JP2008290111A - かしめ方法、かしめ装置及びかしめ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】余剰接着剤をインターロック部から排出して充分な接合強度を確保し得るインターロック量を得ることができるかしめ方法を提供する。
【解決手段】2枚の金属板10、11の間に接着剤12を塗布し重ね合わせてワークWとした後、そのワークをダイ1の上に置き、かしめる部位の周囲をストリッパ3で押さえながら該ストリッパ3の中心に設けたポンチ2を前記ダイ1に形成した凹部4内まで押し込んでワークWの一部を加圧成形し、ポンチ2側に配置された金属板10の一部をダイ1側に配置された金属板11に食い込ませてインターロック部16を形成することにより金属板10、11同士を結合させる。ポンチ2をダイ1に形成した凹部4内まで押し込んで行ったときに、ワークWがへこんで形成されるかしめ部13における縦壁13bの一部に空隙部15を形成し、その空隙部15に底壁13aからの余剰接着剤12を流れ込ませて溜めるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、いわゆるメカニカルクリンチ接合により金属板同士を点接合するかしめ方法、かしめ装置及びかしめ構造に関する。
2枚の金属板を点接合する技術としては、例えば、接着剤を2枚の金属板間に塗布したワークの一部をポンチでダイに形成した凹部内に押し込んで加圧成形し、上側の金属板の一部を下側の金属板に食い込ませる(インターロックする)ようにするメカニカルクリンチ接合技術が知られている(例えば、特許文献1など参照)。
このメカニカルクリンチ接合技術において、かしめ部の周囲をストリッパで均一に押さえ込んでかしめ加工を行った場合、インターロック部(食い込み部)に接着剤が溜まり本来必要な食い込み量を確保することができない。
特許文献1のかしめ技術では、余剰接着剤をインターロック部から排出するために、ワークを押さえ付けるストリッパの座面に突起を放射状に形成してワークとストリッパが部分的な接触となるようにして、このストリッパの突起で押圧される高面圧の部位と突起で押圧されない低面圧の部位とを生じさせることによって、低面圧部位から余剰接着剤を逃がすようにしている。
特開平6−114471号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、かしめの初期段階では接着剤の排出が可能であるが、ポンチを押し込んで行くポンチストロークが大きくなるに連れて接着剤の排出が困難になる。そのため、インターロック部に接着剤が残留し、インターロック量(食い込み量)を充分に確保することができず、安定した接合強度を得ることができない。また、ストリッパに形成した突起によりワーク表面にしわが生じ、外観を損ねる。
そこで、本発明は、余剰接着剤をインターロック部から排出して充分な接合強度を確保し得るインターロック量を得ることができ且つワーク表面にしわが発生しないかしめ方法、かしめ装置及びかしめ構造を提供することを目的とする。
本発明のかしめ方法は、少なくとも2枚の金属板の間に接着剤を塗布し重ね合わせてワークとした後、そのワークをかしめ装置のダイの上に置き、かしめる部位の周囲をストリッパで押さえながら該ストリッパの中心に設けたポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んでワークの一部を加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置された金属板に食い込ませてインターロック部を形成することにより金属板同士を結合させる。そして、本発明では、前記ポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んで行ったときに、前記ワークがへこんで形成されるかしめ部における縦壁の一部に空隙部を形成し、その空隙部に底壁からの余剰接着剤を流れ込ませて溜めるようにする。
本発明のかしめ装置は、少なくとも2枚の金属板の間に接着剤を塗布し重ね合わせたワークをダイの上に置き、かしめる部位の周囲をストリッパで押さえながら該ストリッパの中心に設けたポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んでワークの一部を加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置された金属板に食い込ませてインターロック部を形成することにより金属板同士を結合させるものである。特に、本発明のかしめ装置では、前記ポンチの外周面の一部に加圧低減用突起部を形成し、その加圧低減用突起部と対応する前記ダイに加圧低減用溝部を形成して、前記加圧低減用突起部と前記加圧低減用溝部とで加圧される前記ワークの部位が前記加圧低減用溝部の底面に接触することのないように、これら加圧低減用突起部と加圧低減用溝部の傾斜角度を異なるようにした。
