JPS6137587B2 - - Google Patents

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JPS6137587B2
JPS6137587B2 JP7248677A JP7248677A JPS6137587B2 JP S6137587 B2 JPS6137587 B2 JP S6137587B2 JP 7248677 A JP7248677 A JP 7248677A JP 7248677 A JP7248677 A JP 7248677A JP S6137587 B2 JPS6137587 B2 JP S6137587B2
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JP
Japan
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circuit
pulse
drive
load
rotor
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Application number
JP7248677A
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English (en)
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JPS547373A (en
Inventor
Hiroshi Ishii
Minoru Hosokawa
Kiichi Kawamura
Sakiho Okazaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suwa Seikosha KK
Original Assignee
Suwa Seikosha KK
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Publication date
Application filed by Suwa Seikosha KK filed Critical Suwa Seikosha KK
Priority to JP7248677A priority Critical patent/JPS547373A/ja
Publication of JPS547373A publication Critical patent/JPS547373A/ja
Publication of JPS6137587B2 publication Critical patent/JPS6137587B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子時計に関し、特に電気機械変換機
構にパルスモータを使用した電子時計のモータ駆
動方式に関する。
本発明の目的は係るパルスモータの実効的電気
機械変換効率を増大し、時計の低消費電力化を計
るにある。
水晶振動子を時間標準とし、秒、分、時等を機
械的に針等で表示する謂る水晶式アナログ時計、
特に腕時計にあつては、時間標準が極めて正確で
あり、表示時間の信頼性に対して時間標準である
水晶振動子の精度と共に電源電池の寿命が大きな
要因となつている。電気機械変換機構を有する水
晶時計にあつては、発振回路を含む電子回路部の
消費電力に比較して電気機械変換機構での消費電
力が大きく変換機の高効率化、低消費電力化が電
源電池寿命の増大の上で期待されている。発振周
波数が数十KHzの水晶を使用した回路の全消費
電流は現在1μA未満であり、0.5μAも可能で
更に低減させ得る。これに対して変換部消費電流
は2〜5μAと極めて多く、回路部と変換部の消
費電流にアンバランスが目立つ。変換基以外の機
械部分が大きくなると、更に、変換部での消費電
流が増大する事になる。
本発明は変換機構としてパルスモータを使用し
た場合の消費電流をモータ駆動条件を制御する事
によつて低減するものである。携帯される時計の
パルスモータ駆動条件としてはモータ以降の機構
部の負荷条件と耐環境性、更に駆動電圧範囲を考
