JP4039106B2 - 昇華型熱転写プリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドに設けられた発熱体の熱によりインクシートのインクを昇華させて印刷媒体に熱転写する昇華型熱転写プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷媒体に文字やイラスト等の所定の画像を印刷(形成)するプリンタが各種開発されており、その1つに昇華型熱転写プリンタがある。この昇華型熱転写プリンタは、周期的に複数の色のインク(染料)を順次保持するインクリボン(インクシート)をサーマルヘッドで印刷媒体に圧接し、その印刷媒体に形成されることになる画像のデータに基づいて、通電する発熱体を選択するとともに階調に応じて選択した発熱体への通電時間を制御する。これによって、インクリボンの各インクを印刷媒体に転写して多階調の画像を印刷媒体に形成するものである。
【0003】
昇華型熱転写プリンタでは、紙表面の平滑度が低い普通紙(専用紙以外の印刷用紙)を使用するとインクが滲むため、主に専用紙(高品位印刷を可能にするための処理を施した印刷用紙)が使用されてきた。ところが、専用紙は、普通紙に比べ単価が高く、このためにランニングコストが高くなっていた。これを解決する昇華型熱転写プリンタが、特開平5−201040号公報に開示されている。
【0004】
以下、上記特開平5−201040号公報に開示されている昇華型熱転写プリンタの概略を説明する。この昇華型熱転写プリンタで普通紙に画像を印刷する場合には、インクリボンのパターンの先頭に昇華性染料の定着層であるところの受像層が形成されており、そのパターンが受像層、イエロ、マゼンタ、シアンの順に構成されたインクリボンを使用する。そして、サーマルヘッドでインクリボンを普通紙に圧接し、サーマルヘッドの発熱体を通電して最初に受像層の昇華性染料を普通紙に転写し、続いて画像のデータに基づいて通電を行うサーマルヘッドの発熱体を選択し、選択された発熱体を通電することによって、イエロ、マゼンタ、シアンのインクを順に普通紙に転写する。つまり、普通紙の表面に受像層を形成して紙表面の平滑度を高くしてから、普通紙にイエロ、マゼンタ、シアンのインクを順に転写して、所定の画像を普通紙に印刷する。このように普通紙の表面に受像層を形成することによって、普通紙の場合でも美しい画質の印刷を可能にするものである。
【0005】
一方、専用紙に画像を印刷する場合には、昇華性染料の定着層であるところの受像層が形成されておらず且つインクリボンのパターンがイエロ、マゼンタ、シアンの順に構成されたインクリボンを使用する。そして、サーマルヘッドでインクリボンを専用紙に圧接し、続いて画像のデータに基づいて通電を行うサーマルヘッドの発熱体を選択し、選択された発熱体を通電することによって、イエロ、マゼンタ、シアンのインクを専用紙に順に転写する。つまり、専用紙の表面に昇華性染料が転写されることなく、専用紙に直接イエロ、マゼンタ、シアンの染料を順に転写して、所定の画像を専用紙に印刷する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特開平5−201040号公報では、普通紙用のインクリボンと、専用紙用のインクリボンとが異なるため、それに開示された昇華型熱転写プリンタでは、インクリボンを取り換えることなく普通紙の後に続けて専用紙に所定の画像を印刷すること、あるいは専用紙の後に続けて普通紙に所定の画像を印刷することができる構成とはなっていなかった。
【0007】
本発明は、印刷媒体が普通紙の場合でもインクの滲みの少ない美しい画質の印刷が可能であるとともに、インクシート(インクリボン)を取り換えることなく1つの装置で普通紙の後に続けて専用紙に印刷すること、専用紙の後に続けて普通紙に印刷することが可能な昇華型熱転写プリンタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の昇華型熱転写プリンタは、サーマルヘッドでインクシートを印刷媒体に圧接するとともに、前記サーマルヘッドの熱で前記インクシートの染料を昇華させ、前記印刷媒体に画像を形成する昇華型熱転写プリンタであって、前記インクシートには、周期的に、その先頭に定着層となるところのプレコート領域が形成されているとともに1または複数の色の染料が保持されている色領域が順次形成されており、画像が形成される前記印刷媒体が、専用紙であるか、前記専用紙以外の普通紙であるかを特定するための媒体特定手段と、前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記普通紙であると特定された場合、最初に前記印刷媒体に前記プレコート領域を転写し、続いて前記印刷媒体に前記1または複数の色領域の染料を順次転写し、前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記専用紙であると特定された場合、前記プレコート領域を転写せずに前記印刷媒体に前記1または複数の色領域の染料を順次転写するための転写制御手段と、前記印刷媒体に圧接された前記インクシートに接触させることによって、当該インクシートを前記印刷媒体から剥離する剥離板と、前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記普通紙であると特定された場合、少なくとも前記プレコート領域が前記剥離板と対向している間、前記剥離板を前記インクシートと接触する位置に配置させ、前記プレコート領域が前記剥離板と対向する位置を通過して、前記印刷媒体に前記色領域の染料が転写されるときに、前記剥離板を前記インクシートと接触しない位置に配置させる剥離板駆動制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1によると、印刷対象の媒体が普通紙の場合には普通紙にプレコート領域を転写した後に色の染料を転写するため、色が滲むことを防止することができるとともに、普通紙と専用紙との何れの場合にも同じインクシートを利用しているため、インクシートを取り換えることなく1つの装置で普通紙から専用紙に続けて印刷すること及び専用紙から普通紙に続けて印刷することができる。
【0010】
請求項2に記載の昇華型熱転写プリンタは、前記印刷媒体には予め前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを示す媒体タイプ表示部が形成されており、前記印刷媒体に形成された前記媒体タイプ表示部を検出するための媒体タイプ検出手段をさらに備えており、前記媒体特定手段は、前記媒体タイプ検出手段による検出結果に基づいて前記印刷媒体が前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを特定することを特徴とする。請求項2によると、印刷対象の媒体が専用紙であるか普通紙であるかをユーザが指定する必要がなく、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0011】
