JP4035704B2 - トナー用樹脂組成物、その製造方法、トナーおよび画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法等にあって潜像坦持体上の静電潜像を現像するためのトナー用樹脂組成物、その製造方法、トナーおよび画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、潜像坦持体である感光体ドラムや感光体ベルト等の感光体を画像形成装置の本体に回転可能に支持し、画像形成動作時には感光体における感光層に静電潜像を形成した後、この潜像をトナーによって非接触方式で可視像化し、次いでその可視像をコロナ転写や転写ローラを使用して転写材に直接転写する方式や転写ドラムまたは転写ベルト等の中間転写媒体に可視像を一旦転写した後、転写材に再転写する方式がある。
【0003】
このような方式は、モノクロ画像形成装置に使用されているが、更に、カラー画像形成装置にあっては、複数の感光体や現像機構を用い、転写ベルトや転写ドラム上の可視化像を紙等の転写材上に複数の色画像を順次重ね合わせて転写し、定着する方式が知られている。これらの方式において、ベルトを使用するものはタンデム方式、ドラムを使用するものは転写ドラム方式として分類されている。また、これとは別に中間転写媒体上に色画像を順次一次転写し、その一次転写画像を一括して転写材上に二次転写する中間転写方式も知られている。
【0004】
これらの画像形成装置にあって、トナー画像を転写材に定着させる一方式として加熱定着させる方式が採用されているが、近年の複写作業の効率化、省エネルギー化、複写機の小型、高速化に伴い、加熱定着方式に用いられるトナーとしてはより低い温度で定着するトナーが求められ、また、トナー粒子の凝集によるブロッキングを生じないこと、また、定着に際して加熱ロール等にトナーが付着する現象(オフセット現象)を生じないこと、また、用紙等の転写材に強固に付着し、定着性に優れるトナーであることが要求されている。
【0005】
特開昭64−15755号公報には、架橋ポリエステル樹脂100重量部に対して、重量平均分子量3,000〜50,000の直鎖状ポリエステル樹脂との混合物からなるトナー用樹脂組成物が開示され、低温定着性の改善を目的として低分子量ポリエステル樹脂と耐オフセット性を実現するための架橋ポリエステル樹脂を混合することを記載するが、低温定着性を実現するためには、低分子量ポリエステル樹脂をかなり低融点にする必要があり、そのため、ガラス転移温度が低下し、保存中、または高温多湿条件下ではトナー粒子の凝集によるブロッキングが発生したり、また、帯電量が低下するといった問題が生じ、また、感光体等へのトナー融着(フィルミング)を発生するという問題がある。
【0006】
また、特開平3−229264号公報には、5〜60mgKOH/gの酸価を有する線状ポリエステル樹脂と5mgKOH/g未満の酸価を有する非線状ポリエステル樹脂との混合結着樹脂100重量部に対して0.2〜10重量部の割合の多価金属化合物を溶融混練し、架橋処理させてトナー用樹脂組成物とすることを記載し、多価金属化合物の存在下でも非線状ポリエステル樹脂は実質的に架橋することなく、分子量の増大がないため低温定着性を損なうことがないことを記載するが、低分子量分の架橋は不均一になりやすく、架橋の制御が困難であり、定着に際しての再現性が得られないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低温定着性、耐ブロッキング性、耐高温オフセット性、耐フィルミング性に優れると共に、特に、高温高湿下においても帯電安定性に優れるトナー用樹脂組成物、その製造方法、およびトナーおよび画像形成方法の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のトナー用樹脂組成物は、酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であることを特徴とする。
【0009】
上記の多価金属化合物が、多価金属含有有機顔料および/または多価金属含有電荷制御剤であることを特徴とする。
【0010】
上記の架橋樹脂および低分子量樹脂がポリエステル樹脂であり、該低分子量樹脂におけるポリエステル樹脂が線状ポリエステル樹脂であることを特徴とする。
【0011】
上記のトナー用樹脂組成物が、非磁性一成分トナー用樹脂組成物であることを特徴とする。
【0013】
本発明のトナー用樹脂組成物の製造方法は、酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物とを最高温度50℃で加熱混合して反応させる工程と、該反応工程により得られる反応物100重量部に対して重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂50重量部〜100重量部を最高温度120℃で加熱混合する工程とを有し、該加熱混合工程により、120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%のトナー用樹脂組成物とすることを特徴とする。
