JP4032792B2 - 電子機器およびその時間精度測定方法 - Google Patents

電子機器およびその時間精度測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器およびその時間精度測定方法に係り、特に、ゼンマイ等の機械的エネルギ源の機械的エネルギを発電機で電気的エネルギに変換し、その電気的エネルギにより回転制御装置を作動させて発電機の回転周期を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動する電子制御式機械時計や、ステップモータで指針を駆動する電子制御式時計(クオーツ時計)等の各種電子機器において、時間精度測定を確実に行うことができる電子機器およびその時間精度測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボタン型電池等で駆動される一般的なクオーツ時計や、回転錘で駆動される発電機で発電された電力を用いてモータを駆動して指針を動かしている時計などでは、時計の精度を測定するためにモータのコイルに電流を流し、その際に発生する時計ケースの外に漏れる漏れ磁束を、時間精度測定器のサーチコイルで測定し、測定器の基準信号との差を検出して時間精度測定を行っている。
【0003】
すなわち、一般的なアナログクオーツ時計では、時間精度測定モード時には、モータに駆動用パルス(時間精度測定パルス、歩度パルス)を1秒間隔で流すと、ステップモータが駆動されるたびにケースの外に漏れ磁束が発生する。
【0004】
一般的な時間精度(歩度)測定器は、この漏れ磁束をサーチコイルで測定し、アンプにより増幅された信号と、測定器が持つ基準信号との差から、1日あたりの時刻ずれ(日差)を時刻精度として表示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような歩度測定方法では時計のケースから漏れる磁束が少ないと、サーチコイルの感度によっては毎秒出力される信号を検出できないという問題がある。
【0006】
また、漏れ磁束が小さいためにサーチコイルの感度を高めると、時計からの信号以外のノイズを感知してしまい正確な測定ができない場合があるという問題がある。
【0007】
一方、ゼンマイが開放する時の機械的エネルギを発電機で電気的エネルギに変換し、その電気的エネルギにより回転制御装置を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子時計(電子制御式機械時計)が知られている(特公平7−119812号公報、特開平8−50186号公報参照)。
【0008】
このような電子制御式機械時計では、指針を駆動するモータが無いため、指針の調速にも使用される発電機のコイルに歩度パルスを流して漏れ磁束を発生させ、歩度を測定する方法が考えられる。
【0009】
しかしながら、電子制御式機械時計では、発電性能およびスペース効率等を考慮し、通常、2本の発電用コイルを直列に接続していた。この2本のコイルを直列接続した場合のコイルインダクタンスは非常に大きく、かつ高い電気抵抗値となるため、コイルに電圧を印可しても電流が流れにくく、コイルに発生する磁束が少なかった。
【0010】
そのため、測定器のサーチコイルで検出できるだけの漏れ磁束が発生せず、ノイズ等で正確な測定値が得られないという問題があった。
【0011】
このような問題は、アナログクオーツ時計や電子制御式機械時計等に限らず、アンテナ回路のように内部の基準信号を利用した電子機器において、その基準信号の精度(時間精度)を検証する場合にも発生していた。
【0012】
本発明の目的は、時間精度測定時の電子機器からの漏れ磁束を大きくできて、時間精度測定器で確実に検出することができる電子機器およびその時間精度測定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器は、ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器であって、定常運転モード時には前記各コイルを直列に接続し、かつ時間精度測定モード時には並列に接続するコイル切替装置と、時間精度測定モード時に前記並列に接続された各コイルに時間精度測定パルスを供給する時間精度測定パルス発生装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
このような本発明では、コイル切替装置により、定常運転時には、直列に接続されていた2本のコイルを、時間精度測定モード時には並列に接続しているので、直列に接続されていた場合に比べて、漏れ磁束を2倍にすることができる。これにより、時間精度測定時の漏れ磁束が大きいために、時間精度測定器のサーチコイルで確実に検出でき、他のノイズの影響を最小限に抑えることができるため、正確な時間精度測定(歩度測定)を行うことができる。
【0015】
より具体的に説明すると、以下のようになる。すなわち、電圧印可後にコイルに流れる電流iは数1で表される。
【0016】
【数1】
Figure 0004032792
また、コイルインダクタンスLとコイル巻数Nは以下の数2で表される関係にある。
【0017】
【数2】
Figure 0004032792
ここで、コイルの接続を直列から並列にすれば、抵抗RとインダクタンスLはそれぞれ1/4となり、時定数は変わらないが電流は4倍になる。
【0018】
また、コイルに発生する磁束φは数3で表すことができる。
【0019】
【数3】
Figure 0004032792
従って、コイルを並列に接続すると、直列の場合に比べてコイル巻数Nが1/2、抵抗Rが1/4となり、2倍の磁束が流れることになる。漏れ磁束も発生する磁束にほぼ比例するため、約2倍にすることができる。
【0020】
従って、時間精度測定器のサーチコイルの感度を適正にできるため、漏れ磁束を確実に検出でき、かつノイズの影響を最小限に抑えることができ、正確な時間精度測定を行うことができる。
【0021】
ここで、前記各コイルは、互いに平行に配置され、かつ並列に接続された時間精度測定モード時に時間精度測定パルスを流した際に、各コイルから発生する磁束が互いに反発するように配置されていることが好ましい。
【0022】
漏れ磁束は、単にコイル接続を並列にすることで増加させることができるが、磁気回路は通常、飽和磁束密度の1/2以下の磁束数で設定されているため、磁束が2倍になっても飽和することはなく、増加した磁束がすべて外の漏れることはない。
【0023】
従って、並列に接続された2本のコイルにおいて、発生する磁界が互いに反発し合うように、コイルの巻き方向等を設定すれば、単に並列にした以上の多くの漏れ磁束を発生させることができる。
【0024】
これにより、歩度測定器での漏れ磁束の検出がより一層確実になり、電圧印可時間が短くても十分な測定ができるために消費電力を抑えることもできる。
