JP2005093182A - ヘッドランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがない。
【解決手段】反射光のうちモータウエイ用の配光パターンMP3のAポイントに対応するエリアGZの光束は、可動シェード10、11のエッジ部13から上方に突出するサブ固定シェード23の上部23Uにより、遮蔽される。この結果、モータウエイ用の配光パターンMP3のAポイントの照度は、約0.2〜約2ルクス(lx)の範囲内に調整される。これにより、特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがないモータウエイ用の配光パターンMP3を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】反射光のうちモータウエイ用の配光パターンMP3のAポイントに対応するエリアGZの光束は、可動シェード10、11のエッジ部13から上方に突出するサブ固定シェード23の上部23Uにより、遮蔽される。この結果、モータウエイ用の配光パターンMP3のAポイントの照度は、約0.2〜約2ルクス(lx)の範囲内に調整される。これにより、特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがないモータウエイ用の配光パターンMP3を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、少なくともすれ違い用の配光パターンとモータウエイ用の配光パターンとが得られるヘッドランプに関するものである。なお、この明細書および図面において、符号「U」は、ドライバー側から前方側(自動車の前進方向側)を見た上側を示す。符号「D」は、ドライバー側から前方側を見た下側を示す。符号「L」は、ドライバー側から前方側を見た場合の左側を示す。符号「R」は、ドライバー側から前方側を見た場合の右側を示す。符号「HL−HR」は、左右の水平線を示す。符号「VU−VD」は、上下の垂直線を示す。また、この明細書および図面においては、自動車Cが左側通行の場合について説明する。自動車Cが右側通行の場合は、この左側通行と左右逆となる。
この種のヘッドランプは、従来からある(たとえば、特許文献1)。このヘッドランプは、光源(2)と、固定シェード(12)と、前記固定シェード(12)に対して姿勢切替可能に取り付けられ、姿勢を少なくともすれ違い用の姿勢と走行用の姿勢とに切り替えることにより、すれ違い用の配光パターン(LP)と走行用の配光パターン(HP)とが得られる可動シェード(10、11)と、を備えるものである。
以下、前記のヘッドランプの作用について説明する。可動シェード(10、11)をすれ違い用の姿勢(図18参照)に切り替える。すると、光源(2)からの光のうち、可動シェード(10、11)と上下左右が反転したエリアS(図19参照)が遮蔽される。この結果、図20および図27に示すように、すれ違い用の配光パターン(LP)が得られることとなる。また、図示しないが、可動シェード(10、11)を走行用の姿勢に切り替えると、走行用の配光パターン(HP)が得られることとなる。
ここで、可動シェード(10、11)をすれ違い用の姿勢と走行用の姿勢との間の姿勢、すなわち、図21に示すように、可動シェード(10、11)のエッジ部(13)が左右水平線HL−HRよりも若干下方に位置する第1モータウエイ姿勢に切り替える。すると、図22に示すように、光源(2)からの光のうち、可動シェード(10、11)と上下左右が反転したエリアS1であって、エッジ部(13)が左右水平線HL−HRよりも若干上方に位置するエリアS1が遮蔽される。この結果、図23および図27に示すように、第1モータウエイ用の配光パターン(MP1)が得られることとなる。
また、可動シェード(10、11)をすれ違い用の姿勢と走行用の姿勢との間の姿勢、すなわち、図24に示すように、可動シェード(10、11)のエッジ部(13)が左右水平線HL−HRよりも下方に位置する第2モータウエイ姿勢に切り替える。すると、図25に示すように、光源(2)からの光のうち、可動シェード(10、11)と上下左右が反転したエリアS2であって、エッジ部(13)が左右水平線HL−HRよりも上方に位置するエリアS2が遮蔽される。この結果、図26および図27に示すように、第2モータウエイ用の配光パターン(MP2)が得られることとなる。
