JP4032881B2 - Fm−cwレーダ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信波の周波数を周期的に増加および減少させるFM−CWレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、FM−CWレーダ装置が知られており、各種の対象物の検出に利用されている。特に、比較的広範囲の対象物について、距離、方位、相対速度などを検出することが可能であり、車載レーダに好適であると考えられている。
【0003】
このFM−CWレーダ装置には、ダイレクトコンバージョン方式があり、複数の周波数変換部を持つヘテロダイン方式に比べ構成が簡易で部品が少なく、安価に実現できるという特長を有している。
【0004】
このダイレクトコンバージョン方式のFM−CWレーダ装置の構成例を図1に示す。このように、制御電圧発生回路10は、所定の制御電圧を発生し、これを電圧制御発振器(VCO)12に供給する。従って、VCO12の発振周波数が制御電圧に従って変化する送信波を出力する。
【0005】
制御電圧は、例えば三角波であり、VCO12からの送信波は、図2に示すように、所定の周期で周波数が単調増加(上りフェーズ)、単調減少(下りフェーズ)を繰り返す信号となる。中心周波数fc、周波数変化幅fmとして、周波数はfc−fm/2からfc+fm/2の範囲を繰り返し上下する。図において、1番目の1周期についてSS1、2番目の1周期についてSS2と示されているが、これらの波形は全く同一である。
【0006】
そして、この送信波が送信アンテナ14から前方空間に向けて送信される。送信波は前方空間にある対象物において反射され、その反射波は受信アンテナ16で受信されミキサ18に供給される。このミキサ18には、送信波も供給されており、ここで両者が混合されビート信号が得られる。そして、このビート信号がローバスフィルタ(LPF)20により高周波成分が除去された後、信号処理回路22に供給され、ここで周波数分析される。この信号処理回路22における周波数分析により、図3に示すような信号が得られる。
【0007】
この周波数分析により得られる信号には、対象物で反射された送信波の反射波(エコー)が含まれており、これを用いて対象物の距離や相対速度を検出する。すなわち、上りフェーズで検出されたエコーの周波数(ビート信号の周波数)がfbu、下りフェーズで検出されたエコーの周波数(ビート信号の周波数)がfbdであり、相対速度0の場合のビート周波数をfr、相対速度によるドップラシフトがfd、とすると、上りフェーズで検出されたエコーの周波数はfbu=fr+fd、下りフェースで検出されたエコーの周波数はfbd=fr−fdとなる。
【0008】
ビート周波数frが、対象物までの距離に比例しているため、ビート周波数frから対象物までの距離が求められ、またドップラ周波数fdは対象物との相対速度に比例しているため、ドップラ周波数fdから対象物の相対速度が求められる。
【0009】
ここにおいて、ビート信号にはミキサの1/fノイズや送信系から受信系への電波の直接的な回り込みによって生じ、直流や低周波の不要なノイズが含まれる。
【0010】
ダイレクトコンバージョン方式では、対象物の距離や相対速度によって、図4に示すように、エコーが非常に低い周波数となることがある。この場合、低周波側のエコーが受信信号に混入する直流および低周波のノイズに埋もれてしまい、対象物で生じたエコーを検出できない状態が生じる。この状態は対象物の距離と相対速度によって決まる図5で示すような帯状の領域で存在し、これを不検知領域と呼ぶ。
【0011】
この不検知領域をなくすために、図6に示すように、周波数変化の程度が異なる2種類の単調増加、単調減少の送信波を用い、これをモード1、2として交互に送信することが提案されている(例えば、特開平11−133144号公報参照)。これにより、図7に示すように、モード1とモード2では、ビート信号の周波数が異なることになる。そして、図8のように、対象物の距離と相対速度に起因してモード1において不検知な場合でも、モード2において検知可能であることから、モードを選択することで、不検知領域に対処することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の図6に示す構成においても、対象物が近距離に存在した場合に、対象物が不検出になることがある。すなわち、図9に示すように、モード1、2のどちらも、単調増加または単調減少の送信波のどちらか一方の期間で対象物のエコーが検出できず、対象物が不検出となる状況になる。これを対象物の距離と相対速度との関係で表すと図10および図11に示したようになる。なお、図11は、図10における不検出領域の拡大図である。