JP4471688B2 - 延性に優れた高強度低比重鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、自動車部品などに用いられる延性に優れた高強度低比重鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年、環境問題への対応のため、炭酸ガス排出低減や燃費低減を目的に、自動車の軽量化が望まれている。自動車の軽量化のためには、鋼材の高強度化が有効な手段であるが、部材の剛性によって板厚が制限されている場合には、高強度化しても板厚を低減することができず、軽量化が困難であった。
上記の場合に軽量化を達成する手段としては、鋼材に比べて比重の低いアルミ合金板の使用が考えられるが、アルミ合金板は高価格であることに加え、鋼材に比べて加工性が劣っていることや、鋼板との溶接が困難である等の欠点があるために、自動車部材への適用は限定されたものとなっている。
そこで、鋼板とアルミ合金板の長所を兼ね備えたものとして、鉄にアルミを多量に添加した高Al含有鋼板が考えられ、例えば、特許文献1には、C:0.002〜0.1%、Al:3〜10%と、Ni、Co、Cuの1種又は2種以上を0.01〜7%、Mn:5%以下、2%以下のSiおよびTiの1種又は2種以上を0.1〜6%、O:0.0005〜0.04%、N:0.0002〜0.05%、残余Feおよび不可避的不純物からなる低比重の吸振合金が開示されている。
しかし、このような高Al含有鋼板は、(i)製造性が劣ること(特に圧延時に割れが発生すること)、(ii)延性が低いこと、などの理由から、自動車用鋼板として適用することは困難であった。
また、多量のAlを含有すると延性、熱間加工性および冷間加工性が大幅に劣化し、特許文献1にあるように、比較的高温長時間の焼鈍(650〜1200℃で5〜600分加熱)により鋼板を製造する必要があり、通常の薄鋼板製造プロセス、例えば、連続焼鈍などで高Al含有鋼板を製造することや、良好な強度および延性レベルを確保することは困難であった。
高Al含有鋼板の延性を向上させる技術として、例えば、特許文献2には、Al:4〜9.5%、Ti:0.5〜2.0%、Mo:0.5〜2%、Zr:0.1〜0.8%、C:0.01〜0.5%および残余Feを含有するアルミニウム含有鉄基合金の技術が提案されているが、低比重に関する言及はなく、重量元素であるMoやZrが必須となっており、低比重化に考慮しているとはいえない。
また、製造性についても、鍛造することや温間圧延を行うこととしており、いわゆる、溶解から熱間圧延、冷間圧延へと至る広く工業的に行われている製造方法、製造設備を用いた製法とは異なる。また、本発明者らの試験では、大幅な延性の改善には至っていない。
また、特許文献3には、C:0.05%以下、Si:0.1〜1%、Al:2〜8%、Y:0.01〜1%および残余Feを含有する耐酸化性の鉄合金が提案されているが、低比重に関する言及はなく、耐酸化性を向上させるために重量元素であるYが必須となっており、低比重化に考慮しているとはいえない。また、強度や延性に関する言及はなく、本発明者らの試験では、大幅な延性の改善には至っていない。
また、特許文献4には、C:0.02〜0.1%、Si≦0.5、Mn:0.2〜2.0%、P≦0.05、S≦0.01、Al:0.5〜5%および残余Feを含有する鋼板が提案されているが、Al含有量が5%以下と小さいため、低比重化の効果が小さい。また、Alを5%を超えて添加した場合には、成形性や冷間加工性が大幅に劣化するため製造が困難であると記載されている。
また、特許文献5には、Si<0.2%、Mn:0.03〜0.2%、Al:5〜9%、総計で1%以下のCu+Mo+W+Co+Cr+Ni、総計で0.1%以下のSc+Y+REMおよび残余Feを含有する鋼板が提案されており、特許文献6には、C:0.0036〜0.1%、Si<0.2%、Mn:0.03〜0.2%、Al:7〜9%、総計で1%以下のCu+Mo+W+Co+Cr+Ni、総計で0.1%以下のSc+Y+REMおよび残余Feを含有する鋼板が提案されているが、いずれも、成形性や製造性を改善するための製造技術はなんら提案されておらず、本発明者らの試験では、これらの成分の鋼板を通常の薄鋼板製造プロセスで製造することは困難であった。
また、特許文献7には、Al:6〜10%および残余Feを含有し、平均結晶粒径が300〜700μmの範囲内である制振合金材料が提案されているが、結晶粒径がこれほど大きいと、プレス加工時にオレンジピールと呼ばれる表面欠陥(肌荒れ)が生じるために、自動車部材への適用は困難である。また、成形性や製造性を改善するための製造技術は、なんら提案されていない。
以上のように、従来の技術では、延性に優れた高強度低比重鋼板を工業規模で生産することは困難であった。
特開平3−140439号公報 特開平8−253844号公報 米国特許第4,334,923号公報 特許第2517492号公報 米国特許第6,383,662B1号公報 特許第3457331号公報 特開2001−59139号公報
