JP2011077238A - 貼付け部材の剥離方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークに熱的、加圧的な物理的ダメージを与えることなく、剥離用テープを、ワーク上の剥離対象の貼付け部材に確実に取り付けることができ、貼付け部材のスムーズな剥離を保証する。
【解決手段】ワークホルダーにセットされたワーク40の一端近くの上方で、短冊状の剥離用テープ30をテープ把持機構6により吊持した状態で、テープ30に横からのエア吹付けを行い、テープ30を、その接着面をワーク40の上面に位置する貼付け部材41と対面するようにほぼ横向きにし、この状態で、テープ把持機構6を上下方向移動機構10によりワークに対して相対的に下向きに移動させて、剥離用テープ30を貼付け部材41に接着することが可能な位置に位置付ける。ついで、横からのエア吹付けを停止して、テープ30に下向きのエア吹付けを行い、この下向きのエア吹付けによりテープ30を貼付け部材に押し付けて接着する。その後、テープ把持機構6ひいてはテープ30をワーク上面に沿って移動させて貼付け部材41を引き剥がす。
【選択図】図3

Description

本発明は、ワークに貼り付けた貼付け部材を剥離用のテープを介して引き剥がす剥離方法及び装置に関する。
ここで、ワークとしては、一例をあげれば半導体ウエハ、レチクル、液晶用のガラスパネルなどが挙げられる。また、貼付け部材としては、ワークの一面を、製造過程で保護するシート状、フィルム状、テープ状などの貼付け部材がある。貼付け部材の一例をあげれば、半導体ウエハ、レチクル、液晶用のガラスパネルの一面を保護する保護テープがあげられる。保護テープは、半導体ウエハの場合には、ウエハのバックグラインド工程で表面側を保護するために用いられ、BGシート(バックグラインドシート)と称されることもある。また、保護テープは、保護シート、接着シートなどと称されることもある。本発明の適用対象となるワーク及び貼付け部材は、上記一例に限定されるものではなく、その種類や用途を問わない。
例えば、半導体ウエハやレチクルなどの製造工程では、ワーク(ウエハ、レチクルなど)の表面に電子露光や光学的露光、エッチングなどを経てパターンを施し、このワーク表面をBGテープ(保護テープ)のような貼付け部材で覆った状態で、ワーク裏面に研削などの処理が行われる。その後のダイシング工程では、ワーク裏面にダイシングテープを貼付け、表面のBGテープを剥がして、表面側からダイシングを行う。ダイシングの間、ワークがチップ状に切断されても、ダイシングテープは切断されないので、チップの飛散が防止される。
BGテープのような貼付け部材を、ワークから剥離する技術については、従来より、多数の技術が提案されており、原理的には、剥離用のテープを利用して貼付け部材をワーク表面から引き剥がす手法が採用されている。
代表的なものとして、特許文献1〜3に示すように、貼付け部材における一端付近に、供給ロールから繰り出される剥離用テープ(感熱性接着性テープ)を、その繰り出し側の一部を熱溶着により貼付け部材に接着した後、このテープの接着部分と貼付け部材から突出する一部(テープ摘み箇所)を、テープ残余部から切り離し、切り離されたテープすなわち貼付け部材に接着された貼付け用テープの摘み箇所を剥がしヘッドで把持して、剥がしヘッドひいては剥離用テープをワークに対して相対移動させて、貼付け部材をワークから剥がしている。
また、最近の技術としては、特許文献4に記載のように、片面に粘着性を有する接着テープを短冊状にカットして、その接着テープの一端側を、粘着面が内側に非粘着面を外側になるように折り返し、この接着テープを剥離用テープとして利用する技術が提案されている。この技術は、剥離用テープを、貼付け部材(保護テープ)に取り付ける場合に、ダイシングテープの貼付け工程を利用して行うものである。すなわち、ワークの一方の面にダイシングテープを貼付けるに際して(ワークのもう一方の面には、貼付け部材(保護テープ)が予め貼り付けられている)、短冊状の剥離用テープを、ダイシングテープ貼付け装置にセットされるワークの貼付け部材とワークホルダーのワーク吸着面(ワーク支持面)との間に予めセットして、この剥離用テープを、折り返し部を除いて貼付け部材に接着する。剥離用テープの折り返し部は、ワークの外側に出している。折り返し部は、ダイシングの前工程で貼付け部材(保護テープ:BGテープ)を剥離用テープを介して引き剥がす場合に、剥離用テープの摘み部分となる。