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、近距離における不検知領域を効果的に減少することができるFM−CWレーダ装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発振する周波数が可変でき、送信波を出力する高周波発振器と、この高周波発振器の発振周波数を制御する制御回路と、前記高周波発振器からの送信波を空間に送信する送信アンテナと、前記空間において対象物により反射された前記送信波の反射波を受信する受信アンテナと、前記送信波と、前記受信アンテナで受信した受信信号を混合してビート信号を得るミキサと、前記ビート信号を解析し、対象物の距離、方位および速度の中の少なくとも1つを検出する信号処理回路と、を含み、前記高周波発振器は、所定の期間発振周波数が単調増加する期間を2つ以上持ち、そのうち少なくとも2つの期間における周波数変化の傾きが異なる送信波か又は、所定の期間発振周波数が単調減少する期間を2つ以上持ち、そのうち少なくとも2つの期間における周波数変化の傾きが異なる送信波を繰り返し出力し、前記信号処理回路では、周波数変化の傾きが異なる送信波を送信した期間にそれぞれ受信した受信信号から得た複数のビート信号を利用して対象物の検出を行い、前記送信波の周波数変化は、第1の単調増加、第1の単調減少、第2の単調増加、第2の単調減少の4種類あり、この4種類の周波数変化を繰り返し、前記第1および第2の単調増加、第1および第2の単調減少は、それぞれ周波数変化の傾きが互いに異なり、
前記信号処理回路は、(i)第1単調増加と第1単調減少の組、(ii)第2単調増加と第2単調減少の組、(iii)第1単調増加と第2単調増加の組、(iv)第1単調減少と第2単調減少の組、の4種類のビート信号の組の演算が可能であり、
ビート信号が検出できないことで(i)および(ii)のビート信号の組を利用する対象物の検出ができない場合に、(iii)または(iv)のビート信号の組を利用して対象物の検出を行うことを特徴とする。
【0015】
このように、本発明では、互いに周波数変化の異なる期間(フェーズ)に得たエコーのペアを用いる。これによって、対象物を検出できないレーダの不検知領域を減少することができる。
【0016】
また、前記高周波発振器は、所定の期間発振周波数が単調増加し、所定の期間発振周波数が単調減少する送信波であって、単調増加または単調減少の少なくとも一方の期間における周波数変化の傾きが2種類以上ある送信波を繰り返し出力することが好適である。
【0017】
例えば、比較的近距離の対象物では、周波数変化が比較的大きくても、小さくてもかなりの範囲で上りフェーズ(周波数が単調増加するフェーズ)か下りフェーズ(周波数が単調減少するフェーズ)のいずれか一方のエコーがノイズに埋もれてしまい、対象物の距離や相対速度が検出できなくなる。本発明では、互いに周波数変化の異なる上りフェーズ(または下りフェーズ)のエコーを用いることによって、対象物を検出できないレーダの不検知領域を減少することができる。
【0018】
また、前記送信波の周波数変化は、第1の単調増加、第1の単調減少、第2の単調増加、第2の単調減少の4種類であり、この4種類の周波数変化を繰り返し、前記第1および第2の単調増加、第1および第2の単調減少は、それぞれ周波数変化の傾きが互いに異なることが好適である。
【0019】
また、前記送信波は、周波数が一定である期間を含むことが好適である。周波数が一定の期間においては、送信波と受信波の周波数差はドップラ周波数となるため、ドップラ周波数を直接検出することができる。
【0020】
また、前記送信アンテナおよび受信アンテナの少なくとも一方は、複数のアンテナからなり、これを切り換えて利用し、前記信号処理回路において、対象物の方位を少なくとも検出することが好適である。この構成により、モノパルスアンテナなどとして機能することができ、容易に方位を検出することができる。
【0021】
また、前記送信波において、所定の周波数変化の傾きを有する送信波を送信する期間では、アンテナを切り換えることにより対象物の方位を検出し、他の周波数変化の傾きを有する送信波を送信する期間では、アンテナを切り換えず、少なくとも距離または速度を検出することが好適である。これにより、方位を検出しない期間において、信号取得期間を短縮することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0023】
「第1実施形態」