慮に入れなければならない。ここで従来のパルス
モータの設計及び駆動条件の設定にあつては上記
条件項目をすべて考慮した場合の等価的な最大負
荷時に最高効率が得られる様になされていた。こ
こで実際のモータ負荷条件を考慮すると、機構部
の負荷としては、定常的な輪列の負荷と共に間欠
的に動作するカレンダー機構がある。携帯時の外
乱による等価的な負荷の増大としては、衝激によ
る瞬間的な大負荷外部磁界による等価的負荷の増
大がある。駆動電圧としては銀電池或は酸化銀電
池等を使用した場合、温度変化も含めて内部抵抗
の増大により概略1.6Vから1.3V程度変化する。
しかし実際に時計体が上記の内の等価的に大負荷
の状態にあるのは1日の内でも極めて短時間であ
り、大半は静的な状態におかれ微小負荷状態にあ
る。本発明は係る負荷の値の変化に応じて駆動条
件を制御するものであり、通常の小負荷時にはモ
ータに小出力駆動エネルギーを供給し、外乱その
他の影響によつて通常時に比較して等価的な負荷
の増大があつた場合には負荷の増大に見合つた出
力駆動エネルギーを供給する、若しくは従来の設
計における最大定格出力に相当する駆動エネルギ
ーを供給するものである。
従つて、従来一定の駆動条件即ち最大定格駆動
条件で駆動した場合の消費電流に比較して、本発
明になる駆動方式によれば平均消費電流が低減で
きる事は明白である。更に本発明にあつてはモー
タに加わる負荷を検出するにあたつて、ロータの
回転状態より等価的な負荷を検出するものであ
る。上記ロータ回転検出手段としては、ロータ回
転に伴う電磁駆動コイル内誘起電圧を利用する事
により検出を容易にしており、従来一部に考案さ
れたコイル内誘起電流検出方式に比較して、検出
回路の設計が大幅に簡略容易化されている。更に
加えて後記する電磁駆動コイル端子開放に伴うロ
ータステツピング動作の不安定化現象に対して
は、実質的に回転動作が完了した事を検出すると
同時にコイル端子を短絡する事によつてロータ振
動に制動を加えて急速に減衰させ、ロータ静止時
の引き位置を安定化させる。この様な駆動方式は
機械的接点などを含まず信頼性のある全電子的な
手段で構成するとともに変換機構の種類、量産に
よるバラツキ等にも対処できる安定な駆動を実現
したものである。
以下、本発明につき説明するが、まづパルスモ
ーター及びその作動、さらに本発明の考え方を説
明し、続いて実施例につき詳説する。
第1図は、電子腕時計用パルスモーターの一例
であり、図において1は2極に着磁された永久磁
石製のローターで、このローター1をはさんでス
テータ2,3が対向して配置されているが、これ
らのステータ2,3はそれぞれコイル4を巻いた
継鉄5に接続して1組のステータを構成してい
る。ステータ2,3はローター1が一定方向に回
転できる様にステータ2,3に切り込み部2a,
3aを設けて、ローター1の静止時の磁極(N及
びS)位置をステータ2,3の一方にずらしてい
る。破線はローター磁極の静止位置を示す。この
種のパルスモーターは従来から実用化されてお
り、第2図に示す様な回路ブロツクで駆動されて
いた。10は水晶振動子であり、発振回路11に
より駆動され、その周波数は分周器12により分
周され、波形整形器13で適当な時間間隔で適当
な時間幅の180゜位相の異なる2つのパルスが成
形される。
その一例として、2″毎7.8msecのパルスを考え
以下これについて説明していく。このパルスを
CMOSインバーターで構成されるドライバー1
4,15に入力し、その出力をコイル4の端子4
a,4bに供給する。第3図はこのドライバー部
の詳細図であり、一方のインバータ14の入力端
子16に18なる信号を印加すると矢印19で示
す様に電流が流れ、逆に他方のインバーター15
の入力端子17に同様の信号を印加すると矢印1
9と対称的なルートに電流が流れる。即ち両イン
バータの入力端子16,17に交互に信号を印加
することによりコイル4に流れる電流を交互に反
転させることができ、具体的には1秒毎に交互に
反転する7.8msecの電流をコイル4に流すことが
できる。このような駆動回路により第1図のステ
ツプモーターのステータ2,3にはN極、S極が
交互に発生し、ローター1の磁極と反撥、吸引に
