JPH08206643A - アクリロニトリル製造に於ける急冷塔廃水の処理方法 - Google Patents

アクリロニトリル製造に於ける急冷塔廃水の処理方法

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JPH08206643A
JPH08206643A JP4257595A JP4257595A JPH08206643A JP H08206643 A JPH08206643 A JP H08206643A JP 4257595 A JP4257595 A JP 4257595A JP 4257595 A JP4257595 A JP 4257595A JP H08206643 A JPH08206643 A JP H08206643A
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unreacted ammonia
gas
acrylonitrile
acid
liquid
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JP4257595A
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Masaru Someya
賢 染谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アクリロニトリル製造に於ける急冷塔の抜出
し液の処理方法に於いて、アンモ酸化反応生成ガス中の
有機酸/未反応アンモニアモル比が0.8〜3.0であ
って、該有機酸と未反応アンモニアを反応せしめること
によって未反応アンモニアを固定化した急冷塔の抜出し
液を焼却することを特徴とする処理方法。 【効果】 アクリロニトリル収量を維持しつつ、硫安の
除去工程を経ないで、且つ硫黄酸化物を排出することな
く急冷塔の抜き出し液を容易に焼却できるという効果が
ある。又、装置の腐食がなく焼却による廃熱を蒸気とし
て回収出来るという効果もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレンとアンモニ
ア及び空気を反応させてアクリロニトリルを合成する際
の急冷塔抜出し液の処理方法に関する。更に、詳しくは
急冷塔に於てアクリロニトリル反応生成ガス中の有機酸
(アクリル酸、酢酸等)と未反応アンモニアを反応せし
めることによって未反応アンモニアを固定化した急冷塔
の抜出し液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレンと、アンモニア及び空気を反
応器にフイードしアクリロニトリル合成反応は行われ
る。その際通常のアンモニア/プロピレンモル比は化学
量論比より高い値に設定してアクリロニトリル収量の低
下を防止している。その為に反応生成ガス中に未反応ア
ンモニアが残され、それ以外にもアクリロニトリル、プ
ロピレン、酸素、窒素、副反応で生成した青酸、アセト
ニトリル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有
機酸(アクリル酸、酢酸等)、微量の高沸点生成物、及
び水蒸気等を該反応ガスは含有している。
【0003】ところが、アクリロニトリル及び青酸は水
溶液中でアンモニアと共存するとβ−アミノプロピオニ
トリル等の生成、あるいは青酸の重合等を引き起すこと
が知られており、これらの副反応を防止する為に一般的
に反応生成ガス中から未反応アンモニアを、硫酸を含む
洗浄水で洗い速やかに固定化して除去する方法が用いれ
ている。
【0004】その具体的例としては、急冷塔で未反応ア
ンモニアを除く方法として、40〜50℃の比較的低温
の酸性水溶液で洗浄除去する方法と、70〜90℃の高
