JP7182989B2 - 接合体の製造方法および板状部材の品質管理方法 - Google Patents

接合体の製造方法および板状部材の品質管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、接合工程において板材を割れ難くできる接合体の製造方法および板状部材の品質管理方法に関するものである。
少なくとも1枚の第1板材を1枚の第2板材の表面に接合する部材として、頭部から円筒部が突出したセルフピアスリベットが知られている(特許文献1)。第1板材を重ねた第2板材の裏面をダイの設置面で支持し、設置面に設けた凹部へ向かって第2板材の表面側からセルフピアスリベットの円筒部を第1板材および第2板材にパンチを用いて打ち込む。これにより、円筒部が第1板材を貫通し、拡径変形した円筒部の先端が第2板材に食い込むことで、第1板材と第2板材とが接合される。この接合工程において第2板材の裏面に割れが発生することがある。特許文献1には、引張試験によって測定される第2板材の伸びが小さいと、第2板材に割れが発生し易くなることが記載されている。
特開2002-121635号公報
しかしながら、上記従来の技術に基づき、引張試験による第2板材の伸びに応じて接合時の条件を設定しても、第2板材の割れを十分に防止できないという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、接合工程において第2板材を割れ難くできる接合体の製造方法および第2板材の品質管理方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の接合体の製造方法は、少なくとも1枚の第1板材と、1枚の第2板材と、頭部から円筒部が突出するセルフピアスリベットとを備える接合体を製造する方法であって、試験ダイ及び試験パンチを用いて前記第2板材を塑性変形させることで前記第2板材の物性値情報を測定する試験工程と、前記試験工程による前記物性値情報に基づいて接合条件を設定する設定工程と、前記設定工程により設定された接合条件に基づいて、前記第1板材を表面に重ねた前記第2板材の裏面をダイによって支持し、前記ダイに設けた凹部へ向かって前記円筒部を前記表面側から打ち込むことにより前記第1板材と前記第2板材とを接合する接合工程と、を備え、前記試験ダイは、試験設置面に丸孔が設けられた部材であって前記ダイと異なる部材であり、前記試験パンチは、前記接合工程における打ち込み前の前記セルフピアスリベットの前記円筒部と同一外径の円柱状の部材であって前記セルフピアスリベットと異なる部材であり、前記試験工程は、前記第2板材の前記裏面を前記試験設置面で支持し、前記試験パンチの軸方向の先端を前記第2板材の前記表面に直接当てた状態から、前記試験パンチを前記丸孔へ向かって板厚方向に前記第2板材に押し込むことで、前記第2板材を前記丸孔内へ張り出させて前記物性値情報を測定する
請求項1記載の接合体の製造方法によれば、第1板材および第2板材にセルフピアスリベットの円筒部を打ち込む接合工程では、板厚方向の荷重により第2板材を塑性変形させている。試験工程において、板厚方向の荷重により第2板材を塑性変形させて第2板材の物性値情報を測定する。そのため、引張試験(板厚方向に垂直な方向の塑性変形)による第2板材の伸びと比べて、この試験工程では接合工程により近い状態の第2板材の物性値情報を測定できる。設定工程では、この物性値情報に基づいて接合条件を設定するので、引張試験による第2板材の伸びに基づいて接合条件を設定する場合に比べて、第2板材の裏面を割れ難くできる接合条件を精度良く設定できる。よって、接合工程において第2板材を割れ難くできる。
試験工程では、試験設置面に丸孔が設けられた部材であってダイと異なる部材である試験ダイと、接合工程における打ち込み前のセルフピアスリベットの円筒部と同一外径の円柱状の部材であってセルフピアスリベットと異なる部材である試験パンチと、を用いる。試験工程では、第2板材の裏面を試験ダイの試験設置面で支持し、験パンチの軸方向の先端を第2板材の表面に直接当てた状態から、試験パンチを試験ダイの丸孔へ向かって板厚方向に第2板材に押し込む。これにより、丸孔内へ張り出すように第2板材を塑性変形させることによって、第2板材の物性値情報を測定する。このように、試験工程では、接合工程に近い状態で第2板材を塑性変形させると共に、接合工程よりも簡易な方法で第2板材を塑性変形させて第2板材の物性値情報を測定できる。この物性値情報に基づいて接合条件を設定することで、試験工程を簡易にしつつ、接合工程において第2板材をより割れ難くできる。
請求項記載の接合体の製造方法によれば、設定工程は、試験工程において第2板材の裏面に割れが発生したときの試験設置面からの裏面の張出量よりも小さい値を、接合工程で用いられるダイの凹部の深さの最大値とする。これにより、この最大値以下の深さの凹部のダイを用いて接合工程を行うことで、セルフピアスリベットの打ち込みに伴って塑性変形する第2板材が凹部の底に到達するまでの間に、第2板材に割れが発生することを防止できる。その結果、請求項の効果に加え、接合工程において第2板材を更に割れ難くできる。
