JP2002511071A - 炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器 - Google Patents

炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、触媒層の上部に近接させて取付けられた内部部材を備え、気相と固体相との間の接触効率を向上させることが可能であり、充填材、バッフル、ルーバ板およびスクリーンなどを含む、炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器に関する。前記本発明の流動層反応器は、アンモニアの転化率増大に対して有効な方法を提示し、商業的な適用に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器 本発明は、炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器に関し、更に詳しくは 、触媒層の上部領域に近接させて取付けられた内部部材(internals)を備え、 気相と固体相との接触効率を向上させることが可能な流動層反応器に関する。 石油化学産業において、アンモ酸化プロセスによって炭化水素から不飽和ニト リルを製造することは重要な主題である。なかでも、プロピレンおよびイソブテ ンのアンモ酸化はそれぞれアクリロニトリルおよびメチルアクリロニトリルの製 造のために長く商業化されており、パラフィン系炭化水素のアンモ酸化もまた開 発が進められている。これらの反応に関する共通の問題は、不飽和ニトリルは一 般に不安定であり、塩基性条件下で重合しやすいという事実に起因している。そ れゆえ、アンモ酸化においては、生成ガスから未反応のアンモニアを除去する必 要がある。未反応のアンモニアを除去するため、従来技術においては硫酸クエン チングによる方法が用いられている。この方法は、処理が困難な大量のニトリル 含有硫酸アンモニウム廃水を生成する。多くの国において、汚染物質の排出に対 する厳しい法規制が存在するため、副生成物である硫酸アンモニウムの処理が重 大な問題となっている。 プロピレンからアクリロニトリルへのアンモ酸化を、例えば、プロプレンをア ンモニアおよび空気とともに流動層反応器に通過させて実施すると、アンモニア が酸化され、主生成物であるアクリロニトリルと、アセトニトリル、シアン化水 素、アクロレイン、アクリル酸、一酸化炭素および二酸化炭素を含む多種の副生 成物と、少量の未反応のプロピレンおよびアンモニアを生じる。ガス状の排出物 は、反応器から出た後、冷却されて中和カラムに入れられる。中和カラムでは、 硫酸水に未反応のアンモニアが吸収されて硫酸アンモニウムが生成する。同時に 、水蒸気の一部が凝縮し、これによって硫酸アンモニウム廃水が生成する。未反 応のアンモニアが除去された後、ガスは吸収装置に導入され、ガスから全ての有 機化合物が低温水により吸収される。その後、吸収液は、高純度のアクリロニト リ ル、シアン化水素およびアセトニトリルを分離するためのアクリロニトリル回収 ・精製ユニットに送られる。 上記のアクリロニトリルの製造方法においては、中和カラムで排出ガスから未 反応のアンモニアを硫酸により除去することが非常に重要である。なぜなら、ア クリロニトリルおよびシアン化水素はいずれも、特に中性および弱アルカリ性条 件で、重合しやすい物質だからである。これによって、アクリロニトリルおよび シアン化水素の製造損失が生じるだけでなく、装置が汚染され、硫酸アンモニウ ム廃水が生じる。 硫酸アンモニウム廃水の組成は複雑であり、おおよそ下記のものを含む。 1.ポリマー:中和カラムの循環噴霧水のpH値は2〜7の範囲に制御される ため、アクリロニトリル、シアン化水素およびアクロレインなどの生成物 の幾らかが重合して高重合体を生成する。その生成物の全量に基づいて算 出される重合に起因した損失は、アクリロニトリルで2〜5%、シアン化 水素で3〜8%、アクロレインでは40〜80%に達する。それゆえ、硫 酸アンモニウム廃水におけるポリマーの含有量は非常に高い。廃水中に存 在するポリマーのもう一つの特徴は、分子量分布が広いことである。すな わち、低分子量のポリマーは硫酸アンモニウム廃水に溶解するが、別の高 分子量のポリマーは水に不溶性の黒色固体を形成し、これが硫酸アンモニ ウムの回収を困難にしている。 2.高沸点成分:中和カラム内の動作温度は約80℃であるため、アクリル酸 が排出ガスから凝縮し、硫酸アンモニウム廃水中に存在する。他の高沸点 成分は、カルボニル化合物とシアン化水素との凝縮によって生成するシア ンヒドリンである。 3.