JP4047938B2 - 炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器 - Google Patents

炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器 Download PDF

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Description

本発明は、炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器に関し、更に詳しくは、触媒層の上部領域に近接させて取付けられた内部部材(internals)を備え、気相と固体相との接触効率を向上させることが可能な流動層反応器に関する。
石油化学産業において、アンモ酸化プロセスによって炭化水素から不飽和ニトリルを製造することは重要な主題である。なかでも、プロピレンおよびイソブテンのアンモ酸化はそれぞれアクリロニトリルおよびメチルアクリロニトリルの製造のために長く商業化されており、パラフィン系炭化水素のアンモ酸化もまた開発が進められている。これらの反応に関する共通の問題は、不飽和ニトリルは一般に不安定であり、塩基性条件下で重合しやすいという事実に起因している。それゆえ、アンモ酸化においては、生成ガスから未反応のアンモニアを除去する必要がある。未反応のアンモニアを除去するため、従来技術においては硫酸クエンチングによる方法が用いられている。この方法は、処理が困難な大量のニトリル含有硫酸アンモニウム廃水を生成する。多くの国において、汚染物質の排出に対する厳しい法規制が存在するため、副生成物である硫酸アンモニウムの処理が重大な問題となっている。
プロピレンからアクリロニトリルへのアンモ酸化を、例えば、プロプレンをアンモニアおよび空気とともに流動層反応器に通過させて実施すると、アンモニアが酸化され、主生成物であるアクリロニトリルと、アセトニトリル、シアン化水素、アクロレイン、アクリル酸、一酸化炭素および二酸化炭素を含む多種の副生成物と、少量の未反応のプロピレンおよびアンモニアを生じる。ガス状の排出物は、反応器から出た後、冷却されて中和カラムに入れられる。中和カラムでは、硫酸水に未反応のアンモニアが吸収されて硫酸アンモニウムが生成する。同時に、水蒸気の一部が凝縮し、これによって硫酸アンモニウム廃水が生成する。未反応のアンモニアが除去された後、ガスは吸収装置に導入され、ガスから全ての有機化合物が低温水により吸収される。その後、吸収液は、高純度のアクリロニトリ
ル、シアン化水素およびアセトニトリルを分離するためのアクリロニトリル回収・精製ユニットに送られる。
上記のアクリロニトリルの製造方法においては、中和カラムで排出ガスから未反応のアンモニアを硫酸により除去することが非常に重要である。なぜなら、アクリロニトリルおよびシアン化水素はいずれも、特に中性および弱アルカリ性条件で、重合しやすい物質だからである。これによって、アクリロニトリルおよびシアン化水素の製造損失が生じるだけでなく、装置が汚染され、硫酸アンモニウム廃水が生じる。
硫酸アンモニウム廃水の組成は複雑であり、おおよそ下記のものを含む。
1.ポリマー:中和カラムの循環噴霧水のpH値は2〜7の範囲に制御されるため、アクリロニトリル、シアン化水素およびアクロレインなどの生成物の幾らかが重合して高重合体を生成する。その生成物の全量に基づいて算出される重合に起因した損失は、アクリロニトリルで2〜5%、シアン化水素で3〜8%、アクロレインでは40〜80%に達する。それゆえ、硫酸アンモニウム廃水におけるポリマーの含有量は非常に高い。廃水中に存在するポリマーのもう一つの特徴は、分子量分布が広いことである。すなわち、低分子量のポリマーは硫酸アンモニウム廃水に溶解するが、別の高分子量のポリマーは水に不溶性の黒色固体を形成し、これが硫酸アンモニウムの回収を困難にしている。
2.高沸点成分:中和カラム内の動作温度は約80℃であるため、アクリル酸が排出ガスから凝縮し、硫酸アンモニウム廃水中に存在する。他の高沸点成分は、カルボニル化合物とシアン化水素との凝縮によって生成するシアンヒドリンである。
