JP4039500B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気ガス中に含まれる窒素酸化物を触媒で還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジン等の酸素過剰下で燃料の燃焼が行われる内燃機関から排出される排気中の窒素酸化物(NOx)を浄化するために、排気管内にNOx触媒を設置し、炭化水素(燃料)を還元剤としてNOx触媒に供給してNOxを還元浄化する技術が提案されている。この触媒のNOx浄化特性は、図4に示すように、所定の活性温度範囲(例えば200℃から400℃)においてのみNOx浄化率が高くなり、また、NOx触媒に供給する炭化水素の量に応じてNOx浄化率が変化することが知られている。
【0003】
通常の内燃機関の排気ガス中には、ほとんど炭化水素が含まれていないため、NOx触媒でNOxを還元浄化するためには、排気ガスに還元剤である炭化水素を添加する必要がある。これを行うために、燃料噴射弁から燃料噴射(主噴射)した後の膨張又は排気行程で、燃料噴射弁から少量の燃料を後噴射し、この後噴射により未燃燃料(炭化水素)を還元剤としてNOx触媒に供給するようにしたものがある。
【0004】
しかし、この方法では、後噴射する燃料量が多い場合や後噴射圧力が高い場合には、後噴射した燃料の一部がシリンダ壁に到達して付着し、潤滑油に混入することで、潤滑油の粘性が低下して潤滑油が劣化したり、最悪の場合には、ピストンが焼き付きを起こすおそれがある。しかも、後噴射した燃料の一部がシリンダ壁に付着すれば、その分、NOx触媒に供給する後噴射の燃料量が不足して、NOx浄化率が低下することにもなる。
【0005】
そこで、特開平8−74561号公報では、排気弁と吸気弁が両方開いてシリンダ内の空気の流れが強い時に、後噴射を行うことで、後噴射燃料のシリンダ壁への付着を回避することを提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報のように、シリンダ内の空気の流れを利用するだけでは、後噴射する燃料の量が多い場合や、後噴射する燃料の圧力が高い場合は、やはり、後噴射した燃料の一部がシリンダ壁に付着する場合が生じる。
また、燃料噴射弁は、主噴射時の噴射量の調整範囲で精度良く動作するように設計されており、後噴射時のように少量の燃料噴射量の調整は、本来的に得意としていない。従って、後噴射する燃料の量が少ない場合は、燃料噴射弁の個体差(ばらつき)や経時変化等の影響をより強く受けて後噴射量が変動しやすく、実際の後噴射量が目標値からずれてばらついてしまい、最適な炭化水素量をNOx触媒に供給できなくなる。
【0007】
そこで、本発明の第1の目的は、後噴射した燃料がシリンダ壁に付着することを防止することであり、更に、第2の目的は、後噴射量が少ない場合の後噴射量のばらつきの問題を解決することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1では、内燃機関の運転状態を運転状態検出手段により検出すると共に、触媒の活性状態を触媒活性状態検出手段により検出し、噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて触媒へ供給する炭化水素量(以下「目標後噴射量」という)を算出すると共に後噴射時期を設定し、更にこの目標後噴射量と運転状態検出手段の検出値とに基づいて後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出し、この算出された1気筒当りの後噴射量を、予め設定された上限設定値と比較し、上限設定値よりも大きければ、1気筒当りの後噴射量を上限設定値に補正して、燃料噴射手段に後噴射指令を出力するとともに、上限設定値以下であれば1気筒当りの後噴射量を、燃料噴射手段に後噴射指令を出力する。
【0009】
このようにすれば、目標後噴射量が多い場合には、後噴射する気筒数を多くして、1気筒当りの後噴射量を適正範囲内にすることができ、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止できる。これにより、目標後噴射量が多い場合でも、潤滑油への後噴射燃料の混入を防止できて、潤滑油の寿命を延ばすことができると共に、NOxの還元浄化に必要な後噴射量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上できる。
【0010】
更に、本発明では運転状態検出手段の検出値(内燃機関の運転状態)と触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて後噴射時期を設定している。後噴射時期によって筒内の温度や筒内の空気の流れの強さが変化するため、内燃機関の運転状態や触媒の活性状態に応じて最適な後噴射時期を設定することで、後噴射燃料の高改質化とシリンダ壁への後噴射燃料の付着防止の効果を更に高めることができる。
更に、1気筒当りの後噴射量を、予め設定された上限設定値と比較することにより、その設定値よりも大きければ、上限設定値に補正することにより、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を確実に防止することができる。
【0011】