請求項記載の第2板材の品質管理方法は、請求項1又は2に記載の接合体の製造方法における接合条件に基づいた接合工程により第1板材と接合される第2板材の品質管理方法である。測定工程により測定した第2板材の曲げ特性に基づいて、接合条件に基づいた接合工程において第2板材の裏面に割れが発生するか否かを判断工程によって判断する。これにより、判断工程により割れが発生しないと判断された第2板材を用いて接合工程を行うことができる。その結果、接合工程の前に第2板材に割れが発生するか否かを知ることができる。
第1実施形態における接合体の製造方法の接合工程前を示す説明図である。 接合体の製造方法の接合工程後を示す説明図である。 第2実施形態における試験工程を示す説明図である。 第3実施形態における第3板材試験を示す説明図である。 材質毎の変形指数と総割れ長さとの相関図である。 材質毎の変形指数と凹部の最大径または深さとの相関図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず図1及び図2を参照して、第1板材11と第2板材12とを接合した接合体10の製造方法のうち接合工程について説明する。図1は接合工程前を示す説明図である。図2は接合工程後を示す説明図である。図1及び図2には、セルフピアスリベット13の円筒部15の軸心を含む断面における各部材の断面図が示されている。
図1及び図2に示すように、接合体10は、自己穿孔型のリベットであるセルフピアスリベット13(以下、「リベット13」と称す)によって第1板材11を第2板材12の表面12aに接合したものである。第1板材11は鋼板である。第2板材12はアルミニウム合金製の板状部材である。なお、第1板材11や第2板材12には、板状以外の部位が一体成形されても良い。即ち、第1板材11や第2板材12は特定の製品の一部分であっても良い。
リベット13は、鋼やアルミニウム合金などの金属材料からなり、下孔が設けられていない異種材料の板材同士を接合するのに適している。リベット13は、略円板状の頭部14と、その頭部14から突出する軸部としての円筒部15とを備える。円筒部15は、外径Bが略一定であり、先端側の内径が先端へ向かって次第に拡径している。リベット13を第1板材11及び第2板材12に打ち込むと、この内径の拡径によって円筒部15の先端を拡径変形させ易くできる。なお、リベット13の長さAや円筒部15の外径B等は、接合される第1板材11の板厚や第2板材12の板厚C等に応じて設定される。
リベット13により第1板材11と第2板材12とを接合する接合工程には、第2板材12の裏面12bを支持するダイ21と、第1板材11及び第2板材12をダイ21に押し付けるシリンダ26と、第1板材11及び第2板材12にリベット13を打ち付けるパンチ27とが用いられる。ダイ21は、第2板材12が置かれる設置面22に、底24を有する丸孔状の凹部23が設けられている。なお、凹部23は、少なくとも一部の内径が底24へ向かうにつれて縮径している。この凹部23のうち最も設置面22側の内径を最大径Dとする。また、凹部23の深さEは、設置面22から底24までの軸方向の距離である。
シリンダ26は、凹部23と同心上に位置する円筒状の部材である。シリンダ26は、設置面22と対向して凹部23の周囲に配置されている。パンチ27は、図示しない駆動装置によってシリンダ26内を軸方向に移動する円柱状の部材である。パンチ27の外径は、リベット13の頭部14の外径と略同一に設定されている。
接合工程では、まず、第1板材11を表面12aに重ねた第2板材12をダイ21の設置面22に置いて凹部23を塞ぐ。そして、シリンダ26の軸方向端面とダイ21の設置面22とで第1板材11及び第2板材12を挟む。その後、凹部23へ向かって第2板材12の表面12a側からリベット13の円筒部15を第1板材11及び第2板材12にパンチ27を用いて打ち込む。
これにより、下孔のない第1板材11を円筒部15が貫通し、リベット13及び第1板材11に押された第2板材12が底24へ向かって塑性変形(絞り変形)する。そして、第2板材12の一部が底24へ到達した後、第2板材12が凹部23に沿って塑性変形しつつ、円筒部15の先端が拡径変形しながら第2板材12に食い込む。その結果、下孔のない第1板材11と第2板材12とがリベット13によって接合される。
なお、第2板材12の材質や板厚Cに対する、リベット13の長さAや円筒部15の外径B、凹部23の最大径D、凹部23の深さEなどに応じて、接合工程後の第2板材12の裏面12bに割れが生じることがある。リベット13による接合強度を確保するためには、接合工程によって裏面12bに割れが生じないように、これらの接合条件を予め設定する必要がある。