請求項3に記載の昇華型熱転写プリンタは、前記媒体特定手段は、ユーザインターフェースからの入力情報に基づいて前記印刷媒体が前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを特定することを特徴とする。請求項3によると、簡単な装置構成で印刷対象の媒体が専用紙であるか普通紙であるかを特定することができる。
【0012】
請求項4に記載の昇華型熱転写プリンタは、前記インクシートには、さらにオーバコート領域が形成されており、前記転写制御手段は、前記印刷媒体に前記色領域の染料を転写した後、さらに前記印刷媒体に前記オーバコート領域を転写し、前記剥離板駆動制御手段は、前記オーバコート領域が前記剥離板と対向している間、前記剥離板を前記インクシートと接触する位置に配置させることを特徴とする。請求項4によると、光沢をつけることができるとともに、耐候性の向上が図られる。
【0013】
請求項5に記載の昇華型熱転写プリンタは、前記インクシートの1または複数の色領域の染料が、イエロ、マゼンタ及びシアンの染料であることを特徴とする。請求項5によると、フルカラー印刷が可能になる。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る昇華型熱転写プリンタについて図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る昇華型熱転写プリンタの外観を示す概略図である。また、図2は、図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷/駆動系を説明するための模式図である。図3は、図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷/駆動系及び制御系を説明するためのブロック図である。
【0016】
図1に示した昇華型熱転写プリンタ1は、プリンタ本体2と用紙格納カセット3とを備えている。用紙格納カセット3は、用紙(印刷媒体)8を格納するためのものであって、プリンタ本体2の1方の側面に着脱可能に取り付けられている。そして、後述するように昇華型熱転写プリンタ1による印刷時には用紙8が双方向に交互に搬送されることになるため、用紙8が搬送される際に用紙8がプリンタ本体2の側面にあたって搬送が邪魔されないように、用紙格納カセット3が取り付けられるもう1方のプリンタ本体2の側面には、用紙8が出入り可能な寸法の開口部2aが設けられている。
【0017】
プリンタ本体2には、印刷/駆動系(図2、図3参照)、及び印刷/駆動系等を制御するための制御系(図3参照)等が内蔵されているとともに、インクリボン(インクシート)7を収容するリボン収容カセット(シート収容カセット)6が、ユーザ等が自ら交換することができるように、プリンタ2の内部に着脱可能に取り付けられている。
【0018】
このリボン収容カセット6は、図2に示すように、インクリボン7が巻装されたリボン供給スプール6aと、インクリボン7を巻き取るためのリボン巻き取りスプール6bとからなる。リボン供給スプール6aが後述するリボン供給ローラ13と嵌合し、リボン巻き取りスプール6bが後述するリボン巻き取りローラ14と嵌合することによって、リボン収容カセット6がプリンタ本体2の内部の所定位置に配置される。
【0019】
ここで、リボン収容カセット6に収容されるインクリボン7について図4を参照しつつ説明する。図4は、インクリボンを説明するための説明図である。
【0020】
インクリボン7には、図4に示すように、周期的に、その先頭(リボン巻き取りスプール側)に定着層となるところのウレタン系樹脂やビニル系樹脂等の材料が保持されているプレコート領域PCが形成されているとともに、シアンの染料(インク)が保持されたシアン領域C、マゼンタの染料(インク)が保持されたマゼンタ領域M、及びイエロの染料(インク)が保持されたイエロ領域Yが順次形成されており、さらに、アクリル系樹脂やビニル系樹脂等の材料が保持されたオーバコート領域OCが形成されている。つまり、インクリボン7は、プレコート領域PC、シアン領域C、マゼンタ領域M、イエロ領域Y、及びオーバコート領域OCが順に形成されてなるパターンPを複数有している。
【0021】
また、インクリボン7には、夫々のパターンPに含まれるプレコート領域PCの前にそのパターンPの開始位置を示す位置マークPM(後述するリボン位置センサ74が検出するマーク)が形成されている。但し、2つ目以降のパターンPの開始位置を示す位置マークPMは、そのパターンPに含まれるプレコート領域PCとその一つ前のパターンPに含まれるオーバコート領域OCとの間に形成される。
【0022】
後述するように印刷対象の用紙8が普通紙(高品位印刷を可能にするための処理を施した印刷用紙であるところの専用紙以外の印刷用紙)の場合には、同じパターンPに含まれるプレコート領域PCに保持された樹脂材料、シアン領域Cに保持されたシアンのインク、マゼンタ領域Mに保持されたマゼンタのインク、イエロ領域Yに保持されたイエロのインク、及びオーバコート領域OCに保持された樹脂材料が順次普通紙に熱転写されて所定の画像が普通紙に印刷される。つまり、普通紙に印刷する場合には、最初にプレコート領域PCに保持された樹脂材料を普通紙に熱転写し、その後、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に保持されたインクを普通紙に熱転写して所定の画像を形成し、最後に、オーバコート領域OCに保持された樹脂材料を普通紙に熱転写する。
【0023】
また、後述するように印刷対象の用紙8が専用紙の場合には、同じパターンPに含まれるシアン領域Cに保持されたシアンのインク、マゼンタ領域Mに保持されたマゼンタのインク、イエロ領域Yに保持されたイエロのインク、オーバコート領域OCに保持された樹脂材料が順次専用紙に熱転写されて所定の画像が専用紙に印刷される。つまり、専用紙に印刷する場合には、プレコート領域PCに保持された樹脂材料を専用紙に熱転写することなく、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に保持されたインクを専用紙に熱転写して所定の画像を形成し、その後、オーバコート領域OCに保持された樹脂材料を専用紙に熱転写する。
【0024】
図2及び図3の説明に戻って、プリンタ本体2には、上述したように、印刷/駆動系が内蔵されている。この印刷/駆動系は、ほぼ直線状に配列された複数の発熱体を有するサーマルヘッド11と、プラテンローラ12と、リボン供給ローラ13と、リボン巻き取りローラ14と、ニップローラ15a、15bと、搬送ローラ16a、16bと、ピックアップローラ17と、剥離板18とを備えている。また、印刷/駆動系は、ヘッド駆動回路51と、ヘッド/剥離板駆動回路52と、巻き取りモータ駆動回路53と、搬送モータ駆動回路54と、ピックアップモータ駆動回路55と、ファンモータ駆動回路56と、ヘッド/剥離板駆動モータ62と、リボン巻き取りモータ63と、用紙搬送モータ64と、ピックアップモータ65と、冷却ファンモータ66とを備えている。さらに、印刷/駆動系は、用紙先端センサ71と、用紙終端センサ72と、用紙種類センサ73と、リボン位置センサ74と、リボン回転センサ75と、ヘッド/剥離板位置センサ76と、温度センサ77とを備えている。
