JP4044294B2 - 新聞紙面の制作システムおよび記事重要度決定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新聞紙面の紙面データに基づいて、各紙面に配置された記事の重要度を決定することが可能な新聞紙面の制作システムおよび記事重要度決定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、新聞紙面を制作する場合には、その内容が重要な記事から優先的に紙面上の配置が決定されている。このようにして記事の配置場所が決定されると、記事が紙面上に配置された紙面データが作成され、この紙面データに基づいて新聞紙面の印刷がなされている。印刷された新聞紙面は、購読者によって購入されるほか、一部の新聞紙面については,記録用としてマイクロフィルム化、あるいは画像データ化されて保存されている。
【0003】
最近では、新聞紙面の制作システムにおいても電子化技術が積極的に取り入れられるようになってきている。これに伴って、新聞紙面に配置された記事についても、紙面データに配置された1つの要素データとして取り扱うことが可能となり、記事をカテゴリー別に分類したり、記事の一覧リストを表示したり、更には記事を重要度順に表示したりすることの必要性が注目されてきている。
【0004】
殊に近年、発行済み新聞紙面の電子媒体化の動きに伴い、この傾向は益々高まってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
記事をカテゴリー別に分類したり、あるいは記事の一覧リストを表示するのは比較的容易である。これは、記事の内容に基づいてそのカテゴリーを表す識別情報を記事データに付加し、この付加された識別情報に基づいて各記事を分類すれば良い。また、記事に付与される見出しをそのまま記事データのデータ名とし、このデータ名に基づいて昇順あるいは降順に一覧表示すれば良い。
【0006】
一方、記事を重要度順に表示するためには、記事のカテゴリー別の分類と似たように、予め各記事毎の重要度を判定しておき、判定された重要度を表す重要度情報を記事データに付加し、この付加された重要度情報に基づいて各記事を表示するようにすれば良い。
【0007】
しかしながら、従来は,このような重要度情報の判定、および判定された重要度の入力作業ともに人間が行っているために作業効率が良くない。このため、新聞の紙面データに配置された記事データに基づいて、記事の重要度を自動的に決定する記事重要度決定機能を備えた新聞紙面の制作システムの実現が望まれている。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、新聞の紙面制作過程で生成された紙面データに配置された記事データに基づいて記事の重要度を決定するための必要な情報を抽出し、抽出した情報に基づいて記事の重要度を自動的に決定する新聞紙面の制作システムおよび記事重要度決定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0010】
すなわち、請求項1の発明では、新聞の紙面を構成する各記事について、少なくとも、前記紙面における配置位置と、付与された見出しの個数とが予め書き込まれ、蓄積手段に蓄積された紙面データに基づいて、各記事の重要度をコンピュータが決定する新聞紙面の記事重要度決定方法であって、蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び付与された見出しの個数と、配置位置から算出される各記事の面積とを含む記事重要度データを作成する作成ステップと、作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて各記事の重要度を決定する決定ステップとを実行する。そして、重要度決定条件は、付与された見出しの個数が多いほど高い重要度としている。
【0011】
従って、請求項1の発明の新聞紙面の記事重要度決定方法においては、以上のような手段を講じることにより、紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び付与された見出しの個数と、配置位置から算出される各記事の面積とを含む記事重要度データを作成し、作成した記事重要度データと、付与された見出しの個数が多いほど重要度が高い予め定めた重要度決定条件とを用いて各記事の重要度を決定することができる。
【0024】
請求項2の発明では、新聞の紙面を構成する各記事について、少なくとも、紙面における配置位置と、付与された見出しの個数及び配置位置と、付与された画像の個数及び配置位置と、付与された写真の個数及び配置位置とが予め書き込まれ、蓄積手段に蓄積された紙面データに基づいて、各記事の重要度をコンピュータが決定する新聞紙面の記事重要度決定方法であって、蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び付与された見出しの個数と、各記事の配置位置から算出される各記事の面積と、付与された見出し、画像、及び写真の配置位置から算出される見出し、画像、及び写真の各面積とを含む記事重要度データを作成する作成ステップと、作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて各記事の重要度を決定する決定ステップとを実行する。そして、重要度決定条件は、付与された見出しを含めた記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、付与された見出しの面積が大きいほど、記事の面積が大きいほど、付与された画像と写真との合計面積が大きいほど、高い重要度とする。
【0025】
従って、請求項2の発明の新聞紙面の記事重要度決定方法においては、以上のような手段を講じることにより、見出しを含めた記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、付与された見出しの面積が大きいほど、記事の面積が大きいほど、付与された画像と写真との合計面積が大きいほど、高い重要度として、各記事の重要度を決定することができる。
【0026】
請求項3の発明では、新聞の各紙面に掲載する少なくとも記事、画像、写真からなる複数の要素を管理するとともに、管理されている各要素をそれぞれ読み出して各紙面上に配置することにより新聞紙面を制作するシステムにおいて、各記事について、少なくとも、紙面における配置位置と、付与された見出しの個数とが予め書き込まれた紙面データを蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び付与された見出しの個数と、配置位置から算出される各記事の面積とを含む記事重要度データを作成し、作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて各記事の重要度を決定する重要度決定手段とを備える。そして、重要度決定条件は、付与された見出しの個数が多いほど高い重要度とする。
【0027】
従って、請求項3の発明の新聞紙面の制作システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、記事重要度データと、付与された見出しの個数が多いほど高い重要度決定条件とを用いて記事の重要度を決定することができる。
【0040】
請求項4の発明では、新聞の各紙面に掲載する少なくとも記事、画像、写真からなる複数の要素を管理するとともに、管理されている各要素をそれぞれ読み出して各紙面上に配置することにより新聞紙面を制作するシステムにおいて、各記事について、少なくとも、紙面における配置位置と、付与された見出しの個数及び配置位置と、付与された画像の個数及び配置位置と、付与された写真の個数及び配置位置とが予め書き込まれた紙面データを蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び付与された見出しの個数と、各記事の配置位置から算出される各記事の面積と、付与された見出し、画像、及び写真の配置位置から算出される見出し、画像、及び写真の各面積とを含む記事重要度データを作成し、作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて各記事の重要度を決定する重要度決定手段とを備えている。そして、重要度決定条件は、付与された見出しを含めた記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、付与された見出しの面積が大きいほど、記事の面積が大きいほど、付与された画像と写真との合計面積が大きいほど、高い重要度とする。
【0041】
従って、請求項4の発明の新聞紙面の制作システムにおいては、以上のような手段を講じることにより、記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、付与された見出しの面積が大きいほど、記事の面積が大きいほど、付与された画像と写真との合計面積が大きいほど重要度が高い重要度決定条件と、記事重要度データとを用いて記事の重要度を決定することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0043】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図23を用いて説明する。
【0044】
図1は、本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの一例を示す機能ブロック図である。
【0045】
本実施の形態に係る新聞紙面制作システムは、記事入力/校正端末1と、記事サーバ2と、画像入力/加工端末3と、画像サーバ4と、組版端末5と、組版編集サーバ6と、紙面データファイル7と、出力サーバ8と、プリンタ/プロッタ9とを備えている。