本発明は、上記したような問題点を解決しようとするものであって、延性に優れた高強度低比重鋼板、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鉄ベースで多量のAlを含有し、成分の異なる種々の素材について、延性、熱間加工性および冷間加工性を改善するための方法について、成分と製造法の両面から研究を重ねた結果、高Al含有鋼の延性、熱間加工性および冷間加工性の劣化は、粒界脆化によるものであり、Al含有量を5.0〜10.0%としたうえで、SおよびPを極低化し、さらに、極低C化により粒内に析出する炭窒化物を低減して粒界と粒内の強度差を低減し、さらに、熱延条件の適性化により熱延時にフェライトの再結晶を促進させ細粒化することにより、粒界強度を向上でき、延性、熱間加工性および冷間加工性を大幅に改善できることを知見した。
含有量を極低下できる場合には、MnとSの添加量を、それぞれ、Mn:0.03%未満、S:0.005%未満と制限し、MnSを極力析出させないようにすることによって、延性、熱間加工性および冷間加工性を大幅に改善できることを知見した。
本発明は、このような知見に基づいて構成されたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.001〜0.01%、Si:3.0%以下、Mn:0.01〜0.03%未満、P:0.02%以下、S:0.005%未満、Al:5.0〜10.0%、N:0.001〜0.05%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ、比重<7.2であり、引張強度が440MPa以上であり、伸びが25%以上であることを特徴とする延性に優れた高強度低比重鋼板。
)比重<7.2であり、引張強度が440MPa以上であり、伸びが25%以上である延性に優れた高強度低比重鋼板を製造する方法であって、質量%で、C:0.001〜0.01%、Si:3.0%以下、Mn:0.01〜0.03%未満、P:0.02%以下、S:0.005%未満、Al:5.0〜10.0%、N:0.001〜0.05%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1100℃以上1150℃以下の温度に加熱し、1000℃以上1100℃以下の温度で圧下率40%以上の大圧下を少なくとも1パス以上含みかつ700℃以上850℃以下の仕上げ圧延温度で熱間圧延し、550℃以上700℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法
)鋼板を巻き取った後、700℃以上1100℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする前記(2)に記載の延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法。
)鋼板を巻き取った後、酸洗し、1パス目の圧下率を30%以下とする冷間圧延を行い、600℃以上1100℃以下の温度で焼鈍を行い、焼鈍後、20℃/秒以上の冷却速度で200℃以下の温度まで冷却することを特徴とする前記(2)に記載の延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法。
本発明によれば、延性に優れた高強度低比重鋼板を得ることができる。
以下に、本発明における各要件の意義および限定理由について、具体的に説明する。
まず、本発明における延性に優れた高強度低比重鋼板の成分限定理由について、説明する。なお、%は、質量%を意味する。
C:Cは強度を向上させるために必須の元素であるが、0.001%未満ではその効果が発現せず、一方、0.01%を超える過剰の添加は、粒内への炭化物析出により粒界と粒内の強度差が拡大するために粒界脆化を促進する。したがって、C含有量は0.001〜0.01%とした。
Si:Siは固溶強化により鋼板の強度を増大させるのに有用な元素であるが、3.0%を超える過剰の添加は、熱間加工性を低下させるとともに、熱間圧延で生じるスケールの剥離性や化成処理性を著しく劣化させる。したがって、Si含有量は3.0%以下とした。
Mn:MnはMnSを形成して、固溶Sによる粒界脆化を抑制するために有効な元素で
ある。0.01%未満ではその効果が発現されない。
含有量を0.005%未満まで極低下できる場合には、逆に、MnSの析出を極力抑えることによって延性や加工性を改善できるので、Mn含有量は0.03%未満とする。
P:Pは粒界に偏析して粒界強度を低下させ、靱性を劣化させる不純物元素であり、可及的低レベルが望ましいが、現状の精錬技術の到達可能レベルとコストを考慮して、上限を0.02%とした。
S:Sは熱間加工性および靭性を劣化させる不純物元素であり、可及的低レベルが望ま
い。
の含有量を0.005%未満まで極低下できる場合には、同時に、Mn含有量を0.03%未満まで低減して、MnSの析出を極力抑えることにより、延性や加工性を改善できるので、Sの含有量の上限を0.005%未満とする。