【0025】
サーマルヘッド11に備えられた発熱体とプラテンローラ12とが互いに対向し、且つ、ヘッドリリース時には一定距離隔てられるように、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とが配設されている。そして、印刷時には、ヘッド/剥離板駆動回路52を介して制御系4のCPU41(図3参照)によって駆動が制御されたヘッド/剥離板駆動モータ62によって、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とが近づけられて、サーマルヘッド11の発熱体がインクリボン7及び用紙8を介してプラテンローラ12に圧接されることになる。尚、インクリボン7がサーマルヘッド11の発熱体側に位置し、用紙8がプラテンローラ12側に位置する。
【0026】
リボン供給ローラ13は、サーマルヘッド11に対して用紙格納カセット3と反対側に位置するように配設されている。また、リボン巻き取りローラ14はサーマルヘッド11に対して用紙格納カセット3と同じ側に位置するように配設されている。つまり、用紙格納カセット3の側から順に、リボン巻き取りローラ14、サーマルヘッド11、及びリボン供給ローラ13が配設されている。上述したように、リボン収容カセット6のリボン供給スプール6a及びリボン巻き取りスプール6bが夫々リボン供給ローラ13及びリボン巻き取りローラ14に嵌合させて、リボン収容カセット6がプリンタ本体2の内部に着脱自在に取り付けられる。
【0027】
リボン巻き取りローラ14は、巻き取りモータ駆動回路53を介して制御系4のCPU41(図3参照)に駆動を制御されたリボン巻き取りモータ63によって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる方向に回転する。そして、リボン巻き取りスプール6bがリボン巻き取りローラ14に連動してインクリボン7を巻き取る方向に回転し、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0028】
ピックアップローラ17は、用紙格納カセット3と対向した位置に配設されている。印刷の際、ピックアップローラ17は、ピックアップモータ駆動回路55を介して制御系4のCPU41(図3参照)に駆動が制御されたピックアップモータ65によって回転させられて、用紙格納カセット3に格納された用紙の中から最も上に置かれた1枚の用紙8をピックアップしてプリンタ本体2内に送り込む。
【0029】
ニップローラ15aと搬送ローラ16aとは互いに対向し且つ用紙8の搬送時に用紙8を介して互いに接触するような位置関係にあるとともに、サーマルヘッド11とピックアップローラ17との間に配設されている。また、ニップローラ15bと搬送ローラ16bとは互いに対向し且つ用紙8の搬送時に用紙8を介して互いに接触するような位置関係にあるとともに、サーマルヘッド11に対して搬送ローラ16aの反対側に配設されている。
【0030】
搬送ローラ16a、16bは、搬送モータ駆動回路54を介して制御系4のCPU41(図3参照)に駆動が制御された用紙搬送モータ64によって回転させられ、用紙8(用紙8はニップローラ15aと搬送ローラ16a、及びニップローラ15bと搬送ローラ16bの少なくとも一方に挟まれた状態になっている)を搬送する。尚、用紙搬送ローラ16aからサーマルヘッド11への方向を用紙給紙方向a呼び、サーマルヘッド11から用紙搬送ローラ16aへの方向を用紙排紙方向bと呼ぶ。
【0031】
剥離板18は、ヘッド/剥離板駆動回路52を介して制御系4のCPU41(図3参照)に駆動が制御されたヘッド/剥離板駆動モータ62によって、サーマルヘッド11と連動して、移動させられるものである。そして、インクリボン7のプレコート領域PC(印刷対象の用紙8が普通紙である場合のみ)及びオーバコート領域OCに夫々保持された樹脂材料を用紙8に熱転写する際、図5(b)に示すように、剥離板18の一部がサーマルヘッド11とリボン巻き取りローラ14との間でインクリボン7に接触するような位置に移動させられる。この場合、インクリボン7のプレコート領域PC及びオーバコート領域OCに夫々保持された樹脂材料が剥離板18によってインクリボン7から剥離される(冷時剥離)。一方、インクリボン7のシアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域の夫々に保持されたインクを用紙8に熱転写する際、図5(a)に示すように、剥離板18がインクリボン7に接触しないような位置に移動させられる。この場合、インクリボン7のシアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yに夫々保持されたインクはサーマルヘッド11によってインクリボン7から剥離される(熱時剥離)。ここで、プレコート領域PC、オーバコート領域OCに使用される樹脂材料(アクリル系樹脂やビニル系樹脂)は、サーマルヘッドにより加熱されてから冷却されることによりインクリボン7のベースシートから容易に剥離しやすい。このため、剥離板18を使用することによりプレコート領域PC、オーバコート領域OCの樹脂材料は容易にベースシートから剥離して転写されるのである。これを冷時剥離と称す。一方、シアン、イエロ、マゼンタ領域に使用される染料は加熱時に昇華(あるいは熱転写)されやすいので、剥離板18は用いない。これを熱時剥離と称す。
【0032】
冷却ファンモータ66は、ファンモータ駆動回路56を介して制御系4のCPU41(図3参照)によって駆動が制御され、プリンタ本体2内の温度を低下させるべく、不図示の冷却ファンを稼動させる。
【0033】
用紙先端センサ71は、ピックアップローラ17と搬送ローラ16aとの間に配設されており、用紙8の搬送先端8aを検出するものである。例えば、用紙先端センサ71は、発光部と受光部とを有する透過型センサで構成され、発光部が発光した光の受光部による受光状態を制御系4のCPU41(図3参照)へ出力する。CPU41は、透過型センサによる受光状態の変化に基づいて、用紙8の搬送先端8aが透過型センサの発光部と受光部との間(用紙先端センサ71の検出位置)にあるか否かを判定する。尚、用紙先端センサ71として透過型センサの他、反射型センサなど用紙8の先端を検出することができるものであればよい。
【0034】
用紙終端センサ72は、サーマルヘッド11に対して用紙格納カセット3と反対側に配設されており、用紙8の搬送終端8aを検出するものである。例えば、用紙終端センサ72は、発光部と受光部とを有する透過型センサで構成されており、発光部が発光した光の受光部による受光状態を制御系4のCPU41(図3参照)へ出力する。CPU41は、透過型センサによる受光状態の変化に基づいて、用紙8の搬送終端8aが透過型センサの発光部と受光部との間(用紙終端センサ72の検出位置)にあるか否かを判定する。尚、用紙終端センサ72として透過型センサの他、反射型センサなど用紙8の搬送終端を検出することができるものであればよい。
【0035】
