JP2001139495A - フィルムコーティング剤及び経口固形製剤 - Google Patents

フィルムコーティング剤及び経口固形製剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のフィルムコーティング剤と比べて、よ
り強力な味のマスキング力と薬物の溶出性に優れ、か
つ、フィルム強度の点でも従来と遜色がなく、遮光性の
高いフィルムコーティング剤及び経口固形製剤を提供す
る。 【解決手段】 メチルセルロースと20℃の水に対する
溶解度が0.5g/ml以下の糖類又は糖アルコール類
を含むことを特徴とするフィルムコーティング剤又はこ
のフィルムコーティング剤によってコーティングされた
経口固形製剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤の苦味などの
不快な味を隠蔽し、かつ、薬物の溶出性に優れるフィル
ムコーティング剤及び経口固形製剤に関する。
【0002】
【従来技術】水溶性フィルムコーティングは、経口固形
製剤について、薬物の不快な味のマスキング、光に不安
定な薬物の安定化のための遮光、経口固形製剤の識別性
を向上させるための着色コーティングあるいは錠剤搬送
過程における摩損の防止などの目的で広く行われてきて
いる。中でも、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(以下、「HPMC」ともいう)の水溶液を用いる方法
が最も広く使われている。
【0003】フィルムコーティングが開発された当初
(1950年代)は、基剤のHPMCの重合度(粘度)
も高く、有機溶剤を用いる方法であったが、1970年
代に入ると基剤の低粘度化が進み、また、通気式のコー
ティング装置が登場するなどしてフィルムコーティング
は徐々に水系に移行してきた。こうして普及してきたH
PMCによる水溶性フィルムコーティングは、フィルム
の柔軟性と強度に富み、水及び種々の緩衝溶液に速やか
に溶解して薬物を溶出させる特性を有するなど優れた手
法として定着している。しかしながら、HPMCは水に
速やかに溶解するため、HPMCを用いたフィルムコー
ティング経口固形製剤も口中で速やかに溶解してしま
い、苦味のマスキング力は十分ではなかった。より強力
な苦味のマスキング又は防湿コーティングのため、HP
MCに代わりpH依存性のアクリル系またはビニル系ポ
リマーが用いられる場合がある。これらのポリマーは酸
溶解型であり、無酸症の患者では被膜が溶解することな
く、そのまま胃を通過してしまうなどの問題点があっ
た。
【0004】一方、メチルセルロース(以下「MC」と
もいう)は、水溶性セルロースエーテルとして最初に登
場したポリマーであるが、そのゲル化温度は、通例製剤
の試験が行われる37℃以下であり、37℃の環境下で
は熱ゲル化を起こし溶解しない。このため、フィルムコ
ーティングには使用されず、専ら結合剤、懸濁安定化剤
の目的で使用されている。MCをフィルムコーティング
に用いる特殊な事例としては、MCの低いゲル化温度
と、低粘着性を利用して、顆粒の水系フィルムコーティ
ングが紹介されている(Chem. Pharm. Bull., 46(11) 1
803-1806 (1998))。また、特開昭60−13719号
公報では、MCを用いてフィルムコーティングすること
により、口腔内では崩壊しないフィルムコーティングが
提案されている。さらに、特開昭60−84215号公
報では、HPMCにMCを配合することにより、HPM
Cフィルムコーティング錠剤の服用時の口腔内でのぬめ
り感を改善する方法が提案されている。.このようにM
Cをフィルムコーティングに適用することは可能である
が、上述のように37℃で熱ゲル化するため、薬物の溶
出が遅れることが懸念される。
【0005】近年、薬物のバイオアベイラビリティ(Bi
oavailability)が重視され、薬物の有効利用及び同等
性の評価の観点から錠剤などの固形製剤の溶出試験が見
直されており、溶出の速い製剤は有効性あるいは同等性
が担保されているとの考え方がとられている。従って、
より緩和な条件(パドル法50rpm)で速やかに溶出す
る製剤が求められている。これらを解決する方法とし
て、特開平11−60472号公報では、MCに糖類を
配合することで、口腔内でのべとつき感、ぬめり感を改
善し、スムーズな嚥下を図るフィルムコーティング用組
成物が提案されているが、MCに対して多量の糖類を必
要としているため、得られるフィルムは強度の点で脆い
ものであった。また、そのフィルムコーティング用組成
物は、水−アルコール系からなる有機溶剤系コーティン
グであり、有機溶剤を使用しない水系でのコーティング
技術の開発が望まれていた。
【0006】一般にフィルムコーティング剤として広く
使用されているHPMCに糖類などを配合した場合、特
表昭63−503515号公報,特表平7−50276
9号公報に開示されるように、HPMCに糖類を配合す
ることでフィルムの接着性が改善され、刻印錠へのコー
ティングが良好となり、HPMC特有のぬめり感が改善
できるとしている。
【0007】コーティングフィルムの強度は、Pharm. R
es., 1, 15〜18 (1982)に記述されるように、フィルム
を構成するポリマーの分子量に依存しており、2重量%
の水溶液の粘度が3〜15 mPa・S(mm2/s)が適当で、
これ以下の低分子量ではポリマー鎖が短くなりフィルム
の強度が極端に低下するとしている。ポリマーに対して
糖類が配合された場合も、分子量が極端に低下した場合
と同様にフィルム強度が低下するため、特表平7−50
2769号公報では、HPMCに糖類として乳糖を配合
する場合には、フィルム強度の観点からポリマーに対し
て約25〜45%の範囲が適当としている.