温の水あるいは硫安を含む硫酸酸性溶液で除去する方法
が知られている。例えば、米国特許第3649179号
公報には、上下2区画(又はそれ以上の区画)に分割さ
れた多段急冷塔に於て硫酸を含む水溶液で洗い未反応ア
ンモニアを固定化する方法が示されている。又、回収硫
安の品質向上と容易な回収を図った特公昭44−156
45号公報、及びその改良法である特公昭47−660
8号公報記載の方法がある。これらの方法は反応生成ガ
スを先ず70〜100℃の熱水で高沸物、重合物、及び
飛散触媒等を洗い落し、その後に硫酸を含む水溶液で未
反応アンモニアを硫安として固定化する方法である。
【0005】しかし、いずれの方法に於いても未反応ア
ンモニアの固定に硫酸を用いている為、急冷塔抜出し液
中には硫安が必ず含まれ、何らかの方法で硫安を処理す
ることが必要となる。しかしながら、硫安を含有する廃
液を焼却処理すると大気中に硫黄酸化物(SOx )が排
出され環境上の問題があり、且つ焼却廃ガスの熱回収も
硫黄酸化物により装置が腐食する問題がある。
【0006】その為に、硫安を含有する廃液を処理する
方法として、特公昭51−3131号公報、及び特公昭
52−5313号公報記載の方法が提案されている。す
なわち、特公昭51−3131号公報の方法は、可溶性
金属水酸化物(苛性ソーダ、水酸化カルシウム等)を添
加し硫安を硫酸金属塩とアンモニアに変換し、700℃
以上該硫酸金属塩の分解温度以下の温度で焼却処理する
方法である。
【0007】しかし、この方法に於いては焼却した排ガ
ス中に溶融した可溶性硫酸金属塩(硫酸ナトリウム、硫
酸カルシウム等)が含まれ、廃熱を回収する為の装置で
ある熱交換器、又は伝熱コイルに付着して熱回収を行う
ことが困難になる。しかも、可溶性金属水酸化物(例え
ば苛性ソーダ、水酸化カルシウム等)を添加し可溶性硫
酸金属塩にする設備と費用、及び煩雑な操作が必要であ
り決して好ましい処理方法ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の状況に
鑑み、アクリロニトリル収量を高く維持し、しかも反応
生成ガス中の未反応アンモニアを固定化した急冷塔の抜
出し液の簡単で経済的な処理方法を提供することを課題
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アクリロニト
リル製造に於ける急冷塔の抜出し液の処理方法に於い
て、アンモ酸化反応生成ガス中の有機酸と未反応アンモ
ニアを反応せしめて固定化した急冷塔の抜出し液を焼却
処理する方法を見い出し本発明を完成するに至った。即
ち、本発明はアクリロニトリル製造に於ける急冷塔の抜
出し液の処理方法に於いて、アンモ酸化反応生成ガス中
の有機酸/未反応アンモニアモル比が0.8〜3.0で
あって、該有機酸と未反応アンモニアを反応せしめるこ
とによって未反応アンモニアを固定化した急冷塔の抜出
し液を焼却することを特徴とする処理方法である。
【0010】更に詳しく述べると、アクリロニトリル反
応生成ガス中の未反応アンモニアのモル数と有機酸(ア
クリル酸、酢酸等)のモル数を調整し、アンモ酸化反応
生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸等)と未反応ア
ンモニアを反応せしめて固定化した急冷塔の抜出し液
を、硫黄酸化物を大気に排出することなく容易に焼却が
出来、且つ装置の腐食がなく蒸気回収を行うことが出来
る処理方法である。
【0011】以下に、本発明の内容を詳細に述べる。ア
クリロニトリルはプロピレン、アンモニア及び空気を触
媒の存在下で反応器で合成する。反応器としては流動床
反応器、又は固定床反応器のどちらを用いても良いが、
望ましくは反応熱の除去が容易な流動床反応器を用いる
のが好ましい。
【0012】触媒はアクリロニトリル合成用触媒であれ