【0014】
上記の製造方法における架橋樹脂および低分子量樹脂がポリエステル樹脂であり、該低分子量樹脂におけるポリエステル樹脂が線状ポリエステル樹脂であることを特徴とする。
また、本発明のトナーは、酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であるトナー用樹脂組成物と有機顔料とを含むことを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であるトナー用樹脂組成物と有機顔料とを含むトナーを、加熱ローラを組み込んだ定着器を使用して記録媒体に定着することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における架橋樹脂および低分子量樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂等のトナー用樹脂であればよいが、以下、ポリエステル樹脂を例として説明する。架橋ポリエステル樹脂における酸成分、アルコール成分としては、下記の2官能カルボン酸類及びジオール類、及び3価以上のポリカルボン酸または3価以上のポリオールの少なくとも1種が例示される。
【0016】
2官能カルボン酸類としては、例えば2価のカルボン酸、2価のカルボン酸の無水物及びそのエステル類等の誘導体であり、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ジフェニルメタン−p,p′−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエタン−p,p′−ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、シクロヘキサンカルボン酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸或はこれらの無水物やエステル化物などが例示される。
【0017】
また、ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のアルキレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェノル)プロパン、2,2′−(1,4−フェニレンビスオキシ)ビスエタノール、1,1′−ジメチル−2,2′−(1,4−−フェニレンビスオキシ)ビスエタノール、1,1,1′,1′−テトラメチル−2,2′−(1,4−フェニレンビスオキシ)ビスエタノール等が例示される。
【0018】
3価以上のポリカルボン酸としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水物、エステル化物等が例示される。
【0019】
また、3価以上のポリオールとしては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、しょ糖、1,2,4−メンタトリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が例示される。
【0020】
架橋ポリエステル樹脂は、上述の2官能カルボン酸類及びジオール類に加えて、上述の3価以上のポリカルボン酸または3価以上のポリオールの少なくとも1種の成分をジブチル錫オキサイド等の触媒の存在下、加熱攪拌し、反応水を除去しつつ縮重合反応させて得られる。架橋ポリエステル樹脂の酸価は5mgKOH/g〜40mgKOH/g、好ましくは25mgKOH/g〜30mgKOH/gとされ、また、重量平均分子量は8,000〜30,000、好ましくは15,000〜25,000、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)は5〜12、好ましくは8〜10である。
【0021】
架橋ポリエステル樹脂における酸価が5mgKOH/g未満であると、後述する多価金属化合物による実質的な架橋反応が生じなく、また、40mgKOH/gを超えると多価金属化合物による架橋反応が進みすぎ、トナー用樹脂組成物としたときの定着温度が上昇するなどの問題が生じる。
【0022】
次に、多価金属化合物としては、2価以上の金属を含む有機性の塩類ないしは錯体類が例示される。2価以上の金属としてはAl、Ba、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mg、Mn、Ni、Pb、Sn、Sr、Zn等が例示され、また、有機金属化合物としては上記金属のカルボン酸塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物が挙げられるが、多価金属化合物として多価金属含有の有機顔料、荷電制御剤を使用するのが好ましい。
