JP4042042B2 - 瓦押え金具とこの金具を用いた瓦止めの施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、屋根に葺設する瓦を固定するための瓦押え金具と、この瓦押え金具を用いた瓦止めの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
屋根に葺設する瓦を固定する瓦止めの施工には、幾つかの釘やネジ、瓦止め金具等が用いられている。
【0003】
従来の瓦止め金具としては、金属板を折り曲げて加工成形された瓦押え金具を下に位置する瓦に止めつけ、上に位置する瓦に係止する金具などがある。
【0004】
このような金具として、従来より特開平7−11739公報に示すものが知られている。この瓦押え金具30は図4に示すように互いに重合する屋根瓦間に介装される基板部31と屋根瓦の軒先側端をその裏面から掛止するフック部32とを一体に備え、軸部33の一端に頭部34をに設けてなる打ち込み部材の軸部33が基板部31に設けた通孔35に回転自在に挿通されて、下部に位置する瓦に打ち込まれ、フック部が上部に位置する瓦に係止される。
【0005】
またこのような金具として、従来より特開2002−4506公報に示すものが知られている。この押え金具40は図5A、Bに示すように瓦の挿通孔41の形成位置を支点として金具の有効長さを自由に設定できるので、上部に位置する瓦42、42´と下部に位置する瓦43、43´との重なり度合いを調整して瓦が敷設できるという利点がある。
【0006】
更にこのような金具として、従来より特開2001−123585公報に示すものが知られている。この押え金具50は図6に示すように、金具50の土台板51と、土台板51から反転し空間をもって重なり、土台板51と略平行に延設した補強板52と押え板53を備え、この押え金具50は、下部に位置する瓦56に上記補強板52が締結体54の頭部55と土台板51の間で一部湾曲した形で締結され、押え板53が上部に位置する瓦57の下部突条58の長い辺に横側から係止されるため、締結体54に対してバネ効果を発揮し経年変化による締結体54の緩みを防止できるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような瓦止め金具においては、様々な種類や形状の瓦に万能に使用出来るというわけではなく、これら様々な種類や形状の瓦に対してそれぞれに固有の瓦止め金具を使用しなくてはいけないという問題がある。
【0008】
また、たとえ同じ瓦であったとしても、瓦が焼き物であるために、重なり度合いを調節しても、高さや幅、厚さにもバラツキがあり、固有の瓦止め金具を使用しても高さや幅、厚さといったバラツキの変化に対応することができない、あるいはそれによって瓦がきちんと葺設できなくなるという問題もある。
【0009】
更に、このような瓦止め金具において瓦の下部突条部の長い辺に横側から係止する金具では、風等で、締結体を中心として金具に回転する力がかかった場合、金具係止部が下部突条部よりはずれてしまい瓦を確実に締結することが出来ないという問題もある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、長方形の金属板からなり、その平面部に第1の貫通穴を設けた土台板と、この土台板の長辺または短辺の内の一辺が適宜空間をあけて土台板に重なり状に折り曲げられ、前記土台板の第1の貫通穴と平面視でほぼ一致する位置に第2の貫通穴を設けた長方形の補強板と前記土台板の残るひとつの短辺から補強板の位置する側へほぼ90度折り曲げられて延設された柱板と、前記柱板の終端から前記土台板の側へ土台板とほぼ平行に延設する押え板を設け、土台板と補強板の長辺方向の中間部において、柱板側がやや突出するように「へ」の字型に曲げられたことを特徴とした構成を採用したものである。
【0012】
請求項2の発明は、平面視において補強板の柱板側終端は押え板の終端と重なり合う長さを有することを特徴とする請求項1に記載の構成を採用したものである。
【0014】
