JP4048812B2 - 芳香族系高分子、その製造方法及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族系高分子に関し、詳しくは主鎖が芳香族系であって、この主鎖にスルホン酸基が連結基を介して結合しているという特定の芳香族系高分子に関するものである。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】
一次電池、二次電池、あるいは固体高分子型燃料電池等の電気化学デバイスの隔膜として、プロトン伝導性を有する高分子すなわち高分子電解質が用いられている。例えば、ナフィオン(デュポン社の登録商標)をはじめとするパーフルオロスルホン酸系の材料が、燃料電池としての特性に優れることから従来主に使用されてきている。しかしながらこの材料は非常に高価であること、耐熱性が低いこと、膜強度が低く何らかの補強をしないと実用的でないことなどの問題が指摘されている。
【0003】
こうした状況において、上記高分子電解質に替わり得る安価な高分子電解質の開発が近年活発化してきている。なかでも耐熱性に優れフィルム強度の高い芳香族ポリエーテルにスルホン酸基を導入した高分子すなわち主鎖が芳香族系であって、この主鎖にスルホン酸基が直接結合した芳香族系高分子が有望視されている。例えば、スルホン化ポリエーテルケトン系(特表平11−502249号公報)、スルホン化ポリエーテルスルホン系(特開平10−45913号公報、特開平10−21943号公報)の高分子が提案されている。
しかしながらこれらは、プロトン伝導性等が十分満足し得る状態ではなく、この点の改良が望まれていた。
【0004】
本発明の目的は、プロトン伝導性等が高く、燃料電池用高分子電解質等に適した新規な高分子化合物を提供することに有る。
【0005】
本発明者らは、従来の高分子電解質の上記問題点を改善すべく、鋭意研究を行った結果、主鎖が芳香族系であって、この主鎖にスルホン酸基が連結基を介して結合しているという特定の高分子が、その目的を達成し得、燃料電池等のプロトン伝導膜として優れた特性を有することを見出すとともに、さらに種々の検討を加えて本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、一般式(1)
(式中、mは1〜3の整数を、nは1〜6の整数を表し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムを表わす。RはH、SO3H、F、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を表わす。Aは直接結合、下式(4)、(5)又は(6)の2価の基を、Bは、下式(7)又は(8)の基を表わす。)
【0007】
(式中、R1及びR2は、独立にH、低級アルキル基又は低級フルオロアルキル基を表わす。#は式(1)のベンゼン環と結合していることを表す。Lは直接結合、O又はSを表わし、mは前記と同じ意味を表す。m1、m2は、それぞれ整数を表し、その和は1〜3の整数である。*は-SO- 3M+と結合結合していることを表わす。ベンゼン環は置換されていてもよい。))
で示される繰り返し構造を有することを特徴とする実用的に優れた高分子、その製造方法及びその用途を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子は、前記一般式(1)で示される繰り返し構造を有するものであり、式中、mは1〜3の整数を、nは1〜6の整数を表す。nは4〜6であることが好ましい。
Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムを表わす。ここで、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。Mとしては、本発明の高分子を燃料電池用高分子電解質として用いる場合、水素原子であることが好ましい。
【0009】
またRはH、SO3H、F、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を表わす。ここで低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基が、低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。またRは複数有していてもよく、その場合は、それらの置換基は互いに異なっていてもよい。なかでもRは、SO3H、Fであることが好ましい。
【0010】