【0023】
多価金属含有有機顔料とは、金属が何らかの形で有機化合物と結合して有機顔料を構成するものであり、金属種としてはカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マンガン、マグネシウム等が例示され、具体的には、Pigment Red 57:1(Ca含有)、Pigment Red 53:1(Ba含有)、Pigment Red 52:1(Ba含有)、Pigment Red 48:1(Ba含有)、Pigment Yellow 62(Ca含有)、Pigment Yellow 168(Ca含有)、Pigment Yellow 191(Ca含有)、Pigment Blue 1(Mo含有)、Pigment Blue 17(Ba含有)等が例示され、架橋樹脂100重量部に対して1重量部〜15重量部、好ましくは3重量部〜7重量部の割合で反応させるとよい。また、金属種として鉄、ニッケル、コバルト等が例示される金属錯体顔料を使用してもよく、有機顔料における金属よりも架橋性は低いものの適用可能である。
【0024】
また、多価金属含有荷電制御剤とは、金属が何らかの形で有機化合物と結合して荷電制御剤を構成するものであり、金属種としては鉄、クロム、亜鉛、ニッケル、スズ、マグネシウム、ジルコニウム等が例示され、具体的にはオリエント化学工業(株)製の「ボントロン E−84」(亜鉛錯体)、同「ボントロン E−81」(クロム錯体)、同「ボントロン E−88」(Al錯体)、同「ボントロン C−34」(Cr錯体)、保土ヶ谷化学工業(株)製の「T−77」(Fe錯体)、同「T−95」(Cr錯体)等が例示され、架橋樹脂100重量部に対して、0.5重量部〜5重量部、好ましくは、1重量部〜2重量部の割合で反応させるとよい。
【0025】
多価金属化合物は、架橋樹脂と共に、例えばヘンシェルミキサー、サイクロミックス等に投入したのち、連続式2本ロール、二軸押出し混練機、プラネタリーミキサー、双腕ニーダー等に所定量投入し、最高温度50℃で5分〜15分混練される。
【0026】
本発明においては、架橋ポリエステル樹脂に多価金属化合物を反応させ、多価金属化合物を金属原子または金属イオンを介して架橋ポリエステル樹脂中に固定するものであるが、架橋ポリエステル樹脂は高分子であるために、金属による架橋は分子間よりも分子内架橋しやすく、架橋ポリエステル樹脂における分子量は殆ど増大しない。
【0027】
また、多価金属化合物の固有抵抗は樹脂に比して低く、トナーの帯電能力を低下させるが、架橋ポリエステル樹脂中に多価金属化合物を固定することができるために、少量でもトナー粒子に安定した帯電サイトが形成され、高温高湿下での帯電安定性に優れるトナー粒子となるものと考えられる。
【0028】
また、多価金属化合物として有機顔料、荷電制御剤を使用すると、有機顔料、荷電制御剤を金属原子による架橋反応により固定することができるので、有機顔料、荷電制御剤の分散性に優れるトナー用樹脂組成物とできる。
【0029】
次に、低分子量のポリエステル樹脂としては、上述した2官能カルボン酸類及びジオール類との縮重合反応により得られるもので、好ましくは線状ポリエステル樹脂であり、重量平均分子量が4,000〜12,000、好ましくは8,000〜9,000で、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜10、好ましくは3〜5のものであり、酸価としては2mgKOH/g以下のものである。重量平均分子量が大きいと、低温定着性に問題が生じ、また、小さいと耐ブロッキング性、耐フィルミング性に問題が生じる。
【0030】
低分子量のポリエステル樹脂は、架橋ポリエステル樹脂と多価金属化合物との反応生成物100重量部に対して50重量部〜100重量部、好ましくは80重量部〜90重量部の割合で、2軸押出混練機でシリンダにおける最高温度120℃、2分〜5分の滞留時間として混練することにより、本発明のトナー用樹脂組成物が製造される。低分子量のポリエステル樹脂が少ないと、低温定着性に問題が生じ、また、多過ぎると耐オフセット性、耐ブロッキング性、耐フィルミング性に問題が生じる。
【0031】
架橋ポリエステル樹脂と多価金属化合物との反応生成物に低分子量ポリエステル樹脂を加熱混練すると、特に耐オフセット性に悪影響を与える低分子量成分ほど架橋ポリエステル樹脂中に潜り込みやすく、上記の混合条件により架橋ポリエステル樹脂の分子鎖内に取り込まれ、組成物として安定化するものと考えられる。そのため、低温定着性を低分子量分で確保しつつ、耐オフセット性に優れたトナーが得られる。特に、架橋ポリエステル樹脂と多価金属化合物との混練段階で多価金属化合物による架橋反応を行うために、定着の再現性も容易に得られ、ゲル化も生じないトナー用樹脂組成物とできる。
