JP4050948B2 - 電子顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一次電子ビームを試料に照射し、試料を透過した電子、試料表面から反射した電子、試料の2次励起により発生した電子に基づいて試料像を得るようにした電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子顕微鏡では、電子銃から発生し加速された電子ビームを、コンデンサレンズ、対物レンズにより試料上に細く集束している。この試料を透過、散乱した電子を中間レンズと投影レンズにより結像し、結像位置に蛍光板を配置し蛍光板上に拡大投影された像を観察している。また、蛍光板に代え、結像位置にCCDカメラのごときTVカメラを配置し、TVカメラのスクリーンに投影された像を映像信号に変換し、この映像信号を陰極線管などの表示装置に供給し、表示装置によって像を観察することも行われている。
【0003】
また、別のタイプの電子顕微鏡、すなわち、走査透過電子顕微鏡では、電子銃から発生し加速された電子ビームを、コンデンサレンズ、対物レンズにより試料上に細く集束すると共に、試料上の所定範囲を電子ビームで走査するようにしている。試料に電子ビームを照射することによってこの試料を透過した電子を検出し、この検出信号を一次電子ビームの走査に応じてディスプレイに供給し、試料の走査透過電子顕微鏡像を表示するようにしている。
【0004】
更に、走査透過電子顕微鏡においては、試料の走査2次電子像や反射電子像を得ることができる。この場合、電子銃から発生し加速された電子ビームを、コンデンサレンズ、対物レンズにより試料上に細く集束すると共に、試料上の所定範囲を電子ビームで走査するようにしている。この試料に一次電子ビームを照射することによって生じた2次励起により、試料から発生した2次電子を検出し、この検出信号を一次電子ビームの走査に応じてディスプレイに供給すれば、試料の走査2次電子像を表示することができる。また、試料から反射された反射電子を検出し、この検出信号を一次電子ビームの走査に応じてディスプレイに供給すれば、試料の走査反射電子像を表示することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した電子顕微鏡において、試料の観察を走査像モードのように細く絞った電子ビームを試料上の所定の領域で走査すると、電子ビーム近傍に存在しているカーボン等の分子または原子が電子ビームの電荷によって生じる電界によって引き寄せられ、試料面上に堆積することが知られている。このような現象は、通常試料汚染と呼ばれている。
【0006】
この試料汚染が生じると、像のコントラストや分解能が低下したり、電子ビームを試料に照射し、試料からの特性X線を検出して試料の元素分析を行おうとした場合には、分析結果に試料以外の元素が混入したりする。
【0007】
このような試料汚染を防ぐためには、いくつかの方法が提案され、実行に移されているが、この中で比較的に手軽に実行できる方法として、ビームシャワー法が採用されている。この方法は、観察したい視野を含む広い領域に対して、強い電子ビーム(電流密度の大きい電子ビーム)を照射することで試料汚染を低減する方法である。
【0008】
このビームシャワー法による試料汚染低減の原理は、強い電子ビームを試料に照射すると、試料上の汚染の元になる原子や分子が電子のエネルギーによって重合すると考えられている。すなわち、分子や原子が重合することによって、分子や原子が結びつくので、拡散を防ぐ効果があると考えられている。
【0009】
このビームシャワーの操作は、試料の分析を行う前に実行されるが、電子顕微鏡の各パラメータをビームシャワー法の条件に設定することは、オペレータが手動で行なうようにしている。また、このビームシャワーによる試料汚染現象の効果は、電子顕微鏡が走査モード(SEMモード)となっていたり、透過電子顕微鏡における大きな電子ビームを用いるモード(TEMモード)の両モードにおいて顕著に現れる。
【0010】
しかしながら、SEMモードでは、試料の局所に大きな電流密度の電子ビームが照射されるために、瞬間的にその局所部分が電子ビームの照射を受けることによって損傷するような試料には用いることができない。ただし、SEMモードでは、電子ビームを走査して試料の分析や表面状態の観察を行っているので、試料の分析・観察状態からビームシャワーモードへの切り替えは、いずれも電子ビームを走査するモードであるために、簡単に行なうことができる利点を有する。
【0011】
