JP4033932B2 - 弾球遊技機の外枠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦長な方形状に枠組み形成される弾球遊技機の外枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、弾球遊技機としてのパチンコ遊技機は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠に対して、遊技機の主要構成部品のほぼ全てが集約して設けられる枠基体を開閉自在に取り付けることで構成されている。また、このようなパチンコ遊技機の外枠は、西日本方面と東日本方面とで外形寸法が異なって規定されている。具体的に、西日本方面で規定される外枠(これを俗に関西枠タイプという)は、東日本方面のもの(これを俗に関東枠タイプという)より大型になっている。しかしながら、このような外形寸法の異なる規定では、西日本方面用と東日本方面用とで個別に異なった外枠を製造しなければならず、その分製造コストがかかってしまう。そこで、特許公報第2505630号では、上下及び左右の各枠部材を組み付けて外枠を構成すると共に、そのうち左右の枠部材を関西及び関東の各枠タイプにおいて共通使用が可能に設定することで、製造コストの低減を招来し得る弾球遊技機の外枠が提案された(以下、これを先行技術という)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した先行技術では、左右の枠部材を共通使用する以外は、上下の枠部材を関西枠タイプ用と関東枠タイプ用とで個別に製造しなければならず、関西及び関東の各枠タイプにおける枠部材の完全共通使用とはなっていなかった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、関西及び関東の各枠タイプにおける枠部材の完全共通使用を可能にすることで、外枠の製造コストを大幅に低減し得る弾球遊技機の外枠を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明が採用した解決手段は、縦長な方形状に枠組み形成される弾球遊技機の外枠において、第1のL型基体と第2のL型基体とに形成される組付部を組み付けることにより、前記方形状の外枠が構成され、前記組付部は、前記第1のL型 基体と前記第2のL型基体の一方に形成される組付係合部と、前記第1のL型基体と前記第2のL型基体の他方に形成される組付係止部と、からなり、前記組付係合部は、一方のL型基体から他方のL形基体に向って突設される係合ピンによって構成され、前記組付係止部は、前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第1ピン挿通穴と、該第1ピン挿通穴よりも下方且つ外側位置で前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第2ピン挿通穴と、前記第1ピン挿通穴又は前記第2ピン挿通穴から突出した前記係合ピンの先端部と係合固定するように回動自在に設けられる一つの係止レバーと、によって構成され、前記係合ピンを前記第1ピン挿通穴に差し込み前記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠より、前記係合ピンを前記第2ピン挿通穴に差し込み前記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠の方が、上下左右方向の寸法の小さな外枠が構成されることを特徴とする。このように構成することにより、外形寸法が異なって規定される関西及び関東の各枠タイプにおいて、枠部材の完全共通使用が可能になり、ひいては外枠の製造コストを大幅に低減することができる。
【0005】
【0006】
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、図1を参照して実施形態に係る弾球遊技機としてのパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を示す斜視図である。パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ遊技機1の主要構成部品のほぼ全てが集約して設けられる枠基体3と、該枠基体3の下方位置で外枠2に固定される装飾板4と、から構成されている。枠基体3は、合成樹脂によって一体成形されるものであり、その前面側には、ガラス扉枠、打球供給皿、操作ハンドル(共に図示しない)等の各種構成部材が取り付けられている。ガラス扉枠の後方には、可変表示装置6等を備えて遊技領域を形成する遊技盤5が設けられている。また、遊技盤5の裏面側には、発生した入賞玉に基づいて所定個数の景品玉を払い出す景品玉タンク7、可変表示装置6等の遊技装置の作動を制御する遊技制御基板8、操作ハンドルの操作に基づいて遊技領域への打球の発射動作を制御する打球発射装置9、等が設けられている。装飾板4は、外枠2の幅方向とほぼ同一寸法の長板状をなし、その裏面側上辺部には補強板10(図2参照)が一体的に取り付けられている。また、装飾板4の両側辺部及び下辺部には、それぞれ装飾板4を外枠2にビス止めするための取付穴4aが穿設されている。
