JP4042579B2 - 車両用障害物検出警報システム - Google Patents

車両用障害物検出警報システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両周辺の障害物を検知し、運転者に障害物への接近を知らせて衝突を未然に防止する車両用障害物検出警報システムに関するものである。特に、狭い駐車場での移動のように、障害物が近くに存在する状況下での低速走行時における障害物の検出に適した車両用障害物検出警報システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用の障害物への衝突防止のための警報システムにおいては、音波や光を放射してから反射波を受信するまでの伝搬時間を測定し、車両に最も近い障害物までの距離を計算して、その距離に応じてブザーの発音間隔を狭めたり、発光ダイオードなどの発光素子の色や点滅周期を変えるなどの警報を行っている。
【0003】
日本公開特許公報特開平5−266400号公報に従来の車両用障害物検出警報システムが開示されている。このシステムでは、ステアリング角度を検出して車両が進むべき走行範囲である所定の角度範囲を算出し、この角度範囲内にある障害物を検知している。また、特開2000−339595号公報や特開2001−283389号公報には同様の警報システムが開示されている。このようなシステムでは、障害物との距離値に基づいて警報が行われているので、例えば車両が壁と平行に走行する場合のように、障害物である壁と車両が衝突する可能性がない状況においても、車両と壁との距離が所定の基準値以下であると警報が行われていた。また、運転者の死角領域に障害物が存在する場合に、障害物を回避できるか否かが運転者に分かり難く、障害物の位置を確認するために降車したり、何度も切り返しをしなければならないといった問題点があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−266400号公報
【特許文献2】
特開2000−339595号公報
【特許文献3】
特開2001−283389号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、実際の周囲環境に応じた精度の高い警報を行うことができる車両用障害物検知警報システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る警報システムは、車両の前端または後端に取り付けられる少なくとも一つの障害物センサと、車両の進行方向を検知する方向検知器と、車両のステアリング角度を検知するステアリング検知器と、障害物センサにて検知された障害物の車両に対する予想影響を示す警報メッセーを報知する警報手段とを備える。障害物センサは限られた検知角度範囲を有する所定の検知エリア内で車両に近い障害物を検知して、少なくとも障害物までの距離を示す距離データを出力する。これに加えて、本システムは判断基準作成手段と接触判定手段とを備える。判定基準作成手段は車両の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。これらの接触予測信号や接触回避可能信号は警報手段に送られ、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを発生する。このように、本発明の警報システムにおいては、ステアリング角度に応じて異なる判断基準が与えるものであるため、すなわち、車両が進む軌跡に応じて障害物センサでの障害物の検出のための条件を変えることができるため、実際の車両の進路に近い障害物のみを検知することができて、このままのステアリング角度を維持すると接触が予想されるか、接触を回避できるかを正確に判定することができ、運転者に対して有用な警報メッセージを与えることができるものである。
さらに、本発明の警報システムにおいては、上記の障害物センサは検知された障害物の方向と距離を示す出力を与える二次元センサが用いられる。この場合、判定基準作成手段は、車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定される判断基準を与える。これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。接触判定手段は、障害物センサからの位置データがその検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に接触予測信号を発生し、この位置データが検知エリア内で判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。このように、障害物センサで得られる障害物の位置データを用い、車両の進む軌跡に応じて作成された判定線を参照して、検知される障害物の重大性を判定することができるため、より正確な判定を行うことができる。
さらに、何等かの理由で、障害物センサでの角度データの取り出しが不能となった場合に備えて安全策を講じることが望ましく、このため、本発明の警報システムにおいては、上記接触判定手段は、上記障害物センサからの出力に距離データのみが伴い角度データが伴わない時に、角度検出不能状態を決定し、この角度検出不能状態と決定された場合で距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、接触予測信号を発生する。従って、角度データが得られない場合でも、車両の進行軌跡に応じた適切な接触判定を行うことができる。
(2)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避 可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサにて規定される検知エリアに交差する上記の判定線を与え、上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに距離データのみが伴い角度データが伴わない時に、角度検出不能を決定し、この角度検出不能状態と決定された場合で距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する。ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値が異なる障害物センサに割り当てられる。
この場合も、車両の進行軌跡に応じた適切な接触判定を行うことができる。
(3)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに関する時系列データを分析して、この時系列データにおいて、検出された角度の変動が所定値を超えたことが示された時に、角度不明確状態を決定し、上記の接触判定手段は、上記の角度不明確状態を生じる障害物センサから距離データを取り出し、この距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する。
ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値が異なる障害物センサに割り当てられる。
この場合、障害物が乱反射体であって、障害物からの角度データが不定となるような場合においても、正確に接触判定を可能とすることができる。
(4)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサにて規定される検知エリアに交差する上記の判定線を与え、上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに関する時系列データを分析して、この時系列データにおいて、検出された角度の変動が所定値を超えたことが示された時に、角度不明確状態を決定し、上記の接触判定手段は、上記の角度不明確状態を生じる障害物センサから距離データを取り出し、この距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する。
ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値が異なる障害物センサに割り当てられる。
この場合も、障害物が乱反射体であって、障害物からの角度データが不定となるような場合においても、正確に接触判定を可能とすることができる。
(5)上の内容に関連して、接触判定手段は、距離データがいずれかの検知エリアを規定する半径の範囲内で上記の閾値距離を超えた時には、接触回避信号を発生することができる。
(6)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。 ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の判定基準作成手段は、車両から見て上記の判定線より外側でこれに略平行に走る厳格判定線を描く厳格座標値を与え、上記の接触判定手段は、上記の判定線を参照して上記の接触予測信号が発生された以後において、何れかの障害物センサからの位置データが上記の厳格判定線の内側である場合に、上記の接触予測信号を発生する。
この場合、一度接触予測信号が出された危険な状態が認識された後は、より厳格な基準を適用して、安全性を高めることができる。
(7)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の各障害物センサは、有効検出エリア内において、近距離領域と遠距離領域とを規定し、上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データが近距離領域内に入った時に、障害物近接状態を決定し、上記の接触判定手段は、この障害物近接状態を認 識した時にのみ、上記の警報手段から上記の警報メッセージが出力されることを許可する。
この場合、警報メッセージに影響されずに障害物に対してより近くに車を寄せることを可能とする機能を付加することができる。
(8)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える。
上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する。
上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア外である時に、非検知信号を発生し、上記の接触判定手段はメモリを備え、接触予測信号、接触回避信号、及び非検知信号に関する過去及び現在の判定結果に関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶されると共に、上記の判定結果に関連する距離データに関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶され、上記の接触判定手段は、現在の判定結果を過去の判定結果群を参照して分析すると共に、これらの判定結果に関連する過去又は現在の距離データを分析して、この現在の判定結果を確証または訂正してこれをメモリ内に更新するための異なるモードを与えるものであり、この異なるモードは以下のものである。