Aは直接結合、前記式(4)、(5)又は(6)の2価の基を表す。これらの2価の基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えばメチル、エチル、2−プロピル、t−ブチル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチルなどの水酸基、ハロゲン等で置換されていてもよい直鎖状または分岐状のアルキル基;メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシなどのハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖状または分岐状のアルコキシ基;フェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、ビフェニル、フェノキシフェニル、クロロフェニル、スルホフェニルなどのアルキル、アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ハロゲン、スルホン酸等で置換されていてもよいフェニル基;フェノキシ、メチルフェノキシ、メトキシフェノキシ、スルホフェノキシなどのアルキル、アルコキシ、スルホン酸等で置換されていてもよいフェノキシ基;エトキシカルボニルなどのアルキルオキシカルボニル基;エチルカルボニルオキシなどのアルキルカルボニルオキシ基;アミノカルボキシ基またはN−アルキルアミノカルボキシ基;アミノ基、ジメチルアミノ基などの窒素原子がアルキル基で置換されていてもよいアミノ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;ウレイド基;アシルアミノ基;カルボキシル基;ヒドロキシ基;シアノ基;スルホン酸基;アミノスルホニル基などが挙げられる。
【0011】
ここで、式(4)で表される2価の基としては、例えば1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、3−メチル−1,2−フェニレン基、3−エチル−1,2−フェニレン基、3,6−ジメチル−1,2−フェニレン基、2−メチル−1,3−フェニレン基、2−エチル−1,3−フェニレン基、5−メチル−1,3−フェニレン基、5−ブロモ−1,3−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、2−エチル−1,4−フェニレン基、2,6−ジメチル−1,4−フェニレン基、2−フェニル−1,4−フェニレン基、2,3−ジフェニル−1,4−フェニレン基等が挙げられる。
【0012】
式(5)で表される2価の基としては、例えば
等のフェニレンエーテル基が挙げられる。
また式(6)で表される2価の基において、R1及びR2は、独立にH、低級アルキル基又は低級フルオロアルキル基を表わすが、かかる低級アルキル基としては、前記と同様の炭素数1〜6のアルキル基があげられる。低級フルオロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロメチル等の炭素数1〜6のフルオロアルキル基が挙げられる。 式(6)で表される2価の基としては、例えば
等の1,4−フェニレンメチレン基が挙げられる。
【0013】
中でも、Aとしては、直接結合、m−フェニレン基、p−フェニレン基、p−フェニレンオキシ基、m−フェニレンメチレン基、1,4−フェニレンメチレン基等が好ましい。
【0014】
また式(1)中、Bは、前記式(7)又は(8)の基を表わす。これらの基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えばAにおけると同様の置換基が挙げられる。ここで、式(7)で表される基としては、例えば式(4)におけると同様の2価の基の他に、
等の単環芳香基が挙げられる。
【0015】
また式(8)で表される基において、Lは直接結合、O又はSを表わし、m1、m2は、それぞれ整数を表し、その和は1〜3の整数である。
式(8)で表される基としては、例えば
等の二環芳香基が挙げられる。
【0016】
中でも、Bとしては、直接結合
等が好ましい。
【0017】
本発明の高分子は、上記のような式(1)で示される繰返し構造を有することを特徴とするものであるが、かかる繰返し構造は、全繰返し単位のうち通常1〜100%の範囲で存在する。好ましくは10〜70%である。また高分子中の繰り返し単位の総数は通常10〜100000の範囲であり、好ましくは100〜10000の範囲である。
本発明の高分子においては、上記のような式(1)で示される繰返し構造の他に、さらに式(2)
(式中、Zは、SO2又はCOを表す。)
で示される繰り返し構造を有することもできる。この場合、それらの繰返し単位の配列は、ランダム、交互、ブロックのいずれであってもよい。
【0018】
本発明の好ましい態様としては、例えば式(2’)