また、請求項2のように、1気筒当りの後噴射量の下限設定値と上限設定値を設定し、算出した1気筒当りの後噴射量が下限設定値と上限設定値の範囲内の場合にのみ後噴射指令を出力するようにしても良い。このようにすれば、算出した1気筒当りの後噴射量が下限設定値(つまり燃料噴射手段が精度良く噴射動作できる噴射量の下限値)以上にならないと、後噴射しないため、後噴射量のばらつきを防止でき、触媒への炭化水素の供給量を目標値通りに制御することができる。しかも、1気筒当りの後噴射量が上限設定値(つまり後噴射燃料がシリンダ壁に付着しない後噴射量の上限値)を越える場合には、後噴射しないため、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を確実に防止することができる。
【0012】
この場合、請求項3のように、1気筒当りの後噴射量が下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値が下限設定値以上になった時に後噴射指令を出力し、1気筒当りの後噴射量が前記上限設定値を超えた場合は、1気筒当りの後噴射量を上限設定値に補正して後噴射指令を出力することが好ましい。このようにすれば、後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止しながら、NOxの還元浄化に必要な後噴射量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上することができる。
【0013】
更に、請求項4のように、1気筒当りの後噴射量の下限設定値を内燃機関の1気筒の排気量1リットル当り1〜8mm3 /ストローク(1回の噴射動作)の範囲内で設定し、上限設定値を8〜20mm3 /ストロークの範囲内で設定することが好ましい。本発明者の実験結果によれば1気筒の排気量1リットル当りの後噴射量が1mm3 /ストロークよりも小さくなると、後噴射量のばらつきが顕著になるため、下限設定値を1mm3 /ストローク以上に設定する必要がある。また、1気筒の排気量1リットル当りの後噴射量が20mm3 /ストロークを越えると、シリンダ壁への後噴射燃料の付着が顕著になるため、上限設定値を20mm3 /ストローク以下にする必要がある。これらの下限設定値と上限設定値は、燃料噴射手段の固体差(ばらつき)や経時変化、運転状態等によって変化するため、下限設定値を1〜8mm3 /ストロークの範囲内、上限設定値を8〜20mm3 /ストロークの範囲内で適宜設定すれば、後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止することができる。
【0014】
この場合、請求項5のように、前記運転状態検出手段の検出値と前記後噴射時期に基づいて各気筒の筒内状態を推定し、推定した各気筒の筒内状態に基づいて前記下限設定値と前記上限設定値を設定するようにしても良い。つまり、各気筒の筒内状態によって筒内に後噴射した燃料の挙動や改質度が異なってくるため、各気筒の筒内状態に基づいて下限設定値と上限設定値を設定すれば、幅広い運転条件下で後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止することができる。
【0015】
更に、請求項6のように、前記運転状態検出手段の検出値と前記後噴射時期に基づいて推定した各気筒の筒内圧力又は筒内温度が高くなるほど、前記下限設定値と前記上限設定値を大きく設定するようにしても良い。つまり、各気筒の筒内圧力温度が高くなるほど、後噴射燃料の熱改質が良くなり、また、筒内圧力が高くなるほど、筒内を流れる空気の流れが強くなり、後噴射燃料がシリンダ壁に付着しにくくなる。それ故、各気筒の筒内圧力又は筒内温度が高くなるほど、前記下限設定値と前記上限設定値を大きく設定すれば、各気筒の筒内圧力又は筒内温度に応じた最適な設定値を得ることができる。
また、本発明の請求項7では、内燃機関の運転状態を運転状態検出手段により検出すると共に、触媒の活性状態を触媒活性状態検出手段により検出し、噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて触媒へ供給する炭化水素量(以下「目標後噴射量」という)を算出すると共に後噴射時期を設定し、更にこの目標後噴射量と運転状態検出手段の検出値とに基づいて後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出して、その算出結果に応じて、燃料噴射手段に後噴射指令を出力するものであり、この1気筒当りの後噴射量は、下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値が下限設定値以上になった時に後噴射指令を出力し、1気筒当りの後噴射量が、設定値を超えた場合は、1気筒当りの後噴射量を上限設定値に補正して前記後噴射指令を出力し、さらに、上記した下限設定値と上限設定値とは、運転状態検出手段の検出値と後噴射時期に基づいて推定した各気筒の筒内圧力又は筒内温度に基づいて、設定されることを特徴とする。
このようにすれば、目標後噴射量が多い場合には、後噴射する気筒数を多くして、1気筒当りの後噴射量を適正範囲内にすることができ、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止できる。これにより、目標後噴射量が多い場合でも、潤滑油への後噴射燃料の混入を防止できて、潤滑油の寿命を延ばすことができると共に、NOxの還元浄化に必要な後噴射量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上できる。
