JP4833698B2 - ダイクエンチ用高強度鋼板 - Google Patents

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本発明は、形状凍結性に優れ、かつ高強度な部材が得られる成形加工方法の1つであるダイクエンチ法に好適なダイクエンチ用高強度鋼板に関する。
自動車及び建設機械等の分野においては、高強度材料を使用した質量低減への取り組みが盛んに行われている。例えば自動車分野では、衝突安全性確保及び高機能化に伴う車体質量増加を相殺し、更には燃費を向上させて二酸化炭素の排出量を削減することを命題に、高強度鋼板の使用量が着実に増加してきている。
こうした高強度鋼板使用拡大の流れの中での最大の問題は、鋼板の強度を高めた場合に不可避である「形状凍結性の劣化」と呼ばれる現象の顕在化である。この現象は、高強度化に伴い成形後のスプリングバック量が増加することによって、狙いの形状を得ることが容易でなくなることの総称であり、それを解決するには、例えばリストライク等のように低強度材(形状凍結性が優れるか又は問題とならない材料)では不要であった加工工程を追加したり、製品形状を変更したりすることが必要となる。
そこで、こうした状況を解決する1つの方法として、ダイクエンチ法と呼ばれる熱間成形方法が注目されている。このダイクエンチ法は、被加工材である鋼板を、所定の温度(一般的にはオーステナイト相となる温度)に加熱して強度を下げた後、即ち、成形を容易にした後、被加工材に比べて低温(例えば室温)の金型で成形することによって、容易に形状を付与すると同時に、両者の温度差を利用した急冷熱処理(焼き入れ)を行って成形後の製品の強度を確保する成形方法である。
従来、このようなダイクエンチ法に適した鋼板及びその成形方法に関し、幾つかの技術が報告されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。特許文献1には、含有する元素の量及び各元素量間の関係を所定の範囲にすることで、熱間成形加工(ダイクエンチと同義)後の衝撃特性と遅れ破壊特性とに優れた部材を得ることができる鋼板が開示されている。また、特許文献2には、前述の特許文献1と同様に、含有する元素の量及び各元素量間の関係を所定の範囲にし、かつ鋼板の成形前の加熱を窒化雰囲気、浸炭雰囲気又は炭窒化雰囲気で行うことで高強度部品を得る方法が開示されている。更に、特許文献3には、化学成分とミクロ組織とを規定し、かつ加熱条件と成形条件とを限定することにより、高い生産性で熱間プレス品を得る手段が述べられている。
特開2005−139485号公報 特開2005−200670号公報 特開2005−205477号公報
しかしながら、上述した従来の技術には以下に示す問題点がある。近時、ダイクエンチ法は、その有用性が広く認知されるに至り、適用を検討される部材も多岐にわたってきている。その中には、例えば自動車の足回り部品のように、部品としての強度だけではなく、疲労特性も重要な必要特性の1つであるものも含まれるようになっている。一方、鋼板の疲労特性は静的な強度に合わせて上昇するため、ダイクエンチ法を適用することにより高強度化を図った鋼板(製品)にも、ダイクエンチ法以外の方法で製造された鋼板(製品)、即ち、鋼板の化学成分及び製造方法等を制御することにより高強度化を図った鋼板(以下、通常の高強度鋼板という。)と同等の疲労特性が求められているが、ダイクエンチ法で製造された鋼板(製品)は、製造条件によっては、通常の高強度鋼板(製品)よりも疲労特性が劣るという問題点がある。
そこで、本発明者はダイクエンチ法で製造された鋼板の疲労強度について詳細な検討を行ったところ、ダイクエンチ法を用いて成形された鋼板は、表面(表層)から極僅か内部に、中心層等のその他の部分と比べて若干強度の低い層状の領域が存在し、この領域には、その他の部分と比べて大きな結晶粒が存在している割合が高いことを見出した。そして、これらのことが、疲労特性に関係しているのではないかとの結論に至った。