【0025】
また、本発明の電子機器は、ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器であって、定常運転モード時には前記各コイルを直列に接続し、かつ時間精度測定モード時には一方のコイルを閉ループ状態にして他方のコイルから切り離すコイル切替装置と、時間精度測定モード時に前記他方のコイルに時間精度測定パルスを供給する時間精度測定パルス発生装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0026】
このような本発明では、コイル切替装置により、定常運転モード時に直列に接続されていた2本のコイルを、歩度測定モード時には、一方のコイルを閉ループとし、他方のコイルのみに時間精度測定パルスを供給しているので、電流の立ち上がりが早くなり、短時間で測定を行うことができる。
【0027】
さらに、もう1本のコイルが閉ループになっているため、磁束変化を妨げる方向に逆誘起電圧が発生する影響を受けるため、漏れ磁束が増加し、時間精度測定器での漏れ磁束の検出がより一層確実にできる。その上、電圧印可時間が短くても十分な測定ができるために消費電力を抑えることもできる。
【0028】
ここで、前記コイル切替装置は、前記時間精度測定モードに切り替え後、一定時間経過後に自動的に定常運転モードに復帰するように構成されていることが好ましい。
【0029】
このように構成すれば、時間精度測定が終わった後に、定常運転状態に復帰させる操作を別途行う必要が無く、時間精度測定の操作性を向上できる。
【0030】
本発明の電子機器としては、前記電磁変換機は発電機であり、この発電機を駆動して誘起電力を発生して電気的エネルギを供給させる機械的エネルギ源と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置と、前記発電機の回転に連動して作動される時刻表示装置とを備える電子制御式機械時計であることが好ましい。
【0031】
さらに、本発明の電子機器としては、前記電磁変換機は電動機であり、この電動機を駆動する電気的エネルギ源と、前記電動機の回転周期を制御する回転制御装置と、前記電動機の回転に連動して作動される時刻表示装置とを備える電子制御式時計であってもよい。
【0032】
電子制御式機械時計は、前述のように、発電機を用いているため、漏れ磁束が小さく、時間制御測定器での検出が難しい。従って、本発明を適用すれば、電子制御式機械時計においても、時間制御測定モード時における漏れ磁束を増加することができ、時間制御測定を確実に行うことができる。
【0033】
また、電子制御式時計(アナログクオーツ時計)においても、時間制御測定モード時における漏れ磁束を増加することができ、時間制御測定をより一層確実に行うことができる。
【0034】
本発明の電子機器の時間精度測定方法は、ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器の時間精度測定方法であって、定常運転モード時には直列に接続されている前記各コイルを並列に接続し、この並列に接続された各コイルに時間精度測定パルスを供給し、この時間精度測定パルスによって発生する漏れ磁束を時間精度測定器で検出して電子機器の時間精度を測定することを特徴とするものである。
【0035】
また、本発明の電子機器の時間精度測定方法は、ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器の時間精度測定方法であって、定常運転モード時には直列に接続されている前記各コイルの一方のコイルを閉ループ状態にして他方のコイルから切り離し、この他方のコイルに時間精度測定パルスを供給し、この時間精度測定パルスによって発生する漏れ磁束を時間精度測定器で検出して電子機器の時間精度を測定することを特徴とするものでもよい。
【0036】
これらの各時間精度測定方法によれば、時間精度測定時には、各コイルを並列に接続したり、一方のコイルを閉ループ状態にしているので、漏れ磁束を多くでき、時間精度測定器で確実に時間精度測定を行うことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
図1には、本実施形態の電子機器である電子制御式機械時計1と、その時間精度(歩度)を測定するための時間精度測定器(歩度測定器)100とが示されている。
【0039】
時間精度測定器100は、従来から使用されているものであり、電子制御式機械時計1からの漏れ磁束110を検出するサーチコイル101を備えている。
【0040】
そして、時間精度測定器100は、この漏れ磁束をサーチコイル101で測定し、アンプにより増幅された測定信号と、測定器100が持つ基準信号との差から、1日あたりの時刻ずれを表示し時刻精度(日差)として表すように構成されている。
【0041】
電子制御式機械時計1は、図2のブロック図、図3の概略斜視図にそれぞれ示すように、機械的エネルギ源としてのゼンマイ2aと、ゼンマイ2aのトルクを発電機20に伝達する機械的エネルギ伝達装置である増速輪列(番車)5と、増速輪列5に連結されて時刻表示を行う時刻表示装置である指針10とを備えている。
【0042】
発電機20は、増速輪列5を介してゼンマイ2aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エネルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる整流回路61を通して昇圧、整流され、コンデンサ(電源回路)60に充電供給される。
【0043】
このコンデンサ60から供給される電力によって回転制御装置50が駆動され、この回転制御装置50により発電機20が調速制御されている。この回転制御装置50は、発振回路51、発電機20の回転検出回路52、発電機20の制御回路53、歩度測定モード時(時間精度測定モード時)に作動される時間精度測定パルス発生装置としての歩度パルス発生回路55を備えて構成され、ワンチップIC等で実現されている。
【0044】
発振回路51は時間標準源である水晶振動子51Aを用いて発振信号を出力し、この発振信号は適宜分周されて基準信号として制御回路53に入力される。
【0045】
一方、回転検出回路52は、発電機20の出力などに基づいてその回転を検出し、回転検出信号を出力する。
【0046】
制御回路53は、回転検出回路52の回転検出信号および発振回路51からの基準信号を比較し、その差に応じて発電機20の速度を調整する信号を発電機20に出力している。この信号によって発電機20の調速機構が動作し、発電機20は基準信号に同期するように調速される。
【0047】
なお、発電機20の調速方法は、発電機20に可変抵抗等を接続して発電機20のコイルに流れる電流値を変えることでブレーキ制御する方法等も採用できるが、本実施形態では、後述するように、発電機20の各端子間を閉ループさせてショートブレーキを掛けてブレーキ制御するように構成されている。