ば流動床触媒用として担持したものでも、固定床用触媒
として成形したものでもどちらを用いても良いが、反応
熱の除去が容易な流動床触媒を用いるのが好ましい。
尚,触媒の構成元素はモリブデン、ビスマス、及び鉄を
必ず含むものであれば良いが、好ましくはモリブデン、
ビスマス、鉄、及び数種の遷移金属とアルカリ元素を含
む複合酸化物を約50wt%含有するシリカ担体の流動
床触媒が良い。
【0013】一般に反応器に供給される原料ガスの組成
は、プロピレンが5〜12vol%、アンモニアが6〜
13vol%、酸素が9〜23vol%、残りは不活性
な窒素及び水蒸気等であって、通常はアクリロニトリル
収量を高めに維持するために原料ガス中のアンモニア/
プロピレンモル比は化学量論比より高めに設定される。
しかし本願発明に於いては、反応生成ガス中の有機酸
(アクリル酸、酢酸等)と未反応アンモニアを反応させ
るために、原料ガス中のアンモニア/プロピレンモル比
は0.85〜1.20、好ましくは0.95〜1.05
である。
【0014】又、反応器出口ガス中の酸素濃度が低い場
合にはプロピレンの反応が進まず、逆に酸素濃度が高い
場合には炭酸ガス等への反応が進み、アクリロニトリル
収量が低下する為に、反応器出口ガス中の酸素濃度を
0.1〜1.0vol%、好ましくは0.1〜0.4V
ol%に保つことが望ましく、この為に原料ガスの空気
/プロピレンモル比に調整されることから8.0〜1
1.0、好ましくは8.6〜9.5に調整されることが
望ましい。
【0015】該原料ガスを用いて行われるアンモ酸化反
応の反応温度は420〜460℃、好ましくはプロピレ
ンが適度に反応し、アクリロニトリルの選択率が良好な
420〜440℃である。反応器に供給する原料ガスの
プロピレン供給量は、目的のアクリロニトリルの必要量
によって決められるが、好ましくは1000〜1300
Nm3 /Hr、更に好ましくは1100〜1200Nm
3 /Hrである。
【0016】接触時間が短いとプロピレンの反応量が少
なく、逆に長すぎるとプロピレンの反応量は多くなるが
目的のアクリロニトリルが更に炭酸ガスに変化し収量低
下を来す為に2.5〜3.5sec、好ましくは2.9
〜3.3secである。反応圧力は低い方がアクリロニ
トリルの選択率が良好であり0.3〜0.8Kg/cm
2 G、好ましくは0.4〜0.6Kg/cm2 Gであ
る。空塔速度は高いと触媒の飛散量が増し、逆に低いと
触媒と反応ガスの接触効率が低下する為に0.5〜0.
9m/sec、好ましくは0.60〜0.75m/se
cが望ましい。
【0017】該原料ガスをアンモ酸化反応させて得られ
る反応生成ガス中には、アクリロニトリル、未反応アン
モニア、プロピレン、酸素、窒素、青酸、アセトニトリ
ル、アクロレイン、一酸化炭素、二酸化炭素、有機酸
(アクリル酸、酢酸等)、微量の高沸点生成物、及び水
蒸気等が含まれ、この中で有機酸/未反応アンモニアモ
ル比は0.8〜3.0、好ましくは0.9〜1.8であ
る。この範囲より小さい場合は急冷塔に外部から大量の
有機酸を注入する必要が生じ、逆に大きい場合は反応生
成ガス中のアクロレインが増加し、急冷塔の循環液が汚
れ易く、且つアクリリニトリルの収量が低下する等の問
題が生じ易い。
【0018】本発明に於ける反応生成ガス中の有機酸
(アクリル酸、酢酸等)と未反応アンモニアの反応は急
冷塔で行われる。急冷塔は上下二区画(又はそれ以上の
区画)に分割された多段急冷塔、又は一区画の急冷塔の
どちらを用いても良いが、望ましくは焼却する抜出し液
の有機物を高濃度にすることが容易であり、助燃の燃料
が少なくて済む多段急冷塔を用いるのが好ましい。
【0019】急冷塔の下部区画で蒸発した水を補うため
の補給水は、上部区画で凝縮した液を戻しても良いし、
又は外部から水を補給しても良いが、好ましくは上部区
