぼすためである。より好ましくは、0.003%を上限とする。
【0018】
Al:0.010%未満
Al量は本発明にとって重要である。Alは脱酸元素として有効であるが過剰に添加すると粗大なAl系の介在物、たとえばアルミナのクラスターを形成し穴拡げ性を劣化させる。このため、0.01質量%未満を上限とした。Alが0.01%を超えると後述するCe添加の効果が小さくなる。下限は特には規定しないが、0.0001%以下とするのは困難であるのでこれが実質的な下限である。0.005%未満が好ましく、0.003%未満とすることがより一層好ましい。
【0019】
N:0.0002〜0.015%
Nは機械的強度を高めたり、BH性(焼付き硬化性)を付与したりするのには役立つが、添加しすぎると粗大な化合物を形成し穴拡げ性を劣化させるので、0.015%を上限とする。特に、Tiが0.03%以上の時にはNを0.006%以下とする必要がある。一方、0.0002%未満とすることは技術的に極めて困難なのでこれを下限とする。
【0020】
Ce:0.0001〜0.05%
本発明において極めて重要である。すなわち、Ceを添加することによって高強度鋼板の穴拡げ性が向上する。Ceを添加することによって比較的微細なCeを含有する化合物の数が増加し、その結果、打ち抜き後の破面に微細なクラックの生成を促し、穴拡げ時の粗大クラックへの応力集中を緩和することがそのメカニズムと考えられる。Ceが0.0001%未満ではこのような効果はわずかであるのでこれを下限とする。一方、0.05%を超えて添加すると粗大な化合物が増加してむしろ穴拡げ性が劣化する場合があるので0.05%を上限とする。0.0005〜0.01%がより好ましい範囲である。
【0021】
O:0.0005〜0.006%
Oも本発明において極めて重要である。すなわち、OはCeと結合して酸化物を形成するので、O量によってCe系酸化物の大きさや粒子数に影響する。Oが0.0005%未満では、Ce添加の効果が発現し難いのでこれを下限とする。一方、0.006%を超えて添加すると、酸化物が大きくなりすぎたり、数が増えすぎたりするのでこれを上限とする。0.0010〜0.0035%が穴拡げ性に対してより好ましい範囲である。Ce量とO量との質量比、すなわち、Ce/Oは、0.4〜100とすることが好ましい。これが0.4未満ではCe添加の効果が発現し難く、一方、100を超えると、酸化物以外の粗大化合物の数が増加するためである。
【0022】
粒子径dが0.5〜5.0μmのCeを含有する化合物、たとえば、酸化物、硫化物、炭化物、窒化物やこれらの複合化合物を1平方mmあたり10〜200個の密度で含有する。ここで、複合化合物とは、複数種の化合物がそれらのうちのいずれかを生成サイトとして形成したため、結果として一塊の化合物として認識されるもの、炭窒化物や炭硫化物を代表とする結晶構造が単一でも複数の化学成分からなるものの両方を含む。前者と後者が混在する場合もありうる。Ceを含有するということは、粒子全体に均一にCeが存在する場合だけでなく、不均一に、あるいは部分的に存在する場合も含まれる。本要件を満たすことによって穴拡げ性が向上する。
【0023】
本発明者らは高強度鋼板の穴拡げ性改善に鋭意取り組んだ結果、Ce系の比較的微細な化合物が適度に分散していることが、穴拡げ性向上に極めて重要であることを見出した。穴拡げ加工に先立つ、打ち抜き加工によって打ち抜き破面に生ずる欠陥を微細化し数を増やすことを通じて比較的大きなクラックの発生と伝播を抑制するものと考えられる。さらに本発明鋼においては製造条件のばらつきによる穴拡げ性のばらつきも小さいという特徴を有する。この理由は必ずしも明らかではないが、Ceを含有する化合物が熱的に安定であることに起因すると思われる。粒子径が0.5μm未満の化合物も当然存在するが、それらは伸びフランジ性には大きく影響しないのであえて対象外とした。また、5μm超の化合物は打ち抜き加工時や穴拡げ時に粗大クラック形成の起点となる場合があるので、少ない方が望ましい。なお、粒子径が5.0μm超のCeを含有する化合物およびそれらの複合化合物は、実施例の表2〜4の本発明鋼の5μm超〜20μmのCeを含有する化合物の1平方mm当たりの個数が0であることに基づき、含まないこととした。
