JP4039212B2 - ヘッドランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、可動シェードの姿勢を切り替えることによりすれ違い用の配光パターンと走行用の配光パターンとが切り替わって得られる、たとえば、プロジェクタタイプの2灯式のヘッドランプであって、可動シェードをロービーム姿勢に確実に位置させるストッパ手段を備えたヘッドランプにかかるものである。特に、この発明は、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度において製品ごとのばらつきがほとんどなく、位置決め精度を向上させることができるヘッドランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2灯式のヘッドランプは、従来からある(たとえば、特許文献参照)。以下、この2灯式のヘッドランプについて説明する。2灯式のヘッドランプは、一般に、1個の光源(2)と、前記1個の光源(2)からの光を反射させるリフレクタ(1)と、前記リフレクタ(1)からの反射光を前方に照射する集光レンズ(3)と、前記集光レンズ(3)からの照射光をロービームとハイビームとに切り替える可動シェード(4)と、前記可動シェード(4)をロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替える切替手段としてのソレノイド(6)およびスプリング(17)と、を備えるものである。
【0003】
つぎに、前記の2灯式のヘッドランプの作用について説明する。光源(2)を点灯する。すると、光源(2)からの光がリフレクタ(1)で反射される。その反射光が集光レンズ(3)を経て前方に照射される。そして、切替手段としてのソレノイド(6)およびスプリング(17)の作動により、可動シェード(4)を、ロービーム姿勢またはハイビーム姿勢に切り替える。すると、照射光がロービームまたはハイビームとに切り替わる。この結果、ロービームにより所定のすれ違い用の配光パターン、または、ハイビームにより所定の走行用の配光パターンがそれぞれ切り替わって得られる。
【0004】
【特許文献】
米国特許第5899559号公報(図1、図2、図4、図6、第2欄第66行目〜第5欄第29行目)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記の2灯式のヘッドランプにおいては、可動シェード(4)がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、この可動シェード(4)をロービーム姿勢に位置させるストッパ手段が何ら開示されていない。
【0006】
そこで、この出願人は、可動シェードをロービーム姿勢に確実に位置させることができるストッパ手段を備えたヘッドランプ(特願2002−176014)を先に出願した。このヘッドランプにおけるストッパ手段は、可動シェード(10、11)がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、可動シェード(10、11)側の可動当接部(25)が固定側の固定当接部(18)に面接触して、可動シェード(10、11)をロービーム姿勢に確実に位置させるものである。
【0007】
この発明は、先の出願のヘッドランプの改良にかかり、その目的とするところは、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度において製品ごとのばらつきがほとんどなく、位置決め精度を向上させることができるヘッドランプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、可動シェードがハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、可動シェード側の可動当接部が固定側の固定当接部に当接して、可動シェードをロービーム姿勢に位置させるストッパ手段を備え、このストッパ手段の可動当接部、固定当接部のいずれか一方に当接平面が設けられており、他方に当接平面に線接触するビードが設けられている、ことを特徴とする。
【0009】
この結果、請求項1にかかる発明は、可動シェードがロービーム姿勢に切り替わったとき、可動シェード側の可動当接部が固定側の固定当接部に当接するので、可動シェードをロービーム姿勢に確実に位置させることができる。特に、請求項1にかかる発明は、可動当接部が固定当接部に当接したときに、ビードが当接平面に線接触するので、可動当接部(25)が固定当接部(18)に面接触する場合と比較すると、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度が向上される。
【0010】
すなわち、ビードが当接平面に接触する線接触状態は、可動当接部(25)が固定当接部(18)に接触する面接触状態と比較して、多少の製造誤差があってもほぼ均一の接触状態が得られる。このために、請求項1にかかる発明は、多少の製造誤差があっても、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度においてはほとんどばらつきがない。これにより、請求項1にかかる発明は、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度において製品ごとのばらつきがほとんどなく、位置決め精度を向上させることができる。
【0011】
また、請求項2にかかる発明は、ビードが、ほぼ末広がりの2直線、すなわち、ハの字からなる、ことを特徴とする。
【0012】
