JP4033342B2 - サッシ枠用シーラの製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サッシ枠の枠材連結部に貼着されるシーラの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サッシ枠は縦・横の枠材を方形状に連結したもので、その連結部に雨水等が浸入しないようにするために連結部にシーラを貼着している。
例えば、シーラを一方の枠材の側面に貼付けし、このシーラに他方の枠材の端面を突き当ててビスにより連結し、一方の枠材の側面と他方の枠材の端面との間をシーラでシールして雨水等が浸入しないようにしている。
【0003】
前述のシーラは、シール層と接着層を有する薄板状で、他方の枠材の端面輪郭と同一の形状である。
このシーラは特許文献1に開示されたように製造している。
シール層と接着層と剥離紙を備えた剥離紙付きシーラ原板をプレス等で所定形状に打ち抜き成形し、シーラを枠材に貼着する際に、作業者が剥離紙を剥離して前述のシーラとしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−48413号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、所定形状に打ち抜き成形した剥離紙付きシーラ原板から作業者が剥離紙を剥離するのが面倒で、シーラの製造が面倒である。
特に、他方の枠材の端面輪郭が幅狭い突起部を有する複雑形状であると、シーラは幅狭い突起部を有する複雑形状で、前述のように剥離紙を剥離する際に、その幅狭い突起部が破断してしまうことがあり、注意深く剥離しなければならず、その剥離紙の剥離が大変面倒で、シーラの製造が大変面倒である。
前述の特許文献1ではノズルから空気を、接着層と剥離紙との間に吹きつけて剥離するようにしているが、このようにしても前述した幅狭い突起部が破断してしまうことがある。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、剥離紙付きシーラ原板からシーラを簡単に製造できるし、幅狭い突起部を有するシーラを、その幅狭い突起部が破断することなく簡単に製造できるシーラの製造装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、剥離紙付きシーラ原板5を被加工位置に給送する給送手段と、前記被加工位置の手前に設けられ、給送手段で給送された剥離紙付きシーラ原板5から剥離紙9を剥離してシーラ原板8とする剥離部2と、被加工位置に設けられ前記シーラ原板8を所定形状に加工する加工部4を備え、
前記被加工位置に、シーラ原板8から加工したシーラ22を保持するシーラホルダ20を設け、
このシーラホルダ20は、加工部4と対向したシーラ保持位置とシーラ貼着位置とに亘って移動可能であることを特徴とするサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0014】
第2の発明は、第1の発明においてシーラホルダ20は搬送装置21でシーラ保持位置とシーラ貼着位置とに亘って移動されるサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0015】
第3の発明は、第2の発明においてシーラホルダ20と搬送装置21の保持部21aが着脱自在に連結されているサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0016】
第4の発明は、第3の発明において被加工位置に複数のシーラホルダ20を設け、この各シーラホルダ20と1つの搬送装置21の保持部21aがそれぞれ着脱自在であるサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0017】
第5の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において、シーラホルダ20は、シーラ保持面20cにシーラ原板8、加工したシーラ22を密着して動かないように保持する密着保持手段を備えているサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0018】
