JP4163634B2 - プラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法 - Google Patents

プラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば精密万能試験機を用いて円筒状のプラスチック成形品の強度を測定するためのプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法に関するものである。
図7は、従来のプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法の一形態を示すものである。
従来、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒部の強度測定においては、プラスチック成形品7の円筒内部7aに円柱状の部材8を圧入し、その部材8を、プッシュゲージ(図示せず)に取り付けた治具9を用いて図7の矢印の如く押し出すという方法で強度を測定していた。部材8を押し出す代わりに、部材8を、プルゲージ(図示せず)に取り付けた治具(図示せず)で引っ張る方法で強度を測定する場合もあった。
下記特許文献1には、プラスチックではなく金属製のケースの円筒部内に円柱状の金属製の部材を圧入して使用(製品化)するものにおいて、エアシリンダのロッドに連結した押圧杆でケース内の部材を規定の圧力で押圧し、部材が抜け出さなければ圧入強度良好と判断する強度計測装置及び強度計測方法が記載されている。
また、下記特許文献2には、強度計測装置ではないが、円柱状の金属製のパンチを可動筒に固定し、エア圧で可動筒を下降させて、パンチで板材(製品)に穿孔する装置が記載されている。
特開平10−170361号公報(第2頁、図1) 特開平7−9392号公報(第2〜3頁、図1)
しかしながら、上記図7に示すプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法にあっては、その測定値のバラツキが大きく、そのために微妙な差異、例えばプラスチック成形品7や圧入する部材8の微妙な寸法差による強度の評価ができないという問題があった。
また、特許文献1のようにプラスチック成形品7の円筒内部7aに部材8を圧入して使用する場合、測定値のバラツキの分も考慮して部材8の圧入保持力を保証するために、必要以上に圧入保持力を確保しようとして(圧入代を大きく設定して)、プラスチック成形品7に過剰な応力がかかり、割れが発生するといった問題や、あるいは測定値のバラツキの考慮が不十分であるために部材8が抜けてしまうという問題があった。
また、プラスチック成形品に生じるウェルド部(例えば樹脂の二つ以上の流れが完全に融合しない場合に線状のむらが生じる)においては、一般的に他の部材と比べて強度を含む材料の物理的性質が低下することが知られているが、実際の成形品において特に円筒形状部に生じるウェルド部の強度測定は困難であった。
本発明は、上記した点に鑑み、請求項1,7に係る発明においては、バラツキの小さい測定値を得ることができ、請求項2に係る発明においては、請求項1の発明の課題に加えて、測定条件の変更を容易に行うことができ、請求項3に係る発明においては、請求項1又は2の発明の課題に加えて、少なくとも二つ以上の寸法の変化による評価を行うことができ、請求項4に係る発明においては、請求項1又は2の発明の課題に加えて、連続的な寸法の変化による評価を行うことができ、請求項5,8,9に係る発明においては、請求項1,2の発明の課題に加えて、ウェルド部の評価等、特定の部位の評価を行うことができ、請求項6に係る発明においては、請求項5の発明の課題に加えて、連続的な寸法の変化による特定の部位の評価を行うことができるプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るプラスチック成形品の強度計測装置は、試験機への取付部と、円柱状の部分とからなる部材の該円柱状の部分が、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に押接しながら一定の速度で移動することを特徴とする。
上記構成により、部材の円柱状の部分がプラスチック成形品の円筒内部に押接(ある程度強く接触)しながら、ある程度緩やかな一定の速度で移動することで、プラスチック成形品の強度の計測誤差が小さくなる。部材はプラスチック成形品よりも剛性の高い金属等の材料で形成されることが好ましい。部材の円柱状の部分をプラスチック成形品の円筒内部に圧入するに伴って荷重が除々に高まり、遂にはプラスチック成形品の破断が起こる。これら部材の移動ストロークと荷重との関係が計測される。