【0046】
記事入力/校正端末1は、記事の入力および校正を行うための端末であり、オペレータから記事情報の入力を受け付け、記事サーバ2に出力する。また、記事サーバ2に蓄積されている記事情報を取得して、その記事情報に基づく校正入力をオペレータから受け付け、校正された記事情報を記事サーバ2に再び出力する。
【0047】
記事サーバ2は、記事入力/校正端末1から入力された記事情報、または、図示しない通信回線を経由して通信社などから入力された記事情報を受信し、蓄積する。また、記事入力/校正端末1からの校正要求により、蓄積している記事情報の中から、要求のあった記事情報を記事入力/校正端末1に出力する。更に、オペレータの指示などに従って、蓄積している記事情報を組版編集サーバ6に出力する。
【0048】
画像入力/加工端末3は、画像データの入力および画像データの加工を行うための端末であり、スキャナやディスプレイ等を備えている。このような画像入力/加工端末3は、オペレータから画像データの入力を受け付け、入力された画像データを画像サーバ4に出力する。また、オペレータから入力された画像データの加工操作入力に基づいて画像データの加工を行い、加工した画像データを画像サーバ4に出力する。なお、画像データを加工する場合には、画像入力/加工端末3に入力されている画像データを直接加工することも、また、画像サーバ4に蓄積されている画像データから所定の画像データを取得し、その画像データを加工することのいずれも可能としている。
【0049】
画像サーバ4は、画像入力/加工端末3から出力された画像データを受取し、蓄積する。また、画像入力/加工端末3からの要求により、蓄積している画像データの中から、要求のあった画像データを画像入力/加工端末3に出力する。更に、オペレータの指示などに従って、蓄積している画像データを組版編集サーバ6に出力する。
【0050】
組版端末5は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータで構成されており、オペレータによる記事、画像、および見出しの配置(割付)操作の入力を受け付け、配置の終了した紙面の領域を配置領域データとして組版編集サーバ6に出力する端末である。
【0051】
組版編集サーバ6は、組版端末5からの要求に対して、記事や画像を組版端末5に送信する。そして、組版端末5によって編集処理された処理結果である紙面データを紙面データファイル7に出力し、蓄積させる。また、この組版編集サーバ6は、記事重要度算出部10と記事重要度データ出力部11とを備えている。記事重要度算出部10と記事重要度データ出力部11については後述する。
【0052】
紙面データファイル7は、組版端末5によって編集処理された処理結果である紙面データ13を、組版編集サーバ6を介して取得し蓄積するとともに、蓄積している紙面データ13を、記事重要度算出部10が記事の重要度を算出する場合には記事重要度算出部10に出力する。図3は、このような紙面データ13の構成例であり、紙面#1の紙面データ13(#1)、紙面#2の紙面データ13(#2)というように、紙面毎の紙面データ13(#1、2、・・、n)からなる。更に、各紙面の紙面データ13は、紙面上に配置された多数の要素情報が配置されてなる。要素情報とは、記事情報、画像情報、写真情報、見出し情報、小組情報、地紋情報、テキスト情報等のことである。なお、小組情報とは、記事毎に組んだ組版のことである。
【0053】
図4は、多数の要素情報が配置されてなる紙面データ13の一例として、紙面#1の紙面データ13(#1)を構成している要素情報のデータ構造を示したデータ構造図である。
【0054】
すなわち、図4にその一例を示す紙面データ13(#1)は、紙面データ共通情報1300、#1要素情報(本文記事a)1301、#2要素情報(本文記事b)1302、#3要素情報(本文記事c)1303、#4要素情報(画像・写真d)1304、#5要素情報(見出しe)1305、#6要素情報(画像・地紋f)1306、#7要素情報(小組g)1307、#8要素情報(本文記事h)1308、#9要素情報(本文記事i)1309、#10要素情報(画像・写真j)1310、#11要素情報(見出しk)1311、#12要素情報(見出しm)1312、#13要素情報(画像・地紋n)1313、#14要素情報(見出しp)1314、#15要素情報(画像・写真q)、記事のテキストやレイアウト済みテキスト、および画像の表示画や実画像などからなるテキスト情報等1320等から構成してなる。
【0055】
紙面データ共通情報1300は、そのデータ構造例を図5に示すように、掲載年月日1300K、面名1300M、版名1300H、体裁情報(組方向、段数、字詰、文字サイズ、段間、行間など)1300Tを、それぞれデータ番号と対応付けて構成してなる情報である。
【0056】
同様に、#1要素情報(本文記事a)1301のデータ構造例を図6に、#2要素情報(本文記事b)1302のデータ構造例を図7に、#3要素情報(本文記事c)1303のデータ構造例を図8に、#4要素情報(画像・写真d)1304のデータ構造例を図9に、#5要素情報(見出しe)1305のデータ構造例を図10に、#6要素情報(画像・地紋f)1306のデータ構造例を図11に、#7要素情報(小組g)1307のデータ構造例を図12、#8要素情報(本文記事h)1308のデータ構造例を図13に、#9要素情報(本文記事i)1309のデータ構造例を図14に、#10要素情報(画像・写真j)1310のデータ構造例を図15に、#11要素情報(見出しk)1311のデータ構造例を図16に、#12要素情報(見出しm)1312のデータ構造例を図17に、#13要素情報(画像・地紋n)1313のデータ構造例を図18に、#14要素情報(見出しp)1314のデータ構造例を図19に、#15要素情報(画像・地紋n)1315のデータ構造例を図20に、テキスト情報等1320のデータ構造例を図21に、それぞれ示す。
【0057】
なお、図4に示すようなデータ構造の紙面#1の紙面データ13(#1)においては、本文記事aと本文記事bとは分割しているが、これらの記事は連結されて1つの本文記事として扱ってもよい。こうした本文記事に対する見出し情報(見出しe,見出しp)、および画像情報(写真d,写真q)については、先頭記事である本文記事aのみにデータを設定する方法と、先頭記事である本文記事aと後続記事である本文記事bとの両方に同じデータを設定する方法がある。
【0058】
出力サーバ8は、組版端末5からの大刷/版下出力指示にしたがって、組版編集サーバ6で生成された文字や画像の配置情報をドットデータに展開してプリンタ/プロッタ9に出力する。
【0059】
プリンタ/プロッタ9は、出力サーバ8から、文字や画像の配置情報のドットデータを取得し、取得したドットデータに基づいて大刷や版下を出力する。
【0060】
記事重要度算出部10は、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13を用いて、図22のフローチャートに示す通りに動作し、紙面に配置された各記事について重要度を算出するためのデータを抽出してなる記事重要度データ14を作成する。そして、この記事重要度データ14に基づいて各記事の重要度を算出し、算出した結果を紙面データファイル7に、あるいは記事重要度データ出力部11に出力する。図23は、記事重要度データ14の一例を示すデータ構造図である。
【0061】
紙面データファイル7に出力された記事の重要度は、ここで格納されるようにしている。また、記事重要度データ出力部11に出力された記事の重要度は、必要に応じて記事重要度データ14とともに紙に、あるいはFD、MO、CD等の電子記憶媒体に出力されるようにしている。
【0062】
なお、記事重要度算出部10と記事重要度データ出力部11とは、組版編集サーバ6に備えるものに限られるものではなく、紙面データファイル7から出力される紙面データを取得することができるのであれば、図2に示すように、組版編集サーバ6の外部に備えるようにしても良い。
【0063】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作について説明する。
【0064】
図22は、本実施の形態に係る新聞紙面の目次作成方法を適用した新聞紙面制作システムの目次情報作成時における記事重要度算出部10の動作を示すフローチャートである。
【0065】
本新聞紙面制作システムでは、記事重要度算出部10によって、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13が用いられ、図22のフローチャートに示す動作にしたがって記事重要度データ14が作成され、更にこの記事重要度データ14に基づいて各記事の重要度が算出される。この算出結果は、紙面データファイル7内に保持する方法、あるいは記事重要度データ14とともに記事重要度データ出力部11に保存し必要に応じて出力する方法があるが、ここでは、後者の場合を例に説明する。
【0066】
このような記事の重要度を算出する場合、記事の重要度を決定づける主要な因子としては、以下がある。
(1)紙面の上段の記事の方が重要度が高い(紙面の配置位置)。
(2)見出しが大きい方が重要度が高い(見出しの大きさ)。
(3)本文や写真を含めた割り付け面積が広い方が重要度が高い(割り付け面積の大きさ)。
以下では、上記に示す(1)〜(3)に示す各因子のうちの(1)である紙面の配置位置に基づいて記事の重要度を算出する場合を例に説明する。
【0067】
ここで、配置位置に基づく重要度は、段方向位置が上の方が重要度が高く、段方向位置が同じであれば行方向位置が右側の方が重要度が高いものとする。なお、縦組の紙面の場合、紙面座標の原点を右上(段方向は縦軸,行方向が横軸)とし、横組の紙面の場合、紙面座標の原点を左上(段方向は横軸,行方向は縦軸)とすると位置座標は、段方向、行方向ともに値の小さい方が重要度が高い。以下に示す説明では、紙面の組み方向は縦組であるとして説明する。