3.低沸点成分:主に、硫酸アンモニウム廃水中に溶解したアクリロニトリル、アセトニトリルおよびシアン化水素などである。それらの含有量は、通常は500〜5000ppmの範囲であり、噴霧液の温度に依存する。
4.触媒微粒子:流動層反応器におけるアクリロニトリルの製造中に、生成ガスによって触媒層から混入した触媒微粒子の大部分は、サイクロンによって回収され、循環して触媒層に戻される。しかしながら、少量の触媒微粒子は、排出ガスにより反応器から吹き出され、中和カラム内に落とされる。触媒の飛散量は、生成するアクリロニトリル1トン当たり約0.2〜0.7kgである。
それゆえに、硫酸アンモニウム廃水から結晶性の硫酸アンモニウムを回収することは非常に困難である。硫酸アンモニウムを予め回収することなく単に排出液を加熱するだけでは、多くの国で大気中に直接排出することが許されていない二酸化硫黄の生成に起因した二次的な汚染が生じる。加熱法による硫酸アンモニウム廃水の処理に関する別の問題は、廃水からシアニドを加熱除去するには850〜1100℃という高い燃焼温度が要求されるため、大量の燃料が消費されることである。燃焼排ガスに含まれる二酸化硫黄は鋼材を腐食させるため、熱エネルギーを回収するための廃熱ボイラーの使用が制限される。更に、高温の燃焼排ガスを直接排気すると、大気環境の熱的な汚染が引き起こされる。
概略すると、アクリロニトリルの製造における硫酸アンモニウムの生成は、アクリロニトリル製造産業の更なる発展を厳しく制限する深刻な問題を引き起こす。ゆえに、硫酸アンモニウムを生成しないアクリロニトリル製造のクリーンなプロセスの開発が、世界的に技術的な関心の焦点となっている。このクリーンなプロセスの鍵は、未反応のアンモニアを除去するため、製造中におけるアンモニアの転化率を最大とすることである。
未反応のアンモニアの除去は、2通りの方法で達成することができる。一方は、触媒によるアンモニアの転化率を増大させた触媒を用いる方法である。他方は、プロピレンのアンモ酸化を可能にするアンモ酸化反応と、未反応のアンモニアの除去とを別々に進行させる方法である。
プロプレンアンモ酸化用触媒によるアンモニアの転化率を増大させることは困難である。アンモ酸化だけを考慮すると、アンモニアに対するプロピレンの供給比率を低くする一方で、触媒にはアンモニアを分解する能力が低いこと、すなわち高いアクリロニトリル収率を得られることが要求される。触媒がアンモニアに対して高い分解能を有すると、アンモニア消費が増大し、非経済的となる。ゆえにこれら2つの要求は相反する。従来の触媒によるアンモニアの転化率は非常に低いため、アンモニアの消費を増大させることなく、触媒によるアンモニアの転化率を一定レベルに増大させることは注目に値する。プロプレンのアンモ酸化では一定量のアクリル酸も生成するため、触媒によるアンモニアの転化率を100%にまで増大させる必要はない。転化率が97〜98%に達していれば、中和のための硫酸添加は実質的に必要ではない。例えば、中国特許第96116456.5号には、触媒によるアンモニアの転化率を増大させる方法の一例が示されている。発明者らは、工場の長期に渡る安定操業という観点から、未反応のアンモニアの完全な除去を達成するための別の処置があるはずだと確信している。なぜなら、触媒のアンモニアを分解する能力は、それがどのくらいの期間使用されているかに関係し、未充填の状態で長期間維持されることのない反応器の動作条件にも影響されるからである。
プロピレンアンモ酸化の二次的な反応の効果によって未反応アンモニアを除去することは有効な方法であり、米国特許第5,457,233号および第5,466,857号、日本特許第96−27087号並びにWO9625391に開示されている。これらの特許文献には、プロピレンがモリブデン−ビスマス−鉄系触媒によりアンモニア酸化されてアクリロニトリルが合成される流動層反応器において、その流動層反応器の上部領域にある希薄相に導入されたメタノール、アセトニトリルおよびその他の酸化可能な有機化合物が、アンモニアと反応してシアン化水素を生成して、アンモニアを除去することが開示されている。最適条件においては、アンモニアを完全に反応させることができる。しかしながら、この方法では、反応器の希薄相において、アンモニアが有機化合物と反応するために酸素が必要とされ、そのために触媒が過還元されるという、酸素消耗の問題を有している。その結果、アクリロニトリルの一回通し収率が減少するばかりか、触媒の安定性にも影響が及ぶ。
