JP4032526B2 - Dpll回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、装置間及び装置内のデータ転送で受信側に設けられ、受信信号の信号再生のためのタイミング抽出を行うDPLL(Digital Phase Locked Loop)回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は特開平7ー336342号公報に示された従来のDPLL回路の構成図である。図において、1001は周波数fZの基準クロックを発生する基準クロック発生手段、1002は基準クロックfZに基づいて位相が少しずつ異なる複数のクロックを生成する多相クロック生成手段、1003は受信信号の変化点(位相が0の位置)を検出する位相検出手段、1004は多相クロックの内から受信信号の変化点に最も近い変化点を持つクロックを選択するクロック選択制御手段である。
【0003】
次に、従来のDPLL回路の動作を図12を用いて説明する。図12において、基準クロック生成手段1001は受信信号と周波数がほぼ同一の基準クロックfZを生成する。この基準クロックは多相クロックを生成手段1002に入力され、多相クロック生成手段1002はこの基準クロックfZを複数個(ここでは N個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数がfZの複数のクロックを生成する。これ らの多相化されたクロックは位相検出手段1003およびクロック選択手段1004に入力される。
【0004】
また、位相検出手段1003は、受信信号を入力し、この受信信号の変化点をとらえて位相を監視し、位相を検出すると、前記多相化されたクロックの内で現在選択されているクロックと比較する。比較の結果、クロックの位相が受信信号のそれよりも遅れている場合には、位相が1相分進んでいるクロックを選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段1004に出力する。クロックの位相が受信信号のそれよりも進んでいる場合には、位相が1相分遅れているクロックを選択するようににクロック選択指示信号をクロック選択制御手段1004に出力する。
【0005】
クロック選択制御手段1004は、位相検出手段1003からのクロック選択指示信号により多相化されたクロックの内から、クロックの位相が受信信号のそれよりも遅れている場合には、位相が1相分進んでいるクロックを選択し、クロックの位相が受信信号のそれよりも進んでいる場合には、位相が1相分遅れているクロックを選択する。この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つクロックが選択される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のDPLL回路は前記のように構成されており、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分進ませ(+1シフトということもある)たり、1相分遅らせ(ー1シフトということもある)たりするように制御していた。このため、N相の多相クロックの制御において、+1相分とー1相分を足し合わせた最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生するという問題点があった。
【0007】
この問題点を解決する方法として、多相クロックの位相数を増加させてジッタを抑圧する方法があるが、制御がより簡単な方法が求められていた。
【0008】
また、従来、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号のデータが受信されない区間では受信信号の変化点をとらえることができないため、位相が判別できず、このため基準クロックの抽出ができないという問題点があった。
【0009】
この発明はこのような問題点を解決するために為されたものであり、受信信号の信号再生のためのタイミング抽出において、多相クロックの位相数を増加させることなく抽出クロックのジッタを抑圧するDPLL回路を実現することを目的とする。
【0010】
また、バースト信号のデータが受信されない区間でも基準クロックの抽出ができるDPLL回路を実現することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたものである。
【0012】
また、第2の発明に係るDPLL回路は、位相検出手段は、受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かのみを監視し、位相遅れを検出しない場合は何もしないものである。
【0013】
また、第3の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、前回の基準クロックを選択した時から新たな基準クロックを選択(シフト)する時までの時間を示すシフト間隔を予め設定し、このシフト間隔が満了したときに前記位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したか否かを調べ、位相遅れ検出信号を入力したら、前記のシフト間隔を短縮し、位相遅れ検出信号を入力しなかったら、前記のシフト間隔を伸長して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
前記シフト制御手段からシフト間隔を入力して保存するシフト間隔保存手段と
を備えたものである。
【0014】
また、第4の発明に係るDPLL回路は、シフト制御手段はシフト間隔保存手段からシフト間隔を入力してこのシフト間隔を基にクロック選択信号をクロック選択手段に出力するものである。
【0015】
また、第5の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、位相遅れを検出してから現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択した後に再度位相遅れを検出するまでの時間を新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたものである。
【0016】
また、第6の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、内蔵する記憶手段に位相遅れ検出回数を記憶するとともに、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記記憶手段からの位相遅れ検出回数に応じて前記のシフト間隔を短縮して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたものである。
【0017】
また、第7の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたものである。
【0018】
また、第8の発明に係るDPLL回路は、位相検出手段は、受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かのみを監視し、位相進みを検出しない場合は何もしないものである。
【0019】
また、第9の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したか否かを調べ、位相進み検出信号を入力したら、前記のシフト間隔を短縮し、位相進み検出信号を入力しなかったら、前記のシフト間隔を伸長して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