更に、本発明では運転状態検出手段の検出値(内燃機関の運転状態)と触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて後噴射時期を設定している。後噴射時期によって筒内の温度や筒内の空気の流れの強さが変化するため、内燃機関の運転状態や触媒の活性状態に応じて最適な後噴射時期を設定することで、後噴射燃料の高改質化とシリンダ壁への後噴射燃料の付着防止の効果を更に高めることができる。
更に、1気筒当りの後噴射量の下限設定値と上限設定値を設定することにより、後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止しながら、NOxの還元浄化に必要な後噴射量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上することができる。
そして、これら下限設定値と前記上限設定値とは、運転状態検出手段の検出値と後噴射時期に基づいて各気筒の各気筒の筒内圧力又は筒内温度を推定し、この推定した各気筒の筒内圧力又は筒内温度に基づいて、設定している。つまり、各気筒の筒内圧力又は筒内温度によって筒内に後噴射した燃料の挙動や改質度が異なってくるため、各気筒の筒内圧力又は筒内温度に基づいて下限設定値と上限設定値を設定すれば、幅広い運転条件下で後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止することができる。
また、請求項8のように、下限設定値および上限設定値は、筒内圧力又は筒内温度が高くなるほど、大きく設定されるようにしても良い。つまり、各気筒の筒内圧力温度が高くなるほど、後噴射燃料の熱改質が良くなり、また、筒内圧力が高くなるほど、筒内を流れる空気の流れが強くなり、後噴射燃料がシリンダ壁に付着しにくくなる。それ故、各気筒の筒内圧力又は筒内温度が高くなるほど、前記下限設定値と前記上限設定値を大きく設定すれば、各気筒の筒内圧力又は筒内温度に応じた最適な設定値を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明を例えば4気筒ディーゼルエンジンに適用した実施形態(1)を図1乃至図11に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の構成を説明する。内燃機関であるディーゼルエンジン10の各気筒には、吸気管11を通して吸入される吸入空気が吸気マニホールド13を通して吸入される。ディーゼルエンジン10の各気筒には、燃料噴射手段として蓄圧式の燃料噴射弁14が取り付けられ、各燃料噴射弁14には、高圧燃料ポンプ15から高圧に蓄圧された燃料がコモンレール16を通して分配される。このコモンレール16には、各燃料噴射弁14に分配する燃料の圧力(コモンレール燃圧)を検出する燃料圧力センサ12(燃料圧力検出手段)が取り付けられている。
【0017】
ディーゼルエンジン10の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド17(排気通路)を通して1本の排気管18(排気通路)に排出され、この排気管18の途中には、排気中のNOxを還元浄化する触媒、すなわちNOx触媒19が設置されている。このNOx触媒19の母材は、セラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子により多数の流路が形成されたものであり、多孔質部材の表面には、ゼオライト、シリカ等のコート層が設けられ、更にその表面にはPt等の貴金属,Cuなどの遷移金属、或は、アルカリ金属、アルカリ土類金属が担持されている。
【0018】
このNOx触媒19の下流側には排気温度センサ20が設置されている。この排気温度センサ20は、NOx触媒19の出口の排気温度を検出し、その排気温度から触媒温度(触媒活性状態)を推定する触媒活性状態検出手段として機能する。
ディーゼルエンジン10の運転中は、エンジン電子制御回路(以下「ECU」と表記する)25によって各気筒の燃料噴射弁14が制御される。このECU25は、アクセルセンサ26及びエンジン回転数センサ27(これらはいずれも運転状態検出手段に相当)から出力される信号を読み込んでディーゼルエンジン10の運転状態を検出すると共に、排気温度センサ20の出力信号を読み込んでNOx触媒19の温度を推定する。
【0019】
このECU25は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)には、主噴射制御プログラム(図示せず)や図2に示す後噴射制御プログラム、図3乃至図7に示すマップデータ等が記憶されている。このECU25は、主噴射制御プログラムを実行することで、各気筒の燃料噴射弁14にエンジン出力発生のための主噴射指令を出力し、更に、図2の後噴射制御プログラムを実行することで、後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出し、その算出結果に応じて各気筒の燃料噴射弁14にNOx触媒19への炭化水素供給のための後噴射指令を出力する噴射制御手段として機能する。
【0020】