WO9623766には、反応器に供給される物質のモル比を調整し、生成するアクリル酸などの有機酸の未反応アンモニアに対するモル比を、0.8〜3.0の範囲に維持する方法が開示されている。この場合、未反応のアンモニアが後に有機酸と結合して対応するアンモニウム塩を生成することにより、硫酸の必要性が排除されている。この方法の欠点は、有機酸の生成に伴って、不飽和のカルボニル化合物が多量に生成することである。これは、一回通し収率を減少させるばかりか、アクリロニトリルの回収および精製を困難にする。
発明者らは、流動層反応器でのアクリロニトリル合成の基本的プロセスの全範囲に渡る徹底的した検討を通して、プロピレンのアンモ酸化の二次的な反応によって、酸化可能な有機化合物を添加することなく、未反応のアンモニアを除去し得ることを確認した。
従来技術におけるこれら及びその他の欠点を克服するため、本発明は、炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器であって、触媒層の上部領域に近接させて取付けられた適当な内部部材群を備え、気相と固体相との接触効率を向上させることが可能であり、アンモニアの転化率を増大させる作用を発現し、それによって排出ガス中の未反応アンモニウムの含有量を低減する流動層反応器を提供することを目的とする。
前記内部部材は、充填材、バッフルおよびスクリーンなどを含む。前記内部部材は、触媒層を出た反応ガスと、触媒層上の空間を流れるガスによって運ばれた触媒とのより均一な混合の達成を助け、ガスと触媒粒子との接触効率を増大させる。これは、希薄相領域内での更なる反応と、排出ガスからの未反応アンモニウムの除去に有効である。
反応器内に内部部材が、バッフルまたはスクリーンについては、その上面が、第1段階のサイクロンセパレータの入口を越えず、好ましくはサイクロンセパレータのダストホッパの高さとなり、その底板(スクリーン)が、触媒の表面下に、深さを流動層の高さの20%以下として存在するように配置されいる。充填材については、反応器内における上面および底面の位置が上記と同様となる。
使用される充填材は、20〜80%の範囲、好ましくは35〜60%の範囲の空隙率(開口率)を有する、円形、円柱形、正方形、矩形およびハニカム形などの形態の、通常は10メッシュ以上に限定される網状物で作製される。充填材は、ランダムに、または規則的に反応器内に充填される。例えば、充填材の表面に触媒が堆積することを防ぐため、充填材を、生成ガス流の作用下で振動できるように、バネで固定するという独特の方法を用いることができる。
使用されるバッフルまたはスクリーンは、有孔格子板、有孔板、円錐または角錐のキャップを備えた有孔板、ルーバ板などを含む。それらの孔は矩形、三角形、円形、楕円形などの種々の幾何学的形状を有し、空隙率(開口率)は20〜80%の範囲、好ましくは35〜60%の範囲である。バッフルまたはスクリーンは、水平または一定の傾斜をつけて配置される。傾斜させた配置においては、表面上に触媒が堆積することを防ぐため、傾斜角度を触媒の安息角よりも大きくする。バッフルまたはスクリーンの層間の間隔Lは、一定であっても、相違させてもよく、反応器の内径(D)によって決めることができる。L/Dは、0.2〜2.0の間で変化させることができる。
流動層反応器の触媒層の上部領域においては、発熱を伴って、アンモニアが二次的な反応を起こす。従って、反応器上部の温度が過剰に高くなるのを防止するため、触媒によるアンモニアの転化率は低すぎてはいけない。本発明において、アンモニアの転化率は85%以上、好ましくは93%以上であることが要求される。例えば中国特許CN1021638Cに記載の触媒など、あらゆるオレフィンアンモ酸化用触媒、好ましくは酸化モリブデンを主成分とする触媒を、本発明に適用することができる。アンモニアの転化率が高い触媒が好ましい。