前記シフト制御手段からシフト間隔を入力して保存するシフト間隔保存手段と
を備えたものである。
【0020】
また、第10の発明に係るDPLL回路は、シフト制御手段はシフト間隔保存手段からシフト間隔を入力してこのシフト間隔を基にクロック選択信号をクロック選択手段に出力するものである。
【0021】
また、第11の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、位相進みを検出してから現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択した後に再度位相進みを検出するまでの時間を新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたものである。
【0022】
また、第12の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、内蔵する記憶手段に位相進み検出回数を記憶するとともに、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記記憶手段からの位相進み検出回数に応じて前記のシフト間隔を短縮して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたものである。
【0023】
また、第13の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に多相クロックを生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ信号を一定時間サンプリングし、所定の回数前記位相遅れ信号を検出した場合に、位相遅れ信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段と、
このサンプリング手段からの位相遅れ信号のサンプリング結果を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたものである。
【0024】
また、第14の発明に係るDPLL回路は、受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に多相クロックを生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段から出力された位相進み信号を一定時間サンプリングし、所定の回数前記位相進み信号を検出した場合に、位相進み信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段と、
このサンプリング手段からの位相進み信号のサンプリング結果を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明に係るDPLL回路が適用されるシステムの構成例を示す構成図である。図1において、11は送信側の装置A、12は受信側の装置Bである。次に、受信側装置B 12の構成について説明する。121はDPLL回路、122はデータ識別回路である。
【0026】
次に、動作を説明する。送信側装置A 11から送信された転送データ信号は受信側装置B 12に入力され、この転送データ信号をトリガとしてDPLL回路121は抽出クロックを生成する。また、データ識別部122はDPLL回路121からの抽出クロックに同期して転送データ信号から再生データを抽出する。
【0027】
また、図2はこの発明に係るDPLL回路の一実施の形態を示す構成図である。図2において、201は伝送周波数fZよりも少し高い周波数fZ+α(αは偏差であり、α>0)の基準クロックを発生する基準クロック発生手段、202は基準クロックfZ+αに基づいて位相が少しずつ異なる複数のクロックを生成する多相クロック生成手段、203は受信信号の変化点をとらえて位相を検出し、クロックの位相と比較して位相誤差信号を出力する位相検出手段、204は位相検出手段203からの位相誤差信号に基づいて位相のシフト制御信号を出力するシフト制御手段、205は多相クロックの内から受信信号の位相に最も近い位相を持つクロックを選択するクロック選択制御手段である。
【0028】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図2を用いて説明する。図2において、基準クロック生成手段201は受信信号の周波数fZよりも少し高い周波数fZ+αの基準クロックを生成する。このαの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段202に入力される。多相クロック生成手段202はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fZ+α)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択手段205に入力される。
【0029】
また、位相検出手段203は、受信信号を入力し、この受信信号の変化点をとらえて位相を監視し、位相を検出すると、前記多相化されたクロックの内でクロック選択手段205によって現在選択されているクロックの位相が受信信号のそれよりも進み始めたか否かのみを監視する。なお、基準クロックの位相は受信信号のそれよりも遅れているが、基準クロックの周波数は受信信号のそれよりもα分高いので、基準クロックは受信信号に対して常に位相進みの方にシフトする。監視の結果、位相検出手段203は、現在選択されているクロックの位相が受信信号のそれよりも進み始めたことを検出すると、検出信号をシフト制御手段204に出力する。
【0030】
シフト制御手段204は、位相検出手段203からの検出信号を入力すると、現在の基準クロックよりも位相が1相分進んでいるクロックを新たな基準クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力する。
【0031】
クロック選択制御手段205は、シフト制御手段204からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内から、クロックの位相が現在の基準クロックの位相よりも1相分遅れているクロックを選択する。この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つクロックが選択される。
【0032】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ遅らせる(ー1シフトする)ように制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることになる。
【0033】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0034】
また、この実施の形態によれば、図3に示すように、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、受信信号の位相が現在抽出されているクロックの位相よりも進んでいる間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0035】
なお、この実施の形態では、1相分に相当するクロックを遅らせたが、この1相分に限らず、ジッタの問題さえ小さければ2相分あるいはそれ以上遅らせてもよいことはいうまでもない。
【0036】
実施の形態2.