【0008】
次に、上記した枠基体3の外枠2に対する取り付け構造について説明する。枠基体3は、一側の上端部及び下端部がそれぞれ上下一対の蝶番金具11・12を介して外枠2に取り付けられることで、蝶番金具11・12の取付ピン11a・2a(図2参照)を回動軸として外枠2に開閉自在になっている。一方、枠基体3の他側には、施錠装置13が設けられている。この施錠装置13は、枠基体3の裏面側に取り付けられる長板断面L字状の取付基板14に集約して形成されている。即ち、取付基板14の前面側には、枠基体3を貫通して配されるシリンダー錠(図示しない)が設けられる一方、裏面側にはシリンダー錠に対する鍵操作に伴って上下方向にスライドするスライド部材15が設けられている。スライド部材15の上下両端部には、外枠2に取り付けられる上下一対の係止金具16a・16bと個々に係合する係合フック部15a・15bが形成されている。これにより、施錠装置13は、係合フック部15a・15bを係止金具16a・16bに係合させることで枠基体3を外枠2に施錠する一方、係合フック部15a・15bを係止金具16a・16bから係合解除することで枠基体3を外枠2から解錠するようになっている。
【0009】
次に、本発明の要部をなす外枠2について図2乃至図5を参照して説明する。外枠2は、図2に示すように、上下の各L型基体20a・20bから構成されている。なお、L型基体20a・20bは、それぞれ同一の部材から構成されている。このため、以下の説明では、各L型基体20a・20bをL型基体20と総称して説明を行う。L型基体20は、比較的剛性があり且つ強度が高いポリスチレンあるいはABS樹脂等の合成樹脂から成形されている。L型基体20の長辺部21の先端には、組付係止部22が設けられる一方、短辺部23の先端には、長辺部21と並行に折曲形成された組付係合部24が設けられている。また、長辺部21と短辺部23の隅角部には、L型基体20の剛性を高めるために三角形状の補強部材25が取り付けられている。
【0010】
組付係止部22は、図3(A)(B)に示すように、長辺部21の奥行き方向における後ろ半分が切り取られた形状をなしており、その切取部分が小型組付面26となっている。組付係止部22の内向(左側)部分は、長辺部21の幅方向に突出して形成され、その突出部分の後端部からは、外形形状に沿った断面L字状の大型組付片27が突設されている。また、組付係止部22の前面には、係止レバー28を回動自在にビス29で取り付ける取付ボス30が形成されており、該取付ボス30の左側方及び下方には、組付係止部22を前後方向で貫通するピン挿通穴31・32が穿設されている。なお、上記した内向への突出部分を除いた組付係止部22の上端面は、傾斜状の当接面部33として形成されている。また、係止レバー28には、係止凹部28aと、レバー28を回動操作するための操作片部28bと、が形成されている。
【0011】
一方、組付係合部24は、短辺部23の奥行き方向における前半分が切り取られた形状をなしており、その前半分の端面は、傾斜状の当接面部34として形成されている。組付係合部24の先端側(下側)の前面には、係合ピン35が突設されている。この係合ピン35は、ピン挿通穴31・32への挿通状態で先端側が若干組付係止部22の前面から突出する長さに形成され、その突出する先端側には、係止レバー28の係止凹部28aと係合する係合溝部35aが形成されている。また、組付係合部24の外向(右側)面及び背面には、それぞれ2箇所ずつ取付穴36が穿設されている。この取付穴36は、L型基体20を上側のL型基体20aとして用いる際に蝶番金具11を組付係合部24に取り付けるための穴であり、具体的な取り付け方法は、蝶番金具11の取付穴11bを組付係合部24の取付穴36にビス37止めすることで行われる。なお、短辺部23の奥行き及び幅の各寸法は、それぞれ長辺部21と同一に設定されている。
【0012】