このとき、第2モータウエイ姿勢の可動シェード(10、11)のエッジ部(13)が第1モータウエイ姿勢の可動シェード(10、11)のエッジ部(13)よりも下方に位置するので、第2モータウエイ姿勢のエリアS2のエッジ部(13)が第1モータウエイ姿勢のエリアS1のエッジ部(13)よりも上方に位置することとなる。この結果、第2モータウエイ用の配光パターン(MP2)は、第1モータウエイ用の配光パターン(MP1)よりも遠方の道路を照明することができるので、モータウエイ(特に直線のモータウエイ)の走行に最適である。
前記のモータウエイ用の配光パターン(MP1、MP2)においては、所定のポイントには所定の照度を必要とする。たとえば、図28に示すように、Aポイント(左側約2.5°、上側約1°のポイント)においては、約0.2〜約2ルクス(lx)の照度を必要とする。このAポイントにおいて、照度が約0.2ルクス(lx)よりも小さいと、路面が暗くなり、モータウエイの走行(特に、モータウエイの右カーブ走行)に支障をきたす虞がある。また、このAポイントにおいて、照度が約2ルクス(lx)よりも大きいと、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があるとその対向車のドライバーにグレアを与える虞がある。一方、Bポイント(右側約3.43°、上側約0.57°のポイント)においては、約0.7ルクス(lx)の照度を最大値とする。このBポイントにおいて、照度が約0.7ルクス(lx)を超えると、モータウエイの走行時に対向車があるとその対向車のドライバーにグレアを与える虞がある。
ところが、前記の第2モータウエイ用の配光パターン(MP2)は、特に直線のモータウエイの走行に最適であるが、この第2モータウエイ用の配光パターン(MP2)のうち、前記の図28中のAポイントに対応するエリアGZ(図26、図27中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)において、光源(2)からの光の光束の量が多いために、図28中のAポイントにおける照度が約2ルクス(lx)を超えてしまう。このために、特に直線のモータウエイの走行に最適である前記の第2モータウエイ用の配光パターン(MP2)を使用せずに、モータウエイの走行に最適とまでは行かないが好適である前記の第1モータウエイ用の配光パターン(MP1)を使用する。
この発明が解決しようとする問題点は、特に直線のモータウエイの走行に最適であるモータウエイ用の配光パターンにおいて、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があるとその対向車のドライバーにグレアを与えてしまう点である。
この発明は、光源からの光のうちモータウエイ用の配光パターンの所定ポイントに対応するエリアの光束を遮蔽して、モータウエイ用の配光パターンの所定ポイントの照度を調整するサブ固定シェードが、固定シェードに固定されている、ことを特徴とする。
この発明のヘッドランプは、固定シェードに固定されたサブ固定シェードにより、光源からの光のうちモータウエイ用の配光パターンの所定ポイントに対応するエリアの光束を遮蔽して、モータウエイ用の配光パターンの所定ポイントの照度を調整することができる。これにより、この発明のヘッドランプは、特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがないモータウエイ用の配光パターンを得ることができるものである。
以下に、この発明にかかるヘッドランプの実施例を図1〜図17に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、実施例1にかかるヘッドランプの構成について図1〜図10を参照して説明する。図において、符号1は、実施例1にかかるヘッドランプである。前記ヘッドランプ1は、たとえば、プロジェクタタイプのヘッドランプである。前記ヘッドランプ1には、光源としての放電灯2と、リフレクタ3と、集光レンズ4と、シェード5と、切替手段としてのソレノイド6およびバネ部材7とを備える。
前記放電灯2は、いわゆる、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)などである。前記放電灯2は、前記リフレクタ3にソケット機構8を介して着脱可能に取り付けられている。前記放電灯2の発光部分は、前記リフレクタ3の第1焦点F1近傍に位置する。
前記リフレクタ3の内凹面は、回転楕円面を基調とした反射面である。すなわち、前記リフレクタ3の内凹面は、アルミ蒸着もしくは銀塗装などにより、たとえば、図2の垂直断面が楕円面をなし、かつ、図3の水平断面が放物面ないし変形放物面をなす反射面からなる。このために、前記リフレクタ3の反射面は、第1焦点F1と、第2焦点(水平断面上の焦線)F2とを有する。前記リフレクタ3は、ホルダ(フレーム)9に固定保持されている。