【0068】
まず、記事重要度算出部10によって、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13が用いられ、紙面データ13の最初の紙面である紙面#1の紙面データ13(#1)が対象とされる(S1)。次に、ステップS1において対象とされた紙面データ13(#1)の掲載年月日1300K、面名1300M、版名1300Hが、指示された条件と一致しているかが確認される(S2)。そして、一致すれば(S2:Yes)ステップS3へ進み、一致しなければ(S2:No)ステップS18へ進む。
【0069】
次に、紙面データ13の#1要素情報1301から順に、各要素情報毎に記事の重要度決定処理が開始される(S3)。そして、ステップS4では、ステップS3で対象とされた対象要素が有効であって、レイアウト済みであるか否かが確認される(S4)。例えば、#1要素情報1301が対象であれば、#1要素の無効/有効フラグ1301Fが有効であって、かつ、#1要素の配置情報の登録数1301L0が0件である場合(S4:Yes)にはステップS5に進み、そうでなければ(S4:No)ステップS16へ進む。
【0070】
更に、ステップS5では、対象要素の要素種別は本文記事であるか否かが確認される。例えば、#1要素情報1301であれば、#1要素の要素種別1301Sの内容が確認される。そして、この要素種別1301Sが、本文記事である場合(S5:Yes)にはステップS6へ進み、本文記事で無い場合(S5:No)にはステップS16へ進む。
【0071】
次に、ステップS6では、ステップS5において対象とされた本文記事が先頭記事であるか否かが確認され、先頭記事である場合(S6:Yes)にはステップS7に進み、先頭記事でない場合(S6:No)にはステップS16に進む。これは、例えば、紙面#1の#2要素情報(本文記事b)1302が対象である場合には、本文記事bは、#1要素情報(本文記事a)の後続記事の要素ID1301Gに指定されているので先頭記事ではない。一方、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)、または紙面#3の#3要素情報(本文記事c)が対象である場合には、本文記事aおよび本文記事cは、紙面#1の全ての要素情報の本文記事の後続記事の要素ID130nGで指定されていないので先頭記事である。
【0072】
ステップS7では、ステップS5において対象とされた本文記事について、その対象記事の後続記事を含めた最小の配置座標が求められる(S7)。
【0073】
この最小の配置座標は、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301を対象とした場合、以下の(1)から(3)に示す処理によって求められる。 (1)第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L1SYが本文記事aの最小の段方向配置座標、第1番目の配置領域の対角線始点X座標1301L1SXが本文記事aの最小の行方向配置座標にそれぞれ設定され、下記(2)に進む。
【0074】
(2)以下のa〜dの各条件に応じた処理がなされた後に下記(3)に進む。
【0075】
a.(本文記事の最小の段方向配置座標)≦(第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SX)が成立する場合には、そのまま(3)に進む。
b.(本文記事の最小の段方向配置座標)>(第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SY)が成立する場合には、第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SYが最小の段方向配置座標とされ、(3)に進む。
c.(本文記事の最小の段方向配置座標)=(第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SY)が成立し、かつ(本文記事の最小の行方向配置座標)≦(第2番目の配置領域の対角線始点X座標1301L2SX)が成立する場合であれば、そのまま(3)に進む。
d.(本文記事の最小の段方向配置座標)=(第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SY)が成立し、かつ(本文記事の最小の行方向配置座標)>(第2番目の配置領域の対角線始点X座標1301L2SX)が成立する場合には、第2番目の配置領域の対角線始点X座標1301L2SXを本文記事の最小の行方向配置座標として(3)へ進む。
【0076】
(3)第3番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L3SY、および第3番目の配置領域の対角線始点X座標1301L3SXに対して上記(2)の処理がなされる。このように、配置情報の登録数1301L0の登録件数だけ、上記(2)に該当する処理が繰り返される。
【0077】
ステップS8では、対象本文記事に見出し情報があるか否かが確認される。これは、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素の本文記事に対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が確認される。そして、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が1以上であれば見出しが存在する(S8:Yes)のでステップS9へ進み、そうでなければ(S8:No)ステップS10へ進む。
【0078】
ステップS9では、紙面データ13から、見出しの最小の配置座標が求められる。これは、たとえば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値の示す件数分だけ以下に示す(1)から(4)の処理が行われることによって求められる。
【0079】
(1)#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1の見出しの配置座標が求められる。これはまず、#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1に対応した要素情報の要素が検索される。この場合の要素は見出しeなので、#5要素情報1305となる。
【0080】
更に、見出しの最小段方向配置座標、および見出しの行方向配置座標が次のように設定される。すなわち、#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1305L1SYが見出しの最小の段方向配置座標とされ、更に、#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1305L1SXが見出しの最小の行方向配置座標とされる。
【0081】
(2)#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の見出しの要素ID1301E2に対応した要素情報の要素が検索される。この場合の要素は見出しpなので、#14要素情報1314となる。次に、以下に示すような条件に応じたa〜dの各処理がなされ、#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の見出しの要素ID1301E2の見出しの配置座標が求められる。
a.(見出しの最小の段方向配置座標)≦(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY)である場合には(3)に進む。
b.(見出しの最小の段方向配置座標)>(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY)である場合には、#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SYを最小の段方向配置座標とされ(3)に進む。
c.(見出しの最小の段方向配置座標)=(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY)であって、かつ、(見出しの最小の行方向配置座標)≦(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1314L1SX)である場合には、そのまま(3)に進む。
【0082】
d.(見出しの最小の段方向配置座標)=(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY)であって、かつ、(見出しの最小の行方向配置座標)>(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1314L1SX)であれば、#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1314L1SXを見出しの最小の行方向配置座標として(3)に進む。
【0083】
(3)#1要素情報の本文記事aに対する第3番目の見出しの要素ID1301E3以降がある場合には、上記(2)の処理が実行される。紙面#1の#1要素情報の本文記事aは第3番目以降の見出しが無いのこの処理を終了し、ステップS11に進む。
【0084】
ステップS10では、見出しの最小の段方向配置座標、および見出しの最小の行方向配置座標にそれぞれ固定値(最大座標値)が設定された後にステップS11に進む。これは、後述するステップS14において、見出しの有無の判定を不要にし処理ロジックを簡単にするためである。
【0085】