本発明のかしめ構造は、少なくとも2枚の金属板の間に接着剤が塗布されて重ね合わされたワークの一部をポンチでダイに形成した凹部内まで押し込んで加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置した金属板に食い込ませてインターロック部を形成してなるものである。特に、このかしめ構造では、前記ワークの一部がへこんで形成されるかしめ部における縦壁の一部に、底壁からの余剰接着剤が流れ込む空隙部を備える。
本発明のかしめ方法によれば、かしめ部における縦壁の一部に空隙部を形成し、その空隙部に底壁からの余剰接着剤を流れ込ませて溜めるようにしたので、かしめの初期段階からかしめ完了時まで余剰接着剤がインターロック部から排出され、接合強度を充分に確保し得るインターロック量を得ることができ、安定した接合強度が得られる。
本発明のかしめ装置によれば、ポンチの外周面の一部に形成した加圧低減用突起部と、ダイに形成した加圧低減用溝部とで加圧されるワークの部位が前記加圧低減用溝部の底面に接触することのないように、これら加圧低減用突起部と加圧低減用溝部の傾斜角度を異なるようにしたので、これら突起部及び溝部で挟まれた部位は他の部位に対して低圧で押圧されることから、この部位にかしめ部の底壁から余剰接着剤が流れ込み、インターロック部の接着剤量を少なくすることができる。
また、本発明のかしめ装置によれば、加圧低減用突起部と加圧低減用溝部とによりワークにはかしめ部の外周に突出するリブが形成されるため、このリブによりかしめ部の剛性が高まり金属板同士の剥離強度が向上すると共に、このリブによりかしめ時に金属板が回転して位置決め不良が生じるのを防止することができる。
本発明のかしめ構造によれば、ワークの一部がへこんで形成されるかしめ部における縦壁の一部に、底壁からの余剰接着剤が流れ込む空隙部を備えたので、接合強度を充分確保し得る程度にインターロック量を得ることができ、安定した接合強度を得られる。また、本発明のかしめ構造によれば、空隙部に余剰接着剤が溜まることにより、金属板間の剥離強度を向上させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「第1の実施の形態」
先ず、かしめ装置について説明する。図1は第1の本実施の形態におけるかしめ装置の斜視図、図2はそのかしめ装置の要部を示し、(A)はポンチの断面図、(B)はダイの断面図である。
本実施の形態のかしめ装置は、図1及び図2に示すように、少なくとも2枚の金属板の間に接着剤を塗布し重ね合わせて形成したワークの一部をかしめて結合させるためのダイ1と、ポンチ2と、ストリッパ3とから構成される。
ダイ1には、ワークにかしめ部を形成するための平面視円形状をなす凹部4が形成されている。この凹部4の底面4aには、該底面4aよりも一段低い円環溝5が外周部に形成されている。この円環溝5は、前記ポンチ2によりワークを前記凹部4内に押し込んで加圧成形したときに、加圧により生じる金属板の余肉の逃げ部として利用される。
また、前記凹部4の開口周縁部には、ワークを載せるワーク載置面1aから凹部4に向けて斜め切り欠かれた細長いスリットとして形成される加圧低減用溝部6が形成されている。かかる加圧低減用溝部6は、平面視円形状をなす凹部4を3等分する位置にそれぞれ形成されている。この加圧低減用溝部6の底面6aは、凹部4の中心から外側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
ポンチ2は、先端部2Aが若干先細りとなった円柱体として形成され、その先端部2Aでワークをダイ1の凹部4内へ押し込んで加圧成形するようになっている。このポンチ2の外周面の一部には、前記加圧低減用溝部6と対応する位置に、外方に突出する突起としての加圧低減用突起部7が形成されている。この加圧低減用突起部7は、ワークを押圧する押圧面7aを有している。この押圧面7aは、ポンチ2でワークを凹部4内に押し込んで行ったときに、前記加圧低減用突起部7と前記加圧低減用溝部6とで加圧されるワークの部位が当該加圧低減用溝部6の底面6aに接触することのないように、前記加圧低減用溝部6の底面6aに対してそれの傾斜角度θ1、θ2を異にしている。
本実施の形態では、加圧低減用溝部6の底面6aの傾斜角度をθ1とし、加圧低減用突起部7の押圧面7aの傾斜角度をθ2としたときに、θ1<θ2なる関係としている。このように、互いの傾斜面(底面6aと押圧面7a)の傾斜角度θ1、θ2を異ならせることで、これら加圧低減用溝部6と加圧低減用突起部7とで加圧されるワークは、その他の部位よりも低圧で加圧されることになる。