請求項2に係るプラスチック成形品の強度計測装置は、請求項1記載のプラスチック成形品の強度計測装置において、前記部材が、前記試験機への取付部と前記円柱状の部分とに分離可能であることを特徴とする。
上記構成により、試験機への取付部が円柱状の部分から取り外される。あるいは試験機への取付部と円柱状の部分とが予め別個に形成されて配置される。このように、部材が試験機への取付部と円柱状の部分とに分離されることで、試験機への取付部を共通で使用し、取付部を試験機に取り付けたままとし、プラスチック成形品の種類に応じて円柱状の部分のみを交換することで、試験機への取付作業が不要となる。
請求項3に係るプラスチック成形品の強度計測装置は、請求項1又は2記載のプラスチック成形品の強度計測装置において、前記円柱状の部分の外径寸法が少なくとも二つ以上の異なる寸法に設定されていることを特徴とする。
上記構成により、例えば、円柱状の部分の第一の外径寸法部をプラスチック成形品の円筒内部に押接させて強度計測を行い、次いで同一のプラスチック成形品又は次のプラスチック成形品の円筒内部に円柱状の部分の第二の外径寸法部を押接させて強度計測を行うことで、少なくとも二つ以上の寸法の変化による評価を作業性良く且つ効率良く行うことができる。例えば各プラスチック成形品の円筒内部の内径寸法の製造バラツキに対応して、あるいは種類の異なるプラスチック成形品に対応して、円柱状の部分の第一の外径寸法部又は第二の外径寸法部を選択的に使用可能である。
請求項4に係るプラスチック成形品の強度計測装置は、請求項1又は2記載のプラスチック成形品の強度計測装置において、前記円柱状の部分にテーパ形状部が形成されたことを特徴とする。
上記構成により、テーパ形状部がプラスチック成形品の円筒内部に除々に進入しつつ円筒内部を押圧し、その荷重がテーパ形状部の進入ストロークと共に、ストローク−荷重線図として計測される。このように、テーパ形状部の連続的な寸法の変化による強度評価を行うことができる。例えば各プラスチック成形品の円筒内部の内径寸法のバラツキがある場合でも、そのバラツキによって計測が不能になることがなく(テーパ形状部がない場合は内径寸法が円柱状の部分の外径よりも大の場合に荷重の計測が不能になる)、どの内径のプラスチック成形品であってもストローク−荷重線図の計測が可能となる。
請求項5に係るプラスチック成形品の強度計測装置は、試験機への取付部と、少なくとも二つ以上に分割された分割円筒部とを備え、該取付部は先端側に先細のテーパ形状部を有し、該分割円筒部は円弧状の外周面と内周面とを有して平面視略扇状に形成されており、該分割円筒部が、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に配置され、該取付部が該分割円筒部の内部に押接しながら一定の速度で移動することを特徴とする。
上記構成により、予め複数の分割円筒部がプラスチック成形品の円筒内部に同心に配置され、分割円筒部内に取付部が挿入(圧入)された際に、分割円筒部の外周面全体でプラスチック成形品全体を径方向に均一に押圧することで、バラツキのない正確な強度計測が行われる。
ここで、例えば各分割円筒部間の隙間(分割部)をプラスチック成形品のウェルド部や脆弱部といった所要の部位に対応して位置させることで、分割円筒部の内径部に取付部が挿入(圧入)された際に、隣接する二つの分割円筒部の間で所要の部位が円周方向に引っ張られ、プラスチック成形品の所要の部位の強度が計測される。取付部が分割円筒部内に押接(ある程度強く接触)しながら、ある程度緩やかな一定の速度で移動することで、プラスチック成形品の強度の計測誤差が小さくなることは、請求項1記載の発明の作用と同様である。
また、例えば取付部の先端に形成したテーパ形状部がプラスチック成形品内の分割円筒部の内部に除々に進入しつつ分割円筒部を径方向に押圧し、その荷重がテーパ形状部の進入ストロークと共に、ストローク−荷重線図として計測される。そして、テーパ形状部の連続的な寸法の変化による特定の部位(ウェルド部や脆弱部等)の強度評価を行うことができる。
例えば各プラスチック成形品の円筒内部の内径寸法のバラツキがある場合でも、そのバラツキによって計測が不能になることがなく(テーパ形状部がない場合は分割円筒部の内径寸法が取付部の外径よりも大の場合に荷重の計測が不能になる)、どの内径のプラスチック成形品であってもストローク−荷重線図の計測が可能となる。テーパ形状部としては取付部に限らず、分割円筒部の上端内部に設けてもよく、あるいは取付部と分割円筒部との両方に設けてもよい。