用紙種類センサ73は、サーマルヘッド11と用紙終端センサ72との間に配設されている。この用紙種類センサ73は、用紙8に予め形成された専用紙及び普通紙の何れであるかを示す例えばバーコード(媒体タイプ表示部の一例)を検出して検出結果を制御系4のCPU41(図3参照)へ出力する。CPU41は用紙種類センサ73の検出結果に基づいて用紙8に形成されたバーコードの形状を特定し、特定結果に基づいて用紙8が専用紙であるか普通紙であるかを判定する。つまり、用紙種類センサ73が媒体タイプ検出手段として機能するものであり、CPU41が媒体特定手段として機能するものである。尚、用紙種類センサ73は、透過型センサや反射型センサなどで構成することができる。
【0036】
リボン位置センサ74は、図2には図示していないが、例えば、サーマルヘッド11とリボン供給ローラ13との間に配設される。このリボン位置センサ74は、反射型センサで構成されており、受光量を制御系4のCPU41へ出力する。CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7の位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置にあるか否かを判定する。尚、リボン位置センサ74として反射型センサの他、インクリボン7に記された位置マークPMを検出することができるものであればよい。例えば、反射型センサや光透過型センサのようにインクリボンに接触しない非接触型のセンサを採用してインクリボンの走行に抵抗を与えないものが好ましい。
【0037】
リボン回転センサ75は、リボン巻き取りモータ63のパルスを検出し、検出結果を制御系4のCPU41(図3参照)へ出力する。CPU41は、リボン回転センサ75の検出結果に基づいて、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られた長さを算出する。
【0038】
ヘッド/剥離板位置センサ76は、サーマルヘッド11の位置、及び剥離板18の位置を検出し、検出結果を制御系4のCPU41(図3参照)へ出力する。
【0039】
温度センサ77は、サーマルヘッド11を取り付けた図示していない放熱板に取り付けられている。この温度センサ77は、例えばサーミスタで構成されており、サーマルヘッド放熱板の温度を検出して、検出結果(サーマルヘッド放熱板の温度)を制御系4のCPU41へ出力する。
【0040】
以下、プリンタ本体2内に搭載されている制御系4について説明する。制御系4は、図3に示すように、CPU41と、ROM42と、RAM43と、CG−ROM44と、入力インターフェース45と、出力インターフェース46と、パーソナルコンピュータ(PC)48と昇華型熱転写プリンタ1とを接続するためのインターフェース47とを備えている。入力インターフェース45には、用紙先端センサ71と、用紙終端センサ72と、用紙種類センサ73と、リボン位置センサ74と、リボン回転センサ75と、ヘッド/剥離板位置センサ76と、温度センサ77と、各種キーを備えたキーボード79とが接続されている。また、出力インターフェース46には、ヘッド駆動回路51と、ヘッド/剥離板駆動回路52と、巻き取りモータ駆動回路53と、搬送モータ駆動回路54と、ピックアップモータ駆動回路55と、ファンモータ駆動回路56とが接続されている。
【0041】
ROM42には、印刷動作の制御に関するプログラム(図6及び図7参照)などの昇華型熱転写プリンタ1の動作を制御する各種プログラム、後述する下記式(1)を演算する際に利用される階調に応じて予め定められているサーマルヘッド11の発熱体をオン状態にする通電時間(基本通電時間)Tf及び通電時間を補正するための予め決められている係数αなど、並びにテーブル類などが格納されている。RAM43には、キーボード79から入力された文字データやパーソナルコンピュータ48からインターフェース47を介して入力された画像データなどの印刷データを記憶する領域、各ラインのサーマルヘッド11の各発熱体の通電時間(後述する下記式(1)を利用して求められた値)を記憶する領域、CPU41が各種作業を行うワークエリアなどがある。CG−ROM44は、印刷又は表示の対象となる多数のキャラクタのドットパターンデータがそのキャラクタのキャラクタコードに対応付けて格納されている。
【0042】
CPU41は、用紙種類センサ73の検出結果に基づいて印刷対象の用紙8が普通紙であるか専用紙であるかを特定する(媒体特定手段)。用紙8が普通紙であると特定された場合には、CPU41は、インクリボン7のプレコート領域PCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写する。続いて、CPU41は、画像データに基づいて、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に関してサーマルヘッド11の発熱体の中からオンする発熱体を選択するとともに、その選択された発熱体を通電する時間を下記式(1)を利用して決定し、インクリボン7のシアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に保持されたインクを用紙8に熱転写する。最後に、CPU41は、インクリボン7のオーバコート領域OCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写する(転写制御手段)。
【0043】
【数式1】
【0044】
但し、Tは実際に発熱体をオン状態にする通電時間(実通電時間)、Tfは階調に応じて予め定められている発熱体をオン状態にする通電時間(基本通電時間)、αは通電時間を補正するための予め決められている係数、TEMは温度センサによる検出結果(各領域に保持された染料を熱転写する直前のサーマルヘッド放熱板の温度)である。
【0045】
用紙8が専用紙であると特定された場合には、CPU41は、インクリボン7のプレコート領域PCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写することなく、画像データに基づいて、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に関してサーマルヘッド11の発熱体の中からオンする発熱体を選択するとともに、その選択された発熱体を通電する時間を下記式(1)を利用して決定し、インクリボン7のシアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に保持されたインクを直接用紙8に熱転写する。最後に、CPU41は、インクリボン7のオーバコート領域OCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写する(転写制御手段)。尚、この詳細は図6及び図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0046】
以下、上述した構成を有する昇華型熱転写プリンタの印刷動作について図6及び図7を参照しつつ説明する。図6及び図7は昇華型熱転写プリンタの印刷動作の手順を示すフローチャートである。
【0047】