低沸点成分:主に、硫酸アンモニウム廃水中に溶解したアクリロニトリル 、アセトニトリルおよびシアン化水素などである。それらの含有量は、通 常は500〜5000ppmの範囲であり、噴霧液の温度に依存する。 4.触媒微粒子:流動層反応器におけるアクリロニトリルの製造中に、生成ガ スによって触媒層から混入した触媒微粒子の大部分は、サイクロンによっ て回収され、循環して触媒層に戻される。しかしながら、少量の触媒微粒 子は、排出ガスにより反応器から吹き出され、中和カラム内に落とされる 。触媒の飛散量は、生成するアクリロニトリル1トン当たり約0.2〜0 .7kgである。 それゆえに、硫酸アンモニウム廃水から結晶性の硫酸アンモニウムを回収する ことは非常に困難である。硫酸アンモニウムを予め回収することなく単に排出液 を加熱するだけでは、多くの国で大気中に直接排出することが許されていない二 酸化硫黄の生成に起因した二次的な汚染が生じる。加熱法による硫酸アンモニウ ム廃水の処理に関する別の問題は、廃水からシアニドを加熱除去するには850 〜1100℃という高い燃焼温度が要求されるため、大量の燃料が消費されるこ とである。燃焼排ガスに含まれる二酸化硫黄は鋼材を腐食させるため、熱エネル ギーを回収するための廃熱ボイラーの使用が制限される。更に、高温の燃焼排ガ スを直接排気すると、大気環境の熱的な汚染が引き起こされる。 概略すると、アクリロニトリルの製造における硫酸アンモニウムの生成は、ア クリロニトリル製造産業の更なる発展を厳しく制限する深刻な問題を引き起こす 。ゆえに、硫酸アンモニウムを生成しないアクリロニトリル製造のクリーンなプ ロセスの開発が、世界的に技術的な関心の焦点となっている。このクリーンなプ ロセスの鍵は、未反応のアンモニアを除去するため、製造中におけるアンモニア の転化率を最大とすることである。 未反応のアンモニアの除去は、2通りの方法で達成することができる。一方は 、触媒によるアンモニアの転化率を増大させた触媒を用いる方法である。他方は 、プロピレンのアンモ酸化を可能にするアンモ酸化反応と、未反応のアンモニア の除去とを別々に進行させる方法である。 プロプレンアンモ酸化用触媒によるアンモニアの転化率を増大させることは困 難である。アンモ酸化だけを考慮すると、アンモニアに対するプロピレンの供給 比率を低くする一方で、触媒にはアンモニアを分解する能力が低いこと、すなわ ち高いアクリロニトリル収率を得られることが要求される。触媒がアンモニアに 対して高い分解能を有すると、アンモニア消費が増大し、非経済的となる。ゆえ にこれら2つの要求は相反する。従来の触媒によるアンモニアの転化率は非常に 低いため、アンモニアの消費を増大させることなく、触媒によるアンモニアの転 化率を一定レベルに増大させることは注目に値する。プロプレンのアンモ酸化で は一定量のアクリル酸も生成するため、触媒によるアンモニアの転化率を100 %にまで増大させる必要はない。転化率が97〜98%に達していれば、中和の ための硫酸添加は実質的に必要ではない。例えば、中国特許第96116456 .5号には、触媒によるアンモニアの転化率を増大させる方法の一例が示されて いる。発明者らは、工場の長期に渡る安定操業という観点から、未反応のアンモ ニアの完全な除去を達成するための別の処置があるはずだと確信している。なぜ なら、触媒のアンモニアを分解する能力は、それがどのくらいの期間使用されて いるかに関係し、未充填の状態で長期間維持されることのない反応器の動作条件 にも影響されるからである。 プロピレンアンモ酸化の二次的な反応の効果によって未反応アンモニアを除去 することは有効な方法であり、米国特許第5,457,233号および第5,4 66,857号、日本特許第96−27087号並びにWO9625391に開 示されている。これらの特許文献には、プロピレンがモリブデン−ビスマス−鉄 系触媒によりアンモニア酸化されてアクリロニトリルが合成される流動層反応器 において、その流動層反応器の上部領域にある希薄相に導入されたメタノール、 アセトニトリルおよびその他の酸化可能な有機化合物が、アンモニアと反応して シアン化水素を生成して、アンモニアを除去することが開示されている。最適条 件においては、アンモニアを完全に反応させることができる。しかしながら、こ の方法では、反応器の希薄相において、アンモニアが有機化合物と反応するため に酸素が必要とされ、そのために触媒が過還元されるという、酸素消耗の問題を 有している。その結果、アクリロニトリルの一回通し収率が減少するばかりか、 触媒の安定性にも影響が及ぶ。 WO9623766には、反応器に供給される物質のモル比を調整し、生成す るアクリル酸などの有機酸の未反応アンモニアに対するモル比を、0.8〜3. 0の範囲に維持する方法が開示されている。