JP4033513B2 - クランプ素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はクランプ素子に関し、特に、入力回路に過大電圧が印加されたとき、その電圧をクランプするようなクランプ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の半導体記憶装置の入力回路の一例を示す回路図である。図5において、入力パッド1は抵抗2を介して入力回路3に接続されるが、入力パッド1と接地間にはトランジスタ4またはダイオード5またはトランジスタ4とダイオード5とを組合せたクランプ回路が挿入されている。このクランプ回路は、入力パッドに高電圧が印加されたときに、入力回路3が破壊されないように高電圧をクランプするためのものである。
【0003】
図6は図5に示したトランジスタ4とダイオード5の構造を示す断面図である。図5に示したトランジスタ4としては、図6(a)に示すようなフィールドトランジスタが用いられる。このフィールドトランジスタはインプラなどによる拡散層41,42をソース/ドレインとし、ポリシリコンまたはアルミ43をゲートとするものである。
【0004】
また、図5に示したダイオード5としては、図6(b)に示すようなP領域51とN領域52を縦方向に接合させたPN接合が用いられる。
【0005】
図7は図6(a)に示したフィールドトランジスタの電圧−電流特性を模式的に示す図である。フィールドトランジスタは電圧がしきい値電圧Vtを超えると急激に電流が流れ出すので、図5に示すようにクランプトランジスタとして用いることにより入力電圧をクランプできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、入力回路に図5に示すようなトランジスタおよびダイオード5またはそのいずれか一方を接続した場合、製造のばらつきによる影響でクランプ電圧のばらつきが大きい。すなわちダイオード5は負の電圧が印加されたときのクランプ用としてのみ用いられている。このため、その逆方向耐圧とフィールドトランジスタ4のしきい値電圧Vtとは大きく異なっており、正の高電圧が印加されたときのクランプ電圧はトランジスタ4のしきい値電圧Vtのみに依存するようになっていたので、ばらつきも大きかった。しかも、トランジスタ4またはダイオード5のいずれか一方を用いる場合は、その一方の特性しか利用できないので、異常な高電圧印加に対する内部回路3の保護が十分ではなかった。さらに、トランジスタ4とダイオード5とを用いて両方の特性を利用する場合、図6に示すような2つの構造の素子をそれぞれ配置しなければならないので、保護特性は改善されるものの、面積が大きくなってしまうという欠点がある。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、低電圧時にはシンク電流を抑え、クランプしたい電圧では大電流を流すことができるような1つの素子で2つのクランプ特性を有するクランプ素子を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、フィールドトランジスタとツェナダイオードの機能を有するクランプ素子であって、フィールドトランジスタは、半導体基板上に形成された拡散層である第1および第2の電極と、第1および第2の電極の間に形成されるフィールド酸化膜とを備える。半導体基板の表面に垂直な方向から見た場合に、第1の電極とフィールド酸化膜との間にツェナダイオードとして機能するPN接合が形成される。半導体基板の表面に垂直な方向から見た場合に、第1の電極は、略円形に形成され、フィールド酸化膜は、第1の電極の周囲にリング状に形成される。
【0009】
請求項2に係る発明では、フィールドトランジスタは、第1の電極とフィールド酸化膜との間に設けられ、PN接合を形成する拡散領域と、フィールド酸化膜および拡散領域を覆うように形成されるゲート電極とをさらに備える。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一実施形態のクランプ素子を示す図であり、特に、(a)は平面図を示し、(b)は(a)のb−bに沿う断面図である。
【0011】
図1において、P- 型基板の中央部には、フィールドトランジスタのドレインとなるN+領域11が8角形(略円形)に形成され、このN+ 領域11の周囲にはP+ 型の拡散層12がリング状に形成される。この拡散層12はセルフアラインでない拡散あるいはソース/ドレインの横広がりが使われる。拡散層12の周囲にはフィールド酸化膜13がリング状に形成される。なお、フィールド酸化膜13の下側のP-基板にはP+ のチャネルストッパ14が形成されている。
【0012】
さらに、フィールド酸化膜13の周囲にはフィールドトランジスタのソースとなるN+ の拡散層15がリング状に形成される。フィールド酸化膜13の上にはフィールドトランジスタのゲートとなるポリシリコン16が形成される。拡散層12とフィールド酸化膜13との間にはN+ −P+ チャネルストッパの接合(以下、PN接合と称する)が形成されてこのPN接合がツェナダイオードとしての機能を果たす。すなわち、図1に示した実施形態では、1つの半導体素子でMOSのフィールドトランジスタとPN接合の2つの機能を持たせることができる。