ステップS11では、対象本文記事に画像情報があるか否かが確認される。例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する画像の要素IDの登録数1301Q0の値が確認される。そして、#1要素情報の本文記事aに対する画像の要素IDの登録数1301Q0の値が1以上であれば画像が存在する(S11:Yes)のでステップS12へ進み、そうでなければ(S11:No)画像が存在しないのでステップS13へ進む。
【0086】
ステップS12では、ステップS11において対象とされた画像について、その最小の配置座標が求められる(S12)。
【0087】
この最小の配置座標は、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301を対象とした場合、#1要素情報の本文記事aに対する画像の要素IDの登録数1301Q0の値の示す件数だけ以下(1)から(4)に示すような処理がなされる。
【0088】
(1)#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の画像の要素ID1301Q1の画像の配置座標が求められる。これは、まず、#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の画像の要素ID1301Q1に対応した要素情報が検索される。この場合の要素は画像:写真dなので、#4要素情報となる。次に、画像の最小段方向配置座標、画像の行方向配置座標が次のように設定される。すなわち、#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1304L1SYが、画像の最小の段方向配置座標とされ、#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1304L1SXが画像の最小の行方向配置座標とされる。
【0089】
(2)#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の画像の要素ID1301Q2の画像の配置座標が求められる。これは、まず、#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の画像の要素ID1301Q2の要素情報が検索されることによってなされる。この場合の要素は画像qなので、#15要素情報1315となる。更に、以下に示すような条件に応じたa〜dの各処理がなされ、各条件に応じた処理がなされる。
【0090】
a.(画像の最小の段方向配置座標)≦(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SY)であれば、(3)に進む。
b.(画像の最小の段方向配置座標)>(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SY)であれば、#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SYを最小の段方向配置座標として(3)に進む。 c.(画像の最小の段方向配置座標)=(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SY)であって、かつ(画像の最小の行方向配置座標)≦(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1315L1SX)であれば、(3)に進む。
d.(画像の最小の段方向配置座標)=(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SY)であって、かつ(画像の最小の行方向配置座標)>(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1315L1SX)であれば、#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1315L1SXを、画像の最小の行方向配置座標として(3)に進む。
【0091】
(3)#1要素情報の本文記事aに対する第3番目の画像の要素ID1301Q3以降があれば上記(2)の処理を実行する。紙面#1の#1要素情報の本文記事aは、本文記事に対する第3番目以降の画像が無いので処理を終了する。
【0092】
(4)ステップS14へ進む。
【0093】
一方、ステップS13では、画像の最小の段方向配置座標、および画像の最小の行方向配置座標にそれぞれ固定値(最大座標値)が設定された後にステップS14に進む。これは、後述するステップS14において、見出しの有無の判定を不要にし処理ロジックを簡単にするためである。
【0094】
ステップS14では、以下(1)から(4)に示すような処理が行われ、本文記事の最小の配置座標、見出しの最小の配置座標、画像の最小の配置座標のうち一番小さい値が求められる。
【0095】
(1)本文記事の最小の段方向配置座標が最小の段方向配置座標に、本文記事の最小の行方向配置座標が最小の行方向配置座標にそれぞれ設定される。
【0096】
(2)以下のa〜dに示すような処理が行われ、見出しの最小の配置座標との比較処理が行われる。
a.(最小の段方向配置座標)≦(見出しの最小の段方向配置座標)の場合(3)に進む。
b.(最小の段方向配置座標)>(見出しの最小の段方向配置座標)の場合には、見出しの最小の段方向配置座標が最小の段方向配置座標とされて(3)に進む。
c.(最小の段方向配置座標)=(見出しの最小の段方向配置座標)であって、かつ、(最小の行方向配置座標)≦(見出しの最小の行方向配置座標)である場合には、(3)に進む。
d.(最小の段方向配置座標)=(見出しの最小の段方向配置座標)であって、かつ、(最小の行方向配置座標)>(見出しの最小の行方向配置座標)である場合には、見出しの最小の行方向配置座標が最小の行方向配置座標とされて(3)に進む。
【0097】
(3)以下のa〜dに示すような処理が行われ、画像の最小の配置座標との比較処理が行われる。
a.(最小の段方向配置座標)≦(画像の最小の段方向配置座標)の場合には、(4)に進む。
b.(最小の段方向配置座標)>(画像の最小の段方向配置座標)の場合には、画像の最小の段方向配置座標を最小の段方向配置座標として(4)へ進む。 c.(最小の段方向配置座標)=(画像の最小の段方向配置座標)であって、かつ、(最小の行方向配置座標)≦(画像の最小の行方向配置座標)であれば、(4)に進む。
d.(最小の段方向配置座標)=(画像の最小の段方向配置座標)であって、かつ、(最小の行方向配置座標)>(画像の最小の行方向配置座標)である場合には、画像の最小の行方向配置座標を最小の行方向配置座標として(4)に進む。
【0098】
(4)ステップS15へ進む。
【0099】
ステップS15では、図23に示すような記事重要度データ14への書き込みがなされた後にステップS16に進む。これはまず、記事重要度データ14の空き要素が検索される。仮に、ここでは、#j要素が空いていたとする。この場合、紙面#1の#1要素情報の要素の処理であるとすれば、紙面#1の掲載年月日1300Kとして#j要素の記事の掲載年月日KTjが、紙面#1の面名1300Mとして#j要素の記事の面名MNjが、紙面#1の面名1300Hとして#j要素の記事の版名HNjが、紙面#1の#1要素情報の要素ID1301Dとして#j要素の記事の要素IDであるIDjが、最小の段方向配置座標として#j要素情報の記事の段方向配置座標LDjが、最小の行方向配置座標として#j要素情報の記事の行方向配置座標LGjがそれぞれ登録される。
【0100】
ステップS16では、対象とする紙面データ13の全ての要素情報に関する要素の処理が終わったかが確認される。そして、対象とする紙面の全ての要素情報の処理が終わった場合(S16:Yes)にはステップS18に進む。一方、そうでない場合(S16:No)にはステップS17に進む。
【0101】
ステップS17では、次の要素情報の要素が対象とされてステップS4に戻る。例えば、紙面#1の#1要素情報1301が処理対象であれば、次の処理対象が#2要素情報1302とされる。
【0102】
ステップS18では、全ての紙面データ13の処理が終了したか否かが確認され、全ての紙面の処理が終了した場合(S18:Yes)にはステップS20に進み、そうでない場合(S18:No)にはステップS19へ進む。
【0103】
ステップS19では、次の紙面データ13が対象とされてステップS2に戻る。例えば、紙面#1の紙面データ13(#1)が処理対象であった場合には、次の処理対象紙面が、紙面#2の紙面データ13(#2)とされる。
【0104】
ステップS20では、記事重要度データ14が、段方向配置座標、行方向配置座標の小さい順に並べ替えられる。具体的には以下のようにして行われる。すなわち、まず、記事重要度きデータ14の#1要素、#2要素、・・・、#j要素、・・・、#k要素の並び順を次の条件にて並べ直す。この場合、任意の#j要素と#k要素(#j要素は#k要素よりも先頭側にある)との間で、次の関係が成り立つ。
(#j要素の記事の段方向配置座標LDj)≦(#k要素の記事の段方向配置座標LDk)
(#j要素の記事の行方向配置座標LGj)≦(#k要素の記事の行方向配置座標LGk)
上述したように、本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムにおいては、上記のような作用により、紙面上に配置された記事の配置位置に基づいて、記事の重要度を適切に決定することができる。これは、自動的に行われるので、人手による作業の手間を省くとともに、迅速に記事の重要度を決定することが可能となる。
【0105】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図24を用いて説明する。
【0106】