ステップS101において、CPU41は、ピックアップモータ駆動回路56を介してピックアップモータ66の駆動を制御し、これによってピックアップローラ17が用紙格納カセット3に格納された用紙の中で最も上に置かれた用紙8をプリンタ本体2内に送り込む。続いて、CPU41は、搬送モータ駆動回路54を介して用紙8を用紙給紙方向へ搬送するように用紙搬送モータ64の駆動を制御し、用紙搬送ローラ16aが回転して、用紙8が用紙給紙方向へ搬送する。
【0048】
ステップS102において、CPU41は、用紙種類センサ73の検出結果に基づいて印刷対象の用紙8に予め形成されたバーコードの形状を特定し、特定結果に基づいてその用紙8が普通紙であるか否かを判定する。用紙8が普通紙であると判定された場合(S102:YES)、ステップ104の処理へ移行する。一方、用紙8が普通紙でないと判定された場合(S102:NO)、ステップS103の処理へ移行する。
【0049】
ステップS103において、CPU41は、用紙種類センサ73の検出結果に基づいて印刷対象の用紙8に予め形成されたバーコードの形状を特定し、特定結果に基づいてその用紙8が専用紙であるか否かを判定する。用紙8が専用紙であると判定された場合(S103:YES)、ステップS110の処理へ移行する。一方、用紙8が専用紙でないと判定された場合(S103:NO)、昇華型熱転写プリンタ1により行われる印刷動作が終了する。これは、バーコードが形成されていないが、バーコードの検出が正確に行われなかった場合に、印刷動作を禁止するためである。しかしながら、バーコード等の表示がある場合には専用紙と判定し、ない場合には普通紙と判定することも可能であり、この時にはステップS103でNOと判定された場合にはステップS102の処理へ戻るようにすればよい。
【0050】
ステップS104において、CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7に予め形成された位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置にあると判定してから、リボン回転センサ75の検出結果に基づいてインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに所定量(リボン位置センサの検出位置からサーマルヘッド11の発熱体までのインクリボン7の送り量と、位置マークPMが形成された箇所からインクリボン7のプレコート領域PCの先頭(プレコート領域PCのリボン巻き取りスプール6bに近い位置)までの距離とを加算した値)巻き取られたか否かを判定する。つまり、CPU41は、インクリボン7のプレコート領域PCの先頭がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。プレコート領域PCの先頭が上記圧接する位置にないと判定された場合(S104:NO)、ステップS105の処理へ移行する。一方、プレコート領域PCの先頭が上記圧接する位置にあると判定された場合(S104:YES)、ステップS106の処理へ移行する。
【0051】
ステップS105において、CPU41は、巻き取りモータ駆動回路53を介してインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られるようにリボン巻き取りモータ63の駆動を制御する。そして、巻き取りモータ63がリボン巻き取りローラ14を回転させ、これに連動してリボン巻き取りスプール6bが回転する。これによって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0052】
ステップS106において、CPU41は、ヘッド/剥離板位置センサ76の検出結果を参照しながら、図5(b)に示すように、ヘッド/剥離板駆動回路52を介してヘッド/剥離板駆動モータ62を制御し、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とを圧接状態にするとともに、剥離板18の一部をインクリボン7に接触する位置に移動させる(冷時剥離)。
【0053】
ステップS107において、CPU41は、用紙終端センサ72の検出結果に基づいて用紙8の搬送終端8aが用紙終端センサ72の検出位置に達したと判定してから、用紙8が用紙排紙方向へ所定量(用紙終端センサ72の検出位置からサーマルヘッド11の発熱体と対向する位置までの用紙8の搬送量と用紙8の搬送終端8aからのマージン量とを加算した値)搬送されたか否かを判定する。つまり、CPU41は、用紙8の印画開始位置(用紙8の搬送終端8aから上記マージン量をとった位置)がサーマルヘッド11とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。上記印画開始位置が上記圧接する位置にないと判定された場合(S107:NO)、ステップS108の処理へ移行する。一方、上記印画開始位置が上記圧接する位置にあると判定された場合(S107:YES)、ステップS109の処理へ移行する。
【0054】
ステップS108において、CPU41は、搬送モータ駆動回路54を介して用紙8が用紙排紙方向bへ搬送されるように用紙搬送モータ64の駆動を制御し、これによって、用紙8が用紙排紙方向bへ搬送される。
【0055】
ステップS109において、CPU41は、ヘッド駆動回路51を介してサーマルヘッド11の発熱体への通電を制御し、これによって、インクリボン7のプレコート領域PCに保持された樹脂材料が普通紙である用紙8に熱転写される(プレコート処理)。但し、インクリボン7が1ライン分巻き取られ、用紙8が用紙排紙方向bへ1ライン分搬送される毎に、サーマルヘッド11の発熱体8の全てを通電する。このプレコート処理により、普通紙である用紙8の印画領域全面にインクリボン7のプレコート領域PCに保持されていた樹脂材料が熱転写される。
【0056】
ステップS110において、CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7に予め形成された位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置に達したと判定してから、リボン回転センサ75の検出結果に基づいてインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに所定量(位置マークPMを検出した位置からサーマルヘッド11の発熱体までのインクリボン7の送り量と、位置マークPMが形成された箇所からシアン領域Cの先頭(シアン領域Cのリボン巻き取りスプール6bに近い位置)までの距離とを加算した値)巻き取られたか否かを判定する。つまり、CPU41は、インクリボン7のシアン領域Cの先頭がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。シアン領域Cの先頭が上記圧接する位置にないと判定された場合(S110:NO)、ステップS111の処理へ移行する。一方、シアン領域Cの先頭が上記圧接する位置にあると判定された場合(S110:YES)、ステップS112の処理へ移行する。
【0057】
ステップS111において、CPU41はステップS105と実質的に同様の制御を行い、これによって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0058】