以下、このECU25によって実行される後噴射制御プログラムの処理内容を図2のフローチャートに従って説明する。本プログラムは、後噴射する直前に実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、後噴射量積算値Xを初期化してX=0とし、次のステップ102で、エンジン回転数センサ27、アクセルセンサ26、排気温度センサ20から出力されるエンジン回転数、アクセル開度、排気温度の信号を読み込む。この後、ステップ103で、エンジン回転数とアクセル開度とに基づいて、エンジン10から排出されるNOx排出量を図3に示すマップデータより算出する。
【0021】
この後、ステップ104で、上記ステップ102で読み込んだ排気温度とステップ103で算出したNOx排出量とに基づいて、後噴射によりNOx触媒19に供給すべき単位時間当りの軽油供給量Z(目標後噴射量に相当)を図4に示すマップデータより算出し、この単位時間当りの軽油供給量Zを1気筒で後噴射する場合の燃料噴射弁14の1ストローク(1噴射動作)当りの後噴射量Y1 を上記ステップ102で読み込んだエンジン回転数を基にして算出する。
【0022】
この後、ステップ105で、エンジン負荷と排気温度とに基づいて、後噴射時期を図5に示すマップデータより算出し、次のステップ106で、エンジン運転条件(エンジン回転数、アクセル開度)と後噴射時期とに基づいて、ECU25のROMに記憶されたマップデータから筒内状態(筒内温度と筒内圧力)を推定する。そして、次のステップ107で、上記ステップ105から推定した筒内温度と筒内圧力とに基づいて、後噴射量の下限設定値と上限設定値を図6に示すマップデータより算出する。
【0023】
この場合、下限設定値と上限設定値は、筒内温度、筒内圧力が高くなるほど大きく設定する。下限設定値は、燃料噴射弁14が精度良く噴射動作できる噴射量の下限値であり、具体的にはエンジンの1気筒の排気量1リットル当り1〜8mm3 /ストローク(望ましくは2〜6mm3 /ストローク)の範囲内で設定し、上限設定値は、後噴射燃料がシリンダ壁に付着しない後噴射量の上限値であり、具体的にはエンジンの1気筒の排気量1リットル当り8〜20mm3 /ストローク(望ましくは8〜12mm3 /ストローク)の範囲内で設定する。例えば、排気量2リットルの4気筒エンジンでは、下限設定値は、0.5〜4mm3 /ストローク、上限設定値は、4〜10mm3 /ストロークの範囲内で設定し、排気量12リットルの8気筒エンジンでは、下限設定値は、1.5〜12mm3 /ストローク、上限設定値は、12〜30mm3 /ストロークの範囲内で設定する。
【0024】
そして、次のステップ108で、上記ステップ104で算出した後噴射量Y1 を前回の後噴射量積算値X(初回処理時はX=0)に積算して後噴射量積算値Xを更新する。この後、ステップ109で、後噴射量積算値Xを前記ステップ107で設定した下限設定値と比較し、後噴射量積算値Xが下限設定値よりも小さければ、ステップ102に戻り、ステップ102からステップ109までの処理を繰り返す。
【0025】
このような処理により、1気筒当りの後噴射量Y1 が下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値Xが下限設定値以上になった時に、ステップ109からステップ110に進み、前記ステップ104で算出した単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とに基づいて、後噴射する気筒数を図7に示すマップデータより算出する。つまり、軽油供給量Zが多いほど、後噴射気筒数を多くし、エンジン回転数が低くなるほど、後噴射気筒数を多くする。そして、このようにして算出した後噴射気筒数と単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とに基づいて1気筒当りの後噴射量Y(1ストローク当り)を算出する。この際、算出した1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値より小さくなる場合には、1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値以上となるまで、後噴射気筒数を減少して1気筒当りの後噴射量Yを算出し直す。
【0026】
この後、ステップ111で、1気筒当りの後噴射量Yを前記ステップ107で設定した上限設定値と比較し、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値よりも大きければ、ステップ112に進み、1気筒当りの後噴射量Yを上限設定値に補正して、ステップ113に進む。また、上記ステップ111で、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値以下であれば、1気筒当りの後噴射量Yを補正せずにステップ113に進む。このステップ113では、上述した処理により算出した1気筒当りの後噴射量Y、後噴射時期、後噴射気筒数に従って後噴射指令を燃料噴射弁14に出力し、後噴射を実行して本プログラムを終了する。
【0027】
後噴射を実行する場合には、後噴射する気筒が一部の気筒に偏らないように後噴射する気筒を随時変更する。例えば、エンジンの全気筒数より少ないN個の気筒で後噴射する場合には、全気筒からN個の気筒を選択する組み合わせを考慮し、その全ての組み合わせで後噴射するように、後噴射する気筒の組み合わせを1又は数サイクル毎に変更する。
【0028】