よりローター1を180゜ずつ回転させることがで
きる。そしてこのローター1の回転は中間車6を
介して4番車7に伝達され、さらに図示されてい
ない3番車、2番車、筒カナ、筒車、カレスダー
機構に伝達され、時針、分針、秒針、カレンダー
等からなる指示構を作動させる。
第1図のパルスモーターは、これを電子腕時計
用の変換機構として用いてきた。
第3図のドライブ回路において、端子17にロ
ーレベル信号を印加し、端子16に信号18を印
加して矢印19の如く電流を流したときMOSト
ランジスタ15にはチヤネルインピーダンスによ
つて駆動電流に基く電圧降下が生じ端子4bでこ
の電流に相当する信号波形を検出することができ
る。電流波形は、例えば第4図の如くになる。第
4図で区間Aは駆動区間でこの場合7.8msec、こ
の区間Aで流れる電流がモーター駆動で消費され
る電流である。この区間Aでの電流波形が図の如
く複雑な形状を示すのが、駆動回路によつて印加
された電圧にもとづいて生ずる電流の他に駆動さ
れたローターの回転によつてコイルに、誘起電流
が重量されるためである。区間Bは、駆動パルス
印加後の区間で、ローターは慣性により、磁気吸
引力に基づいて安定位置に停止する迄減衰振動を
行なう。このとき駆動パルス印加後の区間は第3
図の駆動用インバータ14,15のPチヤンネル
MOSトランジスタがONになつているためコイル
4は両端子がトランジスタを介して短絡状態にあ
り、前記ローターの動きに応じてコイル4には誘
起電流が流れる。第4図の区間Bの波形が脈動し
ているのはこのためである。従つてこの駆動電流
波形、及び駆動後の誘起電流波形の形状とロータ
ーの回転位置とはほぼ対応をつけることができ
る。
さて、第4図の波形20と波形20′は、一連
の波形であり、これはローターへの負荷が非常に
少ない場合である。波形22と波形22′も一連
の波形であつて、この場合ローターへの負荷が大
きく、ローターの作動限界に近い状態であり、波
形21、波形21′は許容量大負荷の約1/2の負荷
をかけた場合である。この様に負荷を変化させた
ときの電流波形をよく観察すると、負荷が大きく
なるに従つて波形が右へ延びていくことがわか
る。これは負荷の増大に従つてローターの回転が
遅くなるためであり、安定安置に停止するまでの
ローター振動周波数が低く、且つ振幅が小さくな
る事を実験的に確めている。この現象を逆に考え
ると、ローターへの負荷が常に、無負荷状態にあ
るならば駆動パルス幅は7.8msecよりもつと短い
パルス幅で駆動できると理解される。事実パルス
幅を短くしても、モータは作動し出力トルクは減
少する。この状況を第5図に示す。第5図は、駆
動パルス幅を変化させたときの出力トルク特性T
と消費電力特性を表わしたものである。前述の駆
動パルス幅7.8msecは、この図でP2に相当する。
即ちパルス幅でP2出力トルクはT2であり、消費
電力はI2である。この出力トルクT2は前述の様に
時計体の遭遇する負荷に充分耐えられる様に設定
される。ところがローターにかかる負荷が小さい
か無視できる程度であればもつと出力トルクは小
さくてよく、駆動パルス幅も短くでき、従つて消
費電力も少なくできる。例えば、P1のパルス幅で
駆動すれれば、出力トルクT1で消費電力もI1で済
む。本発明はこの点に着目し、ローターにかかる
負荷を検出することにより、無負荷時もしくは負
荷が小さいときは狭いパルス幅で駆動し、大きい
負荷がかかつたときには広いパルス幅で駆動しよ
うとするもので、合理的で低電力化を図るもので
ある。前にも述べたように、無負荷状態にある方
が圧倒的に多いので低電力化の効果は非常に大き
い。例えば第5図の如く無負荷時(20時間)はP1
のパルス幅で負荷時(4時間)はP2のパルス幅で
駆動し、I1/I2=1/2であるとすると、平均消
費電力は I=I×20+I×4/24=14/24I2≒0.58
I2 となり、常時P2のパルス幅で駆動した従来の方式
に比し、60%以下の電力で済み大幅な低電力化が
はかれる。
ところで今、上で「負荷を検出して……」と述
べたが、この負荷の検出方法が本発明の大きなポ
イントであることは云う迄もない。次にこの負荷
の検出方法について述べる。前述した如くロータ