第6の発明は、第1〜第5いずれか1つの発明において、シーラホルダ20は、加工部4と接近した加工位置と、加工部4と離隔した非加工位置に亘って移動自在であるサッシ枠用シーラの製造装置である。
【0019】
【作用】
第1の発明によれば、剥離紙付きシーラ原板5を給送しながら、その剥離紙9を剥離してシーラ原板8とし、そのシーラ原板8を被加工位置で加工部4によって所定形状に加工して所定形状のシーラ22を製造できる。
したがって、シーラ22を効率良く製造できる。
また、加工したシーラ22をシーラホルダ20で保持し、そのシーラホルダ20とともに貼着位置に移動して貼着することができる。
したがって、加工したシーラが直ちに貼着されるから、そのシーラの接着層にゴミ等の異物が付着して貼着性が低下することがない。
【0026】
第2の発明によれば、シーラホルダ20を搬送装置21で移動するから、製造したシーラを自動的に貼着することができる。
【0027】
第3の発明によれば、搬送装置21の保持部21aをシーラホルダ20から分離することで、その搬送装置21を他の物品の搬送に利用でき、搬送装置の汎用性が向上する。
【0028】
第4の発明によれば、1つの搬送装置21で複数のシーラホルダ20を順次移動することができ、1つのシーラホルダ20を移動している時に他のシーラホルダ20をシーラ保持位置として加工部4でシーラを加工できるから、シーラ原板8からシーラを効率良く製造できる。
【0029】
第5の発明によれば、シーラホルダ20のシーラ保持面20cにシーラ原板8、シーラ22が密着して動かないように保持されるので、シーラ原板8からシーラ22を加工する際に動くことがないから正確に所定形状に加工できる。
また、シーラホルダ20とともにシーラ22を移動する際にシーラ22が脱落することがないし、シーラ22を下向き、縦向きでも貼着できる。
【0030】
第6の発明によれば、シーラホルダ20を加工位置としてシーラ原板8を加工部4で加工することでシーラ22を保持し、この後にシーラホルダ20を非加工位置に移動することでシーラ22がシーラ原板8から離隔する。
よって、加工終了したシーラ原板8をスムーズに排出できると共に、未加工のシーラ原板8を被加工位置にスムーズに移動できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、シーラ製造装置は供給部1と剥離部2と排出部3と加工部4を備えている。この供給部1と排出部3で剥離紙付きシーラ原板5を給送する給送手段を形成している。なお、供給部1のみで給送手段とすることができるし、排出部3のみで給送手段とすることができる。
前記供給部1は剥離紙付きシーラ原板5を加工部4と対向した被加工位置に向けて供給する。例えば、モータ1aで回転駆動されるドラムなどの回転体1bに剥離紙付きシーラ原板5を巻装してロール状とし、その回転体1bを回転して巻き戻すように剥離紙付きシーラ原板5を供給する。
前記剥離紙付きシーラ原板5はシール層6と接着層7を有するシーラ原板8と、剥離紙9を有し、その接着層7を剥離紙9で被覆した所定の幅を有する薄板状の長尺材である。
シーラ原板8に剥離紙9を設けて剥離紙付きシーラ原板5とすることで、シーラ原板8の運搬・保管等時に接着層7にゴミ等の異物が付着して接着性が低下することを防止できる。シーラ原板8を供給するように巻装することが可能となる。シーラ原板8を重ね合せて保管できる。
【0032】
前記剥離部2は供給された剥離紙付きシーラ原板5の剥離紙9を剥離し、シーラ原板8のみを被加工位置に供給できるようにする。例えば、モータ2aで回転駆動されるローラ2bと剥離用ローラ2cを備え、その剥離用ローラ2cを供給された剥離紙付きシーラ原板5の剥離紙9に押しつけ、剥離した剥離紙9をローラ2bに送り込みガイドし、ローラ2bで巻き取る。
このローラ2bを前述の供給部1の供給速度(回転体1aの回転速度)と同期して回転することで、供給された剥離紙付きシーラ原板5から剥離紙9を剥離する。