例えば、4気筒エンジンで2つの気筒で後噴射する場合の後噴射の順序を図8乃至図11に基づいて説明すると、図8に示すように第1気筒と第2気筒からなる後噴射気筒群で1又は数サイクルの間、後噴射した後、図9に示すように別の気筒群である第2気筒と第3気筒からなる後噴射気筒群で1又は数サイクルの間、後噴射する。その後、図10に示すように第3気筒と第4気筒からなる後噴射気筒群で1又は数サイクルの間、後噴射した後、図11に示すように第1気筒と第4気筒からなる後噴射気筒群で1又は数サイクルの間、後噴射する。尚、後噴射気筒群の切り換えの順序は、上記の順序に限定されず、適宜変更しても良いことは言うまでもない。
【0029】
以上説明した実施形態(1)では、触媒活性状態やエンジン運転条件から算出した単位時間当りの軽油供給量Z(目標後噴射量)とエンジン回転数とに基づいて後噴射する気筒数を算出すると共に、1気筒当りの後噴射量Yを算出するようにしたので、軽油供給量Zが多い場合には、後噴射する気筒数を多くして1気筒当りの後噴射量Yを適正範囲内にすることができ、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止できる。これにより、軽油供給量Zが多い場合でも、潤滑油への後噴射燃料の混入を防止できて、潤滑油の寿命を延ばすことができると共に、NOxの還元浄化に必要な後噴射量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上できる。
【0030】
しかも、上記実施形態(1)では、後噴射時期によって筒内の温度や筒内の空気の流れの強さが変化することを考慮し、エンジン負荷と排気温度とに基づいて後噴射時期を算出するようにしたので、エンジン運転状態や触媒活性状態に応じて最適な後噴射時期を設定することができ、後噴射燃料の高改質化とシリンダ壁への後噴射燃料の付着防止の効果を高めることができる。更に、筒内温度や筒内圧力によって筒内に後噴射した燃料の挙動や改質度が異なってくることを考慮し、エンジン運転条件と後噴射時期とに基づいて筒内温度と筒内圧力を推定し、その推定結果に基づいて後噴射量の下限設定値と上限設定値を算出するようにしたので、幅広い運転条件下で後噴射量のばらつきやシリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止することができる。
【0031】
また、後噴射する気筒が一部の気筒に偏らないように後噴射する気筒を随時変更するようにしたので、全ての気筒の燃料噴射弁14をほぼ均等に使用して後噴射を行うことができ、後噴射が特定の気筒に偏ることによる燃料噴射弁14の早期劣化を防止することができ、耐久性を向上できる。
尚、本実施形態(1)では、後噴射する気筒数を、単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とをパラメータとする図7の二次元マップより算出したが、燃料圧力センサ12で検出した燃料圧力と単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とをパラメータとする三次元マップより後噴射する気筒数を算出するようにしても良い。例えば、後噴射時の燃料圧力が高い場合には、後噴射する気筒数を多くして、1気筒当りの後噴射量を少なくする。これにより、後噴射時の燃料圧力が高い場合でも、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止することができる。
[実施形態(2)]
前記実施形態(1)では、単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とに基づいて、後噴射する気筒数を図7のマップデータより算出したが、図12に示す実施形態(2)では、後噴射量積算値Xと触媒活性状態を表すNOx触媒19出口の排気温度Tg (触媒温度)に基づいて、後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出し、触媒活性状態に適した改質度の後噴射燃料をNOx触媒19に供給する。以下、本実施形態(2)で実行する図12の後噴射制御プログラムの処理内容を説明する。
【0032】
図12の後噴射制御プログラムにおいても、前述した図2のステップ101〜109と同じ処理を行い、後噴射によりNOx触媒19に供給すべき単位時間当りの軽油供給量Zを算出すると共に、1気筒当りの後噴射量Y1 (1ストローク当り)を算出し、この後噴射量Y1 の積算値Xが下限設定値以上になるまで後噴射量Yを積算する(ステップ120)。そして、後噴射量積算値Xが下限設定値以上になれば、ステップ121に進み、排気温度センサ20で検出したNOx触媒19出口の排気温度Tg (触媒温度)を設定温度T1 と比較する。ここで、設定温度T1 は、最大NOx浄化率を示す触媒温度(好ましくは240℃〜270℃)に設定されている。
【0033】
このステップ121で、排気温度Tg が設定温度T1 よりも高ければ、ステップ122に進み、後噴射気筒数を前回の気筒数より1気筒増加させてステップ124に進む。これに対し、排気温度Tg が設定温度T1 以下であれば、ステップ123に進み、後噴射気筒数を前回の気筒数より1気筒減少させてステップ124に進む。
【0034】