請求項に係るプラスチック成形品の強度計測方法は、試験機への取付部と、円柱状の部分とからなる部材の該円柱状の部分を、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に接触させながら一定の速度で移動させることを特徴とする。
上記構成により、部材の円柱状の部分がプラスチック成形品の円筒内部に押接(ある程度強く接触)しながら、ある程度緩やかな一定の速度で移動することで、プラスチック成形品の強度の計測誤差が小さくなる。部材はプラスチック成形品よりも剛性の高い金属等の材料で形成されることが好ましい。部材の円柱状の部分をプラスチック成形品の円筒内部に圧入するに伴って荷重が除々に高まり、遂にはプラスチック成形品の破断が起こる。これら部材の移動ストロークと荷重との関係が計測される。
請求項に係るプラスチック成形品の強度計測方法は、試験機への取付部と、少なくとも二つ以上に分割された分割円筒部とを用い、該取付部は先端側に先細のテーパ形状部を有し、該分割円筒部は円弧状の外周面と内周面とを有して平面視略扇状に形成されており、該分割円筒部を、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に配置し、該取付部を該分割円筒部の内部に押接させながら一定の速度で移動させることを特徴とする。
上記構成により、予め複数の分割円筒部がプラスチック成形品の円筒内部に同心に配置され、分割円筒部内に取付部が挿入(圧入)された際に、分割円筒部の外周面全体でプラスチック成形品全体を径方向に均一に押圧することで、バラツキのない正確な強度計測が行われる。
ここで、例えば各分割円筒部間の隙間(分割部)をプラスチック成形品のウェルド部や脆弱部といった所要の部位に対応して位置させることで、分割円筒部の内径部に取付部が挿入(圧入)された際に、隣接する二つの分割円筒部の間で所要の部位が円周方向に引っ張られ、プラスチック成形品の所要の部位の強度が計測される。取付部が分割円筒部内に押接(ある程度強く接触)しながら、ある程度緩やかな一定の速度で移動することで、プラスチック成形品の強度の計測誤差が小さくなる。
請求項に係るプラスチック成形品の強度計測方法は、請求項記載のプラスチック成形品の強度計測方法において、前記分割円筒部間の隙間に前記プラスチック成形品のウェルド部を位置させることを特徴とする。
上記構成により、各分割円筒部間の隙間(分割部)をプラスチック成形品のウェルド部に対応して位置させることで、分割円筒部の内径部に取付部が挿入(圧入)された際に、隣接する二つの分割円筒部の間でウェルド部が円周方向に引っ張られ、プラスチック成形品のウェルド部の強度が計測される。
請求項1,記載の発明によれば、部材の円柱状の部分がプラスチック成形品の円筒内部に押接しながら一定の速度で移動することで、測定バラツキ(誤差)の小さな強度計測値を得ることができ、これにより計測の信頼性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、試験機への取付部に対する円柱状の部分の交換を容易に行うことができ、測定条件の変更を容易に行うことができ、計測作業性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、一つの部材で少なくとも二つ以上の寸法の変化に対応する強度評価を連続的に又は順次効率良く行うことができるから、例えばプラスチック成形品の内径寸法の製造ばらつきに対応して、あるいは種類違いのプラスチック成形品に対応して、各種内径のプラスチック成形品の強度計測を効率的に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、テーパ形状部の連続的な寸法の変化による強度評価を行うことができるから、例えばプラスチック成形品の内径寸法にバラツキがあっても確実に強度評価を行うことができる。
請求項5,記載の発明によれば、分割円筒部でプラスチック成形品全体を径方向に均一に押圧することで、バラツキのない正確な強度計測が可能となる。また、分割円筒部間の隙間(分割部)をプラスチック成形品のウェルド部や脆弱部といった所要の部位に対応して位置させることで、プラスチック成形品の特定の部位の強度評価を正確に行うことができる。また、取付部が分割円筒部内に押接しながら一定の速度で移動することで、測定バラツキ(誤差)の小さな強度計測値を得ることができることは、請求項1記載の発明と同様である。
また、テーパ形状部の連続的な寸法の変化によるプラスチック成形品の特定の部位の強度評価を行うことができるから、例えばプラスチック成形品の内径寸法にバラツキがあっても確実に特定部位の強度評価を行うことができる。
請求項記載の発明によれば、テーパ形状部の連続的な寸法の変化によるプラスチック成形品のウェルド部の強度評価を行うことができるから、例えばプラスチック成形品の内径寸法にバラツキがあっても確実にウェルド部の強度評価を行うことができる。
図1は、本発明に係るプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法の一実施形態を示すものである。
図1において、試験機への取付部1cと円柱部1aからなる円柱形状の部材1は、試験機への取付部1cが等速で下降移動することが可能で、移動量又は移動中の位置が計測可能で、移動中にかかる負荷応力が計測可能である試験機(例えば精密万能試験機)と取り付いている。
小径な取付部1cは大径な円柱部1aと同心に設けられている。取付部1cは例えば試験機(図示せず)のチャックで把持して固定したり、あるいは試験機の押圧治具の穴部内にボルトで固定したり、あるいは取付部外周に雄ねじを形成して試験機の押圧治具の雌ねじ孔に螺合させて固定したり、あるいは試験機の押圧治具に瞬間接着剤で固定したりすること等が可能である。
円柱形状の部材1の鉛直下方には円筒形状部を有するプラスチック成形品2が設置されている。本例のプラスチック成形品2は円筒部2cと一体の鍔部2dとで構成され、円筒部2cに軸方向の孔部2aが鍔部2dの下端面まで貫通して同心に設けられている。
円柱形状の部材1の材質は例えば金属のようにプラスチック成形品よりも剛性を持つものが望ましい。また、円柱形状の部材1の円柱部1aの外径寸法1bとプラスチック成形品2の内径寸法2bの関係は、1b≧2bである。外径寸法1bは円柱部1aの全長に渡って一定である。
試験機の操作により、円柱形状の部材1は一定の速度で下降移動し、ある地点で円柱形状の部材1の円柱部1aとプラスチック成形品2の円筒内部(孔部の上端縁)2aとが接する。さらに円柱形状の部材1が下降移動を続けると、円柱形状の部材1の円柱部1aとプラスチック成形品2の円筒内部2aの間に接触応力(接触力ないし押接力)を生じ、その接触力の大きさを試験機で計測する。同時に、移動量又は移動中の位置も計測する。
さらに円柱形状の部材1が下降移動を続けると、ある地点で接触応力がプラスチック成形品2の限界応力を超えた場合に、プラスチック成形品2が破断することがある。これらの計測結果の一例を図2に示す。
図2において、横軸は試験機の下降ストローク(mm)、すなわちプラスチック成形品2に対する円柱部1aの押圧ストローク、縦軸は試験力(KN)、すなわちプラスチック成形品2を円柱部1aで軸方向に押圧した力をそれぞれ示している。円柱部1aがプラスチック成形品2の円筒内部2aに押し込まれつつ、なだらかな二次曲線的に荷重が増加し、最大荷重(Max)の直後にプラスチック成形品が破損し(Bre)、荷重がダウンする。
試験機の荷重計測部としては別付けのロードセルあるいは試験機自体の内蔵ロードセルあるいは電気式のプッシュゲージ等を用いることができる。何れも荷重のキャパシティは10kg以下の小さいものであることが好ましい。
円柱形状の部材1の円柱部1aの寸法や形状を変更して評価(強度計測)を行う場合においては、円柱部1aと試験機への取付部1cとを取り外し可能にすることにより、円柱部1aの変更作業が容易になる。
強度計測に際しては、事前に別の締結部材(例えばねじ部材)を用いて円柱部1aと取付部1cとを締結する方法を用いてもよい。この場合、円柱部1aと取付部1cとは相互に取り外し(分離)可能である。
あるいは図3に示すように、円柱部1aと取付部1cとを予め分離し、プラスチック成形品2の上部に円柱部1aを設置して計測を開始し、試験機に取り付けられた取付部1cが下降移動をする過程で、円柱部1aと取付部1cが接触し、以降は円柱部1aと取付部1cが同時に下降移動を続けるという方法を用いてもよい。
図3において、符号1dは有底の穴部、1bは円柱部の全長に渡って均一な外径、2aはプラスチック成形品の貫通した孔部である円筒内部、2bは円筒内部の内径をそれぞれ示している。穴部1dの内径は円柱状の取付部1cの外径よりも大きく、穴部1d内に取付部1cを挿入する際の力(挿入力)が生じないようになっている。穴部1dの深さは取付部1cの長さよりも短い。図1の例と同様に1b≧2bである。
図4に示す円柱形状の部材3は、円柱部3aの外径寸法に異なる二つの寸法3b1,3b2を有している。
外径寸法3b1,3b2とプラスチック成形品2の内径寸法2b(図1)の関係は、3b1≧3b2≧2bである。円柱部3bの下半部が小径な外径3b2に形成され、上半部3eが下半部3fよりも少し大径な外径3b1に形成されている。各外径3b1,3b2は上半部3e又は下半部3fの全長に渡って一定である。上半部3eの上端面に同心に小径の円柱状の取付部3cが設けられている。円柱形状の部材3の材質は例えば金属のようにプラスチック成形品よりも剛性を持つものが望ましいことは言うまでもない。