【0033】
前記排出部3は加工終了したシーラ原板8を被加工位置から排出方向に引張るものである。
例えば、モータ3aで回転駆動されるローラ3bを備え、このローラ3bによる送り速度を前記回転体1bによる供給速度よりも速くし、そのローラ3bで加工終了したシーラ原板8を引張ることで未加工のシーラ原板8を被加工位置とすると共に、加工終了したシーラ原板8を排出する。なお、ローラ3bによる送り速度と前述の供給速度を同期して排出部3は加工終了したシーラ原板8を排出方向に送るものとしても良い。
前記加工部4は剥離部2と排出部3との間の被加工位置と対向して設けられ、シール層6と接着層7を有するシーラ原板8を所定形状に加工する。例えば、任意方向に移動可能なレーザ発射部4aを備えたレーザ加工機である。具体的にはX方向に移動する第1移動体4bに第2移動体4cをY方向に移動自在に設け、その第2移動体4cにレーザ発射部4aを設け、第1・第2移動体4b,4cをX方向、Y方向に移動することでレーザ発射部4aを任意方向に移動し、シール層6と接着層7を有するシーラ原体8を所定形状に切断加工してシーラとする。
【0034】
次に、前述の製造装置を用いてシーラを製造する方法の一例を工程順に説明する。
剥離紙付きシーラ原板5を供給しながら剥離紙9を剥離する(剥離工程)。
剥離紙9を剥離したシーラ原板8を被加工位置に給送する(給送工程)。
被加工位置に給送されたシーラ原板8を加工部4で所定形状に加工してシーラとする(加工工程)。
シーラを加工した残りのシーラ原板8を被加工位置から排出する(排出工程)。
【0035】
このようにして剥離紙付きシーラ原板5から剥離紙9を剥離してシーラ原板8とし、このシーラ原板8を加工して所定形状のシーラとするので、剥離紙9を容易に剥離できる。
しかも、シーラが幅狭い突起部を有する形状であっても、その幅狭い突起部を破断することがない。
また、ロール状に巻装した剥離紙付シーラ原板5を巻き戻すようにして供給しながら剥離紙9を剥離してシーラ原板8とし、そのシーラ原板8を連続して被加工位置に搬送して所定形状に加工することで、剥離紙付きシーラ原板5から所定形状のシーラを効率良く製造できる。
【0036】
前述した加工部4はレーザ加工機に限ることはなく、カッテングプロッタ、ウォータージェット加工機、ガス切断機、プラズマ切断機等が利用できる。
また、剥離紙付きシーラ原板5を所定の長さに切断すると共に、剥離紙9を剥離して所定長さのシーラ原板8とし、そのシーラ原板8を被加工位置に搬送するようにしても良い。
すなわち、本発明のサッシ枠用シーラの製造方法は、剥離紙付きシーラ原板5から剥離紙9を剥離してシーラ原板8とし、そのシーラ原板8を所定形状に加工してシーラとする製造方法である。
【0037】
次に、シーラ製造装置の一例を説明する。
前記供給部1、剥離部2、排出部3、加工部4は装置本体10にそれぞれ取付けてある。この実施の形態では装置本体10は複数の縦材11と複数の横材12で枠形状で、その上部に上面板13を設けると共に、その上面板13に開口部13aを形成してある。
なお、装置本体10は前述の形状に限ることはないし、供給部1、剥離部2、排出部3、加工部4はそれぞれ独立して設置するようにしても良い。
図1において、排出部3と連続してガイド14、容器15が設けてあり、加工終了後のシーラ原板5がガイド14に沿って落下して容器15内に収納されるようにしてある。
【0038】
前述した被加工位置にはシーラホルダ20が設けてある。
このシーラホルダ20は加工部4、例えばレーザ発射部4aと相対向し、加工されたシーラを保持する。
前記シーラホルダ20は加工部4と対向したシーラ保持位置とシーラ貼着位置とに亘って移動可能である。例えば、図2に示すように搬送装置21によってシーラ貼着位置まで搬送されて保持しているシーラを枠材の側面に貼着し、その後に再びシーラ保持位置に移動される。
このようであるから、製作したシーラを一時保管せずに直ちに貼着することができる。
よってシーラの接着層にゴミ等の異物が付着して接着力が低下することがない。
なお、シーラホルダ20は作業者が移動するようにしても良い。
【0039】