(式中、xとyはそれぞれの繰返し構造の数を表し、xとyの合計は10〜 100000であり、xはyの0倍〜100倍である。繰返し構造はランダム、交互、ブロックのいずれであってもよい。Z、A、R、B、M、m、nは前記と同じ意味を表わす。)
で示される高分子が挙げられる。
【0019】
本発明の高分子は、モノマーとして、例えば式(3)
(式中、X'は水素原子、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、又は−A−OHを表わし、m、n、M、R、A、Bは前記と同じ意味を表わす。)
で示される芳香族化合物を用いることにより製造し得る。
ここで、式(3)で示される芳香族化合物は、X'が水素原子の場合については、例えば(メトキシアリール)アルキルブロミドと、アリールブロミドを前記の公知の方法に準じてグリニャールカップリングした後、脱メチル化するなどの方法により製造することができる。
またX'がハロゲン原子の場合については、例えば塩素原子、臭素原子の場合は、X'が水素原子である式(3)の芳香族化合物を、塩素、臭素で処理するなどの公知の方法に準じてクロロ化、ブロモ化する方法などにより製造することができる。またヨウ素原子の場合は、X'が臭素原子である式(3)の芳香族化合物ををn−ブチルリチウムで処理しアリールリチウムを発生させた後、ヨウ素で処理するなどの方法により製造することができる。
【0020】
またX'がA−OHである式(3)の芳香族化合物は、例えば(ジメトキシアリール)アルキルブロミドと、アリールブロミドを公知の方法(Organic Syntheses,Collective Volume 6, 407など)に準じてグリニャールカップリングした後、脱メチル化するなどの方法により製造することができる(参考文献:J.Am.Chem.Soc.,115,11735(1993))。
また(ジメトキシアリール)アルキルブロミドに亜硫酸ナトリウムを作用させる公知の方法(特開平9−295962号公報など)により(ジメトキシアリール)アルキルスルホン酸塩に変換した後、前述の脱メチル化法により脱メチル化しても製造することができる。
【0021】
上記のようなモノマーを用いることにより、本発明の高分子は製造し得るが、例えば、X'が水素原子である場合、酸化重合法により目的物を製造する方法が挙げられる。またmが0に相当するモノマーを用い、酸化重合法により、対応する単独重合体を得、これをスルホン化する方法も採用し得る。酸化重合は、例えば特開2001−250567号公報に記載の方法に準拠し得る。
X'が、クロロ基、ブロモ基、ヨード基等である場合、ウルマン型の反応を素反応とする重合により目的物を製造する方法等が挙げられる。またmが0に相当するモノマーを用い、重合することにより、対応する単独重合体を得、これをスルホン化する方法も採用し得る。なお、重合は、例えば、「POLYMER SYNTHESES Volume 1」(Stanley R. Sandler, Wolf Karo, Academic Press, Inc. 1974) の239頁「5.POLYPHENYLENE ETHERS」に記載の方法に準拠し得る。
【0022】
またX'が、A−OHの場合、これとジハロゲノ芳香族化合物とを共重合又はこれとジハロゲノ芳香族化合物と芳香族ジオール化合物とを共重合することにより目的物を製造する方法等が挙げられる。またmが0に相当するモノマーを用い、これとジハロゲノ芳香族化合物とを共重合又はこれとジハロゲノ芳香族化合物と芳香族ジオール化合物とを共重合することにより、対応する共重合体を得、これをスルホン化する方法も採用し得る。
【0023】
上記のジハロゲノ芳香族化合物としてはモノマーであっても高分子であってもよく、またその両方を用いてもよい。
ここで、モノマーとしては例えば、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,2−ジブロモベンゼン、1、3−ジブロモベンゼン、1,4−ジブロモベンゼン、1,2−ジヨードベンゼン、1、3−ジヨードベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン等の単環性のジハロゲノ芳香族化合物、2,2'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,3'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、3,3'−ジフルオロジフェニルスルホン、3,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,2'− ジクロロジフェニルスルホン、2,3'−ジクロロジフェニルスルホン、2,4'−ジクロロジフェニルスルホン、3,3'−ジクロロジフェニルスルホン、3,4'−ジクロロジフェニルスルホン、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン、2,2'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,3'−ジフルオロジフェニルスルホン、2,4'−ジフルオロベンゾフェノン、3,3'−ジフルオロベンゾフェノン、3,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、2,2'− ジクロロベンゾフェノン、2,3'− ジクロロベンゾフェノン、2,4'− ジクロロベンゾフェノン、3,3'―ジクロロベンゾフェノン、3,4'− ジクロロベンゾフェノン、4,4'− ジクロロベンゾフェノン等の2環性のジハロゲノ芳香族化合物があげられる。この中でも特に4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン等が好ましく使用される。
【0024】
ジハロゲノ芳香族化合物としての高分子としては、主鎖が主として芳香族環で構成されているもので末端に2つハロゲン基を有していれば特に限定はなく、例えば、ポリフェニレンエーテル系、ポリナフチレン系、ポリフェニレン系、ポリエーテルスルホン系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリエーテルエーテルケトン系、ポリエーテルエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリエーテルケトン系、ポリベンズイミダゾール系などの高分子が挙げられる。
この中でも特にポリフェニレンエーテル系、ポリナフチレン系、ポリフェニレン系、ポリエーテルスルホン系高分子等が好ましく使用される。
【0025】
また芳香族ジオール化合物としてはモノマーであっても高分子ジオールであってもよく、またその両方を用いてもよい。かかるモノマーとしては、例えば4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、カテコール、レゾルシノール、p-ヒドロキノン、4,4'−ビフェノール、ビスフェノールA等があげられる。
高分子ジオールとしては、主鎖が主として芳香族環で構成されているもので末端に2つ水酸基を有していれば特に限定はなく、例えば、ポリフェニレンエーテル系、ポリナフチレン系、ポリフェニレン系、ポリエーテルスルホン系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリエーテルエーテルケトン系、ポリエーテルエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリエーテルスルホン系、ポリエーテルケトン系、ポリベンズイミダゾール系などの高分子が挙げられる。この中でも特にポリフェニレンエーテル系、ポリナフチレン系、ポリフェニレン系、ポリエーテルスルホン系高分子等が好ましく使用される。
【0026】
上記のようなジハロゲノ芳香族化合物、芳香族ジオール化合物等と、式(3)におけるX'が、A−OHの場合の芳香族化合物とを共重合するに当たっては、アルカリの共存下に実施する公知の方法に準拠し得る。
ここで、アルカリとしては、重合活性を有する公知のものが使用できる。好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などが使用される。中でも炭酸カリウムが好適に用いられる。アルカリは、通常、水酸基と当量乃至小過剰用いるのが好ましい。
また溶媒として、共沸脱水性を有する溶媒と極性溶媒との混合溶媒が用いられる。極性溶媒としては式(3)の芳香族化合物、ジハロゲノ芳香族、生成する重合物等の溶解度ができるだけ高いものが好ましく、例えば芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキシド系溶媒などが挙げられるが、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等が好ましく用いられる。
これらは式(3)の芳香族化合物とアルカリとの反応によりフェノキシドが生成する際に副生する水を共沸除去する目的で、トルエン、ベンゼンなどの共沸脱水性を有する溶媒と混合して用いられる。
【0027】
重合反応の反応温度は20℃〜250℃が好ましく、より好ましくは50℃〜200℃である。
