JP4041384B2 - 折り畳みコンテナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の物品の保管、輸送或いは搬送等に使用される折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上部フレームと、底部と、上部フレームにその上端部がヒンジ連結された、折り畳みコンテナーの内側方向に回動可能な側壁(以下、この側壁を、はね上げ側壁という。)と、上下に分割されているとともに、適当なヒンジ部を介して連結された側壁(以下、この側壁を、分割側壁という。)とを有しており、分割側壁は、ヒンジ部を挟んで上方に位置する上部分割側壁と、ヒンジ部を挟んで下方に位置する下部分割側壁とから構成されており、且つ、上部分割側壁の上端部が、上部フレームにヒンジ連結されており、また、下部分割側壁の下端部が、底部にヒンジ連結されている折り畳みコンテナーが知られている。
【0003】
上部フレームに垂下された突片に穿設された透孔に、はね上げ側壁に形成された水平ピンを横方向から挿入することにより、上部フレームにはね上げ側壁をヒンジ連結した折り畳みコンテナー知られている(例えば、特開平11−147525号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の折り畳みコンテナーにおいては、はね上げ側壁が横方向に移動すると、はね上げ側壁に形成された水平ピンが、上部フレームに垂下された突片に穿設された透孔から外れたり、また、はね上げ側壁に下方の負荷が加わると、上部フレームに垂下された突片に穿設された透孔の下方には、十分な肉厚がないために、透孔が縦長に変形し、はね上げ側壁に形成された水平ピンが外れたり、透孔が損傷するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、上部フレームと、底部と、上部フレームにその上端部が枢支されたはね上げ側壁と、上部分割側壁と下部分割側壁とを有する分割側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、はね上げ側壁の上端フランジには、所定の間隔をおいて、相対する板片が立設されており、該相対する板片の一方の板片には、片持ち状の水平軸が突設されているとともに、該片持ち状の水平軸の先端と前記相対する板片のもう一方の板片との間には間隙が形成されており、また、外側壁部と天板部と内側壁部とにより、略逆U字状に形成された上部フレーム内には、その下端部が、内側壁部の下端を越えて下方に延在する支持片が形成されているとともに、前記外側壁部に連接された水平板の先端には、上方が開放された半筒状の軸受け部が形成されており、且つ、前記水平板と前記軸受け部とから構成される軸受け部材の一方の側面が、前記支持片に連接されており、上部フレームとはね上げ側壁とがヒンジ連結された際には、はね上げ側壁に形成された前記相対する板片の一方の板片に突設された片持ち状の水平軸が、上部フレームに形成された前記軸受け部の上方が開放された凹部に収容されているとともに、上部フレームに形成された前記支持片が、はね上げ側壁に形成された前記片持ち状の水平軸の先端と、該片持ち状の水平軸の先端と前記相対する板片のもう一方の板片との間に形成された間隙に挿入されているように構成したものである。
【0007】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0008】
折り畳みコンテナーは、上部フレーム1と、底部2と、上部フレーム1にその上端部がヒンジ連結されたはね上げ側壁3と、上下に分割されているとともに、適当なヒンジ部を介して連結された分割側壁4とを有しており、分割側壁4は、ヒンジ部を挟んで上方に位置する上部分割側壁4’と、ヒンジ部を挟んで下方に位置する下部分割側壁4”とから構成されており、且つ、上部分割側壁4’の上端部が、上部フレーム1にヒンジ連結されており、また、下部分割側壁4”の下端部が、底部2にヒンジ連結されている。
【0009】
図1に示されている箱型状態の折り畳みコンテナーの略垂直状のはね上げ側壁3を、折り畳みコンテナーの内部方向に回動させて、図2に示されているように、略水平状態とし、次いで、分割側壁4を構成する上部分割側壁4’と下部分割側壁4”を連結しているヒンジ部を、折り畳みコンテナーの内部方向に移動させて、上部分割側壁4’と下部分割側壁4”とを重ねることにより、箱型状態の折り畳みコンテナーを、図3に示されているように、高さの低いコンパクトな状態に折り畳むことができるように構成されている。また、底部2に対して上部フレーム1を持ち上げて、略水平状態に重ねられている上部分割側壁4’と下部分割側壁4”を、互いに略面一になるように略垂直に立て、次いで、上部フレーム1に、その上端部がヒンジ連結されているはね上げ側壁3を、略水平状態から垂直方向に回動させることにより、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てるように構成されている。