画で凝縮した液を戻す方が廃水量を少なくする点で良
い。急冷塔の下部区画の温度は100℃以下であれば良
いが、温度を低くすると凝縮水が増して廃水量が増し、
逆に高いと有機酸アンモニウムの分解温度に近ずく為に
好ましくは70〜95℃、更に好ましくは85〜93℃
である。急冷塔の循環液のpHは5.0〜6.5、好ま
しくはアクリロニトリルの損失が少なく、且つ、アクロ
レインと青酸等の副反応が進み難くて液の汚れが少ない
5.2〜6.0である。
【0020】未反応アンモニアと有機酸(アクリル酸、
酢酸等)の反応条件として、アクリロニトリル生成ガス
中の有機酸/未反応アンモニアモル比が0.8〜3.0
となる範囲に、原料ガスのアンモニア/プロピレンモル
比を調整すると、反応生成ガス中のアクロレインは大幅
に増加することなく、有機酸(アクリル酸、酢酸等)が
適度に増加し、急冷塔内の循環液のpHを上記範囲に保
つことが出来る。又、この循環液の液質は良好な状態を
維持しアクリロニトリルの損失も少なく順調に運転を継
続出来る。
【0021】触媒性能や反応条件等が何らかの要因で変
化し、急冷塔内の循環液のpH値が6.5を超えた場合
は、原料ガスのアンモニア/プロピレンモル比を下げれ
ば反応生成ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸等)が増
加し急冷塔内の循環液のpHは下がる。一方、急冷塔内
の循環液のpHが5.0未満に下がった場合は、原料ガ
スのアンモニア/プロピレンモル比を上げれば反応生成
ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸等)は減少し未反応
アンモニアが増加するために循環液のpHは上がる。
【0022】又、反応生成ガス中の有機酸(アクリル
酸、酢酸等)で未反応アンモニアを固定化する工程は、
有機酸アンモニウムの解離度の関係から循環液のpHは
アクリロニトリルの加水分解が比較的に起こり難いPH
に止まり易い。尚、反応器に供給する原料ガスのアンモ
ニア/プロピレンモル比は調整せずに、急冷塔内の循環
液に外部より有機酸(アクリル酸、酢酸等)を注入して
循環液のpHを下げても良いし、反応器へ供給する原料
ガスのアンモニア/プロピレンモル比の調整と外部より
急冷塔内に有機酸(アクリル酸、酢酸等)を注入する方
法を併用しても良い。
【0023】急冷塔から抜き出された液を焼却する設備
は特に限定されるものでなく、噴霧し焼却する一般的に
用いる焼却炉でも良いし、又は流動床焼却炉でも良い。
尚、アンモ酸化反応製造に於ける吸収塔から排出される
廃ガスを焼却する為の廃ガス焼却炉を用い、吸収塔から
の廃ガスと急冷塔の抜出し液を同時に焼却処理を行うこ
とも何ら問題はなく、設備を簡素化できる点で好ましい
方法である。焼却処理の為に用いる補助燃料は少量の硫
黄化合物を含んでも良いが、好ましくは硫黄化合物(例
えば硫化水素)を含まない燃料を用いるのが良い。
【0024】補助燃料はガス状の燃料でも良いし、液状
の燃料をそのまま噴霧しても良いし又は気化させて燃料
としても良い。尚、ガス状の燃料と液状の燃料を併用し
補助燃料として良い。更にアクリロニトリル製造に於い
て得られる余剰の青酸ガスを補助燃料の代替として用い
ても良い。噴霧する方法は流体を高圧にし自圧噴霧する
方式でも、蒸気、又は高圧空気をアトマイジング源とし
て用いる二流体ノズルを用いても良いが、好ましくは良
好な噴霧が得られる蒸気を用いるのが良い。
【0025】焼却炉の炉内温度は、焼却する抜出し液の
組成、焼却炉の燃焼方式、焼却ガスの炉内滞留時間、焼
却炉の排ガス中の酸素濃度等によって異なるが、500
〜1300℃、好ましくは補助燃料の消費を少なくする
ことが可能で経済的な650〜850℃が良い。焼却ガ
スの炉内滞留時間についても、焼却する抜出し液の組
