JP4790639B2 - 伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
なお、本発明における高強度冷延鋼板とは、通常の冷延鋼板、亜鉛系めっき鋼板の他、アルミ系めっき鋼板を代表とする各種めっきを施したものも含む。亜鉛系めっき鋼板のめっき層には、純亜鉛の他、Fe、Al、Mg、Cr、Mnなどを含有しても構わない。
すなわち、上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は以下の通りである。
C:0.05%以上0.14%以下、
Si:0.001%以上0.60%未満、
Mn:1.3%以上1.9%未満、
P:0.001%以上0.03%未満、
S:0.0001%以上0.01%以下、
Al:0.010%未満、
N:0.0005%以上0.0040%未満、
Nb:0.014%以上0.032%以下、
Ti:0.009%以上0.025%未満、
O:0.002%以上0.011%以下
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、鋼板組織が主としてフェライトとパーライト及び/又は鉄系炭化物とを含む組織からなり、Nbを含有する粒子径1nm以上20nm以下の化合物が、1平方mm当たり90個以上存在し、引張強さTSが490MPa以上720MPa未満であり、且つ、降伏比が0.70超0.92未満であることを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
B:0.0001%以上0.001%未満
を含有することを特徴とする前記(1)に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
Cr:0.01%以上1.0%未満、
Ni:0.01%以上2.0%以下、
Cu:0.001%以上2.0%以下
のうち何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
Mo:0.01%以上0.3%以下
W:0.01%以上0.3%以下
のうち何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)乃至(3)の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
Zr、Hf、Ta、Vのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.001%以上1%以下含有することを特徴とする前記(1)乃至(4)の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
Ca、La、Yのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.0001%以上0.5%以下含有することを特徴とする前記(1)乃至(5)の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
La、Y以外のREMを合計で0.0001%以上0.5%以下含有することを特徴とする前記(1)乃至(6)の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
Ce、Mgのうち何れか一方又は両方を合計で0.0001%以上0.2%以下含有することを特徴とする前記(1)乃至(7)の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。
先ず、本発明における鋼板の成分範囲の限定理由、並びに鋼板組織の限定理由について説明する。なお、成分範囲の%は、特に断らない限り質量%を示す。
Cは、良好な強度と穴拡げ性とのバランスを確保するために、主相(面積率最大の相)及び第2相の分率を制御する目的で添加する元素である。また、Cは、素地の微細均一化についても影響を与える。さらに、Cは、有用な脱酸元素でもある。Cは、所定の強度を確保するために0.05%以上を必要とするので、0.05%を下限とした。一方、Cが0.14%を超えると、穴拡げ性が著しく劣化するので、0.14%を上限とした。また、Cは、0.07以上0.12%未満がより好ましい範囲である。
Siは、強度延性バランスを向上させる他、比較的粗大な炭化物の生成を抑制することで穴拡げ性を向上させる元素である。また、Siは、脱酸元素としても有用である。しかしながら、Siの過剰添加は溶接性や延性、めっき性に悪影響を及ぼすので、0.6%未満とすることが好ましく、0.3%以上とすることがより好ましい。一方、極低Si化は製造コストの高騰を招くことから、0.001%以上とすることが好ましい。
Mnは、強化元素として有効である。また、Mnは、粗大な炭化物生成を抑制し、穴広げ性を向上させる元素である。さらに、Mnは、脱酸元素としても有用である。しかしながら、Mnの過剰な添加は、マルテンサイトやベイナイトなどの生成を促進し、降伏比の低下をもたらす。さらに、偏析などによって延性や穴拡げ性の著しい低下を招く。このため、Mnは、1.9%未満とすることが好ましい。一方、Mnが1.3%未満では、必要な強度を得ることができないので、その下限を1.3%とした。また、Mnは、1.4%超え1.8%未満がより好ましい範囲である。
