JP4041022B2 - シャッタ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉体の上昇を適切に規制できるシャッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば互いに離間対向した左右一対のガイドレールと、ガイドレールにて案内されつつ開口部に沿って昇降して開口部を開閉する開閉体と、開閉体の下端部に設けられたロックバーと、ガイドレールの下端部に回動可能に設けられロックバーと係合して開閉体の上昇を規制するストッパーとを備えた開閉装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平6−3100号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の開閉装置のように、ロックバーとストッパーとの係合によって開閉体の上昇を規制する構成では、開閉体の上昇を適切に規制することができないおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、開閉体の上昇を適切に規制できるシャッタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
求項記載のシャッタ装置は、開口部に沿って昇降して前記開口部を開閉する開閉体と、この開閉体に形成された開閉体孔部と、前記開閉体を案内するガイドレールと、このガイドレールに設けられた係合受け体と、前記開口部の閉鎖時に前記開閉体孔部との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制体と、前記開閉体に移動可能に設けられ、前記係合受け体との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制位置および前記係合受け体とは係合せず前記開閉体の上昇を許容する許容位置間で移動する移動体と、この移動体に形成された移動体孔部とを備え、前記規制体は、前記開口部の閉鎖時に前記開閉体孔部との係合により前記開閉体の上昇を規制するとともに前記移動体孔部との係合により前記移動体の許容位置への移動を規制するものである
【0007】
請求項記載のシャッタ装置は、開口部に沿って昇降して前記開口部を開閉する開閉体と、この開閉体を案内するガイドレールと、このガイドレールに設けられた係合受け体と、前記開閉体に移動可能に設けられ、前記係合受け体との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制位置および前記係合受け体とは係合せず前記開閉体の上昇を許容する許容位置間で移動する移動体と、この移動体に形成された移動体孔部と、前記開口部の閉鎖時に前記移動体孔部との係合により前記開閉体の上昇および前記移動体の許容位置への移動を規制する規制体とを備えるものである
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシャッタ装置の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0009】
図3において、1はシャッタ装置で、このシャッタ装置1は、例えば建物2に形成された略矩形状の窓開口である開口部3の室外側部分を開閉する手動式の窓シャッタである。なお、建物2には、開口部3の室内側部分を開閉するサッシ装置(図示せず)が設けられている。
【0010】
そして、シャッタ装置1は、図1および図3に示されるように、開口部3の側端に沿って位置する上下方向に長手状の左右一対の2本のガイドレール(縦枠)5を備えている。両ガイドレール5は、開口部3を介して互いに離間対向して配置されている。各ガイドレール5には、開口部3に向って開口した横断面略コ字状の上下方向のガイド溝部6が形成されている。また、各ガイドレール5には、上下方向に細長い略矩形状の平板部7がガイド溝部6より室内側で開口部3に面して位置するようにガイド溝部6に隣接して形成されている。なお、各ガイドレール5は、例えば建物2に取り付けられた外枠8と、この外枠8に取り付けられたレール枠9とにて構成されている。
【0011】
また、シャッタ装置1は、図示しないが、開口部3の下端に沿って位置する左右方向に長手状の被当接部である1本の下枠(横枠)を備えており、この下枠は、両ガイドレール5の下端部間にわたって配置されている。
【0012】
さらに、シャッタ装置1は、開口部3の上端に沿って位置し下方に向って開口した左右方向に長手状で略箱形状の収容ケース(シャッタボックス)12を備え、この収容ケース12は、両ガイドレール5の上端部間にわたって配置されている。
【0013】
この収容ケース12内には、左右方向の回転中心軸線を中心として回転する左右方向に長手状で略円筒状の巻軸等の巻体(図示せず)が配置されている。
