JP4044927B2 - 熱転写シート - Google Patents
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Description
よって、現在、熱転写の印字速度の高速化と、熱転写画像の高濃度および高品質の要求に対応し、かつ、十分に満足できる品質の印画物が得られる熱転写シートの開発が要求されている。
本発明者等は、本発明時において、接着層が、三次元架橋したポリビニルピロリドン樹脂を含んでなる熱転写シートによれば、熱転写の印字速度の高速化、熱転写画像の高濃度化および高品質化等の要求に十分対応し、印画における転写感度の向上と、高温高湿下におけるような過酷な印刷環境下であっても、異常転写およびシワ等の発生を有効に防止することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づいて成されたものである。
よって、本発明による熱転写シートは、基材と、耐熱滑性層と、接着層と、染料層とを備えてなるものであって、
前記基材の一方の面に前記耐熱滑性層が形成されてなり、
前記基材の他方の面に前記接着層と、前記染料層とがこれらの順で形成されてなり、
前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂が三次元架橋したものを含んでなるものである。
本発明者等は、本発明時において、接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂と、およびシラノール基を有する樹脂、シラノール基を有するオリゴマー、およびシランカップリング剤から選択される一種または二種以上の混合物とを含んでなる熱転写シートによれば、熱転写の印画速度の高速化、熱転写画像の高濃度化および高品質化の要求に十分対応することができ、受像シートとの融着と、異常転写を有効に防止することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づいて成されたものである。
よって、本発明による熱転写シートは、基材と、耐熱滑性層と、接着層と、染料層とを備えてなるものであって、
前記基材の一方の面に前記耐熱滑性層が形成されてなり、
前記基材の他方の面に前記接着層と、前記染料層とがこれらの順で形成されてなり、
前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂と、シラノール基を有する樹脂、シラノール基を有するオリゴマー、およびシランカップリング剤から選択される一種または二種以上の混合物とを含んでなるものである。
本発明の第1の態様による熱転写シートについて、図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の態様による熱転写シートの一態様を示す概略図である。図1によれば、基材1の一方の面にサーマルヘッドの滑り性を良くし、かつスティッキングを防止する耐熱滑性層4が形成されてなる。また、基材1の他方の面にポリビニルピロリドン樹脂が三次元架橋されたものを混合含有してなる接着層2と、染料層3とが順次形成されてなる。
基材は、ある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものであっても使用することができる。そのような基材の具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。基材の厚さは、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度である。
接着処理は、基材と接着層との間にプライマー層を塗工することによって行ってもよい。プライマー層は、樹脂を用いて形成されてよく、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂等が挙げられる。
接着層は、ポリビニルピロリドン樹脂を三次元架橋したものを含有する。三次元架橋されたポリビニルピロリドン樹脂は、好ましくは高分子量(重量平均分子量80万〜350万程度)の場合、1分子中で100%架橋したものでなく、部分的に架橋したものを使用することが好ましい。ポリビニリピロリドン樹脂の1分子中の全ての部分で架橋した(100%架橋した)ものと比較して部分的に架橋したものは、水、アルコール類および有機溶剤との溶解性が良好であり、組成液調整及び塗工時における諸問題を解決することができ、その結果、均一な接着層を形成することが可能となるからである。よって、本発明にあっては、三次元架橋したポリビニルピロリドン樹脂の好ましいものとしては、高分子量の場合、1分子中で約10%〜約70%の部分が架橋されたものが好ましく用いられる。また、本発明にあっては、比較的低分子量(重量平均分子量10万〜80万程度)の場合、1分子中の全ての部分(100%)で三次元架橋したポリビニルピロリドンものであっても、水、アルコール類および有機溶剤との溶解性が良好のものであれば、一部分が三次元架橋したポリビニルピロリドン樹脂と混合して使用することができる。
本発明にあって、三次元架橋されたポリビニルピロリドン樹脂は、特に、直鎖状重合体のポリビニルピロリドン樹脂を、水素結合、イオン結合等でカルボキシル基含有化合物等と三次元的に架橋したものとして得ることができる。
1. 窒素入口管、熱電対、撹拌機、及び供給ラインを装着する2−Lのケトルに、131.81gのVP、756gのDI水及び0.197gのPETE(単量体に基づいて0.15%)を添加した。
2. 窒素を用いて表面下を30分間パージした。
3. 70℃に加熱した。
4. 開始剤を、0及び30分で添加した。1.5gのIPA中の0.48gのVazo(登録商標)67を、各ショットのために添加し、及び2回の1.0gのIPA洗浄を行った。
5. 反応温度を一昼夜70℃で保った。
6. 残留するVPが400ppm未満である場合に、そのバッチを320.04gのDI水を用いて希釈した。
7. バッチを50℃に冷却した。
8. 保存剤として、0.15から0.19%のBTC50NFを添加した。
9. 生成物は、40から70%の樹脂の粒子を有する、2−相の重合化組成物であり、その可溶性画分は1,200,000から1,500,000の分子量を有した。