裏面12bの割れは、リベット13に押されて塑性変形する第2板材12が凹部23の底24へ到達するまでの間に、第2板材12の裏面12bに生じる引張応力によって生じると考えられる。凹部23の深さEが大きい程、第2板材12が底24へ到達するまでの変形量が大きくなるので、深さEが大きい程、裏面12bが割れ易くなると考えられる。
さらに、第2板材12が底24へ到達してから、リベット13の先端が第2板材12に食い込むことによって第2板材12が凹部23に沿って塑性変形するときにも裏面12bに引張応力が生じることで、裏面12bに割れが発生すると考えられる。凹部23の深さEが大きい程、第2板材12の一部が底24へ到達したときの第2板材12と凹部23の内周面との間の空間が大きく、凹部23に沿って第2板材12がより大きく塑性変形するので、深さEが大きい程、裏面12bが割れ易くなると考えられる。このように、裏面12bに割れが発生するか否かは、接合条件のうち特に凹部23の深さEに応じて決定されると考えられる。
接合体10の製造方法は、接合工程より前の工程として、板厚方向の荷重により第2板材12を塑性変形させて第2板材12の物性値情報を測定する試験工程と、接合工程において第2板材12の裏面12bに割れが発生しないように、試験工程による物性値情報に基づいて接合条件を設定する設定工程とを備える。以下、本実施形態の試験工程および設定工程をより詳しく説明する。
試験工程では、リベット13の長さA、円筒部15の外径Bを固定し、凹部23の最大径Dや深さEを変更して、材質や板厚Cに起因した第2板材12の物性値情報を測定する。そして、設定工程では、固定された長さA及び外径B、第2板材12の材質や板厚Cに対して、裏面12bに割れが発生しない最大径Dや深さEを設定する。
具体的に、試験工程は、凹部23の最大径Dや深さEが異なる複数のダイ21を用い、そのダイ21の設置面22とシリンダ26とで第1板材11及び第2板材12を挟み、凹部23へ向かってリベット13の円筒部15を第1板材11及び第2板材12にパンチ27を用いて打ち込む。即ち、試験工程では、凹部23の寸法が異なる複数のダイ21を用いて、接合工程と同様にリベット13により第1板材11を第2板材12の表面12aに接合する。そして、凹部23の寸法に対する裏面12bの状態を第2板材12の物性値情報として測定する。より詳しくは、最大径D及び深さEに対する、裏面12bの割れの有無を第2板材12の物性値情報として測定する。
なお、裏面12bの割れの有無は、裏面12bへ浸透液を塗布して浸透液を割れに染み込ませ、割れ外の浸透液を除去した後に、現像剤を裏面12bに塗布して浸透液をにじみ出させる浸透探傷試験によって判断する。なお、裏面12bの割れの有無は、浸透探傷試験に限らず、渦電流探傷試験や超音波探傷試験によって判断しても良い。
このように、板厚方向の荷重によって第2板材12が塑性変形する接合工程と同様に、試験工程では、板厚方向の荷重によって第2板材12を塑性変形させて第2板材12の物性値情報を測定する。接合工程により近い状態の第2板材12の物性値情報に基づいて接合条件を設定工程により設定するので、引張試験による第2板材12の伸びに基づいて接合条件を設定する場合に比べて、第2板材12の裏面12bを割れ難くできる接合条件を精度良く設定できる。よって、接合工程において第2板材12を割れ難くできる。
特に本実施形態の試験工程では、実際の接合工程と同様に第2板材12を塑性変形させて第2板材12の物性値情報を測定できると共に、凹部23の寸法と裏面12bの状態に関する物性値情報を測定できる。そのため、この物性値情報に基づいて第2板材12を割れ難くできる凹部23の寸法の条件を精度良く設定できる。その結果、接合工程において第2板材12をより割れ難くできる。
設定工程は、具体的にはまず、試験工程において凹部の深さEの特定値以下では裏面12bに割れが発生しないか否かを判断する。その判断の結果、深さEの特定値以下では裏面12bに割れが発生しない場合、その特定値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値とする。この最大値以下の深さEの凹部23のダイ21を用いて接合工程を行うことで第2板材12を更に割れ難くできる。
なお、理由については後述するが、設定工程では最大径Dの値を自由に設定しても良い。但し設定工程では、試験工程により用いた最大径Dの範囲内に、接合工程で用いる最大径Dの値を設定することが好ましい。これにより、第2板材12を割れ難くできる凹部23の寸法の条件を精度良くできるので、第2板材12をより割れ難くできる。
さらに、試験工程では、裏面12bの各割れの長さを測定し、それらを合計して総割れ長さを算出しても良い。加えて、円筒部15の軸心を含む断面で接合体10を切断し、その断面から、円筒部15の先端の外径である拡大径Fと、円筒部15の軸心上の第2板材12の板厚である中心板厚Gとを第2板材12の物性値情報として測定しても良い。