ジハロゲノ芳香族化合物と式(3)の芳香族化合物とのモル比は通常90:110〜110:90の範囲であり、特に好ましくは97:103〜103:97である。ジハロゲノ芳香族化合物が過剰の場合は高分子主鎖の末端がハロゲンである割合が高く、式(3)の芳香族化合物が過剰の場合は高分子主鎖の末端が水酸基である割合が高い。また、芳香族ジオール化合物を用いる場合、式(3)の芳香族化合物との合計量とジハロゲノ芳香族化合物とのモル比が、上述した式(3)単独でジハロゲノ芳香族化合物と共重合する場合と同様になるように調整するのが好ましい。
【0028】
mが0に相当するモノマーを用いた場合は、上記のようにして得られた共重合体を、スルホン化するが、スルホン化剤としては、例えば濃硫酸、クロロ硫酸、発煙硫酸などの公知のスルホ化剤を用いることができる。これらの中でも電子密度がより高い繰り返し単位に選択的にスルホン酸基を導入しやすいことから濃硫酸が好ましく使用される(特開2001−250567公報など)。
【0029】
かくして、本発明の高分子が得られるが、本発明の高分子は、燃料電池等の高分子電解質として使用し得る。この場合は、通常、膜の状態で使用される。本発明の高分子を高分子電解質膜へ転化する方法に特に制限はないが、溶液状態より製膜する方法(溶液キャスト法)が好ましい。
具体的には、本発明の高分子を適当な溶媒に溶解し、その溶液をガラス板上に流延塗布し、溶媒を除去することにより高分子電解質膜が製造し得る。製膜に用いる溶媒は、芳香族系高分子ホスホン酸類を溶解可能であり、その後に除去し得るものであるならば特に制限はなく、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好適に用いられる。これらは単独で用いることもできるが、必要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもできる。
中でも、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等がポリマーの溶解性が高く好ましい。
【0030】
また本発明の高分子を燃料電池に使用する際には、該高分子を支持体と複合化する事により得られる高分子電解質複合膜を用いることもできる。
ここで、支持体は、本発明の高分子電解質を含浸する母材となるものであり、主に本発明の高分子電解質の強度や柔軟性、耐久性のさらなる向上のために使用される。そのため、上記使用目的を満たすものであれば、フィブリル形状や多孔膜形状等、その形状や材質によらず用いることができるが、固体高分子電解質型燃料電池の隔膜として良好に使用することを念頭に置いた場合、多孔膜を用いる事が非常に有効である。
【0031】
該目的に用いられる多孔膜としては、膜厚が通常1〜100μm、好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは5〜20μm、孔径は通常0.01〜10μm、好ましくは0.02〜7μm、空隙率は通常20〜98%、好ましくは30〜95%である。多孔性支持膜の膜厚が薄すぎると複合化後の強度補強の効果あるいは、柔軟性や耐久性を付与するといった補強効果が不十分となり、ガス漏れ(クロスリーク)が発生しやすくなる。また膜厚が厚すぎると電気抵抗が高くなり、得られた複合膜が固体高分子型燃料電池の隔膜として好ましくない。孔径が小さすぎると高分子固体電解質の含浸が非常に困難となり、大きすぎると高分子固体電解質への補強効果が弱くなる傾向にある。空隙率が小さすぎると固体電解質膜としての抵抗が大きくなり、大きすぎると一般に多孔膜自体の強度が弱くなり補強効果が減少する。
また、多孔性支持膜の材質としては、耐熱性の観点や、物理的強度の補強効果を鑑みれば、脂肪族系高分子または、含フッ素高分子が好ましい。
【0032】
好適に使用できる脂肪族系高分子としてはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、含フッ素高分子としては、分子内に炭素−フッ素結合を少なくとも1個有する公知の熱可塑性樹脂が使用される。通常は、脂肪族系高分子の水素原子のすべてまたは大部分がフッ素原子によって置換された構造のものが好適に使用される。
【0033】
好適に使用できる含フッ素高分子を例示すれば、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルエーテル)、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。このうち、本発明では、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)が好ましく、特にポリテトラフルオロエチレンが好ましい。また、これらのフッ素系樹脂は、機械的強度の良好さから平均分子量が10万以上のものが好ましい。
【0034】