前記集光レンズ4は、図示されていないが、第2焦点F2よりも前方側(放電灯2に対して集光レンズ4側)に、物空間側の焦点面(メリジオナル像面)を有する。前記集光レンズ4は、ホルダ9に固定保持されている。
前記シェード5は、前記集光レンズ4からの照射光を、少なくとも、前記の図20および図10に示す所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られるロービームと、同じく、図9および図10に示す所定のモータウエイ用の配光パターンMP3が得られるモータウエイビームとに、切り替えるものである。なお、前記シェード5は、前記集光レンズ4からの照射光を、所定の走行用の配光パターンが得られるハイビームと、前記のロービームとモータウエイビームとの3つのビームに切り替えることもできる。以下、ロービームとモータウエイビームとの切替について説明する。
一方、前記切替手段としてのソレノイド6およびバネ部材7は、前記シェード5を、前記ロービームが得られるロービーム姿勢(すれ違い用の姿勢であって、図4、図6に示す姿勢)と、前記モータウエイビームが得られるモータウエイビーム姿勢(モータウエイ姿勢であって、図5、図7に示す姿勢)とに、切り替えるものである。なお、前記切替手段としてのソレノイド6およびバネ部材7は、前記シェード5を、前記ハイビームが得られるハイビーム姿勢(走行用の姿勢)と、前記のロービーム姿勢とモータウエイビーム姿勢との3つの姿勢に切り替えることもできる。以下、ロービーム姿勢とモータウエイビーム姿勢との切替について説明する。
前記シェード5は、前記ロービームと前記モータウエイビームとに切り替える切替部分としての可動シェード10、11と、その他の部分としての固定シェード12とから構成されている。前記可動シェード10、11と前記固定シェード12は、この例では、SUS(バネ鋼板)などの弾性を有する薄鋼板構造からなる。なお、前記可動シェード10、11の板厚は、前記固定シェード12の板厚よりも薄い。
前記可動シェード10、11は、前記固定シェード12に対して切替可能に取り付けられている。すなわち、前記可動シェード10、11は、前記ソレノイド6および前記バネ部材7によってロービーム姿勢とモータウエイビーム姿勢とに切り替えられる部分である。前記可動シェード10、11は、図3に示すように、前方側(集光レンズ4側)の薄板(前方側可動シェード10)と後方側(放電灯2側)の薄板(後方側可動シェード11)とをかしめ32(もしくは、リベット止めやスポット溶接など)により固定された2枚の薄板から構成されている。
前記後方側の可動シェード11の上下方向(ヘッドランプ1を自動車に搭載した際の垂直方向)の長さは、前記可動シェード10、11を前記ソレノイド6および前記バネ部材7により上下方向に移動させるストロークと同じ大きさを有する。また、前記可動シェード10、11の形状は、図3に示すように、上から見て、中央部が前記放電灯2側に凸となる湾曲形状をなす。
前記シェード5のうち、前記すれ違い用の配光パターンLPのカットラインCLを形成するエッジ部13は、2枚の薄板、すなわち、前記可動シェード10、11の上縁にそれぞれ形成されている。前記エッジ部13は、図1、図4〜図7に示すように、中央部において約45°の斜めの段差がある。この段差により、前記の図20に示すように、すれ違い用の配光パターンLPにおいて、走行車線側と対向車線側との間に約45°の斜めのカットラインCLが形成される。
一方、前記固定シェード12は、前記ホルダ9に固定される部分である。前記固定シェードは、正面から見て一部(下部)が切り欠いたリング形状の固定部17と、この固定部17の切り欠いた部分に配置するストッパ手段としての平板形状の固定当接部18と、この固定当接部18から折り曲げてなるシェード部19とから構成されている。
前記固定部17は、前記ホルダ9と前記リフレクタ3との間に、挟まれた状態でスクリュー20により固定されている。また、前記固定当接部18は、前記ソレノイド6の無通電時において前記シェード5のロービーム姿勢を規制するストッパ手段であって、この固定当接部18の中央部には、切欠21が設けられている。さらに、前記シェード部19は、前記リフレクタ3からの反射光を遮蔽する機能と、前記ソレノイド6に対して前記放電灯2からの熱を遮蔽する機能とを有するものであって、このシェード部19の前記固定当接部18との付け根部の中央には、長方形の長切欠22が設けられている。