次に、上下の各L型基体20a・20bの組み付けについて説明する。先ず、L型基体20a・20bを小型タイプ(関東枠タイプ)の外枠2として組み付ける場合には、図4(A)に示すように、組付係合部24の係合ピン35を組付係止部22のピン挿通穴32に挿通する。これにより、組付係合部24は、組付係止部22の小型組付面26に当接した状態となり、また、組付係合部24の当接面部34と組付係止部22の当接面部33とが相互に当接した状態となる。そして、この状態から係止レバー28を回動操作して係合ピン35の係合溝部35aに係止凹部28aを係合することで、L型基体20a・20b間の取り付けを固定して小型タイプの外枠2を組み付け形成する。なお、この小型タイプの外枠2は、図5(A)に示すように、幅方向の外形寸法がW1となり、高さ方向の外形寸法がH1となる。
【0013】
一方、L型基体20a・20bを大型タイプ(関西枠タイプ)の外枠2として組み付ける場合には、図4(B)に示すように、組付係合部24の係合ピン35を組付係止部22のピン挿通穴31に挿通する。これにより、組付係合部24は、組付係止部22の大型組付片27に当接した状態となる。なお、このとき、組付係合部24の当接面部34と組付係止部22の当接面部33とは、所定の距離を置いて対向した状態となる。そして、この状態から係止レバー28を回動操作して係合ピン35の係合溝部35aに係止凹部28aを係合することで、L型基体20a・20b間の取り付けを固定して大型タイプの外枠2を組み付け形成する。なお、この大型タイプの外枠2は、図5(B)に示すように、幅方向の外形寸法がW2(>W1)となり、高さ方向の外形寸法がH2(>H1)となる。
【0014】
以上のように、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、L型基体20a・20bの組み付けによって外枠2を形成しており、そのL型基体20a・20bには、外枠2を小型タイプと大型タイプとに組み付け変更可能な組付係止部22及び組付係合部24が設けられている。これにより、外形寸法が異なって規定される関西及び関東の各枠タイプにおいて、L型基体20a・20bを完全に共通使用することができるため、外枠2の製造コストを大幅に低減することができる。また、L型基体20a・20bは、比較的剛性があり且つ強度が高いポリスチレンあるいはABS樹脂等の合成樹脂から成形されている。このため、外枠を木材で製造する場合に比べて湿気や衝撃等に対する耐久性を向上することができ、さらには量産性を向上することができるので、製造コストの低減を更に招来することができる。また、外枠2をL型基体20aとL型基体20bの2部品から構成すると共に、組付係止部22と組付係合部24との係合位置の変更によって外枠2の外形寸法の幅方向及び高さ方向を共に変更可能な構成としているため、外枠2の組み付け効率を向上することができる。また、この構成においては、L型基体20a・20bが同一の部材からなるため、外枠2の構成部材を製造するための金型等を必要最小限に抑えることができ、より一層製造コストを低減することができる。
【0015】
なお、上記した実施形態(第一実施形態)では、L型基体20a・20bを合成樹脂で成形する構成としているが、これに限定するものではない。即ち、L型基体20a・20bを木材で製造する場合においても、L型基体20a・20bに組付係止部22及び組付係合部24を設けた構成であれば、上記した製造コストの大幅低減を招来するものである。また、第一実施形態では、組付係止部22と組付係合部24との係合位置の変更を2通りに設定することで、外枠2の外形寸法を小型タイプ(関東枠タイプ)と大型タイプ(関西枠タイプ)の2種類に変更可能としているが、これに限定するものではない。即ち、組付係止部22と組付係合部24との係合位置の変更を複数通りに設定すれば、この複数通りの設定数に対応して外形寸法の種類を広げることができる。また、第一実施形態では、組付係止部22及び組付係合部24を個々に設けた2つのL型基体20a・20bによって本発明の外枠を組み付け形成しているが、この構成に限定するものではない。以下、その他の構成を第二及び第三の実施形態として説明する。
【0016】
先ず、第二実施形態の外枠40を図6乃至図9を参照して説明する。外枠40は、図6に示すように、左上、右上、左下、右下の計4個のL型基体41a〜41dから構成されている。L型基体41a〜41dの両端部には、それぞれ相互間の組み付けを可能にする組付部が設けられている。この組付部は、外向組付部42と内向組付部43との2種類があり、L型基体41a〜41dにおける外向及び内向の各組付部42・43を所望の態様で組み付けることで外枠40が形成される。このため、以下の説明では、図6(B)に示すように、L型基体41bの一端部に設けられた外向組付部42と、L型基体41dの一端部に設けられた内向組付部43と、の組み付けを例に挙げて外枠40の組み付け形成について説明する。
【0017】