Al:Alは低比重化を達成するための必須の元素である。5.0%未満では低比重化の効果が少ないので、下限を5.0%とした。一方、10.0%を超えると、金属間化合物の析出が顕著となり、延性、熱間加工性および冷間加工性が劣化するので、Alの含有量を5.0〜10.0%とした。低比重化の効果をできるだけ大きくするためには、Alの含有量を9.0超〜10.0%とすることが望ましい。
N:Nは窒化物を形成し結晶粒粗大化を抑制する効果があるが、0.001%未満ではその効果が発現されず、一方、0.05%を超えて添加すると、靭性が劣化するため、N含有量を0.001〜0.05%とした。
以上が本発明の基本成分であり、通常は、上記以外は、Feおよび不可避的不純物からなるが、所望の強度レベルやその他の必要特性に応じて、Ti、Nb、Cr、Ni、Mo、Cu、B、V、Ca、Mg、Zr、REMの1種または2種以上を添加してもよい。
次に、特性値の限定理由について述べる。比重は、7.2以上では自動車用鋼板として通常使用されている鋼板の比重(鉄の比重7.86と同程度)と比較して、軽量化効果が小さいので、7.2未満とする。強度および延性については、自動車用鋼板として必要な特性を考慮して、引張強度440MPa以上、伸び25%以上とする。
次に、製造条件の限定理由について述べる。
前記(2)に係る本発明においては、前記()の各成分からなる鋼スラブを1100℃以上1150℃以下の温度に加熱し、1000℃以上1100℃以下の温度で圧下率40%以上の大圧下を少なくとも1パス以上含みかつ700℃以上850℃以下の仕上げ圧延温度で熱間圧延し、550℃以上700℃以下の温度で巻き取る。
前記()に記載の成分においては、MnとSの含有量をそれぞれMn:0.03%未満、S:0.005%未満と極低下し、MnSを極力析出させないようにしているので、熱間加工性および冷間加工性に優れており、製造条件を緩和することができる。
スラブ加熱温度が1100℃未満であると、炭窒化物が十分に固溶せずに必要な強度や延性が得られないため、スラブ加熱温度の下限は1100℃とした。加熱温度が1150℃を超えると、結晶粒が粗大化するので、スラブ加熱温度の上限を1150℃とした。
熱延時に、フェライトの再結晶を促進させ細粒化するために、1000℃以上1100℃以下の温度で圧下率40%以上の大圧下を少なくとも1パス以上含むことが必要である。
大圧下時の圧延温度が1000℃未満であるか、圧下率が40%未満であれば、フェライトの再結晶が進まず、粗大なフェライト粒が残存し、良好な延性、熱間加工性および冷間加工性が得られない。該鋼は熱間加工性に優れているので、圧下率40%以上の大圧下を行っても割れを防止することができ、再結晶の促進に非常に有効である。
また、大圧下時の圧延温度が1100℃を超えると、再結晶したフェライトの結晶粒が粗大化するため、良好な延性、熱間加工性および冷間加工性が得られない。
上記鋼は熱間加工性に優れるため、仕上げ温度を700℃まで下げても割れを防止することができるが、仕上げ圧延温度が700℃未満であると、熱間加工性が劣化し、熱延中に割れが生じるため、仕上げ圧延温度の下限は700℃にした。仕上げ温度が850℃を超えると、圧延時の歪の蓄積が十分ではなく、後続の巻取りでの回復・再結晶が抑制されるため、仕上げ温度の上限を850℃にした。
上記鋼は熱間加工性が良好であり、比較的低温大圧下が可能であるため、巻き取り温度を550℃まで下げても、フェライトの回復・再結晶を促進できるが、巻き取り温度が550℃未満であると、フェライトの回復・再結晶が進まないので、巻き取り温度の下限は550℃とした。巻き取り温度が700℃を超えると、再結晶したフェライトの結晶粒が粗大化するため、良好な延性、熱間加工性および冷間加工性が得られないので、巻き取り温度の上限は700℃とした。
前記()に係る本発明において、熱延板の延性を向上させるために、再結晶や炭化物析出制御の観点から、熱延板を巻き取った後、700℃以上1100℃以下の温度で焼鈍してもよい。
ここで、焼鈍温度が700℃未満ではその効果が小さく、1100℃を超えると、結晶粒が粗大化し粒界脆化が助長されるため、熱延板の焼鈍温度は700℃以上1100℃以下の温度範囲とした。
前記()に係る本発明において、冷延鋼板を製造する場合には、鋼板を巻き取った後、酸洗し、1パス目の圧下率を30%以下とする冷間圧延を行い、600℃以上1100℃以下の温度で焼鈍を行い、焼鈍後、20℃/秒以上の冷却速度で200℃以下の温度まで冷却する。
冷間圧延時の割れを防止するため、1パス目の圧下率を30%以下とした。
焼鈍温度が600℃未満では、未再結晶・未回復となり十分な効果が得られず、一方、1100℃を超えると、結晶粒が粗大化し粒界脆化が助長されるため、冷延板の焼鈍温度は600℃以上1100℃以下の温度範囲とした。
焼鈍後の冷却速度が20℃/秒未満であるか、冷却停止温度が200℃超であれば、冷却中に粒成長が起こって、結晶粒が粗大化するとともに、粒界へPなどの不純物元素が偏析するために粒界脆化が起こり延性が劣化するので、焼鈍後は、20℃/秒以上の冷却速度で200℃以下の温度まで冷却することにした。