本発明の高分子からなる電解質膜、あるいは複合膜を燃料電池に使用する場合、膜の厚みに特に制限はないが、3〜200μmが好ましく、4〜100μmがより好ましく、5〜50μmがさらに好ましい。膜厚が薄すぎると膜強度が低下する傾向にあり、膜厚が厚すぎると電気抵抗が高くなり、固体高分子型燃料電池の隔膜として好ましくない。膜厚は、高分子電解質溶液濃度あるいは、高分子電解質溶液の塗工量、多孔性支持膜の厚み、多孔性支持膜への塗布厚を適切に選択することにより制御できる。
また、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤などの添加剤も含有し得る。
【0035】
次に本発明の燃料電池について説明する。
本発明の燃料電池は、高分子電解質膜または複合膜の両面に、触媒および集電体としての導電性物質を接合することにより製造することができる。
該触媒としては、水素または酸素との酸化還元反応を活性化できるものであれば特に制限はなく、公知のものを用いることができるが、白金の微粒子を用いることが好ましい。白金の微粒子はしばしば活性炭や黒鉛などの粒子状または繊維状のカーボンに担持されて用いられる。
集電体としての導電性物質に関しても公知の材料を用いることができるが、多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーが、原料ガスを触媒へ効率的に輸送するために好ましい。
【0036】
多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーに白金微粒子または白金微粒子を担持したカーボンを接合させる方法、およびそれを高分子電解質フィルムと接合させる方法については、例えば、Journal of Electrochemical Society: Electrochemical Science and Technology, Vol. 135(9), 2209 (1988) に記載されている方法等の公知の方法等を用いることができる。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
【0038】
合成例1 (1,4−ジメトキシ−2−(6−ブロモヘキシル)ベンゼンの製造)
室温下、フラスコに1,4−ジメトキシベンゼン13.8g(100mmol)とテトラヒドロフラン25mlをアルゴン気流下で導入した。0℃に冷却しn−ブチルリチウム1.6Mヘキサン溶液(Aldrich製)62.5ml(n−ブチルリチウム:100mmol)を15分かけて滴下しさらに1時間撹拌し、次いで1,6−ジブロモヘキサン30.8g(126mmol)とTHF10mlの混合物を滴下した後、室温で1.5時間撹拌した。
次いで、反応マスを水50mlに注ぎテトラヒドロフランを減圧留去した後、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水100mlで洗浄した後、硫酸ナトリウムを加え水分を除去し、溶媒留去することにより粗生成物37.7gを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:トルエン=10:1)にて1,4−ジメトキシ−2−(6−ブロモヘキシル)ベンゼン13.7g(45.5mmol)を得た。収率46%。以下この化合物をP1と略記する。
【0039】
1H−NMR(300MHz,CDCl3)
1.2〜2.0ppm(8H、4種のメチレン)、2.6ppm(2H、ベンジル位のメチレン)、3.4ppm(2H、ブロモメチル)、3.76、3.77ppm(各3H、メチル)、6.6〜6.9ppm(3H、芳香族)
【0040】
合成例2 (P1と4−ブロモジフェニルエーテルとのグリニャールカップリング)
室温下、フラスコに金属マグネシウム73mg(3.1mmol)とジエチルエーテル12.8gをアルゴン気流下で導入した。P1 903mg(3.0mmol)をジエチルエーテル2.0mlで希釈して0℃で滴下し室温で1.5時間撹拌した後、1.5時間加熱還流した。室温まで放冷した後、アルゴン気流下で4−ブロモジフェニルエーテル623mg(2.5mmol)、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)10mg(0.018mmol)及びジエチルエーテル14.8gの混合物に0℃にて滴下した。室温で0.5時間撹拌した後、8時間加熱還流した後、2N希塩酸に注ぎジエチルエーテルにて抽出した。取り出したジエチルエーテル溶液を硫酸ナトリウムで処理し水分を除いて溶媒留去し粗生成物1.1gを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒はヘキサン:トルエン=10:0〜3:1)にて精製し、下記カップリング生成物0.37g(0.95mmol)を得た。収率32%。以下この化合物をP2と略記する。