95.2gの約10%の固体のポリビニルピロリドン/PETEを、2−リッターの蒸留水中に希釈し、及び十分に混合されるまで撹拌した。第2の溶液を、第1の溶液の500mLを採取すること及び2−リッターの蒸留水中に希釈することによって調製した。十分に混合されるまで撹拌した。第2の溶液を、4つの16オンス(約454g)のジャーに注ぎ、及び〜2250rpmで約90分間遠心分離した。白色の沈殿が各16オンスのジャーの底部上に観察された。沈殿を、ピペットによって除去し、及び4つの8−ドラム(約14g)のバイアル中に、それぞれ配置した。4つの8−ドラムのバイアルを、〜3000rpmで60分間遠心分離した。沈殿における粒径を、Microtrak(マイクロトラク)UPAを用いて測定し、及び約4nmであることが見出された。
PVP/PETE(例4)の1%重合体水溶液を、Kelcoloid HVF Algin(HVF)の1%重合体水溶液と十分に混合した。各溶液、及びそれらの組合せのブロックフィールド粘度を実行し、流体力学修飾の効果を例示した。視覚的検査の下、溶液は均質であると思われた。結果を以下の表1に示す。
接着層は、三次元架橋されたポリビニルピロリドン樹脂それ自体、または直鎖状重合体のポリビニルピロリドン樹脂をさらに混合したものに、必要に応じて添加剤を加えて、水、アルコール類の水系溶媒、有機溶剤に溶解および/または分散させた組成液を調整し、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の塗工手段を用いて形成することができる。このように形成される接着層は、乾燥時の塗工量で0.01〜0.3g/m2程度であり、望ましくは0.05〜0.15g/m2である。塗工量が上記範囲内にあることにより、基材の凹凸を埋めることができ、未塗布部分が生じることがなく、熱転写時に染料層が受像シートの受容層側に取られるとの異常転写を有効に防止することができる。また、染料層の塗工時に接着層と染料層とが混合することが防止することができ、熱転写時に受容層が染料層側に取られやすくなるとの異常転写を有効に防止することができる。
染料層は1色の単一層または色相の異なる染料を含む複数層として形成されてよく、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成することも可能である。染料層は、熱移行性染料を任意のバインダーにより担持してなる層である。使用する染料としては、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料が挙げられ、従来公知の昇華転写型熱転写シートに使用されている染料はいずれも使用可能である。染料は、色相、印字感度、耐光性、保存性、バインダーへの溶解性等を考慮して適宜選択してよい。
染料層は、通常、適当な溶剤中に上記染料、バインダーと、必要に応じて添加剤を加えて、各成分を溶解または分散させて組成液を調製し、その後、この組成液を基材の上に塗布、乾燥させて形成することができる。この塗布方法は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用いることができる。このように形成された染料層は、0.2〜6.0g/m2、好ましくは0.3〜3.0g/m2程度の乾燥時の塗工量である。
耐熱滑性層は、本発明における熱転写シートにおいて、サーマルヘッドの熱によるステッキングや印字皺等の悪影響を防止することを主目的として形成される。
耐熱滑性層は、樹脂を用いて形成されてよく、樹脂は従来公知のものであってよく、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
本発明において、接着層は、ポリビニルピロリドン樹脂と、およびシラノール基を有する樹脂、シラノール基を有するオリゴマー、およびシランカップリング剤から選択される一種または二種以上の混合物と含んでなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂の変性体をさらに含んでなるものが好ましい。ポリビニルピロリドンの変性体の1つはビニルピロリドンと他の共重合可能なモノマーとの共重合である。共重合可能なモノマーとしては、例えばスチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、塩化(フッ化)ビニル、塩化(フッ化、シアン化)ビニリデン等のビニルモノマーが挙げられる。そのビニルモノマーとビニルピロリドンとのラジカル共重合によって得られるコポリマーが使用できる。また、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アセタール樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、フェノキシ樹脂、セルロース樹脂等とポリビニルピロリドンとのブロック共重合体、グラフト共重合体等も使用できる。また別の変性体として、ポリビニルピロリドンの性質を変化させるために、ポリビニルピロリドンの一部分を架橋した材料も使用することができる。また、本発明の好ましい態様によれば、本発明の第一の態様で説明した、三次元架橋(全部または一部)したポリビニルピロリドン樹脂が好ましくは用いることができ、例えば、市販品であるViviPrint540polymer(ISP INVESTMENTS INC社製)が好ましくは利用することができる。したがって、本発明の第1の態様で説明した三次元架橋(全部または一部)したポリビニルピロリドン樹脂は本発明の第2の態様においてもその内容をなす。
接着剤層は、接着層形成成分を有機溶剤または水系溶媒に溶解および/または分散させた組成液を調整し、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の塗工手段を用いて形成することができる。又、接着層は基材の染料層塗工側の全面にベタ塗工してもよく、基材と染料層の間のみにパターン塗工してもよい。有機溶剤を組成液で使用する場合は、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂の変性体、シラン、シラノール系材料などの接着成分は溶剤に溶解、分散しやすいタイプを使用する。また、水系溶媒を組成液で使用する場合、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂の変性体、シラン、シラノール系材料などの接着成分は、水溶性あるいは水性エマルジョンタイプの樹脂を用いる。
このようにして形成される接着層の塗工量は、乾燥時において0.01〜3.0g/m2が好ましい。
熱転写シートの調製
実施例X1