【0024】
Ceを含有する化合物の密度が1平方mmあたり10個未満では、効果が小さく、また、200個超では多すぎて、かえって穴拡げ性が劣化する場合がある。好ましい範囲は15個以上150個以下である。さらに好ましい範囲は、1.0〜3.0μmのCeを含有する化合物が、1平方mmあたり30〜100個存在することである。この条件はどのような化合物にもあてはまるわけではなく、Ceを含有する化合物にかぎって成立する条件であることを新たに見出したものである。
【0025】
ここで穴拡げ性については鉄鋼連盟規格に準拠して評価することとする。また、Ceを含有する化合物の粒子径と個数密度の測定については以下のようにして行う。鋼板の圧延面と垂直でかつ圧延方向に平行な断面を機械的に研磨し、バフ研磨にて鏡面に仕上げる。これを走査型電子顕微鏡の2次電子像にて、400〜2000倍の倍率で観察を行い、最低60視野を無作為に測定し、かつ、0.5平方mm以上の面積について、0.5μm以上の粒子を個々に観察する。粒子径は、化合物の最長径とする。たとえば、楕円の場合には長径が、長方形の場合にはその対角線長を粒子径とする。
【0026】
また、密度を求める際には、複合化合物は1個として数える。組成分析は、EDXを用いる。組成分析の際には上記の倍率とする必要はなく、粒子組成を高倍率で観察しても構わない。ただし、組成分析の際に電子線が粒子全体に照射されるように留意する必要がある。粒子が大きすぎて、一度の測定では粒子全体の化学組成情報を抽出できないときには、複数回の測定を行うこととする。Ceが存在しているかどうかは、CeのEDXピークがバックグランドよりも高いことによって確認する。密度は上記のように求めた粒子径0.5〜5.0μmの個々の粒子の総和(個数)を観察面積の総和で除した値とする。
【0027】
本発明で得られる鋼板の引張強さTSは440MPa以上で、TSと穴拡げ率λとの積、TS(MPa)×λ(%)が30000以上である。本発明はTSが440MPa未満の強度クラスの鋼にも当然適用できるが、伸びフランジ性に問題が生ずる場合は非常に稀であるのであえて範囲外とした。TS×λの最低値である30000を下回ると、TSが440MPa以上の鋼板で伸びフランジ性が確保できないので30000を下限とした。TS×λの好ましい下限は35000、さらに好ましくは40000である。すなわち鋼板のミクロ組織等が種々変化しても穴拡げ性を安定して向上することができる点で秀でている。
【0028】
Ti:0.001〜0.2%
Tiは、微細な析出物を形成して機械的強度を高めたり、穴拡げ性を向上させる。また、Tiは、Ceと共に添加することで化合物を微細化し、穴拡げ性を向上させる効果を有する。さらに、Ceを含有する化合物のサイズと密度を上述の適正範囲内に制御するのに有用である。また、フェライト変態を抑制して、主相をベイナイトまたはベイニティックフェライトにするのに有効であり、良好な強度−穴拡げ性およびめっき材の溶接性や溶接後の疲労耐久性を向上するのに有効である。0.001%未満の添加では十分な効果が得られないのでこれを下限とする。一方、0.2%を超えて添加すると粗大な窒化物、炭化物、炭窒化物を形成し穴拡げ性を劣化させるのでこれを上限とする。0.003〜0.14%が好ましく、0.003〜0.025%がより一層好ましい範囲である。TiはCeと同時に添加することが好ましい。
【0029】
さらに、本発明が対象とする鋼は、強度−穴拡げ性バランスに悪影響を与えずにめっき性を向上させることを目的として、Cu,Niを添加することができる。Niは、めっき性向上以外には焼き入れ性の向上の目的もあり、0.01質量%以上とし、2質量%を超える量の添加では、加工性、特にマルテンサイト生成に伴う硬度上昇に寄与して悪影響を及ぼすため、これを上限とした。