本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムは、第1の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの一変形例であり、記事重要度算出部10が本文記事に対する見出しの個数に基づいて重要度を決定することのみが第1の実施の形態と異なる。その他の構成については、第1の実施の形態で説明した通りであるので、ここでは重複説明を避け、以下に、本実施の形態に係る記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作について図24に示すフローチャートを用いて説明する。なお、ここでいう見出しの個数とは、本文中の文頭見出しは含めていない。
【0107】
記事の見出しの個数から記事の重要度を算出する場合には、まず、記事重要度算出部10によって、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13が用いられ、紙面データ13の最初の紙面である紙面#1の紙面データ13(#1)が対象とされる(S21)。次に、ステップS21において対象とされた紙面データ13(#1)の掲載年月日1300K、面名1300M、版名1300Hが、指示された条件と一致するかが確認される(S22)。そして、一致している場合(S22:Yes)にはステップS23へ進み、一致していない場合(S22:No)にはステップS30へ進む。
【0108】
次に、#1要素情報1301から順に、各要素情報毎に記事の重要度決定処理が開始される(S23)。そして、ステップS24では、ステップS23で対象とされた対象要素が有効であって、レイアウト済みであるか否かが確認される(S24)。例えば、#1要素情報1301が対象であれば、#1要素の無効/有効フラグ1301Fが有効であって、かつ、#1要素情報の配置情報の登録数1301L0が0件である場合(S24:Yes)にはステップS25に進み、そうでなければ(S24:No)ステップS28へ進む。
【0109】
更に、ステップS25では、該当要素の要素種別は本文記事であるか否かが確認される。例えば、#1要素情報1301であれば、#1要素の要素種別1301Sの内容が確認される。そして、この要素種別が、本文記事である場合(S25:Yes)にはステップS26へ進み、本文記事で無い場合(S25:No)にはステップS28へ進む。
【0110】
次に、ステップS26では、ステップS25において対象とされた本文記事について、見出しの個数が求められる。これは、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象である場合には、#1要素情報(本文記事a)1301に対する見出し要素IDの登録数1301E0の値が見出しの個数と認識される。
【0111】
更に、ステップS27では、記事重要度データ14への書き込みがなされた後にステップS28に進む。記事重要度データ14への書き込みにはまず、記事重要度データ14の空き要素が検索される。仮に、ここでは、#j要素が空いていたとする。この場合、紙面#1の#1要素情報の要素の処理であるとすれば、紙面#1の掲載年月日1300Kとして#j要素の記事の掲載年月日KTjが、紙面#1の面名1300Mとして#j要素の記事の面名MNjが、紙面#1の面名1300Hとして#j要素の記事の版名HNjが、紙面#1の#1要素情報の要素ID1301Dとして#j要素の記事の要素IDであるIDjが、紙面#1の#要素情報の要素ID1301Dとして#j要素の記事の要素IDであるIDjが、#1要素情報の本文記事に対する見出し要素IDの登録数1301E0として#j要素の記事の見出しの個数CMjがそれぞれ登録される。
【0112】
ステップS28では、対象とする紙面データ13の全ての要素情報に関する要素の処理が終わったかが確認される。そして、対象とする紙面の全ての要素情報の処理が終わった場合(S28:Yes)にはステップS30に進む。一方、そうでない場合(S28:No)にはステップS29に進む。
【0113】
ステップS29では、次の要素情報の要素が対象とされてステップS24に戻る。例えば、紙面#1の#1要素情報1301が処理対象であれば、次の処理対象が#2要素情報1302とされる。
【0114】
ステップS30では、全ての紙面データ13の処理が終わったか否かが確認され、全ての紙面の処理が終了した場合(S30:Yes)にはステップS32に進み、そうでない場合(S30:No)にはステップS31へ進む。
【0115】
ステップS31では、次の紙面データが対象とされてステップS22に戻る。例えば、紙面#1の紙面データ13(#1)が処理対象であった場合には、次の処理対象紙面が、紙面#2の紙面データ13(#2)とされる。
【0116】
そして、ステップS32において、記事重要度データ14が、見出しの個数の多い順に並べ替えが行われることによって重要度の決定処理が終了する。並べ替えは、具体的には以下のようにして行われる。すなわち、まず、記事重要度きデータ14の#1要素、#2要素、・・・、#j要素、・・・、#k要素の並び順を次の条件にて並べ直す。この場合、任意の#j要素と#k要素(#j要素は#k要素よりも先頭側にある)との間で、次の関係が成り立つ。
(#j要素の記事の見出しの個数CMj)≧(#k要素の記事の見出しの個数CMk)
(#j要素の記事の見出しの個数CMj)≧(#k要素の記事の見出しの個数CMk)
上述したように、本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムにおいては、上記のような作用により、記事に対する見出しの個数に基づいて、記事の重要度を適切に決定することができる。これは、自動的に行われるので、人手による作業の手間を省くとともに、迅速に記事の重要度を決定することが可能となる。
【0117】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図25を用いて説明する。
【0118】
本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムは、第1の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの一変形例であり、本文記事の見出し領域の面積に基づいて重要度を決定することのみが第1の実施の形態と異なる。その他の構成については、第1の実施の形態で説明した通りであるので、ここでは重複説明を避け、以下に、本実施の形態に係る記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作について図25に示すフローチャートを用いて説明する。
【0119】
まず、記事重要度算出部10によって、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13が用いられ、紙面データ13の最初の紙面である紙面#1の紙面データ13(#1)が対象とされる(S41)。次に、ステップS41において対象とされた紙面データ13(#1)の掲載年月日1300K、面名1300M、版名1300Hが、指示された条件と一致するかが確認される(S42)。そして、一致する場合(S42:Yes)にはステップS43へ進み、一致しない場合(S42:No)にはステップS53へ進む。
【0120】
次に、#1要素情報1301から順に、各要素情報毎に記事の重要度決定処理が開始される(S43)。そして、ステップS44では、ステップS43で対象とされた対象要素が有効であって、レイアウト済みであるか否かが確認される(S44)。例えば、#1要素情報1301が対象であれば、#1要素の無効/有効フラグ1301Fが有効であって、かつ、#1要素の配置情報の登録数1301L0が0件である場合(S44:Yes)にはステップS45に進み、そうでない場合(S44:No)にはステップS51へ進む。
【0121】
更に、ステップS45では、該当要素の要素種別は本文記事であるか否かが確認される。例えば、#1要素情報1301であれば、#1要素の要素種別1301Sの内容が確認される。そして、この要素種別が、本文記事である場合(S45:Yes)にはステップS46へ進み、本文記事で無い場合(S45:No)にはステップS51へ進む。
【0122】
次に、ステップS46では、ステップS45において対象とされた本文記事が先頭記事であるか否かが確認され、先頭記事である場合(S46:Yes)にはステップS47に進み、先頭記事でない場合(S46:No)にはステップS51に進む。これは、例えば、紙面#1の#2要素情報(本文記事b)1302が対象である場合には、本文記事bは、#1要素情報(本文記事a)の後続記事の要素ID1301Gに指定されているので先頭記事ではない。一方、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301、または紙面#3の#3要素情報(本文記事c)1303が対象である場合には、本文記事aおよび本文記事cは、紙面#1の全ての要素情報の本文記事の後続記事の要素ID130nGで指定されていないので先頭記事である。
【0123】
ステップS47では、対象本文記事に見出し情報があるか否かが確認される。これは、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)が対象であれば、#1要素の本文記事に対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が確認される。そして、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が1以上であれば見出しが存在する(S47:Yes)のでステップS48へ進み、そうでない場合(S47:No)にはステップS49へ進む。
【0124】