ーの回転動作と電流波形は1対1に対応する。第
6図は電流波形とローター回転角の位相関係を示
す。第6図中下側の曲線はロータが駆動パルスに
よつて1ステツプ進み、次の引き位置(180゜)
に到るまでの振動の模様を表わしており、駆動パ
ルス印加後のコイル電流のピーク位置はほぼロー
タが引き位置付近を通過する時に対応している。
第6図に示す波形の対応は第4図20′,21′,
22′の各波形についても同様に得られる事が確
認されている。これはロータ磁石の振動によつて
引き起こすステータ内磁界の変動に基いて、電磁
コイルに電流が誘起されるためで、ロータの回転
角度から見れば引き位置(180゜、0゜)を中心
にしてその前後でステータ内磁界の変化率の極性
が変化するためコイル電流のピークと引き位置と
が対応するものである。またモータ負荷とコイル
誘起電流の関係は第4図に示した通りであるか
ら、モータ負荷検出はコイル誘起電流波形より行
うことが可能となる。ロータのステツピング動作
が負荷の増減によつて完結したか否かはロータの
回転角を検出する。即ちコイル誘起電流を検出す
ることによつて確認がとれる。
本発明はこれらの特徴を利用して、モータの負
荷の大きさに応じて必要な駆動エネルギーを供給
することにより無用なエネルギー消費を控えて、
実質的に消費電流の低減をはかるものである。本
発明にあつては、更に信号検出を容易にするため
に以下のことがらを実施している。第4図に示す
電流波形の振幅は極めて小さく、せいぜい10〜20
mV程度であり、波形のピーク検出を行うために
は検出回路として精密な回路を要すると共に検出
用増幅回路のオフセツト、ドリフト等の問題に対
する微調整回路が一般的には要求される。しかし
ながら時計回路は前記した如く低消費電力を特徴
とするため、一般にCMOSロジツクで構成され、
回路電圧は1.5V近辺である。従つて精巧な検出
回路を設けることは極めて困難であり、またコス
ト的にも不利であることは自明である。そこで本
発明にあつては検出を容易にするためにモータ駆
動パルス印加後のコイル端子の片側を1/2VDD
位に引き同時にもう1方側を開放状態(開ループ
状態)にしてやり、ロータの振動に伴うコイル内
誘起電圧を検出信号として扱う。第4図20′等
に表わされる波形は第3図の駆動トランジスタ1
4、あるいは15の内部インピーダンスに基く電
圧降下分であつて、前述した如くせいぜい20mV
程度に過ぎない。これに対しコイル端子を開放状
態にしておくとコイルに電流が生じないから、コ
イル端子にはロータ磁石回転による磁束変化に応
じて大きな脈流電圧が得られる。コイルインダク
タンスによつて出力は多少変化するが、一般に
500〜1000mV程度の振幅に達し、前記振幅の20
〜50倍の出力となり、又、コイルの片側を1/2VD
電位に引いているので、コイルのもう1方の開
放側には電圧の振動が1/2VDD電位を中心に発生
し、ゆえにその信号をそのまま増幅回路の入力信
号として扱えるため検出手段は極めて容易に設計
できることになる。以上の考えによるモータ負荷
検出回路とこれに基くモータ駆動制御の方式を説
明する。
第4図の現象は駆動パルス幅は短くしたときも
同様で、第7図にその状況を示す。第7図に示し
た駆動は第4図に比し、駆動パルス幅が狭いため
小さな負荷に耐えるのみであるが、無負荷時の駆
動電流波形23、同じく駆動後の誘起電流波形2
3と作動限界負荷時の駆動電流波形24、同じく
駆動後の誘起電流波形24′との関係は第4図と
同様である。負荷の検出は上述の方法で行なう
が、本発明の構成は通常モータへは無負荷時を想
定した狭い駆動パルスで駆動し、常に駆動後の誘
起電圧波形で負荷の大きさを検出し、負荷が小さ
いときは始めの狭い駆動パルス幅での駆動を継続
する。負荷が増加してきて、狭い駆動パルス幅で
の駆動の限界に近づいてきた場合、次の駆動から
一定時間広い駆動パルス幅で駆動し、その後当初
の狭い駆動パルス幅での駆動にもどす。本発明は
概略この様な構成であるが、第8図のブロツク図
によりさらに詳説する。
第8図は、本発明の構成を示すブロツク図であ
り、25は時間標準振動子、26は発振回路、分
周回路等を含む回路、27はパルスモータ駆動回