【0013】
しかも、中央の拡散層11の周囲にリング状となるように拡散層12やフィールド酸化膜13などを形成するようにしたので、角の部分を少なくでき、耐圧を高めることができるという利点がある。
【0014】
図2は図1で示したクランプ素子の等価回路図である。図1に示したクランプ素子は、図2に示すように、入力パッド1と接地間にフィールドトランジスタ21とPN接合によるツェナダイオード22とを並列接続したものとみなすことができる。このような構成により、通常の入力電圧がパッド1に印加されているときには、各クランプ素子に電流は流れず、しきい値電圧Vtより高い電圧ではフィールドトランジスタが導通し、ツェナ電圧Vzよりも高い電圧ではフィールドトランジスタ21とともにツェナダイオード22が導通する。また、基準電圧よりもツェナダイオード22の順方向電圧以上低い電圧が印加されたときには、ツェナダイオード22の順方向に電流が流れる。このようにして、異常な高電圧または負電圧が内部回路3に印加されないようになっている。
【0015】
図3は図1に示したクランプ素子の模式的な特性を示す図である。図3に示すように、図1に示したクランプ素子は、aの区間において電圧がフィールドトランジスタのしきい値電圧Vtになるまではほとんど電流が流れず、しきい値電圧Vtを越えると電流を多く流す。そして、bの区間においては、PN接合はブレークダウンするツェナ電圧を越えると、さらに大電流を流す。なお、この実施形態でのしきい値電圧Vtは2.0〜2.8V,ツェナ電圧Vzは23〜24Vであり、ツェナ電圧Vzは拡散層の濃度によりある程度調整できるようになっている。
【0016】
このように、この発明の一実施形態のクランプ素子は、2つの特性を有しており、しきい値電圧Vtよりもばらつきの少ないツェナ電圧Vzで入力された高電圧をクランプするようになり、クランプする電圧のばらつきを従来に比べて少なくできる。
【0017】
図4はこの発明の一実施形態のクランプ素子を用いてクランプした例を示す電圧波形図である。この図4に示した例では、パッドに印加された高電圧がしきい値電圧Vtになったとき、フィールドトランジスタが導通し始め、電圧がツェナ電圧Vzになったときにツェナダイオードが導通することにより、2段階の電流値でパッド1に印加された電圧をクランプするようにしている。
【0018】
なお、この実施の形態のクランプ素子は8角形の場合を示したが、他の多角形や円形や楕円形であってもよい。また、その配置場所は、各パッドの近傍はもちろんのこと、内部回路の保護用としてICの中心部に設置してもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、フィールドトランジスタの第1の電極と第2の電極との間に並列にPN接合を設けるようにしたので、低電圧時にはシンク電流を抑えながら異常電圧をクランプし、高電圧時には大電流で異常電圧をクランプすることができるとともに、一方の特性がばらついても他の特性でクランプ電圧を設定することにより、クランプ電圧のばらつきを従来に比べて抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のクランプ素子を示す図である。
【図2】この発明の一実施形態のクランプ素子の等価回路図である。
【図3】この発明の一実施形態のクランプ素子の特性図である。
【図4】この発明の一実施形態のクランプ素子を用いてクランプした電圧波形を示す図である。
【図5】従来の半導体記憶装置の入力回路を示す図である。
【図6】 図5に示したトランジスタとダイオードの構造を示す断面図である。
【図7】図6に示したフィールドトランジスタの電圧−電流特性を示す図である。
【符号の説明】
11 N+ 拡散層(ドレイン領域)
12 P+ 拡散層
13 フィールド酸化膜
14 P+ のチャネルストッパ
15 N+ 拡散層(ソース領域)
16 ポリシリコン
21 フィールドトランジスタ
22 PN接合(ツェナダイオード)
Claims (2)
- フィールドトランジスタとツェナダイオードの機能を備えたクランプ素子であって、
前記フィールドトランジスタは、
半導体基板上に形成された拡散層である第1および第2の電極と、
前記第1および第2の電極の間に形成されるフィールド酸化膜とを備え、
前記半導体基板の表面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の電極と前記フィールド酸化膜との間に前記ツェナダイオードとして機能するPN接合が形成され、
前記半導体基板の表面に垂直な方向から見た場合に、前記第1の電極は、略円形に形成され、前記フィールド酸化膜は、前記第1の電極の周囲にリング状に形成される、クランプ素子。 - 前記フィールドトランジスタは、
前記第1の電極と前記フィールド酸化膜との間に設けられ、前記PN接合を形成する拡散領域と、
前記フィールド酸化膜および前記拡散領域を覆うように形成されるゲート電極とをさらに備える、請求項1のクランプ素子。
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