Cuは、めっき性向上以外には強度の向上の目的もあり、0.01質量%以上の添加とし、2質量%を超える量の添加では、加工性および製造性に悪影響を及ぼす。特にSi量が、0.3%以上添加されている場合には、Niを0.2%以上、Cuを0.1%以上とすることがめっき性と合金化反応性の観点から望ましい。
【0030】
さらに、本発明が対象とする鋼は、強度−穴拡げ性バランスのさらなる向上を目的として、Nb,Bを添加することができる。
Nbは、微細な炭化物、窒化物または炭窒化物を形成して、鋼板の強化に極めて有効である。また、フェライト変態を遅滞させ、ベイナイトおよびベイニティックフェライトの生成を助長する。さらには、溶接熱影響部の軟化抑制にも効果的であることから、0.002質量%以上の添加とする。一方で、過剰添加は、延性や熱間加工性を劣化させることから、上限として0.3質量%とした。
【0031】
Bは、0.0001質量%以上の添加で粒界の強化や鋼材の高強度化に有効であるが、その添加量が0.01質量%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、Nbと同様に熱間加工性が低下するため、上限を0.01質量%とした。
さらには、Cr、Co、Mo、Wの1種または2種以上を含有できる。Crは、強化および炭化物生成の抑制とベイナイトおよびベイニティックフェライト生成の目的から添加する元素で、0.01%以上とし、2%を超える量の添加では、加工性やめっき性に悪影響を及ぼすため、これを上限とした。
【0032】
Coは、ベイナイト変態制御による強度−穴拡げ性の良好なバランスのため、0.01質量%以上の添加とした。一方、添加の上限は特に設けないが、高価な元素であるため多量添加は経済性を損なうため、1質量%以下にすることが望ましい。
Mo:0.01〜1.5%
Moも強化および炭化物生成の抑制とベイナイトおよびベイニティックフェライト生成の目的から添加する元素で、0.01%以上にてその効果が得られる。しかしながら、1.5%を越えるとコストの上昇が問題となるため、上限は、1.5%とする。Moは、その他に、溶接時の熱影響部において軟化を防止する効果も有する。
【0033】
Wは、0.01質量%以上で強化効果が現れること、0.3質量%を上限としたのは、これを超える量の添加では、加工性に悪影響を及ぼすためである。
さらに、本発明が対象とする鋼は、強度と穴拡げ性とのバランスのさらなる向上を目的として強炭化物形成元素であるZr、Hf、Ta、Vの1種または2種以上を合計で0.001質量%以上添加としてもよい。一方で、延性や熱間加工性の劣化を招くことから、1種または2種以上の合計添加量の上限として1質量%とした。
【0034】
Ca、Mg、La、Yは、適量添加により介在物制御、特に微細分散化に寄与することからこれらの1種又は2種以上の添加量を合計で0.0001%以上とし、一方で過剰添加は鋳造性や熱間加工性などの製造性および鋼板製品の延性を低下させるため0.5質量%を上限とした。
La,Y以外のREMも適量添加により介在物制御、特に微細分散化に寄与することから必要に応じて0.0001%以上添加し、一方で過剰添加はコストアップを伴うほか、鋳造性や熱間加工性などの製造性および鋼板製品の延性を低下させるため0.5質量%を上限とする。
不可避的不純物として、例えばSnやSbなどがあるがこれら元素を合計で0.2質量%以下の範囲で含有しても本発明の効果を損なうものではない。
【0035】
鋼板のミクロ組織は特に限定するものではないが、優れた穴拡げ性を得るには、主相としてフェライト、ベイナイトまたはベイニティックフェライトが適している。優れた穴拡げ性を得るためには、面積率で80%以上とする。ここで言うベイナイトはラス境界に炭化物が生成している上部ベイナイトおよびラス内に微細炭化物が生成している下部ベイナイトの双方を含む。また、ベイニティックフェライトは炭化物のないベイナイトを意味し、例えばアシキュラーフェライトがその1例である。
【0036】