Pは、強化元素である。一方、低P化は穴拡げ性を向上させるが、極低P化は経済的にも不利であることから、0.001%以上とすることが好ましい。また、Pの多量添加は、溶接性や鋳造時や熱延時の製造性、更には穴拡げ性にも悪影響を及ぼすため、0.03%未満とすることが好ましく、0.015%がより好ましい上限である。
Sは、強化元素である。一方、低S化は穴拡げ性向上に有効であるが、極低S化は経済的に不利であることから、0.0001%以上とすることが好ましい。また、0.01%以下としたのは、これを超えるSの添加は、鋼板の穴拡げ性に悪影響を及ぼすためである。また、Sは、0.004%以下とすることがより好ましい。
Alは、本発明にとって重要な元素である。すなわち、Alは、一般に脱酸元素として広く活用されているが、過剰に添加すると粗大なAl系の介在物、例えばアルミナのクラスターを形成し穴拡げ性を劣化させる元素である。このため、Alは、0.010%未満とすることが好ましい。Alの下限は特には規定しないが、0.0001%以下とするのは困難であるので、これを実質的な下限として0.0001%超とすることが好ましい。また、Alは、0.005%未満がより好ましく、0.003%未満とすることがより一層好ましい。
Nは、機械的強度を高めたり、BH性(焼付き硬化性)を付与したりするのに役立つが、添加しすぎると粗大な化合物を形成し、穴拡げ性を劣化させるので、0.0040%未満とすることが好ましい。一方、Nを0.0005%未満とすることは技術的に極めて困難なので、0.0005%とすることが好ましい。
Nbは、本発明において非常に重要な元素である。すなわち、Nbは、微細な炭化物、窒化物又は炭窒化物を形成して、鋼板の強化に極めて有効なばかりでなく、下記に述べる粒子径1〜20nmの微細な化合物の形成を通じて穴広げ性を顕著に向上させる元素である。また、Nbは、溶接熱影響部の軟化抑制にも効果的であることから、0.014%以上を添加することが好ましい。一方、Nbの過剰な添加は、延性や熱間圧延性を劣化させることから、0.032%以下とすることが好ましい。また、Nbは、0.017%以上0.026%以下がより好ましい範囲である。
Tiは、微細な析出物を形成して機械的強度を高めたり、穴拡げ性を向上させる元素である。また、Tiは、化合物を微細化し、穴拡げ性を向上させる効果を有する。また、Tiは、良好な強度及び穴拡げ性、並びにめっき材の溶接性や溶接後の疲労耐久性を向上させるのに有効である。Tiは、0.009%未満では十分な効果が得られないので、0.009%以上とすることが好ましい。一方、Tiを0.025%以上添加すると、粗大な窒化物や、炭化物、炭窒化物を形成し、穴拡げ性を劣化させるので、0.025%未満とすることが好ましい。また、Tiは、0.015%以上0.023%以下がより好ましい範囲である。なお、上記のNbを含有する化合物には、Tiが含まれていても構わない。
Oは、本発明において極めて重要な元素である。すなわち、Oは、Feなどと結合して酸化物を形成するので、Oの量によって酸化物の大きさや粒子数に影響を与える。本発明は、酸化物を積極的に活用して穴拡げ性を向上させるものである。しかしながら、Oが0.002%未満では、酸化物分散による穴拡げ性向上の効果が小さくなるので、0.002%を下限とした。一方、Oを0.011%超添加すると、酸化物が大きくなりすぎたり、数が増えすぎたりするので、0.011%を上限とした。また、Oは、0.003%以上0.006%未満が穴拡げ性に対してより好ましい範囲である。
Bは、0.0001質量%以上を添加することで、粒界の強化や鋼材の高強度化に有効となるが、0.001%以上添加すると、その効果が飽和するばかりでなく、λを低下させるので、これを上限に0.001%未満とすることが好ましい。
Crは、強化及び粗大炭化物生成の抑制による穴広げ性の向上を目的として添加する元素であり、0.01%以上添加することが好ましい。一方、1.0%以上添加すると、加工性やめっき性に悪影響を及ぼすため、これを上限に1.0%未満とすることが好ましい。
Niは、めっき性向上以外に強度確保を目的とした元素であり、0.01%以上添加することが好ましい。一方、2%を超えて添加すると、加工性、特にマルテンサイト生成に伴う硬度の上昇を通じて、穴拡げ性に悪影響を及ぼすため、2.0%以下とすることが好ましい。
Cuは、めっき性向上以外に強度の向上を目的とした元素であり、0.001質量%以上添加することが好ましい。一方、2質量%を超えて添加すると、加工性及び製造性に悪影響を及ぼすため、2.0%以下とすることが好ましい。
(Mo:0.01%以上0.3%以下)
