JP6008796B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に燃焼室内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁及び点火プラグを備え、燃焼室内に供給される混合気を、点火プラグによる点火によって局所的に燃焼させ、燃焼室内の混合気温度を上昇させて混合気全体を着火させる火種着火燃焼モードでの運転が可能な内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、燃焼室内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁及び点火プラグを備え、燃焼室内に供給される混合気を、点火プラグによる点火によって局所的に燃焼させ、燃焼室内の混合気温度を上昇させて混合気全体を着火させる火種着火燃焼モードでの運転を行う内燃機関の制御装置が示されている。この装置によれば、例えば機関の高負荷運転領域では、点火プラグによる火花点火燃焼モードでの運転が行われ、所定の部分負荷運転領域において上記火種着火燃焼モードでの運転が行われる。
特開2002−161780号公報
特許文献1に示される装置では、局所的な燃焼を発生させるために筒内燃料噴射弁によって噴射する燃料量については具体的な開示がなく、局所的な第1段階の火花着火燃焼から混合気全体の着火による第2段階の燃焼へ確実に移行させ、常に安定した燃焼を得るためには、より具体的な検討が必要であった。また、安定した燃焼を得るために燃料噴射量を増加させると、NOx排出量が増加するという弊害があるため、燃料噴射量の設定においてはこの点も考慮する必要がある。
本発明は上述した点に着目してなされたものであり、局所的な火花着火燃焼から混合気全体の着火燃焼へ確実に移行させて安定した燃焼を実現するとともに、良好な排気特性を維持することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、吸気ポート(2a)に燃料を噴射するポート燃料噴射手段(6P)と、燃焼室内に燃料を噴射する筒内燃料噴射手段(6D)と、燃焼室内に設けられた点火手段(7)とを備え、前記燃焼室内に供給される燃料と空気の混合気を、前記点火手段による点火によって局所的に燃焼させ、前記燃焼室内の混合気温度(TGAS)を上昇させて前記混合気全体を着火させる火種着火燃焼モードでの運転が可能な内燃機関の制御装置において、前記筒内燃料噴射手段(6D)によって圧縮上死点近傍において燃料噴射を実行し、該噴射された燃料を前記点火手段(7)を用いて着火させることにより局所的な燃焼を発生させて前記火種着火燃焼モードでの運転を実行する燃焼制御手段を備え、前記筒内燃料噴射手段による1行程当たりの燃料噴射量QTRG[mm3/st]は下記式(A)を満たすように設定されることを特徴とする:
V×8×10-4≦QTRG≦3.7/N (A)
ここで、Vは1気筒当たりの排気量[cc],Nは前記機関の気筒数である。
この構成によれば、燃料噴射量QTRGを下限値(V×8×10-4)以上とすることで、混合気全体の着火燃焼への確実な移行を実現する熱量を発生させることができ、上限値(3.7/N)以下とすることで、発熱量が大きくなってNOx排出量が増加することを抑制できる。その結果、最小限の燃料噴射量で安定した混合気全体の着火燃焼を実現するとともに良好な排気特性を維持し、それによって燃費の向上効果も得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射量QTRGの下限値は、燃焼時の発熱量によって筒内ガス温度(TGAS)が50[°K]上昇するように設定されることを特徴とする。
この構成によれば、筒内ガス温度を50[°K]上昇させることによって、安定した混合気全体の着火燃焼を実現することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記筒内燃料噴射手段と前記点火手段との距離L[mm]は、下記式(B)により設定されることを特徴とする:
L=−7×N+61 (B)。