ステップS112において、CPU41は、ヘッド/剥離板位置センサ76の検出結果を参照しながら、図5(a)に示すように、ヘッド/剥離板駆動回路52を介してヘッド/剥離板駆動モータ62を制御し、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とをヘッド圧接状態にするとともに、剥離板18がインクリボン7に接触しない位置に移動させる(熱時剥離)。
【0059】
ステップS113において、CPU41は、搬送モータ駆動回路54を介して用紙搬送モータ64の駆動を制御し、CPU41に駆動を制御された用紙搬送モータ64が搬送ローラ16a、16bを回転させ、少なくとも用紙8の搬送終端8aが用紙終端センサ72の検出位置に達するまで用紙8を用紙給紙方向aへ搬送する。
【0060】
ステップS114において、CPU41は、ステップS107と実質的に同様の処理を行い、用紙8の印画開始位置がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にないと判定された場合(S114:NO)、ステップS115の処理へ移行する。一方、用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にあると判定された場合(S114:YES)、ステップS116の処理へ移行する。
【0061】
ステップS115において、CPU41はステップS108と実質的に同様の制御を行い、これによって、用紙8が用紙排紙方向bへ搬送される。
【0062】
ステップS116において、CPU41は、用紙8に形成されることになる画像のデータに基づいて、サーマルヘッド11の発熱体の中から通電する発熱体を選択するとともに、選択した発熱体への通電時間が上記式(1)を利用して決定される通電時間Tになるように発熱体への通電を制御し、インクリボン7のシアン領域Cに保持されたシアンのインクを用紙8に熱転写する。但し、インクリボン7が1ライン分巻き取られ、用紙8が用紙排紙方向bへ1ライン分搬送される毎に、1ライン分の画像データに対応して用紙8にシアンのインクが熱転写される。
【0063】
ステップS117において、CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7に予め形成された位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置に達したと判定してから、リボン回転センサ75の検出結果に基づいてインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに所定量(位置マークPMを検出した位置からサーマルヘッド11の発熱体までのインクリボン7の送り量と、位置マークPMが形成された箇所からマゼンタ領域Mの先頭(マゼンタ領域Mのリボン巻き取りスプール6bに近い位置)までの距離とを加算した値)巻き取られたか否かを判定する。つまり、CPU41は、インクリボン7のマゼンタ領域Mの先頭がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。マゼンタ領域Mの先頭が上記圧接する位置にないと判定された場合(S117:NO)、ステップS118の処理へ移行する。一方、マゼンタ領域Mの先頭が上記圧接する位置にあると判定された場合(S117:YES)、ステップS119の処理へ移行する。
【0064】
ステップS118において、CPU41はステップS105と実質的に同様の処理を行い、これによって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0065】
ステップS119において、CPU41はステップS113と実質的に同様の処理を行い、これによって、用紙8は少なくともその搬送終端8aが用紙終端センサ72の検出位置に達するまで用紙給紙方向aへ搬送される。
【0066】
ステップS120において、CPU41は、ステップS107と実質的に同様の処理を行い、用紙8の印画開始位置がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にないと判定された場合(S120:NO)、ステップS121の処理へ移行する。一方、用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にあると判定された場合(S120:YES)、ステップS122の処理へ移行する。
【0067】
ステップS121において、CPU41はステップS108と実質的に同様の制御を行い、これによって、用紙8が用紙排紙方向bへ搬送される。
【0068】
ステップS122において、CPU41は、用紙8に形成されることになる画像のデータに基づいて、サーマルヘッド11の発熱体の中から通電する発熱体を選択するとともに、選択した発熱体への通電時間が上記式(1)を利用して決定される通電時間Tになるように発熱体への通電を制御し、インクリボン7のマゼンタ領域Cに保持されたマゼンタのインクを用紙8に熱転写する。但し、インクリボン7が1ライン分巻き取られ、用紙8が用紙排紙方向へ1ライン分搬送される毎に、1ライン分の画像データに対応して用紙8にマゼンタのインクが熱転写される。
【0069】
ステップS123において、CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7に予め形成された位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置に達したと判定してから、リボン回転センサ75の検出結果に基づいてインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに所定量(位置マークPMを検出した位置からサーマルヘッド11の発熱体までのインクリボン7の送り量と、位置マークPMが形成された箇所からイエロ領域Yの先頭(イエロ領域Yのリボン巻き取りスプール6bに近い位置)までの距離とを加算した値)巻き取られたか否かを判定する。つまり、CPU41は、インクリボン7のイエロ領域Yの先頭がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。イエロ領域Yの先頭が上記圧接する位置にないと判定された場合(S123:NO)、ステップS124の処理へ移行する。一方、イエロ領域Yの先頭が上記圧接する位置にあると判定された場合(S123:YES)、ステップS125の処理へ移行する。
【0070】
ステップS124において、CPU41はステップS105と実質的に同様の処理を行い、これによって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0071】
ステップS125において、CPU41はステップS113と実質的に同様の処理を行い、これによって、用紙8は少なくともその搬送終端8aが用紙終端センサ72の検出位置に達するまで用紙給紙方向aへ搬送される。
【0072】