以下、実施例により本発明とその効果を、さらに具体的に説明する。
表1に示す組成を有する鋼を、表2に示す条件で熱間圧延し、冷間圧延した後、表2に示す条件で焼鈍した。
熱間圧延後および冷間圧延後に、それぞれ、熱延板および冷延板における割れ発生状況を観察した。結果を表2に併せて示す。
焼鈍後の板の比重および機械的特性を評価した。比重の測定はピクノメータを用いて行った。比重、降伏応力、引張強度および伸びを、表2に併せて示す。
本発明例(No.1)では、比重<7.2を満たしており、引張強度は440MPa以上であり、延性に関しては30%以上の高い伸びが得られており、熱延板および冷延板の割れも発生していない。
一方、成分のいずれか一つ以上が本発明の成分限定範囲から逸脱している比較例(No.6、7、8)では、いずれも、伸びが20%以下であり、延性に劣ることがわかる。また、これらの比較例では、熱延板および冷延板の割れも発生しており、熱間加工性や冷間加工性にも劣ることがわかる。
また、製造条件が本発明の限定範囲から逸脱している比較例(No.9、10、11)では、いずれも、伸びが20%以下であり、かつ、熱延板および冷延板に割れが発生しており、延性や熱間加工性および冷間加工性に劣ることがわかる。
Figure 0004471688
Figure 0004471688
また、表1に示す組成を有する鋼を、表2に示す条件で熱間圧延した熱延板についても比重および機械的特性を評価した。熱延板の比重、降伏応力、引張強度および伸びを、表3に示す。さらに、この熱延板について、表4に示す条件で熱延板焼鈍を行い熱延板焼鈍材についても、比重および機械的特性を評価した。熱延板焼鈍材の比重、降伏応力、引張強度および伸びを、表4に示す。
本発明例(No.1)では、熱延板および熱延板焼鈍材のいずれも、比重<7.2を満たしており、引張強度は440MPa以上であり、延性に関しては30%以上の高い伸びが得られている。
一方、成分のいずれか一つ以上が本発明の成分限定範囲から逸脱している比較例(No.6、7、8)では、いずれも、伸びが20%以下であり、延性に劣ることがわかる。また、熱延条件が本発明の限定範囲から逸脱している比較例(No.9、10、11)では、いずれも、伸びが20%以下であり、延性に劣ることがわかる。
以上より、鋼成分を本発明で示した範囲に特定し、本発明で示した条件で製造することにより、延性に優れた高強度低比重鋼板が得られることが明らかである。
Figure 0004471688
Figure 0004471688
前述したように、本発明によれば延性に優れた高強度低比重鋼板を提供することができる。したがって、本発明は、鋼板利用産業上、利用可能性の高いものである。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.001〜0.01%、
    Si:3.0%以下、
    Mn:0.01〜0.03%未満、
    P :0.02%以下、
    S :0.005%未満、
    Al:5.0〜10.0%、
    N :0.001〜0.05%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ、比重<7.2であり、引張強度が440MPa以上であり、伸びが25%以上であることを特徴とする延性に優れた高強度低比重鋼板。
  2. 比重<7.2であり、引張強度が440MPa以上であり、伸びが25%以上である延性に優れた高強度低比重鋼板を製造する方法であって、質量%で、
    C:0.001〜0.01%、
    Si:3.0%以下、
    Mn:0.01〜0.03%未満、
    P :0.02%以下、
    S :0.005%未満、
    Al:5.0〜10.0%、
    N:0.001〜0.05%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1100℃以上1150℃以下の温度に加熱し、1000℃以上1100℃以下の温度で圧下率40%以上の大圧下を少なくとも1パス以上含みかつ700℃以上850℃以下の仕上げ圧延温度で熱間圧延し、550℃以上700℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法。
  3. 鋼板を巻き取った後、700℃以上1100℃以下の温度で焼鈍することを特徴とする請求項2に記載の延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法。
  4. 鋼板を巻き取った後、酸洗し、1パス目の圧下率を30%以下とする冷間圧延を行い、600℃以上1100℃以下の温度で焼鈍を行い、焼鈍後、20℃/秒以上の冷却速度で200℃以下の温度まで冷却することを特徴とする請求項2に記載の延性に優れた高強度低比重鋼板の製造方法。
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