この場合、未反応のアンモニアが後 に有機酸と結合して対応するアンモニウム塩を生成することにより、硫酸の必要 性が排除されている。この方法の欠点は、有機酸の生成に伴って、不飽和のカル ボニル化合物が多量に生成することである。これは、一回通し収率を減少させる ばかりか、アクリロニトリルの回収および精製を困難にする。 発明者らは、流動層反応器でのアクリロニトリル合成の基本的プロセスの全範 囲に渡る徹底的した検討を通して、プロピレンのアンモ酸化の二次的な反応によ って、酸化可能な有機化合物を添加することなく、未反応のアンモニアを除去し 得ることを確認した。 従来技術におけるこれら及びその他の欠点を克服するため、本発明は、炭化水 素のアンモ酸化のための流動層反応器であって、触媒層の上部領域に近接させて 取付けられた適当な内部部材群を備え、気相と固体相との接触効率を向上させる ことが可能であり、アンモニアの転化率を増大させる作用を発現し、それによっ て排出ガス中の未反応アンモニウムの含有量を低減する流動層反応器を提供する ことを目的とする。 前記内部部材は、充填材、バッフルおよびスクリーンなどを含む。前記内部部 材は、触媒層を出た反応ガスと、触媒層上の空間を流れるガスによって運ばれた 触媒とのより均一な混合の達成を助け、ガスと触媒粒子との接触効率を増大させ る。これは、希薄相領域内での更なる反応と、排出ガスからの未反応アンモニウ ムの除去に有効である。 反応器内に内部部材が、バッフルまたはスクリーンについては、その上面が、 第1段階のサイクロンセパレータの入口を越えず、好ましくはサイクロンセパレ ータのダストホッパの高さとなり、その底板(スクリーン)が、触媒の表面下に 、深さを流動層の高さの20%以下として存在するように配置されいる。充填材 については、反応器内における上面および底面の位置が上記と同様となる。 使用される充填材は、20〜80%の範囲、好ましくは35〜60%の範囲の 空隙率(開口率)を有する、円形、円柱形、正方形、矩形およびハニカム形など の形態の、通常は10メッシュ以上に限定される網状物で作製される。充填材は 、ランダムに、または規則的に反応器内に充填される。例えば、充填材の表面に 触媒が堆積することを防ぐため、充填材を、生成ガス流の作用下で振動できるよ うに、バネで固定するという独特の方法を用いることができる。 使用されるバッフルまたはスクリーンは、有孔格子板、有孔板、円錐または角 錐のキャップを備えた有孔板、ルーバ板などを含む。それらの孔は矩形、三角形 、 円形、楕円形などの種々の幾何学的形状を有し、空隙率(開口率)は20〜80 %の範囲、好ましくは35〜60%の範囲である。バッフルまたはスクリーンは 、水平または一定の傾斜をつけて配置される。傾斜させた配置においては、表面 上に触媒が堆積することを防ぐため、傾斜角度を触媒の安息角よりも大きくする 。バッフルまたはスクリーンの層間の間隔Lは、一定であっても、相違させても よく、反応器の内径(D)によって決めることができる。L/Dは、0.2〜2 .0の間で変化させることができる。 流動層反応器の触媒層の上部領域においては、発熱を伴って、アンモニアが二 次的な反応を起こす。従って、反応器上部の温度が過剰に高くなるのを防止する ため、触媒によるアンモニアの転化率は低すぎてはいけない。本発明において、 アンモニアの転化率は85%以上、好ましくは93%以上であることが要求され る。例えば中国特許CN1021638Cに記載の触媒など、あらゆるオレフィ ンアンモ酸化用触媒、好ましくは酸化モリブデンを主成分とする触媒を、本発明 に適用することができる。アンモニアの転化率が高い触媒が好ましい。 流動層反応器内におけるガスの見掛け流速は、反応器上部の希薄相の触媒濃度 に関係する。0.5〜0.8m/秒の範囲、好ましくは0.6〜0.75m/秒 の範囲である。反応器上部の温度は、触媒層の温度と同等か、またはそれに近い 温度とする。反応圧力は、使用する触媒の活性によるが、通常は0.05〜0. 2MPaの範囲である。 本発明は、アクリロニトリル製造プロセス全体のなかでも主要な部分であり、 硫酸アンモニウムの生成を最小化させること、または、硫酸アンモニウムを全く 生成させなくすることが可能である。プロピレン、アンモニアおよび空気が本発 明の流動層反応器を通過した後、生成ガスが冷却され、更なる冷却のためにクエ ンチングカラムに入れられ、続いて気体洗浄装置に送られ、そこで有機物がガス から低温水に吸収される。吸収液は、アセトニトリルからアクリロニトリルを分 離するための溶媒として水を使用した抽出力ラムに送られる。カラムから出たば かりの未処理のアクリロニトリルは、シアン化水素および少量の水を含む。