前記ソレノイド6は、たとえば、円柱形状のプランジャー(進退ロッド)14を有する。前記ソレノイド6は、前記バネ部材7と共に前記ホルダ9にスクリュー16により固定されていて、前記可動シェード10、11の下方に配置されている。前記ソレノイド6のプランジャー14の先端部(上端部)には、括れた首部(図示せず)を介して取付部24が設けられている。この首部および取付部24は、たとえば、短い円柱形状をなす。この取付部24の径(大きさ)は、前記首部の径よりも大きく、かつ、前記プランジャー14の径よりも小さい。この取付部24が、前記可動シェード10、11と一体構造の前記バネ部材7に直接取り付けられている。
前記ソレノイド6は、通電時には前記バネ部材7のバネ力に抗して前記プランジャー14が後退して前記可動シェード10、11を直線的に下げて前記ロービーム姿勢から前記モータウエイビーム姿勢に切り替える手段である。このように、前記ソレノイド6は、安価であり、かつ、効率がよい引っ張りタイプ(引き込み式)のソレノイドを使用することができる。なお、前記ソレノイド6のプランジャー14は、無通電時において、フリーの状態にある。すなわち、前進後退が自由である。
前記バネ部材7は、この例では、前記可動シェード10、11と同様に、SUS(バネ鋼板)などの弾性を有する薄鋼板構造からなる。前記バネ部材7は、図1、図4、図5に示すように、ドーム型構造をなす。また、前記バネ部材7の上側中央部と、前記後方側の可動シェード11の下縁中央部とは、結合されている。
すなわち、薄板構造の前記後方側の可動シェード11と同じく薄板構造の前記バネ部材7とは、プレス加工などにより、一体に形成されている。一方、薄板構造の前記前方側の可動シェード10は、同じく、プレス加工などにより、別個に形成されている。このバネ部材7と一体の後方側の可動シェード11と、別個の前方側の可動シェード10とをかしめ32により固定する。これにより、2枚の薄I対向像の可動シェード10、11と前記バネ部材7とは、一体構造となす。
前記バネ部材7は、通常時には前記可動シェード10、11を前記ロービーム姿勢に保持し、また、前記ソレノイド6への通電時には撓み、さらに、前記ソレノイド6への通電遮断時には弾性復帰して前記可動シェード10、11を直線的に上げて前記モータウエイビーム姿勢から前記ロービーム姿勢に切り替える手段である。
前記バネ部材7の下側中央部には、取付部分15が一体にかつ直交するように設けられている。前記取付部分15が前記ソレノイド6と共に前記ホルダ9にスクリュー16によりホルダ9に固定されている。なお、前記取付部分15は、バネ部材7の両端にそれぞれ形成されており、バネ部材7をドーム型に湾曲させて重ね合わせ、かつ、かしめ32により固定してなるものである。また、前記可動シェード10、11およびバネ部材7にビード(断面小半円形の凹凸)を設けても良い。
前記可動シェード10、11および前記バネ部材7側には、ストッパ手段としての可動当接部(図示せず)が設けられている。すなわち、この可動当接部は、薄板構造の前記バネ部材7の上側中央部からなるものであって、前記可動シェード10、11の切替方向(垂直方向)に対してほぼ直行する平板形状をなす。前記可動当接部のうち、後方側の可動シェード11が位置する縁と反対側の縁には、ストッパ片30が折り曲げられて形成されている。このストッパ片30は、前記可動シェード10、11がロービーム姿勢のときに、前記長切欠22に挿入する。
プランジャー14を取り付けたバネ部材7の可動当接部(図示せず)上に固定シェード12の固定当接部18を載置する。このとき、すなわち、ソレノイド6が無通電時において、固定当接部18は、シェード5の後方側の可動シェード11とバネ部材7のストッパ片30との間に挟まれている。また、プランジャー14の取付部24は、固定当接部18の切欠21に位置する。さらに、バネ部材7のストッパ片30は、固定シェード12の長切欠22に挿入されている。この結果、前記固定当接部18は、首部と可動当接部とが外れ止め部が設けられている方向に相対移動することを規制する。前記の規制は、前記シェード5のロービーム姿勢をほぼ直交する3方向において規制するものである。
前記固定シェード12には、サブ固定シェード23が固定されている。前記サブ固定シェード23は、前記固定シェード12の一部を折り曲げて形成されている。前記サブ固定シェード23は、前記可動シェード10、11がロービーム姿勢(図4参照)にあるときには全体が前記可動シェード10、11に隠れている状態に有り、前記可動シェード10、11がモータウエイビーム姿勢(図5参照)にあるときには上部23Uが前記可動シェード10、11のエッジ部13よりも上方に突出した状態にある。