成、焼却炉の燃焼方式、焼却時の炉内温度、焼却炉の排
ガス中の酸素濃度等によって異なるが、0.5〜5秒、
好ましくは焼却処理量を多く出来、且つ炉内滞留時間を
長くすることが出来ることから1〜3秒である。
【0026】焼却炉の排ガス中の酸素濃度についても、
焼却する抜出し液の組成、焼却炉の燃焼方式、焼却時の
炉内温度等によって異なるが0.5〜5vol%、好ま
しくは過剰の空気を供給する必要がない為に炉内滞留時
間を長くでき、且つ燃料消費量も少なく経済的な1〜3
Vol%が良い。
【0027】急冷塔の抜き出し液は未反応アンモニアが
有機酸によって固定化された有機酸アンモニウムを含
み、それ以外にも高沸点生成物、及びアクリロニトリ
ル、アクロレイン、及び青酸等が反応変化した重合物等
を高濃度で含む。これらの高沸点化合物、及びアクリロ
ニトリル、アクロレイン、及び青酸等が反応変化した重
合物を総称して高沸物と称する(以後、これらを高沸物
と称する。)が、この高沸物濃度の測定は、所定のサン
プル量を蒸発皿に秤量して100℃水浴で蒸発、更に乾
燥機にて105℃乾燥して残った残査の重量から求めら
れる測定方法によって行われる。
【0028】急冷塔の抜き出し液を焼却するには、抜き
出し液中の高沸物を高濃度にすれば補助燃料の消費が少
なく経済的であるが、必要以上に高濃度にすると抜き出
し液の粘度が上昇し良好な噴霧が得られないこと、及び
重合物が配管や焼却ノズル等を詰まり易くする問題が考
えられることから15〜50wt%、好ましくは25〜
40wt%である。
【0029】急冷塔の抜き出し液を焼却炉で焼却処理す
る際に、一旦貯槽に溜めてから焼却炉に送っても良い
し、急冷塔から直接に送っても良い。好ましくは急冷塔
の抜き出し液の流量変動、抜き出し液の高沸物の濃度変
化による発熱量の変動、及び微量の飛散触媒や不溶性物
質を沈降分離させる為に、一旦は貯槽に溜めてから焼却
する方が安定した運転が確保できる点で良い。尚、急冷
塔の抜き出し液は配管や焼却ノズルの詰まり防止のため
に、冷やさず貯槽に溜めて焼却炉に送る方が好ましい。
【0030】このような焼却処理の際に生ずる排ガスを
熱交換器(エコノマイザー、廃ガスや空気の予熱器
等)、及び/又は伝熱コイル(蒸気発生コイル、過熱蒸
気コイル等)によって熱回収することは好ましい。熱回
収によって得られる回収蒸気は過熱蒸気、飽和蒸気のど
ちらでも良い。尚、回収蒸気の圧力は高い方がその後の
用途が広がり好ましいが、特に限定されるものではなく
5〜50Kg/cm2 G、好ましくは15〜35Kg/
cm2 Gである。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。尚、実施例に於て用いた反応器、急冷塔、及び焼却
炉の構造と操作条件等は次の通りである。アクリロニト
リル合成用の原料はプロピレン、アンモニア、及び空気
が用いられる。反応器は直径が約3.8m、高さが約1
6mで、反応器の内部に反応熱を除去する冷却コイル、
及び触媒の飛散を防止するサイクロン等が設置された流
動床反応器を用いた。
【0032】急冷塔は上下二区画に分割された多段急冷
塔をを用いた。直径は約2.7m、高さは約9.7m
で、通常のスプレー構造と内部に磁製のラシヒリングを
充填した構造である。多段急冷塔の下部区画では反応器
出口ガスと向流に約160t/Hrの洗浄水と接触させ
た。下部区画で蒸発し減少するに相当する水は上部区画
で凝縮した液を補給水として下部区画に戻した。
【0033】系内が平衡になった時点の下部区画の液温
は急冷塔に入ってくるガスの温度や組成によって多少変
動するが87〜92℃であり、下部区画の循環液は痕跡
程度のアクリロニトリル、高沸物、及び未反応アンモニ
アと有機酸の反応物である有機酸アンモニウムを含む水
溶液であり、下部区画から系外への抜き出し液量は0.