路、28はパルスモータでここまでの構成は従来
の電子腕時計と同じである。29は負荷検出回路
で第4図、第7図で説明したように駆動パルス印
加後の誘起電流波形により負荷を検出する。30
は制御回路で負荷検出回路29で検出した負荷の
状態に応じてパルスモータ28の駆動を制限する
回路で、通常無負荷時は狭い駆動パルスを負荷時
には広い駆動パルスを供給するように制御する。
この制御方式を第9図につき説明する。第9図は
駆動パルスの状態を示したもので、先のパルスモ
ータの項で述べたように供給されるこの状態をパ
ルス31,32の様に示した。パルス31,32
は無負荷状態の狭いパルス幅である。パルス3
1,32を印加後、第8図の検出回路が負荷状態
を検出するが、無負荷または小さな負荷状態であ
る。即ちパルス31後の負荷検出は無負荷と判定
したので次のパルス32は狭いパルス幅となり、
パルス32後の負荷検出も無負荷と判定したの
で、次のパルス33も狭いパルス幅となる。そし
てパルス33後の負荷検出では、有負荷状態と判
定した。この場合パルス33後、数10msec後に
広いパルス幅の第2の駆動パルス34がパルス3
3と同じ極性(即ち同じ電流方向)で印加され
る。その後の一定パルス数については広いパルス
幅のパルス35,36が印加され、その後再び始
めの狭いパルス幅のパルス37,38………が印
加される。パルス33とパルス34の関係を説明
すると、パルス33の駆動で負荷が大きいことを
検出すると数10msec後に広いパルス幅のパルス
34が印加される。これはパルス33後の負荷検
出で負荷が大きいと判定するが、このときロータ
が作動したかどうかの判定はむずかしい。という
のは第7図の誘起電流波形は負荷の増加とともに
右へシフトするとともに減衰する。そしてロータ
が作動しなかつたときは、誘起電圧が出ないので
あるが負荷が限界に近いときロータがやつと作動
する状態との区別がつきにくい。負荷が除々に増
加する場合は、負荷が大きいと判定してもそのと
きのパルス33ではロータは作動しているし、負
荷が急激で狭いパルス幅では駆動できない大きさ
になるとパルス33ではロータは作動しない。こ
の両者の判別するのは困難である。そこでパルス
印加後の負荷の検出は多少余裕をもつように設定
するのが簡単である。本構成では、パルス34を
印加する。パルス33でロータが作動したとき
は、パルス34はパルス33と同方向のパルスで
あるため、このパルス34は逆相のパルスにな
り、ロータは回転しない。また、パルス33でロ
ータが作動しなかつたときはパルス34で駆動さ
れる。このとき数10msec遅れてロータが駆動さ
れることになるが、これが秒針の作動として目に
判別されることはなく、これを原因とした見苦し
さを心配する必要は全くない。次に負荷の検出
後、広いパルス幅のパルス35,36を一定パル
ス数継続させる構成にした理由はロータにかかる
負荷として最も大きいのはカレンダー機構であつ
て、これは3〜4時間継続するので直ちに狭いパ
ルス幅に戻すとまた負荷状態と判断し、これを繰
り返すと作動毎に2つのパルスを供給することに
なり、消費電力が増大し、低電力化の意義がなく
なる。また、ロータにかかる負荷はカレンダー機
構だけでなく、磁場、低温、外乱等の単発的な負
荷もある。この様な場合には、広いパルス幅の継
続パルス数はなるべく少ない方が望ましい。この
様な現象を考慮して継続パルス数は数10秒〜数
100秒に設定することが望ましい。別に毎回負荷
を検出して負荷が大きいか小さいかを判断し、パ
ルス幅をその度に設定してやる等の考え方、ある
いは更に他の方式も可能である。以上が本発明の
構成であるが、次に本発明の具体的実施例につき
説明する。第10図は本発明になる時計の負荷検
出回路及び駆動パルス制御回路の一例である。第
11図a,bは第10図主要部のタイムチヤート
である。尚第11図は説明のために各信号のパル
ス幅を拡大してある。第10図中25は発振回
路、26は分周回路であり、28はモータ及び2
7は駆動回路、29はモータ負荷状態検出回路で
ある。以下回路素子について順次説明していく。
39のNAND GATE出力は無負荷状態のモータ
を駆動する際の狭いパルスを作るためのクロツク