【0008】このフィルムの強度は、水系フィルムコー
ティングでよく見掛けられるトラブルであるピーリング
(皮剥け)などとも密接に関連しており、フィルムの強
度が弱い場合には摩損性の高い錠剤においてはフィルム
の接着性が低下し、ピーリングなどのトラブルも発生し
易くなる。また、フィルムコーティングには着色、遮光
などの目的で顔料、レーキ色素などが配合されるのが通
例であるが、Int. J. Pharm., 78 49-57 (1992)に記述
されるように顔料などの配合によりフィルムは脆くな
る。このようにフィルムとして十分な強度を有するフィ
ルムコーティング基剤が求められていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフィ
ルムコーティング剤と比べて、より強力な味のマスキン
グ力と薬物の溶出性に優れ、かつ、フィルム強度の点で
も従来と遜色がなく、遮光性の高いフィルムコーティン
グ剤及び経口固形製剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決するために鋭意検討した結果、メチルセル
ロースと20℃の水に対する溶解度が0.5g/ml以
下の糖類又は糖アルコール類を含むことを特徴とするフ
ィルムコーティング剤又はこのフィルムコーティング剤
によってコーティングされた経口固形製剤が、フィルム
強度、苦味マスキング、溶出性に優れていることを見出
し本発明をなすに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いる粘度の低いMC
は、市販のMCあるいは公知の方法によって合成された
MCを原料にして、これを塩酸水(特開昭62−251
01号公報)又は塩酸ガス(特公昭48―41037号
公報)によって重合度を低下させることにより製造され
る。なお、市販のMCは、20℃における2重量%水溶
液の粘度が、日本薬局方に定められる粘度測定法で測定
した場合に、通常、15mm2/s程度の粘度を有す
る。本発明で用いるMCの粘度は、水系コーティングを
実施する場合に高濃度溶液としてスプレーできるよう市
販のMCより低くすることが好ましく、2〜8mm 2
s、特に2〜5mm2/sの範囲が好ましい。2mm2
s未満では、MCの重合度が極端に低下するためフィル
ムとしての強度を保持できない場合がある。一方、8m
2/sを超えると、コーティング水溶液の濃度を低く
抑えなければならず実用的ではない場合がある。
【0012】本発明では溶出性を改善する目的で、水溶
性成分を配合する必要があるが、配合される水溶性成分
は、MCの熱ゲル化温度に影響を与えないものであれば
良く、本発明の糖類又は糖アルコール類はMCの熱ゲル
化温度に影響を与えないものである。本発明の糖類とし
ては、単糖類、二糖類、多糖類などが、糖アルコール類
としては、糖類のカルボニル基が還元された鎖状の多価
アルコール及びイノシトール類が挙げられる。糖類又は
糖アルコール類の溶解度は、スプレーされたコーティン
グ溶液が乾燥してフィルムを形成する過程で、フィルム
組成の均一性に影響するため、糖類及び糖アルコール類
の水に対する溶解性の低いものが好ましい。具体的に
は、20℃の水に対する溶解度が0.5g/ml以下の
ものが好ましい。特に、糖アルコール類の乳糖、エリス
リトール、マンニトールなどは溶解度が低く好適であ
る.溶解度の低い糖類又は糖アルコール類を用いた場合
では早い段階で糖類が析出するため、これらのフィルム
は溶出試験において速やかに崩壊し薬物の溶出を遅らせ
ない。一方、溶解度が0.5g/mlより高い糖類又は
糖アルコール類を用いた場合では、フィルムは均質とな
り、これらのフィルムは溶出試験においてゲル層を形成
し薬物の溶出は大きく遅れてしまう場合がある。これら
の糖類又は糖アルコール類の添加量は、糖類又は糖アル
コール類の溶解性などにより変化するが、MCに対して
10〜100重量%、特に20〜60重量%の範囲が好
ましい。また、糖類又は糖アルコール類は、単独又は併
用して配合することができる。
【0013】このようにして得られたMCに糖類又は糖
アルコール類を配合した本発明のフィルムコーティング
剤は、5〜15重量%の濃度で水に溶解し、経口固形製
剤にコーティングすることができる。このコーティング
剤には、パンコーティング装置、通気式ドラムコーティ
ング装置、流動層コーティング層など医薬品の製造に一
般的に用いられている装置を用いることができる。
【0014】また、フィルムコーティング剤には、可塑
剤、顔料などを配合することができる。本発明のコーテ
ィングに使用できる可塑剤としては、ポリエチレングリ
コール、グリセリン、プロピレングリコール、トリアセ
チン、クエン酸トリエチルなどが挙げられるが、MCと
の相溶性に優れている液状のポリエチレングリコールと
グリセリンが好適である。可塑剤の添加量は、MCに対
して0〜40重量%が好ましい。
【0015】また、顔料としては、酸化チタン、アルミ
ニウムレーキなどが挙げられる。本発明では、糖類又は
糖アルコール類の配合量が少なくて済むために、可塑剤
を併用することにより顔料を多く配合することができる