【0048】
そして、発電機20が一定速度に調速されることで、発電機20の回転に連動する増速輪列5に取り付けられた指針10が決められた速度で駆動され、時刻を表示するようにされている。
【0049】
より具体的には、図3に示すように、ゼンマイ2a(図3では図示せず)の機械的エネルギにより香箱車2の香箱歯車2bが回転し、二番車6、三番車7、四番車8、五番車9からなる増速輪列5を介してロータ21へ伝達される。ここで、二番車6には分針11が、四番車8には秒針12が、図示しない筒車には時針がそれぞれ固定され、これらの時針、分針11、秒針12で指針10が構成されている。
【0050】
発電機20は、永久磁石を有するロータ21、ステータ(コア、磁心)22、2つのコイル23,24を備えている。ステータ22は、同一形状の一対のコ字型ステータとされ、その磁心部分の外周に同一巻回数のコイル23,24を巻線している。
【0051】
電子制御式機械時計1は、ロータ(磁石)21が8Hzという比較的遅い回転で発電しなければならないため、2本のコイル23,24を直列に接続し巻数を多く取り起電圧を確保している。例えば、各コイル23,24の巻数は、各3万ターン程度であり、計6万ターンのコイルを構成している。
【0052】
さらに、各ステータ22は、平行に配置されているため、このステータ22に巻回されているコイル23,24も互いに平行に配置されている。さらに、各コイル23,24は、ステータ22に対し、後述する並列接続時に電流(歩度パルス)を流すことで発生する磁束が、反発し合う方向に巻かれている。
【0053】
ステータ22の一端部には、半円状のステータ孔が形成され、ロータ21が配置されている。また、ステータ22の他端部は、その側端面が互いに密着されているとともに、各他端部に跨って連結板が密着固定されている。
【0054】
この調速機を兼用した発電機20は、回路的には図4,5に示すような構成を備えている。
【0055】
すなわち、発電機20は、コイル23,24と、3つのコイル接続切替用のトランジスタ(tr)31〜33と、2つのチョッピング用トランジスタ35,36と、歩度パルス用トランジスタ37とを備えている。
【0056】
また、発電機20で発電された交流信号(交流電流)は、各交流入力端子MG1,MG2にそれぞれ入力され、整流回路61を介してコンデンサ60に供給されるように構成されている。
【0057】
コイル接続切替用トランジスタ(TrAC)31は、制御回路53からの信号ACがゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル23の端部Aおよびコイル24の端部C間に接続されたNch(Nチャネル)の電界効果型トランジスタ(FET)で構成されている。
【0058】
同様に、コイル接続切替用トランジスタ(TrBD)32は、制御回路53からの信号BDがゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル23の端部Bおよびコイル24の端部D間に接続されたPchのFETで構成されている。
【0059】
また、コイル接続切替用トランジスタ(TrBC)33は、制御回路53からの信号BCがゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル23の端部Bおよびコイル24の端部C間に接続されたPchのFETとNchのFETとの組合せで構成されている。
【0060】
一方、チョッピング用トランジスタ(TrP1)35は、歩度パルス発生回路55からの信号Pおよび制御回路53からの信号HODOが入力されるORゲート38の出力がゲート入力とされ、ソースが接地(アース)され、ドレインがコイル23の端部A側の交流入力端子MG1に接続されたPchのFETで構成されている。
【0061】
また、チョッピング用トランジスタ(TrP2)36は、歩度パルス発生回路55からの信号Pがゲート入力とされ、ソースが接地(アース)され、ドレインがコイル24の端部D側の交流入力端子MG2に接続されたPchのFETで構成されている。
【0062】
歩度パルス用トランジスタ(TrN)37は、歩度パルス発生回路55からの信号Nがゲート入力とされ、ドレインがコイル23の端部A側つまり交流入力端子MG1に接続されたNchのFETで構成されている。
【0063】
従って、各トランジスタ31〜33,35〜37は、制御回路53および歩度パルス発生回路55からの各制御信号によってオン・オフ制御されている。
【0064】
このような構成の電子制御式機械時計1における動作を、図6〜10をも参照して説明する。
【0065】
ゼンマイ2aを巻き上げて発電機20が作動し始めると、制御回路53や歩度パルス発生回路55から出力される各信号は初期化される(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)。
【0066】
具体的には、図7にも示すように、信号BD、PはHレベル信号とされ、信号HODO、AC、BC、NはLレベル信号とされる。
【0067】
このため、コイル接続切替用トランジスタ31〜33は、ゲートにHレベル信号が入力されるトランジスタTrAC31、TrBD32はオフ(切断)状態となり、トランジスタTrBC33はオン(接続)状態となる。
【0068】
従って、各コイル23,24は、図8(A)に示すように、コイル23の端部Bとコイル24の端部Cとが接続され、端部Aおよび端部C間と、端部Bおよび端部D間がそれぞれ切断されるため、直列接続とされる。
【0069】
また、信号NはLレベル信号のため、NchのFETである歩度パルス用トランジスタ(TrN)37はオフ状態とされる。
【0070】
さらに、信号HODOはLレベル信号のため、トランジスタ35のゲート入力は、信号Pがそのまま入力される。
【0071】
また、定常運針モード時には、信号Pは、発電機20の回転速度に応じたデューティ比のチョッピング信号とされている。
【0072】
すなわち、制御回路53は、発振回路51からの基準信号と、回転検出回路52で検出された発電機20の回転検出信号FG1とを、例えばアップダウンカウンタのアップ入力およびダウン入力にそれぞれ入力するなどで比較積算し、発電機20に対するブレーキ量を調整する。
【0073】
具体的には、制御回路53から歩度パルス発生回路55に対して、発電機20に対してブレーキを掛けないように指示があると、歩度パルス発生回路55は、Hレベル信号(ブレーキオフ時間)が長く、Lレベル信号(ブレーキオン時間)が短いデューティ比(トランジスタ35,36をオンしている比率)の小さなチョッピング信号Pを出力する。
【0074】