特開平11−16862号公報 特開2009−111056号公報 特開2009−111056号公報 特開2009−60039号公報
剥離用テープを貼付け部材に接着する場合に、テープを熱溶着する手法によれば、熱溶着時の加熱、加圧力によりワークにダメージを与えるおそれがある。特にワークが薄形化してくると、そのようなおそれが高くなる。本発明は、ワークに熱的、加圧的な物理的ダメージを与えることなく、剥離用テープを、ワーク上の貼付け部材に確実に取り付けることができ、しかも特許文献4のようにダイシングテープ貼付け装置に、貼付け部材(例えば保護テープ)の剥離用テープをセットする手法を採用することなく、剥離用テープを貼付け部材に取り付けて貼付け部材の剥離を実行できる方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、基本的には次のように構成される。
(1)一つは、
ワークの一面に貼付けた貼付け部材に、その貼付け部材の一端近くで、接着性を有する短冊状の剥離用テープを接着し、この剥離用テープを介して前記貼付け部材を前記ワークから引き剥がす貼付け部材の剥離方法において、
ワークホルダーにセットされた前記ワークの一端近くの上方で、短冊状の前記剥離用テープをテープ把持機構により吊持した状態で、前記剥離用テープに横からのエア吹付け(第1のエア吹付け)を行い、この第1のエア吹付けにより前記剥離用テープを、その接着面を前記ワークの上面に位置する前記貼付け部材と対面するようほぼ横向きにさせる工程Aと、
この剥離用テープのほぼ横向きの状態で、前記テープ把持機構を上下方向移動機構により前記ワークに対して相対的に下向きに移動させて、前記剥離用テープを前記貼付け部材に接着することが可能な位置に位置付ける工程Bと、
前記第1のエア吹付けを停止して、前記テープ接着が可能な位置で、前記剥離用テープに下向きとなる第2のエア吹付けを行い、この第2のエア吹付けにより前記剥離用テープを前記貼付け部材に押し付けて接着する工程Cと、
前記テープ把持機構を横方向移動機構により、前記ワークに対して、前記ワーク上面に沿って且つ前記剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす方向に相対移動させる工程Dと、
を有することを特徴とする。
(2)もう一つは、上記剥離方法を実施するための装置の発明であって、
剥離対象となる貼付け部材が貼り付けられたワークを、前記貼付け部材を上向きにして保持するワークホルダーと、
接着性を有する短冊状の剥離用テープを把持するテープ把持機構と、
前記テープ把持機構を前記ワークに対して上下方向に相対移動させる上下方向移動機構と、
前記テープ把持機構を前記ワークに対して横方向に相対移動させる横方向移動機構と、
前記テープ把持機構に把持された前記剥離用テープに横からエアを吹付けるための第1のエア吹付け機構と、
前記テープ把持機構に把持された前記剥離用テープが前記貼付け部材に対面した状態にあるときに前記剥離用テープに下向きのエア吹付けを行う第2のエア吹付け機構と、
前記ワークホルダーにセットされた前記ワークの前記一端近くの上方で、短冊状の前記剥離用テープを吊持するように前記テープ把持機構を制御し、この吊持された剥離用テープに横からエアを吹付けるように前記第1のエア吹付け機構を制御し、このエア吹付けにより接着面がワーク上の前記貼付け部材と対面するように前記剥離用テープをほぼ横向きにしながら、前記テープ把持機構を、前記剥離用テープが前記貼付け部材の前記一端近くの接着可能な位置まで前記ワークに対して下向きに相対移動させるよう前記上下方向移動機構を制御し、前記横からのエア吹付けを停止して、前記テープ接着が可能な位置で、前記テープに下向きのエア吹付けを行い、このエア吹付けにより前記テープを前記貼付け部材に押し付けて貼付けるよう前記第2のエア吹付け機構を制御し、前記テープ把持機構を前記ワークに対して、前記ワーク上面に沿って且つ前記剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす方向に相対移動させるように前記横方向移動機構を制御する制御装置と、