図21は、本実施形態の全体構成を示すブロック図であり、基本構成は従来例として示した図1と同一である。すなわち、制御電圧発生回路10、VCO12、送信アンテナ14、受信アンテナ16、ミキサ18、LPF20および信号処理回路22を有している。そして、本実施形態では、制御電圧発生回路10における制御電圧を制御すると共に、信号処理回路22における処理内容を制御する制御回路24を有している。なお、制御回路24は、信号をA/D変換してデジタル処理で行うことも好適である。
【0024】
制御電圧発生回路10は、周波数変化の程度が異なる2種類の単調増加、単調減少の送信波を用い、これをモード1、2として交互に出力する。従って、VCO12からの送信波は、図12に示すように、周波数変化の傾きの小さい単調増加単調減少の第1モード、周波数変化の傾きの大きい単調増加・単調減少の第2モードを交互に繰り返すことになる。なお、中心周波数fc、周波数変化幅fmとして、周波数はfc−fm/2からfc+fm/2の範囲を繰り返し上下する。そして、本実施形態では、第1モードの1周期と、第2モードの1周期をあわせて1つの周期SSとして、これを繰り返す。
【0025】
ここでは、単調増加の期間を上りフェーズ、単調減少の期間を下りフェーズと呼ぶ。また2種類の周波数変調の傾き(周波数変化の傾き)を交互に繰り返しており、それぞれモード1およびモード2と呼ぶ。すなわち、本実施形態のレーダ装置では、上りフェーズ・モード1、下りフェーズ・モード1、上りフェーズ・モード2、下りフェーズ・モード2の4種類のビート信号が得られる。
【0026】
また、この例では、1回のモード1およびモード2を合わせてSS1,2,・・・と呼ぶ。さらに、モード1の上りフェーズおよび下りフェーズの時間はそれぞれ2Tであり、モード2の上りフェーズおよび下りフェーズのそれぞれ時間はTであり、モード1の期間がモード2の期間の2倍に設定されている。なお、モード1の期間とモード2の期間は、互いに異なればよい。ただし、あまり近いと周波数を変化させたことの効果が得られないため、ノイズレベルとの関係で、対象物の検出の改善に寄与できる程度に異なる必要がある。
【0027】
このようなレーダ装置において、対象物の状態により、その検出は、次の3通りがある。
【0028】
(i)通常
通常状態におけるビート信号の周波数分析結果の例を図13に示す。この結果は、ある程度遠距離で相対速度も遅い対象物で得られる結果である。4種類のビート信号fbd1,fbu1,fbd2,fbu2のすべてにおいて対象物のエコーが検出できており、モード1またはモード2のどちらか一方あるいは両方を用いて対象物の距離や相対速度を検出する。
【0029】
対象物の距離に比例する周波数は、fr=(fbu1+fbd1)/2またはfr=(fbu2+fbd2)/4である。また、対象物の相対速度に比例する周波数fd=(fbu1−fbd1)/2またはfd=(fbu2−fbd2)/2となる。
【0030】
従って、モード1またはモード2のいずれか一方を採用するか、または両方を採用して平均するなどの手法を用いて、対象物の距離および相対速度を検出することができる。
【0031】
(ii)遠距離不検知
遠距離における対象物不検知状態におけるビート信号の周波数分析結果の例を図14、15に示す。この結果は、ある程度遠距離で、相対速度が比較的速い対象物で得られる結果である。送信信号周波数変調の傾きがより緩やかなモード1で得られるビート信号では上りフェーズか下りフェーズのいずれか一方(図では下りフェーズ)でエコーが検出できない。しかし、送信周波数変化の傾きが急なモード2では、両フェーズのエコーを検出することができ、これを用いて対象物の距離や相対速度を検出できる。
【0032】
モード1またはモード2のいずれか両フェーズのエコーが検出できた方を用いる場合には、上述の(i)と同様の式を用いて距離に比例する周波数frおよび相対速度に比例する周波数fdを求めることができる。
【0033】
すなわち、図14の場合には、モード2において、上りフェーズビート周波数fbu2、下りフェーズビート周波数fbd2の両方が検出できている。従って、上述の(i)と同じように、fr=(fbu2+fbd2)/4、fd=(fbu2−fbd2)/2を求めることができる。
【0034】
一方、図15のように相対速度が速い場合、ドップラ周波数fdが大きな値となり、モード1においては、折り返しが生じ正しい分析が行えず、またモード2では下りフェーズにおいてエコーが検出できない。
【0035】
本発明では、このような場合において、モード1の上りフェーズおよびモード2の上りフェーズのエコーを利用して検出を行う。この場合には、対象物の距離に比例する周波数は、fr=fbu2−fbu1であり、対象物の相対速度に比例する周波数は、fd=2fbu1−fbu2である。従って、異なるモードの上りフェーズ同士、あるいは下りフェーズ同士を用いて距離、相対速度を検出することができる。
【0036】
(iii)近距離不検知