そして、設定工程では、「拡大率H(%)=(拡大径F-外径B)/外径B×100」と、「圧縮率I(%)=(板厚C-中心板厚G)/板厚C×100」と、「変形指数α=圧縮率I/拡大率H」とを算出しても良い。そして、特定の変形指数α以下において総割れ長さが0となる(割れがなくなる)場合には、その特定の変形指数αを臨界値に設定する。変形指数αと深さEとに強い正の相関がある(相関係数が0.7以上である)場合には、臨界値に対応する深さEの特定値以下では、第2板材12に割れが発生しなくなると言える。よって、変形指数αと深さEとに強い正の相関がある場合の深さEの特定値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値に設定することで、第2板材12をより一層割れ難くできる。
次に図3を参照して第2実施形態について説明する。第1実施の形態では、凹部23の寸法が異なる複数のダイ21を用いて第2板材12の物性値情報を測定する試験工程について説明した。これに対し第2実施の形態では、上下に貫通する丸孔33を有する試験ダイ31を用いて第2板材12の物性値情報を測定する試験工程などについて説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図3は第2実施形態における試験工程を示す説明図である。図3には、塑性変形前の第2板材12の表面12a及び裏面12bが二点鎖線で示されている。
図3に示すように、第2実施の形態における試験工程には、第2板材12の裏面12bを試験設置面32により支持する試験ダイ31と、第2板材12を試験ダイ31に押し付ける試験シリンダ36と、第2板材12に先端を押し付ける試験パンチ37とが用いられる。試験ダイ31には、試験設置面32に開口する丸孔33が上下に貫通形成されている。丸孔33の内径Dは、接合工程で用いられる凹部23(図1等参照)の最大径Dと同一に設定される。
なお、丸孔33の内周面の形状は、接合工程で用いられる凹部23の内周面の形状と同一にすることが好ましい。丸孔33の内周面のうち特に試験設置面32側の一部の形状を、凹部23の内周面の形状と同一にすることが好ましい。丸孔33の内径が試験設置面32側で最大となる場合には、その最大径を凹部23の最大径Dと同一に設定する。これにより、接合工程における第2板材12の塑性変形に、本試験工程での第2板材12の塑性変形を近づけることができる。
試験シリンダ36は、丸孔33と同心上に位置する円筒状の部材である。試験シリンダ36は、試験設置面32と対向して丸孔33の周囲に配置されている。試験パンチ37は、図示しない駆動装置によって試験シリンダ36内を軸方向に移動する円柱状の部材である。試験パンチ37の外径Bは、接合工程で用いられる円筒部15の外径Bと同一に設定される。
本実施形態の試験工程は、試験ダイ31の試験設置面32と試験シリンダ36の軸方向端面とで第2板材12を挟んだ状態で、試験パンチ37を丸孔33へ向かって第2板材12の表面12a側から板厚方向に押し込む。これにより、第2板材12を丸孔33内へ張り出すように塑性変形させて第2板材12の物性値情報を測定する。
第1実施形態の試験工程では複数のダイ21を用いて第1板材11と第2板材12とをリベット13により接合するに対して、第2実施形態の試験工程では1つの試験ダイ31を用いて接合工程に近い状態で第2板材12を塑性変形(絞り変形)させる。そして、接合工程に近い状態で塑性変形させた第2板材12の物性値情報を測定でき、その物性値情報に基づいて接合条件を設定できる。よって、第2実施形態では、試験工程を簡易にしつつ、接合工程において第2板材12を割れ難くできる。
より詳しくは、試験工程では、丸孔33の下から第2板材12の裏面12bの挙動変化、又は、第2板材12や試験ダイ31、試験パンチ37の振動の変化などを監視し、裏面12bへの割れの発生を検知する。そして、裏面12bに割れが発生したときの試験設置面32からの裏面12bの張出量Jを測定する。
設定工程では、試験工程において裏面12bに割れが発生したときの張出量Jよりも小さい値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値とする。この最大値以下の深さの凹部23のダイ21を用いて接合工程を行うことで、リベット13の打ち込みに伴って塑性変形する第2板材12が凹部23の底24に到達するまでの間に、第2板材12に割れが発生することを防止できる。その結果、接合工程において第2板材12を更に割れ難くできる。
さらに、丸孔33の内径Dを接合工程で用いられるダイ21の凹部23の最大径Dとする。これにより、接合工程に近い状態で塑性変形させた第2板材12の物性値情報に基づいて接合条件を設定できるので、第2板材12をより割れ難くできる。