この実施の形態ではシーラホルダ20は搬送装置21の保持部21aと着脱自在に連結される結合部20aは備えている。
例えば、保持部21aの突起部21bが嵌合される穴20bを設けて結合部20aとしてある。
このようであるから、搬送装置21の保持部21aを結合部20aと離脱することで、その搬送装置21を他の物品の搬送に利用することができ、搬送装置21の汎用性が向上する。
なお、搬送装置21の保持部21aとシーラホルダ20が一体的に連結されていても良い。
【0040】
また、この実施の形態では複数のシーラホルダ20、例えば一対のシーラホルダ20が設けてあるので、搬送装置21で1つのシーラホルダ20とともに1つのシーラを搬送している時に他のシーラを加工してシーラホルダ20に保持することができる。
よって、搬送装置21の稼動率が向上し、効率良くシーラを貼着できる。
【0041】
前述の搬送装置21は保持部21aが任意方向に移動可能なものであれば良い。
好ましくは、保持部21aで保持しているシーラホルダ20の向きを変更できる、例えばシーラ保持面20cを上向き、下向き、縦向きに変更できるものが好ましい。
このようにすることで、枠材の上向きの側面、下向きの側面、縦向きの側面にシーラを貼着できる。
前記搬送装置21の具体例としては、旋回及び上下揺動する多関節アーム21cの先端部に保持部21aを首振り、回転自在に設けた工業用ロボットが好ましい。
【0042】
次に、シーラホルダ20の好ましい実施の形態を説明するが、シーラホルダ20はこの実施の形態に限るものではない。
前記シーラホルダ20はシーラ保持面20cにシーラ原板8、シーラを密着して動かないように保持する密着保持手段を備えている。
例えば、シーラ保持面20cに開口し吸引源に連通した吸引穴20dを有している。
このようにすれば、図2に示すようにシーラ原板8、シーラ22をシーラ保持面20cに密着して動かないように保持できるから、シーラ原板8を加工部4で所定形状に正確に加工することができるし、シーラホルダ20とともにシーラ22を搬送する時や、シーラ22を下向き、縦向きとして貼着する際にシーラ22が脱落することがない。
【0043】
前記シーラホルダ20は加工部4に接近した加工位置と、加工部4と離隔した非加工位置に亘って移動自在である。
例えば、シリンダ23で上下動される載置台24にシーラホルダ20が載置して支持され、このシリンダ23のピストンロッド23aを伸縮することで載置台24とともシーラホルダ20が上下に移動して図2の仮想線で示す上方の加工位置と図2の実線で示す下方の非加工位置に亘って移動する。
前記シリンダ23は装置本体10に取付けてある。
【0044】
このようにすれば、シーラホルダ20を加工位置とすることでシーラ原板8からシーラを加工してシーラ保持面20cにシーラを保持し、その後にシーラホルダ20を非加工位置とすることでシーラ原板8はそのままとしてシーラがシーラホルダ20とともに移動し、シーラ原板8からシーラを取り出しできる。
よって、シーラ原板8を連続して供給、排出できる。また、シーラのみをシーラホルダ20のシーラ保持面20cに保持し、かつシーラ原板8から離れるので、搬送装置21によってシーラホルダ20を搬送する時にシーラ原板8が邪魔にならない。
【0045】
前記シーラホルダ20を載置台24に載置した時には載置台24側から前記吸引穴20dより空気を吸引でき、シーラホルダ20を搬送装置21の保持部21aに連結した時には搬送装置21側から前記吸引穴20dより空気を吸引できるようにしてある。
例えば、載置台24に吸引穴24aを形成すると共に、その吸引穴24aを第1ホース25で図示しない吸引源に連通する。
前記シーラホルダ20には吸引穴20dに開口した孔20eを形成し、この孔20eの一部を第1チェック弁26で載置台24の吸引穴24aに連通すると共に、その孔20cを第2チェック弁27を介して第2ホース28に連通し、この第2ホース28が搬送装置21側の吸引源に連通するようにする。
例えば、前記第2ホース28を結合部20a(穴20b)に連通し、搬送装置21の保持部21aを結合部20aに連結(突起21bを穴20bに嵌合)すると、第2ホース28が搬送装置21側の吸引源に連通するようにしてある。