基材して、厚さ4.5μmの未処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK880)上に、下記組成の接着層組成液Aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布し、110℃で1分間乾燥して接着層を形成した。次に、その接着層の上に、下記組成の染料層組成液1をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.8g/m2になるように塗布、乾燥して染料層を形成し、実施例1の熱転写シートを作製する。上記基材の他方の面に、予め下記組成の耐熱滑性層組成液をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成しておいた。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 9部
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer、ISP(株)製) 1部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
C.I.ソルベントブルー22 5.5部
ポリビニルアセタール樹脂 3.0部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン 22.5部
トルエン 68.2部
ポリビニルブチラール樹脂 13.6部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
ポリイソシアネート硬化剤 0.6部
(タケネートD218 武田薬品工業(株)製)
リン酸エステル 0.8部
(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製)
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Bをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X2の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 7.5部
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer、ISP(株)製) 2.5部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Cをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.03g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X3の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 7.5部
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer ISP(株)製) 7.5部
メチルエチルケトン 125部
イソプロピルアルコール 125部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、実施例X3で使用した接着層組成液Cをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X4の熱転写シートを作製した。
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、実施例X3で使用した接着層組成液Cをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X5の熱転写シートを作製した。
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Dをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X6の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer ISP(株)製) 7.5部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Eをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、実施例X7の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer ISP(株)製) 10部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Fをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、比較例X1の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 10部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、下記組成の接着層組成液Gをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.06g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、比較例X2の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 9.5部
ポリビニルピロリドン樹脂の約40%が三次元架橋されたもの(ViviPrint540polymer ISP(株)製) 0.5部
メチルエチルケトン 83部
イソプロピルアルコール 83部
実施例X1と同条件のPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例X1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の耐熱滑性層の設けられている面と反対面に、実施例X3で使用した接着層組成液Cをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.35g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例X1と同様に染料層を形成し、比較例X3の熱転写シートを作製した。