ストリッパ3は、ダイ1のワーク載置面1aに置かれたワークをこのワーク載置面1aに押し付けて位置決めするためのもので、前記ダイ1とほぼ同一径をなす円柱体として形成されている。そのストリッパ3の中心部には、ポンチ2をスライドガイドさせるためのスライドガイド孔8と、ポンチ2に形成された加圧低減用突起部7のガイド孔9と、が軸芯方向に形成されている。
次に、以上のように構成されたかしめ装置を使用して2枚の金属板をメカニカルクリンチ接合するかしめ方法及びその方法で製造されたかしめ構造について説明する。
図3は本実施の形態のかしめ方法を適用したかしめ工程を順次示す工程図、図4は本実施の形態のかしめ方法で製造されたかしめ構造を示し、(A)はかしめ構造の一面側を示す斜視図、(B)はかしめ構造の他面側を示す斜視図、(C)はかしめ構造の断面図である。
先ず、図3(A)に示すように、2枚の金属板10、11の間に接着剤12を塗布しこれらを重ね合わせてワークWとした後、そのワークWをダイ1のワーク載置面1aの上に置く。ワークWをワーク載置面1aの上に置くに際しては、かしめ部を形成する位置が前記ダイ1の凹部4と対応する位置とする。2枚の金属板10、11は、同一材料でも異種材料でもよい。例えば、一方の金属板には鋼材、他方の金属板にはアルミニウム合金などが用いられる。
次に、図3(B)に示すように、ストリッパ3をワークWに押し付ける。ストリッパ3は、前記ワークWのかしめる部位の周囲をワーク載置面1aに押し付けることで、ワーク加圧成形時に該ワークWが位置ずれしないようにするためのものである。ストリッパ3でワークWをダイ1側に固定したらポンチ2を下降させてかしめを開始する。ポンチ2が次第に下降されて行くと、図3(C)に示すように、ワークWがダイ1に形成された凹部4内に押し込まれて行く。
前記凹部4内にワークWが押し込まれて加圧成形されることでかしめ部13が次第に形成されて行く。このとき、ポンチ2に形成された加圧低減用突起部7もワークWを押圧するが、この加圧低減用突起部7の押圧面7aでワークWを押圧する押圧力がその他の部位よりも低圧とされる。そのため、前記加圧低減用突起部7で押されたワークWの部位は、図3(D)で示すように、加圧低減用溝部6の底面6aと接触せず、当該底面6aに対して隙間14を形成する。その結果、前記ダイ1の底面4aとポンチ2の先端部2Aとで挟み込まれたかしめ部13の底壁13aにある接着剤12のうち余剰部分が、縦壁13bへと流れ込んで、この縦壁13bの一部に形成される2枚の金属板10、11間の空隙部15に溜まる。
このように、かしめ部13のうち加圧力を他の部位よりも低圧にする加圧低減用溝部6と加圧低減用突起部7とに対応する部位に、余剰接着剤12を底壁13aから縦壁13bへと排出させて溜める空隙部15を形成することで、インターロック部(食いつき部)16に過剰な接着剤12が残存することはない。
また、ポンチ2が凹部4内に押し込まれてかしめ完了時になると、一方の金属板10の一部が他方の金属板11に食い込んで充分な接合強度が得られるインターロック部16が形成される。また、ダイ1とポンチ2とで押圧されて余ったワークWの余肉は、前記凹部4の外周囲に形成された環状溝5に押し込まれる。
以上のようにして製造されたかしめ構造は、図4に示すように、かしめ部13において一方の金属板10が他方の金属板11の一部に食い込むインターロック部16が形成されることで、2枚の金属板10、11が結合された構造となっている。かしめ部13は、ワークWの一面から他面へ向けて円形状に突出する平面視円形状の底壁13aと、この底壁13aから立ち上がる縦壁13bと、この縦壁13bの周面の一部から外側に伸びるようにして形成されたリブ17と、からなる。
このかしめ部13においては、前記リブ17が形成された部位には、この部位が他の部位よりも低い加圧力で加圧されることから2枚の金属板10、11間に空隙部15が形成されている。この空隙部15には、かしめ部13の底壁13aから縦壁13bを通って排出される余剰の接着剤12が溜まっている。そのため、かしめ部13の底壁13aと縦壁13bとに存在する接着剤12は、これら2枚の金属板10、11を接合するに充分な量とされると共に、インターロック部16に余剰接着剤12が存在していない。これにより、インターロック部16は、従来構造の図5に示すような余剰接着剤12に邪魔されて必要なインターロック量(食い込み量)Sが確保されることはなく、2枚の金属板10、11同士を結合するに充分なインターロック量Sを確保している。図5の従来構造では、インターロック部16が僅かに形成されるだけで、その部位に接着剤12が溜まる隙間18が形成されてしまうが、本実施の形態では、接着剤12を排出できるのでインターロック量Sを充分に形成できる。