5〜0.8t/Hrであった。尚、抜き出し液は一旦廃
水貯槽に溜め込みを行って、抜き出し液中の高沸物濃
度、飛散触媒等を沈降させて焼却炉に送った。多段急冷
塔の上部区画の第二洗浄水の液温は36〜38℃まで冷
やし、約180t/Hrを循環した。この時の急冷塔か
ら吸収塔に出ていく出口ガスの温度は37〜39℃であ
った。上部区画で凝縮した液の一部は下部区画の補給水
として戻し、残りは系外に抜き出し、後工程で処理し
た。急冷塔の循環液のpHの測定に用いた計器は横河電
機製作所(株)製の流通型pH計を用いた。
【0034】急冷塔の抜き出し液の焼却処理に用いた焼
却炉は、吸収塔の廃ガスを焼却する焼却炉で,吸収塔の
廃ガスにはプロピレン、プロパン、一酸化炭素、及び微
量のアクリロニトリル、青酸、アセトニトリル等が含ま
れている。補助燃料は灯油であり、一部は余剰の粗青酸
ガス、及び粗アセトニトリル水溶液も補助燃料の灯油を
削減する為に用いた。
【0035】廃ガス焼却炉は燃焼室が二室に分けられた
多段焼却炉で、第一段燃焼室は高さが約14m、直径が
3.4mであり、第二段燃焼室は高さが約14m、直径
が約6mで、燃焼室から煙道の内部に蒸気を回収する為
の蒸気発生コイル、燃焼用空気及び焼却する廃ガスを予
熱する為の熱交換器等が設置されている。尚、焼却廃熱
は約30Kg/cm2 Gで、300〜360℃の過熱蒸
気として回収される。
【0036】実施例及び比較例において、反応成績を表
すために用いたアクリロニトリル収率、アクロレイン収
率、アクリル酸収率、及び酢酸収率は次式で定義され
る。 アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニト
リルのモル数)/(供給したプロピレンのモル数)×1
00 アクロレイン収率(%)=(生成したアクロレインのモ
ル数)/(供給したプロピレンのモル数)×100 アクリル酸収率(%)=(生成したアクリル酸のモル
数)/(供給したプロピレンのモル数)×100 酢酸収率(%)=(生成した酢酸のモル数×2/3)/
(供給したプロピレンのモル数)×100
【0037】実施例及び比較例に於て、表した真の未反
応アンモニア量、見掛けの未反応アンモニア量は以下の
測定方法によって、次式で定義される。反応器出口ガス
中の未反応アンモニアの測定は、反応器出口ガスの所定
量を1/10規定の硝酸水溶液に吸収し、ブロムクレゾ
ールグリーンを指示薬として1/10規定の苛性ソーダ
で黄色から青色に変色した点を終点とする逆滴定法で測
定する。
【0038】真の未反応アンモニア量、つまり、反応生
成ガス中に実際に含まれている未反応アンモニア量を求
めるには反応器出口ガス中の有機酸(アクリル酸、酢酸
等)が1/10規定の硝酸水溶液に入ってくる為に未反
応アンモニアと反応した量を補正することが必要であ
る。この為に、反応器出口ガス中に有機酸(アクリル
酸、酢酸等)が多く存在すれば、見掛けの未反応アンモ
ニア量、つまり、有機酸(アクリル酸、酢酸等)と反応
後に残ると考えられる未反応アンモニアの量の値はマイ
ナスとなることがある。
【0039】見掛けの未反応アンモニア量=(逆滴定法
で求めたアンモニアのモル数) で求められ、 真の未反応アンモニア量=(見掛けの未反応アンモニア
のモル数)+(アクリル酸のモル数)+(酢酸のモル
数)
【0040】尚、実施例及び比較例に於て、急冷塔の抜
出し液の硫安及び有機酸アンモニウムを測定する方法
は、一般的に肥料分析で行われている方法であるホルム
アルデヒド法(「詳細肥料分析法」、昭和48年1月改
訂第1版39ページ、養賢堂出版)に準じて測定した。
即ち、この方法はアンモニウムイオン(NH4 + )を測