であり、例えば1秒信号の立下りに対して5m
sec遅れたクロツクパルスを発生する。この時デ
イレイフリツプフロツプ42は、入力の1秒信号
を、5msec遅らせて出力する事になり、ゲート
46の出力に5msec幅の狭パルス(第11図aS
46)が発生する。このNANDゲート39、デイ
レイフリツプフロツプ42、ゲート46は狭パル
ス発生回路となる。フリツプフロツプ44は、
128Hzをクロツク入力とするデイレイフリツプフ
ロツプで44の出力は入力1秒信号に対し7.8m
sec遅れる。従つて、ゲート47の出力に7.8m
sec幅のパルスが得られ、これを有負荷時の駆動
用広パルスとする。このフリツプフロツプ44、
ゲート47が広パルス発生回路を構成する。ゲー
ト40は、駆動パルス印加直後にロータ動作によ
つて生ずる電圧波形の極小部分が現われるまでの
時間に対し、無負荷状態と有負荷状態を判別する
パルスを発生するためのクロツクであり、42,
44と同様の動作によつてデイレイフリツプフロ
ツプ43とゲート48によりゲート48の出力に
判定規準パルスを得る。
第11図b58は、ゲート46の出力狭パルス
S46に相当し、59はゲート48出力の判定規
準パルスS48に相当する。ゲート41は補正パ
ルス発生回路であつて、パルス幅は7.8msecの広
パルス、発生位置はゲート46あるいは47のパ
ルスに対して例えば30msec遅れる。第11図a
のS41、第11図bの66にその例を示す。ゲ
ート41の1つの入力端子57は後述する補正信
号であつて、該補正信号がHIGHになつた場合の
み41の出力に補正パルスを発生し、後段に供給
する。ゲート39,40,41の入力信号は、前
記パルスを得るための信号で、分周器26の出力
を適当に組み合せる。ゲート50は、カウンタ5
2が零の状態において補正パルスが41の出力端
子に発せられた場合に、カウンタ52にカウント
入力を一発送り込むものである。52がカウント
を始めると以後カウンタ52の出力がすべて零に
戻るまでゲート50の出力によつて52が、カウ
ント状態に入ると51のゲートが開き、以後52
の出力がすべて零になるまで2秒信号をカウント
信号として52に送り続ける。即ち、出力57に
よつて制御されるゲート41、及び41の出力に
よつて作動するカウンタ52、及びカウンタ52
の出力によつて広パルス駆動信号を選択するゲー
ト47が、第8図で示す制御回路を形成してい
る。カウンタ52は前述した如く数10秒〜数10分
の間で適当に設定されており、モータが有負荷状
態にあることを検出してから上記時間幅だけ広パ
ルス駆動信号を出力し続けるためのタイマーとな
る。47はインバータ107でカウンタ52の出
力S107をゲート入力としており、52がカウ
ント状態にある間、広パルスを後段に出力するも
のである。第10図ブロツク29は、駆動パルス
印加後のモータの動作状態よりモータ負荷を検出
する回路の一例である。53,54は、トランス
ミツシヨンゲートであつて、駆動用インバータ1
4,15の出力を駆動信号に応じて交互に振り分
け、このときモータのコイルには第11図aの信
号Lが流れる。53′,54′はそれぞれ53,5
4と同じタイミングで動作するトランスミツシヨ
ンゲートであつて、駆動コイル端の片方を交互に
分圧器49に接続する。トランスミツシヨンゲー
ト53,53′,54,54′は53と53′が対
をなし、又、54,54′が対をなし対毎にONも
しくはOFFに作動する。分圧器49の1例を第
14図に示す。96は分圧用の抵抗であり端子1
09と端子110に所定の電圧が印加されたとき
に、その電圧を分圧し、端子111にその分圧電
圧が得られる。例えば端子109にVDDに接続
し、端子110にアースを接続し、更に2つの抵
抗96を同じ大きさにすると、端子111は1/
DDの電圧が得られる。駆動コイル端がトランス
ミツシヨンゲート53′,54′を介して分圧抵抗
96の中心111に接続され、1/2VDD電位に
引かれる。また、分圧抵抗96はFET97,9
8をOFFすることによつて検出動作時以外は電
流が流れず、無駄な電力消費を防ぐ。尚、コイル
発生する脈流電圧がVDD/2を中心に振動するの