試験機の操作により、円柱形状の部材3は一定の速度で下降移動し、ある地点で円柱形状の部材3の円柱部3aとプラスチック成形品2(図1)の円筒内部2aが接する。さらに円柱形状の部材3が下降移動を続けると、部材3の円柱部3aとプラスチック成形品2の円筒内部2aとの間に接触応力(接触力ないし押接力)を生じ、この接触力の大きさを試験機で計測する。
この時、円柱部3aの外径寸法3b2とプラスチック成形品2の内径寸法2bとの間に接触領域が生じている。さらに円柱形状の部材3が一定の速度で下降移動を続けると、円筒部3aの外径寸法3b1とプラスチック成形品2の内径寸法2bとの間に接触領域が生じる。
円柱部3aの外径寸法3b1の部分と外径寸法3b2の部分との段差部分は例えば短いテーパ面や湾曲面で滑らかに続いていてもよい。また、試験機への取付部3cは前例同様に円柱部3aとは別体に取り外し可能に形成されていてもよい。また、図4の実施形態では上下二つの外径寸法の違う部分3e,3fを形成したが、外径寸法の違う部分は二つに限らず、三つないしそれ以上とすることも可能である。
図5に示す円柱形状の部材4は、円柱状の部分(符号4で代用する)にテーパ形状部4a2を形成したものである。円柱状の部分は軸方向上側に短い円柱部4a1、下側に長いテーパ形状部4a2を一体に有している。
テーパ形状部4a2の最大寸法4b1(円柱部4a1の外径)とプラスチック成形品2(図1)の内径寸法2bとの関係は、4b1≧2bである。テーパ形状部4a2の最小寸法4b2すなわち円柱形状の部材4の下端の外径とプラスチック成形品2の内径寸法2bとの関係は、2b≧4b2であることが望ましい。
試験機の操作により、円柱形状の部材3は一定の速度で下降移動し、テーパ形状部4a2の外径寸法とプラスチック成形品2の内径寸法2bとが等しい地点で、テーパ形状部4a2とプラスチック成形品2の円筒内部2aの入口部(開口端縁)とが接する。
さらに円柱形状の部材4が下降動作を続けると、円柱形状の部材4のテーパ形状部4a2とプラスチック成形品2の円筒内部2aとの間に接触応力(接触力ないし押接力)を生じ、この接触力の大きさを試験機で計測する。この時、円柱形状の部材4は下降を続けると共に、接触部の外径寸法がテーパ形状部4a2の最大寸法4b1に近づきながら、プラスチック成形品2の円筒内部2aとの間に接触領域を生じる。
なお、図5においては、上側の円柱部4a1と下側のテーパ形状部4a2とを軸方向に連続して形成したが、円柱部4a1をなくして円柱状の部分(符号4で代用する)の全長に渡ってテーパ形状部4a2のみを形成することも可能である。
また、前例同様に図5の試験機への取付部4cを円柱状の部材4と一体ではなく別体に形成することも可能である。小径な取付部4cは上半側の円柱部4a1に同心に配置されていることが好ましい。
図6に示す円筒形状の部材5は複数(本例で三つ)に分割されており、且つ試験機への取付部5cとは分離して形成されている。これら三つの分割円筒部5aは円弧状の外周面と内周面とを有して平面視(横断面)略扇状に形成されている。
分割された円筒部である分割円筒部5aはプラスチック成形品6の円筒内部6aで、プラスチック成形品6のウェルド部6fと分割円筒部5aの分割部(隙間)5fとが同じ位置になるように予め設置されている。
また、試験機への取付部5cは円柱形状の部分の先端側(下端側)にテーパ形状部5gが形成されて、テーパ状の先細形状となっている。
本例では三つの分割円筒部5aが分割部(隙間)5fを存してプラスチック成形品6の円筒内部(貫通孔)6aに挿入された状態で、各分割円筒部5aの外周面が一つの大きな円周面を描いて円筒内部6aの内周面に密着し、且つ各分割円筒部5aの内周面が一つの小さな円周面を描いて取付部5cに対する挿入(圧入)内径部を構成している。
試験機への取付部5cの外径寸法5dと分割円筒部5aの内径寸法5eの関係は、5d≧5eであり、分割円筒部5aの外径寸法5bとプラスチック成形品6の円筒内部6aの内径寸法6bとの関係は、6b≧5bであり、且つ5d−5e+5b≧6bである。プラスチック成形品6は図1のプラスチック成形品2と同じものである。
試験機の操作により、試験機に取り付けられた取付部5cが下降移動をする過程で、分割円筒部5aと取付部5cが接触し、以降は取付部5cが取付部5cの外径寸法5dの部分と分割円筒部5aの内径寸法5eの部分とが接触しながら下降動作を続けると同時に、円筒部5aの外径寸法5bを分割円筒部5aの内径寸法の差すなわち5d−5eの量だけ寸法を押し広げることにより、分割円筒部5aとプラスチック成形品6の円筒内部6aの間に接触応力(接触力ないし押接力)を生じ、その接触力の大きさを試験機で計測する。