Moは、強化及び炭化物生成の抑制を目的とした元素であり、0.01%以上添加することによって、その効果を得ることができる。しかしながら、Moが0.3%を越えると、コストの上昇を招き、マルテンサイトやベイナイトの生成を促し、穴広げ性を劣化させるので、0.3%を上限とした。Moは、その他にも溶接時の熱影響部において軟化を防止する効果も有する。
(W:0.01%以上0.3%以下)
Wは、0.01%以上添加することで強化効果が現れる。一方、Wを0.3%を超えて添加すると、Moと同様の理由で穴拡げ性に悪影響を及ぼすため、0.3%を上限とした。
さらに、本発明の鋼板では、強度と穴拡げ性とのバランスの更なる向上を目的として、強炭化物形成元素であるZr、Hf、Ta、Vのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.001%以上1%以下含有することができる。これらを合計で0.001質量%以上添加することによって、その効果を得ることができる。一方、1%を超えて添加すると、延性や熱間圧延性の劣化を招くことから、その上限を1%とした。
さらに、本発明の鋼板では、介在物の制御、特に微細分散化に寄与することを目的として、Ca、La、Yのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.0001%以上0.5%以下含有することができる。これらを合計で0.0001質量%以上添加することによって、その効果を得ることができる。一方、0.5%を超えて添加すると、鋳造性や熱間圧延性などの製造性及び鋼板製品の延性を低下させるため、その上限を0.5%とした。
さらに、本発明の鋼板では、介在物の制御、特に微細分散化に寄与することを目的として、La、Y以外のREMを合計で0.0001%以上0.5%以下含有することができる。これらを合計で0.0001質量%以上添加することによって、その効果を得ることができる。一方、0.5%を超えて添加すると、鋳造性や熱間圧延性などの製造性及び鋼板製品の延性を低下させるため、その上限を0.5%とした。
さらに、本発明の鋼板では、介在物、特に酸化物の微細分散化に寄与する元素として、Ce、Mgのうち何れか一方又は両方を合計で0.0001%以上0.2%以下含有することができる。これらは合計で0.0001%以上添加することによって、その効果を得ることができる。一方、0.2%を超えて添加すると、鋳造性や熱間圧延性などの製造性及び鋼板製品の延性を低下させるため、その上限を0.2%とした。
不可避的不純物としては、例えばSnやSbなどがあるが、これら元素を合計で0.2%以下の範囲で含有しても、本発明の効果を損なうものではない。
成分調整は、通常の高炉−転炉法の他、電気炉等で行ってもよい。鋳造法も特に限定するものではなく、通常の連続鋳造法やインゴット法、薄スラブ鋳造法によって本発明の鋼板を鋳造すればよい。また、鋳造スラブを一旦冷却し、再加熱してから熱間圧延を施してもよいし、冷却せずに直接熱間圧延を行ってもよい。
実施例1では、先ず、表1に示すような化学組成を有する各スラブを転炉にて調製した。次に、各スラブを1240℃に加熱し、表2に示す圧下率(R1)でそれぞれ熱延を施した後、950℃以上1080℃以下の温度域にて、表2に示す保持時間(t1)で保持し、更に、表2に示す圧下率(R2)で熱延を行い、仕上温度をAr3変態温度以上である約890℃で熱延を完了した。次に、表2に示す空冷時間(t2)で空冷し、平均冷却速度を約25℃/秒としながら水冷によって約630℃まで冷却した後、空冷し、約600℃で巻き取った。次に、得られた厚さ4.0mmの鋼帯を酸洗した後、圧下率60%の冷間圧延を施し、厚さ1.6mmの冷延鋼板を得た。次に、表2に示す最高到達温度(T)で焼鈍を行い、350℃にて150秒保持した後、室温まで冷却した。さらに圧下率0.6%のスキンパスを施した。
実施例2では、表1に示すような化学組成を有する各スラブを1240℃に加熱し、表3に示す圧下率(R1)でそれぞれ熱延を施した後、950℃以上1080℃以下の温度域にて、表3に示す保持時間(t1)で保持し、更に、表3に示す圧下率(R2)で熱延を行い、仕上温度をAr3変態温度以上である約890℃で熱延を完了した。次に、表2に示す空冷時間(t2)で空冷し、平均冷却速度を約25℃/秒としながら水冷によって約630℃まで冷却した後、空冷し、約600℃で巻き取った。次に、得られた厚さ4.0mmの鋼帯を酸洗した後、圧下率60%の冷間圧延を施し、厚さ1.6mmの冷延鋼板を得た。
次に、実施例2では、得られた冷延鋼板について、連続合金化溶融亜鉛めっき設備にて熱処理と溶融亜鉛めっきを施した。すなわち、各鋼板を加熱速度10℃/秒で700℃まで昇温し、加熱速度2℃/秒で最高到達温度760℃まで昇温した後、冷却速度0.2℃/秒で650℃まで冷却し、冷却速度10℃/秒で500℃まで冷却し、冷却速度2℃/秒で460℃まで冷却した。その後、めっき槽に浸漬し、加熱温度30℃/秒で500℃まで昇温し、500℃にて20秒保持して合金化処理を施した後、室温まで冷却した。
そして、得られた各めっき鋼板について、実施例1と同様の測定を行った。その測定結果を表3に示す。
Claims (13)