【0032】
本発明のトナー用樹脂組成物には、その性能を損なわない範囲で他の公知の樹脂、例えばエポキシ樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体を混合使用してもよい。また、本発明のトナー用樹脂組成物には、熱定着ロールに対する離型性を目的として、カルナウバワックス、ライスワックス、モンタンワックス等のワックス類、低分子量ポリプロピレンワックス、低分子量ポリエチレンワックス等のポリオレフィンワックス、エステルワックス等を添加してもよい。離型剤としては、架橋ポリエステル樹脂と多価金属化合物との反応生成物と低分子量樹脂100重量部に対して、0.5重量部〜3重量部の割合とするとよい。
【0033】
他の樹脂やワックス類の添加に際しては、低分子量樹脂と共に添加するとよく、低分子量樹脂同様に、架橋ポリエステル樹脂と多価金属化合物との反応生成物中に包接され、安定化させることができる。
【0034】
また、本発明のトナー用樹脂組成物は、常法により粉砕、分級され、重量平均粒子径5μm〜10μm、好ましくは6μm〜9μmとされた後、疎水性シリカ等の流動性向上剤が外添処理され、トナーとされる。
【0035】
本発明で得られるトナーは、架橋ポリエステル樹脂に対する多価金属化合物による架橋反応を分子内で確実に生じさせることができるので、トナー用樹脂組成物として重量平均分子量を10,000〜30,000と小さくできる。また、フロー軟化点が95℃〜125℃、また、ガラス転移点は55℃〜65℃のものとでき、また非オフセット域も140℃〜170℃の範囲のものとできる。
【0036】
本発明のトナーは、加熱ローラを組み込んだ定着器を使用して紙等の記録媒体に定着されるが、トナーの定着性、耐オフセット性を制御する要因として、トナーにおける動的粘弾性である貯蔵弾性率と損失弾性率が影響することが良く知られている。貯蔵弾性率と損失弾性率は、一般的な粘弾性を有する物質の振動実験において定義される粘弾性特性であり、複素弾性率の実数部分を貯蔵弾性率(G′)、虚数部分を損失弾性率(G″)といい、具体的には貯蔵弾性率はトナーの弾性の度合を示す指標とされ、また、損失弾性率は粘性の度合を示す指標とされている。
【0037】
本発明のトナー用樹脂組成物は、120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであり、また、180℃における損失弾性率20Pa〜800Paであり、かつ、(180℃における損失弾性率)/(120℃における損失弾性率)で示される粘度低下率が2.5%〜15%のものとなる。これに対して、比較例との対比で説明するように、多価金属を含有しない着色剤等を使用し、同様にトナー用樹脂組成物としてもその粘度低下率は2.1%にすぎない。すなわち、多価金属化合物による弱い架橋構造化により、加熱ロールのニップ間で120℃から180℃へと温度が上昇するにしたがって、その粘性をより低下させるものであり、紙の繊維間の空隙により浸透しやいものとなり、定着性に優れるトナーとできるものと考えられる。
【0038】
以上、トナー用樹脂組成物における樹脂としてポリエステル樹脂を例として説明したが、例えばスチレンアクリル樹脂の場合には、アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーと例えばスチレン等のビニル単量体との共重合体を重合させる際に、多価モノマーを同時に反応させることにより酸価を有する架橋スチレンアクリル樹脂とすることができ、上述の同様に多価金属化合物との反応物とした後、低分子量スチレンアクリル樹脂と混合して同様にトナー用樹脂組成物とすることができる。また、他に、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂であっても同様である。
【0039】
なお、本発明にあって、
(1) 酸価測定
試料を予想される酸価に応じて秤量し、テトラヒドロフランとエタノール(体積比)=3:1混合溶媒に溶解、または溶解性の不十分なものについては加温溶解した。この試料を用いJIS K0070に準拠して酸価を測定した。
(2) 軟化点(Tm)
島津製作所製「定荷重押出型細管式レオメータ フローテスターCFT−500D」を用いて、下記条件にて測定する。
【0040】
測定試料の調製:測定試料としてトナー約1gを圧縮成型し、フローテスタのシリンダの内径に合わせた円柱状試料とした。
【0041】
測定条件
荷重 20Kgf、ダイ穴 1mm、ダイ長さ 1mm
測定方法 : 1/2法