第1モード、この第1モードは現在の判定結果が記憶された全ての過去の判定結果と同一である時に、現在の判定結果を正しいものとして認証する。
第2モード、この第2モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触予測信号と訂正する。
1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
2) 同一信号の判定結果が所定の第1カウント数連続せず、
3) 所定の第1距離よりも短い距離データが第2カウント数連続し、
4) 現在の距離データが所定の第2距離よりも短い時。
第3モード、この第3モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触回避可能信号と訂正する。
1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
2) 同一信号の判定結果が上記の第1カウント数連続せず、
3) 所定の第1距離よりも短い距離データが上記の第2カウント数連続し、
4) 現在の距離データが上記の第2距離よりも長い時
第4モード、この第4モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を非検 知信号と訂正する。
1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
2) 同一信号の判定結果が上記の第1カウント数連続せず、
3) 所定の第1距離よりも短い距離データが上記の第2カウント数連続しない時
第5モード、この第5モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を正しいものと認証する。
1) 現在の判定結果が非検知信号ではなく、
2) 過去の同一信号の判定結果が所定の第1カウント数連続しない。
この場合、以前の判定結果やその時の距離データを参照して現在の判定結果を検証することで、接触の判定をより正確に行うことができる。
(9)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データが車両からの所定距離内に最初に入った時に、スタート信号を発生し、上記の警報手段は、このスタート信号を受けて、上記の警報メッセージを出力する準備ができたことを示す音声情報を与える。
この場合、使用者に対してシステムが有効に動作していることを確認させることができる。
(10)あるいは、本発明に係る警報システムは、少なくとも一つの障害物センサと、方向検知器、ステアリング検知器、警報手段、判定基準作成手段、接触判定手段を備える。障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える。方向検知器は車両の走行方向を検知する。ステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する。警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する。判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える。接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する。
上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する。
上記の判定基準作成手段は、車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の座標値を与え、これらの座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く。
上記の判定基準作成手段は、上記の判定基準として、上記の検知エリアを規定する第1半径と、少なくとも一つの上記の検知エリア内で上記の判定線に接する検知領域を規定する第2半径とを含むものとして与える。
上記の接触判定手段は、少なくとも一つの障害物センサからの距離データが第2半径以 下の時に上記の接触予測信号を発生し、上記の距離データが第2半径より大きくて第1半径より小さい時に上記の接触回避可能信号を発生する。
この場合、使用するセンサが距離データのみを出力する場合でも、ステアリング角度によって異なる判定線から求められる異なる第2半径の検知領域を設定でき、車両の回転角度に応じた適切な障害物との接触判定を行うことが可能である。
(11)上記の場合、好ましくは、複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサによって規定される検知エリアに交差する判定線を与え、上記の接触判定手段は、少なくとも一つの障害物センサからの距離データが上記の第2半径よりも小さい場合に上記の接触予測信号を発生し、全ての障害物センサからの距離データが第2半径よりも大きくて且ついずれかの障害物センサからの距離データが第1半径以内である時に上記の接触回避信号を発生する。
(12)さらに好ましくは、上記の判定基準作成手段は、上記の判定線が交差しない一つ又はそれ以上の障害物センサの検知領域については第2の半径を第1の半径と等しくする。
距離データのみを出力する複数の障害物センサを使用する場合、ステアリング角度によって異なる判定線は一つ又はそれ以上の障害物センサの検知エリアと交差しないことが生じるが、この場合は、判定線が交差しない障害物センサの検知エリアについては第2の半径を第1の半径と等しくすることで、判定線の内側となる検知エリアについては、ここの中で障害物を検知すると、接触予測信号が出されることになり、回転内側における障害物との接触予測を確実に行うことができる。
(13)上記実施形態においても、上記の接触判定手段は、車両の回転の内側に位置する障害物センサで検知された距離データが所定の距離以下の場合に、接触予測信号を発生するのが好ましい。
(14)また、上記の接触判定手段は、車両の回転の内側に最も近い障害物センサからのデータを最初に調べ、次いで回転の外側に近くなる障害物センサのデータを調べるのが好ましい。
この場合、運転者の死角となりがちな回転内側の障害物の危険性を早期に報知することができる。
【0009】
上述した目的や効果及びその他の効果については、発明の実施形態に基づく以下の詳細な説明において明らかにされるものであり、各実施形態固有の特徴は他の実施形態に固有の特徴と適切に組み合わせることも本発明の範疇である。
【0010】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る車両用障害物検出警報システムは、4つの障害物センサDS1、DS2、DS3、DS4を使用する。これらの障害物センサは車両のフロントバンパー10へ、図3に示すように、取り付けられ、車両の長さ方向に走る中心軸に対して左右対称に配置され、2つの障害物センサDS2、DS3は車両の幅方向の中央部へ、残り2つの障害物センサDS1、DS4は幅方向両端のコーナー部に配置される。各障害物センサは、所定の方位角度範囲と所定の検知可能距離によって決まる限定された検知エリアを有し、各障害物センサの検知エリアは同一と設定されている。例えば、図6に示すように、各検知エリアの形状は、水平面内において、方位角度範囲は180°で検知可能距離は100cmとなった半円形状である。また、各障害物センサは2つの超音波センサユニットSa、Sbからなる2次元センサであり、一方のセンサユニットSaから超音波が送波され、両方のセンサユニットが障害物からの反射波を示す反射信号を出力し、各超音波センサユニットからの出力に基づいて、2次元平面内における障害物の角度及び距離を示す位置データが与えられる。
【0011】
本システムは、障害物センサに加えて、車両の進行方向を検知する方向検知器20と、車両のステアリングの操舵角を検知するステアリング検知器30とが設けられる。方向検知器20は、車両のシフトレバーの位置から前進か後退を検知し、ステアリング検知器30はステアリングシャフトの回転量からステアリングの操舵角を検知する。障害物センサDS1〜DS4、方向検知器20、ステアリング検知器30からの出力は、電子制御ユニット40に送られる。
【0012】
図2に示すように、電子制御ユニット40は、超音波信号送受信ユニット41と、障害物の位置を計算する位置計算ユニット42と、接触判定のための判定基準を作成する判定基準作成ユニット43と、障害物の位置を判定基準と照合して、検知された障害物が車両に接触する可能性を判定する接触判定ユニット44とを備える。
【0013】
超音波送受信ユニット41は、各障害物センサの一方の超音波センサユニットSabから超音波信号を定期的に送信させると共に、両超音波センサユニットSa、Sbで受信した障害物からの反射波を示す反射信号を受信する。
【0014】
位置計算ユニット42はこの反射信号を演算処理することで、各障害物センサにて検知された障害物の水平面内における座標を示す位置データが得られる。位置計算ユニット42では、各障害物センサDS1、DS2、DS3、DS4から所定距離、例えば100cmを超える距離を離れた障害物からの反射波は無効とし、有効検知距離を100cm以内としており、障害物までの検知距離が100cmを超えるものと認識されたものについては、障害物が存在しないとする位置データを作成する。
【0015】
図4に示すように、各障害物センサでは、センサの取り付け位置から見た障害物までの距離(r1〜rn)と角度(θ1〜θ4)を極座標において検出するものであり、各センサで検知する障害物の位置を2次元X−Y座標へ、以下の式(1)〜式(6)によって変換する。この場合、各障害物センサDS1〜DS4の取り付け位置は、図4に示すように、X―Y座標において、それぞれDS1(X01、0)、DS2(X02、Y02)、DS3(X03、Y03)、DS4(X04、0)とし、各センサの中心軸はY軸と平行な軸に対する角度φ1〜Φ4とする。
左側処理時
【0016】
【式1】
Figure 0004042579
【0017】
【式2】
Figure 0004042579
【0018】
【式3】
Figure 0004042579
【0019】
右側処理時
【0020】
【式4】
Figure 0004042579
【0021】
【式5】
Figure 0004042579
【0022】
【式6】
Figure 0004042579
【0023】
左3つの障害物センサで検出する障害物の位置データについては、式1〜式3に示すように、車両の進行方向に対して左側に原点があり右側方向にX軸が伸びる座標(左側処理時の座標)を求め、右3つの障害物センサで検出する位置データについては、式4〜式6に示すように、右側に原点があり左側方向にX軸が伸びる座標(右側処理時の座標)を求めておき、後述する接触判定においては、右側処理時の座標と左側処理時の座標は、車両の回転方向に応じて使い分ける。
【0024】