一方、TEMモードでは、試料に一様な電子ビームが照射されるので、瞬間的に大きな電流密度の電子ビームの照射によって損傷を受ける試料に対しては有効な方法である。このような点から、ビームシャワーを行なうに当たっていずれのモードを選択するかは、オペレータが分析や観察する試料によって、経験的に実行されている。
【0012】
上記したように、電子顕微鏡を用いて試料の分析や観察を行っている途中で試料汚染を低減するために、ビームシャワーを実行する場合には、オペレータが電子顕微鏡の各パラメータをビームシャワーモード用に設定しなければならない。このパラメータの設定はオペレータにとっては煩わしい操作であり、この操作にかかる時間は無視できない長さである。
【0013】
また、このパラメータの設定は豊富な経験が必要であり、必然的に初心者のオペレータにとっては、条件設定の操作を行なうことが困難となる。更に、試料の分析や観察を行っている途中でビームシャワーを行った場合、ビームシャワー動作が終了した後には、電子顕微鏡の各パラメータを元の分析や観察のモードに戻さなければならないが、これを行なうにも無視できない時間を要し、また正確に元の条件に設定する時に間違いが生じることも多い。
【0014】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、ビームシャワーモードの設定を誰もが最適な条件で簡単に行なうことができ、また、ビームシャワー動作が終了した後には、電子顕微鏡の各パラメータを元の分析や観察のモードに短時間に正確に戻すことができる電子顕微鏡を実現するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に基づく電子顕微鏡は、試料に照射される電子ビームの量を通常の観察時より多くするビームシャワーモードに設定するためのモード切り換え手段を有しており、モード切り換え手段によってビームシャワーモードが選択された場合には、電子ビームの試料への照射系レンズであるコンデンサレンズの励磁強度とコンデンサレンズアパーチャの孔径とをあらかじめ記憶されていた値に自動的に設定可能に構成し、ビームシャワーモードによって試料の汚染を防止する。
【0016】
請求項2に基づく発明では、ビームシャワーモードにおける試料への電子ビームの照射を、電子ビームを試料上で走査せず、太い径の電子ビームを試料上に固定して照射するモードであるTEMモードで行なうか、電子ビームを試料上で走査させて照射するモードであるSEMモードで行なうかの選択ができるように構成した。
【0017】
請求項3に基づく発明では、電子ビームの照射系をビームシャワーモードにする際、直前の電子ビームの照射系の条件を記憶し、ビームシャワーモードが終了した際には、記憶された条件に照射系を自動的に設定するように構成した。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に基づく走査透過電子顕微鏡の一例を示したもので、この顕微鏡では、電子ビームを試料上で走査し、試料表面からの2次電子に基づく走査電子顕微鏡像と、同じく電子ビームを試料上で走査し、試料を透過した電子に基づく走査透過電子顕微鏡像と、電子ビームを走査せず、試料を透過した電子に基づく透過電子顕微鏡像の複数の像を選択的に観察ができるように構成されている。
【0019】
図において、電子顕微鏡カラム1の上部に配置された電子銃2から発生した電子ビームEBは、加速管3によって加速される。加速管3によって例えば50kVに加速された電子ビームは、第1のコンデンサレンズ4と第2のコンデンサレンズ5によって集束される。
【0020】
コンデンサレンズ4、5によって集束された電子ビームの中心部分は、コンデンサレンズ絞り6の開口を通り、電子ビームの外側の収差の大きい部分を絞り5によって遮蔽するようにしている。なお、コンデンサレンズ絞り6には、複数の径の異なった開口が設けられており、顕微鏡の各種モードに応じていずれかの適切な径の開口が光軸上に配置されるように構成されている。加速管3とコンデンサレンズ4との間には、電子銃2から発生し、加速管3によって加速された電子ビームの軸ずれを補正するための一対のアライメントコイル7,8が配置されている。
【0021】
コンデンサレンズアパチャー6の開口を通過した電子ビームは、コンデンサミニレンズ9によって電子ビームのフォーカスの微調整がなされた後、対物レンズ10の磁場中に配置された試料11に照射される。コンデンサレンズ絞り6と試料11との間には、コンデンサレンズの非点収差を補正するための非点収差補正レンズ13、コンデンサレンズ4、5によって集束された電子ビームの軸ずれを補正するためのアライメントコイル14、15が配置されている。なお、アライメントコイル14、15は、走査像観察モードの際には、電子ビームの2次元走査用のコイルとしても動作する。