【0046】
前述のようにすれば、搬送装置21の保持部21aを結合部20aから離脱した際に、第2チェック弁27の作用で第2ホース28から孔20eに空気が吸い込まれることがないので、第1ホース25側の吸引源で吸引穴20dより空気を吸引できる。
また、シーラホルダ20を載置台24から取り出しすると第1チェック弁26の作用で空気を吸い込むことが防止されるので、第2ホース28側の吸引源で吸引穴20dより空気を吸引できる。
つまり、第1・第2チェック弁26,27は外部から孔20eへの空気の流れを阻止し、かつ孔20eの空気が外部に流れることは許容する。
【0047】
なお、シーラホルダ20に第1の吸引穴と第2の吸引穴を独立して形成し、その第1の吸引穴を載置台24を経て第1ホース25に連通し、第2の吸引穴を第2ホース28に連通するようにしても良い。
【0048】
前記シーラホルダ20を加工位置で位置決めする手段を備えている。
例えば、シーラホルダ20に位置決め穴29、装置本体10に位置決めピン30を設け、この位置決め穴29と位置決めピン30が嵌合することで位置決めする位置決め手段としてある。
例えば、上下方向及び左右方向に位置決めする。
このようにすることで、シーラホルダ20を所定の加工位置に位置決めできる。
なお、シーラホルダ20の非加工位置はシリンダ23のストロークエンドで位置決めしているが、ストッパを設けても良い。
【0049】
前記シーラホルダ20と載置台24には相互に嵌合する凹部31と突部32が形成され、シーラホルダ20を載置台24に位置決めしてしっかりと載置連結できるようにしてある。
【0050】
次にシーラホルダ20の具体形状を説明する。
図3に示すように、本体部40と補助部41でほぼL字形状のシーラホルダ20とし、その本体部40の上面(シーラ保持面20c)に複数の加工部、例えば第1加工部42と第2加工部43が形成してある。
前記第1加工部42は下枠の端面輪郭形状の溝42aで囲まれた部分で、この溝42aに沿って加工部4を移動することでシーラ原板8から図4に示す下枠用シーラ22aを打ち抜くようにして加工する。このシーラは幅狭い突起部22−1を有する。
前記第2加工部43は上枠の端面輪郭形状の溝43aで囲まれた部分で、この溝43aに沿って加工部4を移動することでシーラ原板8から図4に示す上枠用シーラ22bを打ち抜くようにして加工する。このシーラは幅狭い突起部22−2を有する。
前記吸引穴20dは第1・第2加工部42,43に形成され、その第1・第2加工部42,43の吸引穴20dはそれぞれ独立して第2ホース28に連通している。
このようであるから、図3に示すように加工終了したシーラ原板8には下枠用シーラ22aと合致した打ち抜き空間部8aと上枠用シーラ22bと合致した打ち抜き空間部8bを有する。
前記補助部材41の上面に一対の位置決め穴29が形成してある。
【0051】
このシーラホルダ20が図1における一方のシーラホルダ20で、他方のシーラホルダ20は図5に示すように、1つの加工部45を有する。
吸引穴20dはこの加工部45に形成され、一対の第2ホース28に連通している。
この加工部45は無目の端面輪郭形状の溝45aで囲まれ、この溝45aに沿って加工部4を移動することでシーラ原板8から図6に示す無目用シーラ22cを打ち抜くようにして加工する。このシーラは幅狭い突起部22−3を有する。
このようであるから、図5に示すように加工終了したシーラ原板8には無目用シーラ22cと合致した打ち抜き空間部8cを有する。
【0052】
シーラホルダ20を前述のものとすることで、シーラ原板8から下枠用シーラ22a、上枠用シーラ22b、無目用シーラ22cをそれぞれ製造できる。
そして、前記一方のシーラホルダ20を搬送装置21で搬送することで図7に示すように縦枠50の下端部側面50aに下枠用シーラ22aを貼着できると共に、図8に示すように縦枠50の上端部側面50bに上枠用シーラ22bを貼着できる。
また、前記他方のシーラホルダ20を搬送装置21で搬送することで図9に示すように縦枠50の長手方向中間部側面50cに無目用シーラ22cを貼着できる。