判定基準作成ユニット43は、方向検知器20及びステアリング検知器30からの出力、すなわち、車両の進行方向、ステアリング角度を受けて、車両が進む進路軌跡を決定し、決定された進路軌跡に特有の判定基準を作成する。この進路軌跡は、ステアリング角度に応じて車両の回転外側となる幅方向の一端が辿ると予想される線であり、例えば、既知のアッカーマン式によって求められる。判定基準は、車両のホイールベースやボディ形状、或いは4隅のコーナー部の形状を考慮して、この進路軌跡の外側に所定の余裕値を加えて作成される。判定基準を与える式は車種に応じて作成されて記憶されており、ステアリング角度を入力することで、ステアリング角度に応じた判定基準が導かれる。車両が右方向へ回転しながら前進する場合を例にとると、この判定基準は図5に示すように、ステアリング角度に応じて、車両の前端の左コーナー部が辿る線から所定の余裕距離、例えば32cm、外側へ離れた判定線L00〜L8を描く第1座標値の集合である。すなわち、判定基準作成ユニット43は、ステアリング角度に応じて異なる複数の判定基準を与え、各判定基準はそれぞれ固有の判定線を描く第1座標値の群を与える。
【0025】
接触判定ユニット44は、位置計算ユニット42からの位置データを判定基準ユニット43で求められた判定線と比較し、
▲1▼ 何れかの障害物センサで検出された障害物の位置データがその検知エリア内で判定線の内側にあると判定した時に、接触予測信号を発生し、
▲2▼ 何れかの障害物センサで障害物が検知エリア内で検知されたが、その位置データが判定線の外側であると判定した時に、接触回避可能信号を発生し、
▲3▼ いずれの障害物センサにおいても検知エリア内で障害物が検知されないと判定した時に、非検知信号を発生する。
【0026】
接触判定ユニット44は、接触予測信号や接触回避可能信号を発生した場合、警報ユニット50を動作させて、接触予測状態や接触回避状態を示す警報メッセージが音声乃至視覚情報として、ブザー51やディスプレイ52から運転者に報知される。
【0027】
以下に、接触判定について詳しく説明する。図5に示される判定線は、表1に示すように、複数のステアリング角度範囲(Θ)に応じて、作成されるもので、各角度範囲に対して2種の判定線が作成され、一方は標準判定線(L0、L2、L4、L6、L8)であり、他方は厳格な判定基準を与える厳格判定線(L00、L1、L3、L5、L7)であり、直前の判定結果に基づいて、標準判定線と厳格判定線のどちらかを接触判定ユニット44が選択する。厳格判定線は標準判定線から一定の距離、例えば10cm外側に離れた線として設定される。尚、直進時(−90°<ステアリング角度Θ<90°)の場合は、標準判定線L00から外側へ3cm離れた線を厳格判定線としている。初期設定では、標準判定線(L0、L2、L4、L6、L8)が選択され、接触判定ユニット44にて接触予測信号が一度発生されると、厳格判定線(L00、L1、L3、L5、L7)が選択されてこの厳格判定線に基づいて接触判定がなされ、以後、接触予測信号が発生しなくなるまで、厳格判定線が使用される。
【0028】
【表1】
Figure 0004042579
【0029】
尚、図5や表1を参照した上記の説明では、理解を容易とするために、直進時や右方向への回転時の例を示したが、左回転時にも同様の判定基準が使用される。また、これらの判定線の数、すなわち、角度範囲の数は、上の例に限定されるものではなく、必要に応じて増減することも可能であり、更には、ステアリング角度の変化に対して連続的に変化する判定線を設定するようにしても良い。
【0030】
図6は各障害物センサの検知エリアと標準判定線(L0、L2、L8)との関係を示す。各障害物センサの検知エリアは同一と設定されており、以下の条件を満足するように、車両によって異なる判定線に合わせて、検知エリアの範囲及び障害物センサの位置を設定する。
▲1▼ ステアリング角度が最大の時の標準判定線L8の内側に、車両の回転方向(この場合右回転)に位置する2つの障害物センサDS3、DS4の検知エリアA3、A4が全て含まれると共に、中央右の障害物センサDS3の検知エリアA3の境界の一部が標準判定線L8に接する。
▲2▼ 直進時のステアリング角度(−90°<Θ<90)の時に設定される左右2本の判定線L0、L0内に、中央2つの障害物センサDS2、DS3の検知エリアA2、A3が収まり、これらの検知エリアの境界の一部が判定線L0、L0に接する。
【0031】
図7と図8を参照して、車両直進時(−90°<ステアリング角度Θ<90°)の場合の接触判定の手順を説明する。この場合、表1より判定線はL0又はL00が適用される。先ず、接触判定ユニット44は、センタ部の左右2つの障害物センサDS2、DS3からの位置データを最初に選択し、図8Aに示すように、これら障害物センサの検知エリアA2、A3での障害物の有無を検出し、この検知エリア内での障害物の位置データが判定線L0またはL00の内側であると判定された時に接触予測信号を発生して、接触判定を終了する。そうでない場合は、左右2つのコーナー部での障害物センサDS1、DS4からの位置データを選択し、図8Bに示すように、検知エリアA1、A4内での障害物の位置データが判定線LX(=L0またはL00)の内側であると判定された時に、接触予測信号を発生して接触判定を終了する。それ以外は、何れかの障害物センサからの出力が障害物を検知エリア内で検知したかどうかを調べ、障害物が何れかの検知エリア内に認められた時には、接触回避可能信号を発生して接触判定を終了し、全ての障害物センサの検知エリア内に障害物が認められない場合は、非検出信号を発生して接触判定を終了する。これらの接触判定は所定の時間間隔で継続して行われる。
【0032】
図8Aに示されるように、車両直進時は、左右の判定線に中央2つの障害物センサDS2、DS3の検知エリアA2、A3が全て含まれているため、接触判定ユニット44は最初に障害物センサDS2、DS3の出力を処理した時点で、非検出信号が出されない状態、すなわち、検知エリア内において障害物が認められれば、障害物の位置データが判定線L0またはL00の内側であると判定して接触予測信号を発生することができる。すなわち、このような状況では、位置データに関して判定線を参照した演算処理を行わずとも、接触予測が行うことができ、左右コーナー部の障害物センサの出力についての接触判定を待たずに、接触の危険性の判定を迅速に行うことができる。
【0033】
尚、図7のフロー図の最初の過程における、中央部左右の障害物センサDS2、DS3での障害物の検知は、図4及び前述の式(1)〜式(6)に示す右側処理時の座標値か左側処理時の座標値のどちらか一方を処理することで簡単に行える。
【0034】
次に、図9と図10を参照して、最大のステアリング角度で車両を進行させる場合(図では右方向に回転)についての、接触判定の手順を説明する。この場合、表1より判定線Lx(=L8又はL7)が選択される。接触判定ユニット44は、回転の内側(この場合右側)となるコーナー部から反対側のコーナー部に向けて並ぶ障害物センサ(DS4→DS3→DS2→DS1)からの位置データを順次取込んで、図10A〜10Dに示す順で、各センサの検知エリア((A4→A3→A2→A1))での障害物の検知を行う。各検知エリア内での障害物の位置データが判定線Lxよりも内側であると判断された場合は、接触予測信号が出力され、その時点で接触判定を終了する。接触予測信号が出されない状態で、何れかの障害物センサの検知エリアで障害物が検知された場合は、接触回避可能信号が出されて接触判定が終了する。これ以外、すなわち、いずれの障害物センサの検知エリア内で障害物の検知されない場合は、非検知信号を発生する。
【0035】
この場合、図10に示されるように、ステアリング角度が最大の時の判定線Lx(=L8またはL7)の内側に、回転の内側の端から2つの障害物センサDS4、DS3の検知エリアが全て含まれているため、接触判定ユニット44が障害物センサDS4、DS3の出力を処理した時点で、これらの検知エリアA4、A3で障害物が認められれば、障害物の位置データが判定線Lxの内側であると判定して接触予測信号を発生することができる。すなわち、このような状況では、位置データに関して判定線を参照した演算処理を行わずとも、接触予測が行うことができ、回転の外側2つの障害物センサDS2、DS1の出力についての接触判定を待たずに、接触の危険性の判定を迅速に行い、運転者に接触の危険の回避を早期に促すことができる。
【0036】
上の例は、車両を右に回転する場合について説明したが、左への回転時については同様の手順で左右反転した論理の処理が行われる。
【0037】
尚、上記の説明では、直進以外では、判定線を回転の外側に設定した例を示したが、図11に示すように、判定基準作成ユニット43が、車両の内輪差を考慮して、回転の内側に追加の判定線Lx‘を設定して、左右両側の判定線Lx、Lx’に挟まれる範囲の何れかの障害物センサの検知エリア内で障害物が検知された時に、接触判定ユニット44が接触予測の信号を発生するようにしても良い。すなわち、同図に示すように、回転の最も内側になるセンサDS4の検知エリアを追加の判定線Lxが通過するように設定すれば、内輪差を考慮しながらも、回転の内側の障害物に対して短い距離で避けることができるような警報メッセージを運転者に与えることができる。
【0038】
判定結果として接触予測信号を発生した時は、警報ユニット50のブザー51を作動させて危険が近づいていることを示す断続音を発生させ、同時に、ディスプレイ52に設けた所定のシンボルを点滅させることで、運転者に注意を促す。この場合、ブザーの断続音の間隔やシンボルの点滅の間隔は、接触予測を生じさせた最も近い障害物までの距離に応じて変化させることが望ましく、この距離が短くなる程、ブザーの断続の間隔及びシンボルの点滅間隔を短くさせる。また、接触回避可能信号を発生する判定結果が得られた場合は、ブザー51を停止させ、運転者に無用の警報を与えないようにするか、或いは、異なる音調の音を発生させることで、接触回避状態であることを報知する。この場合、ディスプレイ52には回避可能であることを示す視覚表示を与えることが望ましい。判定結果が非検出信号である場合は、ブザー51やディスプレイ52の動作を停止させる。
【0039】
図12は、ディスプレイ52の一例を示すもので、ハンドルを示すシンボルHDと、回転方向を示す矢印シンボルMが備えられ、現在のステアリング角度からステアリング角度を最大とした場合でも接触予測信号が発生するような状況であると、図12Aに示すように、ハンドルのシンボルHDが点滅して運転者に接触の危険性を報知して運転者にハンドルを操作しても接触回避ができないことを報知する。また、ステアリング角度を最大とすれば接触回避信号が発生すると認められる場合は、図12Bに示すように、ハンドルのシンボルHDと現在の回転方向を示す矢印シンボルMが点灯して、ステアリングを矢印方向にハンドルを回転すれば、接触回避できることを運転者に報知する。図12Cと図12Dは、ディスプレイ52として、停止を示すシンボルSPの両側に回転の度合いを示す矢印マークNのスケールを設けた例を示す。この場合、ステアリング角度を最大としても接触予測信号が発生する場合は、図12Cに示すように、停止シンボルSPが点灯する。また、現在のステアリング角度であれば接触するが、例えば、右540°迄ステアリング角度大きくすれば、接触回避可能信号が発生するものである場合は、図12Dに示すように、中央の停止シンボルSPは消灯し、540°のステアリング角度を示す数のマークNが点灯して、ステアリング角度を540°右に回せば接触回避できることを報知する。警報ユニット50におけるブザー51やディスプレイ52での警報メッセージは、上記の例に限定されるものではなく、その他の種々の方式を採用することができる。