【0022】
対物レンズ10による試料11の前方磁場は、電子ビームのフォーカスに寄与し、試料11の後方磁場は、後段の中間レンズ16、17、18と投影レンズ19とによって結像レンズ系を構成する。なお、対物レンズ10の前方には、対物レンズ絞り20が配置されており、電子ビームの外側の収差の大きい部分を絞り20によって遮蔽するようにしている。
【0023】
なお、対物レンズ絞り20には、複数の径の異なった開口が設けられており、顕微鏡の各種モードに応じていずれかの適切な径の開口が光軸上に配置されるように構成されている。また、対物レンズ10と視野制限絞り21との間には、対物レンズ10の磁場の微調整をするための対物ミニレンズ22が配置されている。
【0024】
更に、対物レンズ絞り20の下部には、対物レンズ10の非点収差を補正するための非点収差補正レンズ23、イメージシフトコイル24、25が設けられている。また、投影レンズ19の後段には、電子ビームの軸合わせ用のアライメントコイル26が配置されている。
【0025】
試料11の上部には、2次電子検出器27が設けられている。この2次電子検出器は、走査電子顕微鏡像観察モードの際に動作させられるもので、例えば、シンチレータと光電子増倍管より構成される検出器が用いられ、試料からの2次電子を加速してシンチレータに導くようにされている。
【0026】
また、結像レンズ系の後段には、上から順番に、CCDカメラのごとき第1のTVカメラ28、暗視野像観察用検出器29、明視野像観察用検出器30、CCDカメラのごとき第2のTVカメラ31が配置されている。第1のTVカメラ28は、駆動機構32によって光軸上に挿脱可能に構成されている。また、暗視野像観察用検出器29、明視野像観察用検出器30は、それぞれ駆動機構33、34によって光軸上に挿脱可能に構成されている。更に、第2のTVカメラ31は、駆動機構35によって光軸上に挿脱可能に構成されている。
【0027】
カラム1内のレンズ、すなわち、コンデンサレンズ4、5、コンデンサレンズミニレンズ9、対物レンズ10、対物レンズミニレンズ22、中間レンズ16、17、18、投影レンズ19および非点収差補正レンズ13、23には、レンズ電源36から励磁電流が供給される。また、前記電子銃2と加速管3には、高電圧電源37から所望の高電圧が印加される。
【0028】
更に、電子銃アライメントコイル7、8、コンデンサレンズアライメントコイル14、15、イメージシフトコイル24、25、投影レンズアライメントコイル26には、アライメント電源38からそれぞれ所望の電流が流され、それに伴って各コイルにより発生した磁場により電子ビームは適宜軸ズレが補正され、また像の位置が移動させられる。
【0029】
また、2次電子検出器27の駆動機構32、第1のTVカメラ28の駆動機構33a、暗視野像観察用検出器29の駆動機構34、明視野像観察用検出器30の駆動機構35、第2のTVカメラ31の駆動機構33bは、検出器駆動電源39からの駆動電圧により、選択的に駆動され、特定の検出器のみが光軸に配置されるか、光軸に接近させられるように構成されている。
【0030】
また、第1のTVカメラ28および第2のTVカメラ31からの透過電子顕微鏡像信号取得のためのTV電源40が備えられており、また、2次電子検出器27、暗視野像観察用検出器29、明視野像観察用検出器30からの走査像信号は、増幅器41に供給される。
【0031】
また、カラム1内の光軸に沿って配置される絞り6、20、21は、絞り駆動電源42によって駆動され、光軸上の各絞りの開口の大きさは最適なものに選択される。
【0032】
前記レンズ電源36、高電圧電源37、アライメント電源38、検出器位置駆動電源39、TVカメラ用電源40、検出器信号増幅器41、絞り駆動電源42は、インターフェース43を介してコンピュータ44に接続されている。この結果、レンズ電源36、高電圧電源37、アライメント電源38、検出器駆動電源39、TVカメラ用電源40、信号増幅器41、絞り駆動電源42は、コンピュータ44によって制御されることになる。
【0033】
コンピュータ44には、メモリー45が接続されているが、このメモリー45には、各レンズ強度、検出器の選択、絞りの開口の選択などが、電子顕微鏡の観察モード、電子銃の加速電圧や倍率に応じてテーブルの形式で記憶されている。
【0034】
例えば、電子銃の加速電圧を変化させた場合には、選択された加速電圧で電子ビームが最適に試料11にフォーカスされ、試料を透過した電子像が例えば指定された倍率となるように、第1のTVカメラ28のスクリーン上に最適に投影されるような各レンズ強度があらかじめ記憶されている。