この構成によれば、筒内燃料噴射手段と点火手段との距離L[mm]が式(B)を用いて設定されるので、燃料噴射量QTRGを上限値(3.7/N)以下としてNOx排出量を抑制しつつ火花着火燃焼を確実に発生させることができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関とその制御装置の構成を示す図である。 燃料噴射弁(6D,6P)の配置を示す図である。 火種着火燃焼モードでの運転を行うエンジン運転領域(HCCI)を示す図である。 圧縮行程における燃焼室内のガス温度(TGAS)の推移を示すタイムチャートである。 1気筒当たりの排気量Vと直噴燃料噴射量の下限値(QTRGMIN)との関係を示す図である。 火花着火による発熱量(HQTRG)とNOx発生量(MNOx)との関係を示す図である。 気筒数(N)と、直噴燃料噴射量の上限値(QTRGMAX)との関係を示す図である。 筒内燃料噴射弁(6D)と点火プラグ(7)との距離(L)の設定手法を説明するための図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる内燃機関とその制御装置の構成を示す図である。図1において、4気筒を有する内燃機関(以下単に「エンジン」という)1は、吸気弁及び排気弁と、これらを駆動するカムを備えるとともに、弁作動特性可変機構40を備えている。弁作動特性可変機構40は、吸気弁の弁リフト量(最大リフト量)及び開角(開弁期間)を、高速用作動特性と低速用作動特性とに切り換える吸気弁リフト量可変機構と、排気弁の弁リフト量(最大リフト量)及び開角(開弁期間)を、高速用作動特性と低速用作動特性とに切り換える排気弁リフト量可変機構と、吸気弁を駆動するカムの、クランク軸回転角度を基準とした作動位相を連続的に変更することにより、吸気弁の作動位相を変更する吸気弁作動位相可変機構と、排気弁を駆動するカムの、クランク軸回転角度を基準とした作動位相を連続的に変更することにより排気弁の作動位相と変更する排気弁作動位相可変機構とを有する。
エンジン1の吸気通路2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3には、スロットル弁3を駆動するアクチュエータ8が接続されており、アクチュエータ8は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)5によりその作動が制御される。
エンジン1は、各気筒の吸気弁の少し上流側に気筒毎に設けられ、吸気通路2の吸気ポート内に燃料を噴射するポート燃料噴射弁6Pと、各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射弁6Dとを備えている。各噴射弁6P,6Dは図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により開弁時期(燃料噴射時期)及び開弁時間(燃料噴射時間)が制御される。エンジン1の各気筒の点火プラグ7は、ECU5に接続されており、ECU5は点火プラグ7に点火信号を供給し、点火時期制御を行う。
スロットル弁3の上流側には、吸入空気量GAIR[g/sec]を検出する吸入空気量センサ11及び吸気温TAを検出する吸気温センサ12が設けられている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度THを検出するスロットル弁開度センサ13が連結されている。スロットル弁3の下流には吸気圧PBAを検出する吸気圧センサ14が取付けられており、エンジン1の本体には、エンジン冷却水温TWを検出するエンジン冷却水温センサ15が取り付けられている。エンジン1の各気筒の燃焼室には燃焼室内の圧力(筒内圧)PCYLを検出する筒内圧センサ16が設けられている。さらに、エンジン1の排気通路4には、及び排気温度TEを検出する排気温センサ18が設けられている。これらのセンサ11〜16、18の検出信号は、ECU5に供給される。なお、排気通路4には排気浄化装置(図示せず)が設けられている。