各実施例X及び比較例Xの熱転写シートを用いて、常温及び高温高湿下における耐熱接着性、受像シートとの接着性の各評価を以下に示す方法で行なった。
実施例X及び比較例Xの試料となる熱転写シートを、染料層面を上にして、台紙の上に貼り付ける(台紙と耐熱滑性層とが接する形態である。)。そして、その試料と対応する基準リボン1(染料層の条件が同一で、基材は三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK230Eの易接着処理PETフィルムに直接、染料層を設けたもの)を染料層面を上にして、同一台紙の異なる位置に貼り付け、試料と基準リボンの染料層面同士が重ねて接するように、台紙毎、折り返して、温度100〜130℃、圧力2.5kg/cm2、加圧時間2secでヒートシールを行ない、両者を剥離して、試料と基準リボン1の各染料層の残存状態(取られた状態)を目視にて調べ、以下の基準にて、評価した。但し、実施例X及び比較例Xの試料となる熱転写シートと基準リボン1の双方を、常温下放置した状態で上記ヒートシールを行う場合と、試料となる熱転写シートと基準リボン1の双方を、40℃90%RHの環境下に16時間放置後、上記のヒートシールを行う場合の2通りで調べた。
○:試料側に残った染料層の面積が基準リボン側に残った面積よりも大きい。
△:試料側に残った染料層の面積と、基準リボン側に残った面積が同等である。
×:試料側に残った染料層の面積が基準リボン側に残った面積よりも小さい。
実施例X及び比較例Xの試料となる熱転写シートを、染料層面を上にして、台紙の上に貼り付ける(台紙と耐熱滑性層とが接する形態である。)。そして、その試料と対応する基準リボン2(染料層の条件が同一で、基材は三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK880のPETフィルムの表面に、ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製)から成る接着層(比較例X1の接着層の条件と同等)を乾燥時0.06g/m2になるように設けたもの)を染料層面を上にして、同一台紙の異なる位置に貼り付け、試料と基準リボンの染料層面同士が重ねて接するように、台紙毎、折り返して、温度100〜130℃、圧力2.5kg/cm2、加圧時間2secでヒートシールを行ない、両者を剥離して、試料と基準リボン2の各染料層の残存状態(取られた状態)を目視にて調べ、上記の耐熱接着性1と同じ基準にて、評価した。但し、実施例X及び比較例Xの試料となる熱転写シートと基準リボン2の双方を、常温下放置した状態で上記ヒートシールを行う場合と、試料となる熱転写シートと基準リボン2の双方を、40℃90%RHの環境下に16時間放置後、上記のヒートシールを行う場合の2通りで調べた。
実施例X及び比較例Xの各熱転写シートの染料層面と、オリンパス(株)製、デジタルカラープリンタ P−200専用スタンダードセットの受像シートの受像面とが接するように重ね合わせ、温度100〜130℃、圧力2.5kg/cm2、加圧時間2secでヒートシールを行ない、両者を剥離して、試料の染料層と受像シートの受像層の剥離状態を目視にて調べ、以下の基準にて、評価した。この場合は熱転写シートと受像シートは常温下放置した状態で、上記ヒートシールを行った。
○:染料層側に受像層が剥ぎ取られることなく、異常なし。
×:染料層側に受像層が剥ぎ取られている。
*2;三次元架橋したポリビニルピロリドン樹脂の接着層全固形分に対する含有割合である。
熱転写シートの調製
実施例Y1
基材して、厚さ6μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK203E)の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、下記組成の染料層組成液(i)をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.8g/m2になるように塗布、乾燥して染料層を形成し、実施例Y1の熱転写シートを作製する。尚、上記基材の他方の面に、予め下記組成の耐熱滑性層組成液aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成しておいた。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
C.I.ソルベントブルー22 5.5部
ポリビニルアセタール樹脂 3.0部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン 22.5部
トルエン 68.2部
ポリビニルブチラール樹脂 13.6部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
ポリイソシアネート硬化剤 0.6部
(タケネートD218 武田薬品工業(株)製)
リン酸エステル 0.8部
(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製)
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、上記組成の接着層組成液Aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.05g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y2の熱転写シートを作製した。
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Bをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y3の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.8部
メチルエチルケトン 47.1部
イソプロピルアルコール 47.1部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Cをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y4の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(ルビスコールK80、