【0040】
尚、本システムでは、近くに障害物が存在していない状態から、近くに障害物を見つけた状態になった時に、システムが正しく動作しているかどうかを運転者に報知するための音による報知を行う。このため、接触判定ユニット44は、何れかの障害物センサの検知エリア内で障害物が初めて認められた時点でスタート信号を発生させ、このスタート信号により、所定の周波数(例えば1.5kHz)の音をブザー51から発生させ、所定の時間経過後に、異なる周波数(例えば1.0kHZ)の音をブザーからから短時間発生させる。これにより、運転者は障害物が近くにあることが認識できる共に、システムが正常に動作して接触判定が可能となったことが認識できる。
【0041】
図12は、上述した本システムの動作全体の手順を示すフロー図であり、最初に、初期化処理を行った後(S1)、初期値として判定結果が障害物の非検知とする設定が接触判定ユニット44にて行われる(S2)。次いで、超音波信号送受信ユニット41により一つの障害物センサから超音波信号を送波させる処理(S3)、障害物センサで受けた反射波の受波処理(S4)を行う。次に、位置計算ユニット42を動作させてこの障害物センサで検知した障害物の極座標(r、θ)を求め(S5)、これらの座標(r、θ)を2次元座標(x、y)の位置データに変換する(S6)。この後、ステアリング検知器30の出力からステアリング角度を読み取り(S7)、判定基準作成ユニット43にてステアリング角度に応じて作成された判定線を選択し(S8)。次に、接触判定ユニット44が位置データを判定線と比較して接触予測か接触回避可能かを判定する(S9)。この判定結果に基づいて、ディスプレイ52やブザー51での報知が行われる(S10、S11)。次に、方向検知器20にて、シフトレバーの位置を読み取り(S12)、シフトレバーが「パーキング<P>」位置で無ければ、次の障害物センサに対する処理を行うための切替処理が行われ(S13)、タイミング処理を行って(S14)、所定の時間後にS3以下の処理を行う。シフトレバーが「P」位置であると判定された場合は、シフトレバーが「P」位置以外となるまで処理を中断し、シフトレバーが「P」位置以外となれば、S1以下の処理を行う。
【0042】
更に、本実施形態においては、障害物が金網のような乱反射体である場合にも、確実に接触判定を行うことができる機能が付与されている。
【0043】
図14A、14B、14Cは、乱反射体でない例えばコンクリート壁のような障害物を検知する場合の、車両の進行に伴って変化する障害物の位置データを示すものであり、検知角度と検知距離とにばらつきのない位置データが得られる。
【0044】
しかしながら、図15A、15B、15Cに示すように、例えば金網のような乱反射体である障害物を検知する場合は、車両の進行に伴って、検知距離にばらつきが認められないものの、検知角度に大きなばらつきが認められ、位置データの信頼性が大きく低下する。このため、各障害物センサの位置データについて判定線を参照して接触判定を行うと、誤った判定結果が出力される可能性がある。
【0045】
このような問題を解消するために、接触判定ユニット44は、過去数回分、例えば、5回の角度データをメモリ内に記憶し、これらの角度データの内の最大値と最小値との変動幅が所定の値、例えば30°を超えた場合は、角度不明確状態であるとして検知された障害物が乱反射体と判断し、この状態を示すフラグを設定する(乱反射フラグ=ON)。乱反射フラグ=ONでない場合は、前述した接触判定を行うが、乱反射フラグ=ONとなった場合は、原因となった障害物センサからの距離データを取り出してこれを所定の閾値距離と比較し、この比較結果に基づいて接触判定を行う。この閾値距離としては複数の距離(例えば、100cmと63cmと50cm)が設定され、どの障害物センサにどの閾値距離を適用するかは、現在のステアリング角度に応じて所定のパターンに基づいて決定され、このパターンは判定基準作成ユニット43にて決定される。
【0046】
例えば、図6に示すように、ステアリング角度が右回転最大であって、判定線L8が設定された場合は、以下に示すパターンに基づく接触判定が接触判定ユニット44において行われる。
▲1▼ 障害物センサDS4またはDS3が検知エリア内(すなわち距離100cm以内)で障害物を検知すると、このセンサ関して接触予測信号を発生する。
▲2▼ 障害物センサDS2が距離63cm以上で障害物を検知すると、このセンサに関して接触回避可能信号を発生する。
▲3▼ 障害物センサDS2が距離63cm未満で障害物を検知すると、このセンサに関して接触予測信号を発生する。
▲4▼ 障害物センサDS1が距離50cm以上で障害物を検知すると、このセンサに関して接触回避可能信号を発生する。
▲5▼ 障害物センサDS1が距離50cm未満で障害物を検知すると、このセンサに関して接触予測信号を発生する。
【0047】
上の例は右へ最大のステアリング角度で回転する場合を示したが、左に最大のステアリング角度で回転する場合は、障害物センサDS1〜DS4へ与えられる閾値に基づく判定基準が左右逆転する。また、ステアリング角度によって、各障害物センサに与えられる閾値を変化させることが望まれるが、回転の外側のコーナー部に位置する障害物センサに与えられる閾値は、それよりも内側の障害物センサに与えられる閾値よりも短く設定される。
【0048】
上記の角度データの変動幅は、過去5回の角度データの内の最大値と最小値との変動幅として求めたが、これに代えて、所定個数の角度データの「分散」や「標準偏差」などの統計的手法を用いて変動幅を求めて、乱反射物体の判定を行うようにしても良い。
【0049】
また、2次元センサである障害物センサの内の一つのセンサユニットSaまたはSbが故障やその他の要因により有効な出力を与えないことに起因して、角度データが得られず、一つのセンサユニットからの距離データのみが検知されるような状況においても、接触の危機を防げることが望まれる。これに対する対策としては、各検知エリアの有効方位角範囲を予め、例えば、150°と設定し、左右±75°未満の角度データは有効な角度データであるとして検知された角度データを出力するように位置計算ユニット42を構成し、一方のセンサユニットSaまたはSbから有効な出力が得られない場合は、角度データを限界値、例えば、+75°(一方のセンサユニットSaからの出力のみを受けた時)または−75°(他方のセンサユニットSbからの出力のみを受けた時)として出力する。接触判定手段44は、+75°や−75°の角度データを受けた時は、角度検出不能状態と判断して、上述した乱反射体に対する接触判定と同様の手法により、接触判定を行う。それ以外、すなわち、乱反射フラグ=ONでなく、角度検出不能状態でなければ、前述した通常の接触判定が行われる。 尚、上の限界値は、検知エリアに設定される有効方位角範囲に応じて任意に選択できる。
【0050】
更に、本システムにおいては、車速が比較的高い車両の直進時(−90°<ステアリング角度Θ<90°)において、早期に障害物との接触の可能性を判定する機能が付加されている。例えば、図16Aに示すように、進路方向前方で、判定線Lxの外側に局所的な障害物Q、例えば、コーンが存在している場合は、そのまま進行しても接触することがなく、障害物の位置データPは図でプロットされているように、常に判定線Lxの外側と認識されるものであるが、図16Bに示すように、車両の進行方向に沿って傾斜して延びる長い障害物Q、例えば、壁が存在している場合、そのまま進行すると、最終的には壁に接触することが予想される。すなわち、同図でプロットされた位置データPに示されるように、初期の段階では、判定線Lxの外側と検知されるが、車両が進行するに従って、次第に判定線に近づき、やがては、車両に接触するような状況の場合は、早期に障害物の危険性を認識して早期に接触予測の判定を行うことが臨まれる。
【0051】
このため、本システムにおいては、接触判定ユニット44が、コーナー部の障害物センサDS1、DS4の出力から得られる位置データの時系列データを監視し、これらの障害物センサの検知エリア内で障害物を捉えた時点からその位置データが変化する軌跡を分析し、この軌跡が進んだ時に判定線Lxに交差すると判断された時に、接触予測信号を発生させる。
【0052】
具体的には、2次元X−Y座標平面内での時刻tn、tm(tn<tm)における障害物の位置データP(tn)=[Xn、Yn]、P(tm)=[Xm、Ym]に基づいて、接触判定ユニット44は、2点間のY座標値の差(ΔY=Ym―Yn)を求め、この差ΔYが所定値を超えた場合に、2点間のX座標値の差(ΔX=Xm―Xn)を求め、図17のフローチャートに示す流れに沿って接触判定を行う。最初にΔY≧0と認められれば、検知された障害物がY座標に沿って車両から次第に離れているか、障害物が車両と平行に進んでいると判断して、接触回避可能信号が発生される。ΔY<0であれば、次にΔXを調べ、ΔX>0であると、検知された障害物がX座標に沿って車両に近づいてくると判断して、接触予測信号を発生する。ΔX=0であれば、障害物はX座標において車両と安全な距離離れたままであると判断して、接触回避可能信号を発生する。ΔX<0の場合、すなわち、検視された障害物がX座標に沿って車両から離れている場合は、2点P(tn)、P(tm)とを結ぶ直線がX座標軸と交差する点を求め、この交差点が所定値以下の場合は、車両が進んだ時点では、障害物が車両からX座標に沿って安全な距離に離れてしまい判定線の内側から外側に移動するものと判断して、接触回避可能信号を発生するものである。しかしながら、交差点が所定値以上の場合は、障害物がX座標に沿って遠ざかるものの、判定線の外側へ移動することが無いとして接触予測信号を発生する。
【0053】
以下に、図18に基づいて、上述の早期接触予測が行われる状況について説明する。図18Aは、車両の進行方向に対して傾斜する壁のような長い障害物Qへ最終的に車両が接触する場合を示す模式図であり、判定線Lxの外側においてΔY<0(Y座標に沿って障害物が車両に近づく)と同時にΔX>0(X座標に沿って障害物が車両に近づく)となるように、位置データP(t1)がP(t2)へと変化した時点t2で、接触予測信号を発生することができ、判定線Lxの内側に位置データP(t3)が認められる時点t3よりも早く、接触の危険性を報知することができる。
【0054】
