JP4045839B2 - リベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置およびリベットによる結合構造 - Google Patents

リベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置およびリベットによる結合構造 Download PDF

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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J15/00Riveting
    • B21J15/10Riveting machines
    • B21J15/36Rivet sets, i.e. tools for forming heads; Mandrels for expanding parts of hollow rivets

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変形した先端部がシート材の隆起部に包まれた状態となるよう完全には貫通することなしにシート材に挿入される自己穿孔型リベットのリベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置並びにリベットによる結合構造に関し、特に、接着剤を介在させたシート材の締結に好適なリベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置並びにリベットによる結合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のリベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置並びにリベットによる結合構造は知られており、例えば、特開平8−505087号公報に開示されるものがある。
【0003】
これは、ダイス上に重ねてクランプした二枚のシート材に、円筒状の軸部と頭部とを備えたリベットの軸部を押し込み、軸部が手前のシート材をダイス側に変形させつつ貫通し、ダイス側でその軸部を先端から拡径させることで両シート材を完全には貫通することなしに締結するようにしている。リベットの変形した軸部の先端部はシート材のダイス側の隆起部に包まれた状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スチールとアルミニウム等の異種材料のシート材を接合する場合、接合部境界面に水等が浸入することによるシート材の電食を防止するため、両シート材間に接着剤を塗布等により介在させたり樹脂塗装による被膜を形成したりすることが行われる。
【0005】
しかしながら、上記従来例では、図13(A)に示すように、リベット打ち込みに先立ち、環状のセッタ111とダイス105のクランプ面106、113でシート材W1、W2をクランプして互いに接触させる。このクランプ時に、環状のクランプ面106、113でシート材W1、W2はクランプされるため、シート材W1、W2間の接着剤W3は環状のクランプ面W1、W2の内周部に閉じ込められ、接着剤溜まりW30を作る状態となる。
【0006】
この接着剤溜まりW30は、シート材W1、W2の板厚が比較的薄い場合や塗布後の垂れ落ち防止のため比較的に粘度が高く塗装工程での塗装オーブンの加熱により硬化する車体用接着剤において生じやすい。
【0007】
このように、接着剤W3を閉じ込めた状態でリベット101を押し込む場合には、溜まった接着剤W3の圧力上昇によってダイス側シート材W2に余分の延びを生じさせ、結果として亀裂が発生することがある。特にダイス105側のシート材W2として伸びの少ないアルミニウム等の軽金属材料とした場合には、亀裂の発生が顕著となる。
【0008】
前記亀裂は、水分の浸入を阻止できずシート材W1、W2の電食発生を誘引し、また、疲労強度(耐久強度)が低下し、見栄えも悪いものであった。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、接着剤を介在させるも亀裂発生を抑制できるリベット打ち込み方法およびリベット打ち込み装置並びにリベットによる結合構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み方法において、クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、を含むダイスを使用して、打ち込みにより形成する膨出部をシート材面方向に不均一に拡径することを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記膨出部のシート材面方向への不均一な拡径は、円周方向等角度間隔になされることを特徴とする。
【0014】
の発明は、接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み装置において、クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、を含むダイスを備えることを特徴とする。
【0015】
の発明は、第3の発明において、前記溝は、円周方向等角度間隔に配置されていることを特徴とする。
【0016】
の発明は、接着剤層を介在させた一対のシート材の自己穿孔式のリベットによる結合構造において、クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、を含むダイスを使用して、打ち込みにより形成される膨出部を不均一に拡径させることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】