(3) 分子量分布の測定
トナー5mgを5gのTHFに溶解し、樹脂成分以外のTHF不溶分およびコンタミ物質を除去するため、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターを通して、GPC用サンプルを調製した。こうして調製したサンプルを、GPCを用いて、下記条件にて測定する。
(4) ガラス転移点(Tg)
トナー10mgをアルミニウム製セルにパッキングし、セイコーインスツルメント(株)製「DSC120」を用いて下記の条件で測定する。
測定温度 : 0〜200℃
昇温速度 : 10℃/min
Tg : 2度目の昇温時のDSC曲線より読み取る。
(5) 「粒径」という場合「平均粒径」を意味し、コールターマルチサイザーIII 型(コールター社製)を用い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定することにより求める。また、シリカ粒子等の外添剤の粒径は、電子顕微鏡法によった。
(6) 各トナーにおける帯電量(μc/g)はトレック・ジャパン(株)製「吸引式小型粉体帯電量測定装置、210HS」による測定値である。
(7) 動的粘弾性測定は、レオメトリックサイエンティフィック社製「AREAS粘弾性測定システム」を使用して下記の条件にて測定した。
【0042】
使用治具: パラレルプレート(φ25mm)
測定試料の調製: パラレルプレート間に測定試料としてトナー約1gを載せ、プレートを測定開始温度に加熱した後、プレートからはみだした部分をトリミングしてプレートの直径に合わせた円柱状試料とした。プレート間の高さ(Gap)は1mm以上2mm以下となるように調整した。
【0043】
測定周波数: 0.16Hz、(1Hz=6.28rad/sec)
測定歪み: 測定開始温度において、歪み依存性(Strain Sweep)モードで、測定試料に徐々に大きな歪みを与え、与えた歪みに対し、貯蔵弾性率(G′)および損失弾性率(G″)が線形である領域における最大歪みを測定歪みとした。測定歪みは全て10%に設定した。
【0044】
測定モード:温度依存性モード(Temp Ramp) 尚、設定した測定歪みが測定温度域で常時維持されるように、Auto Strain、Auto Tesionを作動状態に設定した状態で測定を行なった。また、測定は、測定開始温度から5℃/min.の速度で昇温させながら行なった。
(8) 非オフセット域
カラーレーザープリンター(セイコーエプソン(株)製LP−3000C)より定着部を外したものにトナーを装填し、PPC用普通紙{富士ゼロックスオフィスサプライ製J(坪量82g/m2 )}に2cm×2cmの未定着パッチ(トナー付着量0.8mg/cm2 )を形成した後、コニカ社製外部定着器KL−2010(オイルパッド非装着)に定着ニップ通過時間50msで通過させ、定着させた。この定着に際して、温度を変化させて通紙し、パッチ定着位置から定着ローラ円周分下の紙上に低温または高温オフセット痕が生じない温度領域を非オフセット域とした。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により、更に本発明を説明する。
【0046】
(実施例1)
の組成をヘンシェルミキサー(1000rpm、3分)で混合した後、連続式2本ロール(ロール最高温度:50℃、供給量2Kg/h、混練時間10分)で混練した後、直径2mm程度に粗粉砕した。なお、この粉砕物について、その重量平均分子量を測定したところ22,500であった。
【0047】
次いで、
の組成をヘンシェルミキサー(100rpm、3分)で混合した後、2軸押出機(シリンダの最高温度:120℃、滞留時間3分)で溶融混練し、冷却後、粉砕・分級して、重量平均粒径D50が8μmのトナー母粒子を得た。
【0048】
このトナー母粒子100重量部に対して、シリカRX200(12nm、日本エアロジル社製)を1.5重量部の割合で添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。このトナーの120℃における損失粘弾性率は、2.46KPa、180℃における損失粘弾性率は0.174KPaであり、粘度低下率は7.1%であった。
【0049】
(実施例2)
実施例1におけるPigment Red 57:1(Ca含有)に代えて、Pigment Red 57:3(Ba含有)、また、オリエント化学工業(株)製の「ボントロン E−84」(亜鉛錯体)に代えてカリックスアレーン(オリエント化学工業(株)製、金属含有せず)をそれぞれ使用した以外は、同様にしてトナーを調製した。このトナーの120℃における損失粘弾性率は、2.31KPa、180℃における損失粘弾性率は0.134KPaであり、粘度低下率は5.8%であった。
【0050】
(実施例3)