ステップS48では、紙面データ13から、対象本文記事の見出しの領域の面積が求められる。これは、たとえば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値の示す件数分だけ以下に示す(1)から(3)の処理が行われることによって求められる。
【0125】
(1)#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1の見出しの領域の面積が求められ、見出しの領域の面積に加算される。これはまず、#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1に対応した要素情報が検索されることによってなされる。この場合の要素は見出しeなので、#5要素情報1305となる。
【0126】
見出し領域の面積は、下記に示す式にしたがって計算される。
((#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1305L1EX )
−(#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1305L1SX ))
×((#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1305L1EY )
−(#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1305L1SY ))
(2)以下に示すa〜bの各処理にしたがって、#1要素情報の本文記事に対する第2番目の見出しの要素1301E2の見出しの領域の面積が求められ、見出しの領域の面積に加算される。
【0127】
a.#1要素情報の本文記事に対する第2番目の見出しの要素ID1301E2に対応した要素情報が検索される。この場合の要素は見出しpなので、#14要素情報1314となる。
【0128】
b.下記の式に基づいて見出しの領域の面積が計算される。
((#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1314L1EX)
−(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1314L2SX))
×((#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1314L1EY)
−(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY))
(3)#1要素情報の本文記事に対する第3番目の見出しの要素ID1301E3以降がある場合には、上記(2)に示す処理が実行される。一方、紙面#1の#1要素情報の本文記事aに対する第3番目以降の見出しが無い場合には処理を終え、ステップS50に進む。
【0129】
ステップS49では、対象本文記事の文頭見出し領域の面積が算出される。これは、例えば、紙面#1の#3要素情報の記事cであったとすれば、#3要素情報の本文記事のテキスト、レイアウト済テキストの格納アドレス1303Aを参照して、#3要素のレイアウト済テキスト1303LXが解析される。そして、文頭見出し領域の段方向寸法、行方向寸法が求められ、文頭見出し領域の面積が算出される。なお、文頭見出しの領域については、テキスト1303TXの文頭見出しの組版ファンクションコードを解析することによっても算出される。
【0130】
ステップS50では、記事重要度データ14への書き込みがなされた後にステップS51に進む。これはまず、記事重要度データ14の空き要素が検索される。仮に、ここでは、#j要素が空いていたとする。この場合、紙面#1の#1要素情報1301の要素の処理であるとすれば、紙面#1の掲載年月日1300Kとして#j要素の記事の掲載年月日KTjが、紙面#1の面名1300Mとして#j要素の記事の面名MNjが、紙面#1の面名1300Hとして#j要素の記事の版名HNjが、紙面#1の#1要素情報の要素ID1301Dとして#j要素の記事の要素IDであるIDjが、見出し領域の面積として#j要素の記事の見出し部分の面積の合計MSjがそれぞれ登録される。
【0131】
ステップS51では、対象とする紙面データ13の全ての要素情報に関する要素の処理が終わったかが確認される。そして、対象とする紙面の全ての要素情報の処理が終わった場合(S51:Yes)にはステップS53に進む。一方、そうでない場合(S51:No)にはステップS52に進む。
【0132】
ステップS52では、次の要素情報が対象とされてステップS44に戻る。例えば、紙面#1の#1要素情報1301が処理対象であれば、次の処理対象が#2要素情報1302とされる。
【0133】
ステップS53では、全ての紙面データ13の処理が終わったか否かが確認され、全ての紙面の処理を終わった場合(S53:Yes)にはステップS55に進み、そうでない場合(S53:No)にはステップS54へ進む。
【0134】
ステップS54では、次の紙面データが対象とされてステップS42に戻る。例えば、紙面#1の紙面データ13(#1)が処理対象であった場合には、次の処理対象紙面が、紙面#2の紙面データ13(#2)とされる。
【0135】
ステップS55では、記事重要度データ14が、見出しの領域の面積の大きい順に並べ替えられ、処理を終了する。この並べ替えは、具体的には以下のようにして行われる。すなわち、まず、記事重要度きデータ14の#1要素、#2要素、・・・、#j要素、・・・、#k要素の並び順を次の条件にて並べ直す。この場合、任意の#j要素と#k要素(#j要素は#k要素よりも先頭側にある)との間で、次の関係が成り立つ。
(#j要素の記事の見出し領域の面積MSj)≦(#k要素の記事の見出し領域の面積MSk)
上述したように、本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムにおいては、上記のような作用により、本文記事の見出し領域の面積に基づいて、記事の重要度を適切に決定することができる。これは、自動的に行われるので、人手による作業の手間を省くとともに、迅速に記事の重要度を決定することが可能となる。
【0136】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図26を用いて説明する。
【0137】
本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムは、第1の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの一変形例であり、記事の見出し、本文、写真などの領域の面積から重要度を決定することのみが第1の実施の形態と異なる。その他の構成については、第1の実施の形態で説明した通りであるので、ここでは重複説明を避け、以下に、本実施の形態に係る記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作について図26に示すフローチャートを用いて説明する。
【0138】
まず、記事重要度算出部10によって、紙面データファイル7に蓄積されている紙面データ13が用いられ、紙面データ13の最初の紙面である紙面#1の紙面データ13(#1)が対象とされる(S61)。次に、ステップS61において対象とされた紙面データ13(#1)の掲載年月日1300K、面名1300M、版名1300Hが、指示された条件と一致するかが確認される(S62)。そして、一致する場合(S62:Yes)にはステップS63へ進み、一致しない場合(S62:No)にはステップS77へ進む。
【0139】
次に、#1要素情報1301から順に、各要素情報毎に記事の重要度決定処理が開始される(S63)。そして、ステップS64では、ステップS63で対象とされた対象要素が有効であって、レイアウト済みであるか否かが確認される(S64)。例えば、#1要素情報1301が対象であれば、#1要素の無効/有効フラグ1301Fが有効であって、かつ、#1要素の配置情報の登録数1301L0が0件である場合(S64:Yes)にはステップS65に進み、そうでない場合(S64:No)にはステップS75へ進む。
【0140】
更に、ステップS65では、該当要素の要素種別は本文記事であるか否かが確認される。例えば、#1要素情報1301であれば、#1要素の要素種別1301Sの内容が確認される。そして、この要素種別が、本文記事である場合(S65:Yes)にはステップS66へ進み、本文記事で無い場合(S65:No)にはステップS75へ進む。
【0141】
次に、ステップS66では、ステップS65において対象とされた本文記事が先頭記事であるか否かが確認され、先頭記事である場合(S66:Yes)にはステップS67に進み、先頭記事でない場合(S66:No)にはステップS75に進む。これは、例えば、紙面#1の#2要素情報(本文記事b)1302が対象である場合には、本文記事bは、#1要素情報(本文記事a)の後続記事の要素ID1301Gに指定されているので先頭記事ではない。一方、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301、または紙面#3の#3要素情報(本文記事c)1303が対象である場合には、本文記事aおよび本文記事cは、紙面#1の全ての要素情報の本文記事の後続記事の要素ID130nGで指定されていないので先頭記事である。
【0142】
ステップS67では、対象本文記事に見出し情報があるか否かが確認される。これは、例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事に対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が確認される。そして、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値が1以上であれば見出しが存在する(S67:Yes)のでステップS68へ進み、そうでなければ(S67:No)ステップS69へ進む。