図4はこの発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図4において、図2と同符号のものは同一または相当部分を示す。404は位相検出手段203からの位相遅れ検出信号の有無により後述のシフト間隔を制御するシフト制御手段、406は前回の基準クロックを選択した時から新たな基準クロックを選択(シフト)する時までの時間(以下シフト間隔という)を保存するシフト間隔保存手段である。
【0037】
次に、動作を説明する。この実施の形態ではシフト間隔毎に受信信号の位相遅れを監視する。まず、基準クロックの周波数偏差を相殺するように、選択クロックの位相を受信信号の位相よりも1相分遅らせるシフト間隔を初期値として設定する。次に、この初期値を基にシフト間隔毎に受信信号の位相遅れのみを監視し、位相遅れが検出されたらシフト間隔を短縮し、位相遅れが検出されなかったらシフト間隔を長くする。
【0038】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図4を用いて具体的に説明する。図4において、基準クロック発生手段201は受信信号の周波数fzよりも少し高い周波数fz+αの基準クロックを生成する。この周波数偏差αの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段202に入力される。多相クロック生成手段202はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fz+α)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択制御手段205に入力される。
【0039】
また、位相検出手段203は、同時に受信信号が現在選択されているクロックより遅れ始めたか否かのみを監視する。受信信号の周波数fzよりも現在選択されている抽出クロックの周波数fz+αの方が周波数が高いので位相の進み方が速い。従って、初期設定で抽出クロックの位相を1相分遅らせても、暫くすると必ず抽出クロックの位相が受信信号の位相に追いつき、さらに追い越してしまう。位相検出手段203は、受信信号の位相が現在選択されているクロックより遅れ始めたことを検出すると、位相遅れ検出信号を保持してシフト制御手段404に出力する。
【0040】
シフト制御手段404は、シフト間隔の満了を検出すると、位相検出手段603から位相遅れ検出信号が入力されているか否かを調べる。位相遅れ検出信号が入力されている場合、現在選択されている抽出クロックよりも位相が1相分遅れているクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力する。
【0041】
クロック選択制御手段205は、シフト制御手段404からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内からクロックの位相が現在の基準クロックよりも位相が1相分遅れているクロックを選択する。
【0042】
この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つ抽出クロックが選択される。
【0043】
また、シフト制御手段404は、シフト間隔の満了を検出すると、位相検出手段203から位相遅れ検出信号が入力されているか否かを調べる。位相遅れ検出信号が入力されている場合、受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも遅れていることを意味するので、シフト制御手段404はシフト間隔を短縮する。
【0044】
また、位相遅れ検出信号が入力されなかった場合、まだ受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも進んでいることを意味するので、シフト制御手段404はシフト間隔を伸長する。シフト制御手段404は以上のみを行い、クロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力することはない。
【0045】
シフト間隔保存手段406は、シフト制御手段404からシフト間隔を入力して保存する。このシフト間隔を保存することにより、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合、このデータが受信されない区間に対してもこのシフト間隔に基づいて抽出クロックの生成が問題なく行われる。
【0046】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ遅らせる(−1シフトする)よう制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることとなる。
【0047】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0048】
また、この実施の形態によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも遅れている間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0049】
また、実施の形態1によれば、受信信号の周期毎に位相シフト制御を行っていたため、受信信号の変動の影響を受け易かったが、この実施の形態によれば、受信信号の周期の数十倍〜数百倍も長いシフト間隔毎に位相シフト制御を行うので、受信信号の位相変動の影響を受けにくくなる、このため、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0050】
実施の形態3.