定する方法で硫安と有機酸アンモニウムの合計で表され
る。尚、アンモニウムイオン(NH4 + )に対する陰イ
オンは便宜上全て硫酸根(SO4 2-)として計算し求め
た。
【0041】廃ガス焼却炉から排出されるガス中の酸
素、及び窒素酸化物(NOx )は連続して分析が出来る
機器を用いた。酸素分析計は島津製作所製の磁気式分析
計を使用し、NOx計(窒素酸化物)は島津製作所製の
ケミカルルネッセンス法(化学発光法)によるNOx
(窒素酸化物)を使用した。
【0042】参考例 急冷塔の抜き出し液は廃ガス焼却炉で焼却を行わずに、
吸収塔から排出される廃ガスだけを焼却した。この場合
の焼却炉の補助燃料は灯油を用い200Kg/Hrを使
用した。尚、補助燃料を削減するために余剰の粗青酸ガ
ス(約92Vol%が青酸でその他が窒素である粗青酸
ガス)を200Nm3 /Hr、及び40wt%のアセト
ニトリル水溶液を200Kg/Hrを用い、吸収塔の廃
ガスが約52400Nm3 /Hrで、廃ガスの組成はプ
ロピレンとプロパンの合計は0.60Vol%、一酸化
炭素は1.16vol%、二酸化炭素は2.12Vol
%、酸素は0.28Vol%、及び少量のアクリロニト
リル、青酸、及びアセトニトリルを含むガスの合計は約
0.09Vol%、残りが不活性な窒素と水蒸気等含む
約40℃のガスを焼却した。
【0043】この時の焼却に必要な空気の合計は215
00Nm3 /Hrで、第一段燃焼室の温度は約830
℃、第二段燃焼室の温度は約800℃、排ガスの温度は
215℃、及び排ガスの酸素濃度は約1.3vol%、
NOx (窒素酸化物)は30〜35volppmであっ
た。発生蒸気用の補給水は110℃に加温した温水で行
い、30Kg/cm2 G、320℃の過熱蒸気を17.
1t/Hrの量を回収した。
【0044】実施例1 参考例に於て吸収塔の廃ガスを廃ガス焼却炉で焼却して
いるところに、急冷塔の抜き出し液を廃水貯槽に溜め込
んだものを該廃ガス焼却炉に送入し焼却した。尚、急冷
塔の抜き出し液を廃水貯槽に溜め込みを行った時の、反
応器と急冷塔の運転条件は次の通りであった。
【0045】プロピレン純度が96vol%のプロピレ
ンを用い、純プロピレンとして1150Nm3 /Hrで
供給し、アンモニア/プロピレンモル比が1.01、空
気/プロピレンモル比が8.8、反応温度が430℃、
反応圧力0.5Kg/cm2G、接触時間が3.1se
cの条件でアンモ酸化反応を行った。この時のアクリロ
ニトリル収率は81.2%、アクロレイン収率は1.0
%、アクリル酸収率は2.2%、酢酸収率は0.1%で
あり、反応生成ガス中の真の未反応アンモニア量は2
3.5×103 mol/Hr、見掛けの未反応アンモニ
ア量はー2.9×103 mol/Hrであり、有機酸/
真の未反応アンモニアモル比は1.12である。尚、反
応器出口ガス中の酸素濃度は0.3vol%であった。
【0046】急冷塔の下部区画への硫酸注入弁は閉止
し、反応器出口ガスは上下二区画に分割された多段急冷
塔で冷却と未反応アンモニアの固定化を行ったが、上部
区画の循環液のpHは5.4〜5.5であり、下部区画
の循環液のpHは5.3〜5.4で推移した。下部区画
の抜き出し液中の有機酸アンモニウームは約9wt%
(硫安換算値)、高沸物は約24wt%で推移したが粘
性も小さく良好な液質であった。この急冷塔の抜き出し
液を約1週間の間、廃水貯槽に溜め込んだ。この溜め込
まれた廃水貯槽の急冷塔の抜き出し液を測定すると、有
機酸アンモニウムは9.5wt%、高沸物は24.4w
t%であった。
【0047】参考例で示した廃ガス焼却炉の運転条件で
あった処に、廃水貯槽に溜め込まれた急冷塔の抜き出し
液を1.2t/Hrの量で、アトマイジング蒸気を0.