【0035】
コンピュータ44には、キーボード46、マウス47、コントロールパネル48、ディスプレイ49が接続されており、キーボード46、マウス47によってコンピュータ44への指令や各種の条件設定を行なうことができるように構成されている。また、ディスプレイ49の画面には、像表示領域50、装置の制御のためのGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)51、マウス47やキーボード46によって画面上を移動するポインター52が表示されている。また、当然のことながら、コンピュータ44内には、電子顕微鏡の各種構成要素を指定されたモードや条件に応じてコントロールするためのソフトウェア53が備えられている。このような構成の動作を次に説明する。
【0036】
さて、図1に示した走査透過電子顕微鏡は、透過電子顕微鏡像の観察と、走査電子顕微鏡像の観察と、透過走査電子顕微鏡像の観察とを行なうことができる。透過電子顕微鏡像を観察する場合、キーボード46やマウス47を用いて、ディスプレイ49に表示されているGUI51中の例えば、TEMの表示がされている領域にポインター52を位置させ、マウス47をクリックするなどして、TEMモードを選択する。
【0037】
TEMモードが選択されると、コンピュータ44は検出器駆動電源39を制御し、駆動機構32により2次電子検出器27を光軸から遠くに退避させ、駆動機構34により暗視野像検出器29を、駆動機構35により明視野像検出器30を光軸上から退避させる。そして、駆動機構33aと33bによって、第1のTVカメラ28か第2のTVカメラ31のいずれか一方を光軸上に配置し、他方を光軸から退避させる。
【0038】
この第1のTVカメラ28は広視野観察用に比較的低い倍率の像を観察する際に主として用いられるもので、投影レンズ19に近い位置に配置される。また、第2のTVカメラ31は、高分解能のTVカメラが用いられ、比較的高い倍率で像の観察を行う際に用いられる。この2種のTVカメラのいずれを用いるかは、コンピュータ44のディスプレイ49のGUI51によって選択することができる。
【0039】
例えば、広視野の電子顕微鏡像を観察する場合には、第1のTVカメラ28が光軸上に配置され、第2のTVカメラ31は光軸から退避させられる。この状態で、コンピュータ44はコンデンサレンズ4、5、対物レンズ10の励磁電流を制御し、比較的太い径(1nm)のプローブが試料11に照射されるように制御する。また、中間レンズ16〜18と投影レンズ19の励磁電流を制御し、試料11を透過した電子による像が第1のTVカメラ28のスクリーン上に結像されるように制御する。
【0040】
このように各レンズを制御して電子銃2からの電子ビームを試料11に照射すれば、第1のTVカメラ28のスクリーン上には試料の特定広視野の透過電子顕微鏡像が投影される。TVカメラ28のスクリーン上に投影された像は映像信号として読み出され、透過電子顕微鏡像取得のためのTV電源40を介してコンピュータ44に送られる。コンピュータ44に供給された映像信号は、ディスプレイ49に供給され、ディスプレイ49の画面の像表示領域50上には、広領域の倍率の比較的低い透過電子顕微鏡像が表示される。
【0041】
なお、比較的倍率の高い高分解能の透過電子顕微鏡像を観察する場合には、駆動機構33aによって第1のTVカメラ28が光軸上から退避させられ、駆動機構33bによって第2のTVカメラ31が光軸上に配置される。その際には、中間レンズ16〜18、投影レンズ19のレンズ強度が調整され、電子像がカラム1の下部に配置された第2のTVカメラ31のスクリーン上に結像されるように制御される。
【0042】
TVカメラ31のスクリーン上に投影された像は映像信号として読み出され、透過電子顕微鏡像取得のためのTV電源40を介してコンピュータ44に送られる。コンピュータ44に供給された映像信号は、ディスプレイ49に供給され、ディスプレイ49の画面の像表示領域50上には、倍率の高い高分解能の透過電子顕微鏡像が表示される。なお、第1のTVカメラ28を用いて得られた像は試料の視野探しのために用いられ、第2のTVカメラ31を用いて得られた像は視野探しの結果得られた試料の所望領域の高分解能の像となる。
【0043】
次に、走査電子顕微鏡像と透過走査電子顕微鏡像を観察する際の操作について説明する。走査電子顕微鏡像あるいは走査透過電子顕微鏡像を観察する場合、キーボード46やマウス47を用いて、ディスプレイ49に表示されているGUI51中の例えば、SEMあるいはSTEMの表示がされている領域にポインター52を位置させ、マウス47をクリックするなどして、SEMあるいはSTEMモードを選択する。