その 後、これがシアン化水素を除去するためのカラムおよび脱水カラムを通過するこ とによって、高純度のアクリロニトリルが得られる。 本発明は、生成ガスから未反応のアンモニアを除去するために、流動層反応器 の希薄相で生じる二次的な反応を用いたものであり、有機化合物は全く添加され ない。触媒層から出た排出ガスは、アクリロニトリルと、アセトニトリル、シア ン化水素、アクロレイン、アクリル酸、一酸化炭素、二酸化炭素などの副生成物 とに加えて、未反応のプロピレンおよびアンモニアを少量含んでいる。未反応の プロピレンおよびアンモニアは、更なる反応のため、流動層の希薄相に存在する 触媒と接触する。未反応のアンモニアが、副生成物のアクロレインおよび残存す るプロピレンと反応してアクリロニトリルを生成するため、アクリロニトリルの 生成量が増大し、アクロレインの生成量が減少する。ゆえに有効である。 触媒層から出た排出ガスが均一に上昇しないで、流動層の希薄相に取付けられ た内部部材がガスと触媒とのより均一な混合を達成し、それらの接触効率を増大 させるのに有効であるため、アンモニアの転化率を増大させ、未反応アンモニア の生成量を低減し、良好な結果を達成することができる。本発明の流動層反応器 は、プロパン、プロピレン、イソブテンおよびキシレンのアンモ酸化に適用可能 であり、現存する設備の改装だけでなく、新規方法の開発にも適用可能である。 アンモ酸化法において、本発明は、生産性を強化し、反応効率を増大させ、プロ セスのフローシートを簡素化し、環境に対する汚染を低減し、経済性を向上させ ることができる。本発明は、以下の実施例によって更に説明される。比較例1 CN1021638Cの実施例1と同じ組成の触媒を使用した。流動層反応器 は、内径が38mmであり、高さが2mであった。550gの触媒を触媒層の高 さが320mmとなるように添加した。反応温度を435℃、反応圧力を0.0 8MPa、供給比をプロピレン:アンモニア:空気=1:1.2:9.8、混合 ガスの供給速度を4.3L/分とした。反応結果は、プロピレンの転化率が96 .2%、アクリロニトリルの一回通し収率が80.1%、アクリロニトリル選択 性が83.3%、アンモニアの転化率が93%であることを示した。実施例1 反応器上部に5枚の有孔板を、第1の有孔板のガス整流板からの高さを300 mm、他の4枚の有孔板の高さをそれぞれ350、400、450、500mm として配置したこと以外は、比較例1と同様の条件とした。孔は直径4mmであ り、有孔板の開口率は40%であった。反応結果は、プロピレンの転化率が98 .5%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.7%、アクリロニトリル選択 性が82.9%、アンモニアの転化率が96.2%であることを示した。実施例2 同様の3枚の有孔板を、第1の有孔板の高さを実施例1と同じくし、第2およ び第3の有孔板の高さをそれぞれ400および500mmとして配置したこと以 外は、実施例1と同様の条件を用いた。反応結果は、プロピレンの転化率が97 .8%、アクリロニトリルの一回通し収率が81.2%、アクリロニトリル選択 性が83.0%、アンモニアの転化率が95.5%であることを示した。実施例3 同様の8枚の有孔板を、第1の有孔板の高さを実施例1と同じくし、有孔板の 間隔を30mmとして配置したこと以外は、実施例1と同様の条件を用いた。反 応結果は、プロピレンの転化率が98.8%、アクリロニトリルの一回通し収率 が81.7%、アクリロニトリル選択性が82.7%、アンモニアの転化率が9 6.5%であることを示した。実施例4 触媒量を750gとし、混合ガスの供給速度を6L/分に増大させたこと以外 は、実施例2と同様の条件(すなわち、3枚の有孔板を加えた。)を用いた。反 応結果は、プロピレンの転化率が98.7%、アクリロニトリルの一回通し収率 が81.8%、アクリロニトリル選択性が82.9%、アンモニアの転化率が9 7.5%であることを示した。実施例5 反応器内に、10メッシュ×6mmのステンレス鋼の網で作製された円柱状の 充填材を配置したこと以外は、実施例1と同様の条件を用いた。充填材下部のガ ス整流板からの高さを300mmとし、充填材の長さを200mmとした。反応 結果は、プロピレンの転化率が98.8、アクリロニトリルの一回通し収率が8 1.4%、アクリロニトリル選択性が82.4%、アンモニアの転化率が97. 2%であることを示した。 上記実施例から以下のことが分かる。 1. 本発明に係る充填材またはバッフルを含む内部部材を備えた流動層反応 器によれば、アクリロニトリルの一回通し収率およびアクリロニトリル選択 性を一定に保ちながら、アンモニアの転化率が4〜5%増大する。 