ビート信号の周波数分析結果を図16、17に示す。この結果は、比較的近距離の対象物で得られる結果である。モード1とモード2のどちらも上りフェーズか下りフェーズのいずれか一方(図では下りフェーズ)のエコーが検出できない。従って、検出可能なエコーを用いて対象物の距離や相対速度を検出する。例えば、図16、17では、上りフェーズのエコーを用いる。なお、図16は折り返しのない場合、図17は相対速度が大きいため、モード1で折り返しが生じた場合をそれぞれ示している。
【0037】
検出式は、基本的に、上述の(ii)における後者の場合と同じで、対象物の距離に比例する周波数は、fr=fbu2−fbu1、対象物の相対速度に比例する周波数は、fd=2fbu1−fbu2である。
【0038】
以上の(i)〜(iii)の3通りの検出によって検出できない領域を図18に示す。このように、本実施形態によれば、モード1またはモード2のいずれか一方において検出できれば、対象物を検出することができるため、従来のモード1またはモード2のいずれか一方により検出する図11の場合に比べ不検知領域を減少できる。また、この不検知領域は、ミキサの性能改善、送信系から受信系に回り込む信号の低減等によりさらに減少することができる。
【0039】
なお、送信波形は、必ずしも常に図12のようにすることは必須ではなく、周辺環境により従来通りの図2に示す送信波形と、本実施形態の図12の送信波形に切り換えてもよい。すなわち、信号処理回路22における周波数分析の結果、通常状態と判断されれば、図2のような送信波形とし、その他の場合に図12の送信波系とすればよい。また、上述の(ii)のような状態であると検出された場合には、図2のような1種類の送信波形のまま周波数変化の傾きを変更してもよい。
【0040】
さらに、遠ざかるかまたは近づく対象物のどちらか一方を確実に検知したいのであれば、モード2はそれぞれ上りフェーズ、下りフェーズの一方のみとしてもよい。これによって、観測時間の短縮が可能である。
【0041】
「第2実施形態」
第2実施形態の構成は、実施例1と同一なので省略する。送信波形を図19に示す。このように、第2実施形態では、モード1、モード2の後に、一定の周波数(この例では、fc−fm/2)の連続波(CW)の期間T’を設けている。なお、T’の期間は、検出すべき最小ドップラ周波数fd_minが検出可能な時間以上とする必要がある。また、CWの周波数はVCOが発振可能な周波数であれば、fc−fm/2でなくてもよい。
【0042】
上記実施形態1では、2種類のエコーからfdを計算しているが、CWの期間を設けることで、送信波と反射波の周波数の差からドップラ周波数fdを直接検出することができる。これによって、エコーの折り返しの判断が容易になるという効果が得られる。
【0043】
「第3実施形態」
第3実施形態の構成を図20に示す。このように、本実施形態では、複数(図の例では3つ)の送信アンテナ14a〜14cおよび受信アンテナ16a〜16cを有しており、送信スイッチ26a、受信スイッチ26bにより、送信アンテナ14a〜14c、受信アンテナ16a〜16cの少なくとも一方を切り換えて使用できる。
【0044】
送信波形は図12の例と同一であるが、送信スイッチ26aまたは受信スイッチ26bの少なくとも一方を用いてアンテナを切り換えることで、複数の送信アンテナ14a〜14cから送信波を順次送信することができ、また受信アンテナ16a〜16cから順次対象物のエコーを受信することができる。
【0045】
これにより、アンテナの向きを変更することなく対象物の方位を検出することができる。このようなレーダを一般的に電子スキャンレーダと呼ぶ。本実施形態においても、動作自体は同一である。この電子スキャンレーダでは、1つの対象物で反射される電波の経路長がアンテナ位置によって異なることを利用し、位相モノパルスレーダなどとして機能させることができ、対象物の方位を検出することができる。
【0046】
この場合において、モード1、2の両方のビート信号を用いて対象物の方位を検出してもかまわない。しかし、モード1またはモード2のいずれかをサブ検出モードとして、サブ検出モードではアンテナ切替を行わないで方位を検出せず、方位は他のモードのビート信号のみから検出することも好適である。アンテナ切替を行わないモードにおける信号取得時間を短縮することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、互いに周波数変化の異なる期間に得たエコーのペアを用いて対象物の距離や相対速度を検出する。これによって、対象物を検出できないレーダの不検知領域を減少することができる。特に、比較的近距離の対象物では、周波数変化が比較的大きくても、小さくてもかなりの範囲で上りフェーズ(周波数が単調増加するフェーズ)か下りフェーズ(周波数が単調減少するフェーズ)のいずれか一方のエコーがノイズに埋もれてしまい、対象物の距離や相対速度が検出できなくなるが、本発明によって改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例のレーダ装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の例における送信波形を示す図である。