【0053】
前述のように、1つの搬送装置21を用いて各シーラを縦枠の側面に貼着するには、例えば図10に示すように製造装置の装置本体10と搬送装置21と搬送コンベア60を並列して設置することが好ましい。
このようにすれば、複数の縦材50を搬送コンベア60上に載せて貼着位置に向けて間欠的に搬送することで、複数の縦材50に各シーラを効率良く貼着できる。
【0054】
次に、シーラ製造装置によるシーラの製造とシーラの貼着動作を説明する。
剥離紙付きシーラ原板5をロール状として供給部1にセットする。
剥離紙9の端部を剥離部2のローラ2bに巻きつけ、シーラ原板8を排出部3のローラ3bまで引き出して排出部3のローラ3bの外周面に接触させる。このローラ3bの外周面は摩擦抵抗大の状態(例えば微細の凹凸を有する状態)で、回転することでシーラ原板8を排出方向に送ることができる。
【0055】
一対のシーラホルダ20を搬送装置21の保持部21aから離脱し、図1に仮想線で示す加工位置とする。
供給部1のモータ1a、剥離部2のモータ2a、排出部3のモータ3aを駆動して剥離紙付きシーラ原板5を給送しながら剥離紙9を剥離し、シーラ原板8を一対のシーラホルダ20のシーラ保持面20cに沿って送る。この時、シーラ原板8は前述のように排出部3で引張られるので、シーラホルダ20のシーラ保持面20cに均一接触する。
供給部1のモータ1a、剥離部2のモータ2aを停止してシーラ原板8を一対のシーラホルダ20のシーラ保持面20c上に停止し、吸引穴20dから空気を吸引してシーラ原板8をシーラ保持面20cに密着して保持する。
この状態で加工部4によってシーラ原板8を加工して下枠用シーラ22a、上枠用シーラ22b、無目用シーラ22cを加工する。この加工時に排出部3のモータ3aは駆動し続け、そのローラ3bでシーラ原板8を引張って張力を付与する。これによって、高精度に加工できる。
【0056】
シーラホルダ20を図1の実線で示す非加工位置に移動し、搬送装置21で一方のシーラホルダ20を貼着位置に移動してシーラを貼着する。次に他方のシーラホルダ20を搬送装置21で貼着位置に移動してシーラを貼着する。
この動作の時に供給部1、剥離部2のモータ1a,2aを駆動して剥離紙付きシーラ原板5を供給すると同時に排出部3のローラ3bで加工終了したシーラ原板8を排出方向に移動し、ガイド14に沿って容器15内に落下収納する。
以上で一連の動作が終了し、次に前述の動作を繰り返して行なう。
【0057】
次に、シーラの製造装置の第2の実施の形態を説明する。
この実施の形態は、前記給送手段を供給部1のみで構成したことが第1の実施の形態と相違する。
この場合には、加工終了後のシーラ原板8を自重で垂れ下げて排出すれば良いが、その排出を容易とするために回転自在なローラを設けることが好ましい。
例えば、図11に示すようにシーラホルダ20の排出側にローラ70を回転自在に取付け、加工終了後のシーラ原板8がローラ70を経てスムーズに垂れ下るようにする。
【0058】
次に、シーラの製造装置の第3の実施の形態を説明する。
この実施の形態は、前述の給送手段を排出部3のみで構成したことが第1の実施の形態と相違する。
この場合には図12に示すように、剥離紙付きシーラ原板5を回転体1bに巻装したコイル状とすることが好ましい。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、剥離紙付きシーラ原板5を給送しながら、その剥離紙9を剥離してシーラ原板8とし、そのシーラ原板8を被加工位置で加工部4によって所定形状に加工して所定形状のシーラ22を製造できる。
したがって、シーラ22を効率良く製造できる。
また、加工したシーラ22をシーラホルダ20で保持し、そのシーラホルダ20とともに貼着位置に移動して貼着することができる。
したがって、加工したシーラが直ちに貼着されるから、そのシーラの接着層にゴミ等の異物が付着して貼着性が低下することがない。
【0066】
請求項2に係る発明によれば、シーラホルダ20を搬送装置21で移動するから、製造したシーラを自動的に貼着することができる。