このステップ124では、上記ステップ122又は123で設定した後噴射気筒数と単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とに基づいて1気筒当りの後噴射量Y(1ストローク当り)を算出する。この後、ステップ125で、1気筒当りの後噴射量Yを下限設定値と比較し、1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値以上であれば、ステップ126に進むが、1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値よりも小さければ、ステップ123に戻り、後噴射気筒数を1気筒減少させて1気筒当りの後噴射量Yを算出し直す(ステップ124)。
【0035】
このようにして1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値以上になれば、ステップ126に進み、1気筒当りの後噴射量Yを上限設定値と比較し、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値よりも大きければ、ステップ127に進み、1気筒当りの後噴射量Yを上限設定値に補正して、ステップ128に進む。また、上記ステップ126で、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値以下であれば、1気筒当りの後噴射量Yを補正せずにステップ128に進む。このステップ128では、上述した処理により算出した1気筒当りの後噴射量Y、後噴射時期、後噴射気筒数に従って後噴射指令を燃料噴射弁14に出力し、後噴射を実行して本プログラムを終了する。後噴射を実行する場合には、前記実施形態(1)と同じく、後噴射する気筒が一部の気筒に偏らないように後噴射する気筒を随時変更する。
【0036】
以上説明した実施形態(2)では、排気温度センサ20で検出したNOx触媒19出口の排気温度Tg を触媒温度の代用データとして検出し、排気温度Tg が設定温度T1 以下の時は、後噴射気筒数を増加し、1気筒当りの後噴射量を少なくすることで、後噴射燃料が筒内から受ける単位体積当りの熱量を多くして、後噴射燃料の改質を促進する。これにより、低沸点炭化水素の割合を高めた燃料をNOx触媒19に供給して、NOx浄化率を高める。
【0037】
また、排気温度Tg が設定温度T1 よりも高い時は、後噴射気筒数を少なくして1気筒当りの後噴射量を多くすることで、後噴射燃料が筒内から受ける単位体積当りの熱量を相対的に少なくして、低沸点炭化水素の割合を少なくした燃料をNOx触媒19に供給する。これにより、NOx触媒19で後噴射燃料が燃焼することを防いで、NOx浄化率の低下を防ぐ。
[実施形態(3)]
実施形態(3)では、図13の後噴射制御プログラムを実行することで、燃料圧力センサ12で検出したコモンレール16内の燃料圧力を考慮して、後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量Yを算出する。以下、図13の後噴射制御プログラムの処理内容を説明する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ131で、後噴射量積算値Xを初期化してX=0とし、次のステップ132で、エンジン回転数センサ27、アクセルセンサ26、排気温度センサ20、燃料圧力センサ12から出力されるエンジン回転数、アクセル開度、排気温度、燃料圧力の信号を読み込む。この後、ステップ133で、エンジン回転数とアクセル開度とに基づいて、エンジン10から排出されるNOx排出量を図3に示すマップデータより算出する。
【0038】
この後、ステップ134で、上記ステップ132で読み込んだ排気温度とステップ133で算出したNOx排出量とに基づいて、後噴射によりNOx触媒19に供給すべき単位時間当りの軽油供給量Z(目標後噴射量に相当)を図4に示すマップデータより算出し、この単位時間当りの軽油供給量Zを1気筒で後噴射する場合の燃料噴射弁14の1ストローク(1噴射動作)当りの後噴射量Y1 を上記ステップ132で読み込んだエンジン回転数を基にして算出する。
【0039】
この後、ステップ135で、エンジン負荷と排気温度とに基づいて、後噴射時期を図5に示すマップデータより算出し、次のステップ136で、上記ステップ134で算出した後噴射量Y1 を前回の後噴射量積算値Xに積算して後噴射量積算値Xを更新する。この後、ステップ137で、後噴射量積算値Xを予め設定された下限設定値と比較し、後噴射量積算値Xが下限設定値よりも小さければ、ステップ132に戻り、ステップ132からステップ137までの処理を繰り返す。ここで、下限設定値は、燃料噴射弁14が精度良く噴射動作できる噴射量の下限値であるエンジンの1気筒の排気量1リットル当り1〜8mm3 /ストローク(望ましくは2〜6mm3 /ストローク)の範囲内で設定されている。
【0040】
このような処理により、1気筒当りの後噴射量Y1 が下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値Xが下限設定値以上になった時に、ステップ137からステップ138に進み、前記ステップ134で算出した単位時間当りの軽油供給量Zと燃料圧力とに基づいて、後噴射する気筒数を図14に示すマップデータより算出する。つまり、軽油供給量Zが多いほど、後噴射気筒数を多くし、燃料圧力が高くなるほど、後噴射気筒数を多くする。そして、このようにして算出した後噴射気筒数と単位時間当りの軽油供給量Zとエンジン回転数とに基づいて1気筒当りの後噴射量Y(1ストローク当り)を算出する。この際、算出した1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値より小さくなる場合には、1気筒当りの後噴射量Yが下限設定値以上となるまで、後噴射気筒数を減少して1気筒当りの後噴射量Yを算出し直す。