こうした現象が生じる理由は必ずしも明らかではないが、表面(表層)から極僅か内部の位置には、その他の部分よりも、例えばスキンパス圧延及びリコイル等のようにダイクエンチを行うための加熱工程よりも前の工程で加えられた剪断歪が高く存在しており、この剪断歪を開放するように結晶粒の成長が進行した又は加熱条件によって脱炭が起こって結晶粒が大きくなった等が考えられる。そこで、このような現象の発現を抑制し、同強度の通常の高強度鋼板と同等の疲労特性が得られるダイクエンチ用の鋼板が求められている。
しかしながら、特許文献1に記載の熱間成形加工用鋼板は、Ni、Cu又はSnのいずれかを必須とする鋼板であり、特許文献1には衝撃特性及び遅れ破壊特性を改善する技術については述べられているが、疲労特性については言及されていない。従って、特許文献1に記載の技術では、ダイクエンチ法で製造された鋼板(製品)の疲労強度を向上させることはできない。
一方、特許文献2には、浸炭雰囲気で加熱することで成形品の強度を高める技術が示されているが、この特許文献2に記載されている高強度部品の製造方法では、REM(希土類元素)を含有しない鋼板を使用している。一般的に、浸炭によって強度向上を図った場合、鋼板の強度は、その板厚方向において中心に近づくに従い低下する傾向を示すと考えられ、表面から極僅か内部に生じる低強度層の強度を他の部分と同等に改善することは困難である。また、特許文献2に記載の技術は、強度が低下していない部分では、浸炭によって強度が上昇し過ぎて靭性が著しく劣化してしまうという虞もある。更に、特許文献2に記載の技術は、浸炭雰囲気での加熱が必須であり、大気加熱と比べて製造コストが上昇するという問題点もある。また、炭素源として一酸化炭素を使用する場合には、操業上の安全性を確保するために多大な費用が必要となるため、容易に実施できる技術とはなり得ない。
また、特許文献3に記載の熱間プレス成形方法では、Alを0.005質量%以上含有する鋼板を使用しており、更に、特許文献3にはTiを適量添加することで加熱時の結晶粒の成長を抑制する効果が得られるとの記載があるが、これは成形後の部材の靭性向上のためであり、特許文献3では疲労特性に関しては何ら言及されていない。従って、特許文献3に記載の技術では、ダイクエンチ法で製造された鋼板(製品)の疲労強度を向上させることはできない。
上述の如く、従来の技術では、ダイクエンチ法を適用しても、同強度の通常の高強度鋼板と同等の疲労特性が確保できるダイクエンチ用鋼板は得られない。
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、ダイクエンチ法を適用しても、同強度の通常の高強度鋼板と同等の疲労特性が得られるダイクエンチ用高強度鋼板を提供することを目的とする。
本発明に係るダイクエンチ用高強度鋼板は、質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:1%以下、Mn:0.1〜2.5%、Ti:0.01〜0.05%、N:0.0010〜0.0030%及びCe:0.0020〜0.02%を含有すると共に、P:0.02%以下、S:0.01%以下及びAl:0.004%以下に規制し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、板厚方向の断面において、板厚をtとしたとき、表面から(1/9)tの位置から(1/7)tの位置までのCe酸化物を含み粒径が0.3μm以上2μm以下の微細粒子の個数密度が4個/mm2以上であることを特徴とする。


このダイクエンチ用高強度鋼板は、更に、質量%で、Cr:0.01〜1%、Mo:0.01〜1%、V:0.01〜1%及びW:0.01〜1%からなる群から選択された1種又は2種以上の元素を含有することもできる。
更に、質量%で、B:0.0002〜0.003%を含有していてもよい。