を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、エア吹付けだけでワーク上の貼付け部材(例えば保護部材)に、剥離用の接着テープを、ワークにダメージを与えることなく確実に接着でき、貼付け部材の剥がし(剥離)を、接着テープを介して剥離不良を起すことなく行うことができる。
本願発明の一実施例に係る貼付け部材剥離装置を一部断面して示す正面図。 上記実施例に係る貼付け部材剥離装置を一部断面して示す側面図。 本発明に係る貼付け部材の剥離方法の基本原理を示す模式図。 上記実施例に係る貼付け部材剥離装置を用いて貼付け部材の剥離工程を示す具体図。 上記実施例に用いる剥離用接着テープを把持する機構の具体的態様図。 上記実施例に用いる剥離用接着テープによる保護テープに対する剥離角度と力の関係を示す図。 上記実施例に用いるワークホルダーの他の態様を示す縦断面図。 上記実施例に用いるワークホルダーの他の態様を示す縦断面図。 上記実施例に係る貼付け部材剥離装置の制御ユニットが実行するフローチャート。 短冊用の剥離用接着テープの作製装置を示す模式図。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を用いて説明する。
まず、本実施例に係る貼付け部材をワークから引き剥がす(剥離する)場合の剥離方法の基本原理を図3(a)〜(d)により説明する。ワークや貼付け部材は、その種類を限定するものではないが、ここでは、一例として、ワークはダイシング前の半導体ウエハ40を例示し、その一面にダイシングテープ42が貼り付けられ、もう一面に剥離対象となる貼付け部材として保護テープ(BGテープなど)41が貼り付けられている。43は、円環状のダイシングテープ保持枠である。保護テープ(BGテープ)やダイシングテープの役割については、背景技術で説明したので、ここでの説明は省略する。
図3(a)は、ワークホルダー(図3では、図示省略)にセットされたワーク40の一端近くの上方で、短冊状の剥離用テープ30をテープ把持用のチャック6(テープ把持機構;以下、テープチャックと称する)により吊持した状態を示す。ここで、短冊状の剥離用テープ30は、片面が粘着面となる接着テープであり、予め前工程で作製されて剥離用テープ供給機構(図示省略)を介してテープチャック6に供給されている。チャック6には、チャックを開放したときに剥離用テープがチャックから容易に離脱できるように、剥離用の剥離用テープ30に対する非着処理及び非着構造の少なくとも一つが施されている(非着処理及び構造については、後述する)。
この状態で、図3(b)に示すように、剥離用テープ30に横(斜め横も含む)からのエア吹付け(サイドエア吹付け:第1のエア吹付け)8Aを行い、このサイドエア吹付け8Aにより剥離用テープ30を、その接着面をワークの上面に位置する貼付け部材41と対面するように、略横向きにさせる(工程A)。
この剥離用テープ30のほぼ横向きの状態で、テープチャック6(テープ把持機構)を上下方向移動機構(図3では図示省略)によりワーク40に対して相対的に下向き(矢印Y)に移動させる。テープチャック6のワーク40に対する相対的な下向き移動は、テープチャック6を下降させるか、或いはテープチャック6をそのままにしてワーク40を上昇させてもよく、本実施例では、一例として前者を採用する。この下向き移動により、剥離用テープ30を貼付け部材41に接着することが可能な位置(図3(c)に示す位置)に位置付ける(工程B)。このような剥離用テープ30の貼付け部材41に対する接着可能位置は、剥離用テープ30がBGテープ41を引き剥がす場合の引き剥がし開始位置(剥離開始位置)に対応する。