したがって、第1の発明では、接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み方法において、打ち込みにより形成する膨出部をシート材面方向に不均一に拡径するため、シート材間に介在させた接着剤が拡径させた部分に流動し、残余のシート材間の隙間の接着剤を薄く均一にでき、シート材の亀裂を防止できる。
【0018】
第2の発明では、第1の発明の効果に加えて、膨出部のシート材面方向への不均一な拡径は、円周方向等角度間隔になされるため、接着剤をリベット円周方向において接着剤の層を薄く均一に形成でき、接合部の品質の安定化を図ることができる。
【0019】
第3の発明では、接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み装置において、ダイス溝の外周壁が複数の箇所で開放された形状としたため、リベット打ち込み時、外周壁の開放された部分へ当接するシート材は外方への更なる拡径変形が可能であり、リベットの軸部先端により部分的に拡径される。この部分的な拡径によりシート材間の接着剤が存在する空間を部分的に拡大させ、拡径されない残余の空間の接着剤の拡径部分への流動が許容され、残余部分のシート材間の隙間の接着剤を薄く均一にでき、シート材の亀裂を防止できる。
【0020】
さらに、溝を、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝で構成したため、クランプ時にダイス溝に対応する部位のシート材間の接着剤をダイスが当接する部分の外周側へ前記溝に対応する部分を介して流動させ、ダイス溝に対応する部位のシート材間に接着剤の溜まりを形成することがない。従って、シート材間の隙間の接着剤を薄く均一にでき、シート材の亀裂を防止できる効果をより一層向上させることができる。
【0021】
の発明では、第3の発明の効果に加えて、膨出部のシート材面方向への不均一な拡径は、円周方向等角度間隔になされるため、接着剤をリベット円周方向において接着剤の層を薄く均一に形成でき、接合部の品質の安定化を図ることができる。
【0022】
の発明では、接着剤層を介在させた一対のシート材の自己穿孔式のリベットによる結合構造において、打ち込みにより形成される膨出部の外径を不均一に拡径させたため、シート材間に介在させた接着剤が拡径させた部分に流動し、残余のシート材間の隙間の接着剤を薄く均一にでき、シート材の亀裂を防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態のリベット打ち込み装置を図1〜図5に基づいて説明する。
【0024】
図1に示すように、本実施形態のリベット1は、頭部2と、頭部2の下面より延びた中空の軸部3とから成る自己穿孔式中空リベット(セルフピアスリベットともいう)となっている。また、リベット1の頭部2及び軸部3の形状はそれぞれ円形となっている。軸部3の先端は先拡がりのテーパ4に形成され、打ち込みに連れて軸部3は先端から拡径されてゆく。
【0025】
図2に示すように、本実施形態のリベット打ち込み装置のダイス5は、締結されるシート材にクランプ時より接触する環状のクランプ面6と、クランプ面6の半径方向内方にあって中央部が突部7となりクランプ面6との間に環状に窪んで形成されたダイス溝8とを備える。
【0026】
前記クランプ面6を構成する環状部分は、図3に示すように、等角度間隔、図示例は90度毎をもって環状部分を半径方向に横断する複数の溝9が形成され、各溝9の内周端はダイス溝8に開口している。従って、前記溝9を含まないダイスのA−A線による断面を示す図4では、ダイス溝8の外周はクランプ面6を構成する環状部分により形成される外周壁10により閉じられている。他方、前記溝9を含むダイスのB−B線による断面を示す図5では、ダイス溝8の外周側は溝9に開放している。
【0027】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0028】
本実施形態では、図6(A)、(B)および図7(A)、(B)に示す工程を経てリベット1が押込まれる。図6(A)は、シート材のセット状態を示し、ダイス5のクランプ面6に接着剤W3(或いは、接着剤層W3)を介在させた二枚のシート材W1、W2を当接させ、ダイス5に対向して環状のセッタ11およびセッタ11内にあってリベット1を先端に保持したパンチ12が配列される。
【0029】
前記接着剤W3としては、例えば、防錆仕様の車体用接着剤として一般的なゴム系とエポキシ系であり、粘度は20℃で2000〜3000ポイズ程度である。
【0030】
次いで、図6(B)に示すように、セッタ11がダイス5側に前進され、その先端クランプ面13とダイス5のクランプ面6とでシート材W1、W2を挟みクランプする。この状態において、シート材W1、W2はセッタ11とダイス5のクランプ面6、13間で環状に挟み込まれ、両シート材W1、W2間に介在させた接着剤W3を環状のクランプ面6、13よりクランプされていない内外周側に追い出しシート材W1、W2同士は環状に接触する。内周側の接着剤W3はクランプ面、13の押し圧力で圧力上昇する。ここで、本実施形態のダイス5においては、等角度間隔を持って半径方向の溝9をクランプ面6に設けている。このため、圧力が上昇した内周側の接着剤Wは、溝9が配置されたシート材W1、W2同士の接触が弱い部分からクランプ面6、13の外周側への接着剤W3の流動を許容し、図中矢印のように、流出させる。このため、クランプ面6、13で囲まれる部分のシート材W1、W2間の接着剤W3の閉じ込め量を少なくできる。
【0031】
次いで、図7(A)に示すように、パンチ12を前進させて、保持しているリベット1の軸部3を先端から順次シート材W1、W2に押し込む。シート材W1、W2は軸部3によりダイス5側に押され、ダイス5側のダイス溝8による拘束を受けつつ変形して膨出部W4を形成してゆく。