で、比較回路55の作動を安定化させる。即ち、
誘起電流波形は非常に小さくしかも正と負の方向
に振れるので、そのまま比較回路に接続すると精
度の良い比較作動ができないことがある。しか
し、本実施例では1/2VDDのバイアスを設ける
ことにより、比較回路の作動を安定化している。
53,54の出力信号の内、無負荷状態の波形と
有負荷状態の波形をそれぞれ第11図60,61
に示す。比較回路は、この場合レベル検出器とし
て動作し、比較回路出力を更にインバータを通し
て得た信号は設定レベルを基準にして整形された
短形波となり、60に対しては62,61に対し
ては64の信号が得られる。62及び64の信号
において、駆動パルス印加後の立下り位置を検出
する回路がゲート56であつて出力信号として6
3,65を得る。信号63は第11図aのS10
8に相当しゲート108を通過する信号となる。
この立下り位置が前記判定基準パルス59の内に
含まれる状態を無負荷状態と判定し、パルス59
の内に含まれない場合を有負荷状態と判定する。
65は明らかに有負荷状態と判定され57は
HIGHとなる。この結果、波形61の場合に対し
ては、補正パルス66が引き続いて印加され、6
6によつてロータの回転は完結する。但し、前述
した如く66が印加される以前にロータの回転が
完結している場合も含まれる。補正パルス66
は、またゲート50を介してカウンタ52に入力
され、51のゲートをON状態にして52をカウ
ント状態にする。以後、一定時間ゲート47を
ON状態に保ち広パルス駆動信号を供給し続け
る。広パルスが供給されている間、57はLOW
状態にあり、補正パルスは出力されない。これ
は、広パルス駆動時では、モータは充分な出力ト
ルクがあるものと考えられるからである。
尚第9図中、発振回路25、分周回路26、駆
動回路27、負荷検出判定回路29、制御回路3
0は、各々第8図の発振回路25、分周回路2
6、駆動回路27、モータ28、負荷検出判定回
路29、制御回路30と対応している。特に制御
回路30は201の狭パルス発生回路と202の
広パルス発生回路及び203の補正パルス発生回
路を有している。狭パルス発生回路201は前述
の如くフリツプフロツプ42とインバータ204
とゲート46から構成される。また広パルス発生
回路202はフリツプフロツプ44とインバータ
204及びゲート47により構成される。又補正
パルス発生回路203はゲート41とゲート20
5,206,207,208から構成される。補
正パルスはゲート206と208に入れされる
が、ゲート205と207のゲート信号を共用し
ているので、駆動パルスと同極性のパルスにな
る。
第13図は検出回路29でモータ回転検出後、
電磁駆動コイル端子を短絡させてやつた場合にお
けるコイル端子出力電圧波形を示す。図中90は
駆動電流に相当し、第4図20,21等に相当す
る。波形91,92はコイル端子を開放にしたと
き、ロータの振動に応じてコイル端子に誘起され
る電圧波形で、91は小負荷状態にあり92は負
荷が多少増大した場合である。95は駆動パルス
印加後にコイルを開放したため生ずる逆誘起電圧
である。図中の一点鎖線は、比較回路55で設定
した入力レベルを示し、駆動パルス印加後に生ず
る誘起電圧がこのレベルを越えた点を検出点とす
る。93及び94は検出後直ちにコイル端子を短
絡状態にしてやつた波形であり、この結果ロータ
振動による誘起電圧に従つてコイル内に電流が生
じ、ロータの振動エネルギーはコイルに吸収され
る。従つてコイル短絡と同時にロータの振動は急
激に減衰し、安定化する。特にステツプ運針をす
る秒針を有する時計にあつては、各ステツプ毎に
生ずる秒針の針動が気になり、さらには秒針誤動
作の原因につながるが、本発明の如く93,94
の波形の様に検出コイル端子を短絡してやればこ
れらの問題は解決される。
本発明における負荷検出方式は時計本体に加わ
る磁界あるいは衝激等に対しても有効な動作をす
ることが確められている。第12図は直流磁界を
パルスモータのコイル方向に加えた場合の検出電
流波形である。83は外部磁界がモータ内コアに
誘起する磁場と駆動用磁場の方向が相反する場合
であり、84は両磁場が同方向にある場合であ