【0014】
そして、この巻体には、開口部3に沿って下端部が下枠に当接するまで下降して開口部3の室外側部分を閉鎖し、開口部3に沿って上昇して開口部3の室外側部分を開口させる可撓性を有する面状の開閉体(シャッタカーテン)13が設けられている。
【0015】
すなわち、開口部3の閉鎖時には、巻体からの巻戻しにより両側端部(左右方向両端部)がガイド溝部6にて案内されつつ下端部が下枠に当接するまで下降して開口部3に沿った略平板状の閉状態となって開口部3の室外側部分を閉鎖し、開口部3の開口時には、巻体の巻取りにより両側端部がガイド溝部6にて案内されつつ上昇して略円筒状の開状態となって収容ケース12内に収容されて開口部3の室外側部分を開口させる開閉体13の上端側が巻体に取り付けられている。
【0016】
ここで、開閉体13は、例えば互いに回動自在に連結された複数の開閉体構成部材であるスラット15と、下端のスラット15に回動自在に連結され開閉体13の下端部を構成する中空状の下端部材である幅木(中空部材)16とを有している。なお、この幅木16が開口部3の閉鎖時に下枠に当接する当接部となっている。
【0017】
そして、幅木16は、例えば左右方向に長手状で中空状に一体に形成され、この幅木16の左右方向両端部が挿入部17となってガイドレール5のガイド溝部6内に挿入されている。
【0018】
また、幅木16は、それぞれが左右方向に細長い矩形板状をなす互いに離間対向した室内側板部21および室外側板部22を有し、室内側板部21および室外側板部22の上端部間が上板部23にて連結され、室内側板部21および室外側板部22の下端部間が下板部24にて連結されている。また、幅木16の室内側板部21の左右方向両端近傍には、室内側に向って開口した上下方向に細長い長孔状の開閉体孔部である孔部25がそれぞれ形成されている(図2参照)。なお、幅木16の左右方向両端近傍に形成された左右一対で2つの孔部25は、室内側板部21にのみ前後方向に貫通して形成されており、室外側からは見えないようになっている。
【0019】
さらに、幅木16には、略板状をなす左右一対の移動体31が左右方向に移動可能に設けられている。
【0020】
そして、各移動体31は、係合受け体32に対して進退するもので、操作レバー体(図示せず)の操作に基づき、開口部3の閉鎖時に係合受け体32との係合により開閉体13の上昇を規制する規制位置と開口部3の閉鎖時に係合受け体32とは係合せず開閉体13の上昇を許容する許容位置との間で移動するようになっている。
【0021】
移動体31が開口部3の閉鎖時において規制位置に位置した状態では、移動体31の先端側は、幅木16の側面から突出して係合受け体32の下方に位置する。一方、移動体31が開口部3の閉鎖時において許容位置に位置した状態では、移動体31の先端側は、幅木16内に収容されて係合受け体32の下方に位置しない。
【0022】
また、各移動体31は、図示しないばね等の付勢体によって規制位置へ移動する方向に付勢されている。さらに、各移動体31には、開口部3の閉鎖時であって移動体31が規制位置に位置した状態時に、開閉体13の幅木16の孔部25と前後方向に対向して位置する上下方向に細長い長孔状の移動体孔部である孔部33が形成されている。この移動体31の孔部33と開閉体13の孔部25とは、略同じ形状で大きさに形成されている。
【0023】
なお、ラッチ錠である係合受け体32は、室内側からみて下部に水平の底辺を有し上部に頂角を有する略三角形状をなすもので、対応するガイドレール5のガイド溝部6の下端部に固着されている。また、係合受け体32には、傾斜状の案内板部34が形成されている。
【0024】
また一方、シャッタ装置1は、開口部3の閉鎖時であって移動体31が規制位置に位置した状態時に、両孔部25,33内に挿入された状態で、開閉体13の孔部25および移動体31の孔部33との係合により開閉体13の上昇を規制するとともに、移動体31の孔部33との係合により移動体31の許容位置への移動を規制する略板状の左右一対の規制体(施錠体)41を備えている。
【0025】
各規制体41は、対応するガイドレール5の平板部7の下端部に保持部材42を介して前後方向(開閉体13の厚さ方向)に移動可能に設けられている。また、各規制体41は、例えば中間の一箇所で折り曲げられた板部材43にて一体に構成されている。
【0026】
そして、各規制体41は、保持部材42にて平板部7に沿って前後方向に移動可能に保持された略垂直状の本体部である本体板部45を有し、この本体板部45の後端部(室内側の端部)からは操作部である摘み板部46が側方に向って突出している。
【0027】
この本体板部45の前端部(室外側の端部)が、開口部3の閉鎖時であって移動体31が規制位置に位置した状態時に、互いに前後方向に対向した両孔部25,33内に挿脱自在に挿入される挿入部47となっている。