【0032】
次いで、図7(B)に示すように、リベット1の軸部3がパンチ12側のシート材W1を貫通し、ダイス5側のシート材W2内に進入し、パンチ12によりリベット1の頭部2がシート材W1に押込まれ、膨出部W4がダイス溝8に倣うことでリベット1の打ち込みが完了する。
【0033】
図8(A)〜(C)は、ダイス5の溝9を含む断面において、リベット1のシート材W1、W2への進入状態の詳細を、初期(A)、中期(B)、終期(C)に分けて示すものである。初期(図8(A))においては、リベット1の軸部3がシート材W1、W2をダイス溝8の突起7に押し付け、軸部3の先端が片側のシート材W1に進入している状態を示している。この状態においては、シート材W1、W2間の接着剤層W3はまだ連続した状態である。
【0034】
中期(図8(B))においては、リベット1の軸部3が片側のシート材W1を貫通し、接着剤層W3を突き抜けて他方のシート材W2に進入する状態を示している。他方のシート材W2の背面はダイス面8に押し付けられ、軸部3は拡径された先端となる。軸部3の拡径に連れ、ダイス5側のシート材W2の軸部3が進入した部分も半径方向外側に押し広げられてゆく。この押し広げにより軸部3の外周側のシート材W1、W2間の接着剤W3が存在する隙間の厚さも徐々に厚くなる。
【0035】
終期(図8(C))においては、ダイス5側のシート材W2の外周がダイス溝8の外周壁10に押し付けられることでその拡径が阻止され、一方押込まれるリベット1の軸部3の先端はダイス溝8に沿って拡径する。軸部3の拡径は軸部3が貫通しているパンチ側シート材Wの該当部分も外側へ拡径するため、軸部3の外周側のシート材W1、W2間の接着剤W3が存在する隙間の厚さが狭められる。
【0036】
他方、ダイス溝8の外周壁10が溝9の存在により取り去られた部分おいては、図示するように、ダイス5側のシート材W2の外側への変形は許容され、シート材W1、W2間の接着剤W3が存在する隙間の厚みを増加させる。
【0037】
このため、溝9のない部分の隙間にある接着剤W3は溝9のある厚みを増加させる隙間へ流動し、接着剤W3の内部圧力の上昇を緩和抑制し、全体として薄く均一な接着剤層W3が形成される。図中、W4が膨出部を示す。
【0038】
図9は溝9がある部分のシート材W1、W2の断面図を、図10は溝9のない部分のシート材W1、W2の断面図を夫々示す。図9においては、リベット1の軸部3の外周側において、ダイス5側のシート材W2の外周側が点線図示の状態から実線図示のごとく、溝9がある部分で拡径し、この拡径は接着剤層W3の厚みを増加させる。この接着剤層W3の厚み増加により接着剤W3の内圧上昇が抑制され、溝9のない部分の接着剤層W3は、図10に示すように、薄く均一な接着剤層W3となる。このため、ダイス5側のシート材W2には亀裂が発生することが抑制される。
【0039】
ところで、クランプ面6に溝9を持たない従来例では、図13(A)に示すクランプ状態において、接着剤W3がリング状のクランプ面106、113より内外周側に押し出され、内周側において、接着剤溜W30まりが形成され、図13(B)におけるリベット打ち込み状態では、接着剤溜まりW30を内在した状態でリベット101が打ち込まれ、リベット101の軸部103の縁によりさらに接着剤溜まりW30が内外W31、W32に分断される。そして、図14に示すように、リベット1が完全に打ち込まれた状態では、ダイス105側のシート材W3の外周側がダイス溝108の外周壁110により外側への変形を阻止される。このため、ダイス溝108内で拘束された状態で接着剤溜まりW30の接着剤の内圧が極端に上昇し、シート材W2の薄くなった表面側に亀裂Sを発生させる。
【0040】
図11は、本実施形態の変形例を示すものであり、図2〜5のダイスにおいては、クランプ面6に4個の溝9を90度毎に配置するものであったが、本例においては、さらに4個の溝9を加えて、8個の溝9を等角度間隔をおいて配置したものである。このため、薄くなる接着剤層W3の接着剤をより近く配置されている厚くなる接着剤層W3に効果的に流動させ、より一層接着剤W3の圧力上昇を抑制して薄く均一な接着剤層W3を形成でき、亀裂発生の防止と接合部の品質安定化が図れる。
【0041】
図12は、本実施形態の他の変形例を示すものであり、クランプ面6に設ける溝9をクランプ面6を内外周に横断して設けるのでなく、内周側のみに溝9Aを設けるものであり、前記した各実施形態と同様に作動させることができ、しかも、クランプ面6がリング状に形成できるため、ダイス5の強度も向上できる。
【0042】
本実施の形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。即ち、接着剤W3を介在させた一対のシート材W1、W2への穿孔式のリベット打ち込み方法において、打ち込みにより形成する膨出部W4のシート材W1、W2面方向の拡がりを溝9のない部分に対し溝9のある部分を拡径して不均一とするため、シート材W1、W2間に介在させた接着剤W3が拡径させた部分に流動し、残余のシート材W1、W2間の隙間の接着剤W3を薄く均一にでき、シート材W1、W2の亀裂を防止できる。
【0043】
膨出部W4の拡がりを円周方向等角度間隔において拡径するため、接着剤W4をリベット1円周方向において接着剤W3の層を薄く均一に形成でき、接合部の品質の安定化を図ることができる。
【0044】