この引き剥がし開始位置で、第1のエア吹付け8Aを停止して、剥離用テープ30に下向きエア吹付け(第2のエア吹付け)6Aを行い、この第2のエア吹付け6Aにより剥離用テープ30を貼付け部材41に押し付けて接着する(工程C)。
この工程Cでは、剥離用テープ30には、テープチャック6による被把持部と貼付け部材41での貼付け部分との間に弛み30aが与えられている。この弛み30aは、剥離用テープ30を水平方向(X方向)に移動させて貼付け部材41の剥離を開始するときに、貼付け部材の剥離の確実性を与えるものである。
すなわち、貼付け部材41の剥離(引き剥がし)をスムーズに行うためには、剥離力によるウエハ浮きをできるだけ小さくするために剥離角度θ(図6参照)をできるだけ小さくして剥離トルク(剥がし力)を抑えることが必要であるが(剥がし力=Fcosθ;Fは、X軸方向の力)、剥離角度θを小さくするためには、図6から明らかなように、(1)テープチャック6の位置をワークに近づけることと、(2)テープチャック6から貼付け部材41の一端までの距離を長めにとることが必要となり、弛み30aは、(2)に貢献することになる。
次いで、チャック6を、横方向(水平方向)移動機構により、ワーク40に対して、ワーク上面(貼付け部材上面)に沿って且つ剥離用テープ30が貼付け部材41を引き剥がす方向(矢印X方向)に相対移動させる(工程D)。本実施例では、移動対象をテープチャック6としているが、テープチャック6に代えてワーク40側を矢印X方向と反対方向に移動させてもよい。
このチャック6の水平移動により剥離用テープ30が貼付け部材41をワーク40から剥がしていき、テープチャック6が剥離用テープ30を完全に剥がす位置(剥離終端位置:ワーク中心を基準にして図3(c)のテープチャック6の位置と反対側の位置)を経て剥離された貼付け部材(保護テープ)41の廃棄投入位置(図示省略)まで移動制御される。この廃棄投入位置にてチャック6が開いて貼付け部材41が剥離用テープ30と共に廃棄され、テープチャック6は、初期位置(図3(a)の位置)に復帰する。
上記の工程A〜Dについてのさらなる具体的なものについては、図4(a)から(d)を用いて後述する。
その前に上記剥離方法を実施するための具体的な装置について、図1、図2を中心に説明する。
本実施例に係る貼付け部材剥離装置1において、ワークホルダー2は、ワーク(例えば半導体ウエハ40で、表面に剥離対象となる保護テープ41を貼付け、裏面にダイシングテープ42を貼付けたもの)を、貼付け部材(保護テープ)41を上向きにして保持する。ワークホルダー2としては、例えばポーラスな材料により構成した真空吸着ホルダー(真空チャック)を使用するが、それに限定されるものではなく、電磁チャックなどでもよい。本例では、真空吸着ホルダー2を使用するので、真空吸着ホルダー2を支持するベース3及びテーブル5には、真空排気路4が設けられ、吸着ホルダー2は、この真空排気路4を介して真空ポンプ(図示省略)等の吸着源と接続されている。
剥離用テープの把持機構となるテープチャック6は、後述する垂直駆動機構(上下方向移動機構:Y軸駆動機構)10及び水平駆動機構(横方向移動機構:X軸駆動機構)20を介して、ワークホルダー2の上方位置にて、上下移動及び横方向移動が可能となるよう支持されている。代表的な一例を、より具体的にいえば、図2に示すように、テープチャック6は、アーム12及スクリュウスライダー10cを介して垂直駆動機構10のスクリュウロッド10bに螺合している。スクリュウスライダー10は、内周に雌螺子を設けたスリーブ状のものである。垂直駆動機構10は水平駆動機構20に支持され、水平駆動機構20がガイドレール20d及び20eを介して固定壁体11に水平移動可能に固定されている。
テープチャック6は、剥離用テープ30を挟持する一対の挟持片(可動挟持片61と固定挟持片62)と備え、可動挟持片61は、水平方向駆動シリンダ60を介して水平方向の移動が可能であり、それによりテープチャック6の挟持片の開閉動作(挟持、開放動作)を可能にしている。また、テープチャック6には垂直方向駆動シリンダ9が装備され、この垂直方向駆動シリンダ9を介して第1のエア吹付け機構(サイドエアノズル)8が上下移動可能に支持されている。