前記サブ固定シェード23のうち前記可動シェード10、11のエッジ部13よりも上方に突出した上部23Uは、前記光源としての放電灯2からの光のうち前記モータウエイ用の配光パターンMP3(図9および図10参照)の所定ポイント、すなわち、前記の図28中のAポイントに対応するエリアGZ(図9および図10中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束を遮蔽して、前記モータウエイ用の配光パターンMP3の所定ポイントの照度を調整するものである。
前記ヘッドランプ1の構成部品の放電灯2、リフレクタ3、集光レンズ4、シェード5、ソレノイド6、バネ部材7、ソケット機構8およびホルダ9などがアウターレンズもしくはアウターカバー(図示せず)とランプハウジング(図示せず)とに区画された灯室(図示せず)内に配置されることにより、前記ヘッドランプ1が構成される。
この実施例1にかかるヘッドランプ1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用効果について説明する。
まず、放電灯2を点灯する。すると、放電灯2からの光は、リフレクタ3で反射される。その反射光は、リフレクタ3の第2焦点F2に集光され、かつ、その第2焦点F2を通って拡散され、さらに、集光レンズ4を経て前方に照射される。その照射光は、前記の図20および図10に示す所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られるロービームとして、または、図9および図10に示す所定のモータウエイ用の配光パターンMP3が得られるモータウエイビームとして、それぞれ前方に照射される。
ここで、ソレノイド6が無通電時においては、バネ部材7のバネ力により、ソレノイド6のプランジャー14が前進状態(伸びた状態)にあり、固定当接部18の下面に可動当接部の上面が当たっている。そして、可動シェード10、11は、図4および図6中に示すロービーム姿勢にあり、かつ、このロービーム姿勢が保持されている。この可動シェード10、11がロービーム姿勢に位置するときに、サブ固定シェード23は、可動シェード10、11に隠れている。この結果、反射光のうち、集光レンズ4のほぼ上半部に進む反射光は、シェード5の可動シェード10、11により遮断されて、ロービームとして前方に照射される。このために、前記の図20および図10に示すように、所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られる。
つぎに、ソレノイド6に通電する。すると、ソレノイド6のプランジャー14がバネ部材7のバネ力に抗して後退する。それに伴なって、シェード5の可動シェード10、11が直線的に下がって、図4および図6にて示すロービーム姿勢から図5および図7にて示すモータウエイビーム姿勢に切り替わる。この可動シェード10、11がモータウエイビーム姿勢に位置するときに、サブ固定シェード23の上部23Uは、可動シェード10、11のエッジ部13よりも上方に突出する。
この結果、反射光のうちモータウエイ用の配光パターンMP3(図9および図10参照)の所定ポイント、すなわち、前記の図28中のAポイントに対応するエリアGZ(図9および図10中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束は、可動シェード10、11のエッジ部13から上方に突出するサブ固定シェード23の上部23Uにより、遮蔽される。すなわち、反射光のうち、図8に示すように、可動シェード10、11と上下左右が反転したエリアS3であって、サブ固定シェード23の上部23Uが可動シェード10、11のエッジ部13よりも上方に突出するエリアS3が遮蔽される。
このために、モータウエイ用の配光パターンMP3の所定ポイント、すなわち、図28中のAポイントの照度は、約0.2〜約2ルクス(lx)の範囲内に調整される。このように、所定のエリアの照度が調整された反射光は、集光レンズ4に進んで、モータウエイビームとして前方に照射される。
以上から、この実施例1にかかるヘッドランプ1は、図9および図10に示すように、所定のモータウエイ用の配光パターンMP3が得られる。すなわち、特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがないモータウエイ用の配光パターンMP3を得ることができる。
そして、ソレノイド6への通電を遮断する。すると、図5にて示す撓んだ状態にあるバネ部材7は、図4にて示す元の状態に弾性復帰する。これに伴なって、ソレノイド6のプランジャー14が前進する。それと共に、シェード5の可動シェード10、11が直線的に上がって、図5および図7にて示すモータウエイビーム姿勢から図4および図6にて示すロービーム姿勢に切り替わる。この結果、前記の図20に示すように、所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られる。