【0041】
1H−NMR(300MHz,CDCl3)
1.3〜1.7ppm(8H、4種のメチレン)、2.5〜2.6ppm(4H、ベンジル位のメチレン)、3.76、3.77ppm(各3H、メチル)、6.7〜6.8ppm(3H、ヒドロキノン部分)、6.9〜7.4ppm(9H、フェノキシフェニル部分)
【0042】
合成例3 (P2の脱メチル化)
1.0M三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(和光純薬製)29ml(三臭化ホウ素:29mmol)をアルゴン雰囲気下で−78℃に冷却した後、P2 3.72g(9.53mmol)をジクロロメタン36mlに溶解したジクロロメタン溶液を滴下しながら撹拌した。室温まで昇温しながら8時間撹拌した。反応混合物を氷水に開け、クロロホルム200mlで3回抽出した。クロロホルム溶液を水洗した後、硫酸ナトリウムで処理し水分を除き溶媒留去し粗生成物4.0gを得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒はトルエン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、下記脱メチル体1.91g(5.27mmol)を得た。収率55%。この化合物をP3と略記する。
【0043】
1H−NMR(300MHz,CDCl3)
1.3〜1.7ppm(8H、メチレン)、2.5〜2.6ppm(4H、ベンジル位のメチレン)、4.32、4.36ppm(各1H、水酸基)、6.5〜6.7ppm(3H、ヒドロキノン部分)、6.9〜7.4ppm(9H、フェノキシフェニル部分)
【0044】
合成例4 (6-(2,5−ジメトキシフェニル)ヘキサンスルホン酸ナトリウムの製造)
室温下、アルゴン気流下でP1 12.1g(40.0mmol)をエタノール130mlに溶解した後、亜硫酸ナトリウム7.56g(60.0mmol)と水130mlの混合物を加え12時間加熱還流した。次いで溶媒留去し、ヘキサン100mlで3回洗浄した後、水溶液を濃縮乾固した。粗生成物にメタノール500mlを加え懸濁し、不溶物をろ過により除去した。次いで、ろ過母液を濃縮乾固して6-(2,5−ジメトキシフェニル)ヘキサンスルホン酸ナトリウム12.3g(38.0mmol)を得た。収率95%。この化合物をP4と略記する。
【0045】
1H−NMR(300MHz,D2O)
1.3〜1.9ppm(8H、4種のメチレン)、2.66、2.96ppm(各2H、ベンジル位のメチレン)、3.87、3.88ppm(各3H、メチル)、6.9〜7.1ppm(3H、芳香族)
【0046】
合成例5(P4の脱メチル化)
1.0M三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(和光純薬製)200ml(三臭化ホウ素:200mmol)をアルゴン雰囲気下で−78℃に冷却した後、P3 10.8g(33.3mmol)を加え撹拌した。5.5時間かけて室温まで昇温した後、室温で24時間撹拌し、反応混合物を氷水にあけた。ジクロロメタンを減圧留去した後、エタノールを加え析出した無機塩をろ別した。ろ液からエタノールを減圧留去し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH4にした。溶媒留去した後、真空乾燥し粗生成物10.6gを得た。逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、6-(2,5−ジヒドロキシフェニル)ヘキサンスルホン酸ナトリウム9.8g(33.1mmol)を得た。収率99%。この化合物をP5と略記する。
【0047】
MS(測定法:ESI法(−)):295(Na塩)、273
1H−NMR(300MHz,D2O)
1.2〜1.9ppm(8H、4種のメチレン)、2.47、2.83ppm(各2H、ベンジル位のメチレン)、6.5〜6.8ppm(3H、芳香族)
【0048】
実施例1
P3 0.71g、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン 0.50gを炭酸カリウム0.31g共存下にN,N−ジメチルアセトアミド5mlを溶媒として130〜150℃の温度で縮重合した。続いて両末端水酸基のポリエーテルスルホン(住友化学製:PES4003P、数平均分子量:39000)2.20gを加え80℃でカップリングさせた。
得られた上式のブロック共重合体を濃硫酸によりスルホン化して、側鎖の芳香環および/またはヒドロキノンユニットにスルホン酸基が導入されたブロック共重合体を合成した。