【0067】
請求項3に係る発明によれば、搬送装置21の保持部21aをシーラホルダ20から分離することで、その搬送装置21を他の物品の搬送に利用でき、搬送装置の汎用性が向上する。
【0068】
請求項4に係る発明によれば、1つの搬送装置21で複数のシーラホルダ20を順次移動することができ、1つのシーラホルダ20を移動している時に他のシーラホルダ20をシーラ保持位置として加工部4でシーラを加工できるから、シーラ原板8からシーラを効率良く製造できる。
【0069】
請求項5に係る発明によれば、シーラホルダ20のシーラ保持面20cにシーラ原板8、シーラ22が密着して動かないように保持されるので、シーラ原板8からシーラ22を加工する際に動くことがないから正確に所定形状に加工できる。
また、シーラホルダ20とともにシーラ22を移動する際にシーラ22が脱落することがないし、シーラ22を下向き、縦向きでも貼着できる。
【0070】
請求項6に係る発明によれば、シーラホルダ20を加工位置としてシーラ原板8を加工部4で加工することでシーラ22を保持し、この後にシーラホルダ20を非加工位置に移動することでシーラ22がシーラ原板8から離隔する。
よって、加工終了したシーラ原板8をスムーズに排出できると共に、未加工のシーラ原板8を被加工位置にスムーズに移動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サッシ枠用シーラの製造装置の一部破断側面図である。
【図2】図1のA−A拡大断面図である。
【図3】一方のシーラホルダの斜視図である。
【図4】一方のシーラホルダの搬送状態の斜視図である。
【図5】他方のシーラホルダの斜視図である。
【図6】他方のシーラホルダの搬送状態の斜視図である。
【図7】下枠用シーラの貼着状態の斜視図である。
【図8】上枠用シーラの貼着状態の斜視図である。
【図9】無目用シーラの貼着状態の斜視図である。
【図10】サッシ枠用シーラの製造装置と搬送装置と搬送コンベヤの概略平面図である。
【図11】シーラの製造装置の第2の実施の形態を示す一部破断側面図である。
【図12】シーラの製造装置の第3の実施の形態を示す一部破断側面図である。
【符号の説明】
1…供給部、2…剥離部、3…排出部、4…加工部、5…剥離紙付きシーラ原板、6…シール層、7…接着層、8…シーラ原板、9…剥離紙、10…装置本体、20…シーラホルダ、21…搬送装置、21a…保持部、22…シーラ、22a…下枠用シーラ、22b…上枠用シーラ、22c…無目用シーラ。
Claims (6)
- 剥離紙付きシーラ原板5を被加工位置に給送する給送手段と、前記被加工位置の手前に設けられ、給送手段で給送された剥離紙付きシーラ原板5から剥離紙9を剥離してシーラ原板8とする剥離部2と、被加工位置に設けられ前記シーラ原板8を所定形状に加工する加工部4を備え、
前記被加工位置に、シーラ原板8から加工したシーラ22を保持するシーラホルダ20を設け、
このシーラホルダ20は、加工部4と対向したシーラ保持位置とシーラ貼着位置とに亘って移動可能であることを特徴とするサッシ枠用シーラの製造装置。 - シーラホルダ20は搬送装置21でシーラ保持位置とシーラ貼着位置とに亘って移動される請求項1記載のサッシ枠用シーラの製造装置。
- シーラホルダ20と搬送装置21の保持部21aが着脱自在に連結されている請求項2記載のサッシ枠用シーラの製造装置。
- 被加工位置に複数のシーラホルダ20を設け、この各シーラホルダ20と1つの搬送装置21の保持部21aがそれぞれ着脱自在である請求項3記載のサッシ枠用シーラの製造装置。
- シーラホルダ20は、シーラ保持面20cにシーラ原板8、加工したシーラ22を密着して動かないように保持する密着保持手段を備えている請求項1〜4いずれか一項記載のサッシ枠用シーラの製造装置。
- シーラホルダ20は、加工部4と接近した加工位置と、加工部4と離隔した非加工位置に亘って移動自在である請求項1〜5いずれか一項記載のサッシ枠用シーラの製造装置。
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