流動層反応器内におけるガスの見掛け流速は、反応器上部の希薄相の触媒濃度に関係する。0.5〜0.8m/秒の範囲、好ましくは0.6〜0.75m/秒の範囲である。反応器上部の温度は、触媒層の温度と同等か、またはそれに近い温度とする。反応圧力は、使用する触媒の活性によるが、通常は0.05〜0.2MPaの範囲である。
本発明は、アクリロニトリル製造プロセス全体のなかでも主要な部分であり、硫酸アンモニウムの生成を最小化させること、または、硫酸アンモニウムを全く生成させなくすることが可能である。プロピレン、アンモニアおよび空気が本発明の流動層反応器を通過した後、生成ガスが冷却され、更なる冷却のためにクエンチングカラムに入れられ、続いて気体洗浄装置に送られ、そこで有機物がガスから低温水に吸収される。吸収液は、アセトニトリルからアクリロニトリルを分離するための溶媒として水を使用した抽出カラムに送られる。カラムから出たばかりの未処理のアクリロニトリルは、シアン化水素および少量の水を含む。その後、これがシアン化水素を除去するためのカラムおよび脱水カラムを通過することによって、高純度のアクリロニトリルが得られる。
本発明は、生成ガスから未反応のアンモニアを除去するために、流動層反応器の希薄相で生じる二次的な反応を用いたものであり、有機化合物は全く添加されない。触媒層から出た排出ガスは、アクリロニトリルと、アセトニトリル、シアン化水素、アクロレイン、アクリル酸、一酸化炭素、二酸化炭素などの副生成物とに加えて、未反応のプロピレンおよびアンモニアを少量含んでいる。未反応のプロピレンおよびアンモニアは、更なる反応のため、流動層の希薄相に存在する触媒と接触する。未反応のアンモニアが、副生成物のアクロレインおよび残存するプロピレンと反応してアクリロニトリルを生成するため、アクリロニトリルの生成量が増大し、アクロレインの生成量が減少する。ゆえに有効である。
触媒層から出た排出ガスが均一に上昇しないで、流動層の希薄相に取付けられた内部部材がガスと触媒とのより均一な混合を達成し、それらの接触効率を増大させるのに有効であるため、アンモニアの転化率を増大させ、未反応アンモニアの生成量を低減し、良好な結果を達成することができる。本発明の流動層反応器は、プロパン、プロピレン、イソブテンおよびキシレンのアンモ酸化に適用可能であり、現存する設備の改装だけでなく、新規方法の開発にも適用可能である。アンモ酸化法において、本発明は、生産性を強化し、反応効率を増大させ、プロセスのフローシートを簡素化し、環境に対する汚染を低減し、経済性を向上させることができる。本発明は、以下の実施例によって更に説明される。
比較例1
CN1021638Cの実施例1と同じ組成の触媒を使用した。流動層反応器は、内径が38mmであり、高さが2mであった。550gの触媒を触媒層の高さが320mmとなるように添加した。反応温度を435℃、反応圧力を0.08MPa、供給比をプロピレン:アンモニア:空気=1:1.2:9.8、混合ガスの供給速度を4.3L/分とした。反応結果は、プロピレンの転化率が96.2%、アクリロニトリルの一回通し収率が80.1%、アクリロニトリル選択性が83.3%、アンモニアの転化率が93%であることを示した。
実施例1
反応器上部に5枚の有孔板を、第1の有孔板のガス整流板からの高さを300mm、他の4枚の有孔板の高さをそれぞれ350、400、450、500mmとして配置したこと以外は、比較例1と同様の条件とした。孔は直径4mmであり、有孔板の開口率は40%であった。反応結果は、プロピレンの転化率が98.5%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.7%、アクリロニトリル選択性が82.9%、アンモニアの転化率が96.2%であることを示した。
実施例2
同様の3枚の有孔板を、第1の有孔板の高さを実施例1と同じくし、第2および第3の有孔板の高さをそれぞれ400および500mmとして配置したこと以外は、実施例1と同様の条件を用いた。反応結果は、プロピレンの転化率が97.8%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.2%、アクリロニトリル選択性が83.0%、アンモニアの転化率が95.5%であることを示した。