ため、より遮光性の高いフィルムコーティングとするこ
とができる。顔料の添加量は、MCに対して0〜30重
量%が好ましい。
【0016】なお、本発明のフィルムコーティング剤
は、上記のほかにも着色料、タルク、固体状のポリエチ
レングリコール、アエロジル(二酸化珪素)、二酸化チ
タンなどの粘着防止剤、KM−72(信越化学工業社
製)などのシリコーン系消泡剤、プルロニックF68
(旭電化工業社製)などのポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレングリコール系の消泡剤、ソルビタンセスキ
オレエートなどの消泡剤、スペアミント、メンソールな
どの香料など一般にコーティングに用いられている添加
剤を配合することができる。
【0017】固形製剤へのコーティング量は、適用する
錠剤あるいは顆粒剤の大きさ、形状及びマスキングしよ
うとする薬剤の種類により大きく異なるが、錠剤では一
般のフィルムコーティングと同等か若干多めの量であれ
ば、本発明の効果を達成することができる。なお、本発
明のフィルムコーティング剤は、有機系や水系のいずれ
のフィルムコーティングにも適用することができ、従来
のHPMCフィルムコーティング同様に、糖衣錠、腸溶
錠のアンダーコーティングにも用いることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に
限定されない。 実施例1 (錠剤の調製)30号(500μm)篩いを通過させたイブ
プロフェン(米沢浜理薬品工業社製)100重量部、造粒
乳糖(DLC 11、DMV社製)79重量部、L−HP
C (LH−11、信越化学工業製)20重量部をV型混
合機にて混合後、さらにステアリン酸マグネシウム(S
M−1000、堺化学工業社製) 1重量部を混合し、高
速打錠機(VIRG、菊水製作所製)にて、直径8mmで
並Rの杵を用い、1錠200mgとなるよう打錠した。
得られた錠剤は、日本薬局方の崩壊試験法に準じ、試験
液として精製水を用いて、ディスクを使用しない条件で
崩壊時間を測定したところ、崩壊時間は7分であった。
【0019】(コーティング)メチルセルロース(メトロ
ーズ(metolose)SM―4、信越化学工業社製;20℃,
2重量%水溶液の粘度 4.2mm2/s)6重量部、エリ
スリトール(日研化学社製)2重量部、グリセリン(和光
純薬工業社製)2重量部を精製水90重量部に溶解しコ
ーティング溶液とした。前記で調製したイブプロフェン
錠 1.2kgを小型通気式コーティング装置(信越化学
工業社製)に仕込み、給気温度80℃で、毎分6gのコ
ーティング液をスプレーして、1錠当たりのコーティン
グ量が6mgであるコーティング錠剤を得た。
【0020】(溶解度)エリスリトールの20℃における
水への溶解度は、0.39g/mlであった。 (溶出試験)得られたコーティング錠剤は、日本薬局方の
溶出試験法に準じ、試験液として精製水を用い、パドル
法50rpm にて試験を行い、イブプロフェンの溶出
速度を測定した結果を表1に示す。 (官能試験)得られたコーティング錠剤は、ボランティア
12名で、一人当たり各1錠を服用して口腔内でゆっく
りと動かし、苦味を感じるまでの時間を計測し、その平
均値を求めた。また、その時の服用感をぬめり感の有無
で判定した。結果を表2に示す。
【0021】実施例2 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。 (コーティング)メチルセルロース(信越化学工業社製;
20℃、2重量%水溶液の粘度 6.2mm2/s) 6重
量部、乳糖(Pharmatose 100M、DMV社製) 2重量
部、マクロゴール 400(日本油脂社製) 2重量部を精
製水90重量部に溶解しコーティング溶液とした。コー
ティングの条件は、実施例1と同様の条件で、1錠当た
りのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤を
得た。 (溶解度)乳糖20℃における水への溶解度は、0.27
g/mlであった。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、それぞれ表1と表2に
示す。
【0022】実施例3 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。 (コーティング)メチルセルロース(メトローズ(Metolos
e)SM―4、信越化学工業社製;20℃、2重量%水溶
液の粘度4.2mm2/s) 6重量部、エリスリトール
(日研化学社製)2重量部、グリセリン(和光純薬工業社
製)2重量部、酸化チタン(A―110、堺化学工業社
製)2重量部を精製水88重量部に溶解しコーティング
溶液とした。コーティングの条件は、実施例1と同様の
条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコ
ーティング錠剤を得た。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、表1と表2に示す。