ここで、土台板、補強板、柱板、押え板からなる金具部はステンレス等の金属板を用いて成形され、補強板が締結体によって土台板に圧着することにより、柱板の高さが変わるようになっている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0016】
図1に示すように、瓦押え金具1は、長方形の金属板から成り、その平面部に第1の貫通穴10を設けた土台板5と、この土台板5の長辺または短辺の内の一辺が適宜空間をあけて土台板に重なり状に折り曲げられ、前記土台板5の第1の貫通穴10と平面視でほぼ一致する位置に第2の貫通穴10´を設けた長方形の補強板6と、前記土台板5の残るひとつの短辺から補強板6の位置する側へほぼ90度折り曲げられて延設された柱板7と、前記柱板7の終端から前記土台板5の側へ土台板5とほぼ平行に延設する押え板8とからなり、土台板5と補強板6の長辺方向の中間部において、柱板7側がやや突出するように「へ」の字型に曲げられた屈曲部9´を設け、平面視において前記補強板6の柱板側終端は前記押え板8の終端と重なり合う長さを有している部分を持つ金具部2と、前記補強板6の前記第2の貫通穴10´から、前記土台板5の前記第1の貫通穴10にわたって上下に貫通する釘やネジ等の締結体3と、前記金具部2の下部位置で、前記締結体3に嵌挿されたパッキン4から構成されている。
【0017】
上記金具部2は、1枚のステンレス等の金属板を順次曲げて加工にて成形され、補強板6には補強板6が締結体3によって土台板5と圧着された時、土台板5に設けた第1の貫通穴10と一致するように第2の貫通穴10´を設けてある。
【0018】
上記締結体3は図1(A)の場合、釘3aを用い、図1(B)は釘3bを用いた例を示している。
【0019】
次に、上記瓦押え金具1による瓦止め施工方法を図2と図3を用いて説明する。
【0020】
図2のように瓦21は平面短形状で、一方側部に重ね合わせ用下部突条22と、他方側部に重ね合わせ用の上部突条23とが設けられ、瓦21、21´の棟側に位置される端部には締結体3の挿通孔24が設けられ下側瓦21´の棟側と上側瓦21の軒先側の上下に重なる部分が瓦桟木25で支持され、締結体3は挿通孔24から瓦桟木25に打ち込まれることになる。
【0021】
下地瓦21´を桟木25に固定するには、まず図3Aの如く、下側瓦21´に設けた挿通孔24の直上位置に、柱板7を上側瓦21の下部突条22の前面に、そして押え板8を上側瓦21の下部突条22の上面に接する様に置いた後、図3(B)の如く電動工具やねじ回し、または締結体3が釘の場合は金槌を使用して瓦桟木25に打ち込んでいく。
【0022】
そして土台板5と補強板6によって下側瓦21´が固定されると共に、パッキン4は圧縮されて、パッキン4の一部は挿通孔24の内部に食い込んでいき、挿通孔24を密封シールすることになり確実な防水が得られる。
【0023】
そして柱板7が上側瓦21の下部突条22の前面に密着する様に、また押え板8が上側瓦21の下部突条22の上面に密着する様に上側瓦を葺いていく。
このような作業を各瓦毎に繰り返していけば屋根に瓦を葺くことができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によると、長方形の金属板から成り、その平面部に第1の貫通穴を設けた土台板と、この土台板の長辺または短辺の内の一辺が適宜空間をあけて土台板に重なり状に折り曲げられ、前記土台板の第1の貫通穴と平面視でほぼ一致する位置に第2の貫通穴を設けた長方形の補強板と前記土台の残るひとつの短辺から補強板の位置する側へほぼ90度折り曲げられて延設された柱板と、前記柱板の終端から前記土台板の側へ土台板とほぼ平行に延設する押え板を設けたことを特徴とし、さらに、土台板と補強板の長辺方向の中間部において、柱板側がやや突出するように「へ」の字型に曲げられたことを特徴とし、または、平面視において補強板の柱板側終端は押え板の終端と重なり合う長さを有することを特徴とした、金具部と、前記補強板の前記第2の貫通穴から、前記土台板の前記第1の貫通穴にわたって上下に貫通する釘やネジ等の締結体と、前記金具部の下部位置で、前記締結体に嵌挿されたパッキンの採用によって、瓦の固定強度を大幅に向上させることが出来る。
【0025】