外向組付部42は、図7及び図8にも示すように、L型基体41bの幅方向における内向側(左側)の半分が切り取られた形状をなしており、その切取部分が当接面部44となっている。外向組付部42には、その左右方向に貫通する4つのネジ挿通穴45a・45b・46a・46bが穿設されている。ネジ挿通穴45a・45b及びネジ挿通穴46a・46bは、個々に一対の構成をなしており、一対のネジ挿通穴45a・45bの下方に一対のネジ挿通穴46a・46bが位置している。また、外向組付部42の右側面には、各ネジ挿通穴45a・45b間に金具収納溝47aが条設され、各ネジ挿通穴46a・46b間に金具収納溝47bが条設されている。この金具収納溝47a・47bは、後述する取付金具50を用いた組み付け状態で、取付金具50の基部50aが外向組付部42から突出するのを回避するための溝である。一方、内向組付部43は、L型基体41dの幅方向における外向側(右側)の半分が切り取られた形状をなしており、その切取部分が当接面部48となっている。そして、内向組付部43には、その左右方向に貫通する一対のネジ挿通穴49a・49bが穿設されている。なお、上記した各ネジ挿通穴45a・45b間、各ネジ挿通穴46a・46b間、及び各ネジ挿通穴49a・49b間、の各寸法は、後述する各ネジ部50b・50b間の寸法と同一に統一設定されている。
【0018】
次に、L型基体41bとL型基体41dとの組み付けについて説明する。なお、組み付けには、取付金具50と2個の蝶ナット51とが用いられる。また、取付金具50は、棒状の基部50aと、該基部50aの両端から直交方向に折曲された左右のネジ部50b・50bと、を有してコの字状に形成されている。先ず、外枠40を小型タイプ(関東枠タイプ)に組み付ける場合には、図7(A)(B)及び図9(A)に示すように、外向組付部42のネジ挿通穴45a・45bと内向組付部43のネジ挿通穴49a・49bとを連通して配す。このとき、外向組付部42の当接面部44と内向組付部43の先端面、及び内向組付部43の当接面部48と外向組付部42の先端面は、個々に当接した状態となる。この状態で連通したネジ挿通穴45a・49a及びネジ挿通穴45b・49bに対して取付金具50の各ネジ部50b・50bを外向組付部42側から個々に挿通する。そして、ネジ挿通穴49a・49bから突出する各ネジ部50b・50bに蝶ナット51を螺着することで、L型基体41b・41dを組み付ける。また、これと同様にして、L型基体41a・41b間、L型基体41a・41c間、及びL型基体41c・41d間、を個々に組み付けることで小型タイプの外枠40を組み付け形成する。
【0019】
一方、外枠40を大型タイプ(関西枠タイプ)に組み付ける場合には、図8(A)(B)及び図9(B)に示すように、外向組付部42のネジ挿通穴46a・46bと内向組付部43のネジ挿通穴49a・49bとを連通して配す。このとき、外向組付部42の当接面部44と内向組付部43の先端面、及び内向組付部43の当接面部48と外向組付部42の先端面は、それぞれ所定の距離を置いて対向した状態となる。この状態で連通したネジ挿通穴46a・49a及びネジ挿通穴46b・49bに対して取付金具50の各ネジ部50b・50bを外向組付部42側から個々に挿通する。そして、ネジ挿通穴49a・49bから突出する各ネジ部50b・50bに蝶ナット51を螺着することで、L型基体41b・41dを組み付ける。また、これと同様にして、L型基体41a・41b間、L型基体41a・41c間、及びL型基体41c・41d間、を個々に組み付けることで大型タイプの外枠40を組み付け形成する。
【0020】
以上のように、第二実施形態に係る外枠40は、外向組付部42及び内向組付部43を個々に設けた計4個のL型基体41a〜41dを相互間で組み付けることによって形成されており、外向組付部42と内向組付部43との組み付け位置を変更することで、小型タイプ及び大型タイプの外形寸法に変更可能になっている。これにより、前記第一実施形態の外枠2と同様に、外形寸法が異なって規定される関西及び関東の各枠タイプにおいて、L型基体41a〜41dを完全に共通使用することができるため、外枠40の製造コストを大幅に低減することができる。
【0021】
次に、第三実施形態の外枠60を図10及び図11を参照して説明する。外枠60は、図10に示すように、上下及び左右の計4個の基体61a〜61dから構成されている。基体61a〜61dは、それぞれ長板状をなし、その両端部には相互間の組み付けを可能にする組付部が設けられている。この組付部は、上層組付部62と下層組付部63との2種類があり、基体61a〜61dにおける上層及び下層の各組付部62・63を所望の態様で組み付けることで外枠60が形成される。このため、以下の説明では、基体61aの一端部に設けられた上層組付部62と、基体61dの一端部に設けられた下層組付部63と、の組み付けを例に挙げて外枠60の組み付け形成について説明する。