図18Bは、同様の障害物Qが車両より離れていく場合を模式的に示し、ΔYが<0であるがΔX<0(X座標に沿って車両から障害物が遠ざかる)であり、且つ最新の位置データP(t2)が判定線の外側である場合を示す。この場合は、障害物が判定線の外側から更に遠くへ離れるとして、接触回避可能信号を発生する。
【0055】
図18Cは、局所的な障害物Qが車両の進行に伴って、X座標及びY座標の両方に沿って車両に近づいてくる(ΔY<0、ΔX>0)状況が位置データP(t1)、P(t2)から判断され、判定線Lxの内側に位置データP(t2)が移動していないt2の時点において、その後のt3では接触が予想されるとして、接触予測信号が発生される。
【0056】
図18Dは、同じく局所的な障害物Qが車両の進行に伴って、Y座標に沿って近づく(ΔY<0)が、X座標に対しては一定の距離を保つ(ΔX=0)状況が位置データP(t1)、P(t2)から認められる。この場合は、t3の時点においても判定線Lxの外側に障害物が維持されると予測して、接触回避可能信号を発生する。
【0057】
図18Eは、局所的な障害物Qがt1の時点で判定線Lxの内側にあり、t2の時点で、障害物がY座標において車両に接近し(ΔY<0)、X座標では車両から離れる状況が、位置データP(t1)、P(t2)から認められる。この場合は、2点を結ぶ直線とX座標軸との交差点が所定値(例えば、判定線LxのX座標値)以下であるとされ、時刻t3では接触が回避されると予測されて、それ以前の時刻t2において、早期に接触回避可能信号を発生する。尚、この交差点が所定値を上回れば、時刻t3においても、依然として判定線の内側にあるとして、接触予測信号が発生される。
【0058】
また、本システムでは、接触判定を運転者に報知する警報メッセージを遅らせることで、接触判定の基準を変えることなく、より狭い場所で障害物を近い距離で避けながら車両の移動を運転者が行うことを可能とする機能を与えることができる。すなわち、運転者に対しては、恰も接触判定の基準が緩くなって、障害物に対して車両をより近接させることが可能となった判断を与えることが、接触判定の基準を変えることなく行える機能が与えられる。図19はこのような機能が望まれる状況を示す。この状況では正面に横たわる長い壁のような障害物Qに向かって大きなステアリング角度で車両を回転させながらこれを避けるように進む場合、時間の経過(t1→t2→t3)と共に障害物の位置がW(t1)、W(t2)、W(t3)と変化し、最終的には車両の回転の外側が障害物に接触するような状況である。この場合、時刻t1では、回転外側の障害物センサDS1の検知エリア内で障害物が認められ、回避可能信号が発生され、時刻t2では中央の2つの障害物センサDS2、DS3で検出された障害物が判定線Lxの内側であると判定されて接触予測信号が発生され、この時点で運転者に対して接触予測を報知する警報メッセージを与えると、それ以上車両を進めることを控えることになる。この警報メッセージが無ければ、障害物との接触がより差し迫った時点t3まで、運転者は更にステアリング角度を保ったままで車両を進めて、障害物に対して車両をより近接させることができる。
【0059】
この目的のため、接触判定ユニット44は各障害物センサDS1、DS2、DS3、DS4の検知エリアを近距離領域(例えば、50cm以内)と遠距離領域(50cm〜100cm)とに分けて障害物の有無を認識するように設定され、何れかの障害物センサの近距離領域で障害物が検出されるまで、警報ユニット50から警報メッセージが出力されるのを禁止する。この結果、図19での状況に対しては、以下の表2に示すような結果が得られる。
【0060】
【表2】
Figure 0004042579
【0061】
上の表に見られるように、時刻t1では判定が回避可能であるが、報知されず、時刻t2では判定が接触予測であるが報知されず、時刻t3において接触予測の警報メッセージが運転者に与えられる。このため、図19に示されるように、時刻t3における障害物W(t3)まで車両を近接することが可能となる。
【0062】
尚、上記の例では、時刻t2の時点において、遠距離領域内でのみ障害物を検知した場合に、警報出力を出さないとしたが、この状況での警報メッセージを、近距離領域内で障害物を検知した時に報知する警報メッセージと異なる様式で、運転者に報知することも可能である。
【0063】
更に、本実施形態では、障害物センサを4つ使用した例を示したが、本発明は必ずしもこれのみに限定されるものではなく、必要に応じて任意の数の障害物センサを使用することができる。例えば、一つの障害物センサのみを使用する場合は、比較的長い距離を検出できるセンサを使用して、ステアリング角度によって変化するように設定された判定線の全てがこの検知エリアに接するか横切るようにし、検知エリア内で検知される障害物が判定線の内側であるか外側であるかによって、接触予測信号か接触回避信号を発生させ、検知エリア内で障害物が検知されない場合は、非検知信号を発生するように設計される。
【0064】
第2の実施形態
本実施形態は、第1の実施形態と基本的に同一であるが、接触判定の信頼性を高めるために、以前の判定結果やその時の距離データを参照して現在の判定結果を検証することを特徴とする。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、同様の参照番号を引用して本実施形態を説明する。
【0065】
接触判定ユニット44はメモリを備え、接触予測信号、接触回避信号、及び非検知信号に関する過去及び現在の判定結果に関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶されると共に、これらの判定結果に関連する距離データに関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶される。具体的には、各障害物センサについて、直前の数回(例えば、3回)の判定結果とその時の距離データがメモリ内に保存され、これらのデータを利用して、各障害物センサの出力についての接触判定を行う。接触判定ユニット44は、現在の判定結果を過去3回の判定結果群及びこれらの判定結果に関連する過去3回や現在の距離データを分析して、この現在の判定結果を確証または訂正してこれをメモリ内に更新するために、図20のフロー図に示す過程を実行して、以下に示す異なる判定モードに基づいて現在の判定結果を確証し、確証された判定結果をメモリに保存する。
【0066】
最初、現在の判定結果がまだ得られていない時には、過程S1において、初期値として判定結果を非検出信号と設定しておき、現在の判定結果が得られた後は、判定結果が非検出信号であるかを調べる。次の過程S2やS7にて、現在の判定結果を過去3回の判定結果と照合し、現在の判定結果が過去3回の判定結果と同一であるかを調べ、その結果に応じて、次の過程S3、S4、S8にて、連続した所定のカウント数(=4回)の距離データを第1距離(=100cm)と比較し、場合に応じては更に、過程S5やS9にて連続した4回の判定結果が接触予測であるかを調べるか、過程S6で現在の距離デーを第2距離(=50cm)と比較して、現在の判定結果を確定する。
【0067】
例えば、現在の判定結果がまだ得られていない場合或いは、現在の判定結果が非検知信号である場合で、過程S2においてこの判定結果が過去3回の判定結果と同一(4回連続して同一の判定結果)であるとされた場合は、過程S3において距離データが全て100cm以内であるかを調べ、そうでなければ、現在の判定結果を非検知信号であると確定する。距離データが4回連続して第1距離(=100cm)以内であれば、過程S5において、過去3回の連続した判定結果が接触予測信号であるかを調べ、その結果によって、現在の判定結果を確定する。現在の判定結果が過去3回の判定結果と連続して同一でない場合は、過程S4において、現在の距離データが過去3回の距離データと連続して第1距離(=100cm)以内であるかを調べ、4回とも第1距離(=100cm)を超えれば、現在の判定結果を非検知信号として確定する。4回とも第1距離(=100cm)以下であれば、過程S6において、現在の距離データが第2距離(=50cm)以上であるかを調べ、その結果に応じて、現在の判定結果を接触回避可能信号或いは接触予測信号に訂正してこれに確定する。
【0068】
次に、現在の判定結果が接触予測信号や接触回避可能信号である場合は、過程S7において、同一の判定結果が4回連続していなければ、現在の判定値を正しいものとして確定する。同一の判定値が4回連続しない場合は、過程S8にて、4回の距離データが全て100cm以内であるかを調べ、そうでない場合は、現在の判定結果を非検知信号と訂正してこれに確定する。4回の距離データが連続して100cm以内であれば、過程S9にて過去3回の連続した判定結果が接触予測信号であるかを調べ、その結果によって、現在の判定結果を、接触予測信号または接触回避信号であるとして確定する。
【0069】
以下に、上記の確証手法に従って判定結果が確証される異なるモードの代表的な例を示す。
【0070】
第1モード、この第1モードは現在の判定結果が記憶された全ての過去の判定結果と同一である時に、現在の判定結果を正しいものとして認証する(過程S1→S7→S8→S9)または(S1→S2→S3)。
【0071】
第2モード、この第2モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触予測信号と訂正する、
1) 現在の判定結果が非検知信号であり(S1)、
2) 同一信号の判定結果が所定の第1カウント数(=4回)連続せず(S2)、
3) 第1距離(=100cm)よりも短い過去の距離データが第1カウント数(=4回)連続し(S4)、
4) 現在の距離データが所定の第2距離(50cm)よりも短い時(S6)。
【0072】
第3モード、この第3モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触回避可能信号と訂正する。
1) 現在の判定結果が非検知信号であり(S1)、
2) 同一信号の判定結果が上記の第1カウント数(=4回)連続せず(S4)、
3) 所定の第1距離(100cm)よりも短い距離データが上記の第2カウント数(=4回)連続し、
4) 現在の距離データが上記の第2距離(50cm)よりも長い時(S6)。
第4モード、この第4モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を非検知信号と訂正する。
1) 現在の判定結果が非検知信号であり(S1)、
2) 過去の同一信号の判定結果が上記の第1カウント数(=4回)連続せず(S2)、
3) 所定の第1距離(100cm)よりも短い距離データが上記の第2カウント数(=4回)連続しない時(S4)。
【0073】
第5モード、この第5モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を正しいものと認証する
1) 現在の判定結果が非検知信号ではなく(S1)、
2) 同一信号の判定結果が所定の第1カウント数(=4回)連続しない(S7)。
【0074】