【0041】
この後、ステップ139で、1気筒当りの後噴射量Yを予め設定された上限設定値と比較し、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値よりも大きければ、ステップ140に進み、1気筒当りの後噴射量Yを上限設定値に補正して、ステップ141に進む。ここで、上限設定値は、後噴射燃料がシリンダ壁に付着しない後噴射量の上限値であるエンジンの1気筒の排気量1リットル当り8〜20mm3 /ストローク(望ましくは8〜12mm3 /ストローク)の範囲内で設定されている。
【0042】
また、上記ステップ139で、1気筒当りの後噴射量Yが上限設定値以下であれば、1気筒当りの後噴射量Yを補正せずにステップ141に進む。このステップ141では、上述した処理により算出した1気筒当りの後噴射量Y、後噴射時期、後噴射気筒数に従って後噴射指令を燃料噴射弁14に出力し、後噴射を実行して本プログラムを終了する。後噴射を実行する場合には、前記実施形態(1)と同じく、後噴射する気筒が一部の気筒に偏らないように後噴射する気筒を随時変更する。
【0043】
以上説明した実施形態(3)では、後噴射時の燃料圧力が高い場合には、後噴射する気筒数を多くして、1気筒当りの後噴射量を少なくすることで、シリンダ壁への後噴射燃料の付着を防止できる。これにより、後噴射時の燃料圧力が高い場合でも、潤滑油への後噴射燃料の混入を防止できて、潤滑油の寿命を延ばすことができると共に、NOx触媒19への炭化水素の供給量を目標値に合わせて精度良く制御することができ、NOx浄化率を向上できる。
【0044】
尚、本実施形態(3)では、下限設定値と上限設定値を予め設定したが、前記実施形態(1)と同じく、図6に示すマップデータより算出しても良い。この際、燃料圧力を考慮して下限設定値と上限設定値を算出するようにしても良い。
また、本実施形態(3)では、後噴射する気筒数を、単位時間当りの軽油供給量Zと燃料圧力とをパラメータとする図14の二次元マップより算出したが、単位時間当りの軽油供給量Zと燃料圧力とエンジン運転状態(エンジン回転数等)とをパラメータとする三次元マップより後噴射する気筒数を算出するようにしても良い。
【0045】
また、図1のシステム構成例では、NOx触媒19下流側に排気温度センサ20を設置して、NOx触媒19下流の排気温度を触媒温度の代用として検出するようにしたが、排気温度センサ20の設置場所は、NOx触媒19の内部又は上流側であっても良く、この場合でも、検出した排気温度を、触媒温度として代用できる。
【0046】
尚、上記各実施形態は、いずれも本発明を4気筒ディーゼルエンジンに適用したものであるが、気筒数は4気筒に限定されず、他の気筒数であっても良いことは言うまでもない。また、本発明を適用可能な内燃機関は、ディーゼルエンジンに限定されず、筒内噴射(直噴)式ガソリンエンジンにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御システム全体の構成図
【図2】実施形態(1)における後噴射制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図3】エンジン回転数とアクセル開度からNOx排出量を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【図4】排気温度とNOx排出量から単位時間当りの軽油供給量を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【図5】エンジン負荷と排気温度から後噴射時期を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【図6】筒内圧力と筒内温度から下限設定値と上限設定値を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【図7】エンジン回転数と軽油供給量Zから後噴射する気筒数を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【図8】後噴射する気筒の順序の一例を示すタイムチャート(その1)
【図9】後噴射する気筒の順序の一例を示すタイムチャート(その2)
【図10】後噴射する気筒の順序の一例を示すタイムチャート(その3)
【図11】後噴射する気筒の順序の一例を示すタイムチャート(その4)
【図12】実施形態(2)における後噴射制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図13】実施形態(3)における後噴射制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図14】燃料圧力と軽油供給量Zから後噴射する気筒数を求めるマップデータの一例を概念的に示す図
【符号の説明】
10 ディーゼルエンジン(内燃機関)
11 吸気管
12 燃料圧力センサ(燃料圧力検出手段)
13 吸気マニホールド
14 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