【図3】 図1の例における受信信号周波数分析結果の例(通常)を示す図である。
【図4】 図1の例における受信信号周波数分析結果の例(不検知領域が生じる)を示す図である。
【図5】 図1の例における不検知領域を示す図である。
【図6】 送信波形の別の例を示す図である。
【図7】 図6の例における周波数分析結果の例(通常)を示す図である。
【図8】 図6の例における周波数分析結果の例(遠方不検知)を示す図である。
【図9】 図6の例における周波数分析結果の例(近距離不検知)を示す図である。
【図10】 図6の例における不検知領域を示す図である。
【図11】 図10の不検知領域の近距離部分の拡大図である。
【図12】 第1実施形態の送信波形を示す図である。
【図13】 図12の例における周波数分析結果の例(通常)を示す図である。
【図14】 図12の例における周波数分析結果の例(遠方不検知)を示す図である。
【図15】 図12の例における周波数分析結果の例(相対速度が速い)示す図である。
【図16】 図12の例における周波数分析結果の例(近距離)を示す図である。
【図17】 図12の例における周波数分析結果の例(近距離で相対速度が速い)を示す図である。
【図18】 第1実施形態における不検知領域を示す図である。
【図19】 第2実施形態における送信波形を示す図である。
【図20】 第3実施形態のレーダ装置の全体構成を示す図である。
【図21】 第1実施形態のレーダ装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10 制御電圧発生回路、12 VCO、14 送信アンテナ、16 受信アンテナ、18 ミキサ、20 LPF、22 信号処理回路、24 制御回路。
Claims (4)
- 発振する周波数が可変でき、送信波を出力する高周波発振器と、
この高周波発振器の発振周波数を制御する制御回路と、
前記高周波発振器からの送信波を空間に送信する送信アンテナと、
前記空間において対象物により反射された前記送信波の反射波を受信する受信アンテナと、
前記送信波と、前記受信アンテナで受信した受信信号を混合してビート信号を得るミキサと、
前記ビート信号を解析し、対象物の距離、方位および速度の中の少なくとも1つを検出する信号処理回路と、
を含み、
前記高周波発振器は、所定の期間発振周波数が単調増加する期間を2つ以上持ち、そのうち少なくとも2つの期間における周波数変化の傾きが異なる送信波か又は、所定の期間発振周波数が単調減少する期間を2つ以上持ち、そのうち少なくとも2つの期間における周波数変化の傾きが異なる送信波を繰り返し出力し、
前記信号処理回路では、周波数変化の傾きが異なる送信波を送信した期間にそれぞれ受信した受信信号から得た複数のビート信号を利用して対象物の検出を行い、
前記送信波の周波数変化は、第1の単調増加、第1の単調減少、第2の単調増加、第2の単調減少の4種類あり、この4種類の周波数変化を繰り返し、前記第1および第2の単調増加、第1および第2の単調減少は、それぞれ周波数変化の傾きが互いに異なり、
前記信号処理回路は、(i)第1単調増加と第1単調減少の組、(ii)第2単調増加と第2単調減少の組、(iii)第1単調増加と第2単調増加の組、(iv)第1単調減少と第2単調減少の組、の4種類のビート信号の組の演算が可能であり、
ビート信号が検出できないことで(i)および(ii)のビート信号の組を利用する対象物の検出ができない場合に、(iii)または(iv)のビート信号の組を利用して対象物の検出を行うFM−CWレーダ装置。 - 請求項1に記載の装置において、
前記送信波は、周波数が一定である期間を含むFM−CWレーダ装置。 - 請求項1または2に記載の装置において、
前記送信アンテナおよび受信アンテナの少なくとも一方は、複数のアンテナからなり、前記信号処理回路において、対象物の方位を少なくとも検出するFM−CWレーダ装置。 - 請求項3に記載の装置において、
前記送信波において、所定の周波数変化の傾きを有する送信波を送信する期間では、複数のアンテナを用いることにより対象物の方位を検出し、他の周波数変化の傾きを有する送信波を送信する期間では、1つのアンテナを用いて、少なくとも距離または速度を検出するFM−CWレーダ装置。
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