【0044】
このSEMモードが選択されると、コンピュータ44は検出器駆動電源39を制御し、駆動機構32によって2次電子検出器27を光軸に近い位置に移動させ、暗視野像検出器29、明視野像検出器30を光軸上から退避させる。そして、第1のTVカメラ28と第2のTVカメラ31も光軸から退避させる。
【0045】
この状態で、コンピュータ44はコンデンサレンズ4、5、対物レンズ10の励磁電流を制御し、比較的細い径(0.2nm程度)のプローブが試料11に照射されるように制御する。このように各レンズを制御して電子銃2からの電子ビームを試料11に照射すると共に、コンデンサレンズアライメントコイル14、15に電子ビームの2次元走査信号を供給すれば、試料11の所定領域で電子ビームが2次元的に走査される。
【0046】
試料上の電子ビームの2次元走査に基づいて試料11の表面から発生した2次電子は、2次電子検出器27に導かれて検出される。検出された2次電子信号は、映像信号として増幅器41を介してコンピュータ44に供給される。コンピュータ44に供給された映像信号は、ディスプレイ49に供給され、その結果、像表示領域50には、走査電子顕微鏡像が表示されることになる。
【0047】
次に、STEMモードが選択されると、コンピュータ44は検出器駆動電源39を制御し、駆動機構32によって2次電子検出器27を光軸から遠くに離し、駆動機構33a、33bを駆動して、暗視野像検出器29、明視野像検出器30のいずれか一方を光軸上に配置し、他方を光軸上から退避させる。そして、第1のTVカメラ28と第2のTVカメラ31も光軸から退避させる。
【0048】
この状態で、コンピュータ44はコンデンサレンズ4、5、対物レンズ10の励磁電流を制御し、比較的細い径(0.2nm程度)のプローブが試料11に照射されるように制御する。このように各レンズを制御して電子銃2からの電子ビームを試料11に照射すると共に、コンデンサレンズアライメントコイル14、15に電子ビームの2次元走査信号を供給すれば、試料11の所定領域で電子ビームが2次元的に走査される。
【0049】
試料上の電子ビームの2次元走査に基づいて試料11を透過した電子は、光軸上に配置された暗視野像用検出器29か明視野像用検出器30のいずれかによって検出される。検出された透過電子信号は、映像信号として増幅器41を介してコンピュータ44に供給される。コンピュータ44に供給された映像信号は、ディスプレイ49に供給され、その結果、像表示領域50には、明視野か暗視野の走査透過電子顕微鏡像が表示されることになる。
【0050】
図2にTEMモードとSEMおよびSTEMモードの時の各レンズ強度と光路を参考として示している。図2において実線がTEMモードの時のレンズ強度と光路を示しており、点線がSEMおよびSTEMモードの時のレンズ強度と光路を示している。図中CLはコンデンサレンズであり、図1の装置の2段のコンデンサレンズを1段で示している。また、OLpreは対物レンズ10による試料の前方磁場を示しており、OLpostは、対物レンズ10による試料の後方磁場を示している。
【0051】
更に、IL1は中間レンズで、図1に示した装置の2段の中間レンズを1段で示している。IL2+PLは、図1における3段目の中間レンズと投影レンズの合成レンズを示している。この図から明らかなように、SEM・STEMモードでは、TEMモードに比べて対物レンズ10のレンズ強度が強くされ、中間レンズ系のレンズ強度は弱くされている。
【0052】
以上説明したように、図1の装置では、透過電子顕微鏡像、走査電子顕微鏡像、走査透過電子顕微鏡像の観察が可能である。本発明では、ディスプレイ49のGUI51にシャワーモードに入るためのボタンが配置されている。このシャワーモードのボタン領域にポインター52を位置させ、マウス47によりクリックすると、これに連動して、各レンズの励磁強度があらかじめ記憶してある値に設定され、また、アパーチャの孔径も変化させられる。
【0053】
図3にはコンピュータ44、ディスプレイ49、メモリー45、マウス47部分の詳細を示している。ディスプレイ49のGUI51の表示領域には、各種の条件設定のための表示ボタンC1、C2、…、Cnと共に、シャワーモードの設定ボタンSが設けられている。なお、例えば、C1はSTMモード、STEMモード、TEMモードを選択する条件設定ボタンとされている。
【0054】