そして、金具部の、前記土台板の残るひとつの短辺から補強板の位置する側へほぼ90度折り曲げられて延設された柱板と、前記柱板の終端から前記土台板の側へ土台板とほぼ平行に延設する押え板とが、上側に位置する瓦の軒先側側隅部に確実に密着され、瓦上側に位置する瓦を軒先側からも固着することができる。
【0026】
あるいは、土台板と補強板の長辺方向の中間部において、柱板側がやや突出するように「へ」の字型に曲げられた構成を採用すれば、下側に位置する瓦の挿通孔の盛り上がり部分の高さにとらわれることなく、この金具を使用することが出来る。
【0027】
または、平面視において補強板の柱板側終端は押え板の終端と重なり合う長さを有する部分が上下することから、上側に位置する瓦の軒先側側隅部の幅、厚さにとらわれることなく、この金具を使用することが出来る。
【0028】
さらにこの金具の押え板は、瓦の下部突条部の短い辺に下側から密着する構造のため、風等で、締結体を中心として金具に回転する力がかかっても、瓦の下部突条部には雨水等が流れる際に溢れないようにするための段差が設けられており、この段差に当たることで押え板が非常にはずれにくくなっており、台風や地震などによりかかる瓦の瓦がずれようとする力に対して、瓦の固定強度を大幅に向上させることが出来る。
【0029】
また、金具部の第1第2の貫通穴を図1、2のような形にすることにより、下側に位置する瓦の挿通孔の位置及び、上側に位置する瓦の軒先側の位置にとらわれることなく、あらゆる形状の瓦において、この金具を使用することが出来、かつ第1第2締結体貫通穴と釘やネジ等の締結体との密着部分に台風や地震などによりかかる、瓦がずれようとする力が逃げ、瓦の固定強度を大幅に向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は瓦押え用金具の第1の例を示す縦断正面図、(B)は瓦押え用金具の第2の例を示す斜視図
【図2】瓦押え用金具と瓦の関係を示す斜視図
【図3】(A)は瓦押え用金具を用いた瓦止め施工方法を示す初期工程の縦断正面図
(B)は瓦押え用金具を用いた瓦止め施工方法を示す締結状態の縦断正面図
【図4】従来の瓦押え用金具の正面図
【図5】(A)は従来の瓦押え用金具を用いた瓦止め施工方法の平面拡大説明図
(B)は従来の瓦押え用金具を用いた瓦止め施工方法の平面拡大説明図
【図6】従来の瓦押え用金具とこの金具を用いた瓦止め施工方法の斜視拡大説明図
【符号の説明】
1 瓦押え金具
2 金具部
3 締結体
4 パッキン
5 土台板
6 補強板
7 柱板
8 押え板
9 屈曲部
10穴
21瓦
22下部突条
23上部突条
24挿通孔
25瓦桟木
30従来の瓦押え金具
31基板部
32フック部
33軸部
34頭部
35通孔
40従来の瓦押え金具
41挿通孔
42上部瓦
43下部瓦
50従来の瓦押え金具
51土台板
52補強板
53押え板
54締結体
55頭部
56下部瓦
57上部瓦
58下部突条
Claims (2)
- 長方形の金属板から成り、その平面部に第1の貫通穴を設けた土台板と、この土台板の長辺または短辺の内の一辺が適宜空間をあけて土台板に重なり状に折り曲げられ、前記土台板の第1の貫通穴と平面視でほぼ一致する位置に第2の貫通穴を設けた長方形の補強板と前記土台板の残るひとつの短辺から補強板の位置する側へほぼ90度折り曲げられて延設された柱板と、前記柱板の終端から前記土台板の側へ土台板とほぼ平行に延設する押え板を設けたことを特徴とする瓦押え金具において、土台板と補強板の長辺方向の中間部において、柱板側がやや突出するように「へ」の字型に曲げられたことを特徴とする瓦押え金具。
- 平面視において補強板の柱板側終端は押え板の終端と重なり合う長さを有することを特徴とする請求項1に記載の瓦押え金具。
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JP2002287485A JP4042042B2 (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | 瓦押え金具とこの金具を用いた瓦止めの施工方法 |
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