第1のエア吹付け機構8は、テープチャック6に把持された剥離用テープ30に横からエアを吹付けるためのものであり、図示されないエア供給源からの圧縮空気を横方向から吹付ける構造を呈している。
また、テープチャック6は、第2のエア吹付け機構(エアノズル)7と結合されている。第2のエア吹付け機構7は、テープチャック6に把持された剥離用テープ30が貼付け部材たる保護テープ41に対面した状態にあるときに、剥離用テープ30に下向きエア吹付けを行うためのものである。この第2のエア吹付け機構7は、図示されないエア供給源からの圧縮空気を下向きに吹付ける構造を呈しており、図1では、複数の吹出しノズルにより構成されているが単数ノズルでもよい。
テープチャック6を上下移動させるための垂直駆動機構(上下方向移動機構)10は、スクリュウ機構、油圧や空圧などの流体圧シリンダ機構など種々のものを使用することが可能であり、その態様を限定するものではない。本実施例では、一例として、スクリュウ機構を採用し、モータ10aによりY軸スクリュウロッド10bが回転することで、その回転方向に応じてスクリュウガイド10cがガイドレール10dに沿って上下動する。
テープチャック6を横方向(水平方向)に移動させるための水平駆動機構(横方向移動機構)20も油圧や空圧などの流体圧シリンダ機構など種々のものを使用することが可能であり、本実施例では、一例として、スクリュウ機構を採用し、モータ20aによりX軸スクリュウロッド20bが回転することで、その回転方向に応じてスクリュウガイド20cがガイドレール20d、20eに沿って横方向に移動する。
貼付け部材剥離装置1には、剥離工程のシーケンスに必要な各種センサーの信号S1−Snに基づき上記した各種機構を制御してテープチャック6への剥離用テープの供給受け入れから保護テープ41の剥離に至るまでの一連の制御、すなわち図9に示すフローチャートを実行するための制御ユニット70を有する。
ここで、制御ユニット70の機能について、図9に示すフローチャート及び図4の剥離工程説明図に従い説明する。
初期状態において、テープチャック6は、ワークホルダー2にセットされたワーク40の一端近く(剥離開始位置)の上方位置にセットされている(図1、図2、図3(a)、図4(a)の状態)。剥離装置1の電源が投入され、始動指令スイッチがオンされると、ワークの供給受け入れの状態にあるかどうかワーク検出信号S1に基づき判定し(ステップS1)、ワーク受け入れがあると、真空ポンプを駆動させて、ワーク40を、ダイシングテープ42を介してワークホルダー2に真空吸着させる(ステップS2)。
また、剥離用テープ供給源からテープチャック6への剥離用テープ30の供給の受け入れがあると(ステップS3)、その検出信号S2に基づきテープチャック6がテープ30を把持するための動作制御(チャックオン)を行う(ステップS3)。この状態では、制御ユニット70は、短冊状の剥離用テープ30を吊持するようにテープチャック6を制御し(図4(b))、この吊持されたテープ30に横からのエアを吹付けるように第1のエア吹付け機構(サイドエアノズル)8を制御する(ステップS4;図4(b))。また、このエア吹付けにより剥離用テープ30の接着面がワーク40上の保護テープ41と対面するようにテープ30をほぼ横向きにしながら、垂直駆動機構10を介してテープチャック6を下降制御すると共に、垂直方向駆動シリンダ9を介して第1のエア吹付け機構(サイドエアノズル)8を下降制御する(ステップS6)。
テープチャック6及び第1のエア吹付け機構8が所定の下降位置、すなわち剥離用テープ30が保護テープ41の一端近くの接着可能な位置まで移動すると、垂直駆動機構10及び垂直方向駆動シリンダ9を停止制御し(テープチャック6及び第1のエア吹付け機8の下降停止)、さらに第1のエア吹付け機構8によるからのエア吹付け(サイドエア吹付け)を停止する(ステップS8)。次いで、第2のエア吹付け機構7をオンにして剥離用テープ30に下向きのエア吹付けを実行し(ステップS9:図4(c))、このエア吹付けにより剥離用テープ30を保護テープ41に押し付けて貼付ける。