【0022】
上層組付部62は、図11にも示すように、基体61aの一端部(右端部)でその上下方向に貫通する一対のネジ挿通穴64a・64bが穿設されて構成されている。一方、下層組付部63は、基体61dの一端側(上端側)の内向(左側)部分が突出して形成されており、その上端面には、4つのネジ挿入穴65a・65b・66a・66bが穿設されている。ネジ挿入穴65a・65b及びネジ挿入穴66a・66bは、個々に一対の構成をなしており、一対のネジ挿入穴65a・65bの左側方に一対のネジ挿入穴66a・66bが位置している。なお、各ネジ挿入穴65a・65b間、及び各ネジ挿入穴66a・66b間、の各寸法は、上層組付部62に穿設された各ネジ挿通穴64a・64b間の寸法と同一に統一設定されている。
【0023】
次に、基体61aと基体61dとの組み付けについて説明する。先ず、外枠60を小型タイプ(関東枠タイプ)に組み付ける場合には、図10(A)(B)及び図11(A)に示すように、上層組付部62のネジ挿通穴64a・64bと下層組付部63のネジ挿入穴65a・65bとを連通して配す。そして、この状態で連通した穴64a・65a及び穴64b・65bにネジ67を螺着することで、基体61a・61dを組み付ける。また、これと同様にして、基体61a・61c間、基体61b・61c間、及び基体61b・61d間、を個々に組み付けることで小型タイプの外枠60を組み付け形成する。一方、外枠60を大型タイプ(関西枠タイプ)に組み付ける場合には、図10(C)(D)及び図11(B)に示すように、上層組付部62のネジ挿通穴64a・64bと下層組付部63のネジ挿入穴66a・66bとを連通して配す。そして、この状態で連通した穴64a・66a及び穴64b・66bにネジ67を螺着することで、基体61a・61dを組み付ける。また、これと同様にして、基体61a・61c間、基体61b・61c間、及び基体61b・61d間、を個々に組み付けることで大型タイプの外枠60を組み付け形成する。
【0024】
以上のように、第三実施形態に係る外枠60は、上層組付部62及び下層組付部63を個々に設けた計4個の基体61a〜61dを相互間で組み付けることによって形成されており、上層組付部62と下層組付部63との組み付け位置を変更することで、小型タイプ及び大型タイプの外形寸法に変更可能になっている。これにより、前記第一実施形態の外枠2と同様に、外形寸法が異なって規定される関西及び関東の各枠タイプにおいて、基体61a〜61dを完全に共通使用することができるため、外枠60の製造コストを大幅に低減することができる。
【0025】
なお、以上説明した実施形態から把握できる発明として以下のものがある。
(1)前記2つのL型基体を同一部材から構成したことを特徴とする。このように構成することにより、外枠の構成部材を製造するための金型等を必要最小限に抑えることができ、より一層製造コストを低減することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明においては、縦長な方形状に枠組み形成される弾球遊技機の外枠において、第1のL型基体と第2のL型基体とに形成される組付部を組み付けることにより、前記方形状の外枠が構成され、前記組付部は、前記第1のL型基体と前記第2のL型基体の一方に形成される組付係合部と、前記第1のL型基体と前記第2のL型基体の他方に形成される組付係止部と、からなり、前記組付係合部は、一方のL型基体から他方のL形基体に向って突設される係合ピンによって構成され、前記組付係止部は、前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第1ピン挿通穴と、該第1ピン挿通穴よりも下方且つ外側位置で前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第2ピン挿通穴と、前記第1ピン挿通穴又は前記第2ピン挿通穴から突出した前記係合ピンの先端部と係合固定するように回動自在に設けられる一つの係止レバーと、によって構成され、前記係合ピンを前記第1ピン挿通穴に差し込み前 記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠より、前記係合ピンを前記第2ピン挿通穴に差し込み前記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠の方が、上下左右方向の寸法の小さな外枠が構成されることを特徴とする。このように構成することにより、外形寸法が異なって規定される関西及び関東の各枠タイプにおいて、枠部材の完全共通使用が可能になり、ひいては外枠の製造コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機を示す斜視図である。