この結果、請求項2にかかる発明は、ビードが当接平面にハの字の状態で当接するので、ハの字の2本のビードで囲まれた面範囲において、可動当接部が固定当接部に当接保持されることとなる。このために、請求項2にかかる発明は、可動シェードが当接平面上の軸でかつ切替方向に対して交差する軸回りに、すなわち、前後左右(切替方向を上下方向とした場合の前後左右)に傾くのを確実に防ぐことができる。これにより、請求項2にかかる発明は、可動シェードが自動車の走行時の振動などで前後左右に傾くのを防ぐことができるので、可動シェードのロービーム姿勢を確実に安定保持することができ、自動車の走行時においてすれ違い用の配光パターンのぶれがない。
【0013】
また、請求項2にかかる発明は、2直線のビードをハの字に設けたので、ハの字の2直線のビードの間にたとえば切替手段の取付部を取り付ける部分を設けることができる。これにより、請求項2にかかる発明は、限られたスペースの範囲内に、ハの字の2直線のビードと、切替手段の取付部を取り付ける部分とを設けることができるので、構造のコンパクト化が図られる。
【0014】
また、請求項3にかかる発明は、可動シェードおよび可動当接部が薄板構造からなり、ビードが薄板構造からなる可動当接部に設けられている、ことを特徴とする。
【0015】
この結果、請求項3にかかる発明は、薄板構造の可動当接部に設けたビードにより、薄板構造の可動当接部の強度が向上されるので、この可動当接部および可動シェードの保形性が向上され、その分、すれ違い用の配光パターンの精度が向上される。
【0016】
また、請求項3にかかる発明は、可動シェードおよび可動当接部が薄板構造からなるので、可動シェードおよび可動当接部の重量を軽くすることができる。これにより、可動シェードをロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替える切替手段の切替力を小さくすることができるので、切替力が小さい安価な切替手段を使用することができ、製作コストを安価にすることができる。また、可動シェードの重量が軽量であるから、可動シェードの切り替え動作を切替手段により簡単にかつ正確に行うことができ、ロービームとハイビームとを正確に切り替えることができる。
【0017】
また、請求項4にかかる発明は、可動シェードをロービーム姿勢からハイビーム姿勢に切り替える切替手段として、引っ張りタイプのソレノイドを使用し、このソレノイドのプランジャーが薄板構造かなる可動当接部に取り付けられている、ことを特徴とする。
【0018】
この結果、請求項4にかかる発明は、ソレノイドのプランジャーが取り付けられている薄板構造の可動当接部に設けたビードにより、この可動当接部の強度が向上されるので、可動当接部にソレノイドのプランジャーが取り付けられた場合でも、可動当接部の強度が保持され可動当接部が破損損傷する虞はない。
【0019】
また、請求項4にかかる発明は、引っ張りタイプのソレノイドを使用するので、安価であり、かつ、切替作動の効率がよい。
【0020】
また、請求項5にかかる発明は、可動シェードをハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替える切替手段として、薄鋼板構造のバネ部材から構成されており、可動シェードおよび可動当接部が薄鋼板構造から構成されており、薄鋼板構造の可動シェードおよび可動当接部とバネ部材とが一体に構成されている、ことを特徴とする。
【0021】
この結果、請求項5にかかる発明は、可動シェードおよび可動当接部と切替手段としてのバネ部材とが一体構造をなすことにより、部品点数を軽減することができ、その分、製作コストを安価にできる。
【0022】
また、請求項5にかかる発明は、可動シェードおよび可動当接部とバネ部材とが熱伝導率が大きい薄鋼板の一体構造をなすので、リフレクタからの反射光の熱や切替手段の作動時に発する熱を効率よく放射することができ、これにより、一体構造の可動シェードおよびバネ部材と切替手段のコストを安価にすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかるヘッドランプの実施の形態の1例を添付図面を参照して説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
(実施の形態の構成の説明)
図1〜図4において、1はプロジェクタタイプのヘッドランプである。このヘッドランプ1には、光源としての放電灯2と、リフレクタ3と、集光レンズ4と、シェード5と、切替手段としてのソレノイド6およびバネ部材7とを備える。
【0025】
前記放電灯2は、いわゆる、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)などである。前記放電灯2は、前記リフレクタ3にソケット機構8を介して着脱可能に取り付けられている。前記放電灯2の発光部分は、前記リフレクタ3の第1焦点F1近傍に位置する。
【0026】
前記リフレクタ3の内凹面は、アルミ蒸着もしくは銀塗装などにより、たとえば、図2の垂直断面が楕円面をなし、かつ、図3の水平断面が放物面ないし変形放物面をなす反射面からなる。このために、前記リフレクタ3の反射面は、第1焦点F1と、第2焦点(水平断面上の焦線)F2とを有する。前記リフレクタ3は、ホルダ(フレーム)9に固定保持されている。
【0027】
前記集光レンズ4は、図示されていないが、第2焦点F2よりも前方側(放電灯2に対して集光レンズ4側)に、物空間側の焦点面(メリジオナル像面)を有する。前記集光レンズ4は、ホルダ9に固定保持されている。
【0028】