ジメチルアセトアミドよりキャスト製膜したフィルムのプロトン伝導度等の測定結果を表1に示す。
【0049】
参考例1
P5 0.604g、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン0.50gを炭酸カリウム0.31g共存下にN,N−ジメチルアセトアミド5mlを溶媒として130〜150℃の温度で縮重合し、側鎖にアルキルスルホン酸基が導入された共重合体を合成した。該共重合体を遊離酸の形で表すと下記の通りである。
【0050】
実施例3
特開2001−250567号公報に記載の方法に準拠し、2−ベンジルフェノール11.2g、臭化銅(I)0.28g、2−フェニルイミダゾール0.28gを用い、トルエン−メタノール混合溶媒中、室温で20時間酸化重合させることにより、酸化重合物を得た。得られた酸化重合物4.5gと、両末端水酸基のPES(住友化学工業製PES−5003P)10.5gを、ジメチルアセトアミド−トルエン混合溶媒中、炭酸カリウム存在下、4,4'−ジフルオロビフェニル0.87gを連結員として用いてブロック重合し、下式で表されるブロック共重合体を得た。
得られたブロック共重合体を濃硫酸によりスルホン化して、2−ベンジルフェノール由来のブロックの主鎖および/または側鎖のベンゼン環にスルホン酸基が導入されたブロック共重合体を合成した。
ジメチルアセトアミドよりキャスト製膜したフィルムのプロトン伝導度等の測定結果を表1に示す。
【0051】
比較例1 スルホン化ポリエーテルエーテルスルホンの製造
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、および4,4’−ジクロロジフェニルスルホンを7:3:10のモル比で、炭酸カリウム共存下にジフェニルスルホンを溶媒として200〜290℃の温度で重縮合した。得られたポリマーを濃硫酸によりスルホン化して、ビフェニルユニットにスルホン酸基が導入されたランダム共重合体を合成した。ジメチルアセトアミドよりキャスト製膜したフィルムのプロトン伝導度とイオン交換容量の測定結果を表1に示す。
【0052】
比較例2
スルホン化ポリエーテルエーテルケトンの製造
フラスコに、市販のポリエーテルエーテルケトン25gと濃硫酸125mlを仕込み、窒素気流下、室温にて48時間攪拌して該ポリマーをスルホン化した。反応溶液を3リットルの脱イオン水に滴下することによりスルホン化ポリエーテルエーテルケトンを析出させ、ろ過回収した。
析出した沈殿は、ミキサーを用いた脱イオン水洗浄と吸引ろ過器による回収操作を、洗液が中性になるまで繰り返した後、減圧乾燥することにより重合体を得た。得られた重合体をジメチルアセトアミドに再溶解させて不溶分をろ別した後キャスト製膜し、厚さ30μmの膜を得た。このもののイオン交換容量、プロトン伝導度の測定結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【発明の効果】
本発明によれば、プロトン伝導性等に優れ、燃料電池用高分子電解質等に適した芳香族系高分子を提供し得る。
Claims (7)
- 一般式(1)
(式中、mは1〜3の整数を、nは1〜6の整数を表し、Mは水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムを表わす。RはH、SO3H、F、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を表わす。Aは直接結合、下式(4)、(5)又は(6)の2価の基を、Bは、下式(7)又は(8)の基を表わす。)
(式中、R1及びR2は、独立にH、低級アルキル基又は低級フルオロアルキル基を表わす。#は式(1)のベンゼン環と結合していることを表す。Lは直接結合、O又はSを表わし、mは前記と同じ意味を表す。m1、m2は、それぞれ整数を表し、その和は1〜3の整数である。*は-SO3 -M+と結合していることを表わす。ベンゼン環は置換されていてもよい。))
で示される繰り返し構造を有し、繰り返し単位の総数が 10 〜 100000 の範囲であり、一般式(1)で示される繰り返し構造が、繰り返し単位の総数に対して1〜100%であることを特徴とする高分子。 - 上記式(3)におけるmが0に相当する芳香族化合物をモノマー成分として、これを単独重合させて又はこれとジハロゲノ芳香族化合物とを共重合させて、対応する重合体を得、次いで該重合体をスルホン化することを特徴とする請求項4記載の製造方法。
- 請求項1〜3いずれかに記載の高分子を用いてなる高分子電解質膜。
- 請求項6記載の高分子電解質膜を用いた燃料電池。
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