上述のように、各障害物センサ毎に毎回の判定結果の連続性をチェックして、現在の判定結果を確証するため、確証された判定結果に応じた警報メッセージの出力を行うことになり、個々の障害物センサの検知精度のバラツキや、車両の振動による障害物センサ自体の位置の変動によって生じる静止した障害物に対する検知位置のばらつきや、音響ノイズによる位置データ値の変動などのバラツキ要因に対して安定した報知結果を出力することが可能となり、システムの安定性/信頼性が向上する。
【0075】
また、第2判定モードや第3判定モードのように、現在の確定した判定結果が非検知信号であって、過去の判定結果が所定の回数(本実施例では4回)連続して同じでなかったが、距離データが連続して第1距離(=100cm)以下であると検知した場合、最新の距離値を第2距離(=50cm)と比較して、接触予測や接触回避可能を判定することができる。
第3の実施形態
本実施形態は、図21Aに示すように、障害物センサDS1、DS2、DS3、DS4を車両の後端に配置したことを特徴とする。接触判定の手法は第1の実施形態と同様であり、同様の参照番号を引用して本実施形態を説明する。障害物センサは、リアバンパーの左右両コーナー部及び左右のセンタ部にそれぞれ車両の中心軸に対して左右対称となるように埋め込まれる。
【0076】
判定基準作成ユニットは、ステアリング角度に応じて異なる車両の後端部が描く軌跡を基に、これより所定の余裕距離外側へ離れた判定線L0、L8を設定する。接触判定ユニットは、この判定線を参照して、各障害物センサの位置データを分析して、第1の実施形態と同様にして、接触予測信号、接触回避可能信号、非検知信号を発生する。例えば、図21Bに示すように、ほぼ直進で車両が後退する場合は、左右2つの判定線L0が選択され、判定線L0に挟まれた領域で、何れかの障害物センサから障害物を示す位置データが検出されれば、接触予測信号が発生される。図21Cに示すように、車両の回転時は、ステアリング角度に応じて設定された回転外側の判定線L8の内側の領域で、何れかの障害物センサから障害物を示す位置データが検出されれば、接触予測信号が発生され、判定線L8の外側で障害物センサから障害物を示す位置データが検出されれば、接触回避可能信号が発生される。いずれの障害物センサの検知エリア内で障害物が認められない場合は、非検出信号が発生される。
【0077】
更に、本実施形態においては、車両のフロントバンパーの左右両コーナー部に同様の障害物センサDS5、DS6が設置され、判定基準作成ユニットは、方向検知器の出力より後退であることを判断して、車両後退時の車両軌跡に合わせて、追加判定線を車両の外側に作成する。追加判定線は、車両の前端に相当する位置から所定距離後方へ延出するもので、直進時の時の追加判定線R0は上の判定線L0と同一線上に延出し、車両回転時の追加判定線R8はステアリング角度に応じて変化する曲線となる。接触判定手段は、方向検知器の出力から後退を判断すると、後端の障害物センサDS1〜DS4からの位置データだけでなく、前端の障害物センサDS5、DS6からの位置データを取り込み、追加判定線R0やR8を参照して、車両前端部が障害物に接触するかの判定を、上述の手法に基づいて行う。この結果、車両後退時において予想外に大きく変位することとなる車両前端での接触判定が行え、安全に車両の後退移動を行うことができる。
【0078】
図では、車両回転時の判定線L8、追加判定線R8として一種だけを示しているが、第1の実施形態と同様に、ステアリング角度に応じた複数の判定線を設けられる。
【0079】
尚、障害物センサは、前端に4つ以上及び後端に4つ以上配置して、前進時及び後退時の両方での障害物との接触判定を行うことが望ましい。この場合、前端の左右コーナー部での障害物センサから得られる位置データは、前進時と後退時とでは異なる判定線に基づいて判断できるように、接触判定ユニットと判定基準作成ユニットが設計される。
第4の実施形態
本実施形態は、障害物センサとして、距離のみを検知できる4つの障害物センサS1、S2、S3、S4を使用して障害物との接触判定を行うことを特徴とするものである。図22に示すように、これら障害物センサは、第1の実施形態と同様に、車両のフロントバンパーへ取り付けられ、車両の長さ方向に走る中心軸に対して左右対称に配置され、2つの障害物センサS2、S3は車両の幅方向の中央部へ、残り2つの障害物センサS1、S4は幅方向両端のコーナー部に配置される。各障害物センサは超音波センサであり、所定の方位角度範囲と所定の検知可能距離によって決まる限定された検知エリアを有し、各障害物センサの検知エリアは同一と設定されている。例えば、図5に示すように、各検知エリアの形状は、水平面内において、方位角度範囲は180°で検知可能距離は100cmとなった半円形状であり、この検知エリア内で検知された障害物までの距離を示す出力を与える。
【0080】
図23は本実施形態のシステムを示すもので、第1の実施形態と同様に、車両の進行方向を検知する方向検知器120と、車両のステアリングの操舵角を検知するステアリング検知器130とが設けられる。障害物センサS1〜S4、方向検知器120、ステアリング検知器130からの出力は、電子制御ユニット140に送られる。
【0081】
電子制御ユニット140は、超音波信号送受信ユニット141と、障害物までの距離を計算する距離計算ユニット142と、接触判定のための判定基準を作成する判定基準作成ユニット143と、障害物までの距離を判定基準と照合して、検知された障害物が車両に接触する可能性を判定する接触判定ユニット144とを備える。
【0082】
超音波送受信ユニット141は、各障害物センサから超音波信号を定期的に送信させると共に、障害物からの反射波を示す反射信号を受信する。
【0083】
距離計算ユニット142はこの反射信号を演算処理することで、各障害物センサにて検知された障害物までの距離データを得る。距離計算ユニット142では、各障害物センサS1、S2、S3、S4から所定距離、例えば100cmを超える距離を離れた障害物からの反射波は無効とし、有効検知距離を100cm以内としており、障害物までの検知距離が100cmを超えるものと認識されたものについては、障害物が存在しないとする距離データを作成する。
【0084】
判定基準作成ユニット143は、方向検知器120及びステアリング検知器130からの出力、すなわち、車両の進行方向、ステアリング角度を受けて、車両が進む進路軌跡を決定し、決定された進路軌跡に特有の判定基準を作成する。判定基準はステアリング角度によって変化するこの進路軌跡に応じて作成される。車両が右方向へ回転しながら前進する場合を例にとると、この判定基準は図24に示すように、ステアリング角度に応じて、車両の前端の左コーナー部が辿る線から所定の余裕距離、例えば25cm外側へ離れた判定線L0〜L8の内側となる領域をカバーするために検知エリア毎に設定されるものである。すなわち、想定される判定線の内側領域に位置する検知エリアにおける所定の範囲を規定する半径Rが判定基準として検知エリア毎に設定される。
【0085】
判定基準作成ユニット143は、ステアリング角度に応じて異なる複数の判定基準をテーブルに保持する。以下の表3にステアリング角度に応じて各障害物センサの検知エリアに設定される判定基準(=半径)の一例を示す。この表では、直進時と右回転時の判定基準を示す、左回転は右回転と対称であるため、省略する。
【0086】
【表3】
Figure 0004042579
【0087】
例えば、図22において、ステアリング角度を最大で判定線L8が適用される場合は、この判定線L8に最も近いセンサS1については、判定線L8に接する円弧を描く半径R=25cmが判定基準として設定され、次に近いセンサS2については、判定線L8に接する円弧を描く半径R=63cmが判定基準として設定され、センサS3については、同様に判定線L8に接する円弧を描く半径R=100cmが判定基準として設定され、判定線L8の内側であるが判定線に検知エリアが接しないセンサS4については既定値の半径R=100cmが設定される。すなわち、これらの判定基準(=半径)は、選択された判定線が検知エリアを横切るものについてはこの検知エリア内で、判定線に接する円弧を描く半径として計算され、判定線から回転の内側に離れた検知エリアについては、既定の検知エリアの半径(=100cm)が判定基準として計算される。
【0088】
接触判定ユニット144は、ステアリング角度に応じて設定されるこれらの判定基準を参照し、何れかの障害物センサからの距離データが表3に示す条件を満たした場合に、接触予測信号を発生する。接触予測信号が発生しない状況で、何れかの障害物センサがその検知エリア内で障害物を検知した場合は、接触回避信号を発生する。また、いずれの障害物センサもその検知エリア内で障害物を検知しない場合は非検知信号を発生する。
【0089】
接触判定ユニット144は、これらの信号で示される判定結果に応じて、第1の実施形態と同様にして、警報ユニット150を動作させて、所定の警報メッセージを運転者に報知する。
【0090】
尚、各センサでの既定の検知エリアの半径(本実施形態の場合は100cm)は、異なる車種やセンサの取り付け位置によって、変更できる。上記の判定線は、予め求めた車種毎の車両軌跡に所定の余裕値を与えて設定され、この判定線に応じて、検知エリアの半径が、センサの取り付け位置を考慮して設定されるものである。すなわち、図示するように、4つのセンサを中央部に左右2つ、左右のコーナー部に2つを配置した場合、以下の条件を満足するように検知エリアの半径が設定される。
▲1▼ 最大のステアリング角度での判定線L8の内側に位置する中央部センサS2、S3の内、回転の内側に位置するセンサS3の検知エリアの境界が、判定線L8に接する。
▲2▼ 直進時での判定線L0の内側に位置する中央部センサS2、S3の検知エリアの境界が判定線L0に接する。
▲3▼ コーナー部のセンサS1、S4の検知エリア内に判定線L0及びL8の一部が含まれる。
【0091】
また、表3では、本発明の理解を容易とするために、一例として、直進時から右回転時のステアリング角度の範囲を3つに分類したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、より多くの角度範囲ごとに各センサの検知エリア内での判定基準(半径)を与えるようにすることができるものであり、更には、ステアリング角度の変化に対して連続的に変化する半径を対応する障害物センサの検知エリアに設定するようにしても良い。この場合、判定基準作成ユニット143は、車種毎に予め用意される車両軌跡を基に、検知したステアリング角度に応じて、判定線を表す式を作成し、この式から上記の判定基準を演算により求める機能が与えられる。
【0092】
また、接触判定ユニット144は、ステアリング角度に応じて、異なる順に障害物センサからの距離データを判定基準と照合して、接触判定を行うものであり、直進時(−180°<ステアリング角度Θ≦180°)の場合は、最初に中央の左右2の障害物センサS2、S3からの距離データに基づく接触判定を行い、次に、左右両コーナー部の障害物センサS1、S4からの距離データに基づく接触判定を行う。車両の回転時は、最初に、回転の内側に位置する障害物センサから初めて順に回転の外側に位置する障害物センサからの距離データに基づいて接触判定を行うものであり、運転者の死角となりやすい回転内側での障害物に対して早期に接触判定が行える。