コンピュータ44に接続されたメモリー45内はいくつかの記憶領域に分けられており、その中のM1領域には、シャワーモードの際に設定すべきパラメータの値、例えば、コンデンサレンズ4(CL1)とコンデンサレンズ5(CL2)の値、コンデンサレンズアパーチャ6(CLAp)の特定の孔径(絞りの大きさ)の番号を示す数字、コンデンサレンズアライメントコイル13(CLA1)とコンデンサレンズアライメントコイル14(CLA2)の値、ビームシャワーを行なうモード(図3のケースではSEMモード)が記憶されるように構成されている。
【0055】
また、メモリー45内の別の記憶領域M2領域には、シャワーモードに移る直前のパラメータの値、例えば、コンデンサレンズ4(CL1)とコンデンサレンズ5(CL2)の値、コンデンサレンズアパーチャ6(CLAp)の特定の孔径(絞りの大きさ)の番号を示す数字、コンデンサレンズアライメントコイル13(CLA1)とコンデンサレンズアライメントコイル14(CLA2)の値、ビームシャワーを行なうモード(図3のケースではTEMモード)が記憶されるように構成されている。
【0056】
さて、透過電子顕微鏡像の観察を行う場合、マウスを用いてポインター52をディスプレイ49の画面上で移動させ、GUI51の各条件設定ボタンC1からCnの内、所望の観察を行うに当たって必要とする条件に関した設定ボタン上にポインター52を位置させ、マウス47をクリックする。
【0057】
例えば、観察に必要な条件とは、観察モードの選択、倍率値、電子ビームの加速電圧、電子ビームの電流密度等である。これらの条件設定のためのボタン上に順にポインター52を移動させ、マウス47をクリックすると、制御ソフトウェア53は、クリックされた条件の設定画面をディスプレイ49上に表示する。この条件設定画面は特に図示していないが、この画面上でモードの選択や倍率などの値の入力をマウス47やキーボード46を用いて行なう。このようにして、所望の観察モードやその観察の際の各種条件が選択され、また入力されるが、それらのデータは、制御ソフトウェア53のコントロールの下にメモリー45に記憶される。
【0058】
例えば、TEMモードを選択して各種の条件の設定を行なった後、観察実行の指示を、例えばキーボード46を用いて行なえば、制御ソフトウェア53は記憶された条件に基づいて、インターフェース43を介して各電源を制御することから、レンズ強度等は所望の値に設定され、アパーチャの孔径や検出器の選択が行なわれる。その結果、ディスプレイ49の像表示領域には、所望の倍率の透過電子顕微鏡像が表示されることになる。
【0059】
ここで、試料11の表面の汚染を防止するため、試料11の観察画面領域より広い領域に強い電子ビームを照射し、汚染の元となる原子や分子を重合により結び付け、試料汚染を軽減させる場合、マウス47によってポインター52をビームシャワーボタンSの位置に移動させ、マウスをクリックする。この動作によって、透過電子顕微鏡はビームシャワーモードとなる。なお、ビームシャワーモードに設定するため、GUI51にビームシャワーボタンSを設け、このボタンをマウスでクリックするようにしたが、制御パネル48上に設けられた専用ボタンにより、ビームシャワーモードの設定を行なっても良い。
【0060】
このようにして、ビームシャワーモードの選択を行なうと、ディスプレイ49の画面には、図4に示すようなビームシャワーの条件設定と開始画面が表示される。この画面で設定される条件としては、ビームシャワーのモードをTEMモードかSEMモードとするかの選択(Mode Select)、ビームシャワーにより、電子ビームを照射する領域(倍率)の設定(Irradiation Area)、コンデンサレンズアパーチャの孔径の選択、更には、スポットサイズ(Spot Size)、ビームシャワー時間(Beam Shower Time)、電子ビームのドーズレート(A/cm2)、電子ビームのトータルドーズ量(C/cm2)などの設定である。
【0061】
これらの設定された値は、メモリー45内の領域M1に記憶されるが、図3におけるメモリー45内の記憶領域M1には、コンデンサレンズアパーチャの孔径の番号などは直接その値が記憶されるものの、設定された電子ビームのスポットサイズや電子ビームのドーズ量等は、そのものが記憶されるのではなく、それらのサイズやドーズ量となるような、コンデンサレンズCL1、CL2等の励磁強度が計算されて記憶されている。
【0062】
上記各条件の設定が終了した後、スタート(Start)ボタンをクリックすると、現在設定されている倍率、モード、コンデンサレンズの強度、コンデンサレンズアパーチャの孔径などのデータが、メモリー45内の領域M2に記憶される。それと同時に、メモリー領域M2に記憶されたビームシャワーモードの各種設定値や条件のデータが読み出され、それらのデータは、インターフェース43を介して各レンズの電源等に供給される。
