JP4044709B2 - 水系フィルムコーティング剤及び経口固形製剤 - Google Patents

水系フィルムコーティング剤及び経口固形製剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、錠剤の苦味などの不快な味を隠蔽し、かつ、薬物の溶出性に優れる水系フィルムコーティング剤及びかかるフィルムコーティング剤を用いてコーティングされた経口固形製剤に関する。
【0002】
【従来技術】
水溶性フィルムコーティングは、経口固形製剤について、薬物の不快な味に対するマスキング、薬物の安定性を保つための遮光、経口固形製剤の識別性を向上させるための着色コーティングあるいは経口固形製剤の搬送過程における摩損の防止などの目的で、広く行われている。中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「HPMC」という)の水溶液を用いるコーティング方法が最も広く使われている。
【0003】
フィルムコーティングが開発された当初(1950年代)は、基剤のHPMCの重合度(粘度)が高く、有機溶剤を用いる方法であったが、1970年代に入ると、基剤の低粘度化が進むとともに、通気式のコーティング装置の登場などして、フィルムコーティングは徐々に水系に移行してきた。
こうして普及したHPMCを用いる水溶性フィルムによるコーティングは、そのフィルムが柔軟性と強度に富み、水及び種々の緩衝溶液に薬物を速やかに溶解して溶出させる特性を有するので、優れたコーティング手法として定着している。
【0004】
しかしながら、HPMCは水に速やかに溶解するため、HPMCを用いてフィルムコーティングした経口固形製剤は口中で速やかに溶解してしまい、苦味のマスキング力は十分ではなかった。
より強力な苦味のマスキング又は防湿コーティングのため、HPMCに代わりpH依存性のアクリル系又はビニル系ポリマーが用いられる場合がある。しかしながら、これらのポリマーは酸溶解型であり、無酸症の患者では被膜が溶解することがなく、そのまま胃を通過してしまうなどの問題点があった。
【0005】
一方、メチルセルロース(以下「MC」ともいう)は、水溶性セルロースエーテルとして最初に登場したポリマーであるが、そのゲル化温度は、通常、製剤の試験が行われる37℃以下であり、37℃の環境下では熱ゲル化を起こし溶解できない。このため、フィルムコーティングには使用されず、専ら結合剤、懸濁安定化剤の目的で使用されている。
【0006】
MCをフィルムコーティングに用いる特殊な事例としては、MCの低いゲル化温度と低粘着性を利用して、顆粒の水系フィルムコーティングが紹介されている(Chem. Pharm. Bull., 46(11) 1803-1806 (1998))。
また、特開昭60―13719号公報では、MCのゲル化特性を応用してMCを用いてフィルムコーティングすることにより、口腔内では崩壊しないフィルムコーティングが提案されている。
さらに、特開昭60―84215号公報では、HPMCにMCを配合することで、HPMCフィルムコーティング錠剤の服用時の口腔内でのぬめり感を改善する方法が提案されている。
【0007】
このようにMCをフィルムコーティングに適用することは可能であるが、上述のように37℃で熱ゲル化するため、薬物の溶出が遅れることが懸念される。
近年、薬物の生体内変性(Bioavailability)が重視され、薬物の有効利用及び同等性の評価の観点から錠剤などの固形製剤の溶出試験が見直されており、溶出の速い製剤は有効性あるいは同等性が担保されているとの考え方がとられている。従って。より緩和な条件(パドル法50rpm)で速やかに溶出する製剤が求められている。
【0008】
これらを解決する方法として、特開平11−60472号公報では、MCに糖類を配合することで、口腔内でのべとつき感、ぬめり感を改善し、スムーズな嚥下を図るフィルムコーティング用組成物が提案されている。しかし、このフィルムコーティング用組成物は、水−アルコール系からなる有機溶剤系コーティングであり、使用した溶剤が大気中へ放出されるため、環境面で好ましくなく、これを防ぐために溶剤回収装置が必要となる。また、用いるMCについても2重量%水溶液における粘度が25mm2/s以下である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来のフィルムコーティング剤と比べて、有機溶剤を使用せず、かつ、苦味マスキングに優れ、溶出性が改善された水系フィルムコーティング剤及びかかるフィルムコーティング剤を用いてコーティングされた経口固形製剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点を解決するために鋭意検討した結果、20℃における2重量%水溶液の粘度が2.0〜8.0mm2/sであるメチルセルロースと、糖類又は糖アルコール類を含む水系フィルムコーティング剤が、有機溶剤を使用せずに、かつ、苦味マスキングに優れ、薬物の溶出性を改善できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下は、本発明の好ましい実施態様を通して本発明を詳述する。本発明はかかる実施態様に限定するものではない。
本発明で用いる粘度の低いMCは、市販のMCあるいは公知の方法によって合成されたMCを原料として、塩酸水(特開昭62―25101号公報)又は塩酸ガス(特公昭48―41037号公報)によって重合度を低下させることにより製造される。
なお、市販のMCは、20℃における2重量%水溶液の粘度が、日本薬局方に定められる粘度測定法で測定した場合に、通常、15mm2/s程度の粘度を有する。
【0012】
本発明で用いるMCの粘度は、水系コーティングを施す場合に高濃度溶液としてスプレーできるよう市販のMCのより低くすることが好ましく、2.0〜8.0mm2/s、特に2.0〜5.0mm2/sの範囲が好ましい。2.0mm2/s未満では、MCの重合度が極端に低下するためフィルムとしての強度を保持することができない場合がある。一方、8.0mm2/sを超えると、コーティング水溶液の濃度を低く抑えなければならず実用的ではない場合がある。
【0013】
本発明では、溶出性を改善するため水溶性成分を配合する必要であるが、かかる水溶性の成分は、MCの熱ゲル化温度に影響を与えないものであれば良く、本発明の糖類又は糖アルコール類はMCの熱ゲル化温度に影響を与えないものである。
また、上記糖類又は糖アルコール類を単独又は併用して上記MCに添加することができる。
【0014】