【0093】
以下に本実施形態の動作を、図25〜図30を参照して、説明する。
【0094】
図25は車両の直進時における接触判定の手順を示すフロー図であり、この場合は、図26に示すように、車両の左右に走る2本の判定線L0が適用される。接触判定ユニット144は、最初に、中央の左右のセンサS2、S3がその検知エリア内(図26Aの斜線で示す検知エリアB2、B3)で障害物を検知するかを調べ、障害物が検知された場合は、接触予測信号を発生する。これらの検知エリアのいずれでも障害物が検知されない場合は、左右両コーナー部のセンサS1、S4の検知エリアB1、B4内での所定の半径R(本実施例の場合、32cm)の範囲(図26Bの斜線で示す)で障害物が検知されたかを調べ、障害物が検知された場合は、接触予測信号を発生する。いずれの範囲でも検知されない場合は、全てのセンサがその検知エリア(半径=100cm)内で障害物を検知したかを判断し、すなわち、検知エリアB1、B4の検知エリア内の何れかで障害物が検知されるかを調べ、この検知エリア内で障害物が検出されれば、接触回避可能信号を発生し、そうでない場合は非検出信号を発生する。
【0095】
図27は車両を右へ比較的緩いステアリング角度(−630°<Θ≦−180°)で回転する場合の接触判定の手順を示すフロー図であり、この場合は、図28に示すように、判定線L2が適用される。接触判定ユニット144は、最初に、回転の内側である右コーナー部のセンサS4の検知エリアB4内(図28Aの斜線で示す)での障害物の検出を行い、次に、中央左右のセンサS3、S2の検知エリアB3、B2(図28Aの斜線で示す)での障害物の検出を行い、その後回転の外側に位置する左コーナー部のセンサS1内の検知エリアS1内の所定の半径R(本実施例の場合、25cm)の範囲内(図28Bの斜線で示す)で障害物の検出を行い、いずれかの検知エリアや範囲内において障害物が検出された時点で、接触予測信号を発生する。そうでない場合は、センサS1の検知エリアB1内で障害物が検知されたかを調べ、障害物が検知されない場合は、全てのセンサの検知エリア内で障害物が検知されていないとして、非検出信号を発生し、センサS1の検知エリアB1内で障害物が検知されれば、回避可能信号を発生する。
【0096】
図29は車両を右へ最大のステアリング角度(Θ≦−630°)で回転する場合のフロー図であり、この場合は図30に示すように、判定線L8が適用される。接触判定ユニット144は、最初に、回転の内側である右コーナー部のセンサS4の検知エリアB4内(図30Aの斜線で示す)での障害物の検出を行い、次に、中央右のセンサS3の検知エリアB3(図30Aの斜線で示す)での障害物の検出を行い、引き続いて、中央左のセンサS2の検知エリアB2内での所定の半径R(本実施形態の場合、63cm)の範囲内(図30Bの斜線で示す)で障害物の検出を行い、その後、回転の外側に位置する左コーナー部のセンサS1内の検知エリアS1内の所定の半径R(本実施例の場合、25cm)の範囲内(図30Cの斜線で示す)で障害物の検出を行い、いずれかの検知エリアや範囲内において障害物が検出された時点で、接触予測信号を発生する。そうでない場合は、センサS2の検知エリアB2内で障害物が検知されたか、センサS1の検知エリアB1内で障害物が検出されたかを調べ、いずれの検知エリアB2、B1で障害物が検知されない場合は、全てのセンサの検知エリア内で障害物が検知されていないとして、非検出信号を発生し、検知エリアB1やB2の何れかで障害物が検知されれば、回避可能信号を発生する。
【0097】
上記のフロー図で示すように、接触予測信号、回避可能信号、非検知信号の何れかが発生された時点で一回の接触判定ルーチンが終了し、このルーチンは繰り返される。
【0098】
また、本実施形態においても、図11を参照して説明された第1の実施形態と同様に、判定基準作成ユニット143が、車両の内輪差を考慮して、回転の内側に追加の判定線Lx‘を設定して、左右両側の判定線Lx、Lx’に挟まれる範囲で障害物が検知された時に、接触判定ユニット144が接触予測の信号を発生するようにしても良い。
【0099】
更に、本実施形態では、障害物センサを4つ使用した例を示したが、本発明は必ずしもこれのみに限定されるものではなく、必要に応じて任意の数の障害物センサを使用することができる。例えば、一つの障害物センサのみを使用する場合は、比較的長い距離を検出できるセンサを使用して、ステアリング角度によって変化するように設定された判定線の全てがこの検知エリアに接するか横切るようにし、この検知エリア内を通る判定線に接する範囲を規定する半径を、ステアリング角度に応じて変化させるように、すなわち、ステアリング角度に応じた半径を判定基準として与えるように判定基準作成ユニット143を構成する。この場合、接触判定ユニットは、ステアリング角度によって決定される半径の範囲内で障害物を検知した時に、接触予測信号を発生し、半径の範囲外の検知エリア内で障害物が検知された場合は、接触回避信号を発生し、検知エリア内で障害物が検知されない場合は、非検知信号を発生するように設計される。
【0100】
上記の実施形態では、障害物センサとして超音波センサを使用した例を示したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、障害物までの距離や障害物の位置が検出できるものであれば、任意のセンサが使用できる。例えば、レーザやマイクロ波、ミリ波を用いた電磁センサ、或いは超音波センサアレイが使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用障害物検出警報システムを示す概略図。
【図2】同上のシステムの回路ブロック図。
【図3】同上に用いる障害物センサの車両への取り付け位置を示す斜視図。
【図4】同上のシステムで使用する障害物センサにて検知する障害物の極座標からX−Y座標への変換を示す説明図。
【図5】同上のシステムにおいてステアリング角度に応じて使用される第1及び第2の判定線を示す平面図。
【図6】同上のシステムにおける各障害物センサの検知エリア及びステアリング角度によって異なる判定線を示す平面図。
【図7】同上のシステムにおける車両直進時での動作を示すフロー図。
【図8】(A)、(B)は同上のシステムにおける車両直進時での障害物の検知を説明する概略平面図。
【図9】は同上のシステムにおける車両の右方向回転時での動作を示すフロー図。
【図10】(A)、(B)、(C)、(D)は同上のシステムにおける車両の右方向回転時での障害物の検知を説明する概略平面図。
【図11】同上のシステムにおける回転内側での接触判定の手法を示す概略平面図。
【図12】(A)、(B)、(C)、(D)は同上のシステムにおける接触判定結果を示す視覚情報の一例を示す概略図。
【図13】同上のシステムにおける処理手順を示すフロー図。
【図14】(A)、(B)、(C)は同上のシステムにおける非乱反射体の障害物に対する障害物センサで検出する位置データの示す説明図。
【図15】(A)、(B)、(C)は同上のシステムにおける乱反射体の障害物に対する障害物センサで検出する位置データの分散を示す説明図。
【図16】(A)、(B)は同上のシステムにおける追加の接触判定を説明する概略平面図。
【図17】同上の追加の接触判定のためのフロー図。
【図18】(A)、(B)、(C)、(D)、(E)は同上の追加の接触判定による例を示す概略平面図。
【図19】接触判定の報知を遅らせることの意味の重要性を示すための、時間と共に変化する障害物の位置と、各障害物センサの検知エリア及び判定線との関係を示す平面図。
【図20】本発明の第2の実施形態のシステムに使用される接触判定の確証手法を示すフロー図。
【図21】(A)、(B)、(C)は同上のシステムを車両の後端に適用した本発明の第3の実施形態を例を示す概略平面図。
【図22】本発明の第4の実施形態に係る車両用障害物検出警報システムを示す概略図。
【図23】同上のシステムの回路ブロック図。
【図24】同上のシステムにおける各障害物センサの検知エリア及びステアリング角度によって決定される判定基準を示す平面図。
【図25】同上のシステムにおける車両前端中央の2個の障害物センサからの出力に基づく接触判定を示すフロー図。
【図26】(A)、(B)は同上のシステムにおける車両直進時における接触判定を説明する概略平面図。
【図27】同上のシステムにおける4つの障害物センサからの出力に基づく接触判定を示すフロー図。
【図28】(A)、(B)は同上のシステムにおける車両の右方向への緩やかな回転時における接触判定を説明する概略平面図。
【図29】同上のシステムにおける4つの障害物センサからの出力に基づく接触判定を示すフロー図。
【図30】(A)、(B)、(C)は同上のシステムにおける車両の右方向への急な回転時における接触判定を説明する概略平面図。
【符号の説明】
DS1、DS2、DS3、DS4 障害物センサ
20 方向検知器
30 ステアリング検知器
40 電子制御ユニット
42 位置計算ユニット
43 判定基準作成ユニット
44 接触判定ユニット
50 警報ユニット
S1、S2、S3、S4 障害物センサ
120 方向検知器
130 ステアリング検知器
140 電子制御ユニット
142 距離計算ユニット
143 判定基準作成ユニット
144 接触判定ユニット
150 警報ユニット

Claims (14)

  1. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに距離データのみが伴い角度データが伴わない時に、角度検出不能を決定し、この角度検出不能状態と決定された場合で距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する。
  2. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に 応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、
    上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサにて規定される検知エリアに交差する上記の判定線を与え、
    上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに距離データのみが伴い角度データが伴わない時に、角度検出不能を決定し、この角度検出不能状態と決定された場合で距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する、
    ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値が異なる障害物センサに割り当てられる。