【0063】
この結果、電子光学系はビームシャワーモードに設定され、試料11の所定の領域には強い電子ビームが照射され、電子ビームの照射された試料表面の原子や分子は、重合により拡散が抑制されることになる。このとき、図3の例では、観察モードがTEMモードであり、ビームシャワーモードの際にはSEMモードとされている。したがって、試料11の所定の領域には、細く絞られた強い電子ビームが照射され、コンデンサレンズアライメントコイル14、15には、試料11の設定された領域を電子ビームで走査するための走査信号が供給される。
【0064】
装置がビームシャワーモードに設定されて、ビームの試料11への照射が開始されると、ディスプレイ49の画面上には、図5に示すようなビームシャワーが終了するまでの時間とその経過を示すウィンドウが表示される。なお、図5の画面上でStopボタンをクリックすると、ビームシャワーを途中で中断させることができる。
【0065】
ビームシャワー時間は、コンピュータ44内に設けられたタイマーによって測定されており、設定されたビームシャワー時間となると、あらかじめ記憶領域M2に記憶されているデータが読み出され、観察モード、倍率、アライメント、コンデンサレンズアパーチャの孔径の大きさ等のデータに基づいて、顕微鏡はビームシャワーモードに入る直前の条件に直ちに戻される。したがって、像の観察は、試料汚染が著しく軽減された状態で行なうことが可能となる。
【0066】
ここで、コンデンサレンズCL1(4)、CL2(5)の励磁強度を変えることにより、試料11に照射される電子ビーム径(電子ビームの量に対応)を変化させることができることを図6の光線図を用いて説明する。図6においては、第1のコンデンサレンズCL1(4)と第2のコンデンサレンズCL2(5)と、対物レンズ10による試料11の前方磁場OLpreと、対物レンズ10による試料11の後方磁場OLpostが示されている。なお、6はコンデンサレンズアパーチャである。
【0067】
試料11に照射される電子ビームの量は、図示されている角度αの大きさによって制限され、その量は、αの2乗に比例する。もし、図6(a)、(b)に示すように、第1のコンデンサレンズCL1の励磁強度を強くし、第2のコンデンサレンズCL2の励磁を小さくすれば、結果として角度αは小さくなり、試料11面上に照射される電子ビームの量は少なくなる。
【0068】
また、図6(c)に示すように、コンデンサレンズアパーチャ6の孔径を大きくすれば、試料11に照射される電子ビームの量は多くなる。このように、電子ビームの照射径の絞り(アパーチャ)やコンデンサレンズの設定値を可変とすることでビームシャワーモードに適した照射電流を設定することができる。
【0069】
更に、設定された電子ビーム量に対して、あらかじめ測定しておいた電子ビーム源の輝度や、CL1/CL2の励磁に対する焦点距離やアパーチャの大きさによって、試料11面上に照射される電流量が計算できる。そして計算された電流量の値により、単位面積当たりの照射電流密度を計算することができる。
【0070】
また、設定された電子ビームの照射時間により、このモードで照射される電子ビームの単位面積当たりのトータルの照射電流量を計算することができる。このような値を例えば、ディスプレイ49に表示することによって、オペレータは、適正なビームシャワー条件を定量的に把握することができる。
【0071】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず幾多の変形が可能である。例えば、像の観察をTEMモードで行い、ビームシャワーモードのときには、SEMモードとして試料の汚染の防止を行なうようにしたが、ビームシャワーモードをTEMモードで行なうこともできる。また、オペレータがビームシャワー条件の設定に迷った場合に、電子ビームの照射系を標準的なビームシャワー条件に設定できるように、GUI51にデフォルト値を設定するボタンを設け、このボタンをクリックすることにより、標準的な条件に電子ビームの照射系を設定できるように構成すれば、初心者でも簡単にビームシャワー法によって試料の汚染防止処理を行なうことができる。
【0072】