本発明によれば、Al含有量を低減して、Ti含有量及びCe含有量を適正な範囲にすることにより、板厚方向の断面において、板厚をtとしたとき、表面から(1/9)tの位置から(1/7)tの位置までのCe酸化物を含み粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度を4個/mm以上としているため、ダイクエンチ後に表面近傍が軟質化することを防止でき、ダイクエンチ法により加工しても、同強度の通常の高強度鋼板と同等の疲労特性が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。本発明者は、上述した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、表面から極僅か内部で局所的に生じる軟質化を抑制するためには、鋼板中のAl含有量を極力低減した上で、微量のTi及びCeを所定の範囲に限定して含有させることが有効であることを見出した。そして、更に試行を繰り返して本発明を完成させた。
具体的には、本発明者は、質量%で、C:0.2%、Si:0.3%及びMn:1.2%を含有する鋼板を基本にし、その他の含有元素を変化させて作製した鋼板を使用して、ダイクエンチ後の鋼板の機械的性質を調べる実験を行った。そして、その過程で、TiとCeとを同時に含有させた鋼板においては、疲労特性が向上する傾向があることを見出した。また、その効果は、Ti及びCeの含有量を高めれば上昇することも判ったが、鋼中に両元素を安定して存在させることは容易ではなかった。更に、Ti及びCeの含有量を高めるために、これらの元素を多量に添加して溶製すると、圧延性が劣化することも判明した。そこで、本発明者は、こうした問題点を解明すべく更に研究を進めたところ、Al含有量を極めて低くするか、又はAlを全く添加しない場合に、上述した問題が解決することを見出した。詳しくは実施例において述べるが、本発明者は、こうした実験結果に立脚し、許容されるAl含有量の上限値、Ti含有量及びCe含有量の最適値を実験的に明らかにして、本発明を完成させた。
先ず、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板における鋼成分の限定理由について説明する。なお、以下の説明においては、鋼組成における質量%は、単に%と記載する。
C:0.1〜0.5%
Cは、ダイクエンチ法を適用した場合に、鋼板を高強度化して高強度の部材を得る上で最も重要な元素である。しかしながら、C含有量が0.1%未満の場合、鋼板の強度が1000MPa未満となる。一方、C含有量が0.5%を超えると、靭性が著しく低下する。よって、C含有量は0.1〜0.5%とする。
Si:1%以下
Siは、固溶強化元素であるが、その含有量が1%を超えると、成形後に化成処理又は塗装を行った際に不具合が生じる。よって、Si含有量は1%以下に規制する。一方、Si含有量の下限値は、特に限定しなくても本発明の効果を得ることができるが、Siを必要以上に低減することは製鋼負荷を高めるだけであるため、Si含有量は0.01%以上とすることが好ましい。
Mn:0.1〜2.5%
Mnは、前述のSiと同様に固溶強化元素として機能する他に、鋼板の焼き入れ性を高める有用な元素である。しかしながら、Mn含有量が0.1%未満の場合、その効果が得られない。一方、2.5%を超えてMnを含有させても、その効果は飽和する。よって、Mn含有量は0.1〜2.5%とする。
P:0.02%以下、S:0.01%以下
P及びSは、いずれも不純物であり、熱間加工性に影響を及ぼす元素である。具体的には、P含有量が0.02%を超えるか、又はS含有量が0.01%を超えると、熱間加工性が劣化する。よって、P含有量を0.02%以下に規制すると共に、S含有量を0.01%以下に規制する。
Al:0.004%以下(0%を含む)
Alは、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板において最も重要な元素の1つである。Alは、通常、脱酸作用によって鋼板の清浄度を高める働きをしており、本発明においては、Ti及びCeの含有量を後述する範囲内とすることにも影響している。しかしながら、Al含有量が0.004%を超えると、Ti及びCeの含有量を本発明の範囲内とすることができなくなる。よって、Al含有量は0.004%以下に規制する。なお、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板においては、Al含有量が0%の場合も含む。