【0010】
上部フレーム1は、外側壁部1aと、外側壁部1aの上端から水平方向内側に延在する天板部1bと、天板部1bの先端から下方に、且つ、外側壁部1aに対して略平行に延在するとともに、外側壁部1aより高さの低い内側壁部1cとにより、長手方向に直交する断面形状が略逆U字状に形成されている。
【0011】
はね上げ側壁3がヒンジ連結される上部フレーム1の短辺枠1’には、外側壁部1aと天板部1bと内側壁部1cにより囲まれた上部フレーム1内に配置されているとともに、その下端部が、内側壁部1cの下端を越えて下方に延在し、且つ、短辺枠1’の長手方向に直交する支持片5が形成されている。
【0012】
短辺枠1’の外側壁部1aには、水平板6aが連接されており、水平板6aの先端には、上方が開放された半筒状の軸受け部6bが形成されており、水平板6aと軸受け部6bとにより、軸受け部材6が構成されている。軸受け部材6の長辺枠1”側に位置する側面は、上述した支持片5に連接されている。また、軸受け部材6は、短辺枠1’を構成する外側壁部1aと内側壁部1cとの間に位置しているとともに、軸受け部材6を構成する軸受け部6bの先端上面6b1と、内側壁部1cの下端1c1との間には、後述するはね上げ側壁3に配設された水平軸が挿入可能な間隙が形成されている。
【0013】
上部フレーム1の長辺枠1”の短辺枠1’側には、外側壁部1aを凹ますことにより形成された凹部7が形成されており、凹部7の奥壁7aは、内側壁部1cにより形成されている。この奥壁7aには、透孔が形成されており、奥壁7aの外壁面には、透孔の周囲を取り囲むように、コップ状のカバー8が取着されている。
【0014】
はね上げ側壁3の上端フランジ3aの上面には、上部が半円形状で、上端フランジ3aの長手方向に直交する板片3bが、複数個、立設されている。板片3bには、板片3bの先端部から外側端面を経て上端フランジ3aまで達する、略逆J字状の横長の端部壁3cが形成されている。所定の間隔を置いて配置された板片3bに形成された端部壁3cの一部を省略することにより、板片3b間には、間隙Dが形成されている。このような間隙Dは、上述した上部フレーム1の短辺枠1’に形成された軸受け部材6に対応して、複数個、形成されている。本実施例においては、上部フレーム1の短辺枠1’に、2個の軸受け部材6が形成されているので、はね上げ側壁3にも、2個の間隙Dが形成されている。
【0015】
はね上げ側壁3に形成された間隙Dを構成する、相対する板片3bのうち、端部壁3cの中央よりの板片3bには、片持ち状に水平軸9が突設されている。水平軸9の先端と水平軸9の先端と対向する板片3bとの間には、上述した上部フレーム1の短辺枠1’に形成された支持片5が挿通可能な間隙が形成されている。また、はね上げ側壁3の両側の垂直フランジ3dに面一になるように配置された、両端に位置する板片3bの外面には、端部水平軸10が突設されている。
【0016】
はね上げ側壁3の両端に位置する板片3bの外面に突設された端部水平軸10を、上部フレーム1の長辺枠1”の短辺枠1’側に形成された奥壁7aに穿設された透孔に嵌入するが、端部水平軸10の奥壁7aから突出した部分は、奥壁7aの外壁面に取着されたコップ状のカバー8内に収容されることになる。また、はね上げ側壁3の相対する板片3b間に形成された間隙Dには、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された支持片5と軸受け部材6が挿入されるとともに、はね上げ側壁3に形成された間隙Dを構成相対する板片3bの一方の板片3bに突設された片持ち状の水平軸9が、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された軸受け部材6の上方が開放された半筒状の軸受け部6bの凹部6b2に収容されるように構成されている。この際、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された支持片5は、はね上げ側壁3の水平軸9の先端と水平軸9の先端と対向する板片3bとの間に形成された間隙に挿入されることになる。このようにして、上部フレーム1の短辺枠1’に、はね上げ側壁3がヒンジ連結されるように構成されている。
【0017】
11は、上部フレーム1を構成する短辺枠1’の内側壁部1cの下端中央部に垂下された係止片である。折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられ、はね上げ側壁3が略垂直状態において、上記係止片11が、はね上げ側壁3の上端部に形成された略逆J字状の横長の端部壁3cの先端3c1に、当接或いは実質的に当接するように構成されている。このように構成することにより、箱型に組み立てられた状態において、はね上げ側壁3が、上部フレーム1から外れるようなことを防止することができる。なお、係止片11は、端部壁3cの中央部に、互いに接近して配設された相対する板片3b間に位置する端部壁3cの先端3c1に、当接或いは実質的に当接するように構成することが好ましい。このように、互いに接近して配設された相対する板片3b間に位置する端部壁3cは、外力が加わっても変形が少ないので、はね上げ側壁3が、上部フレーム1から外れるようなことを確実に防止することができる。