3t/Hr使って噴霧焼却を行ったが、空気量は215
00Nm3 /Hrから24100Nm3 /Hrに約26
00Nm3 /Hr増加させることで、排ガス中の酸素濃
度を1.3Vol%に保つことが出来た。この時の第一
段燃焼室の温度は約830℃で、第二段燃焼室の温度は
810℃であり、排ガスの温度は約215℃と変わらな
かった。排出ガスのNOx (窒素酸化物)は30〜35
volppmで、急冷塔の抜き出し液を焼却しても焼却
炉の運転に何ら問題はなかった。急冷塔の抜き出し液を
1.2t/Hr焼却したことにより、蒸気圧力が30K
g/cm2 Gで、蒸気の温度が320℃の過熱蒸気の回
収量は17.1t/Hrから20.3t/Hrと3.2
t/Hr増加した。
【0048】比較例1 プロピレン純度が96vol%のプロピレンを用い、純
プロピレンとして1150Nm3 /Hrで供給し、アン
モニア/プロピレンモル比が1.10、空気/プロピレ
ンモル比が8.7、反応温度が430℃、反応圧力0.
5Kg/cm2G、接触時間が3.1secの条件でア
ンモ酸化反応を行った。この時のアクリロニトリル収率
は82.0%、アクロレイン収率は0.4%、アクリル
酸収率は1.2%、酢酸収率は0.1%であり、反応生
成ガス中の真の未反応アンモニア量は76.5×103
mol/Hr、見掛けの未反応アンモニア量は61.5
×103 mol/Hrであり、有機酸/真の未反応アン
モニアモル比は0.20であった。尚、反応器出口ガス
中の酸素濃度は0.3vol%であった。
【0049】反応器出口ガスは上下二区画に分割された
多段急冷塔で冷却と未反応アンモニアを硫酸で固定化す
る為に、上下二段の各区画の循環液のpHが5.4〜
5.6となるように硫酸を下段区画に注入した。下部区
画の抜き出し液中には硫安が約28.2wt%(硫安換
算値)、高沸物は約22wt%であった。硫安が高濃度
で存在する為に廃ガス焼却炉で燃やすことは出来ず、蒸
気の回収も出来なかった。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法は、アクリロニトリル収量
を維持しつつ、硫安の除去工程を経ないで、且つ硫黄酸
化物を排出することなく急冷塔の抜き出し液を容易に焼
却できるという効果がある。又、装置の腐食がなく焼却
による廃熱を蒸気として回収出来るという効果もある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロニトリル製造に於ける急冷塔の
    抜出し液の処理方法に於いて、アンモ酸化反応生成ガス
    中の有機酸/未反応アンモニアモル比が0.8〜3.0
    であって、該有機酸と未反応アンモニアを反応せしめる
    ことによって未反応アンモニアを固定化した急冷塔の抜
    出し液を焼却することを特徴とする処理方法。
  2. 【請求項2】 急冷塔の抜き出し液を吸収塔の排出ガス
    と同時に排出ガス焼却炉で焼却することを特徴とする請
    求項1記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 急冷塔抜き出し液を処理すると同時に焼
    却炉の排ガスを熱交換することにより蒸気を回収するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の処理方法。
JP4257595A 1995-01-31 1995-02-08 アクリロニトリル製造に於ける急冷塔廃水の処理方法 Pending JPH08206643A (ja)

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