図6のように試験機への取付部5cの外径寸法5dがテーパ形状である場合に、外径寸法5dが刻一刻と変化することになり、取付部5cの下降動作を続けると同時に、分割円筒部5aの外径寸法5bを分割円筒部5aの内径寸法5eの差すなわち刻一刻と変化する5d−5eの量だけ寸法を押し広げることにより、分割円筒部5aとプラスチック成形品6の円筒内部6aとの間に接触応力(接触力ないし押接力)を生じ、その接触力の大きさを試験機で計測する。
なお、図6の形態の円筒形状の部材5は三つに分割したが、分割数は三つに限らず、二つ又は四つないしそれ以上であってもよい。また、試験機への取付部5cの外径寸法5dをテーパ形状にする代わりに、分割円筒部5aの内径寸法5eをテーパ形状にしても同じことである。または取付部5cの外径寸法5dと分割円筒部5aの内径寸法5eとの両方をテーパ形状にしても良い。
本発明に係るプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法の一形態を示す分解斜視図である。 図1の強度計測装置及び強度計測方法による計測結果の一例を示す試験力−ストローク線図である。 図1の強度計測装置及び強度計測方法において試験機への取付部をサンプル押圧(拡径)用の部材とは別体に設けた実施形態を示す分解斜視図である。 サンプル押圧用の部材の他の実施形態を示す斜視図である。 サンプル押圧用の部材のその他の実施形態を示す斜視図である。 プラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法の他の実施形態を示す分解斜視図である。 従来のプラスチック成形品の強度計測装置及び強度計測方法の一形態を示す分解斜視図である。
符号の説明
1,3,4 部材
1a,3a,4a1 円柱状の部分(円柱部)
1c,3c,4c,5c 取付部
2,6 プラスチック成形品
2a,6a 円筒内部
3b1,3b2 外径寸法
4a2,5g テーパ形状部
5a 分割円筒部
6f ウェルド部

Claims (8)

  1. 試験機への取付部と、円柱状の部分とからなる部材の該円柱状の部分が、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に押接しながら一定の速度で移動することを特徴とするプラスチック成形品の強度計測装置。
  2. 前記部材が、前記試験機への取付部と前記円柱状の部分とに分離可能であることを特徴とする請求項1記載のプラスチック成形品の強度計測装置。
  3. 前記円柱状の部分の外径寸法が少なくとも二つ以上の異なる寸法に設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチック成形品の強度計測装置。
  4. 前記円柱状の部分にテーパ形状部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチック成形品の強度計測装置。
  5. 試験機への取付部と、少なくとも二つ以上に分割された分割円筒部とを備え、該取付部は先端側に先細のテーパ形状部を有し、該分割円筒部は円弧状の外周面と内周面とを有して平面視略扇状に形成されており、該分割円筒部が、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に配置され、該取付部が該分割円筒部の内部に押接しながら一定の速度で移動することを特徴とするプラスチック成形品の強度計測装置。
  6. 試験機への取付部と、円柱状の部分とからなる部材の該円柱状の部分を、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に接触させながら一定の速度で移動させることを特徴とするプラスチック成形品の強度計測方法。
  7. 試験機への取付部と、少なくとも二つ以上に分割された分割円筒部とを用い、該取付部は先端側に先細のテーパ形状部を有し、該分割円筒部は円弧状の外周面と内周面とを有して平面視略扇状に形成されており、該分割円筒部を、円筒形状を有するプラスチック成形品の円筒内部に配置し、該取付部を該分割円筒部の内部に押接させながら一定の速度で移動させることを特徴とするプラスチック成形品の強度計測方法。
  8. 前記分割円筒部間の隙間に前記プラスチック成形品のウェルド部を位置させることを特徴とする請求項記載のプラスチック成形品の強度計測方法。
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