特に、この実施例1にかかるヘッドランプ1は、サブ固定シェード23が固定シェード12に固定されているので、このサブ固定シェード23により、所定のエリアGZを高精度に遮蔽することができ、また、所定のエリアGZを容易に設計することができ、これにより、グレアがなく最適なモータウエイ用の配光パターンが確実に得られる。
また、この実施例1にかかるヘッドランプ1は、既存のヘッドランプの固定シェードにサブ固定シェード23を固定するだけで、すなわち、既存のヘッドランプのマイナーチェンジだけで、グレアがなく最適なモータウエイ用の配光パターンが得られるので、製造コストを安価にすることができる。
さらに、この実施例1にかかるヘッドランプ1は、固定シェード12の一部を折り曲げてサブ固定シェード23を形成するので、製造コストをさらに安価にすることができる。
以下、実施例2にかかるヘッドランプについて図11〜図17を参照して説明する。図中、図1〜図10と同符号は、同一の構成ものを示す。この実施例2にかかるヘッドランプは、前記の実施例1にかかるヘッドランプ1とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
特に、この実施例2にかかるヘッドランプは、可動シェード100、110のエッジ部130が前記の実施例1にかかるヘッドランプ1の可動シェード10、11のエッジ部13と異なる。すなわち、図12に示す実施例2のエッジ部130において、中央部の約45°の斜めの段差を挟んだ左側のエッジ部と右側のエッジ部との上下の差が、図6に示す実施例1のエッジ部13と比較して小さい。
また、この実施例2にかかるヘッドランプは、可動シェード100、110のロービーム姿勢の位置が前記の実施例1にかかるヘッドランプ1の可動シェード10、11のロービーム姿勢の位置と異なる。すなわち、図12に示す実施例2の可動シェード100、110のロービーム姿勢において、可動シェード100、110のエッジ部130が、図6に示す実施例1の可動シェード10、11のエッジ部13よりも下方に、しかも、左右水平線HL−HRよりも下方に位置する。
この結果、この実施例2にかかるヘッドランプは、可動シェード100、110が図12に示すロービーム姿勢に切り替えられていると、図13に示すように、光源からの光のうち、可動シェード100、110と上下左右が反転したエリアS4であって、エッジ部130が前記の図19に示す可動シェード10、11のエッジ部13よりも上方に、しかも、左右水平線HL−HRよりも上方に位置するエリアS4が遮蔽される。この結果、図11および図14に示すように、特殊なすれ違い用の配光パターンLP1が得られることとなる。この図11に示す特殊なすれ違い用の配光パターンLP1は、図10に示す通常のすれ違い用の配光パターンLPと比較すると、遠方の路面を照明することができる。
つぎに、この実施例2にかかるヘッドランプは、前記の実施例1の固定シェード12に、前記の実施例1のサブ固定シェード(以下、第1サブ固定シェードと称する)23とともに、第2サブ固定シェード230を固定したものである。
前記第2サブ固定シェード230は、前記第1サブ固定シェード23と同様に、前記固定シェード12の一部を折り曲げて形成されている。前記第1サブ固定シェード23、第2サブ固定シェード230は、前記可動シェード100、110がロービーム姿勢(図12参照)にあるときには全体が前記可動シェード100、110に隠れている状態に有り、前記可動シェード100、110がモータウエイビーム姿勢(図15参照)にあるときには上部23U、230Uが前記可動シェード100、110のエッジ部130よりも上方に突出した状態にある。
前記第1サブ固定シェード23のうち前記可動シェード100、110のエッジ部130よりも上方に突出した上部23Uは、前記の実施例1と同様に、光源からの光のうちモータウエイ用の配光パターンMP4(図11および図17参照)の所定ポイント、すなわち、前記の図28中のAポイントに対応するエリアGZ(図11および図17中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束を遮蔽して、前記モータウエイ用の配光パターンMP4の所定ポイントの照度を調整するものである。