ステップS126において、CPU41はステップS107と実質的に同様の処理を行い、用紙8の印画開始位置がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にないと判定された場合(S126:NO)、ステップS127の処理へ移行する。一方、用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にあると判定された場合(S126:YES)、ステップS128の処理へ移行する。
【0073】
ステップS127において、CPU41はステップS108と実質的に同様の制御を行い、これによって、用紙8が用紙排紙方向bへ搬送される。
【0074】
ステップS128において、CPU41は、用紙8に形成されることになる画像のデータに基づいて、サーマルヘッド11の発熱体の中から通電する発熱体を選択するとともに、選択した発熱体への通電時間が上記式(1)を利用して決定される通電時間Tになるように発熱体への通電を制御し、インクリボン7のイエロ領域Yに保持されたイエロのインクを用紙8に熱転写する。但し、インクリボン7が1ライン分巻き取られ、用紙8が用紙排紙方向へ1ライン分搬送される毎に、1ライン分の画像データに対応して用紙8にイエロのインクが熱転写される。
【0075】
ステップS129において、CPU41は、リボン位置センサ74の検出結果に基づいてインクリボン7に予め形成された位置マークPMがリボン位置センサ74の検出位置に達したと判定してから、リボン回転センサ75の検出結果に基づいてインクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに所定量(位置マークPMを検出した位置からサーマルヘッド11の発熱体までのインクリボン7の送り量と、位置マークPMが形成された箇所からオーバコート領域OCの先頭(オーバコート領域OCのリボン巻き取りスプール6bに近い位置)までの距離とを加算した値)巻き取られたか否かを判定する。つまり、CPU41は、インクリボン7のオーバコート領域OCの先頭がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。オーバコート領域OCの先頭が上記圧接する位置にないと判定された場合(S129:NO)、ステップS130の処理へ移行する。一方、オーバコート領域OCの先頭が上記圧接する位置にあると判定された場合(S129:YES)、ステップS131の処理へ移行する。
【0076】
ステップS130において、CPU41はステップS105と実質的に同様の処理を行い、これによって、インクリボン7がリボン巻き取りスプール6bに巻き取られる。
【0077】
ステップS131において、CPU41は、ヘッド/剥離板位置センサ76の検出結果を参照しながら、ヘッド/剥離板駆動回路52を介してヘッド/剥離板駆動モータ62を制御し、図5(b)に示すように、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とをヘッド圧接状態にするとともに、剥離板18の一部をインクリボン7に接触する位置に移動させる(冷時剥離)。
【0078】
ステップS132において、CPU41はステップS113と実質的に同様の処理を行い、これによって、用紙8は少なくともその搬送終端8aが用紙終端センサ72の検出位置に達するまで用紙給紙方向aへ搬送される。
【0079】
ステップS133において、CPU41はステップS107と実質的に同様の処理を行い、用紙8の印画開始位置がサーマルヘッド11の発熱体とプラテンローラ12とが圧接する位置にあるか否かを判定する。用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にないと判定された場合(S133:NO)、ステップS134の処理へ移行する。一方、用紙8の印画開始位置が上記圧接する位置にあると判定された場合(S133:YES)、ステップS135の処理へ移行する。
【0080】
ステップS134において、CPU41はステップS108と実質的に同様の制御を行い、これによって、用紙8が用紙排紙方向bへ搬送される。
【0081】
ステップS135において、CPU41は、サーマルヘッド11の発熱体への通電を制御し、これによって、インクリボン7のオーバコート領域OCに保持された樹脂材料が用紙8に熱転写される(オーバコート処理)。但し、インクリボン7が1ライン分巻き取られ、用紙8が用紙排紙方向へ1ライン分搬送される毎に、サーマルヘッド11の発熱体の全てを通電する。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態に係る昇華型熱転写プリンタ1によれば、プレコート領域PC、シアン領域C、マゼンタ領域PM、イエロ領域Y、及びオーバコート領域OCが順次形成されてなるパターンを複数含んだインクリボン7を使用しており、印刷対象の用紙8が普通紙の場合には、プレコート領域PCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写した後、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yの夫々に保持されたインクを印刷データに基づいて用紙8に熱転写するので、普通紙に印刷する場合であっても色が滲むことを防止することができる。
【0083】
また、普通紙に印刷する場合と専用紙に印刷する場合に同じインクリボン7を使用しているため、インクリボン7を取り換えることなく1つの装置で普通紙から専用紙に続けて印刷すること及び専用紙から普通紙に続けて印刷することができる。
【0084】
さらに、印刷対象の用紙8が専用紙であるか普通紙であるかを用紙種類センサ73の検出結果に基づいて自動的に判別されるため、ユーザが専用紙か普通紙かを指定する必要がなく、ユーザの操作負担の軽減が図られている。
【0085】
さらに、シアン領域C、マゼンタ領域M及びイエロ領域Yに保持されたインクを用紙8に熱転写した後、さらに、オーバコート領域OCに保持された樹脂材料を用紙8に熱転写しているため、光沢をつけることができるとともに、耐候性の向上が図られる。
【0086】
さらに、インクリボン7には、シアン、マゼンタ及びイエロの夫々のインクが保持されているので、フルカラー印刷が可能である。
【0087】
さらに、インクリボン7が収容されたリボン収容カセット6をプリンタ本体2内に取り付けるようにしているため、インクリボン7をプリンタ本体2内の所定位置に容易に配置することができる。
【0088】
上述した昇華型熱転写プリンタ1の変形例について説明する。上述した昇華型熱転写プリンタ1では、印刷対象の用紙8が専用紙であるか普通紙であるかは、プリンタ本体2の内部に配置された用紙種類センサ73の検出結果に基づいてCPU41が判定する構成となっている。これに対して、変形例の昇華型熱転写プリンタでは、ユーザがキーボード(ユーザインターフェース)を利用して印刷対象の用紙8が普通紙であるか専用紙であるかを入力し、その入力情報がキーボード79から入力インターフェース45を介してCPU41に入力される。そして、CPU41は、その入力情報に基づいて印刷対象の用紙が普通紙であるか専用紙であるかを判定する。但し、その他の構成は、上述した本実施の形態に係る昇華型熱転写プリンタ1と実質的に同様である。また、印刷動作も印刷媒体が専用紙であるか普通紙であるかを判定する手順(ステップS102、S103)を除いて実施的に同様である。