前記シェード5は、前記集光レンズ4からの照射光を、図12(A)に示す所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られるロービームと、図12(B)に示す所定の走行用の配光パターンHPが得られるハイビームとに、切り替えるものである。なお、図12(A)および(B)は、この実施の形態1のヘッドランプ1から10m先のスクリーンに投影された配光パターンの説明図である。図における符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示し、符号「VU−VD」は、同じく、スクリーンの上下の垂直線を示す。
【0029】
一方、前記切替手段としてのソレノイド6およびバネ部材7は、前記シェード5を、前記ロービームが得られるロービーム姿勢(図10および図11中の実線にて示す姿勢)と、前記ハイビームが得られるハイビーム姿勢(図10および図11中の二点鎖線にて示す姿勢)とに、切り替えるものである。
【0030】
前記シェード5は、前記ロービームと前記ハイビームとに切り替える切替部分としての可動シェード10、11と、その他の部分としての固定シェード12とから構成されている。前記可動シェード10、11と前記固定シェード12は、この例では、SUS(バネ鋼板)などの弾性を有する薄鋼板構造からなる。なお、前記可動シェード10、11の板厚は、前記固定シェード12の板厚よりも薄い。
【0031】
前記可動シェード10、11は、前記ソレノイド6および前記バネ部材7によってロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替えられる部分である。前記可動シェード10、11は、図9に示すように、前方側(集光レンズ4側)の薄板(前方側可動シェード10)と後方側(放電灯2側)の薄板(後方側可動シェード11)とをかしめ32(もしくは、リベット止めやスポット溶接など)により固定された2枚の薄板から構成されている。
【0032】
前記後方側の可動シェード11の上下方向(ヘッドランプ1を自動車に搭載した際の垂直方向)の長さは、前記可動シェード10、11を前記ソレノイド6および前記バネ部材7により上下方向に移動させるストロークと同じ大きさを有する。また、前記可動シェード10、11の形状は、図3および図9に示すように、上から見て、中央部が前記放電灯2側に凸となる湾曲形状をなす。
【0033】
前記シェード5のうち、前記すれ違い用の配光パターンLPのカットラインCLを形成するエッジ部13は、2枚の薄板、すなわち、前記可動シェード10、11の上縁にそれぞれ形成されている。前記エッジ部13は、図1および図10に示すように、中央部において約45°の斜めの段差がある。この段差により、図12(A)に示すように、すれ違い用の配光パターンLPにおいて、走行車線側と対向車線側との間に約45°の斜めのカットラインが形成される。
【0034】
一方、前記固定シェード12は、前記ホルダ9に固定される部分である。前記固定シェードは、正面から見て一部(下部)が切り欠いたリング形状の固定部17と、この固定部17の切り欠いた部分に配置するストッパ手段としての平板形状の固定当接部18と、この固定当接部18から折り曲げてなるシェード部19とから構成されている。
【0035】
前記固定部17は、前記ホルダ9と前記リフレクタ3との間に、挟まれた状態でスクリュー20により固定されている。また、前記固定当接部18は、前記ソレノイド6の無通電時において前記シェード5のロービーム姿勢を規制するストッパ手段であって、この固定当接部18の中央部には、切欠21が設けられている。さらに、前記シェード部19は、前記リフレクタ3からの反射光を遮蔽する機能と、前記ソレノイド6に対して前記放電灯2からの熱を遮蔽する機能とを有するものであって、このシェード部19の前記固定当接部18との付け根部の中央には、長方形の長切欠22が設けられている。
【0036】
前記ソレノイド6は、たとえば、円柱形状のプランジャー(進退ロッド)14を有する。前記ソレノイド6は、前記バネ部材7と共に前記ホルダ9にスクリュー16により固定されていて、前記可動シェード10、11の下方に配置されている。前記ソレノイド6のプランジャー14の先端部(上端部)には、括れた首部(図示せず)を介して取付部24が設けられている。この首部および取付部24は、たとえば、短い円柱形状をなす。この取付部24の径(大きさ)は、前記首部の径よりも大きく、かつ、前記プランジャー14の径よりも小さい。この取付部24が、前記可動シェード10、11と一体構造の前記バネ部材7に直接取り付けられている。
【0037】
前記ソレノイド6は、通電時には前記バネ部材7のバネ力に抗して前記プランジャー14が後退して前記可動シェード10、11を直線的に下げて前記ロービーム姿勢から前記ハイビーム姿勢に切り替える手段である。このように、前記ソレノイド6は、安価であり、かつ、効率がよい引っ張りタイプ(引き込み式)のソレノイドを使用することができる。なお、前記ソレノイド6のプランジャー14は、無通電時において、フリーの状態にある。すなわち、前進後退が自由である。
【0038】
前記バネ部材7は、この例では、前記可動シェード10、11と同様に、SUS(バネ鋼板)などの弾性を有する薄鋼板構造からなる。前記バネ部材7は、図1および図10に示すように、ドーム型構造をなす。また、前記バネ部材7の上側中央部と、前記後方側の可動シェード11の下縁中央部とは、結合されている。
【0039】
すなわち、薄板構造の前記後方側の可動シェード11と同じく薄板構造の前記バネ部材7とは、プレス加工などにより、一体に形成されている。一方、薄板構造の前記前方側の可動シェード10は、同じく、プレス加工などにより、別個に形成されている。このバネ部材7と一体の後方側の可動シェード11と、別個の前方側の可動シェード10とをかしめ32により固定する。これにより、2枚の薄I対向像の可動シェード10、11と前記バネ部材7とは、一体構造となす。