実施例1におけるPigment Red 57:1(Ca含有)に代えて、Pigment Red 122(金属含有せず)を使用した以外は、同様にしてトナーを調製した。このトナーの120℃における損失粘弾性率は、2.15KPa、180℃における損失粘弾性率は0.065KPaであり、粘度低下率は3.0%であった。
【0051】
(比較例1)
実施例1におけるPigment Red 57:1(Ca含有)に代えて、Pigment Red 122(金属含有せず)を使用し、また、オリエント化学工業(株)製の「ボントロン E−84」(亜鉛錯体)に代えてカリックスアレーン(オリエント化学工業(株)製、金属含有せず)をそれぞれ使用した以外は、同様にしてトナーを調製した。このトナーの120℃における損失粘弾性率は、2.08KPa、180℃における損失粘弾性率は0.043KPaであり、粘度低下率は2.1%であった。
【0052】
得られた各トナーについて、25℃、40%RHにおける帯電量(μC/g)、35℃、65%RHにおける帯電量(μC/g)、ガラス転移点、フロー軟化点を測定した結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
本発明のトナー用樹脂組成物は、高温高湿下での帯電性に優れるものであることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明のトナー用樹脂組成物は、低温定着性、耐ブロッキング性、耐高温オフセット性、耐フィルミング性に優れると共に、特に、高温高湿下においても帯電安定性に優れ、また、定着温度領域での定着性に優れるものであり、また、その製造方法を提供するものである。
Claims (8)
- 酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であることを特徴とするトナー用樹脂組成物。 - 多価金属化合物が、多価金属含有有機顔料および/または多価金属含有電荷制御剤であることを特徴とする請求項1記載のトナー用樹脂組成物。
- 架橋樹脂および低分子量樹脂がポリエステル樹脂であり、該低分子量樹脂におけるポリエステル樹脂が線状ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1、または請求項2記載のトナー用樹脂組成物。
- トナー用樹脂組成物が、非磁性一成分トナー用樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のトナー用樹脂組成物。
- 酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物とを最高温度50℃で加熱混合して反応させる工程と、該反応工程により得られる反応物100重量部に対して重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂50重量部〜100重量部を最高温度120℃で加熱混合する工程とを有し、該加熱混合工程により、120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%のトナー用樹脂組成物とすることを特徴とするトナー用樹脂組成物の製造方法。 - 架橋樹脂および低分子量樹脂がポリエステル樹脂であり、該低分子量樹脂におけるポリエステル樹脂が線状ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項5記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
- 酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であるトナー用樹脂組成物と有機顔料とを含むことを特徴とするトナー。 - 酸価5mgKOH/g〜40mgKOH/gで、かつ、重量平均分子量8,000〜30,000の架橋樹脂と多価金属化合物との反応物100重量部に対し、重量平均分子量4,000〜12,000の低分子量樹脂を50〜100重量部混合したトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率が1KPa〜5KPaであるとともに、該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率が20Pa〜800Paであり、
(該トナー用樹脂組成物の180℃における損失弾性率)/(該トナー用樹脂組成物の120℃における損失弾性率)
で示される粘度低下率が2.5%〜15%であるトナー用樹脂組成物と有機顔料とを含むトナーを、加熱ローラを組み込んだ定着器を使用して記録媒体に定着することを特徴とする画像形成方法。
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