BASFジャパン(株)製) 5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Dをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y5の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Eをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y6の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.8部
メチルエチルケトン 47.1部
イソプロピルアルコール 47.1部
基材として、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、ダイヤホイルK880)にコロナ照射処理し、その基材のコロナ照射処理面に、実施例Y5で使用した接着層組成液Dをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y7の熱転写シートを作製した。尚、上記基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Fをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y8の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 3部
ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合樹脂(I−335、ISP(株)製) 2部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Gをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y9の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シラノール基含有レジン(APZ−6633、日本ユニカー(株)製) 0.4部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 46.3部
イソプロピルアルコール 46.3部
トルエン 1.6部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Hをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y10の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シランカップリング剤(A−187、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Iをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y11の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シランカップリング剤(A−1100、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Jをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y12の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シランカップリング剤(A−174、日本ユニカー(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 47.3部
イソプロピルアルコール 47.3部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Kをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、実施例Y13の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
シランカップリング剤(A−1100、日本ユニカー(株)製) 0.4部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 46.3部
イソプロピルアルコール 46.3部
トルエン 1.6部
接着層組成液Aをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.1g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した以外は、実施例Y1と同様にして、実施例Y14の熱転写シートを作製した。
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に接着層組成液を塗工せず、実施例Y1と同様の染料層を直接形成し、比較例Y1の熱転写シートを作製した。
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Lをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y2の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 5部
メチルエチルケトン 47.5部
イソプロピルアルコール 47.5部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Mをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y3の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(ルビスコールK80、
BASFジャパン(株)製) 5部
メチルエチルケトン 47.5部
イソプロピルアルコール 47.5部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Nをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y4の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 5部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 46.5部
イソプロピルアルコール 46.5部
トルエン 1.6部