【0040】
前記バネ部材7は、通常時には前記可動シェード10、11を前記ロービーム姿勢に保持し、また、前記ソレノイド6への通電時には撓み、さらに、前記ソレノイド6への通電遮断時には弾性復帰して前記可動シェード10、11を直線的に上げて前記ハイビーム姿勢から前記ロービーム姿勢に切り替える手段である。
【0041】
前記バネ部材7の下側中央部には、取付部分15が一体にかつ直交するように設けられている。前記取付部分15が前記ソレノイド6と共に前記ホルダ9にスクリュー16によりホルダ9に固定されている。なお、前記取付部分15は、バネ部材7の両端にそれぞれ形成されており、バネ部材7をドーム型に湾曲させて重ね合わせ、かつ、かしめ32により固定してなるものである。また、図10、図11中において、符号31は、前記可動シェード10、11およびバネ部材7に設けたビード(断面小半円形の凹凸)である。
【0042】
前記可動シェード10、11および前記バネ部材7側には、ストッパ手段としての可動当接部25が設けられている。すなわち、この可動当接部25は、薄板構造の前記バネ部材7の上側中央部からなるものであって、前記可動シェード10、11の切替方向(垂直方向)に対してほぼ直行する平板形状をなす。図9に示すように、前記可動当接部25には、第1孔部26と、第2孔部27と、第3孔部と、外れ止め部と、ストッパ片30とがそれぞれ設けられている。
【0043】
前記第1孔部26の径は、前記首部の径よりも大きくかつ前記取付部24の径よりも小さい。この第1孔部26は、前記首部が位置してこの第1孔部26の周縁部上面と前記取付部24下面とが係合するための孔部である。
【0044】
前記第2孔部27の径は、前記首部の径および前記取付部24の径よりも大きい。この第2孔部27は、前記取付部24および前記首部が挿入して前記首部が前記第1孔部26に位置するための孔部である。
【0045】
前記第3孔部の幅は、前記首部の径よりも大きくかつ前記取付部24の径よりも小さい。この第3孔部は、前記第1孔部26と前記第2孔部27との間に前記外れ止め部に臨んで設けられている。この第3孔部は、前記首部が前記第2孔部27から前記外れ止め部を迂回して前記第1孔部26に位置するための孔部である。
【0046】
前記外れ止め部は、前記第1孔部26と前記第2孔部27との間に、前記首部が前記第2孔部27から前記第1孔部26に移動する方向に対して交差する方向に設けられている。この外れ止め部は、前記第1孔部26に位置する前記首部が前記移動方向と反対方向に移動するのを規制して、前記第1孔部26の周縁部と前記取付部24との係合状態が外れるのを防止するための凸部である。なお、前記移動方向は、図10中の実線矢印に示すように、バネ部材7が内側から外側に弾性変形する方向と合致する。
【0047】
前記ストッパ片30は、前記可動当接部25のうち、後方側の可動シェード11が位置する縁と反対側の縁において折り曲げられて形成されている。このストッパ片30は、前記可動シェード10、11がロービーム姿勢のときに、前記長切欠22に挿入する。
【0048】
以下、前記可動シェード10、11および前記バネ部材7側と前記ソレノイド6のプランジャー14側との取り付け方について説明する。まず、第2孔部27を取付部24および首部上に位置させ、かつ、この第2孔部27中に取付部24および首部を挿入する。つぎに、首部を第2孔部27から第3孔部に沿って外れ止め部を迂回させる。それから、首部を第1孔部26に位置させる。このとき、外れ止め部により、首部が第1孔部26から第2孔部27に移動することが規制されるので、可動シェード10、11およびバネ部材7側とソレノイド6のプランジャー14側との取付状態が外れるのを防止することができる。
【0049】
このように、この実施の形態1にかかるヘッドランプ1は、たとえば、Eリングなどの取付部品を使用しないで、可動シェード10、11およびバネ部材7側とソレノイド6のプランジャー14側とを取り付けることができ、また、その取付状態が簡単に外れない。
【0050】
プランジャー14を取り付けたバネ部材7の可動当接部25上に固定シェード12の固定当接部18を載置する。このとき、すなわち、ソレノイド6が無通電時において、固定当接部18は、シェード5の後方側の可動シェード11とバネ部材7のストッパ片30との間に挟まれている。また、プランジャー14の取付部24は、固定当接部18の切欠21に位置する。さらに、バネ部材7のストッパ片30は、固定シェード12の長切欠22に挿入されている。この結果、前記固定当接部18は、首部と可動当接部25とが外れ止め部が設けられている方向に相対移動することを規制する。
【0051】
そして、この実施の形態にかかるヘッドランプ1においては、前記シェード5のロービーム姿勢をほぼ直交する3方向において規制する第1規制手段と第2規制手段と第3規制手段とがそれぞれ装備されている。
【0052】
前記第1規制手段は、前記シェード5の切替方向を規制する規制手段である。すなわち、この第1規制手段は、前記シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、前記可動当接部25が前記固定当接部18に当接して、前記可動シェード10、11をロービーム姿勢に位置させるストッパ手段である。
【0053】
前記第2規制手段は、前記第1規制手段の規制方向に対してほぼ直交する方向を規制する規制手段である。この第2規制手段は、前記可動側に設けられており、前記シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、前記固定当接部18を挟み込む挟持部、すなわち、シェード5の後方側の可動シェード11およびストッパ片30である。