次いで、図4(d)に示すように、第1のエア吹付け機構8を初期位置に戻るように垂直方向駆動シリンダ9を介して上昇制御し(ステップS10)、さらに、水平駆動機構20を駆動制御して、垂直駆動機構10と共にテープチャック6を、ワーク40に対して、ワーク上面に沿って且つ剥離用テープ30が保護テープ41を引き剥がす方向(矢印X方向の水平方向)に相対移動させるように制御する。
このときのテープチャック6の水平移動開始(剥離開始)において、確実な剥離動作を保証するために、真空吸着ホルダー4の真空度(ステップS12)および剥離用テープの剥離トルク(ステップS13)の検出、ならびにワーク40の浮きの有無の確認が行われる(ステップS14)。真空度検出値、剥離トルクの検出値が剥離条件を満足し、また、ワーク40の浮きが許容値内であることが確認されると、テープチャック6の水平移動(X方向移動)が続行する(S15)。テープチャック6の水平移動制御は、保護テープ41の剥離完了位置を通過してBGテープ廃棄部投入位置(図示省略)まで行われる。テープチャック6が保護テープ廃棄部投入位置に至るとテープチャック6の移動が停止され、テープチャック6が開いて剥離された保護テープ41が剥離用テープ30と共に廃棄部に投入される。保護テープが剥離されたワーク40はダイシングテープ42と共にワーク出入れ用ロボット(図示省略)を介して取り出され(ステップS16)、テープチャック6は、垂直駆動機構10及び水平駆動機構20を介して初期位置に復帰制御される(ステップS17)。
テープチャック6の水平移動速度(X方向移動速度)、すなわち貼付け部材(保護テープ)41の剥離速度は、開始を遅く、途中を速度アップするように水平駆動機構20を制御することにより、剥離不良低減と作業時間の短縮の両立を図ることができる。また、上記剥離速度の制御と共に、垂直駆動機構10によりテープチャック6の上下方向の位置を随時変更させて、剥離用テープ30による貼付け部材41の剥がし角度θを可変制御する(例えばテープチャック6の水平移動当初(剥離開始時)はθをできるだけ小さくし、テープチャック6の移動に伴い(剥離の進行につれて)θが大きくなるような制御を行う)。
ここで、図10により短冊状の剥離用テープの製造装置80の一例を説明する。剥離用テープ30となるべき接着テープ30´は供給ロール81及び繰り出しロール82を介して搬送チャック83に繰り出される(図10(a))。搬送チャック83は、移動機構を介して接着テープ30´の先端を摘まんで引き出し、引き出された部分の一面(非粘着面)にテープ支持台84があてがわれて、テープカッター85により所定の短冊状の長さにカットされる(図10(b)、(c))。カットされた短冊状の剥離用テープ30が搬送チャック83を介して剥離装置1のテープチャック6に搬送供給される。
また、剥離用テープ供給装置として、剥離用テープを非着処理した搬送テープ上に一列に並べて供給し、所定の位置で順次、テープチャックが剥離用テープを搬送テープ上から取り出すなどの手法がある。
ここで、搬送チャック83及びテープチャック6には、剥離用の接着テープ30が付着しにくい非着処理及び非着構造の少なくとも一つを施している。非着処理としては、例えば、チャック部にフッ素樹脂などのコーティング処理を施せばよい。非着構造としては、チャック部と接着テープとの接触面積を少なくするために、チャック部を粗面化処理(例えば梨地処理)したり、或いはぎざぎざ処理するなどが考えられる。
また、剥離用テープの先端側(チャックに摘ままれる部分)を特許文献4に示すように非粘着面を外側になるように折り返してもよい。
図5は、テープチャック6の好ましい態様を示すものであり、挟持片61及び62にはその表面に、剥離用テープ(接着テープ)30に対する非着処理が施されているほかに、剥離用テープ30が抜けにくいような噛み合わせ構造が施されている。