ここで、トランジスタ35,36は、PchのFETであるため、信号PがHレベルの時にはオフされ、Lレベルのときにオンされる。各トランジスタ35,36がオンされると、直列に接続された各コイル23,24の両端部(MG1,MG2)がアースに短絡(ショート)されて同電位になるため、発電機20に対しブレーキが加わる。従って、基準周期におけるLレベル信号つまりブレーキオン時間が短いチョッピング信号Pを各トランジスタ35、36のゲートに入力すれば、発電機20に対しては、ほとんどブレーキが掛けられない、つまり発電電力を優先した弱ブレーキ制御が行われる。
【0075】
一方、制御回路53から歩度パルス発生回路55に対して、発電機20に対してブレーキを掛けないように指示があると、歩度パルス発生回路55は、Lレベル信号(ブレーキオン時間)が長く、Hレベル信号(ブレーキオフ時間)が短いデューティ比の大きなチョッピング信号Pを出力する。
【0076】
従って、基準周期におけるブレーキオン時間が長くなり、発電機20に対しては強ブレーキ制御が行われるが、一定周期でブレーキがオフされるためにチョッピング制御が行われ、発電電力の低下を抑えつつ制動トルクを向上することができる。
【0077】
このような定常運針時に、時計1の外部操作部材70、例えばりゅうず(リューズ)を2段目に引き出す操作を所定時間(1秒以内)に2回行うことなどの所定の歩度測定モード移行用の操作を行うと、リューズ70の位置を検出する入力ポート56から、リューズ70が2段目(通常は針合わせモード)に引かれた際にHレベル信号となる信号RYZ2が制御回路53に出力される。
【0078】
制御回路53は、この信号RYZ2を受信することで、リューズ70の状態に変化があったことが検出される(S2)。
【0079】
制御回路53は、リューズ70の状態変化を検出すると(S2)、現在の信号HODOの状態を確認し(S3)、信号HODOが「Lレベル信号」の場合には、さらにリューズ70の変化が所定時間(1秒以内)に2回行われたかをチェックする(S4)。
【0080】
ここで、2回の変化では無かった場合、つまり歩度測定モードへの移行操作ではなかった場合には、定常運針状態のままで、リューズ70の変化検出を続行する(S2)。
【0081】
一方、2回の変化があった場合、つまり歩度測定モードへの移行操作が行われた場合には、制御回路53は、まず、歩度フラグとなる信号HODOを「Hレベル信号」に変化させる(S5)。なお、この信号HODOの状態は、制御回路53内に設けられた歩度フラグ用ラッチ回路59で保持されている。
【0082】
信号HODOがHレベル信号に変化すると、制御回路53は、各信号BDをLレベル信号にし、信号AC,BCをHレベル信号にして各コイル23,24の接続を、直列状態から並列状態に切り替える(S6)。
【0083】
すなわち、信号AC,BD,BCの変化により、トランジスタ31,32が接続され、トランジスタ33が切断されるため、図8(B)に示すように、各コイル23,24は、端部AC、BDがそれぞれ接続された並列接続に切り替わる。また、歩度パルス発生回路55は、所定時間(本実施形態では1秒以内)に、信号PをHレベルからLレベルに変化させ、信号NをLレベルからHレベルに変化させ、その後も、図7に示すように、所定間隔(1秒間隔)で変化する各歩度パルス信号P,Nを出力する(S7)。
【0084】
具体的には、まず歩度測定モード時に移行直後は、図7に示すように、信号PはHレベル信号に維持され、信号NはLレベル信号に維持される。このため、各トランジスタ35〜37はオフとされる。
【0085】
続いて、信号Pが先にLレベル信号に変化するため、トランジスタ36がオンになる。この際、トランジスタ35は、信号HODOがHレベルのために信号Pの状態に関係なく、オフ状態を維持する。
【0086】
一方、信号Nは、歩度測定モード移行時から1秒以内に、短い(例えば0.24秒)Hレベル信号、つまり短いパルス信号となり、トランジスタ37を一瞬オンする。これにより、並列に接続されている各コイル23,24に電流が流れる。この短いパルス信号がトランジスタ37に印加されることでコイル23,24に流れる電流にほぼ比例して、図9(A)に示すように漏れ磁束が発生する。
【0087】
この漏れ磁束を測定器100のサーチコイル101で検出すると、サーチコイル101に図10(A)に示すような起電圧が生じる。すなわち、サーチコイル101には、図9に示した漏れ磁束によって電磁誘導の法則に従った起電圧、すなわち、図10の微分波形と一致する起電圧が発生する。
【0088】
図9,10の(A)に示したように、本実施形態ではコイル23,24を並列に接続しているので、図9,10の(B)に示す直列接続の場合に比べて、漏れ磁束つまりはサーチコイル101の起電圧を約3.6倍にすることができる。
【0089】
この短いパルス信号Nの印加を電子制御式機械時計1の1秒間隔で行うことで、測定器100で検出した信号(時計1の1秒信号)と、測定器100の基準信号(基準の1秒信号)との差から、時計1の時間精度が測定される。
【0090】
歩度測定モード時に、再度、リューズ70の変化があると(S2)、信号HODOはHレベル信号であるため(S3)、歩度フラグである信号HODOがLレベル信号に切り替えられる(S8)。
【0091】
そして、信号HODOがLレベル信号となるため、各信号AC,BD,BCが図7に示すように変化し、コイル23,24は、図8(A)に示す直列接続の状態に戻される(S9)。
【0092】
さらに、歩度パルスの出力も停止し(S10)、信号NはLレベル信号に維持され、信号Pは発電機20の回転周期に応じたデューティ比のチョッピング信号に切り替えられ、歩度測定モードが終了し、定常運針状態(定常運転モード)に戻る。
【0093】
従って、本実施形態では、コイル接続切替用トランジスタ31〜33と、これらのトランジスタ31〜33に切替信号を送る制御回路53によって、コイル切替装置が構成されている。
【0094】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
【0095】
(1) コイル切替装置により、定常運転時には、直列に接続されていた2本のコイル23,24を、歩度測定モード時には並列に接続しているので、直列に接続されていた場合に比べて、漏れ磁束を2倍以上にすることができる。
【0096】
これにより、時間精度測定時の漏れ磁束が大きいために、時間精度測定器100のサーチコイル101で確実に検出でき、かつサーチコイル101の感度をそれほど高める必要がないため、他のノイズの影響を最小限に抑えることができ、正確な時間精度測定(歩度測定)を行うことができる。
【0097】
特に、発電性能のために、2本のコイル23,24を直列に接続している電子制御式機械時計1においても、歩度測定モード時には各コイル23,24を並列に接続して歩度測定を行うことができ、正確な歩度測定を行うことができる。
【0098】