【0054】
前記第3規制手段は、前記第1規制手段の規制方向および前記第2規制手段の規制方向に対してほぼ直交する方向を規制する規制手段である。この第3規制手段は、前記固定当接部18に設けられた切欠、すなわち、長切欠22の両端壁面と、前記シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、前記長切欠22に挿入する前記挟持部のストッパ片30の両端面とである。
【0055】
前記ヘッドランプ1の構成部品の放電灯2、リフレクタ3、集光レンズ4、シェード5、ソレノイド6、バネ部材7、ソケット機構8およびホルダ9などがアウターレンズもしくはアウターカバー(図示せず)とランプハウジング(図示せず)とに区画された灯室(図示せず)内に配置されることにより、前記ヘッドランプ1が構成される。
【0056】
そして、この実施の形態におけるヘッドランプ1において、図8に示すように、前記固定当接部18の下面には、当接平面34が設けられており、一方、前記可動当接部25の上面には、ビード33が設けられている。前記ビード33は、図5、図7、図9に示すように、間隔がほぼ末広がりである2直線、すなわち、ハの字からなる。このハの字の2本のビード33は、ソレノイド6の取付部24を取り付ける部分を挟んだ両側に位置する。
【0057】
(実施の形態の作用の説明)
この実施の形態におけるヘッドランプ1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0058】
まず、放電灯2を点灯する。すると、放電灯2からの光は、リフレクタ3で反射される。その反射光は、リフレクタ3の第2焦点F2に集光され、かつ、その第2焦点F2を通って拡散され、さらに、集光レンズ4を経て前方に照射される。その照射光は、図12(A)に示す所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られるロービームとして、または、図12(B)に示す所定の走行用の配光パターンHPが得られるハイビームとして、それぞれ前方に照射される。
【0059】
ここで、ソレノイド6が無通電時においては、図6〜図8に示すように、バネ部材7のバネ力により、ソレノイド6のプランジャー14が前進状態(伸びた状態)にあり、固定当接部18の下面に可動当接部25の上面が当たっている。そして、可動シェード10、11は、図10および図11中の実線に示すロービーム姿勢にあり、かつ、このロービーム姿勢が保持されている。
【0060】
そして、このロービーム姿勢においては、下記の通り、3方向がそれぞれ規制されているので、ソレノイド6に対して高精度の公差を要求しなくとも、シェード5のロービーム姿勢を高精度に位置規制することができ、所定のすれ違い用の配光パターンLPが高精度に得られる。
【0061】
すなわち、シェード5の切替方向(垂直方向)は、バネ部材7のバネ力と、第1規制手段としての固定当接部18のストッパ作用により規制されている。また、シェード5の切替方向に対してほぼ直交する固定当接部18の幅方向は、固定当接部18と、この固定当接部18を挟む第2規制手段としての可動シェード11およびストッパ片30により規制されている。さらに、シェード5の切替方向および固定当接部18の幅方向に対してほぼ直交するバネ部材7の弾性変形方向は、第3規制手段としての長切欠22の両端壁面と、この長切欠22に挿入するストッパ片30の両端面とにより規制されている。
【0062】
この結果、反射光のうち、集光レンズ4のほぼ上半部に進む反射光は、シェード5の可動シェード10、11により遮断されて、ロービームとして前方に照射される。このために、図12(A)に示すように、所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られる。
【0063】
つぎに、ソレノイド6に通電する。すると、ソレノイド6のプランジャー14がバネ部材7のバネ力に抗して後退する。それに伴なって、シェード5の可動シェード10、11が直線的に下がって、図10および図11中の実線にて示すロービーム姿勢から図10および図11中の二点鎖線にて示すハイビーム姿勢に切り替わる。
【0064】
この結果、反射光が集光レンズ4の全面に亘って進むので、ハイビームとして前方に照射される。このために、図12(B)に示すように、所定の走行用の配光パターンHPが得られる。
【0065】
そして、ソレノイド6への通電を遮断する。すると、図10および図11中の二点鎖線にて示す撓んだ状態にあるバネ部材7は、図10および図11中の実線にて示す元の状態に弾性復帰する。これに伴なって、ソレノイド6のプランジャー14が前進する。それと共に、シェード5の可動シェード10、11が直線的に上がって、図10および図11中の二点鎖線にて示すハイビーム姿勢から図10および図11中の実線にて示すロービーム姿勢に切り替わる。この結果、図12(A)に示すように、所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られる。
【0066】
(実施の形態の効果の説明)
この実施の形態におけるヘッドランプ1は、以上のごとき構成からなり、以下、その効果について説明する。
【0067】
この実施の形態にかかるヘッドランプ1は、可動シェード10、11がロービーム姿勢に切り替わったとき、前記のように、第1規制手段としてのストッパ手段が作用する。すなわち、可動シェード10、11側の可動当接部25が固定シェード12側の固定当接部18に当接するので、可動シェード10、11をロービーム姿勢に確実に位置させることができる。特に、このヘッドランプ1は、可動当接部25が固定当接部18に当接したときに、ビード33が当接平面34に線接触するので、可動当接部(25)が固定当接部(18)に面接触する場合と比較すると、可動シェード10、11をロービーム姿勢に位置させる位置決め精度が向上される。