また、前記第2サブ固定シェード230のうち前記可動シェード100、110のエッジ部130よりも上方に突出した上部230Uは、光源からの光のうちモータウエイ用の配光パターンMP4(図11および図17参照)の所定ポイント、すなわち、前記の図28中のBポイントに対応するエリアGZ1(図11および図17中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束を遮蔽して、前記モータウエイ用の配光パターンMP4の所定ポイントの照度を調整するものである。
この結果、この実施例2にかかるヘッドランプは、反射光のうちモータウエイ用の配光パターンMP4(図11および図17参照)の所定ポイント、すなわち、前記の図28中のAポイントに対応するエリアGZ(図11および図17中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束、および、前記の図28中のBポイントに対応するエリアGZ1(図11および図17中の破線格子が施されたエリアであって、太い実線と破線とで囲まれたエリア)の光束は、可動シェード100、110のエッジ部130から上方に突出する第1サブ固定シェード23の上部23U、および、第2サブ固定シェード230の上部230Uにより遮蔽される。すなわち、反射光のうち、図16に示すように、可動シェード100、110と上下左右が反転したエリアS5であって、第1サブ固定シェード23の上部23Uおよび第2固定シェード230の上部230Uが可動シェード100、110のエッジ部130よりも上方に突出するエリアS5が遮蔽される。
このために、モータウエイ用の配光パターンMP4の所定ポイント、すなわち、図28中のAポイントの照度は、約0.2〜約2ルクス(lx)の範囲内に調整され、また、図28中のBポイントの照度は、最大約0.7ルクス(lx)以内に調整される。このように、所定のエリアの照度が調整された反射光は、集光レンズ4に進んで、モータウエイビームとして前方に照射される。
以上から、この実施例2にかかるヘッドランプは、図11および図17に示すように、所定のモータウエイ用の配光パターンMP4が得られる。すなわち、特に直線のモータウエイの走行に最適であり、しかも、モータウエイの右カーブ走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがなく、さらにその上、モータウエイの走行時に対向車があってもその対向車のドライバーにグレアを与えるようなことがないモータウエイ用の配光パターンMP4を得ることができる。
1 ヘッドランプ
2 放電灯
3 リフレクタ
4 集光レンズ
5 シェード
6 ソレノイド
7 バネ部材
8 ソケット機構
9 ホルダ
10、100 前方側の可動シェード
11、110 後方側の可動シェード
12 固定シェード
13、130 エッジ部
14 プランジャー(進退ロッド)
15 取付部分
16 スクリュー
17 固定部
18 ストッパ部
19 シェード部
20 スクリュー
21 切欠
22 長切欠
23 サブ固定シェード(第1サブ固定シェード)
23U 可動シェードのエッジから突出する上部
230 第2サブ固定シェード
230U 可動シェードのエッジから突出する上部
24 取付部
30 ストッパ片
32 かしめ
C 自動車
F1 第1焦点
F2 第2焦点
LP、LP1 すれ違い用の配光パターン
CL、CL1 カットライン
MP1、MP2、MP3、MP4 モータウエイ用の配光パターン
S、S1、S2、S3、S4、S5 光源からの光(反射光)が可動シェードやサブ固定シェードにより遮蔽されるエリア
GZ モータウエイ用の配光パターンにおけるAポイントに対応するエリア
GZ1 モータウエイ用の配光パターンにおけるBポイントに対応するエリア
U 上
D 下
L 左
R 右
VU−VD 上下垂直線
HL−HR 左右水平線
2 放電灯
3 リフレクタ
4 集光レンズ
5 シェード
6 ソレノイド
7 バネ部材
8 ソケット機構
9 ホルダ
10、100 前方側の可動シェード
11、110 後方側の可動シェード
12 固定シェード
13、130 エッジ部
14 プランジャー(進退ロッド)
15 取付部分
16 スクリュー
17 固定部
18 ストッパ部
19 シェード部
20 スクリュー
21 切欠
22 長切欠
23 サブ固定シェード(第1サブ固定シェード)
23U 可動シェードのエッジから突出する上部
230 第2サブ固定シェード
230U 可動シェードのエッジから突出する上部
24 取付部
30 ストッパ片
32 かしめ
C 自動車
F1 第1焦点
F2 第2焦点
LP、LP1 すれ違い用の配光パターン
CL、CL1 カットライン
MP1、MP2、MP3、MP4 モータウエイ用の配光パターン
S、S1、S2、S3、S4、S5 光源からの光(反射光)が可動シェードやサブ固定シェードにより遮蔽されるエリア