【0018】
上述したように、はね上げ側壁3に形成された水平軸9を、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された軸受け部材6の上方が開放された半筒状の軸受け部6bの凹部6b2に収容し、上部フレーム1に対して、はね上げ側壁3が回動自在になるようにヒンジ連結したので、はね上げ側壁3の回動途中において、はね上げ側壁3の回動支点である水平軸9が、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された軸受け部材6に対して移動するようなことがなく、従って、安定した状態で、はね上げ側壁3を回動することができる。
【0019】
上部フレーム1を構成する短辺枠1’の外側壁部1aに連接されている軸受け部材6の一方の側面が、上部フレーム1の短辺枠1’に形成された支持片5に連接されているので、軸受け部材6の強度や剛性が向上し、軸受け部材6の変形が抑制されるので、はね上げ側壁3が、上部フレーム1から外れるようなことを防止することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0021】
はね上げ側壁に形成された水平軸を、上部フレームに形成された軸受け部材の上方が開放された軸受け部の凹部に収容したので、はね上げ側壁の回動途中において、はね上げ側壁の回動支点である水平軸が、上部フレームに形成された軸受け部材に対して移動するようなことがなく、従って、安定した状態で、はね上げ側壁を回動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
【図2】図2は本発明の折り畳みコンテナーの組み立て途中或いは折り畳み途中の斜視図である。
【図3】図3は本発明の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の斜視図である。
【図4】図4は本発明の折り畳みコンテナーを構成する上部フレームとはね上げ側壁の部分分解斜視図である。
【図5】図5は図4の更に拡大された部分分解斜視図である。
【図6】図6は本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態のはね上げ側壁に対して直交する方向の部分垂直断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・上部フレーム
1a・・・・・・・外側壁部
1b・・・・・・・天板部
1c・・・・・・・内側壁部
2・・・・・・・・底部
3・・・・・・・・はね上げ側壁
4・・・・・・・・分割側壁
4’・・・・・・・上部分割側壁
4”・・・・・・・下部分割側壁
5・・・・・・・・支持片
6・・・・・・・・軸受け部材
9・・・・・・・・水平軸

Claims (1)

  1. 上部フレームと、底部と、上部フレームにその上端部が枢支されたはね上げ側壁と、上部分割側壁と下部分割側壁とを有する分割側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、はね上げ側壁の上端フランジには、所定の間隔をおいて、相対する板片が立設されており、該相対する板片の一方の板片には、片持ち状の水平軸が突設されているとともに、該片持ち状の水平軸の先端と前記相対する板片のもう一方の板片との間には間隙が形成されており、また、外側壁部と天板部と内側壁部とにより、略逆U字状に形成された上部フレーム内には、その下端部が、内側壁部の下端を越えて下方に延在する支持片が形成されているとともに、前記外側壁部に連接された水平板の先端には、上方が開放された半筒状の軸受け部が形成されており、且つ、前記水平板と前記軸受け部とから構成される軸受け部材の一方の側面が、前記支持片に連接されており、上部フレームとはね上げ側壁とがヒンジ連結された際には、はね上げ側壁に形成された前記相対する板片の一方の板片に突設された片持ち状の水平軸が、上部フレームに形成された前記軸受け部の上方が開放された凹部に収容されているとともに、上部フレームに形成された前記支持片が、はね上げ側壁に形成された前記片持ち状の水平軸の先端と、該片持ち状の水平軸の先端と前記相対する板片のもう一方の板片との間に形成された間隙に挿入されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
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