【0068】
すなわち、ビード33が当接平面34に接触する線接触状態は、可動当接部(25)が固定当接部(18)に接触する面接触状態と比較して、多少の製造誤差があってもほぼ均一の接触状態が得られる。このために、このヘッドランプ1は、多少の製造誤差があっても、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度においてはほとんどばらつきがない。これにより、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11をロービーム姿勢に位置させる位置決め精度において製品ごとのばらつきがほとんどなく、位置決め精度を向上させることができる。
【0069】
また、このヘッドランプ1は、ビード33が当接平面34にハの字の状態で当接するので、ハの字の2本のビード33で囲まれた面範囲(図8中の符号W1、W2、W3を参照)において、可動当接部25が固定当接部18に当接保持されることとなる。このために、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11が当接平面34上の軸でかつ切替方向(上下方向)に対して交差する軸回りに、すなわち、前後左右(図8中の符号R1、R2を参照)に傾くのを確実に防ぐことができる。これにより、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11が自動車の走行時の振動などで前後左右に傾くのを防ぐことができるので、可動シェード10、11のロービーム姿勢を確実に安定保持することができ、自動車の走行時においてすれ違い用の配光パターンLPのぶれがない。
【0070】
また、このヘッドランプ1は、2直線のビード33をハの字に設けたので、ハの字の2直線のビード33の間にソレノイド6の取付部24を取り付ける部分を設けることができる。これにより、このヘッドランプ1は、限られたスペースの範囲内に、ハの字の2直線のビード33と、ソレノイド6の取付部24を取り付ける部分とを設けることができるので、構造のコンパクト化が図られる。
【0071】
また、このヘッドランプ1は、薄板構造の可動当接部25に設けたビード33により、薄板構造の可動当接部25の強度が向上されるので、この可動当接部25および可動シェード10、11の保形性が向上され、その分、すれ違い用の配光パターンLPの精度が向上される。
【0072】
また、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11および可動当接部25が薄板構造からなるので、可動シェード10、11および可動当接部25の重量を軽くすることができる。これにより、可動シェード10、11をロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替える切替手段としてのソレノイド6の駆動力およびバネ部材7のバネ力を小さくすることができるので、駆動力が小さい安価なソレノイド6およびバネ力が小さい安価なバネ部材7を使用することができ、製作コストを安価にすることができる。また、可動シェード10、11の重量が軽量であるから、可動シェード10、11の切り替え動作をソレノイド6およびバネ部材7により簡単にかつ正確に行うことができ、ロービーム姿勢とハイビーム姿勢とを正確に切り替えることができる。
【0073】
また、ヘッドランプ1は、ソレノイド6のプランジャー14が取り付けられている薄板構造の可動当接部25に設けたビード33により、この可動当接部25の強度が向上されるので、可動当接部25にソレノイド6のプランジャー14が取り付けられた場合でも、可動当接部25の強度が保持され可動当接部25が破損損傷する虞はない。特に、この例のように、プランジャー14の取付部24を取り付けるための第1孔部26および第2孔部27が可動当接部25に設けられており、この可動当接部の縁から第2孔部27の縁までの部分の幅寸法が小さい場合において、この部分の破損損傷の虞がない。
【0074】
また、このヘッドランプ1は、引っ張りタイプのソレノイド6を使用するので、安価であり、かつ、切替作動の効率がよい。
【0075】
また、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11および可動当接部25とバネ部材7とが一体構造をなすことにより、部品点数を軽減することができ、その分、製作コストを安価にできる。
【0076】
また、このヘッドランプ1は、可動シェード10、11および可動当接部25とバネ部材7とが熱伝導率が大きい薄鋼板の一体構造をなすので、リフレクタ3からの反射光の熱やソレノイド6の通電時に発する熱を効率よく放射することができ、これにより、一体構造の可動シェード10、11およびバネ部材7とソレノイド6のコストを安価にすることができる。
【0077】
すなわち、可動シェード10、11がロービーム姿勢に位置するときには、可動シェード10、11が第2焦点F2に位置するので、リフレクタ3からの反射光が可動シェード10、11に集中しかつ可動シェード10、11により遮蔽される。このために、可動シェード10、11には、反射光の熱が集中する。しかしながら、可動シェード10、11に集中した熱は、可動シェード10、11から可動当接部25を経てバネ部材7に伝導され、このバネ部材7において放熱作用により効率よく放射される。このとき、ソレノイド6は、OFF状態の無通電状態であって、熱を発していないので、ソレノイド6からの熱の影響はない。