GZ モータウエイ用の配光パターンにおけるAポイントに対応するエリア
GZ1 モータウエイ用の配光パターンにおけるBポイントに対応するエリア
U 上
D 下
L 左
R 右
VU−VD 上下垂直線
HL−HR 左右水平線
Claims (2)
- 少なくともすれ違い用の配光パターンとモータウエイ用の配光パターンとが得られるヘッドランプおいて、
光源と、
固定シェードと、
前記固定シェードに対して姿勢切替可能に取り付けられ、姿勢を少なくともすれ違い用の姿勢とモータウエイ用の姿勢とに切り替えることにより、前記すれ違い用の配光パターンと前記モータウエイ用の配光パターンとが得られる可動シェードと、
前記固定シェードに固定され、前記光源からの光のうち前記モータウエイ用の配光パターンの所定ポイントに対応するエリアの光束を遮蔽して、前記モータウエイ用の配光パターンの所定ポイントの照度を調整するサブ固定シェードと、
を備えることを特徴とするヘッドランプ。 - 前記サブ固定シェードは、前記固定シェードの一部を折り曲げて形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003323543A JP2005093182A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | ヘッドランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003323543A JP2005093182A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | ヘッドランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005093182A true JP2005093182A (ja) | 2005-04-07 |
Family
ID=34454593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003323543A Pending JP2005093182A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | ヘッドランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005093182A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100761555B1 (ko) | 2006-03-17 | 2007-09-27 | 에스엘 주식회사 | 복수의 빔 패턴을 제공하는 램프 실드 구동 장치 및 이를이용한 램프 어셈블리 |
US7736038B2 (en) | 2007-04-25 | 2010-06-15 | Ichikoh Industries, Ltd. | Vehicle headlight |
KR101027944B1 (ko) | 2007-01-18 | 2011-04-12 | 이치코 고교가부시키가이샤 | 차량용 전조등 |
KR20120003304A (ko) * | 2010-07-02 | 2012-01-10 | 현대모비스 주식회사 | 차량용 헤드램프 |
-
2003
- 2003-09-16 JP JP2003323543A patent/JP2005093182A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100761555B1 (ko) | 2006-03-17 | 2007-09-27 | 에스엘 주식회사 | 복수의 빔 패턴을 제공하는 램프 실드 구동 장치 및 이를이용한 램프 어셈블리 |
KR101027944B1 (ko) | 2007-01-18 | 2011-04-12 | 이치코 고교가부시키가이샤 | 차량용 전조등 |
US7736038B2 (en) | 2007-04-25 | 2010-06-15 | Ichikoh Industries, Ltd. | Vehicle headlight |
KR20120003304A (ko) * | 2010-07-02 | 2012-01-10 | 현대모비스 주식회사 | 차량용 헤드램프 |
KR101713159B1 (ko) * | 2010-07-02 | 2017-03-07 | 현대모비스 주식회사 | 차량용 헤드램프 |
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