(2) また、本実施形態では、各コイル23,24を平行に配置し、かつ並列接続時に歩度パルスを流すことで発生する磁束が、反発し合うように、コイル23,24を設けているので、漏れ磁束をより一層大きく(前記実施形態では、3.6倍)にすることができ、より正確な歩度測定を確実に行うことができる。
【0099】
その上、歩度測定器100での漏れ磁束の検出がより一層確実になり、電圧印可時間が短くても十分な測定ができるために消費電力を抑えることもできる。特に、漏れ磁束が増加するため、時間精度測定に必要な磁界を発生させる電流値を抑えることができ、その分消費電力も抑えることができる。
【0100】
(3) 発電機20のコイル23,24を歩度測定用のコイルとしても用いているので、歩度測定用のコイルを別途設ける必要が無く、その分、電子制御式機械時計1を小型化できるとともに、コストも低減できる。
【0101】
(4) 各コイル23,24の直列および並列接続の切替は、トランジスタ31〜33を制御するだけで電気的に行えるため、迅速にかつ省エネルギで行うことができる。
【0102】
(5) 信号Nを、他のトランジスタ31〜33、35,36とは独立した歩度パルス用トランジスタ37に印加することで、コイル23,24に電流を流すように構成したので、歩度測定用の漏れ磁束の発生を容易に制御することができる。つまり、漏れ磁束の発生サイクル(例えば1秒間隔ごと)や、その時間(例えば0.24秒)は、信号Nを制御することで自由に調整でき、測定対象となる電子制御式機械時計1の種類等に応じて最適な歩度測定を行うことができる。
【0103】
(6) 信号N(歩度パルス)は、コイル23,24に短時間電流を流すようにされているので、つまり急激な電流変化で漏れ磁束が発生するようにしているので、歩度測定モード時に発電機20が回転していても、その回転による磁束変化とは容易に区別することができ、歩度測定を確実に行うことができる。
【0104】
(7) さらに、歩度測定モード時にはチョッピング制御するための信号Pは、歩度測定用になって発電機20のブレーキ制御が解除されるように構成したので、歩度測定モード時にはチョッピング信号の出力がなくなり、歩度パルスのみを出力することができる。このため、歩度測定モード時に歩度測定を行えば、歩度測定パルスをより一層確実に検出することができ、歩度測定を容易にかつ確実に行うことができる。
【0105】
(8) 発電機20は作動し続けるために、歩度測定が長時間に渡っても、電源回路60を充電し続けることができ、回転制御装置50の作動も維持することができる。
【0106】
(9) 歩度測定モード時における漏れ磁束を大きくできるため、近年市場の要望が多くなっている耐磁時計にも適用することができる。すなわち、耐磁時計はケースが磁性材料で製造されるため、漏れ磁束も減ってしまうため、従来、感度の高い特別な歩度測定器を用意しなければならないなど歩度測定が難しかったが、本実施形態によれば、漏れ磁束を大きくできるため、耐磁時計であっても歩度測定に必要な磁束が確保でき、歩度測定を容易に行うことができる。
【0107】
(10)リューズ70の引き出し操作を1秒に2回行うことで、歩度測定モードに移行するように構成しているので、カレンダの修正や時刻合わせのように日常行う時計の操作と明確に区別でき、誤操作によって歩度測定モードに移行することを防止できる。
【0108】
(11)歩度測定モードは、リューズ70を一回操作することで停止させることができるため、歩度測定モードの解除操作を非常に簡単に行うことができる。特に、歩度測定中はロータ21の速度調整をしないために時刻がずれるので、測定後は必ず時刻合わせをすることになるが、この日常行う時刻合わせの操作で歩度測定を終了させることができるので使用者を煩わせるような操作をしなくても簡単に歩度測定を終了できる利点がある。
【0109】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態において、前述の各実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0110】
本実施形態では、図11に示すように、通常運針時は、前記第1実施形態と同じく各コイル23,24を直列に接続する一方で、歩度測定モード時は、図11(B)に示すように、一方のコイル24を閉ループ状態とし、他方のコイル23に歩度パルスを供給して歩度測定を行うようにしている。
【0111】
このため、第2実施形態の発電機20は、図12に示すように、コイル接続の切替用トランジスタ41〜44を備えている。
【0112】
すなわち、トランジスタ33と同様に、コイル接続切替用トランジスタ(Tr1)41は、制御回路53からの信号1がゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル23の端部Bおよびコイル24の端部C間に接続されたPch(Pチャネル)の電界効果型トランジスタ(FET)とPch(Pチャネル)の電界効果型トランジスタ(FET)との組合せで構成されている。
【0113】
コイル接続切替用トランジスタ(Tr2)42は、制御回路53からの信号2がゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル23の端部Bおよび出力端子MG2間に接続されたPchのFETで構成されている。
【0114】
コイル接続切替用トランジスタ(Tr3)43は、制御回路53からの信号3がゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル24の端部Dおよび出力端子MG2間に接続されたPchのFETで構成されている。
【0115】
コイル接続切替用トランジスタ(Tr4)44は、制御回路53からの信号4がゲートに入力され、ソース、ドレインがコイル24の端部Dおよび端部C間に接続されたPchのFETとNchのFETとの組合せで構成されている。
【0116】
なお、チョッピング用トランジスタ(TrP1)35、チョッピング用トランジスタ(TrP2)36、歩度パルス用トランジスタ(TrN)37は、前記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
【0117】
これらの各トランジスタ41〜44,35〜37は、図13に示すように、制御回路53および歩度パルス発生回路55からの各制御信号によってオン・オフ制御されている。
【0118】
すなわち、通常運針時には、信号1,3はLレベル信号とされ、信号2,4はHレベル信号とされているので、各トランジスタ41、43がオンされ、トランジスタ42,44がオフされている。このため、図11(A)に示すように、各コイル23,24は直列に接続される。
【0119】