【0143】
ステップS68では、紙面データ13から、対象本文記事の見出しの領域の面積が求められる。これは、たとえば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する見出しの要素IDの登録数1301E0の値の示す件数分だけ以下に示す(1)から(3)の処理が行われることによって求められる。
【0144】
(1)#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1の見出しの領域の面積が求められ、見出しの領域の面積に加算される。これはまず、#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301E1に対応した要素情報の要素が検索されることによってなされる。この場合の要素は見出しeなので、#5要素情報1305となる。
【0145】
見出し領域の面積は、下記に示す式にしたがって計算される。
((#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1305L1EX )
−(#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1305L1SX ))
×((#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1305L1EY )
−(#5要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1305L1SY ))
(2)次に、以下に示すa〜bの各処理にしたがって、#1要素情報の本文記事に対する第2番目の見出しの要素1301E2の見出しの領域の面積が求められ、見出しの領域の面積に加算される。
【0146】
a.#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の見出しの要素ID1301E2に対応した要素情報の要素が検索される。この場合の要素は見出しpなので、#14要素情報となる。
【0147】
b.下記の式に基づいて見出しの領域の面積が計算される。
((#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1314L1EX)
−(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1314L2SX))
×((#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1314L1EY)
−(#14要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1314L1SY))
(3)#1要素情報の本文記事aに対する第3番目の見出しの要素ID1301E3以降がある場合には、上記(2)に示す処理が実行される。一方、紙面#1の#1要素情報の本文記事aに対する第3番目以降の見出しが無い場合には処理を終え、ステップS70に進む。
【0148】
ステップS69では、見出し領域の面積が0とされる。
【0149】
ステップS70では、本文記事の領域の面積の合計が求められる。これは以下のようにして行われる。すなわち、まず、本文記事の領域の面積が0とされる。例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事に対する#1要素の配置情報の登録数1301L0の値の示す件数分だけ以下に示す(1)から(3)の処理がなされる。
【0150】
(1)以下に示す式にしたがって#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の配置領域1301L1の面積が求められ、本文記事の領域の面積に加算される。
((第1番目の配置領域の対角線終点X座標1301L1EX)
−(第1番目の配置領域の対角線始点X座標1301L1SX))
×((第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1301L1EY)
−(第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1301l1SY))
(2)以下に示す式にしたがって第2番目の配置の領域1301L2の面積が求められ、本文記事の領域の面積に加算される。
【0151】
((第2番目の配置領域の対角線終点X座標1301L2EX)
−(第2番目の配置領域の対角線始点X座標1301L2SX))
×((第2番目の配置領域の対角線終点Y座標1301L2EY)
−(第2番目の配置領域の対角線始点Y座標1301L2SY))
(3)以下に示す式にしたがって第3番目の配置の領域1301L3の面積が求められ、本文記事の領域の面積に加算される。
【0152】
((第3番目の配置領域の対角線終点X座標1301L3EX)
−(第3番目の配置領域の対角線始点X座標1301L3SX))
×((第3番目の配置領域の対角線終点Y座標1301L3EY)
−(第3番目の配置領域の対角線始点Y座標1391L3SY))
ステップS71では、対象本文記事に画像情報があるか否かが確認される。例えば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)1301が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する画像の要素IDの登録数1301Q0の値を確認される。そして、#1要素情報の本文記事に対する画像の要素IDの登録数1301Q0の値が1以上であれば画像が存在する(S71:Yes)のでステップS72へ進み、そうでなければ(S71:No)画像が存在しないのでステップS73へ進む。
【0153】
ステップS72では、紙面データ13から、画像の領域の面積が求められる。これは、たとえば、紙面#1の#1要素情報(本文記事a)が対象であれば、#1要素情報の本文記事aに対する画像の要素IDの登録数1301E0の値の示す件数分だけ以下に示す(1)から(4)の処理が行われることによって求められる。
【0154】
(1)#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の画像の要素ID1301Q1の画像の情報が求められる。これはまず、#1要素情報の本文記事aに対する第1番目の見出しの要素ID1301Q1に対応した要素情報の要素が検索されることによってなされる。この場合の要素は画像:写真dなので、#4要素情報1304となる。
【0155】
次に、以下に示す式にしたがって、画像の領域の面積が求められ、画像の領域の面積に加算される。
((#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1304L1EX)
−(#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1304L1SX))
×((#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1304L1EY)
−(#4要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1304L1SY))
(2)#1要素情報の本文記事に対する第2番目の画像の要素ID1301Q2の画像の要素が、以下に示す手順に従って求められる。すなわち、まず、#1要素情報の本文記事aに対する第2番目の画像の要素ID1301Q2に対応した要素情報が検索される。この場合の要素は画像qなので、#15要素情報となる。次に、以下に示す式にしたがって画像の領域の面積が求められ、画像の領域の面積に加算される。
((#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点X座標1315L1EX)
−(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点X座標1315L1SX))
×((#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線終点Y座標1315L1EY)
−(#15要素情報の第1番目の配置領域の対角線始点Y座標1315L1SY))
(3)#1要素情報の本文記事に対する第3番目の画像の要素ID1301Q3以降があれば上記(2)の処理が実行される。紙面#1の#1要素情報の本文記事aは第3番目以降の画像が無いので処理が終了する。
【0156】
(4)ステップS74に進む。
【0157】
ステップS74では、記事重要度データ14への書き込みがなされた後にステップS75に進む。これはまず、記事重要度データ14の空き要素が検索される。仮に、ここでは、#j要素が空いていたとする。この場合、紙面#1の#1要素情報の要素が処理であるとすれば、紙面#1の掲載年月日1300Kとして#j要素の記事の掲載年月日KTjが、紙面#1の面名1300Mとして#j要素の記事の面名MNjが、紙面#1の面名1300Hとして#j要素の記事の版名HNjが、紙面#1の#1要素情報の要素ID1301Dとして#j要素の記事の要素IDであるIDjが、見出しの領域の面積として#j要素の見出し部分の面積MSjが、本文記事の領域の面積として#j要素の本文記事部分の面積KSjが、画像の領域の面積として#j要素の画像(写真など)部分の面積PSjが、見出しの領域と本文記事の領域と画像の領域との面積の合計値が、#j要素の記事領域全体の面積TSjとしてそれぞれ登録されてステップS75に進む。
【0158】