【0028】
なお、開閉体13の下端部に設けられた移動体31と、ガイドレール5の下端部に設けられた係合受け体32とにて、開閉体13を下端位置(閉鎖位置)にロックするための第1ロック手段(主錠)51が構成されている。また、開閉体13の下端部に形成された孔部25と、移動体31に形成された孔部33と、ガイドレール5の下端部に設けられた規制体41とにて、開閉体13を下端位置にロックしかつ移動体31を規制位置にロックするための第2ロック手段(補助錠)52が構成されている。
【0029】
次に、上記一実施の形態のシャッタ装置1の作用等を説明する。
【0030】
開口部3を閉鎖する場合、開閉体13を巻体から巻き戻しつつ開口部3に沿って下降させ、開閉体13の幅木16を下枠に当接させる。
【0031】
この開閉体13の下降途中で、左右の移動体31は、いずれも、ガイドレール5に固定された係合受け体32の案内板部34にて押されることにより付勢体の付勢力に抗して許容位置まで一旦移動するが、係合受け体32の案内板部34から離れた後には、付勢体の付勢力により規制位置に復帰する。こうして第1ロック手段51によるロックが自動的にかかる。
【0032】
そして、この開口部3の閉鎖時において、第1ロック手段51によるロックに加えて、さらに第2ロック手段52によるロックをかける場合、つまり2重ロックをかける場合は、室内側からの手動操作により、左右の規制体41をそれぞれ前方(室外側)に向けて移動させ、各規制体41の挿入部47を互いに前後方向に対向した両孔部25,33内に差し込む。
【0033】
すると、図2に示す2重ロック状態となり、この2重ロック状態では、例えば室外側から開閉体13を無理やり持ち上げようとしても、移動体31と係合受け体32との係合と、規制体41の挿入部47と開閉体13の孔部25および移動体31の孔部33との係合とによって、開閉体13の上昇が規制される。
【0034】
また、この2重ロック状態では、例えば室外側から無理やり移動体31を規制位置から許容位置に移動(左右方向に沿って移動)させようとしても、規制体41の挿入部47と移動体31の孔部33との係合とによって、移動体31の許容位置への移動が規制される。
【0035】
なお、開口部3を開口させる場合は、左右の規制体41をそれぞれ後方(室内側)に向けて移動させ、各規制体41の挿入部47を両孔部25,33内から抜いた後、操作レバー体の操作で左右の移動体31を許容位置へ移動させてから、開閉体13を開口部3に沿って上昇させる。
【0036】
そして、このようなシャッタ装置1によれば、規制体41が、開口部3の閉鎖時に両孔部25,33との係合により開閉体13の上昇を規制するとともに孔部33との係合により移動体31の許容位置への移動を規制するため、開閉体13を下端位置に2重ロックできるとともに移動体31を規制位置にロックでき、よって、開閉体13の上昇を効果的に規制でき、防犯性の向上を図ることができる。また、規制体41による規制位置を室外側からは特定できないことからも、防犯性に優れている。
【0037】
なお、シャッタ装置1は、保持部材42にて前後方向に移動可能に保持された略板状の規制体41と、この規制体41の挿入部47が挿入される上下方向の長孔状の両孔部25,33とを備えるものには限定されず、例えば、図4に示すように、略L字状の溝42aが形成された略円筒状の保持部材42にて溝42aに沿って前後方向に移動可能でかつ周方向に回動可能に保持された略円柱状の規制体41と、この規制体41の挿入部47が挿入される略円形状の両孔部25,33とを備えるものでも、上記シャッタ装置1と同様の作用効果を奏し得る。
【0038】
この図4に示す規制体41は、保持部材42の内側に嵌合された本体板部45を有し、この本体板部45からはピン状の操作部46が突出し、この操作部46が溝42a内に挿通されている。そして、この操作部46を溝42aのうち周方向に沿った部分内に位置させることにより、規制体41の前後方向の移動を規制でき、両孔部25,33に対する規制体41の挿入状態を適切に維持できる。
【0039】
また、例えば図5に示すように、ガイドレール5の下端部に左右方向の支軸53を中心として上下回動可能に設けられた略J字状の規制体41と、この規制体41の挿入部47が挿入される上下方向の長孔状の両孔部25,33とを備えるものでも、上記シャッタ装置1と同様の作用効果を奏し得る。なお、この図5に示す略J字状の規制体41は、支軸53を中心とする下方回動により両孔部25,33内に挿入されて両孔部25,33と引掛り係合するため、両孔部25,33に対する規制体41の挿入状態が適切に維持される。
【0040】