一方、リューズ70を2回操作して歩度測定モードに移行すると、逆に、信号1,3がHレベル信号とされ、信号2,4がLレベル信号とされるので、各トランジスタ42、44がオンされ、トランジスタ41,43がオフされる。このため、図11(B)に示すように、コイル24は閉ループ状態とされてコイル23から切り離される。
【0120】
従って、本実施形態では、制御回路53および各トランジスタ41〜44によってコイル切替装置が構成されている。
【0121】
この状態で、前記第1実施形態と同じく、信号P,Nにより歩度パルスをコイル23に印加することで、漏れ磁束が発生し、歩度測定が行われる。
【0122】
なお、コイル23に歩度パルスが印加されると流れる電流に応じた磁束が発生するが、その磁束変化によって閉ループ状態のコイル24には起電圧が発生し、その磁束変化を妨げるようになる。したがって、発生した磁束は磁気回路から外に漏れるようになる。
【0123】
このような本実施形態においては、2本のコイル23,24のうち、1本のコイル24を閉ループ(ショートさせる)状態にしているので、歩度パルスが流れる回路としては、各コイル23,24を直列接続した場合に比べて、抵抗値Rは1/2、インダクタンスLは1/4となるため、上記数1における時定数が大きくなり電流の立ち上がりを早くできて測定を迅速に行うことができる。
【0124】
さらに、もう1本のコイル24が閉ループになっているため、磁束変化を妨げる方向に逆誘起電圧が発生する影響を受けて漏れ磁束が増加する。このため、第1実施形態の各コイル23,24で発生する磁束を反発させる場合ほどではないが、漏れ磁束が増加するため、歩度測定を従来よりもより確実に行うことができる。
【0125】
そして、各コイル23,24を直列に接続した場合よりも、漏れ磁束を大きくできるため、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
【0126】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0127】
前記各実施形態では、リューズ70を操作することで、歩度測定モードから復帰していたが、本実施形態では、リューズ70の操作のほかに、一定時間経過すると自動的に歩度測定モードを終了して定常運針状態に復帰できるように構成されている。
【0128】
具体的には、図14に示すように、回転制御装置50に歩度モードタイマー57を設けるとともに、制御回路53に、歩度モードタイマー用ラッチ回路58および歩度フラグ用ラッチ回路59を追加して設けている。
【0129】
歩度フラグ用ラッチ回路59は、歩度フラグである信号HODOの状態を保持するものであり、前記第1実施形態と同様のものである。
【0130】
一方、歩度モードタイマー用ラッチ回路58は、歩度モードタイマー57を制御するための歩度モードタイマーフラグHTMRの状態を保持するものである。
【0131】
歩度モードタイマー57は、基準信号等からなる時間信号を計測するカウンタなどからなり、予め設定された時間を測定可能に構成されている。
【0132】
また、発電機20等の他の構成は、前記第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0133】
本実施形態においては、図15に示すような手順で歩度測定が行われる。
【0134】
すなわち、発電機20が作動し始めると、第1実施形態と同じく制御回路53や歩度パルス発生回路55から出力される各信号は初期化され(S31)、定常運針状態になる。
【0135】
この定常運針状態では、図16に示すように、信号HODO、HTMRは、それぞれLレベル信号とされる。一方、他の信号BD、PはHレベル信号とされ、信号HODO、AC、BC、NはLレベル信号とされていて第1実施形態と同じであるため記載を省略している。
【0136】
従って、各コイル23,24は直列接続状態とされる。
【0137】
定常運針時に、リューズ70の操作があり(S32)、信号HODOがHレベル信号でなければ(S33)、リューズ70の変化が所定時間(1秒以内)に2回行われたかをチェックする(S34)。
【0138】
ここで、2回の変化では無かった場合、つまり歩度測定モードへの移行操作ではなかった場合には、定常運針状態のままで、リューズ70の変化検出を続行する(S32)。
【0139】
一方、2回の変化があった場合、つまり歩度測定モードへの移行操作が行われた場合には、まず、歩度フラグとなる信号HODOを「Hレベル信号」に変化させる(S35)。
【0140】
さらに、信号HODOが「Hレベル信号」に変化することにより、歩度モードタイマーフラグHTMRが「Hレベル信号」に変化する(S36)。これらの各信号(フラグ)HODO、HTMRは、それぞれ歩度モードタイマー用ラッチ回路58、歩度フラグ用ラッチ回路59で保持される。
【0141】
信号HTMRがHレベル信号に変化すると、歩度モードタイマー57が動作を開始する(S37)。
【0142】
同時に、制御回路53は、第1実施形態と同様に、各信号BDをLレベル信号にし、信号AC、BCをHレベル信号にして各コイル23,24の接続を、直列状態から並列状態に切り替える(S38)。
【0143】
また、歩度パルス発生回路55は、第1実施形態と同様に、所定間隔(1秒間隔)で変化する各歩度パルス信号P,Nを出力する(S39)。
【0144】
これにより、短いパルス信号が並列に接続されている各コイル23,24に印加されて電流が流れ、漏れ磁束が発生する。
【0145】
歩度測定モード時に、再度、リューズ70の変化があると(S32)、信号HODOはHレベル信号であるため(S33)、歩度測定モード終了ルーチンが実行される。
【0146】
また、リューズ70の変化が無い場合には(S32)、歩度モードタイマー57が設定時間までカウントして設定時間が経過したかがチェックされる(S40)。そして、歩度モードタイマー57が設定時間のカウントを終了していると(S40)、同じく歩度測定モード終了ルーチンが実行される。
【0147】
歩度測定モード終了ルーチンでは、まず、歩度モードタイマー用ラッチ回路58で保持している信号HTMRが「Lレベル信号」に切り替えられる(S41)。
【0148】
信号HTMRがLレベル信号になると、歩度フラグ用ラッチ回路59で保持されている信号HODOもLレベル信号に切り替えられる(S42)。
【0149】
信号HODOがLレベル信号となると、歩度モードタイマー57の動作が終了されてリセット(初期化)される(S43)。
【0150】
さらに、信号HODOがLレベル信号となると、各信号AC,BD,BCも前記第1実施形態と同じように変化し、コイル23,24は、直列接続の状態に戻される(S44)。
【0151】
また、歩度パルスの出力も停止し、信号NはLレベル信号に維持され、信号Pは発電機20の回転周期に応じたデューティ比のチョッピング信号に切り替えられ(S45)、歩度測定モードが終了し、定常運針状態に戻る。
【0152】