【0078】
一方、可動シェード10、11がハイビーム姿勢に位置するときには、ソレノイド6がON状態の通電状態であるから、熱を発する。このソレノイド6からの熱は、可動当接部25から可動シェード10、11およびバネ部材7に伝達され、この可動シェード10、11およびバネ部材7において放熱作用により効率よく放射される。このとき、可動シェード10、11は、第2焦点F2から離れているので、この可動シェード10、11にリフレクタ3からの反射光の熱は、さほど集中していないので、リフレクタ3からの反射光の熱の影響は小さい。
【0079】
このように、このヘッドランプ1は、一体構造の薄鋼板として、耐熱加工などが不要な安価な薄鋼板、たとえば、軟鉄のSUS(バネ鋼板)などを使用することができ、製作コストが安価にできる。また、このヘッドランプ1は、ソレノイド6に対するリフレクタ3からの反射光の熱の影響が小さいので、熱によるソレノイド6の駆動力の低下を防止することができ、しかも、軟鉄のバネ部材7を使用するので、ソレノイド6の駆動力を小さくすることができる。これにより、このヘッドランプ1は、駆動力が小さい安価なソレノイド6を使用することができ、製作コストを安価にすることができる。
【0080】
特に、この例のように、可動シェード10、11が2枚の薄板構造をなし、かつ、バネ部材7がドーム型構造をなすので、可動シェード10、11およびバネ部材7の空気との接触面積が大きく、その分、前記の熱放射効率がさらに良くなり、製作コストをさらに安価にすることができる。
【0081】
なお、可動シェード10、11および可動当接部25とバネ部材7とが一体構造をなしている場合において、バネ部材7が自動車の走行時の振動により共振すると、可動シェード10、11も共振してすれ違い用の配光パターンLPにおいてぶれが発生する可能性がある。しかしながら、この例のヘッドランプ1は、前記のように、ハの字の2本のビード33で囲まれた面範囲において、可動当接部25が固定当接部18に当接保持されるので、バネ部材7の共振を確実に防止することができる。これにより、可動シェード10、11および可動当接部25とバネ部材7とが一体構造をなしているこの例のヘッドランプ1の場合においては、バネ部材7および可動シェード10、11の共振を確実に防止でき、すれ違い用の配光パターンLPのぶれを確実に防止できるので、ヘッドランプとして最適である。
【0082】
(実施の形態以外の例の説明)
なお、前記実施の形態においては、ビード33がハの字の2本のビードからなるものであるが、この発明においては、1本のビードもしくは3本以上のビード、たとえば、ニの字の(平行な)2本のビード、Hの3本のビードなどでも良いし、また、曲線のビードでも良い。
【0083】
また、前記実施の形態においては、固定当接部18に当接平面34を設け、可動当接部25にビード33を設けたものであるが、この発明おいては、その逆に、固定当接部18にビードを設け、可動当接部25に当接平面を設けたものであっても良い。
【0084】
さらに、前記実施の形態においては、切替手段としてソレノイド6およびバネ部材7からなるものであるが、この発明においては、切替手段として、シリンダ、モータ、リンク機構などのものであっても良い。
【0085】
さらにまた、前記実施の形態においては、可動シェード10、11および可動当接部25が薄板構造をなすものであるが、この発明においては、可動シェードおよび可動当接部がブロック構造であっても良い。
【0086】
さらにまた、前記実施の形態においては、可動シェード10、11および可動当接部25とバネ部材7とが一体構造をなすものであるが、この発明においては、可動シェードおよび可動当接部とバネ部材とが別個の構造であっても良い。
【0087】
【発明の効果】
以上から明らかなように、この発明にかかるヘッドランプ(請求項1)によれば、可動シェードをロービーム姿勢に位置させる位置決め精度において製品ごとのばらつきがほとんどなく、位置決め精度を向上させることができる。
【0088】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項2)によれば、可動シェードが自動車の走行時の振動などで前後左右に傾くのを防ぐことができるので、可動シェードのロービーム姿勢を確実に安定保持することができ、自動車の走行時においてすれ違い用の配光パターンのぶれがない。
【0089】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項2)によれば、限られたスペースの範囲内に、ハの字の2直線のビードと、切替手段の取付部を取り付ける部分とを設けることができるので、構造のコンパクト化が図られる。
【0090】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項3)によれば、薄板構造の可動当接部に設けたビードにより、薄板構造の可動当接部の強度が向上されるので、この可動当接部および可動シェードの保形性が向上され、その分、すれ違い用の配光パターンの精度が向上される。
【0091】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項3)によれば、可動シェードをロービーム姿勢とハイビーム姿勢とに切り替える切替手段の切替力を小さくすることができるので、切替力が小さい安価な切替手段を使用することができ、製作コストを安価にすることができる。また、可動シェードの重量が軽量であるから、可動シェードの切り替え動作を切替手段により簡単にかつ正確に行うことができ、ロービームとハイビームとを正確に切り替えることができる。