以上、本実施の形態によれば、かしめ部13における縦壁13bの一部に空隙部15を形成し、その空隙部15に底壁13aからの余剰接着剤12を流れ込ませて溜めるようにしたので、かしめの初期段階からかしめ完了時まで余剰接着剤12がインターロック部16から排出され、接合強度を充分に確保し得るインターロック量を得ることができ、安定した接合強度を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、ポンチ2をダイ1に押し込んでワークWを加圧成形するときに、その加圧力を他の部位に対して低圧として空隙部15を形成するため、かしめ加工工程の中で余剰接着剤12を排出させる空隙部15を形成することができ、余分な加工工程を減らすことができる。
また、本実施の形態によれば、インターロック部16から余分な接着剤12を排出することができるので、かしめ部13の底壁13aの板厚管理により、かしめ部13における引っ張り強度及び剥離強度などの強度保証を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、ポンチ2の外周面の一部に形成した加圧低減用突起部7と、ダイ1に形成した加圧低減用溝部6とで加圧されるワークWの部位が加圧低減用溝部6の底面6aに接触することのないように、これら加圧低減用突起部7と加圧低減用溝部6の傾斜角度θ1、θ2を異なるようにしたので、これら突起部7及び溝部6で挟まれた部位は他の部位に対して低圧で押圧され、この部位にかしめ部13の底壁13aから余剰接着剤12が流れ込み、インターロック部16の接着剤量を少なくすることができる。
また、本実施の形態によれば、加圧低減用突起部7と加圧低減用溝部6とによりワークWにはかしめ部13の外周に突出するリブ17が形成されるため、このリブ17によりかしめ部13の剛性が高まり金属板10、11同士の剥離強度が向上すると共に、このリブ17によりかしめ時に金属板10、11が回転して位置決め不良が生じるのを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、ワークWの一部がへこんで形成されるかしめ部13における縦壁13bの一部に、底壁13aからの余剰接着剤12が流れ込む空隙部15を備えたので、接合強度を充分確保し得る程度にインターロック量を得ることができ、安定した接合強度を得られる。また、本実施の形態のかしめ構造によれば、空隙部15に余剰接着剤12が溜まることにより、金属板10、11間の剥離強度を向上させることができる。
「第2の実施の形態」
第2の実施の形態は、第1の実施の形態でかしめ部13の縦壁13bに形成した空隙部15を、金属板10、11の重ね合わせ面にローレット加工を施することにより形成した例である。
図6はワーク形成工程を示し、(A)は一方の金属板の斜視図、(B)はローレット加工された他方の金属板の斜視図、(C)はローレット加工された金属板の要部拡大断面図、図7は第2の実施の形態におけるかしめ装置の斜視図、図8は第2の本実施の形態におけるかしめ方法で製造されたかしめ構造を示し、(A)はかしめ構造の一面側を示す斜視図、(B)はかしめ構造の他面側を示す斜視図、(C)はかしめ構造の断面図である。
第2の実施の形態では、2枚の金属板10、11に異種金属を使用した場合、相対的に固い材料側(鋼とアルミニウム合金の場合は鋼)の金属板11の重ね合わせ面11aに、ローレット加工を施す。ローレット加工を施すことで、金属板11の重ね合わせ面11aには、図6(C)に示すように微細な凹凸が形成される。
次に、ローレット加工された金属板11と何も加工されていない金属板10の対向面に接着剤12を塗布した後、これら2枚の金属板10、11を張り合わせてワークWを形成する。そして、ワークWをダイ1のワーク載置面1aの上に配置し、図7に示すダイ1とポンチ2とストリッパ3からなるかしめ装置でかしめ加工を行う。この実施の形態のかしめ装置は、第1の実施の形態で形成した加圧低減用溝部6と加圧低減用突起部7をダイ1とポンチ2から無くした点以外は、第1の実施の形態のかしめ装置と同じ構成である。
このかしめ装置でワークWをかしめると、かしめ部13の底壁13aに存在する接着剤12は、ローレット加工されることで表面が粗くされた凹凸により形成される金属板間の隙間から余剰量が排出され、縦壁13bに形成されたローレット加工による空隙部15に溜まる。また、かしめ時に、柔らかい方の金属板10が前記凹凸により形成された隙間に入り込むため、接合強度がさらに向上する。
第2の実施の形態によれば、一方の金属板11の重ね合わせ面11aに微細な凹凸形状を形成しているので、かしめ部13の底壁13aの余剰接着剤12をこの凹凸で形成される隙間を通して排出でき、縦壁13bに形成された前記凹凸による空隙部15にその余剰接着剤12を溜めることができる。したがって、この実施の形態によれば、ダイ1とポンチ2に特別な加工を施すことなく、簡単に余剰接着剤12を排出させることが可能となる。このようにして得られたかしめ部13は、2枚の金属板10、11を接合し得る程度に充分なインターロック量を形成でき、高い接合強度を得ることができる。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、上述の実施の形態は、本発明の一例に過ぎず、前記した実施の形態に制限されることはない。