ECU5には、エンジン1の回転に同期する角度パラメータを検出する回転角度パラメータ検出部17が接続されており、回転角度パラメータ検出部17は、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ、エンジン1の吸気弁を駆動するカムが固定された吸気カム軸の回転角度を検出する吸気カム角度位置センサ、及びエンジン1の排気弁を駆動するカムが固定された排気カム軸の回転角度を検出する排気カム角度位置センサを有する。回転角度パラメータ検出部17により、クランク軸の回転角度及び各カム軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサは、一定クランク角周期毎(例えば6度周期)に発生するパルス(以下「CRKパルス」という)と、クランク軸の所定角度位置を特定するパルスと、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)で発生するパルス(以下「TDCパルス」という)とを出力する。これらのパルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。吸気カム角度位置センサ及び排気カム角度位置センサは、それぞれ吸気カム軸及び排気カム軸が所定角度(例えば1度)回転する毎にパルスを出力する。吸気カム角度位置センサの出力と、クランク角度位置センサより出力との相対関係から、吸気弁の作動位相が検出され、排気カム角度位置センサの出力と、クランク角度位置センサより出力との相対関係から、排気弁の作動位相が検出される。
ECU5には、エンジン1によって駆動される車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセルペダル操作量」という)APを検出するアクセルセンサ31、当該車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ32、及び大気圧PAを検出する大気圧センサ33が接続されている。これらのセンサ31〜33の検出信号は、ECU5に供給される。
弁作動特性可変機構40は、吸気弁及び排気弁の最大リフト量及び開角(以下単に「リフト量」という)を、高速用作動特性と低速用作動特性とに切り換えるためのリフト量制御アクチュエータと、吸気弁及び排気弁の作動位相を連続的に変更するの作動位相制御アクチュエータとを備えており、それらの制御アクチュエータの作動は、ECU5により制御される。弁作動特性可変機構40としては、例えば特許2619696号公報、特開2008−106654号公報などに示される公知の動弁機構を使用することができる。
なお、図示は省略しているが排気の一部を排気通路4から吸気通路2に還流する排気還流機構が設けられている。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)、CPUで実行される演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路のほか、各種アクチュエータ、燃料噴射弁6P,6D、点火プラグ7に駆動信号を供給する出力回路を備えている。
ECU5のCPUは、上記センサの検出信号に応じて、スロットル弁3の開度制御、燃料噴射制御(燃料噴射弁6P,6Dによる燃料噴射時期及び燃料噴射時間の制御)、点火時期制御、及び吸気弁及び排気弁の作動特性制御を行う。
図2は、ポート燃料噴射弁6P、筒内燃料噴射弁6D及び点火プラグ7の取り付け位置を説明するための図であり、ポート燃料噴射弁6Pは、吸気ポート2a内に燃料を噴射可能に、吸気弁21の少し上流側に配置され、筒内燃料噴射弁6Dは吸気弁21の近傍であって、点火プラグ7から距離Lを隔てた位置に配置され、点火プラグ7はエンジン1の気筒1aの頂部に配置されている。筒内燃料噴射弁6Dは、図に破線で示すように点火プラグ7に向けて燃料を噴射できる位置に単一の燃料噴射孔を有する。距離Lは、燃料噴射孔から点火プラグ7の放電電極までの距離として定義される。
本実施形態では、エンジン運転状態に応じて、前述した火種着火燃焼モードによる運転と、通常の火花点火燃焼モードによる運転とを切り換えて実行する。以下の説明では火種着火燃焼モードによる運転を「HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition)運転」といい、火花点火燃焼モードによる運転を「SI(Spark Ignition)運転」という。HCCI運転では、火花点火によって発生する局所的な燃焼(以下「火種燃焼」という)によって混合気(筒内ガス)の温度を上昇させて混合気全体の着火燃焼を発生させる運転が行われる。また、HCCI運転では、吸排気弁のリフト量を低速用作動特性に設定して内部排気還流量を増加させ、火花点火前の筒内ガス温度を高める制御が行われる。HCCI運転を行うことにより燃焼温度を低下させ、粒子状物質及びNOxの排出量を低減することができる。