実施例3
同様の8枚の有孔板を、第1の有孔板の高さを実施例1と同じくし、有孔板の間隔を30mmとして配置したこと以外は、実施例1と同様の条件を用いた。反応結果は、プロピレンの転化率が98.8%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.7%、アクリロニトリル選択性が82.7%、アンモニアの転化率が96.5%であることを示した。
実施例4
触媒量を750gとし、混合ガスの供給速度を6L/分に増大させたこと以外は、実施例2と同様の条件(すなわち、3枚の有孔板を加えた。)を用いた。反応結果は、プロピレンの転化率が98.7%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.8%、アクリロニトリル選択性が82.9%、アンモニアの転化率が97.5%であることを示した。
実施例5
反応器内に、10メッシュ×6mmのステンレス鋼の網で作製された円柱状の充填材を配置したこと以外は、実施例1と同様の条件を用いた。充填材下部のガス整流板からの高さを300mmとし、充填材の長さを200mmとした。反応結果は、プロピレンの転化率が98.8、アクリロニトリルの一回通し収率が81.4%、アクリロニトリル選択性が82.4%、アンモニアの転化率が97.2%であることを示した。
上記実施例から以下のことが分かる。
1.本発明に係る充填材またはバッフルを含む内部部材を備えた流動層反応器によれば、アクリロニトリルの一回通し収率およびアクリロニトリル選択性を一定に保ちながら、アンモニアの転化率が4〜5%増大する。
2.バッフル(スクリーン)の数または充填材の高さの増大、および、ガスの供給速度の適当な増大によって、結果として良好なアンモニアの転化率を選られる。

Claims (5)

  1. 炭化水素のアンモ酸化反応において用いられる、触媒層の排出物から未反応のアンモニアを除去する方法であって、
    (a)流動層反応器であって、
    (1)アンモニアと炭化水素とを反応させるための触媒層と、
    (2)前記触媒層の上方に配置された前記触媒層の希薄相と、
    (3)少なくとも一部が前記触媒層の前記希薄相内に配置された内部部材群と、
    (4)前記内部部材群の上方に配置された第1段階のサイクロンセパレータの入口とを含む反応器を用意する工程と、
    (b)前記触媒層の排出物を前記内部部材群に通すことによって、前記排出物から未反応のアンモニアを除去する工程とを含み、
    前記排出物中に存在するアンモニアおよび炭化水素を、前記触媒層の前記希薄相に接触させて、前記希薄相において反応させる方法。
  2. 内部部材群が、充填材、バッフル、スクリーンおよびそれらの組み合せからなる群より選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 内部部材群の底面が、触媒層内において、前記触媒層の全体の高さの20%以下の深さに存在する請求項1に記載の方法。
  4. 炭化水素が、プロパン、プロピレン、イソブテン、キシレンおよびそれらの組み合わせから選ばれる化合物である請求項1に記載の方法。
  5. 炭化水素のアンモ酸化反応において用いられる、触媒層の排出物から未反応のアンモニアを除去する方法であって、
    (a)流動層反応器であって、
    (1)アンモニアと炭化水素とを反応させるための触媒層と、
    (2)前記触媒層の上方に配置された前記触媒層の希薄相と、
    (3)少なくとも一部が前記触媒層の前記希薄相内に配置された内部部材群とを含む反応器を用意する工程と、
    (b)前記触媒層の排出物を前記内部部材群に通すことによって、前記排出物から未反応のアンモニアを除去する工程とを含み、
    前記排出物中に存在するアンモニアおよび炭化水素を、前記触媒層の前記希薄相に接触させて、前記希薄相において反応させる方法。
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