【0092】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項4)によれば、ソレノイドのプランジャーが取り付けられている薄板構造の可動当接部に設けたビードにより、この可動当接部の強度が向上されるので、可動当接部にソレノイドのプランジャーが取り付けられた場合でも、可動当接部の強度が保持され可動当接部が破損損傷する虞はない。
【0093】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項4)によれば、引っ張りタイプのソレノイドを使用するので、安価であり、かつ、切替作動の効率がよい。
【0094】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項5)によれば、可動シェードおよび可動当接部と切替手段としてのバネ部材とが一体構造をなすことにより、部品点数を軽減することができ、その分、製作コストを安価にできる。
【0095】
また、この発明にかかるヘッドランプ(請求項5)によれば、可動シェードおよび可動当接部とバネ部材とが熱伝導率が大きい薄鋼板の一体構造をなすので、リフレクタからの反射光の熱や切替手段の作動時に発する熱を効率よく放射することができ、これにより、一体構造の可動シェードおよびバネ部材と切替手段のコストを安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヘッドランプの実施の形態1を示す正面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図1におけるIV矢視図である。
【図5】可動シェード側の可動当接部を示す一部斜視図である。
【図6】可動シェード側の可動当接部が固定側の固定当接部に当接している状態を示す一部斜視図である。
【図7】図6におけるVII矢視図である。
【図8】(A)は、図7におけるA−A線断面図、(B)は、図7におけるB−B線断面図である。
【図9】一体構造のシェードとバネ部材とを示す平面図である。
【図10】図9におけるX矢視図である。
【図11】図9におけるXI矢視図である。
【図12】(A)はすれ違い用の配光パターンを示す説明図、(B)は走行用の配光パターンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ヘッドランプ
2 放電灯
3 リフレクタ
4 集光レンズ
5 シェード
6 ソレノイド
7 バネ部材
8 ソケット機構
9 ホルダ
10 前方側の可動シェード
11 後方側の可動シェード
12 固定シェード
13 エッジ部
14 プランジャー(進退ロッド)
15 取付部分
16 スクリュー
17 固定部
18 固定当接部
19 シェード部
20 スクリュー
21 切欠
22 長切欠
24 取付部
25 可動当接部
26 第1孔部
27 第2孔部
30 ストッパ片
31 ビード
32 かしめ
33 ビード
34 当接平面
F1 第1焦点
F2 第2焦点
LP すれ違い用の配光パターン
HP 走行用の配光パターン
CL カットライン
W1、W2、W3 ハの字の2本のビード33で囲まれた面範囲
R1、R2 前後方向の傾き方向

Claims (5)

  1. 可動シェードの姿勢を切り替えることにより、1個の光源で、所定のすれ違い用の配光パターンと、所定の走行用の配光パターンとが、それぞれ切り替わって得られる2灯式のヘッドランプにおいて、
    前記可動シェードの姿勢を、前記すれ違い用の配光パターンが得られるロービーム姿勢と、前記走行用の配光パターンが得られるハイビーム姿勢とに、切り替える切替手段と、
    前記可動シェード側の可動当接部および固定側の固定当接部を有し、前記可動シェードがハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わったときに、前記可動当接部が前記固定当接部に当接して、前記可動シェードをロービーム姿勢に位置させるストッパ手段と、
    を備え、
    前記ストッパ手段の前記可動当接部、前記固定当接部のいずれか一方には、当接平面が設けられており、他方には、前記当接平面に線接触するビードが、設けられている、
    ことを特徴とするヘッドランプ。
  2. 前記ビードは、間隔がほぼ末広がりである2直線のビードからなる、ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドランプ。
  3. 前記可動シェードおよび前記可動当接部は、薄板構造からなり、前記ビードは、薄板構造からなる前記可動当接部に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドランプ。
  4. 前記可動シェードをロービーム姿勢からハイビーム姿勢に切り替える前記切替手段は、引っ張りタイプのソレノイドから構成されており、前記ソレノイドのプランジャーは、薄板構造かなる前記可動当接部に取り付けられている、ことを特徴とする請求項3に記載のヘッドランプ。
  5. 前記可動シェードをハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替える前記切替手段は、薄鋼板構造のバネ部材から構成されており、前記可動シェードおよび前記可動当接部は、薄鋼板構造から構成されており、薄鋼板構造の前記可動シェードおよび前記可動当接部と前記バネ部材とは、一体に構成されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のヘッドランプ。
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