さらに、規制体41は、開口部3の閉鎖時に両孔部25,33との係合により開閉体13の上昇を規制するとともに孔部33との係合により移動体31の許容位置への移動を規制するものには限定されず、例えば図示しないが、規制体41は、開口部3の閉鎖時に開閉体13の孔部25および移動体31の孔部33のうちいずれか一方との係合により開閉体13の上昇を規制するとともに移動体31の孔部33との係合により移動体31の許容位置への移動を規制するもの等でもよい。例えば規制体41が、開口部3の閉鎖時に移動体31の孔部33との係合のみにより開閉体13の上昇および移動体31の許容位置への移動を規制するようにしてもよい。
【0041】
また、開閉体13の孔部25は、空間部分と開閉体13の空間部分に臨んだ環状部分とにて構成されたものには限定されず、例えば図示しないが、上方或いは下方に向って開口した切欠状のもの等でもよい。また同様に移動体31の孔部33を切欠状に形成してもよい。さらに、孔部25,33は、規制体41の挿入部47が嵌合により挿入されるように挿入部47に対応した形状に形成してもよい。
【0042】
さらに、シャッタ装置1は、左右一対で2つの規制体41を備えたものには限定されず、例えばそのうちの1つだけを備えたもの等でもよい。
【0043】
また、規制体41を移動或いは回動等させるシリンダ等の駆動手段を設けて、規制体41による規制が自動的に行われるようにしてもよい。
【0044】
また、規制体41をガイドレール5の外側に配設した構成には限定されず、見栄えをよくするために規制体41をガイドレール5の内側に配設した構成とすることもできる。この場合、例えば規制体41と対応する位置に孔部25,33を設けるとともに、規制体41の操作部46をガイドレール5の外側から操作可能とする。
【0045】
さらに、シャッタ装置1は、窓開口である開口部3の周囲等に固定された窓シャッタには限定されず、例えば、図示しないが、その他の開口部の周囲に固定された他のシャッタ装置でもよい。
【0046】
【発明の効果】
求項の発明によれば、規制体は、開口部の閉鎖時に開閉体の孔部との係合により開閉体の上昇を規制するとともに移動体の孔部との係合により移動体の許容位置への移動を規制するため、開閉体の上昇を効果的に規制できる。
【0047】
請求項の発明によれば、開閉体に設けられた移動体の孔部との係合により開閉体の上昇および移動体の許容位置への移動を規制する規制体を備えるため、開閉体の上昇を適切に規制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシャッタ装置の一実施の形態を示す要部斜視図である。
【図2】 同上シャッタ装置の要部断面図である。
【図3】 同上シャッタ装置の全体斜視図である。
【図4】 本発明のシャッタ装置の他の実施の形態を示す要部斜視図である。
【図5】 本発明のシャッタ装置のさらに他の実施の形態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
シャッタ装置
3 開口部
ガイドレール
13 開閉
25 開閉体孔部である孔部
31 移動体
32 係合受け体
33 移動体孔部である孔部
41 規制体

Claims (2)

  1. 開口部に沿って昇降して前記開口部を開閉する開閉体と、
    この開閉体に形成された開閉体孔部と、
    前記開閉体を案内するガイドレールと、
    このガイドレールに設けられた係合受け体と、
    前記開口部の閉鎖時に前記開閉体孔部との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制体と、
    前記開閉体に移動可能に設けられ、前記係合受け体との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制位置および前記係合受け体とは係合せず前記開閉体の上昇を許容する許容位置間で移動する移動体と、
    この移動体に形成された移動体孔部とを備え、
    前記規制体は、前記開口部の閉鎖時に前記開閉体孔部との係合により前記開閉体の上昇を規制するとともに前記移動体孔部との係合により前記移動体の許容位置への移動を規制する
    ことを特徴とするシャッタ装置
  2. 開口部に沿って昇降して前記開口部を開閉する開閉体と、
    この開閉体を案内するガイドレールと、
    このガイドレールに設けられた係合受け体と、
    前記開閉体に移動可能に設けられ、前記係合受け体との係合により前記開閉体の上昇を規制する規制位置および前記係合受け体とは係合せず前記開閉体の上昇を許容する許容位置間で移動する移動体と、
    この移動体に形成された移動体孔部と、
    前記開口部の閉鎖時に前記移動体孔部との係合により前記開閉体の上昇および前記移動体の許容位置への移動を規制する規制体と
    を備えることを特徴とするシャッタ装置
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