図4は、エンジン回転数NE及びエンジン1の要求トルクTRQによって定義されるエンジン運転領域を示す図であり、HCCI運転を行う運転領域は、比較的低負荷の運転領域であり、ハッチングを付して示されている。HCCI運転領域以外の領域は、SI運転領域である。要求トルクTRQは、アクセルペダル操作量APにほぼ比例するように設定される。
HCCI運転では、圧縮上死点近傍において火種燃焼が行われるように、筒内燃料噴射弁6Dによる燃料噴射及び点火プラグ7による点火が行われる。火種燃焼を行うための、筒内燃料噴射弁6Dによる燃料噴射量(以下「火種燃料噴射量」という)QTRGは、混合気全体の着火燃焼を確実に発生させることができる値に設定され、要求トルクTRQに応じて必要となる燃料は、ポート燃料噴射弁6Pによる燃料噴射によって供給される。
火種燃料噴射量QTRGの最適な設定手法、及び火種燃料噴射量QTRGと関連する筒内燃料噴射弁6Dと点火プラグ7との距離L(図2参照)の最適な設定手法について、以下に説明する。
図4は、圧縮行程における燃焼室内のガス温度TGASの推移を示すタイムチャート(横軸はクランク角度CA,「0」は圧縮上死点に対応する)であり、実線は圧縮による温度上昇特性を示し、破線は火種燃焼によって発生する熱に起因する温度上昇特性を示す。図4に示すTCIGが、確実に混合気全体の着火が発生するガス温度TGASを示しており、ガス温度TGASが上昇温度DTRISE以上高くなるように、火種燃焼による発熱量HQTRGを設定することにより、混合気全体の着火燃焼を確実に発生させることができる。図4に示すCAIGが混合気全体の着火時期に相当する。
そこで本実施形態では、火種燃焼を発生させる火種燃料噴射量QTRGの下限値QTRGMIN[mm3/st]を下記式(1)により設定する。[mm3/st]は、1行程当たりの燃料噴射体積を示す単位である。本実施形態では、圧縮行程で1回の噴射が行われるので、1回の噴射によって噴射される燃料の体積を示す。
QTRGMIN=V×8×10-4 (1)
ここで、Vは1気筒当たりの排気量[cc]である。
図5は、上記上昇温度DRTRISEを50°Kとして求められた排気量Vと下限値QTRGMINとの関係を示す図であり、この図に示す関係を数式で表すことにより、式(1)が得られる。
火種燃料噴射量QTRGを下限値QTRGMIN以上に設定することによって、着火時期CAIGにおいて安定して混合気全体の着火燃焼を発生させることができる。
次に火種燃料噴射量QTRGの上限値QTRGMAXの設定手法を説明する。本実施形態では、火種燃焼に起因する単位時間当たりのNOx排出量MNOx[mg/sec]がNOx排出量上限値MNOxLH以下となるように上限値QTRGMAXを設定する。
図6は、火種燃焼による発熱量HQTRG[J]とNOx排出量MNOxとの関係を示す図であり、発熱量HQTRGが増加するほどNOx排出量MNOxが増加する。現状のNOx排出量上限値MNOxLHは、JC08モードの走行で0.12[mg/sec]であるので、発熱量HQTRGは、図6から明らかなように1気筒当たり25[J]以下とする必要がある。すなわち、エンジン全体では100[J]以下とする必要があることから、気筒数をNとすると、上限値QTRGMAXは下記式(2)で与えられる。式(2)は、燃料1[mm3]当たりの発熱量を27.0[J]として得られたものである。図7は式(2)の関係を図示したものである。
QTRGMAX=3.7/N (2)
以上のことから、火種燃料噴射量QTRGは下記式(3)を満たすように設定することにより、安定して混合気全体の着火燃焼を発生させるとともにNOx排出量MNOxをNOx排出量上限値MNOxLH以下に抑制することが可能となる。
V×8×10-4≦QTRG≦3.7/N (3)
次に筒内燃料噴射弁6Dと点火プラグ7との距離Lの設定手法について説明する。
図8(a)は、距離Lと発熱量HQTRGとの関係を示す図(4気筒エンジン)である。距離Lが増加するほど、筒内燃料噴射弁6Dのペネトレーション確保の観点から噴射量QTRGを増加させる必要があるため、発熱量HQTRGが増加する。図8(a)に示す関係は、下記式(4)で表すことができる。