Ti:0.01〜0.05%、Ce:0.0020〜0.02%
Ti及びCeは、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板における最重要元素であり、これらの含有量が共に所定の条件を満たす場合に、疲労特性が改善される。具体的には、Ti含有量が0.01%未満又は0.05%を超えると、疲労特性改善効果が得られない。また、Ce含有量が0.0020%未満の場合、Ce酸化物を含む微細粒子の数が少なくなり、十分な疲労特性改善効果が得られない。一方、Ce含有量が0.02%を超えると、圧延工程における歩留まりが低下する。よって、Ti含有量は0.01〜0.05%、Ce含有量は0.0020〜0.02%とする。Ti及びCeを所定量添加することで疲労特性改善効果が発現する機構は必ずしも明らかではないが、実施例において述べるように、Al、Ti及びCeの含有量を所定の範囲に制御した鋼板では、Ce酸化物を含む微細な粒子が観察されるのに対し、Al含有量が本発明の範囲を外れる場合には、このような微細粒子は観察されないことから、Ce酸化物を含む微細粒子が表面より僅か内部で生じる結晶粒の成長を抑制しているのではないかと推測される。また、このCe酸化物を含む粒子は、微細であるため、他の機械的特性には影響をほとんど与えないと推測される。
N:0.0010〜0.0030%
Nは、Ti及びBと容易に結合するため、これらの元素の目的とする効果を減じないように、その含有量を規制しておく必要がある。具体的には、N含有量が0.0030%を超えると、Ti及びBの添加効果が得られなくなる。一方、N含有量を0.0010%未満にするためには、製鋼工程に多大な負荷がかかる。よって、N含有量は0.0010〜0.0030%とする。
また、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板は、必要に応じて、上記各成分に加えて、Cr、Mo、V及びWからなる群から選択された1種又は2種以上の元素を含有することができる。
Cr:0.01〜1%、Mo:0.01〜1%、V:0.01〜1%、W:0.01〜1%
Cr、Mo、V及びWは、いずれも焼き入れ性を高める効果を有する元素であり、必要に応じて、適宜添加することができる。しかしながら、各元素の含有量が0.01%未満の場合、その効果が得られない。一方、これらの元素は高価であるため、各元素の含有量が1%を超えると、製造コストが増加するため実用的ではない。よって、Cr、Mo、V及び/又はWを添加する場合は、各元素の含有量が夫々0.01〜1%になるようにする。
更に、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板は、必要に応じて、上記各成分に加えて、Bを添加してもよい。
B:0.0002〜0.003%
Bは、特に粒界強度を高める働きをする元素であるが、B含有量が0.0002%未満の場合、その効果が得られない。一方、B含有量が0.003%を超えると、熱間加工性が劣化する。よって、Bを添加する場合は、その含有量を0.0002〜0.003%とする。
なお、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板における上記以外の成分は、Fe及び不可避的不純物である。この不可避的不純物は、スクラップ等の溶解原料及び耐火物等から混入するものであるが、その含有量は極めて微量であり、前述した本発明の効果には影響しない。
次に、Ce酸化物を含む微細粒子の限定理由について説明する。実施例においても説明するが、本発明者は、ダイクエンチ後の疲労限度比改善比が1.1以上を示した鋼板とそれ以外の鋼板とで、ダイクエンチ前の鋼板中の微細粒子の存在状態を比較した。その結果、1.1以上の改善比を示した鋼板中にはCe−Ti−Oで構成される微細粒子に、それよりも更に微細なMnSが複合したもの、及びCe−O−Sで構成される微細粒子に、それよりも更に微細なTiSが複合したものが特徴的に観察された。一方、0.004%を超えてAlを含有している鋼板中には、上述したようなCe酸化物を含む微細粒子は全く観察されず、AlにMnSが複合した粒子が観察されるだけであった。