17 排気マニホールド(排気通路)
18 排気管(排気通路)
19 NOx触媒(触媒)
20 排気温度センサ(触媒活性状態検出手段)
25 ECU(噴射制御手段)
26 アクセルセンサ(運転状態検出手段)
27 エンジン回転数センサ(運転状態検出手段)。

Claims (8)

  1. 内燃機関の各気筒毎に燃料噴射手段を設けると共に、前記内燃機関の排気通路に排気中の窒素酸化物を還元浄化する触媒を設け、前記各気筒の燃料噴射手段に機関出力発生のための主噴射指令を出力すると共に少なくとも1つの気筒の燃料噴射手段に前記触媒への炭化水素供給のための後噴射指令を出力する噴射制御手段を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記触媒の活性状態を検出する触媒活性状態検出手段と
    を備え、
    前記噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて前記触媒へ供給する炭化水素量(以下「目標後噴射量」という)を算出すると共に後噴射時期を設定し、更に前記目標後噴射量と前記運転状態検出手段の検出値とに基づいて後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出し、この算出された前記1気筒当りの後噴射量を、予め設定された上限設定値と比較し、前記上限設定値よりも大きければ、前記1気筒当りの後噴射量を前記上限設定値に補正して、前記燃料噴射手段に後噴射指令を出力するとともに、前記上限設定値以下であれば前記1気筒当りの後噴射量を、前記燃料噴射手段に後噴射指令を出力することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記噴射制御手段は、1気筒当りの後噴射量の下限設定値と前記上限設定値を設定し、算出した1気筒当りの後噴射量が下限設定値と前記上限設定値の範囲内の場合にのみ後噴射指令を出力することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記噴射制御手段は、1気筒当りの後噴射量が前記下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値が下限設定値以上になった時に後噴射指令を出力し、1気筒当りの後噴射量が前記上限設定値を超えた場合は、1気筒当りの後噴射量を上限設定値に補正して後噴射指令を出力することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記下限設定値は、前記内燃機関の1気筒の排気量1リットル当り1〜8mm3/ストロークの範囲内で設定され、前記上限設定値は、1気筒の排気量1リットル当り8〜20mm3/ストロークの範囲内で設定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記後噴射時期とに基づいて各気筒の筒内状態を推定し、推定した各気筒の筒内状態に基づいて前記下限設定値と前記上限設定値を設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記後噴射時期に基づいて推定した各気筒の筒内圧力又は筒内温度が高くなるほど前記下限設定値と前記上限設定値を大きく設定することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 内燃機関の各気筒毎に燃料噴射手段を設けると共に、前記内燃機関の排気通路に排気中の窒素酸化物を還元浄化する触媒を設け、前記各気筒の燃料噴射手段に機関出力発生のための主噴射指令を出力すると共に少なくとも1つの気筒の燃料噴射手段に前記触媒への炭化水素供給のための後噴射指令を出力する噴射制御手段を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記触媒の活性状態を検出する触媒活性状態検出手段と
    を備え、
    前記噴射制御手段は、前記運転状態検出手段の検出値と前記触媒活性状態検出手段の検出値に基づいて前記触媒へ供給する炭化水素量(以下「目標後噴射量」という)を算出すると共に後噴射時期を設定し、更に前記目標後噴射量と前記運転状態検出手段の検出値とに基づいて後噴射する気筒数と1気筒当りの後噴射量を算出し、その算出結果に応じて、 前記燃料噴射手段に後噴射指令を出力するものであって、
    前記1気筒当りの後噴射量は、下限設定値より小さい場合は、後噴射を中止して数サイクル分の後噴射量を積算し、その積算値が前記下限設定値以上になった時に前記後噴射指令を出力し、前記1気筒当りの後噴射量が、上限設定値を超えた場合は、前記1気筒当りの後噴射量を前記上限設定値に補正して前記後噴射指令を出力し、
    前記下限設定値と前記上限設定値とは、前記運転状態検出手段の検出値と前記後噴射時期に基づいて推定した各気筒の筒内圧力又は筒内温度に基づいて、設定されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記下限設定値および前記上限設定値は、前記筒内圧力又は前記筒内温度が高くなるほど、大きく設定されることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
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