【0023】実施例4 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。(コーティング) メチルセルロース(メトローズ(Metolose)SM―4、信
越化学工業社製;20℃、2重量%水溶液の粘度4.2
mm2/s) 6重量部、,エリスリトール(日研化学社
製)2重量部を精製水92重量部に溶解しコーティング
溶液とした。コーティングの条件は、実施例1と同様の
条件で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコ
ーティング錠剤を得た。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、それぞれ表1と表2に
示す。
【0024】比較例1 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。(コーティング) メチルセルロース(メトローズ(Metolose)SM―4、信
越化学工業社製;20℃、2重量%水溶液の粘度4.2
mm2/s)6重量部、ソルビトール(東京化成工業社製)
2重量部、グリセリン(和光純薬工業社製)2重量部、を
精製水90重量部に溶解しコーティング溶液とした。コ
ーティングの条件は、実施例1と同様の条件で、1錠当
たりのコーティング量が6mgであるコーティング錠剤
を得た。 (溶解度)ソルビトールの20℃における水への溶解度
は、0.96g/mlであった。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、それぞれ表1と表2に
示す。
【0025】比較例2 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。 (コーティング)メチルセルロース(メトローズ(Metolos
e)SM―4、信越化学工業社製;20℃、2重量%水溶
液の粘度4.2mm2/s) 6重量部、ソルビトール(東
京化成工業社製)6重量部、グリセリン(和光純薬工業社
製)2重量部、を精製水86重量部に溶解しコーティン
グ溶液とした。コーティングの条件は、実施例1と同様
で、1錠当たりのコーティング量が6mgであるコーテ
ィング錠剤を得た。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、それぞれ表1と表2に
示す。
【0026】比較例3 (錠剤の調製)実施例1で用いた錠剤と同一のものを用い
た。 (コーティング)ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(TC−5R、信越化学工業社製;20℃、2重量%水
溶液の粘度5.8mm2/s) 6重量部、マクロゴール
400(日本油脂社製)2重量部、を精製水92重量部に
溶解しコーティング溶液とした。コーティングの条件
は、実施例1と同様で、1錠当たりのコーティング量が
6mgであるコーティング錠剤を得た。 (溶出試験) (官能試験) 実施例1と同様に行った結果を、それぞれ表1と表2に
示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】実施例で示されるように、本発明のフィル
ムコーティング剤は苦味のマスキング力に優れ、薬物の
溶出も速やかであった。一方、水に対する溶解度の高い
ソルビトールを用いた比較例1及び比較例2では、溶出
が遅延した。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スを用いた比較例3では、薬物の溶出は速やかであった
が、苦味のマスキング力は十分ではなく、ぬめり感があ
った。
【0030】
【発明の効果】本発明のフィルムコーティング剤及びこ
れを用いた経口固形製剤によれば、従来のフィルムコー
ティング剤と比べて、より強力な味のマスキング力と薬
物の溶出性に優れ、かつ、フィルム強度の点でも従来と
遜色がなく、遮光性を高くすることができる。
フロントページの続き (72)発明者 西山 裕一 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 Fターム(参考) 4C076 AA42 BB01 CC05 DD38H DD67H EE32H FF06 FF37 FF52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルセルロースと20℃の水に対する
    溶解度が0.5g/ml以下の糖類又は糖アルコール類
    とを含むことを特徴とするフィルムコーティング剤。
  2. 【請求項2】 上記メチルセルロースの20℃における
    2重量%水溶液の粘度が、2.0〜8.0mm2/sであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコーティ
    ング剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のフィルム
    コーティング剤によってコーティングされた経口固形製
    剤。
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