このような本実施形態においても、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
【0153】
その上、歩度測定モードはリューズ70を操作するだけでなく、設定時間経過することでも自動的に終了することができる。このため、例えば、工場のラインなどで多数の時計1の歩度測定を行う場合等に、各時計1を個別に操作して歩度測定モードを終了させる必要が無く、歩度測定を効率的に終了させることができるという効果もある。
【0154】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
【0155】
例えば、前記実施形態では、各コイル23,24を互いに平行に配置していたが、必ずしも平行に配置する必要はない。但し、平行に配置すれば、各コイル23,24を並列に接続することによる磁束の増加のほかに、第1実施形態のように、各コイル23,24で発生する磁束を反発させて漏れ磁束を増加させたり、第2実施形態のように、ショートされたコイル24の起電圧によって漏れ磁束を増加させることができるという効果がある。
【0156】
さらに、第1実施形態では、各コイル23,24を並列に接続した際に、各コイル23,24で発生する磁束が互いに反発するように配置していたが、これらの磁束が反発しないように各コイル23,24を配置してもよい。
【0157】
但し、直列に接続されていたコイル23,24を並列にすることだけでも漏れ磁束を増加させることができるが、磁気回路は通常、飽和磁束密度の1/2以下の磁束数で設定されているため、増加した磁束がすべて外の漏れることはない。従って、前記第1実施形態のように、2本のコイル23,24に発生する磁界を互いに反発し合う方向に電流を流せばより多くの漏れ磁束を発生させることができて歩度測定を確実に行えるという利点がある。
【0158】
また、前記第1,3実施形態では、2つのコイル23,24を、直列および並列に切り替えていたが、3つ以上のコイルを配置して、直列および並列に切り替えるように構成してもよい。この際、3つ以上のコイルが設けられた場合には、各コイルをそれぞれ並列に接続してもよいし、少なくとも1つのコイルを他のコイルと並列に接続し、他のコイル同士は直列に接続してもよい。
【0159】
同様に、第2実施形態のように、一方のコイルを閉ループ状態にする際に、3つ以上のコイルを設けた場合には、そのうちの少なくとも1つのコイルを他のコイルから切り離して歩度パルスを供給し、他のコイルを閉ループ状態とすればよい。さらに、3つ以上のコイルが設けられていた場合には、少なくとも1つのコイルを閉ループ状態とし、他のコイルを並列に接続して、歩度測定を行ってもよい。
【0160】
要するに、本発明では、定常運転時に複数のコイルが直列に接続されていたものを、歩度測定モード時に、直列以外の接続、例えば並列接続や、閉ループ状態での切り離し等にすればよい。
【0161】
このような3個以上のコイルを設けた場合には、コイルを分割することで腕時計のような限られた平面スペースでのレイアウトの自由度が増えるという利点がある。
【0162】
但し、回路負荷が増え、かつコイルヨークの接続部が増えて、コイル体積をあまり大きくできないため、前記実施形態のように2つのコイル23,24を設けることが最も好ましい。
【0163】
また、発電機20のロータ21の回転を停止させる回転停止装置を設け、歩度測定モードでは、回転停止装置で発電機20のロータ21の回転を停止させた後に、歩度パルスを送るように構成してもよい。
【0164】
このような回転停止装置を備えていれば、ロータ21の回転を停止させた状態で歩度測定を行うことができるため、歩度測定時には、ロータ21の回転による漏れ磁束が発生することが無く、歩度測定パルスによる漏れ磁束のみが出力されるため、より確実な歩度測定を行うことができる。
【0165】
さらに、コイル切替装置は、前記実施形態のような電界効果型トランジスタ31〜33,41〜44からなるものに限らず、他の種類のスイッチ等で構成してもよい。
【0166】
前記実施形態では、リューズ70を1秒間に2回出し入れすることで歩度測定モードに移行していたが、他のボタンなどを押すことで歩度測定モードに移行するように設定してもよい。
【0167】
歩度測定時に発電機20のコイル23,24に流す電流は、コンデンサ60から供給するものに限らず、ボタン型電池などの一次電池や、太陽電池等で充電される二次電池等を別途設けて歩度測定時にこれらの電池から電流を供給してもよい。
【0168】
さらに、歩度測定用の電流を流すタイミングとしては、発電機20の回転制御を中止している場合に行ってもよいし、発電機20の回転制御を行っている際にコイル23,24に電流を流してもよい。
【0169】
この場合、コイル23,24からの漏れ磁束には、回転制御に伴う磁束と歩度測定用電流による磁束が重畳しているため、各磁束による信号を区別して判定すればよい。特に、強制的にブレーキを掛けて発電機20の回転制御を中止してからコイルに電流を流せば、歩度測定用の信号を確実にかつ容易に検出できる利点がある。
【0170】
また、歩度測定の方法は、一般的な漏れ磁束を用いたものに限らず、磁界、電場、音、電圧、電流等の変化を検出するものでもよく、要するに発電機20のコイルを利用して検出できるものであればよい。
【0171】
また、測定された歩度ズレ(周波数の誤差)に対しては、発振周波数の誤差をデジタル的に補正する論理緩急や、発振回路のコンデンサを調整して発振周波数の誤差をアナログ的に補正するコンデンサ緩急などの一般的な歩度調整により、発振周波数を調整すればよい。
【0172】
また、発電機20を駆動する機械的エネルギ源としては、ゼンマイ1aに限らず、ゴム、スプリング、重錘、圧縮空気などの流体等でもよく、本発明を適用する対象などに応じて適宜設定すればよい。さらに、これらの機械的エネルギ源に機械的エネルギを入力する手段としては、手巻き、回転錘、位置エネルギ、気圧変化、風力、波力、水力、温度差等でもよい。
【0173】
また、ゼンマイなどの機械的エネルギ源からの機械的エネルギを発電機に伝達する機械的エネルギ伝達手段としては、前記実施形態のような輪列5(歯車)に限らず、摩擦車、ベルト(タイミングベルト等)及びプーリ、チェーン及びスプロケットホイール、ラック及びピニオン、カムなどを利用したものでもよく、本発明を適用する電子制御式時計の種類などに応じて適宜設定すればよい。
【0174】
また、時刻表示装置としては、指針10に限らず、円板、円環状や円弧形状のものを用いてもよい。さらに、液晶パネル等を用いたデジタル表示式の時刻表示装置を用いてもよい。
【0175】