  3. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに関する時系列データを分析して、この時系列データにおいて、検出された角度の変動が所定値を超えたことが示された時に、角度不明確状態を決定し、
    上記の接触判定手段は、上記の角度不明確状態を生じる障害物センサから距離データを取り出し、この距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する、
    ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値 が異なる障害物センサに割り当てられる。
  4. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、
    上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサにて規定される検知エリアに交差する上記の判定線を与え、
    上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、何れかの障害物センサからの位置データがその障害物センサの検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の接触判定手段は、障害物センサからの位置データに関する時系列データを分析して、この時系列データにおいて、検出された角度の変動が所定値を超えたことが示された時に、角度不明確状態を決定し、
    上記の接触判定手段は、上記の角度不明確状態を生じる障害物センサから距離データを取り出し、この距離データが所定の閾値距離よりも短い場合に、上記の接触予測信号を発生する、
    ステアリング角度によって決まる所定のパターンに従って、上記の閾値距離の異なる値が異なる障害物センサに割り当てられる。
  5. 上記の接触判定手段は、上記の距離データがいずれかの検知エリアを規定する半径内で上記の閾値距離を超えた時には、上記の接触回避信号を発生することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用障害物検出警報システム。
  6. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近 い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の判定基準作成手段は、車両から見て上記の判定線より外側でこれに略平行に走る厳格判定線を描く厳格座標値を与え、
    上記の接触判定手段は、上記の判定線を参照して上記の接触予測信号が発生された以後において、何れかの障害物センサからの位置データが上記の厳格判定線の内側である場合に、上記の接触予測信号を発生する。
  7. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の各障害物センサは、有効検出エリア内において、近距離領域と遠距離領域とを規定し、
    上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データが近距離領域内に入った時に、障害物近接状態を決定し、
    上記の接触判定手段は、この障害物近接状態を認識した時にのみ、上記の警報手段から上記の警報メッセージが出力されることを許可する。
  8. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の少なくも一つの各障害物センサは二次元センサであり、検知された障害物の方向を含む位置データを与える、
    上記の判定基準作成手段が与える上記の判定基準は車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の第1座標値で規定され、これらの第1座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の内側にある時に上記の接触予測信号を発生し、上記の位置データが検知エリア内で上記の判定線の外側にある時に上記の接触回避可能信号を発生する、
    上記の接触判定手段は、上記の位置データが検知エリア外である時に、非検知信号を発生し、
    上記の接触判定手段はメモリを備え、接触予測信号、接触回避信号、及び非検知信号に関する過去及び現在の判定結果に関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶されると共に、上記の判定結果に関連する距離データに関する所定数の時系列データがこのメモリ内に記憶され、
    上記の接触判定手段は、現在の判定結果を過去の判定結果群を参照して分析すると共に、これらの判定結果に関連する過去又は現在の距離データを分析して、この現在の判定結果を確証または訂正してこれをメモリ内に更新するための異なるモードを与えるものであり、この異なるモードは以下のものである
    第1モード、この第1モードは現在の判定結果が記憶された全ての過去の判定結果と同一である時に、現在の判定結果を正しいものとして認証する、
    第2モード、この第2モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触予測信号と訂正する、
    1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
    2) 同一信号の判定結果が所定の第1カウント数連続せず、
    3) 所定の第1距離よりも短い距離データが第2カウント数連続し、
    4) 現在の距離データが所定の第2距離よりも短い時
    第3モード、この第3モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を接触回避可能信号と訂正する
    1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
    2) 同一信号の判定結果が上記の第1カウント数連続せず、
    3) 所定の第1距離よりも短い距離データが上記の第2カウント数連続し、
    4) 現在の距離データが上記の第2距離よりも長い時
    第4モード、この第4モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を非検知信号と訂正する、
    1) 現在の判定結果が非検知信号であり、
    2) 同一信号の判定結果が上記の第1カウント数連続せず、
    3) 所定の第1距離よりも短い距離データが上記の第2カウント数連続しない時
    第5モード、この第5モードは以下の条件が全て満足された時に現在の判定結果を正しいものと認証する
    1) 現在の判定結果が非検知信号ではなく、
    2) 過去の同一信号の判定結果が所定の第1カウント数連続しない。
  9. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリング角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の接触判定手段は、何れかの障害物センサからの位置データが車両からの所定距離内に最初に入った時に、スタート信号を発生し、
    上記の警報手段は、このスタート信号を受けて、上記の警報メッセージを出力する準備ができたことを示す音声情報を与える。
  10. 以下の構成を備えた車両用障害物検出警報システム
    少なくとも一つの障害物センサ、この障害物センサは車両の前端又は後端に取り付けられるもので、限られた検知角度範囲である検知エリアを有しこの検知エリア内で車両に近い障害物を検知し、少なくとも検知された障害物までの距離を示す距離データを与える、
    方向検知器、この方向検知器は車両の走行方向を検知する、
    ステアリング検知器、このステアリング検知器は車両のステアリング角度を検知する、
    警報手段、この警報手段は障害物センサにて検知された障害物が車両に及ぼす予想影響を示す警報メッセージを報知する、
    判定基準作成手段、この判定基準作成手段は上記の走行方向とステアリング角度を分析して、車両が進むべき車両軌跡を決定し、決定された車両軌跡に特有であってステアリン グ角度に応じて変化する判定基準を与える、
    接触判定手段、この接触判定手段は上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足した時に接触予測信号を発生し、上記の距離データが検知エリア内において上記の判定基準を満足しない時に接触回避可能信号を発生する、
    上記の警報手段は接触予測信号や接触回避可能信号を受けて、接触予測状態や接触回避可能状態を示す警報メッセージを報知する、
    上記の判定基準作成手段は、車両周囲に略水平に延びる2次元座標平面内での多数の座標値を与え、これらの座標値は、ステアリング角度に応じて変化して、上記の車両軌跡と略平行で且つこれから所定の余裕距離離れた判定線を上記の2次元座標平面内に描く、
    上記の判定基準作成手段は、上記の判定基準として、上記の検知エリアを規定する第1半径と、少なくとも一つの上記の検知エリア内で上記の判定線に接する検知領域を規定する第2半径とを含むものとして与え、
    上記の接触判定手段は、少なくとも一つの障害物センサからの距離データが第2半径以下の時に上記の接触予測信号を発生し、上記の距離データが第2半径より大きくて第1半径より小さい時に上記の接触回避可能信号を発生する。
  11. 複数の上記障害物センサが車両の幅方向に沿って配列され、
    上記の判定基準作成手段は、少なくとも一つの障害物センサによって規定される検知エリアに交差する判定線を与え、
    上記の接触判定手段は、少なくとも一つの障害物センサからの距離データが上記の第2半径よりも小さい場合に上記の接触予測信号を発生し、全ての障害物センサからの距離データが第2半径よりも大きくて且ついずれかの障害物センサからの距離データが第1半径以内である時に上記の接触回避信号を発生することを特徴とする請求項10記載の車両用障害物検出警報システム。
  12. 上記の判定基準作成手段は、上記の判定線が交差しない一つ又はそれ以上の障害物センサの検知領域については第2の半径を第1の半径と等しくすることを特徴とする請求項11記載の車両用障害物検出警報システム。
  13. 上記の接触判定手段は、車両の回転の内側に位置する障害物センサで検知された距離データが所定の距離以下の場合に、接触予測信号を発生することを特徴とする請求項10記載の車両用障害物検出警報システム。
  14. 上記の接触判定手段は、車両の回転の内側に最も近い障害物センサからのデータを最初に調べ、次いで回転の外側に近くなる障害物センサのデータを調べることを特徴とする請求項11記載の車両用障害物検出警報システム。
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