- 質量%で、
C:0.05%以上0.14%以下、
Si:0.001%以上0.60%未満、
Mn:1.3%以上1.9%未満、
P:0.001%以上0.03%未満、
S:0.0001%以上0.01%以下、
Al:0.010%未満、
N:0.0005%以上0.0040%未満、
Nb:0.014%以上0.032%以下、
Ti:0.009%以上0.025%未満、
O:0.002%以上0.011%以下
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、鋼板組織が主としてフェライトとパーライト及び/又は鉄系炭化物とを含む組織からなり、Nbを含有する粒子径1nm以上20nm以下の化合物が、1平方mm当たり90個以上存在し、引張強さTSが490MPa以上720MPa未満であり、且つ、降伏比が0.70超0.92未満であることを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
B:0.0001%以上0.001%未満
を含有することを特徴とする請求項1に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
Cr:0.01%以上1.0%未満、
Ni:0.01%以上2.0%以下、
Cu:0.001%以上2.0%以下
のうち何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
Mo:0.01%以上0.3%以下
W:0.01%以上0.3%以下
のうち何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
Zr、Hf、Ta、Vのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.001%以上1%以下含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
Ca、La、Yのうち何れか1種又は2種以上を合計で0.0001%以上0.5%以下含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
La、Y以外のREMを合計で0.0001%以上0.5%以下含有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 更に、質量%で、
Ce、Mgのうち何れか一方又は両方を合計で0.0001%以上0.2%以下含有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板。 - 請求項1乃至8の何れか一項に記載の冷延鋼板の表面に亜鉛系めっき層を有することを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた亜鉛系めっき高強度冷延鋼板。
- 請求項1乃至8の何れか一項に記載の化学成分を有するスラブを1140℃以上に加熱し、圧下率70%以上とする熱延を施した後、950℃以上1080℃以下の温度域にて2秒以上保持し、更に85%以上の圧下率で仕上温度を820℃以上930℃以下とする熱間圧延を行い、2秒超空冷した後、水冷を開始し、620℃以上720℃以下で水冷を完了し、その後空冷して440℃以上660℃以下で巻き取り、酸洗した後、40%以上80%以下の圧下率で冷延し、最高到達温度を730℃以上800℃未満とし、280℃以上420℃以下にて30秒以上保持することを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法。
- 請求項1乃至8の何れか一項に記載の化学成分を有するスラブを1140℃以上に加熱し、圧下率70%以上とする熱延を施した後、950℃以上1080℃以下の温度域にて2秒以上保持し、更に85%以上の圧下率で仕上温度を820℃以上930℃以下とする熱間圧延を行い、2秒超空冷した後、水冷を開始し、620℃以上720℃以下で水冷を完了し、その後空冷して440℃以上660℃以下で巻き取り、酸洗した後、40%以上80%以下の圧下率で冷延し、最高到達温度を730℃以上800℃未満とし、440℃以上500℃以下の範囲まで冷却し、溶融亜鉛系めっきを施すことを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた亜鉛系めっき高強度冷延鋼板の製造方法。
- 溶融亜鉛系めっきを施した後、更に、460℃以上600℃未満の温度域で3秒以上保持することを特徴とする請求項11に記載の伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた合金化溶融亜鉛系めっき高強度冷延鋼板の製造方法。
- 請求項10に記載の製造方法で冷延鋼板を製造した後、亜鉛系の電気めっきを施すことを特徴とする伸びフランジ成形性と衝突吸収エネルギー特性に優れた電気亜鉛系めっき高強度冷延鋼板の製造方法。
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