穴拡げ性向上には、炭化物が微細分散している下部ベイナイトもしくは炭化物の無いベイニティックフェライトやフェライトが主相で、面積率が85%を超えることが望ましい。なお、上記ミクロ組織の各相、フェライト(ベイニティックフェライト)、ベイナイト、オーステナイト、マルテンサイト、界面酸化相および残部組織の同定、存在位置の観察および面積率の測定は、ナイタール試薬および特開昭59−219473号公報に開示された試薬により鋼板圧延方向断面または圧延直角方向断面を腐食して500〜1000倍の光学顕微鏡観察および1000〜100000倍の電子顕微鏡(走査型および透過型)により定量化が可能である。各20視野以上の観察を行い、ポイントカウント法や画像解析により各組織の面積率を求める事ができる。
【0037】
次に、伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法について以下に述べる。Ceは溶鋼中の溶存O量を質量%で0.0005〜0.010%としてから添加する。このO量の制御方法は、鋼の化学成分によって異なるが、C、Si、Mn、Ti、Alなどによって予め脱酸し、溶存酸素量を0.0005〜0.010%、好ましくは0.001〜0.006%にコントロールした上で、Ceを添加する。溶存酸素が0.0005%未満または0.010%超では、Ce添加による化合物の微細化効果が小さいため、これらをそれぞれ、下限値および上限値とする。Ce添加前の予備脱酸によって生じた酸化物はスラグとして浮上させ、鋼中には極力残存しないように操業条件を選択する必要がある。特にAl系の酸化物は粗大なクラスターになりやすいので注意が必要である。酸化物を浮上させるのに十分な時間を確保できない場合にはAlでの脱酸は避けた方が好ましい。
【0038】
Ceは、Ce単独、La−Ce、ミシュメタル、REMなどとして添加する。また、Tiと共に添加すると穴拡げ性に好ましいことは前述の通りである。
成分調整は、通常の高炉−転炉法のほか電気炉等で行っても良い。鋳造法も特に限定するものではない、通常の連続鋳造法やインゴット法、薄スラブ鋳造によって製造すればよい。
鋳造スラブを一旦冷却し再加熱してから熱間圧延を施しても良いし、冷却せずに直接熱間圧延を行っても良い。通常の熱間圧延を施した後、650℃以下で巻き取る。650℃超では粗大な炭化物を初めとする化合物が出現しやすく、穴拡げ性が劣化する。好ましくは600℃以下である。下限は特に定めないが、室温以下とするのは困難であるためこれを下限とすることが好ましい。
【0039】
このようにして製造した熱延鋼板に必要に応じて酸洗、スキンパスを行っても良い。スキンパスの圧下率は特に限定しないが、形状矯正、耐常温時効性の改善、強度調整等のため40%程度まで行っても良い。0.1%未満では効果が小さく、制御も困難なのでこれが実質的な下限である。目的に応じて熱延鋼板に各種めっきを施しても構わない。
【0040】
熱延鋼板を冷間圧延したのち、最高到達温度を600〜1100℃とする熱処理後、室温まで連続的に冷却するか、さらに100〜550℃の温度で30秒以上保持してもよい。最高到達温度が600℃未満ではα→γ変態が起こらず、また、再結晶もしないことがあるため、加工性が劣悪になりやすいのでこれを下限とする。一方、最高到達温度を1100℃超とするには、コストアップが著しく、また、板破断等の操業トラブルを誘発するのでこれを上限とする。700〜950℃が好ましい範囲である。この温度域での熱処理時間は特に限定しないが鋼板の温度均一化のために1秒以上が必要である。しかし、10分超では、粒界酸化相生成が促進されるうえ、コストの上昇を招く。熱処理の後、各種めっきを施しても構わない。また、スキンパスを行っても良い。
【0041】
上記の最高温度に到達後、冷却過程で溶融亜鉛めっきを行っても良い。冷却がめっき浴温度−20℃未満まで行われると、めっき浴浸入時の抜熱が大きいことなどの操業上の問題がある。また、冷却停止温度がめっき浴+50℃を超えると、操業上の問題に加え、その後の保持時に炭化物が生成してしまい、強度低下や穴拡げ性の劣化を招くため、これを上限とすることが好ましい。この温度域での停留時間が長時間になると生産性上好ましくないうえ、炭化物が生成してしまうことから1000秒以内とすることが望ましい。また、ベイナイト変態を進行させたり、めっき濡れ性を確保するため1秒以上保持し、好ましくは15秒から10分保持する。