本発明における糖類としては、単糖類、二糖類、多糖類及び糖アルコール類が挙げられる。具体的には、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、マルトデキストリン、ポリデキストロースなどが挙げられる。
【0015】
これらの糖類又は糖アルコール類の添加量は、糖類又は糖アルコール類の溶解性などにより変化するが、MCに対して10〜200重量%、特に、30〜100重量%の範囲が好ましい。糖類又は糖アルコール類の添加量が少ないと、速やかな薬物の溶出を得にくく、添加量が多過ぎるとフィルム強度が低下し、コーティングのトラブルに繋がり、特に顔料などを配合したフィルムコーティング剤の場合に顕著である。
【0016】
このようにして得られたMCに糖類又は糖アルコール類を配合した本発明の水系フィルムコーティング剤は、5〜15重量%の濃度で水に溶解して固形製剤にコーティングすることができる。このコーティングには、パンコーティング装置、通気式ドラムコーティング装置、流動層コーティング装置など医薬品の製造に一般的に用いられている装置を用いることができる。
【0017】
また,本発明の水系フィルムコーティング剤には、可塑剤、顔料などを配合することができる。本発明のコーティングに使用できる可塑剤としては、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリアセチン、クエン酸トリエチルなどが挙げられるが、MCとの相溶性に優れている液状のポリエチレングリコールやグリセリンが好適である。
【0018】
一般に顔料を多く含む組成では、上記可塑剤の添加量は増量されるが、通常、上記可塑剤の添加量は、MCに対して3〜50重量%の範囲が好ましい。
また、上記顔料としては、酸化チタン、アルミニウムレーキなどが挙げられ、その添加量は、その添加目的である遮光あるいは着色により異なるが、MCに対して3〜30重量%の範囲内にあることが好ましい。
【0019】
なお、本発明の水系フィルムコーティング剤は、上記のほかにも着色料、タルク、固体状のポリエチレングリコール、アエロジル(二酸化珪素)、二酸化チタンなどの粘着防止剤、KM―72(信越化学工業製)などのシリコーン系消泡剤、プルロニックF68(旭電化工業製)などのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール系の消泡剤、ソルビタンセスキオレエートなどの消泡剤、スペアミント、及び、メンソールなどの香料など一般にコーティングに用いられている添加剤を配合することができる。
【0020】
固形製剤へのコーティング量は、適用する錠剤あるいは顆粒剤の大きさ、形状及びマスキングしようとする薬剤の種類により大きく異なるが、錠剤では一般のフィルムコーティングと同等か若しくは若干多めの量であれば、本発明の効果を達成することができる。
なお、本発明の水系フィルムコーティング剤は、従来のHPMCフィルムコーティング同様に、糖衣錠、腸溶錠等のアンダーコーティングにも用いることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に限定されるものではない。
【0022】
実施例1
錠剤の調製:
30号(500μm)の篩いにかけて、得られた無水カフェイン(白鳥製薬製)50重量部、造粒乳糖(DLC 11、DMV社製)139重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−11、信越化学工業製)10重量部をV型混合機にて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(SM―1000、堺化学工業製)1重量部と混合した後に、それを高速打錠機(VIRG、菊水製作所製)にて、直径8mmで並Rの杵を用いて、1錠200mgとなるよう打錠した。
得られた錠剤は、日本薬局方の崩壊試験法に準じ、試験液として精製水を用いてディスクを使用しない条件で崩壊時間を測定したところ、崩壊時間は13分であった。
【0023】
コーティング:
メチルセルロース(Metolose SM―4、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=4.2mm2/s)6重量部、エリスリトール(日研化学製)2重量部、グリセリン(和光純薬工業製)2重量部を精製水90重量部に溶解してコーティング溶液とした。
前記で調製したカフェイン錠1.2kgを小型通気式コーティング装置(信越化学工業製)に仕込み、給気温度80℃で、毎分6gのコーティング液をスプレーして、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0024】
溶出試験:
得られたコーティング錠剤は、日本薬局方の溶出試験法に準じ、試験液として精製水を用い、パドル法50rpmにて試験し、カフェインの溶出速度を測定した結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004044709
【0026】
官能試験:
得られたコーティング錠剤を、ボランティア12名に対し、一人当たり各1錠で服用させ、口腔内でゆっくりと動かして苦味を感じるまでの時間を計測し、その平均値を求めた。また、その時の服用感をぬめり感の有無で判定した結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
Figure 0004044709
【0028】
実施例2
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
【0029】
コーティング:
メチルセルロース(Metolose SM―4、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=4.2mm2/s)6重量部、キシリトール(東京化成工業製)6重量部、マクロゴール400(日本油脂製)3重量部を、精製水85重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0030】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0031】
実施例3
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
コーティング:
メチルセルロース(信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=6.2mm2/s)5重量部、グラニュー糖(日新製糖製)3重量部、グリセリン(和光純薬工業製)2重量部を、精製水90重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0032】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0033】