HQTRG=10-4×L4−0.0084×L3+0.26×L2
−3.1×L+26.5 (4)
また上述したようにNOx排出量MNOxを抑制する観点から下記式(5)を満たす必要がある。
HQTRG≦100/N (5)
式(4)及び(5)から、距離Lは下記式(6)で示されるように設定する必要がある。
L≦−7×N+61 (6)
距離Lは短すぎると火花点火による着火が起きにくくなることから、下記式(6a)で示すように式(6)の上限の値に設定することが望ましい。
L=−7×N+61 (6a)
図8(b)は、距離LとNOx排出量MNOxとの関係を示す図であり、4気筒エンジンでは、式(6a)によって算出される33[mm]に設定することによって、NOx排出量MNOxを0.12[mg/sec]以下となることが確認できる。
以上のように本実施形態では、火種燃料噴射量QTRGを下限値QTRGMIN(V×8×10-4)以上とすることで、混合気全体の着火燃焼への確実な移行を実現する温度上昇を発生させることができ、上限値QTRGMAX(3.7/N)以下とすることで、発熱量が大きくなってNOx発生量が増加することを抑制できる。その結果、最小限の燃料噴射量で安定した混合気全体の着火燃焼を実現するとともに良好な排気特性を維持し、それによって燃費の向上効果も得ることができる。
また火種燃料噴射量QTRGを下限値QTRGMIN以上とすることにより、燃焼室内のガス温度TGASを50[°K]上昇させ、安定した混合気全体の着火燃焼を実現することが可能となる。
また筒内燃料噴射弁6Dと点火プラグ7との距離L[mm]を式(6a)を用いて設定するようにしたので、燃料噴射量QTRGを上限値QTRGMAX(3.7/N)以下としてNOx排出量を抑制しつつ火花による火種燃焼を確実に発生させることができる。
本実施形態では、筒内燃料噴射弁6Dが筒内燃料噴射手段に相当し、点火プラグ7が点火手段に相当し、ECU5が燃焼制御手段を構成する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では4気筒エンジンの例を示したが、気筒数をNで示した通り、気筒数に拘わらず本発明の適用が可能である。また本発明の構成は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどにも適用が可能である。
1 内燃機関
2 吸気通路
2a 吸気ポート
5 電子制御ユニット(燃焼制御手段)
6D 筒内燃料噴射弁(筒内燃料噴射手段)
6P ポート燃料噴射弁
7 点火プラグ(点火手段)

Claims (3)

  1. 吸気ポートに燃料を噴射するポート燃料噴射手段と、燃焼室内に燃料を噴射する筒内燃料噴射手段と、燃焼室内に設けられた点火手段とを備え、前記燃焼室内に供給される燃料と空気の混合気を、前記点火手段による点火によって局所的に燃焼させ、前記燃焼室内の混合気温度を上昇させて前記混合気全体を着火させる火種着火燃焼モードでの運転が可能な内燃機関の制御装置において、
    記筒内燃料噴射手段によって圧縮上死点近傍において燃料噴射を実行し、該噴射された燃料を前記点火手段を用いて着火させることにより局所的な燃焼を発生させて前記火種着火燃焼モードでの運転を実行する燃焼制御手段を備え、
    前記筒内燃料噴射手段による1行程当たりの燃料噴射量QTRG[mm3/st]は下記式を満たすように設定されることを特徴とする内燃機関の制御装置:
    V×8×10-4≦QTRG≦3.7/N
    ここで、Vは1気筒当たりの排気量[cc],Nは前記機関の気筒数である。
  2. 前記燃料噴射量QTRGの下限値は、燃焼時の発熱量によって筒内ガス温度が50[°K]上昇するように設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記筒内燃料噴射手段と前記点火手段との距離L[mm]は、下記式により設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置:
    L=−7×N+61。
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