次に図4を参照して第3実施形態について説明する。第1実施の形態では、凹部23の寸法が異なる複数のダイ21を用いて第2板材12の物性値情報を測定する試験工程と、その物性値情報に基づいて接合条件を設定する設定工程とについて説明した。これに対し第3実施の形態では、第2板材12の曲げ特性や、第2板材12とは異なる第3板材41の曲げ特性などに基づいて接合条件を設定する場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については以下の説明を省略する。図4は第3実施形態における第3板材試験を示す説明図である。図4には、塑性変形前の第3板材41が二点鎖線で示されている。
第3実施形態における接合体10(図1,2参照)の製造方法は、第2板材12とは材質が異なる第3板材41の曲げ特性を測定する第3板材試験と、第3板材試験と同一の方法により第2板材12の曲げ特性を物性値情報として測定する試験工程と、第2板材12に割れが発生しない接合条件を設定する設定工程と、その接合条件に基づいて第1板材11と第2板材12とをリベット13により接合する接合工程と、を備える。なお、材質が異なるとは、構成成分が異なる場合だけでなく、構成成分が同じで熱処理の有無や熱処理条件により機械的性質が異なる場合を含む。
図4に示すように、第3板材試験とは、2つの支持部42,42の上に第3板材41を架け渡し、2つの支持部42,42の中央であって上方から第3板材41に圧子43を押し付けて、第3板材41を曲げ変形させる3点曲げ試験である。本実施形態の第3板材試験では、ドイツ自動車工業会規格の曲げ試験VDA-238-100(以下「VDA曲げ試験」と称す)に準拠して第3板材41の曲げ特性を測定する。
VDA曲げ試験では、圧子43から第3板材41への荷重が最大になったときの第3板材41と、変形前(平板状)の第3板材41とがなす曲げ角度θを測定する。VDA曲げ試験における最大荷重時とは、圧子43から荷重が加わる部分の第3板材41に割れが生じるタイミングを示す。よって、VDA曲げ試験からは、第3板材41にどの程度の局所的な荷重が加わった時に、第3板材41に局所的な割れが発生するかを測定できる。
設定工程では、この第3板材試験(VDA曲げ試験)の測定結果と、第3板材試験と同一の方法により測定した第2板材12の曲げ特性(試験工程の測定結果)と、第2板材12に代えて第3板材41を用いた接合工程において第3板材41に割れが発生しない接合条件とに基づいて、第2板材12に割れが発生しない接合条件を設定する。
例えば、第3板材41よりも第2板材12の曲げ特性が良ければ(曲げ角度θが大きければ)、第3板材41に加わる局所的な荷重では第2板材12に割れが発生し難い。そのため、曲げ特性以外の部分で、第3板材41に割れが発生しない接合条件(凹部23やリベット13の寸法など)を、第2板材12を用いる場合の接合条件とすることで、第2板材12を割れ難くできる。
以上のように、第3板材41に割れが発生しない接合条件が分かっており、予め第3板材試験により第3板材41の曲げ特性を測定しておけば、新たに第2板材12に対して簡単な試験工程を行うだけで、第2板材12を用いた接合条件を精度良く設定できる。よって、精度良い接合条件を簡易に設定できる。
なお、第3板材41に割れが発生しない接合条件には、試行錯誤の末に決定された既知の条件を用いても良い。また、第3板材41に割れが発生しない接合条件は、第1実施形態の試験工程および設定工程や、第2実施形態の試験工程および設定工程を用いて設定しても良い。
また、同じ板材に対して曲げ角度θ(曲げ特性)を複数回測定し、第3板材41の曲げ角度θの数値範囲の最小値(第3板材41の曲げ特性が最も悪い結果)よりも、第2板材12の曲げ角度θの数値範囲の最小値(第2板材12の曲げ特性が最も悪い結果)が大きいことが好ましい。曲げ角度が小さい程、その板材に局所的な割れが発生し易いことを示すので、第3板材41に割れが発生しない接合条件で、第2板材12を用いた接合工程を複数回行っても第2板材12に割れを発生し難くできる。
さらに、上述したように、凹部23やリベット13の寸法などの曲げ特性以外の条件であって第3板材41に割れが発生しない特定の接合条件で、第2板材12を用いた接合工程を行う場合、第3板材41の曲げ特性よりも第2板材12の曲げ特性が良ければ第2板材12を割れ難くできる。そのため、接合体10の量産時など、接合工程前の第2板材12の曲げ特性を、第3板材41の曲げ特性より良くなるように管理すれば、即ち、特定の曲げ特性の範囲に含まれるように管理すれば、接合工程において第2板材12を割れ難くできる。
特定の接合条件に基づいた接合工程により第1板材11と接合される第2板材12(板状部材)の品質管理方法としては、まず、第2板材12の曲げ特性を測定する(測定工程)。次いで、特定の接合条件に基づいた接合工程において第2板材12の裏面12bに割れが発生するか否かを、測定工程により測定した曲げ特性に基づいて判断する(判断工程)。