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Oをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y5の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
メチルエチルケトン 47.5部
イソプロピルアルコール 47.5部
実施例Y7と同条件のコロナ照射済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、比較例Y5と同様の接着層組成液Oをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y6の熱転写シートを作製した。
実施例Y1と同条件の易接着処理済みPETフィルムの基材を用い、かつその基材の他方の面に、実施例Y1と同様の耐熱滑性層を予め形成しておいた。その基材の易接着処理面に、下記組成の接着層組成液Pをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布、乾燥して接着層を形成した。さらに、その接着層の上に、実施例Y1と同様に染料層を形成し、比較例Y7の熱転写シートを作製した。
ポリビニルピロリドン樹脂(K−90、ISP(株)製) 2.5部
ポリビニルピロリドン部分架橋体(ViviPrint540P、ISP(株)製) 2.5部
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)製) 0.4部
メチルエチルケトン 46.5部
イソプロピルアルコール 46.5部
トルエン 1.6部
上記に作製した各実施例Y及び比較例Yの熱転写シートを用いて、転写濃度評価、印画適性の各評価を以下に示す方法で行なった。
(転写濃度評価)
以下の条件にて、印画を行ない、得られた印画物の最高濃度を測定した。
実施例Y1〜13及び比較例Y1〜7で作製した熱転写シートと下記組成の受像シートを、キャノン(株)製カードフォトプリンターCP−200を用いて印画し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株)製)にて、印画部の最高濃度(シアン)を測定した。尚、熱転写シートは純正メディアのシアンパネル部に切り貼りし、シアンのベタ(階調値255/255:濃度マックス)の印画パターンで印画した。印画は30℃50%環境下で行った。
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)製) 18部
OH変性シリコーン(X−62−1421B、信越化学工業(株)製) 0.2部
ポリエーテル変性シリコーン(FZ−2101、日本ユニカー(株)製) 0.2部
キシレンジイソシアネート(タケネートA−14、
三井武田ケミカル(株)製) 0.1部
スズ系触媒(STANN BL、三共有機合成(株)製) 0.02部
メチルエチルケトン 40.74部
トルエン 40.74部
◎:接着層を挟んでいないリボン(比較例Y1))と最高濃度を比較して、濃度が110%以上
○:接着層を挟んでいないリボン(比較例Y1))と最高濃度を比較して、濃度が105%以上110%未満
以下の条件にて、印画を行ない、印画適性を評価した。
転写濃度評価の際と同様の熱転写シート、受像シートを用い、熱転写シートは純正メディアのそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンパネル部に切り貼りし、ブラックのベタ(階調値255/255:濃度マックス)の印画パターンで印画した。尚、40℃90%環境下に2週間保管した熱転写シート、受像シートを用い、30℃50%環境下、40℃90%環境下の2環境にて印画を行った。
○:イエロー、マゼンタ、シアンパネル部に切り貼りした熱転写シートのすべてにおいて異常転写、転写ムラ、転写抜けなどの印画不良がない。
△○:切り貼りした3枚の熱転写シートのうち1枚(シアンパネル部に切り貼りした熱転写シート)において異常転写、転写ムラ、転写抜けなどの印画不良がみられる。
△:切り貼りした3枚の熱転写シートのうち2枚(マゼンタパネル部とシアンパネル部に切り貼りした熱転写シート)において異常転写、転写ムラ、転写抜けなどの印画不良がみられる。
×:切り貼りした3枚の熱転写シートのうちに全てにおいて異常転写、転写ムラ、転写抜けなどの印画不良がみられる。
Claims (7)
- 基材と、耐熱滑性層と、接着層と、染料層とを備えてなる熱転写シートであって、
前記基材の一方の面に前記耐熱滑性層が形成されてなり、
前記基材の他方の面に前記接着層と、前記染料層とがこれらの順で形成されてなり、
前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂が三次元架橋したものを含んでなる、熱転写シート。 - 前記ポリビニルピロリドン樹脂における三次元架橋の割合が、5〜50%である、請求項1に記載の熱転写シート。
- 前記接着層を形成する成分の塗工量が、前記接着層の乾燥時において0.01〜0.3g/m2である、請求項1または2に記載する熱転写シート。
- 基材と、耐熱滑性層と、接着層と、染料層とを備えてなる熱転写シートであって、
前記基材の一方の面に前記耐熱滑性層が形成されてなり、
前記基材の他方の面に前記接着層と、前記染料層とがこれらの順で形成されてなり、
前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂と、シラノール基を有する樹脂、シラノール基を有するオリゴマー、およびシランカップリング剤から選択される一種または二種以上の混合物とを含んでなる、熱転写シート。 - 前記接着層が、ポリビニルピロリドン樹脂の変性体をさらに含んでなる、請求項4に記載の熱転写シート。
- 前記シラノール基を有する樹脂、前記シラノール基を有するオリゴマー、および前記シランカップリング剤から選択される一種または二種以上の混合物が、前記接着層を形成する成分の全固形分に対して1重量%〜30重量%で添加されてなる、請求項4または5に記載する熱転写シート。
- 前記接着層を形成する成分の塗工量が、前記接着層の乾燥時において0.01〜0.3g/m2である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
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