図7はワークホルダー2の支持ベース3の好ましい一態様を示すものである。この一態様では、ワークホルダーとなる真空吸着ホルダー用の真空排気路を、符号の4及び4Aの2系統に分割する。また、支持ベース3のダイシングテープの裏面に臨む位置で貼付け部材の引き剥がし開始位置付近に凹部4Bを設けて、この凹部4Bと真空排気路4Aとを連通させている。このようにすることで、剥離用テープによる貼付け部材41の引き剥がし開始位置付近のワーク部位のダイシングテープを介した真空吸着度を、他のワーク部位よりも大きく設定することができ、貼付け部材41をワーク40から引き剥がすときのワークの浮き上がりを防止することができる。
図8は、ワークホルダー2の好ましい一態様を示すものである。この一態様では、図7の構造に加えて、さらにワークホルダー2には、剥離用テープによる貼付け部材41の引き剥がし開始位置付近の部位に、既述した剥離用テープ30の弛み30aに対するダイシングテープのための逃げ溝となる凹部4cが形成されている。
以上の本実施例によれば、エア吹付けだけでワーク上の貼付け部材(例えば保護テープ)に、剥離用の接着テープを、ワークにダメージを与えることなく確実に接着でき、しかも貼付け部材の剥がし(剥離)を、ワークの浮き及び貼付け部材に対する剥離力などを極力抑えて、接着テープを介して剥離不良を起すことなくスムーズに行うことができる。なお、貼付け部材の剥がし速度や角度も、ワークは貼付け部材の種類に応じて随時変更することができる。
1…剥離装置、2…ワークホルダー、4…真空排気路、6…テープチャック(剥離用テープ把持機構)、7…第2のエア吹付け機構、8…第1のエア吹付け機構、10…上下方向移動機構(垂直駆動機構)、20…横方向移動機構(水平駆動機構)、30…剥離用テープ。

Claims (9)

  1. ワークの一面に貼付けた貼付け部材に、その貼付け部材の一端近くで、接着性を有する短冊状の剥離用テープを接着し、この剥離用テープを介して前記貼付け部材を前記ワークから引き剥がす貼付け部材の剥離方法において、
    ワークホルダーにセットされた前記ワークの一端近くの上方で、短冊状の前記剥離用テープをテープ把持機構により吊持した状態で、前記剥離用テープに横からのエア吹付けを行い、この横からのエア吹付けにより前記剥離用テープを、その接着面が前記ワークの上面に位置する前記貼付け部材と対面するようほぼ横方向に向けさせる工程Aと、
    この剥離用テープのほぼ横向きの状態で、前記テープ把持機構を上下方向移動機構により前記ワークに対して相対的に下向きに移動させて、前記剥離用テープを前記貼付け部材に接着することが可能な位置に位置付ける工程Bと、
    前記横からのエア吹付けを停止して、前記テープ接着が可能な位置で、前記剥離用テープに下向きのエア吹付けを行い、この下向きのエア吹付けにより前記剥離用テープを前記貼付け部材に押し付けて接着する工程Cと、
    前記テープ把持機構を横方向移動機構により、前記ワークに対して、前記ワーク上面に沿って且つ前記剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす方向に相対移動させる工程Dと、
    を有することを特徴とする貼付け部材の剥離方法。
  2. 前記工程Bにおける、前記剥離用テープを前記貼付け部材に接着することが可能な位置は、前記工程Dで剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす場合の引き剥がし開始位置に対応する前記テープ把持機構の位置でもある請求項1記載の貼付け部材の剥離方法。
  3. 前記工程Dにおいて、前記剥離用テープによる前記貼付け部材の引き剥がし速度を、前記横方向移動機構により前記テープ把持機構の横方向の移動速度を随時変更させて、引き剥がし開始は遅く、引き剥がし途中からはアップさせる制御を行う請求項1又は2記載の貼付け部材の剥離方法。
  4. 前記工程Dにおいて、前記剥離用テープによる前記貼付け部材の引き剥がし角度を、前記上下方向移動機構により前記テープ把持機構の上下方向の位置を随時変更させて、可変制御する請求項1ないし3のいずれか1項記載の貼付け部材の剥離方法。