第2の実施の形態では、ローレット加工を施すことで金属板11の重ね合わせ面11aに微細な凹凸形状を形成したが、その重ね合わせ面11aに微小な粒子を高速で吹き付けて微細な凹凸形状を形成するサンドブラスト加工を採用してもよい。
また、上述の実施の形態では、金属板10、11を2枚としたが、3枚以上としてもよい。
図1は第1の本実施の形態におけるかしめ装置の斜視図である。 図2はそのかしめ装置の要部を示し、(A)はポンチの断面図、(B)はダイの断面図である。 図3は本実施の形態のかしめ方法を適用したかしめ工程を順次示す工程図である。 図4は本実施の形態のかしめ方法で製造されたかしめ構造を示し、(A)はかしめ構造の一面側を示す斜視図、(B)はかしめ構造の他面側を示す斜視図、(C)はかしめ構造の断面図である。 図5は従来構造のかしめ部の断面図である。 図6はワーク形成工程を示し、(A)は一方の金属板の斜視図、(B)はローレット加工された他方の金属板の斜視図、(C)はローレット加工された金属板の要部拡大断面図である。 図7は第2の実施の形態におけるかしめ装置の斜視図である。 図8は第2の本実施の形態におけるかしめ方法で製造されたかしめ構造を示し、(A)はかしめ構造の一面側を示す斜視図、(B)はかしめ構造の他面側を示す斜視図、(C)はかしめ構造の断面図である。
符号の説明
1…ダイ
2…ポンチ
3…ストリッパ
4…凹部
5…円環溝
6…加圧低減用溝部
6a…加圧低減用溝部の底面
7…加圧低減用突起部
7a…加圧低減用突起部の押圧面
10、11…金属板
12…接着剤
13…かしめ部
13a…かしめ部の底壁
13b…かしめ部の縦壁
14、18…隙間
15…空隙部
16…インターロック部
17…リブ

Claims (5)

  1. 少なくとも2枚の金属板の間に接着剤を塗布し重ね合わせてワークとした後、そのワークをかしめ装置のダイの上に置き、かしめる部位の周囲をストリッパで押さえながら該ストリッパの中心に設けたポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んでワークの一部を加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置された金属板に食い込ませてインターロック部を形成することにより金属板同士を結合させるかしめ方法において、
    前記ポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んで行ったときに、前記ワークがへこんで形成されるかしめ部における縦壁の一部に空隙部を形成し、その空隙部に底壁からの余剰接着剤を流れ込ませて溜めるようにした
    ことを特徴とするかしめ方法。
  2. 請求項1に記載のかしめ方法であって、
    前記空隙部は、前記ポンチで前記ワークを前記ダイに押し付ける加圧力を他の部位に対して低圧とすることで前記金属板間に形成される
    ことを特徴とするかしめ方法。
  3. 請求項1に記載のかしめ方法であって、
    前記空隙部は、前記金属板の少なくとも一方の重ね合わせ面にローレット加工またはサンドブラスト加工を施して形成される
    ことを特徴とするかしめ方法。
  4. 少なくとも2枚の金属板の間に接着剤を塗布し重ね合わせたワークをダイの上に置き、かしめる部位の周囲をストリッパで押さえながら該ストリッパの中心に設けたポンチを前記ダイに形成した凹部内まで押し込んでワークの一部を加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置された金属板に食い込ませてインターロック部を形成することにより金属板同士を結合させるかしめ装置において、
    前記ポンチの外周面の一部に加圧低減用突起部を形成し、その加圧低減用突起部と対応する前記ダイに加圧低減用溝部を形成して、前記加圧低減用突起部と前記加圧低減用溝部とで加圧される前記ワークの部位が前記加圧低減用溝部の底面に接触することのないように、これら加圧低減用突起部と加圧低減用溝部の傾斜角度を異なるようにした
    ことを特徴とするかしめ装置。
  5. 少なくとも2枚の金属板の間に接着剤が塗布されて重ね合わされたワークの一部をポンチでダイに形成した凹部内まで押し込んで加圧成形し、ポンチ側に配置された金属板の一部をダイ側に配置した金属板に食い込ませてインターロック部を形成してなるかしめ構造において、
    前記ワークの一部がへこんで形成されるかしめ部における縦壁の一部に、底壁からの余剰接着剤が流れ込む空隙部を備えた
    ことを特徴とするかしめ構造。
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