以上の結果から、ダイクエンチ後の疲労特性には、Ce酸化物を含む微細粒子の存在が重要な役割を果たしているものと考えられる。そこで、観察視野数を増やしたところ、疲労限度比改善比が1.1以上であった鋼板では、何れの視野においても粒径が2μm以下の微細粒子が4個/mm以上存在していることが明らかとなった。上述した実験結果から、本発明のダイクエンチ用高強度鋼においては、Ce酸化物を含み、粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度を、4個/mm以上と規定する。なお、Ce酸化物を含み、粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度が、4個/mm未満の場合、疲労限度比改善比が1.1未満となり、同強度の通常の高強度鋼板と同等の疲労特性は得られない。
なお、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板における「Ce酸化物を含む粒子」とは、上述したCe−Ti−O及びCe−O−Sのように、Ce及びOを必ず含み、これらの元素に加えてTi又はSを含む粒子であって、更に、MnS及びTiS等が複合しているものも含む。また、その粒径とは、直交する2方向の長さ(長径及び短径)の平均をいう。更に、微細粒子の個数密度は、鋼板の板厚方向の断面を、鏡面研磨した後、表面から板厚の1/8の位置付近、即ち、板厚をtとしたとき、表面から(1/9)tの位置から(1/7)tの位置までを、走査電子顕微鏡で倍率500倍とし、25視野について観察して構成元素のうち、少なくともCe及びO、好ましくは更にTi、Mn及びSの分析及び計数を行い、その結果から最大長さの検出限界を0.3μm以上として、1mm中の個数を求めた。
次に、上述の如く構成された本発明のダイクエンチ用高強度鋼板の製造方法について説明する。本発明のダイクエンチ用高強度鋼板を製造する際は、先ず、製鋼工程において、通常の鋼に比べてAl含有量を大幅に抑制するか、又はAlを全く添加せず、それ以外は通常の方法で、C:0.1〜0.5%、Si:1%以下、Mn:0.1〜2.5%、Ti:0.01〜0.05%、N:0.0010〜0.0030%及びCe:0.0020〜0.02%を含有すると共に、P:0.02%以下、S:0.01%以下及びAl:0.004%以下に規制し、更に、必要に応じて、Cr:0.01〜1%、Mo:0.01〜1%、V:0.01〜1%、W:0.01〜1%及びB:0.0002〜0.003%からなる群から選択された1種又は2種以上の元素を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成の鋳片を作製する。
次に、この鋳片を、1300℃以下の温度で再加熱した後、圧延率を60〜90%、圧延仕上温度を800℃以上にして熱間圧延する。なお、再加熱温度の下限値は、設備の仕様に応じて、オーステナイト域で圧延が完了できるように設定すればよい。また、熱間圧延率を60〜90%、圧延仕上温度を800℃以上としたのは、オーステナイト域で圧延を完了させると共に、熱延板粒径の粗大化を避け、熱延負荷を不要に高くしないためである。
そして、熱間圧延後の熱延コイルを、10〜30℃/秒の速度で冷却し、450〜650℃の温度で巻き取る。なお、熱延コイルを冷間圧延して冷延鋼板とする場合には、この冷却速度及び巻き取り温度は、酸洗工程への負荷及び冷延工程への負荷を勘案して決めることができる。具体的には、酸洗工程の負荷を低くすることを重視すれば、高冷却速度で低温巻き取りを選択し、冷延工程への負荷を低くするためには、低冷却速度で高温巻き取りを選択する。
また、熱延鋼板として使用する場合には、酸洗後に、必要に応じてスキンパス圧延を行う。一方、冷延鋼板にする場合には、上述した酸洗工程に続いて、圧下率が50〜90%の冷間圧延を行い、焼鈍工程へと進む。この焼鈍工程は、連続焼鈍及びバッチ焼鈍のいずれでもよい。但し、焼鈍温度は700〜800℃とし、再結晶を完了させておく必要がある。更に、必要に応じてスキンパス圧延を行うこともできる。また、鋼板表面にめっきを施してもよく、その場合、Znめっき及びAlめっき等を選択することができ、めっき方法も溶融めっき及び電気めっきのいずれもよい。