具体的には、例えば、第1板材11に接合される予定の第2板材12を成形した後、その第2板材12の曲げ特性を測定工程により測定する。なお、成形した第2板材12の一部を切り離し、その切り離した部分の第2板材12の曲げ特性を測定しても良い。また、量産品である複数の第2板材12のうちから数個のサンプルを取り出し、そのサンプルである第2板材12の曲げ特性を測定しても良い。そして、測定工程により測定した第2板材12の曲げ特性が、特定の接合条件に基づいた接合工程において第2板材12に割れが発生しない曲げ特性の範囲に含まれるか否かを判断工程により判断する。
測定工程により測定した第2板材12の曲げ特性が、特定の接合条件下で割れが発生しない曲げ特性の範囲に含まれない場合、即ち、判断工程により第2板材12に割れが発生すると判断される場合には、その第2板材12を不良品とする。一方、判断工程により第2板材12に割れが発生しないと判断される場合には、その第2板材12を良品とする。このように、接合工程の前に第2板材12に割れが発生するか否かを知ることができる。また、良品と判定された第2板材12を用いて接合工程を行うことができるので、接合工程において第2板材をより割れ難くできる。
なお、第2板材12が不良品と判定された場合には、第2板材12の構成成分や熱処理条件などを変更して、第2板材12の材質を変えた後、再び測定工程、判断工程を行う。これを第2板材12が良品と判定されるまで繰り返し行う。
本発明の試験工程および設定工程を実施例1~3を用いて更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。実施例1では、板厚1.2mmのSPFC440を第1板材11に用い、板厚Cが3.5mmのAlSiMgMn系のアルミニウムダイカストを第2板材12に用いた。また、リベット13の長さAを5mmとし、円筒部15の外径Bを5.3mmとした。さらに実施例1では、第2板材12に熱処理を施さずに用いた。実施例2では、実施例1の第2板材12に350℃×2時間の熱処理を施した以外は、実施例1と同一の条件とした。実施例3では、実施例1の第2板材12に380℃×2時間の熱処理を施した以外は、実施例1と同一の条件とした。
実施例1~3では、ダイ21の凹部23の最大径Dと深さEとの組み合わせを変えた計8種類のダイ21を用いた接合工程によって、最大径Dと深さEとの組み合わせに応じた、第2板材12の裏面12bの割れの有無(総割れ長さ)、拡大径F、中心板厚Gを測定する試験工程を行った。なお、最大径Dと深さEとの8種類の組み合わせは、「D=10mm,E=1.0mm」、「D=10mm,E=1.5mm」、「D=11mm,E=1.0mm」、「D=11mm,E=1.4mm」、「D=12mm,E=1.2mm」、「D=12mm,E=1.5mm」、「D=13mm,E=1.0mm」、「D=13mm,E=1.3mm」である。
そして、外径Bと板厚Cと拡大径Fと中心板厚Gとから変形指数αを算出し、実施例1~3における変形指数αと総割れ長さとの相関図を図5に示した。図5に示すように、実施例1では、総割れ長さが0となること(第2板材12に割れがなくなること)がなかった。実施例2では変形指数αが0.23以下で総割れ長さが0となること(第2板材12に割れがなくなること)が分かった。この変形指数αの値を臨界値Xとする。また、実施例3では変形指数αが0.29以下で総割れ長さが0となることが分かった。同様にこの変形指数αの値を臨界値Yとする。
臨界値X,Yが得られた実施例2,3について、変形指数αと最大径D又は深さEとの相関図を図6に示した。実施例2,3のいずれも、変形指数αと深さEとには強い正の相関があった(変形指数αと深さEとの相関係数が約0.9であった)。この結果から、実施例2では臨界値Xのときの深さEの特定値(1.0mm)以下において、第2板材12に割れを発生し難くできると言える。また、実施例3では臨界値Yのときの深さEの特定値(1.3mm)以下において、第2板材12に割れを発生し難くできると言える。
一方、実施例2,3のいずれも、変形指数αと最大径Dとには相関がなかった。即ち、最大径Dを自由に設定しても、深さEを特定することで、第2板材12に割れを発生し難くできると言える。但し、この試験工程で用いた最大径Dの範囲10~13mmにおいてのみ、変形指数αと最大径Dとに相関があったと推測することもできる。そのため、この最大径Dの範囲10~13mmに、接合工程で用いる最大径Dの値を設定することで、第2板材12を割れ難くできる凹部23の寸法の条件の精度をより良くできる。
また、図5及び図6から、深さEが小さいと総割れ長さが小さくなるという傾向が分かる。そのため、変形指数αと深さEとの強い正の相関を確認しなくても、接合工程で用いるダイ21の凹部23の深さEの最大値を設定できると言える。具体的には、深さEの特定値以下で裏面12bに割れが発生しない場合、その特定値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値とすることで、第2板材12を割れ難くできると言える。