2. バッフル(スクリーン)の数または充填材の高さの増大、および、ガス の供給速度の適当な増大によって、結果として良好なアンモニアの転化率を 選られる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年8月23日(1999.8.23) 【補正内容】 請求の範囲 1.炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器で用いられる、炭化水素のアン モ酸化の二次的な反応を用いて未反応アンモニアを除去する方法であって、内部 部材群を触媒層の上部領域に近接させて反応器内に取付ける工程と、前記触媒層 で一次的な反応を受けた排出物を前記内部部材群に通す工程とを含み、前記触媒 層の希薄相において、前記排出物中の未反応アンモニアおよびその他の化合物を 触媒と接触させて、前記排出物から未反応アンモニアを除去する方法。 2.内部部材群が、充填材、バッフル、スクリーンおよびそれらの組み合せから なる群より選ばれる請求項1に記載の方法。 3.内部部材が、上面が、第1段階のサイクロンセパレータの入口を越えず、底 面が、触媒層の表面下に、深さを流動層の高さの20%以下として存在するよう に配置されている請求項1に記載の方法。 4.炭化水素が、プロパン、プロピレン、イソブテン、キシレンおよびそれらの 組み合わせから選ばれる化合物である請求項1に記載の方法。 【手続補正書】 【提出日】平成11年12月7日(1999.12.7) 【補正内容】 請求の範囲 1.炭化水素のアンモ酸化反応において用いられる、触媒層の排出物から未反応 のアンモニアを除去する方法であって、 (a)流動層反応器であって、 (1)アンモニアと炭化水素とを反応させるための触媒層と、 (2)前記触媒層の上方に配置された前記触媒層の希薄相と、 (3)少なくとも一部が前記触媒層の前記希薄相内に配置された内部部材群と (4)前記内部部材群の上方に配置された第1段階のサイクロンセパレータの 入口とを含む反応器を用意する工程と、 (b)前記触媒層の排出物を前記内部部材群に通すことによって、前記排出物か ら未反応のアンモニアを除去する工程とを含み、 前記排出物中に存在するアンモニアおよび炭化水素を、前記触媒層の前記希薄相 に接触させて、前記希薄相において反応させる方法。 2.内部部材群が、充填材、バッフル、スクリーンおよびそれらの組み合せから なる群より選ばれる請求項1に記載の方法。 3.内部部材群の底面が、触媒層内において、前記触媒層の全体の高さの20% 以下の深さに存在する請求項1に記載の方法。 4.炭化水素が、プロパン、プロピレン、イソブテン、キシレンおよびそれらの 組み合わせから選ばれる化合物である請求項1に記載の方法。 5.炭化水素のアンモ酸化反応において用いられる、触媒層の排出物から未反応 のアンモニアを除去する方法であって、 (a)流動層反応器であって、 (1)アンモニアと炭化水素とを反応させるための触媒層と、 (2)前記触媒層の上方に配置された前記触媒層の希薄相と、 (3)少なくとも一部が前記触媒層の前記希薄相内に配置された内部部材群と を含む反応器を用意する工程と、 (b)前記触媒層の排出物を前記内部部材群に通すことによって、前記排出物か ら未反応のアンモニアを除去する工程とを含み、 前記排出物中に存在するアンモニアおよび炭化水素を、前記触媒層の前記希薄相 に接触させて、前記希薄相において反応させる方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.内部部材群を触媒層の上部領域に近接させて取付け、気相と固体相との間の 接触効率を向上させることを可能とした炭化水素のアンモ酸化のための流動層反 応器。 2.内部部材が、充填材、バッフルおよびスクリーンを含む請求項1に記載の炭 化水素のアンモ酸化のための流動層反応器。 3.内部部材が、上面が、1段階のサイクロンセパレータの入口を越えず、底面 が、触媒層の表面下に、深さを流動層の高さの20%以下として存在するように 配置されている請求項1に記載の炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器。 4.炭化水素が、プロパン、プロピレン、イソブテンまたはキシレンである請求 項1に記載の炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器。
JP50123099A 1997-06-06 1998-06-05 炭化水素のアンモ酸化のための流動層反応器 Expired - Fee Related JP4047938B2 (ja)

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