る。83,84において、波形85,86は外部
磁場が零にあり、ほぼ同一波形とみなせる。8
7,88は外部磁界が40Gaussの時の波形であ
る。波形より83の方向の動作は外部磁界が強く
なる程、動作しにくくなり、負荷が大きくなつた
場合の動作と同一特性を示す。従つて本発明にな
る時計回路にあつては外部磁界の影響に対しても
有効な動作を示し、実験的に外部磁界に対する強
度が従来の時計と何ら変らないことが確認されて
いる。第12図87の場合、波形の極小位置が判
定基準パルス以後に現われるため、87′で示す
補正信号が加わつている。耐衝激性についても以
上の説明から本発明が有効な効果をもつものであ
ることは極めて容易に類推されよう。
以上のように、本発明は駆動電流印加後にコイ
ルを開状態にしたときコイルに発生する誘起電圧
を基準電圧が設定された比較回路によつて検出す
るに際して、コイルの端部にバイアス電圧を接続
するFETトランジスタを設けたので、第1に比
較回路の作動を安定させて検出動作を確実にし、
更にFETトランジスタにより検出時のみバイア
ス電圧を印加させるので、低消費電力化が図れる
メリツトを有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電子腕時計のパルスモー
タの例を示す。第2図、第3図は従来の回路構成
を示し、第4図は従来の時計におけるパルスモー
タ駆動コイルの電流波形を示す。第5図はパルス
モータの駆動パルス幅に対する出力トルクと消費
電力の関係図である。第6図は検出波形とロータ
回転位相の相関を示す。第7図は従来の駆動パル
スよりも狭いパルス幅で、モータを駆動した場合
のコイル電流波形である。第8図は本発明になる
時計の回路ブロツクを表わす。第9図は本発明に
なる回路によるモータ駆動パルスのタイムチヤー
ト例である。第10図は第9図のブロツク回路の
一具体例。第11図a,bは第10図における負
荷検出部のタイムチヤート例である。第12図は
本発明になる電子腕時計に直流磁界を印加した場
合のコイル電流波形の変化を示す。第13図は本
発明になる制御に基く検出電圧波形の一例であ
る。第14図は第10図49に示す分圧器の一例
であり、96は分圧用抵抗、97はPチヤンネル
トランジスタ、98はNチヤンネルトランジスタ
を示す。 25……発振回路、26……分周回路、27…
…駆動回路、28……モータ、29……モータ負
荷検出判定回路、30……制御回路、31〜33
……狭パルス駆動信号、34……補正信号、35
……広パルス駆動信号、59……負荷判定基準パ
ルス、60……無負荷時検出信号、61……有負
荷時検出信号。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発振回路25、前記発振回路の出力を分周す
    る分周回路26、前記分周回路の出力に基づいた
    駆動パルスにより作動する駆動回路27、ステー
    タとコイルと永久磁石ロータからなり前記駆動回
    路により駆動されるパルスモータ28を備えた電
    子時計において、前記駆動回路に接続されるとと
    もに前記駆動パルス印加後前記コイル端が開ルー
    プ状態のとき前記コイルに発生する誘起電圧を検
    出する負荷検出判定回路29と、前記負荷検出判
    定回路と前記駆動回路の間に接続される制御回路
    30から成り、前記制御回路30は駆動パルス発
    生回路201と、前記負荷検出判定回路が重負荷
    状態を検出したときに前記駆動パルスよりロータ
    駆動力が大きくしかも前記パルスと同極性の補正
    パルスを出力する補正パルス発生回路203を備
    えたことを特徴とする電子時計。
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FR2461399A1 (fr) * 1979-07-09 1981-01-30 Suisse Horlogerie Detecteur de position d'un moteur pas a pas
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