実施例4
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
【0034】
コーティング:
メチルセルロース(信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=6.2mm2/s)6重量部、乳糖(Pharmatose 100M、DMV社製)6重量部、グリセリン(和光純薬工業製)3重量部を、精製水85重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0035】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0036】
比較例1
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
【0037】
コーティング:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC―5R、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=5.9mm2/s)7重量部、マクロゴール6000(日本油脂製)1重量部を、精製水92重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0038】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0039】
比較例2
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
【0040】
コーティング:
メチルセルロース(Metolose SM―15、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=15.6mm2/s)3重量部、エリスリトール(日研化学製)1重量部、グリセリン(和光純薬工業製)1重量部を、精製水95重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0041】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0042】
比較例3
錠剤の調製:
実施例1で用いた錠剤と同一のものを用いた。
コーティング:
メチルセルロース(Metolose SM―4、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=4.2mm2/s)8重量部、グリセリン(和光純薬工業製)2重量部を、精製水90重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0043】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表1に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表2に示した。
【0044】
実施例5
錠剤の調製:
30号(500μm)の篩いにかけたイブプロフェン(米沢浜理薬品工業製)100重量部、造粒乳糖(DLC 11、DMV社製)79重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH―11、信越化学工業製)20重量部をV型混合機にて混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム(SM―1000、堺化学工業製)1重量部を混合した。そして、高速打錠機(VIRG、菊水製作所製)にて、直径8mmで並Rの杵を用い、1錠200mgとなるよう打錠した。
得られた錠剤は、日本薬局方の崩壊試験法に準じ、試験液として精製水を用いディスクを使用しない条件で崩壊時間を測定したところ、崩壊時間は7分であった。
【0045】
コーティング:
実施例1と同一の組成を用いて、実施例1と同様のコーティング条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0004044709
【0047】
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
Figure 0004044709
【0049】
実施例6
錠剤の調製:
実施例5で用いた錠剤と同一のものを用いた。
コーティング:
メチルセルロース(Metolose SM―4、信越化学工業製:20℃で2重量%水溶液の粘度=4.2mm2/s)6重量部、エリスリトール(日研化学製)2重量部を、精製水92重量部に溶解し、コーティング溶液とした。実施例1と同様のコーティング条件にして、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0050】
溶出試験:
実施例1と同様に行った溶出試験の結果を表3に示した。
官能試験:
実施例1と同様に行った官能試験の結果を表4に示した。
【0051】
以上のように、比較例1のような既存のフィルムコーティングでは、苦味のマスキング力が不足し、口中でのぬめり感があった。比較例2のような粘度の高いMCを用いると特性的には優れるもののコーティング溶液の濃度が低く、本発明と比較すると同一のコーティング量の錠剤を得るために倍の時間がかかった。比較例3のMCのみで糖類又は糖アルコール類を配合しない処方では、薬物の溶出は著しく遅延した。
【0052】
【発明の効果】
本発明の水系フィルムコーティング剤によれば、薬剤の苦味のマスキング力に優れ、経口固形製剤の服用時におけるぬめり感、べたつき感が押さえられ、さらに、フィルムコーティングが形成されていても薬物の速やかな溶出を維持することができる。

Claims (2)

  1. 20℃における2重量%水溶液の粘度が、2.0〜8.0mm2/sであるメチルセルロースと、糖類又は糖アルコール類を含む水系フィルムコーティング剤であって、上記糖類又は糖アルコール類が、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、マルトデキストリン及びポリデキストロースからなる一群から選ばれる経口固形製剤用フィルムコーティング剤。
  2. 請求項1に記載の水系フィルムコーティング剤によってコーティングされた経口固形製剤。
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