【0089】
変形例の昇華型熱転写プリンタでは、印刷対象の用紙8が専用紙であるか普通紙であるかの判定は、ユーザがキーボードを利用して入力した情報に基づいて判定するため、簡単な装置構成で印刷対象の用紙が普通紙であるか専用紙であるかを判定することができる。
【0090】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、光沢や耐光性などを考慮しない場合、インクリボン7にオーバコート領域OCを形成しないようにしてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、インクリボン7にシアン、マゼンタ及びイエロの夫々のインクを保持している場合であるが、インクリボンが保持するインク色はこれに限られるものではない。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、印刷対象の媒体が普通紙の場合には普通紙にプレコート領域の樹脂材料を転写した後に色の染料を転写するため、色が滲むことを防止することができるとともに、普通紙と専用紙との何れの場合にも同じインクシートを利用しているため、インクシートを取り換えることなく1つの装置で普通紙から専用紙に続けて印刷すること及び専用紙から普通紙に続けて印刷することができる。
【0093】
請求項2によると、印刷対象の媒体が専用紙であるか普通紙であるかをユーザが指定する必要がなく、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0094】
請求項3によると、簡単な装置構成で印刷対象の媒体が専用紙であるか普通紙であるかを特定することができる。
【0095】
請求項4によると、光沢をつけることができるとともに、耐候性の向上が図られる。
【0096】
請求項5によると、フルカラー印刷が可能になる。
【0097】
請求項6によると、インクシートを昇華型熱転写プリンタの所定位置に容易に配置することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る昇華型熱転写プリンタの外観を示す概略図である。
【図2】 図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷/駆動系を説明するための模式図である。
【図3】 図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷/駆動系及び制御系を説明するためのブロック図である。
【図4】 図1に示した昇華型熱転写プリンタに使用されるインクリボンを説明するための図である。
【図5】 冷時剥離及び熱時剥離時におけるサーマルヘッド及び剥離板の状態を説明するための模式図である。
【図6】 図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷動作の手順を示すフローチャート(その1)である。
【図7】 図1に示した昇華型熱転写プリンタの印刷動作の手順を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
1 昇華型熱転写プリンタ
2 プリンタ本体
3 用紙格納カセット
4 制御系
6 リボン収容カセット
7 インクリボン
8 用紙
PC プレコート領域
C シアン領域
M マゼンタ領域
Y イエロ領域
OC オーバコート領域
Claims (5)
- サーマルヘッドでインクシートを印刷媒体に圧接するとともに、前記サーマルヘッドの熱で前記インクシートの染料を昇華させ、前記印刷媒体に画像を形成する昇華型熱転写プリンタであって、
前記インクシートには、周期的に、その先頭に定着層となるところのプレコート領域が形成されているとともに1または複数の色の染料が保持されている色領域が順次形成されており、
画像が形成される前記印刷媒体が、専用紙であるか、前記専用紙以外の普通紙であるかを特定するための媒体特定手段と、
前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記普通紙であると特定された場合、最初に前記印刷媒体に前記プレコート領域を転写し、続いて前記印刷媒体に前記1または複数の色領域の染料を順次転写し、前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記専用紙であると特定された場合、前記プレコート領域を転写せずに前記印刷媒体に前記1または複数の色領域の染料を順次転写するための転写制御手段と、
前記印刷媒体に圧接された前記インクシートに接触させることによって、当該インクシートを前記印刷媒体から剥離する剥離板と、
前記媒体特定手段によって前記印刷媒体が前記普通紙であると特定された場合、少なくとも前記プレコート領域が前記剥離板と対向している間、前記剥離板を前記インクシートと接触する位置に配置させ、前記プレコート領域が前記剥離板と対向する位置を通過して、前記印刷媒体に前記色領域の染料が転写されるときに、前記剥離板を前記インクシートと接触しない位置に配置させる剥離板駆動制御手段とを備えたことを特徴とする昇華型熱転写プリンタ。 - 前記印刷媒体には予め前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを示す媒体タイプ表示部が形成されており、
前記印刷媒体に形成された前記媒体タイプ表示部を検出するための媒体タイプ検出手段をさらに備えており、
前記媒体特定手段は、前記媒体タイプ検出手段による検出結果に基づいて前記印刷媒体が前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを特定することを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写プリンタ。 - 前記媒体特定手段は、ユーザインターフェースからの入力情報に基づいて前記印刷媒体が前記専用紙及び前記普通紙の何れであるかを特定することを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写プリンタ。
- 前記インクシートには、さらにオーバコート領域が形成されており、
前記転写制御手段は、前記印刷媒体に前記色領域の染料を転写した後、さらに前記印刷媒体に前記オーバコート領域を転写し、
前記剥離板駆動制御手段は、前記オーバコート領域が前記剥離板と対向している間、前記剥離板を前記インクシートと接触する位置に配置させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の昇華型熱転写プリンタ。 - 前記インクシートの1または複数の色領域の染料が、イエロ、マゼンタ及びシアンの染料であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の昇華型熱転写プリンタ。
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