上述の如く、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板においては、Al含有量を低減して、Ti含有量及びCe含有量を適正な範囲にすることにより、板厚方向の断面におけるCe酸化物を含み粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度を4個/mm以上としているため、ダイクエンチ後に表面近傍が軟質化することを防止できる。その結果、ダイクエンチ法により加工しても、同強度の高強度鋼板と同等の疲労強度が得られる。また、本発明のダイクエンチ用高強度鋼板は、既設のダイクエンチ設備で成形でき、更に得られる成形品の疲労特性も同強度の通常の鋼板を使用した場合と同等であるから、ダイクエンチ法の適用範囲を拡大する効果も有する。
以下、本発明の効果を、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。先ず、本発明の実施例1について説明する。本実施例においては、製鋼時のAl添加量を変化させることにより、C:0.2%、Si:0.3%、Mn:1.2%、P:0.01%、S:0.008%及びN:0.0020%を含有し、更に、(a)Ti:0.015%及びCe:0.003%を含有する鋼(以下、低Ti−低Ce鋼という。)、(b)Ti:0.035%及びCe:0.018%を含有する鋼(以下、高Ti−低Ce鋼という。)、及び(c)Ti及びCeいずれも含有しない鋼(以下、比較材という。)の3種類の鋼塊を各々複数個ずつ溶製した。そして、得られた鋼塊を1200℃に再加熱した後、厚さが5mmになるように熱間圧延した。その際、仕上温度は850℃、巻き取り温度は600℃とした。得られた熱延コイルを酸洗した後、厚さが1.8mmになるように冷間圧延し、更に800℃で焼鈍した後、1%のスキンパスを施してダイクエンチ試験用の鋼板とした。
図1はダイクエンチ試験を模式的に示す斜視図である。次に、各鋼板を、900℃の温度条件下に10分間保持した後、図1に示すように、実験用平板プレス金型の上金型11aと下金型11bとの間に、鋼板12を挟んでダイクエンチした。このダイクエンチ処理を1種類の鋼板につき10枚行い、そのうちの1枚からJIS5号引張試験片を2本採取し、残りの9枚からは図2に示す疲労試験片を2枚ずつ(計18枚)採取した。各鋼板からの試験片の採取は、放電加工により行った。次に、採取した2本の引張試験片を使用して引張試験を行い、その引張強さの平均値σ(MPa)を求めた。また、採取した18本の疲労試験片を使用して平面曲げ疲労試験を行い、1×10回時間強度σ(MPa)の決定を行った。試験の条件は、応力比を−1、繰り返し速度を5Hzとした。そして、これらの結果に基づき、疲労限度比σ/σを求めた。
上述の方法で求めた低Ti−低Ce鋼、及び高Ti−高Ce鋼の疲労限度比を、Al含有量が略等しい比較材の疲労限度比で除し、これを疲労限度比改善比とした。図3は横軸にAl含有量をとり、縦軸に疲労限度比改善比をとって、Al含有量と疲労限度比改善比との関係を示すグラフ図である。なお、図3における斜線部は、本発明におけるAl含有量の範囲である。図3に示すように、Ti及びCeの複合添加によって高強度鋼板の疲労特性を改善し、1.1以上の改善比を得るためには、Al含有量を0.004%以下とすることが必要であることが判明した。なお、図3においては、高Ti−高Ce鋼のうち、Al含有量が1番多い鋼(Al含有量0.035%)、及び2番目に多い鋼(Al含有量0.024%)は、圧延性が悪く、所定の鋼板を作製できなかったため、疲労限度比改善比を便宜上横軸上に図示している。