また、本発明の電子機器としては、電子制御式機械時計1に限らず、各種腕時計、置き時計、クロック等の各種時計、携帯型時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、PHS、ページャ、歩数測定器、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、PDA(小型情報端末、「Personal Digital Assistant」)、携帯ラジオ、玩具、オルゴール、メトロノーム、電気かみそり、アンテナ回路等において、複数のコイルを備える発電機やモータなどの電磁変換機を備え、かつその電磁変換機の動作の精度を測定する必要がある電子機器に広く適用できる。
【0176】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の電子機器およびその時間精度制御方法によれば、時間精度測定時の電子機器からの漏れ磁束を大きくできて、時間精度測定器で確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における歩度測定状態を示す概略図である。
【図2】第1実施形態の電子制御式機械時計の構成を示す回路図である。
【図3】第1実施形態の電子制御式機械時計の要部の構成を示す概略斜視図である。
【図4】第1実施形態の発電機および回転制御装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の発電機の構成を示す回路図である。
【図6】第1実施形態の制御方法を示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態の制御信号のタイミングチャートである。
【図8】第1実施形態の発電機におけるコイルの接続状態を示す模式図である。
【図9】第1実施形態における漏れ磁束の変化を示すグラフである。
【図10】第1実施形態における漏れ磁束によるサーチコイルの起電圧の変化を示すグラフである。
【図11】第2実施形態の発電機におけるコイルの接続状態を示す模式図である。
【図12】第2実施形態の発電機の構成を示す回路図である。
【図13】第2実施形態の制御信号のタイミングチャートである。
【図14】第3実施形態の発電機および回転制御装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図15】第3実施形態の制御方法を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態の制御信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 電子制御式機械時計
2 香箱車
2a ゼンマイ
2b 香箱歯車
5 増速輪列
10 指針
11 分針
12 秒針
20 発電機
21 ロータ
22 コンデンサ
22 ステータ
23,24 コイル
31〜33,41〜44 コイル接続切替用トランジスタ
35,36 チョッピング用トランジスタ
37 歩度パルス用トランジスタ
50 回転制御装置
51 発振回路
51A 水晶振動子
52 回転検出回路
53 制御回路
55 歩度パルス発生装置
56 入力ポート
57 歩度モードタイマー
58 歩度モードタイマー用ラッチ回路
59 歩度フラグ用ラッチ回路
60 コンデンサ(電源回路)
61 整流回路
70 外部操作部材であるリューズ
100 時間精度測定器(歩度測定器)
101 サーチコイル
110 磁束

Claims (8)

  1. ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器であって、
    定常運転モード時には前記各コイルを直列に接続し、かつ時間精度測定モード時には並列に接続するコイル切替装置と、
    時間精度測定モード時に前記並列に接続された各コイルに時間精度測定パルスを供給する時間精度測定パルス発生装置とを備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器において、
    前記各コイルは、互いに平行に配置され、かつ並列に接続された時間精度測定モード時に時間精度測定パルスを流した際に、各コイルから発生する磁束が互いに反発するように配置されていることを特徴とする電子機器。
  3. ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器であって、
    定常運転モード時には前記各コイルを直列に接続し、かつ時間精度測定モード時には一方のコイルを閉ループ状態にして他方のコイルから切り離すコイル切替装置と、
    時間精度測定モード時に前記他方のコイルに時間精度測定パルスを供給する時間精度測定パルス発生装置とを備えたことを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器において、
    前記コイル切替装置は、前記時間精度測定モードに切り替え後、一定時間経過後に自動的に定常運転モードに復帰するように構成されていることを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電子機器において、
    前記電磁変換機は発電機であり、この発電機を駆動して誘起電力を発生して電気的エネルギを供給させる機械的エネルギ源と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置と、前記発電機の回転に連動して作動される時刻表示装置とを備える電子制御式機械時計であることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電子機器において、
    前記電磁変換機は電動機であり、この電動機を駆動する電気的エネルギ源と、前記電動機の回転周期を制御する回転制御装置と、前記電動機の回転に連動して作動される時刻表示装置とを備える電子制御式時計であることを特徴とする電子機器。
  7. ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器の時間精度測定方法であって、
    定常運転モード時には直列に接続されている前記各コイルを並列に接続し、この並列に接続された各コイルに時間精度測定パルスを供給し、この時間精度測定パルスによって発生する漏れ磁束を時間精度測定器で検出して電子機器の時間精度を測定することを特徴とする電子機器の時間精度測定方法。
  8. ロータ、ステータおよび少なくとも2つのコイルを備えた電磁変換機を備える電子機器の時間精度測定方法であって、
    定常運転モード時には直列に接続されている前記各コイルの一方のコイルを閉ループ状態にして他方のコイルから切り離し、この他方のコイルに時間精度測定パルスを供給し、この時間精度測定パルスによって発生する漏れ磁束を時間精度測定器で検出して電子機器の時間精度を測定することを特徴とする電子機器の時間精度測定方法。
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