また、ビームシャワーの際の電子ビームの照射領域について、現在観察を行っている倍率において、ビームシャワーを行ないたい時には、自動倍率ボタンをチェック、すなわち、モードの切り換えによって倍率が変化しないようにすれば、オペレータは、電子ビームの照射領域に迷うことなく自動的にビームシャワーを行なうことができる。図3のメモリー領域M2に記憶されているデータの場合は、自動的に倍率を一定としている。その一方で、ビームシャワーモードの際の倍率設定をマニュアルで行なうことができるように構成しておけば、オペレータは、任意の領域でビームシャワーを実行することができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明に基づく電子顕微鏡は、試料を透過した電子に基づいて試料像を表示する電子顕微鏡において、試料に照射される電子ビームの量を通常の観察時より多くするビームシャワーモードに設定するためのモード切り換え手段を有しており、モード切り換え手段によってビームシャワーモードが選択された場合には、電子ビームの試料への照射系レンズであるコンデンサレンズの励磁強度とコンデンサレンズアパーチャの孔径とをあらかじめ記憶されていた値に自動的に設定可能に構成したので、電子顕微鏡の操作に不慣れなオペレータでも簡単に電子顕微鏡のモードをビームシャワーモードとし、試料の汚染を防止することができる。その結果、誰もが試料の汚染の影響が著しく軽減した状態で透過電子顕微鏡像の観察や試料の分析を実行することができる。
【0074】
請求項2に基づく発明では、ビームシャワーモードにおける試料への電子ビームの照射をTEMモードで行なうか、SEMモードで行なうかの選択ができるように構成したので、装置の操作性を向上させることができる。
【0075】
請求項3に基づく発明では、電子ビームの照射系をビームシャワーモードにする際、直前の電子ビームの照射系の条件を記憶し、ビームシャワーモードが終了した際には、記憶された条件に照射系を自動的に設定するように構成したので、ビームシャワーモードが終了した後に再び前の観察条件に装置の各パラメータの設定をやり直すことが不用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく方法を実施する電子顕微鏡の一例として走査透過電子顕微鏡を示す図である。
【図2】SEMモードとTEMモードのレンズ強度と光路を示す図である。
【図3】コンピュータ、メモリー、ディスプレイの動作を説明するための図である。
【図4】ディスプレイに表示されたビームシャワーの条件設定と開始画面の一例を示す図である。
【図5】ビームシャワー中の表示画面の一例を示す図である。
【図6】コンデンサレンズの励磁強度を変えることにより、試料に照射される電子ビーム径を変化させることができることを説明するための光線図である。
【符号の説明】
1 カラム
2 電子銃
3 加速管
6、20、21 絞り
7、8 電子銃アライメントコイル
10 対物レンズ
11 試料
13、23 非点補正レンズ
14、15 コンデンサレンズアライメントコイル
16、17、18 中間レンズ
19 投影レンズ
24、25 イメージシフトコイル
26 投影レンズアライメントコイル
27、29、30 検出器
28、31 TVカメラ
32a、32b TVカメラ駆動機構
33、34、35 検出器駆動機構
36 レンズ電源
37 高電圧電源
38 アライメントコイル用電源
39 検出器駆動電源
40 TEM像のためのTV電源
41 走査像用信号増幅器
42 絞り駆動電源
43 インターフェース
44 コンピュータ
45 メモリー
46 キーボード
47 マウス
48 コントロールパネル
49 ディスプレイ
50 像表示領域
51 GUI
52 ポインター
Claims (4)
- 一次電子ビームを試料に照射し、試料を透過した電子に基づいて試料像を表示する電子顕微鏡において、試料に照射される電子ビームの量を通常の観察時より多くするビームシャワーモードに設定するためのモード切り換え手段を有しており、モード切り換え手段によってビームシャワーモードが選択された場合には、電子ビームの試料への照射系レンズであるコンデンサレンズの励磁強度とコンデンサレンズアパーチャの孔径とをあらかじめ記憶されていた値に自動的に設定可能に構成した電子顕微鏡。
- ビームシャワーモードにおける試料への電子ビームの照射を、電子ビームを試料上で走査せず、太い径の電子ビームを試料上に固定して照射するモードであるTEMモードで行なうか、電子ビームを試料上で走査させて照射するモードであるSEMモードで行なうかの選択ができるように構成された請求項1記載の電子顕微鏡。
- 電子ビームの照射系をビームシャワーモードにする際、直前の電子ビームの照射系の条件を記憶し、ビームシャワーモードが終了した際には、記憶された条件に照射系を自動的に設定するように構成した請求項1または2記載の電子顕微鏡。
- ビームシャワー時間を設定可能に構成された請求項1または2記載の電子顕微鏡。
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