リベットの打ち込み装置において、ダイス溝8の外周壁10が複数の箇所で開放された形状としたため、リベット打ち込み時、外周壁10の開放された部分へ当接するシート材W2は外方への更なる変形が可能であり、リベット1の軸部3先端により部分的に拡径される。この部分的な拡径によりシート材W1、W2間の接着剤W3が存在する隙間を部分的に拡大させ、拡径されない残余の空間の接着剤W3の拡径部分への流動が許容され、残余部分のシート材W1、W2間の隙間の接着剤W3を薄く均一にでき、シート材W2の亀裂を防止できる。
【0045】
前記溝9は、円周方向等角度間隔に配置しているため、接着剤W3が均等に配置した拡径部分に流動してゆき、リベット1の円周方向において接着剤W3の層を薄く均一に形成でき、接合部の品質の安定化を図ることができる。
【0046】
図2、3に示す、クランプ面6に形成され、クランプ面6を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端がダイス溝8に開口する複数の溝9で構成したものにおいては、クランプ時にダイス溝8に対応する部位のシート材W1、W2間の接着剤W3をダイス5が当接する部分の外周側へ前記溝9に対応する部分を介して流動させ、ダイス溝8に対応する部位のシート材W1、W2間に接着剤W3の溜まりを形成することがない。従って、得られるシート材W1、W2間の隙間の接着剤W3を薄く均一にでき、シート材W2の亀裂を防止できる効果をより一層向上させることができる。
【0047】
しかも、本実施態様のリベット1による結合構造において、打ち込みにより形成される膨出部W4の外径を不均一に拡径させたため、シート材W1、W2間に介在させた接着剤W3が拡径させた部分に流動し、残余のシート材W1、W2間の隙間の接着剤W3を薄く均一にでき、シート材W2の亀裂を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるリベットを示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態におけるリベットの打ち込み装置のダイスの斜視図。
【図3】図2に示すダイスの平面図。
【図4】図3におけるダイスのA−A線による断面図。
【図5】図3におけるダイスのB−B線による断面図。
【図6】本実施形態のリベット打ち込み工程を(A)、(B)に分けて示す断面図。
【図7】本実施形態の図6に続くリベット打ち込み工程を(A)、(B)に分けて示す断面図。
【図8】リベット打ち込み工程におけるシート材の変形過程を(A)〜(C)に分けて示す断面図。
【図9】リベット打ち込み終了時におけるダイス溝の外周壁に溝が存在する部分の接着剤の分布状態を示す断面図。
【図10】リベット打ち込み終了時におけるダイス溝の外周壁に溝が存在しない部分の接着剤の分布状態を示す断面図。
【図11】 本発明の第一実施形態のリベット打ち込み装置のダイスの変形例を示す平面図。
【図12】 本発明の第一実施形態のリベット打ち込み装置のダイスの他の変形例を示す斜視図。
【図13】 従来例におけるリベット打ち込み工程を(A)、(B)に分けて示す断面図。
【図14】 従来例におけるリベット打ち込み終了時におけるシート材およびリベットの断面図。
【符号の説明】
W1、W2 シート材
W3 接着剤(接着剤層)
W4 膨出部
1 リベット
2 頭部
3 軸部
4 テーパ
5 ダイス
6、13 クランプ面
7 突部
8 ダイス溝
9 溝
10 外周壁
11 セッタ
12 パンチ

Claims (5)

  1. 接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み方法において、
    クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、
    前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、
    前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、
    を含むダイスを使用して、
    打ち込みにより形成する膨出部をシート材面方向に不均一に拡径する、
    ことを特徴とするリベット打ち込み方法。
  2. 前記膨出部のシート材面方向への不均一な拡径は、円周方向等角度間隔になされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のリベット打ち込み方法。
  3. 接着剤を介在させた一対のシート材への自己穿孔式のリベット打ち込み装置において、
    クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、
    前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、
    前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、
    を含むダイスを備える、
    ことを特徴とするリベット打ち込み装置。
  4. 前記溝は、円周方向等角度間隔に配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のリベット打ち込み装置。
  5. 接着剤層を介在させた一対のシート材の自己穿孔式のリベットによる結合構造において、
    クランプ時に前記シート材に接触する環状のクランプ面と、
    前記クランプ面の半径方向内方にあって中央部が突部となりクランプ面との間に環状に窪んで形成されたダイス溝と、
    前記クランプ面に形成され、クランプ面を構成する環状部分を半径方向に横断し、内周端が前記ダイス溝に開口する複数の溝と、
    を含むダイスを使用して、
    打ち込みにより形成される膨出部を不均一に拡径させる、
    ことを特徴とするリベットによる結合構造。
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