また、ダイクエンチ前の各鋼板の板厚方向の断面を走査電子顕微鏡にて観察し、Ce酸化物を含む微細粒子の個数密度を求めたところ、1.1以上の改善比を示した鋼板においては、Ce−Ti−OにMnSが複合した微細粒子及びCe−O−SにTiSが複合した微細粒子が、合計で4個/mm以上観察され、それらのうちの最大のものは粒径2μmであった。即ち、疲労限度比改善比が1.1以上の鋼板は、板厚方向の断面におけるCe酸化物を含み粒径が2μm以下の微細粒子が4個/mm以上であった。これに対して、改善比が1.1未満の鋼板では、Ce及びOの両方が検出される粒子、即ち、Ce酸化物を含む粒子は観察されず、Alか、又はAlにMnSが複合した粒子が観察された。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、下記表1に示す鋼組成の鋼塊を複数個ずつ溶製した。なお、下記表1に示す鋼組成における残部は、Fe及び不可避的不純物である。また、下記表1における下線は、本発明の範囲外であることを示す。次に、これらの鋼塊を使用し、前述の実施例1と同様の方法及び条件で、厚さが1.8mmの冷延鋼板を作製した。その後、得られた鋼板を900℃の温度条件下に10分間保持した後、ダイクエンチ法でハット型に成形した。図4はダイクエンチ法によりハット型に成形された鋼板を模式的に示す斜視図である。そして、図4に示すように、ハット頭部21から、図2に示す疲労試験片及びJIS5号引張試験片を採取した。
Figure 0004833698
次に、これらの試験片を使用して、前述の実施例1と同様の方法で、各鋼板の疲労限度比を求めた。更に、比較例No.1の鋼板の疲労限度比を基準とし、各鋼板の疲労限度比を比較例No.1の鋼板の疲労限度比で除して、疲労限度比改善比を求めた。図5は横軸にCe含有量をとり、縦軸にTi含有量をとって、Ce含有量及びTi含有量と疲労限度比改善比との関係を示すグラフ図である。なお、図5においては、疲労限度比改善比が1.1以上のものを黒丸(●)、疲労限度比改善比が1.1未満のものを白丸(○)、圧延不良で鋼板の歩留まりが低かったものを×で示している。また、図5における斜線部は、本発明におけるTi含有量及びCe含有量の範囲である。
図5に示すように、Ti含有量が0.01〜0.05%でかつCe含有量が0.0020〜0.02%の実施例No2、No.5、No.7、No.8、No.10、No.14及びNo.15の鋼板は、その製造工程において問題は発生せず、更に1.1以上の疲労限度比改善比が得られた。これに対して、Ti含有量及びCe含有量が本発明の範囲から外れた比較例No.3、No.4、No.6、No.9、No.11〜No.13及びNo.16の鋼板は、疲労限度改善比が1.1未満であった。
また、ダイクエンチ前の各鋼板の板厚方向の断面を走査電子顕微鏡にて観察したところ、比較例No.1の鋼板は、MnS、Mn及びOから構成される粒子(Mn酸化物粒子)、並びにこれらの複合粒子が観察されたのみで、Ce酸化物を含む粒子は認められなかった。これに対して、No.2〜16の鋼板では、Ce酸化物を含む粒子が観察された。このCe酸化物を含む粒子のうち、粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度は、Ce含有量が0.0020%未満である比較例No.12及びNo.13の鋼板は1個/mmで、比較例No.16の鋼板は2個/mmであった。一方、実施例No.2〜No.11、No.14及びNo.15の鋼板は、いずれも4個/mm以上であった。
なお、Ce酸化物を含む粒子の個数密度とTi含有量との間には、明瞭な相関は見出せなかったが、Ti含有量が0.01%未満である比較例No.6及びNo.12の鋼板では、MnSの個数密度が他の鋼板よりも高く、また、Ti含有量が0.05%を超えている比較例No.4及びNo.11の鋼板では、Ti−Mn−Sから構成される粒子が観察された。こうしたことが疲労限度比の改善効果に影響を与えたのではないかと推定された。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、下記表2に示す組成の鋼塊を複数個ずつ溶製した。なお、下記表2に示す鋼組成における残部は、Fe及び不可避的不純物である。また、下記表2における下線は、本発明の範囲外であることを示す。次に、これらの鋼塊を使用し、前述の実施例1と同様の方法及び条件で、厚さが1.8mmの冷延鋼板を作製した。その後、得られた鋼板を900℃の温度条件下に10分間保持した後、ダイクエンチ法でハット型に成形した。