【図2】 外枠を示す分解正面図である。
【図3】 同図(A)(B)はそれぞれ組付係止部と組付係合部とを示す拡大斜視図である。
【図4】 同図(A)は小型タイプの外枠を組み付ける場合の組付係止部と組付係合部との係合関係を示す拡大正面図であり、同図(B)は大型タイプの外枠を組み付ける場合の組付係止部と組付係合部との係合関係を示す拡大正面図である。
【図5】 同図(A)は小型タイプの外枠寸法を示す正面図であり、同図(B)は大型タイプの外枠寸法を示す正面図である。
【図6】 同図(A)は第二実施形態における外枠を示す斜視図であり、同図(B)は第二実施形態における外枠の組付部分を示す拡大斜視図である。
【図7】 同図(A)は第二実施形態の外枠を小型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大正面図であり、同図(B)は第二実施形態の外枠を小型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大側面図である。
【図8】 同図(A)は第二実施形態の外枠を大型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大正面図であり、同図(B)は第二実施形態の外枠を大型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大側面図である。
【図9】 同図(A)は第二実施形態の外枠を小型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大斜視図であり、同図(B)は第二実施形態の外枠を大型タイプに組み付ける場合の外向組付部と内向組付部との組み付け関係を示す拡大斜視図である。
【図10】 同図(A)〜(D)はそれぞれ第三実施形態の外枠を構成する基体を示す説明図である。
【図11】 同図(A)は第三実施形態の外枠を小型タイプに組み付ける場合の上層組付部と下層組付部との組み付け関係を示す拡大正面図であり、同図(B)は第三実施形態の外枠を大型タイプに組み付ける場合の上層組付部と下層組付部との組み付け関係を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
2 外枠
3 枠基体
4 装飾板
5 遊技盤
11・12 蝶番金具
13 施錠装置
20a・20b L型基体
21 長辺部
22 組付係止部
23 短辺部
24 組付係合部
25 補強部材
26 小型組付面
27 大型組付片
28 係止レバー
31・32 ピン挿通穴
35 係合ピン
40 外枠
41a〜41d L型基体
42 外向組付部
43 内向組付部
45a・45b ネジ挿通穴
46a・46b ネジ挿通穴
49a・49b ネジ挿通穴
50 取付金具
50a 基部
50b ネジ部
51 蝶ナット
60 外枠
61a〜61d 基体
62 上層組付部
63 下層組付部
64a・64b ネジ挿通穴
65a・65b ネジ挿入穴
66a・66b ネジ挿入穴
67 ネジ

Claims (1)

  1. 縦長な方形状に枠組み形成される弾球遊技機の外枠において、
    第1のL型基体と第2のL型基体とに形成される組付部を組み付けることにより、前記方形状の外枠が構成され、
    前記組付部は、前記第1のL型基体と前記第2のL型基体の一方に形成される組付係合部と、前記第1のL型基体と前記第2のL型基体の他方に形成される組付係止部と、からなり、
    前記組付係合部は、一方のL型基体から他方のL形基体に向って突設される係合ピンによって構成され、
    前記組付係止部は、前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第1ピン挿通穴と、該第1ピン挿通穴よりも下方且つ外側位置で前記係合ピンが貫通して先端が外側に突出するように穿設される第2ピン挿通穴と、前記第1ピン挿通穴又は前記第2ピン挿通穴から突出した前記係合ピンの先端部と係合固定するように回動自在に設けられる一つの係止レバーと、によって構成され、
    前記係合ピンを前記第1ピン挿通穴に差し込み前記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠より、前記係合ピンを前記第2ピン挿通穴に差し込み前記係合レバーにて係合固定することで構成した方形状の外枠の方が、上下左右方向の寸法の小さな外枠が構成されることを特徴とする弾球遊技機の外枠。
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