【0042】
また、合金化処理を行う場合には、430℃以上580℃以下とした。合金化処理温度が430℃未満であると合金化の進行が遅く、生産性が悪い。また、580℃を超えると炭化物析出を伴い、材質劣化する。溶融亜鉛めっき鋼板にスキンパスを施しても良い。
また、本発明の鋼は、溶接性にも優れている。溶接方法については、通常行われる溶接方法、たとえばアーク、スポット、TIG、MIG、マッシュおよびレーザー等の溶接方法に適合する。
【0043】
【実施例】
本発明になる鋼板について、鉄鋼連盟規定の穴拡げ試験、JISに準拠した引張り試験および化合物の調査を行った。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
表1に示すような化学組成を転炉にて調整しスラブとした。Ceは溶鋼中の溶存酸素濃度を0.001〜0.006%に制御してから添加した。このときTiを添加する場合にはTiとCeを同時に加えた。スラブを1200℃に加熱し、Ar3変態温度以上である880〜910℃で熱延を完了し、580℃で巻き取った厚さ2.3mmの鋼帯を酸洗後、圧下率1.0%のスキンパスを施した。これらの鋼板からJIS5号引張り試験片を採取して、圧延方向に対して垂直方向の引張特性を測定した。さらに、穴拡げ試験を行い、穴拡げ率λを求めた。また、鋼板板面と垂直で圧延方向と平行な断面についてEDXを搭載した走査型電子顕微鏡を用いて化合物の大きさと密度さらに化学組成を分析した。試験結果を表2に示す。本発明の要件を満たす鋼は、穴拡げ性と強度(引張強さ)のバランスに優れていることがわかる。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
(実施例2)
表1の化学成分を有するスラブのうちD,E,I,J,M,P,Q,R,Sのそれぞれ1および2を熱延、酸洗の後、冷延によって板厚を1.2mmとした。引き続き熱処理を表3に示す条件で行った。最高到達温度にて90s間保持して(最高到達温度−130)℃まで5℃/sで冷却した。その後、表3に示した条件で冷却と付加的熱処理を約300秒間行った。スキンパスは0.5%とした。これらの鋼板からJIS5号引張り試験片を採取して、圧延方向に対して垂直方向の引張特性を測定した。さらに、穴拡げ試験を行い、穴拡げ率を求めた。また、鋼板板面と垂直で圧延方向と平行な断面についてEDXを搭載した走査型電子顕微鏡を用いて化合物の大きさと密度さらに化学組成を分析した。測定は100視野について行った。試験結果を表3に示す。本発明の要件を満たす鋼は、穴拡げ性と強度(引張強さ)のバランスに優れていることがわかる。
【0047】
【表3】
【0048】
(実施例3)
スラブJ,P,Rを実施例2と同じ要領で冷延まで行い、連続合金化溶融亜鉛めっき設備にて熱処理と溶融亜鉛めっきを施した。各鋼とも最高到達温度は、880℃一定とした。これは全ての鋼に於いてオーステナイト単相域の温度である。加熱速度10℃/sで760℃まで昇温し、次に昇温速度2℃/秒で880℃まで昇温保持したのち、0.2℃/秒の冷却速度で650℃まで冷却し、その後冷却速度を10℃/秒として500℃まで冷却し、引き続き、冷却速度を2℃/秒として460℃まで冷却した。引き続きめっき槽に浸漬し、その後3℃/秒の昇温速度で500℃まで加熱し、30秒保持して合金化処理を施した後、冷却した。これらの鋼板からJIS5号引張り試験片を採取して、機械的性質を測定した。さらに、穴拡げ試験を行い、穴拡げ率を求めた。各鋼の機械的性質及び穴拡げ性を表4に示す。本発明の要件を満たす発明鋼は、穴拡げ性と強度とのバランスに優れていることがわかる。
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】