実施例1~3の第2板材12の伸びを引張試験(JISZ 2241:2011)により複数回測定した。実施例1の第2板材12の伸びの範囲は、4.8~8.7%であった。実施例2の第2板材12の伸びの範囲は、9.5~12.0%であった。実施例3の第2板材12の伸びの範囲は、10.0~12.3%であった。このように、実施例2と実施例3とでは、第2板材12に割れを発生し難くできる深さEの条件に違いがあるにも関わらず、その伸びの範囲が重なってしまっていた。即ち、引張試験(板厚方向に垂直な方向の塑性変形)による第2板材12の伸びに基づいて接合条件を設定しても、第2板材12の割れを十分に防止できないと言える。
また、実施例1~3の第2板材12の曲げ角度θ(曲げ特性)をVDA曲げ試験により複数回測定した。実施例1の第2板材12の曲げ角度θの範囲は、14.4~19.3°であった。実施例2の第2板材12の曲げ角度θの範囲は、21.1~26.6°であった。実施例3の第2板材12の曲げ角度θの範囲は、29.6~32.1°であった。
第2板材12に割れを発生し難くできる深さEの条件に違いがある実施例1~3の曲げ角度θの範囲は、いずれも重ならないことが分かった。よって、板厚方向に第2板材12を塑性変形させたVDA曲げ試験の測定結果に基づいて接合条件を設定することで、第2板材12を十分に割れ難くできると言える。
ここで、VDA曲げ試験による第2板材12の塑性変形の仕方よりも、第2実施形態における試験工程の第2板材12の塑性変形の仕方の方が、接合工程における第2板材12の塑性変形の仕方に近い。そのため、第2実施形態における試験工程による第2板材12の物性値情報に基づいて接合条件を設定することで、第2板材12を十分に割れ難くできると言える。
また、曲げ角度θが19.3°以下の板材を第2板材12に用い、深さEが1.0mm以上のダイ21を用いた接合工程では第2板材12の割れを防止できないことが分かった。一方、曲げ角度θが21.1°以上の板材を第2板材12に用いることで、深さEが1.0mm以下のダイ21を用いた接合工程では第2板材12の割れを防止できることが分かった。さらに、曲げ角度θが29.6°以上の板材を第2板材12に用いることで、深さEが1.3mm以下のダイ21を用いた接合工程では第2板材12の割れを防止できることが分かった。
換言すれば、深さEが1.0mm以下のダイ21を用いるという接合条件に基づいた接合工程では、曲げ角度θが21.1°以上となるように第2板材12を管理すれば良いことが分かった。また、深さEが1.3mm以下のダイ21を用いるという接合条件に基づいた接合工程では、曲げ角度θが29.6°以上となるように第2板材12を管理すれば良いことが分かった。
以上、実施形態および実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、接合工程に用いられるダイ21の凹部23やリベット13の形状や寸法、第1板材11や第2板材12の材質や寸法などは適宜設定できる。なお、凹部23の平面視形状を丸孔状以外とするときには、試験ダイ31の丸孔33を凹部23の平面視形状と同一の孔とする。
また、1枚の第1板材11を第2板材12に接合する場合に限らず、複数枚の第1板材11を1枚の第2板材12に重ねて接合しても良い。この複数枚の第1板材11の材質や板厚がそれぞれ異なっても良い。また、凹部23の底24が平坦である場合に限らず、底24の中央に円錐状または円錐台状の突起を設けても良い。なお、このような突起があると中心板厚Gが大きく変化するため、中心板厚Gを用いた変形指数αに基づいて接合条件を設定する場合には、底24が平坦であることが好ましい。
上記第1実施形態では、試験工程において凹部23の最大径Dや深さEを異ならせて第2板材12の物性値情報を測定し、設定工程において凹部23の最大径Dや深さEを設定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。試験工程において凹部23の最大径Dを固定して深さEのみを異ならせて、第2板材12の物性値情報を測定し、設定工程において凹部23の深さEを設定しても良い。また、試験工程において最大径Dや深さEを固定し、第2板材12の材質や板厚C、リベット13の材質や長さA、外径Bなどのうち少なくとも1つを異ならせて第2板材12の物性値情報を測定し、その異ならせた値などを設定工程において設定しても良い。
上記第2実施形態の設定工程では、試験工程において裏面12bに割れが発生したときの張出量Jよりも小さい値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値とする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。試験工程において裏面12bに割れが発生したときの試験パンチ37の押し込み量から、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値を推定しても良い。例えば、この試験パンチ37の押し込み量が張出量Jと略同一の値であると仮定して、その押し込み量よりも小さい値を、接合工程で用いられるダイ21の凹部23の深さEの最大値としても良い。