  5. 前記ワークホルダーは、前記ワークを真空吸着する真空チャックよりなり、前記工程Dにおいて前記剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす時の、引き剥がし開始時の前記真空チャックの真空度検出値、前記剥離用テープによる前記貼付け部材の引き剥がしトルクの検出値、及び前記ワークの浮きあがりの検出値の少なくとも一つから、前記貼付け部材の引き剥がし開始不良を検出し、引き剥がし開始不良が検出されると前記横方向移動機構による前記テープ把持機構の相対移動を停止させる請求項1ないし3のいずれか1項記載の貼付け部材の剥離方法。
  6. 剥離対象となる貼付け部材が貼り付けられたワークを、前記貼付け部材を上向きにして保持するワークホルダーと、
    接着性を有する短冊状の剥離用テープを把持するテープ把持機構と、
    前記テープ把持機構を前記ワークに対して上下方向に相対移動させる上下方向移動機構と、
    前記テープ把持機構を前記ワークに対して横方向に相対移動させる横方向移動機構と、
    前記テープ把持機構に把持された前記剥離用テープに横からエアを吹付けるための第1のエア吹付け機構と、
    前記テープ把持機構に把持された前記剥離用テープが前記貼付け部材に対面した状態にあるときに前記剥離用テープに下向きの風となるエアを吹付けるための第2のエア吹付け機構と、
    前記ワークホルダーにセットされた前記ワークの前記一端近くの上方で、短冊状の前記剥離用テープを吊持するように前記テープ把持機構を制御し、この吊持された剥離用テープに横からのエア吹付けを行うように前記第1のエア吹付け機構を制御し、このエア吹付けにより剥離用テープを、その接着面がワーク上の前記貼付け部材と対面するようにほぼ横向きにさせて、前記テープ把持機構を、前記剥離用テープが前記貼付け部材の前記一端近くの接着可能な位置まで前記ワークに対して下向きに相対移動させるよう前記上下方向移動機構を制御し、前記横からのエア吹付けを停止して、前記テープ接着が可能な位置で、前記テープに下向きのエアを吹付け、このエア吹付けにより前記テープを前記貼付け部材に押し付けて貼付けるよう前記第2のエア吹付け機構を制御し、前記テープ把持機構を前記ワークに対して、前記ワーク上面に沿って且つ前記剥離用テープが前記貼付け部材を引き剥がす方向に相対移動させるように前記横方向移動機構を制御する制御装置と、
    を備えてなることを特徴とする貼付け部材の剥離装置。
  7. 前記テープ把持機構には、前記剥離用テープの把持部及びその周辺部に、前記剥離用テープが付着しにくい非着処理及び非着構造の少なくとも一つを施している請求項6記載の貼付け部材の剥離装置。
  8. 前記ワークホルダーは、前記ワークを真空吸着する真空チャックよりなり、前記剥離用テープによる前記貼付け部材の引き剥がし開始位置付近のワーク部位の真空吸着度を他のワーク部位よりも大きく設定した請求項6又は7記載の貼付け部材の剥離装置。
  9. 前記ワークの一面には、剥離対象となる前記貼付け部材が、もう一面には前記ワークをダイシングするときに用いるダイシングテープが貼付けられ、前記ワークホルダーは、前記ワークを前記ダイシングテープを介して真空吸着する真空チャックよりなり、前記剥離用テープによる前記貼付け部材の引き剥がし開始位置付近の前記ワークホルダー部位にダイシングテープのための逃げ溝となる凹部が形成されている請求項6ないし8のいずれか1項記載の貼付け部材の剥離装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014011354A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Lintec Corp シート剥離装置およびシート剥離方法
JP5913723B1 (ja) * 2015-12-25 2016-04-27 大宮工業株式会社 シートの剥離方法及び剥離装置
JP2018137300A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社ディスコ 剥離装置
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