ステップS75では、対象とする紙面データ13の全ての要素情報に関する要素の処理が終わったかが確認される。そして、対象とする紙面の全ての要素情報の処理が終了した場合(S75:Yes)にはステップS77に進む。一方、終了していない場合(S75:No)にはステップS76に進む。
【0159】
ステップS76では、次の要素情報の要素が対象とされてステップS64に進む。例えば、紙面#1の#1要素情報1301が処理対象であれば、次の処理対象が#2要素情報1302とされる。
【0160】
ステップS77では、全ての紙面データ13の処理が終わったか否かが確認され、全ての紙面の処理を終わった場合(S77:Yes)にはステップS79に進み、そうでない場合(S77:No)にはステップS78へ進む。
【0161】
ステップS78では、次の紙面データが対象とされてステップS62に進む。例えば、紙面#1の紙面データ13(#1)が処理対象であった場合には、次の処理対象紙面が、紙面#2の紙面データ13(#2)とされる。
【0162】
ステップS79では、記事重要度データ14が、記事の領域の面積の合計の大きい順に並べ替えられ、処理を終了する。具体的には以下のようにして行われる。すなわち、まず、記事重要度きデータ14の#1要素、#2要素、・・・、#j要素、・・・、#k要素の並び順を次の条件にて並べ直す。この場合、任意の#j要素と#k要素(#j要素は#k要素よりも先頭側にある)との間で、次の関係が成り立つ。
(#j要素の記事の段方向配置座標LDj)≦(#k要素の記事の段方向配置座標LDk)
(#j要素の記事の行方向配置座標LGj)≦(#k要素の記事の行方向配置座標LGk)
上述したように、本実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムにおいては、上記のような作用により、記事の見出し、本文、写真などの領域の面積から重要度に基づいて、記事の重要度を適切に決定することができる。これは、自動的に行われるので、人手による作業の手間を省くとともに、迅速に記事の重要度を決定することが可能となる。
【0163】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0164】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、新聞の紙面制作過程で生成された紙面データに配置された記事データに基づいて、記事の重要度を決定するための必要な情報を抽出し、抽出した情報に基づいて、記事の重要度を自動的に決定することが可能な新聞紙面の制作システムおよび記事重要度決定方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの一例を示す機能ブロック図
【図2】記事重要度算出部と記事重要度データ出力部とを組版編集サーバの外部に設けた場合のシステム構成を示す機能ブロック図
【図3】紙面データの一例を示すデータ構造図
【図4】紙面#1の紙面データの詳細なデータ構造図
【図5】紙面データ共通情報の一例を示すデータ構造図
【図6】#1要素情報(本文記事a)の一例を示すデータ構造図
【図7】#2要素情報(本文記事b)の一例を示すデータ構造図
【図8】#3要素情報(本文記事c)の一例を示すデータ構造図
【図9】#4要素情報(画像・写真d)の一例を示すデータ構造図
【図10】#5要素情報(見出しe)の一例を示すデータ構造図
【図11】#6要素情報(画像・地紋f)の一例を示すデータ構造図
【図12】#7要素情報(小組g)の一例を示すデータ構造図
【図13】#8要素情報(本文記事h)の一例を示すデータ構造図
【図14】#9要素情報(本文記事i)の一例を示すデータ構造図
【図15】#10要素情報(画像:写真j)の一例を示すデータ構造図
【図16】#11要素情報(見出しk)の一例を示すデータ構造図
【図17】#12要素情報(見出しm)の一例を示すデータ構造図
【図18】#13要素情報(画像:地紋n)の一例を示すデータ構造図
【図19】#14要素情報(見出しp)の一例を示すデータ構造図
【図20】#15要素情報(画像:写真q)の一例を示すデータ構造図
【図21】テキストデータ等の一例を示すデータ構造図
【図22】第1の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作を示すフローチャート
【図23】記事重要度データの一例を示すデータ構造図
【図24】第2の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作を示すフローチャート
【図25】第3の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作を示すフローチャート
【図26】第4の実施の形態に係る新聞紙面の記事重要度決定方法を適用した新聞紙面制作システムの動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1…記事入力/校正端末
2…記事サーバ
3…画像入力/加工端末
4…画像サーバ
5…組版端末
6…組版編集サーバ
7…紙面データファイル
8…出力サーバ
9…プリンタ/プロッタ
10…記事重要度算出部
11…記事重要度データ出力部
13…紙面データ
14…記事重要度データ
Claims (4)
- 新聞の紙面を構成する各記事について、少なくとも、前記紙面における配置位置と、付与された見出しの個数とが予め書き込まれ、蓄積手段に蓄積された紙面データに基づいて、各記事の重要度をコンピュータが決定する新聞紙面の記事重要度決定方法であって、
前記蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた前記各記事の配置位置及び前記付与された見出しの個数と、前記配置位置から算出される前記各記事の面積とを含む記事重要度データを作成する作成ステップと、
前記作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて前記各記事の重要度を決定する決定ステップとを実行し、
前記重要度決定条件は、付与された見出しの個数が多いほど高い重要度としたことを特徴とする新聞紙面の記事重要度決定方法。 - 新聞の紙面を構成する各記事について、少なくとも、前記紙面における配置位置と、付与された見出しの個数及び配置位置と、付与された画像の個数及び配置位置と、付与された写真の個数及び配置位置とが予め書き込まれ、蓄積手段に蓄積された紙面データに基づいて、前記各記事の重要度をコンピュータが決定する新聞紙面の記事重要度決定方法であって、
前記蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び前記付与された見出しの個数と、前記各記事の配置位置から算出される前記各記事の面積と、前記付与された見出し、画像、及び写真の配置位置から算出される前記見出し、画像、及び写真の各面積とを含む記事重要度データを作成する作成ステップと、
前記作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて前記各記事の重要度を決定する決定ステップとを実行し、
前記重要度決定条件は、付与された見出しを含めた前記記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、前記付与された見出しの面積が大きいほど、前記記事の面積が大きいほど、前記付与された画像と写真との合計面積が大きいほど、高い重要度としたことを特徴とする新聞紙面の記事重要度決定方法。 - 新聞の各紙面に掲載する少なくとも記事、画像、写真からなる複数の要素を管理するとともに、前記管理されている各要素をそれぞれ読み出して各紙面上に配置することにより新聞紙面を制作するシステムにおいて、
前記各記事について、少なくとも、前記紙面における配置位置と、付与された見出しの個数とが予め書き込まれた紙面データを蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた前記各記事の配置位置及び前記付与された見出しの個数と、前記配置位置から算出される前記各記事の面積とを含む記事重要度データを作成し、前記作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて前記各記事の重要度を決定する重要度決定手段とを備え、
前記重要度決定条件は、付与された見出しの個数が多いほど高い重要度としたことを特徴とする新聞紙面の制作システム。 - 新聞の各紙面に掲載する少なくとも記事、画像、写真からなる複数の要素を管理するとともに、前記管理されている各要素をそれぞれ読み出して各紙面上に配置することにより新聞紙面を制作するシステムにおいて、
前記各記事について、少なくとも、前記紙面における配置位置と、付与された見出しの個数及び配置位置と、付与された画像の個数及び配置位置と、付与された写真の個数及び配置位置とが予め書き込まれた紙面データを蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された紙面データに予め書き込まれた各記事の配置位置及び前記付与された見出しの個数と、前記各記事の配置位置から算出される前記各記事の面積と、前記付与された見出し、画像、及び写真の配置位置から算出される前記見出し、画像、及び 写真の各面積とを含む記事重要度データを作成し、前記作成した記事重要度データと、予め定めた重要度決定条件とを用いて前記各記事の重要度を決定する重要度決定手段とを備え、
前記重要度決定条件は、付与された見出しを含めた前記記事の紙面上における配置位置が紙面の上段であるほど、前記付与された見出しの面積が大きいほど、前記記事の面積が大きいほど、前記付与された画像と写真との合計面積が大きいほど、高い重要度としたことを特徴とする新聞紙面の制作システム。
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