また、上記第2実施形態の試験工程と同一の方法により、第3板材41の物性値情報として、第3板材41に割れが発生したときの張出量J又は試験パンチ37の押し込み量を測定しても良い。そして、この第3板材41の物性値情報と、第2板材12の物性値情報と、第3板材41に割れが発生しない接合条件とに基づいて、第2板材12に割れが発生しない接合条件を設定しても良い。これにより、上記第3実施形態と同様に、精度良い接合条件を簡易に設定できる。さらに、上記第3実施形態の試験工程における第2板材12の塑性変形の仕方よりも、上記第2実施形態の試験工程における第2板材12の塑性変形の仕方の方が、接合工程における第2板材12の変形の仕方に近いので、第2板材12をより一層割れ難くできる。
また、上記第3実施形態における説明と同様に、特定の接合条件に基づいた接合工程において第2板材12に割れが発生しない、特定の張出量J又は試験パンチ37の押し込み量の範囲を特定しても良い。そして、第2板材12の張出量Jや試験パンチ37の押し込み量などの物性値を測定工程によって測定し、その物性値が特定の範囲に含まれるか否かに基づいて、特定の接合条件に基づいた接合工程において第2板材12の裏面12bに割れが発生するか否かを判断しても良い。
上記第3実施形態では、第2板材12や第3板材41の曲げ特性をVDA曲げ試験によって測定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2板材12の曲げ特性と第3板材41の曲げ特性とを同一の方法により測定すれば、測定方法は適宜変更できる。VDA曲げ試験以外の3点曲げ試験や4点曲げ試験によって第2板材12や第3板材41の曲げ特性を測定しても良い。
また、試験工程は、板厚方向の荷重により第2板材12を塑性変形させて第2板材12の物性値情報を測定する方法であれば、上記各実施形態における試験工程以外の方法を用いても良い。引張試験による第2板材12の伸びに基づいて接合条件を設定する従来の製造方法と比べて、接合工程と同じような板厚方向の荷重により塑性変形させた第2板材12の物性値情報に基づいて接合条件を設定することで、第2板材12を割れ難くできる接合条件を精度よく設定できる。
10 接合体
11 第1板材
12 第2板材
12a 表面
12b 裏面
13 セルフピアスリベット
14 頭部
15 円筒部
21 ダイ
23 凹部
31 試験ダイ
32 試験設置面
33 丸孔
37 試験パンチ

Claims (3)

  1. 少なくとも1枚の第1板材と、1枚の第2板材と、頭部から円筒部が突出するセルフピアスリベットとを備える接合体の製造方法であって、
    試験ダイ及び試験パンチを用いて前記第2板材を塑性変形させることで前記第2板材の物性値情報を測定する試験工程と、
    前記試験工程による前記物性値情報に基づいて接合条件を設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された接合条件に基づいて、前記第1板材を表面に重ねた前記第2板材の裏面をダイによって支持し、前記ダイに設けた凹部へ向かって前記円筒部を前記表面側から打ち込むことにより前記第1板材と前記第2板材とを接合する接合工程と、を備え
    前記試験ダイは、試験設置面に丸孔が設けられた部材であって前記ダイと異なる部材であり、
    前記試験パンチは、前記接合工程における打ち込み前の前記セルフピアスリベットの前記円筒部と同一外径の円柱状の部材であって前記セルフピアスリベットと異なる部材であり、
    前記試験工程は、前記第2板材の前記裏面を前記試験設置面で支持し、前記試験パンチの軸方向の先端を前記第2板材の前記表面に直接当てた状態から、前記試験パンチを前記丸孔へ向かって板厚方向に前記第2板材に押し込むことで、前記第2板材を前記丸孔内へ張り出させて前記物性値情報を測定する接合体の製造方法。
  2. 前記設定工程は、前記試験工程において前記第2板材の前記裏面に割れが発生したときの前記試験設置面からの前記裏面の張出量よりも小さい値を、前記接合工程で用いられる前記ダイの前記凹部の深さの最大値とすることを特徴とする請求項記載の接合体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の接合体の製造方法における前記接合条件に基づいた前記接合工程により前記第1板材と接合される第2板材の品質管理方法であって、
    前記第2板材の曲げ特性を測定する測定工程と、
    前記測定工程により測定した曲げ特性に基づいて、前記接合条件に基づいた前記接合工程において前記第2板材の前記裏面に割れが発生するか否かを判断する判断工程と、を備える第2板材の品質管理方法。
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