本発明により、引張強さTSが440MPa以上であり、引張強さTS(MPa)×穴拡げ率λ(%)が30000(MPa・%)以上である伸びフランジ成形性にすぐれた高強度鋼板を得ることができる。
Claims (12)
- 質量%で、
C :0.02〜0.3%、
Si:0.001〜2.5%、
Mn:0.01〜3.5%、
P :0.001〜0.12%、
S :0.0001〜0.01%、
Al:0.010%未満、
N :0.0002〜0.015%、
Ce:0.0001〜0.05%、
O:0.0005〜0.006%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であり、粒子径が5.0μm超のCeを含有する化合物およびそれらの複合化合物を含まず、粒子径が0.5〜5.0μmのCeを含有する化合物およびそれらの複合化合物のいずれか1種以上を1平方mmあたり10〜200個の密度で含有し、引張強さTSが440MPa以上かつ引張強さTS(MPa)×穴拡げ率λ(%)が30000(MPa・%)以上であることを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。 - さらに、質量%で、
Ti:0.001〜0.2%、
を含有することを特徴とする請求項1に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。 - さらに、質量%で、
Ni:0.01〜2.0%、
Cu:0.001〜2.0%、
の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。 - さらに、質量%で、
B:0.0001〜0.01%、
Nb:0.002〜0.3%、
の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。 - さらに、質量%で、
Cr:0.01〜2.0%、
Co:0.01〜1%、
Mo:0.01〜1.5%、
W :0.01〜0.3%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。 - さらに、質量%で、Zr、Hf、Ta、Vの1種または2種以上を合計で0.001〜1%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
- さらに、質量%で、Ca、Mg、La、Yの1種または2種以上を合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
- さらに、質量%で、La,Y以外のREMを合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法であって、化学成分の調整に際して、溶鋼中の溶存酸素が質量%で0.0005〜0.010%の範囲となった時点で、Ceを添加し、その後、請求項1〜8のいずれか1項記載の成分組成からなる鋳造スラブとし、直接または一旦Ar3(℃)以下に冷却した後に再度加熱し、熱延圧延を施し650℃以下で巻き取ることを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
- 請求項9に記載の方法で製造した熱延鋼板を酸洗後冷延し、最高到達温度を600〜1100℃とする熱処理後、室温まで冷却することを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
- 請求項9に記載の方法で製造した熱延鋼板を酸洗後冷延し、最高到達温度を600〜1100℃とする熱処理をした後に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
- 溶融亜鉛めっきを施した後、430℃〜580℃にて合金化処理を行うことを特徴とする請求項11記載の伸びフランジ成形性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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