そして、図4に示すように、ハット頭部21から、図2に示す疲労試験片及びJIS5号引張試験片を採取した。次に、これらの試験片を使用して、前述の実施例1と同様の方法で、各鋼板の疲労限度比を求めた。そして、実施例No.A1〜No.A4の鋼板については、比較例No.A0の鋼板の疲労限度比で除し、実施例No.B1〜No.B5の鋼板については、比較例No.B0の鋼板の疲労限度比で除し、実施例No.C1〜No.C3の鋼板については、比較例No.C0の鋼板の疲労限度比で除し、実施例No.D1の鋼板については、比較例No.D0の鋼板の疲労限度比で除し、実施例No.E1の鋼板については、比較例No.E0の鋼板の疲労限度比で除し、実施例No.F1の鋼板については、比較例No.F0の鋼板の疲労限度比で除して、夫々疲労限度比改善比を求めた。その結果を下記表2に併せて示す。
Figure 0004833698
上記表2に示すように、Ti含有量及びCe含有量が本発明の範囲内である実施例No.A1〜No.A3、No.B1〜B5、No.C1〜No.C3、No.D1、No.E1及びNo.F1の鋼板は、Ti及びCeを添加していない比較例No.A0、No.B0、No.C0、No.D0、No.E0及びNo.F0に比べて、優れた疲労特性が得られた。即ち、Ti含有量及びCe含有量が本発明の範囲内であれば、Cr、Mo、V、W及びBを含有している鋼板においても優れた疲労限度比改善比が得られることが判明した。
また、ダイクエンチ前の各鋼板の板厚方向の断面を走査電子顕微鏡にて観察したところ、Ti及びCeを含有しない比較例No.A0、No.B0、No.C0、No.D0、No.E0及びNo.F0の鋼板においては、Ce酸化物を含む粒子は観察されず、MnS、Mn及びOから構成される粒子(Mn酸化物粒子)、並びにこれらの複合粒子が観察されたのみであった。一方、実施例の各鋼板は、いずれもCe酸化物を含む粒子が観察され、そのうち粒径が2μm以下の微細粒子の個数密度は4個/mm以上であった。
本発明の実施例におけるダイクエンチ試験方法を模式的に示す斜視図である。 疲労試験片を示す図である。 横軸にAl含有量をとり、縦軸に疲労限度比改善比をとって、Al含有量と疲労限度比改善比との関係を示すグラフ図である。 ダイクエンチ法によりハット型に成形された鋼板を模式的に示す斜視図である。 横軸にCe含有量をとり、縦軸にTi含有量をとって、Ce含有量及びTi含有量と疲労限度比改善比との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
11a 上金型
11b 下金型
12 鋼板
21 試験片採取位置

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.1〜0.5%、
    Si:1%以下、
    Mn:0.1〜2.5%、
    Ti:0.01〜0.05%、
    N:0.0010〜0.0030%及び
    Ce:0.0020〜0.02%を含有すると共に、
    P:0.02%以下、
    S:0.01%以下及び
    Al:0.004%以下に規制し、
    残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、
    板厚方向の断面において、板厚をtとしたとき、表面から(1/9)tの位置から(1/7)tの位置までのCe酸化物を含み粒径が0.3μm以上2μm以下の微細粒子の個数密度が4個/mm2以上であることを特徴とするダイクエンチ用高強度鋼板。
  2. 更に、質量%で、Cr:0.01〜1%、Mo:0.01〜1%、V:0.01〜1%及びW:0.01〜1%からなる群から選択された1種又は2種以上の元素を含有することを特徴とする請求項1に記載のダイクエンチ用高強度鋼板。
  3. 更に、質量%で、B:0.0002〜0.003%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のダイクエンチ用高強度鋼板。
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