図5はこの発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図5において、図2と同符号のものは同一または相当部分を示す。504は位相遅れ検出信号の発生回数に応じてシフト間隔を制御するシフト制御手段、506はシフト間隔を平均化して保存するシフト間隔平均化手段である。なお、シフト間隔を平均化するとは、シフト間隔満了時に、今回のシフト間隔と前回までのシフト間隔とを累積して平均をとり、新たなシフト間隔とすることである。
【0051】
次に、動作を説明する。この実施の形態では、シフト間隔毎に受信信号の位相遅れを監視する。まず、基準クロックの周波数偏差を相殺するように、選択クロックの位相を1相分遅らせるシフト間隔を初期値として設定する。次に、この初期値を基にシフト間隔ごとに受信信号の位相遅れのみを監視し位相遅れが検出されたらシフト間隔を短くし、位相遅れが検出されなかったらシフト間隔を長くする。
【0052】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図5を用いて具体的に説明する。図5において、基準クロック発生手段201は受信信号の周波数fzよりも少し高い周波数fz+αの基準クロックを生成する。この周波数偏差αの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段202に入力される。多相クロック生成手段202はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fz+α)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択制御手段205に入力される。
【0053】
また、位相検出手段203は、同時に受信信号が現在選択されているクロックより遅れ始めたか否かのみを監視する。受信信号の周波数fzよりも抽出クロックの周波数fz+αの方が周波数が高いので位相の進み方が速い。従って、初期設定で抽出クロックの位相を1相分遅らせても、暫くすると必ず抽出クロックの位相が受信信号の位相に追いつき、さらに追い越してしまう。位相検出手段203は、受信信号の位相が現在選択されているクロックより遅れ始めたことを検出すると、位相遅れ検出信号を保持してシフト制御手段504に出力する。
【0054】
シフト制御手段504は位相遅れ検出信号を入力すると、検出信号の回数を記憶するカウンタ(図示せず)を1つカウントアップし、このカウンタの値に応じて抽出クロックよりも位相がN(Nは自然数)相分遅れているクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力する。Nの値はカウンタの値によって決まる。
【0055】
また、上記のカウンタの値に応じて、シフト間隔の伸長量または短縮量を変化させてもよい。
【0056】
クロック選択制御手段205は、シフト制御手段504からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内から現在の基準クロックよりも位相がN相分遅れているクロックを選択する。
【0057】
この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つ抽出クロックが選択される。
【0058】
また、シフト制御手段504は、シフト間隔の満了を検出すると、上記の検出位相遅れカウンタのカウント値に基づいて位相遅れ検出信号が何回入力されたかを調べる。次に、前回シフト間隔として設定した値から位相遅れ検出信号の回数に対応するクロック数分差し引いた結果を新たなシフト間隔としてシフト間隔カウンタに設定する。
【0059】
また、位相遅れ検出信号が入力されなかった場合、まだ受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも進んでいることを意味するので、シフト制御手段504は前回のカウント値にクロック1相分に相当する値を加えた結果を新たなシフト間隔としてカウンタに設定する。シフト制御手段504は以上のみを行い、クロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力することはない。
【0060】
シフト間隔平均化手段406は、シフト制御手段504から前回までのシフト間隔の平均値を保存しており、シフト間隔満了時にこの前回までの平均値に前回までの回数を掛け算して前回までのシフト間隔の累積値を作り、この累積値に新たなシフト間隔とを加えた上で、平均をとり保存する。このシフト間隔の平均値をとることにより、位相検出結果を積分することになり、実施の形態2よりも受信信号の位相変動の影響をより受けにくくなるので、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0061】
また、このシフト間隔を保存することにより、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合に、このデータが受信されない区間に対してもこのカウント値に相当するシフト間隔に基づいて抽出クロックの生成が問題なく行われる。
【0062】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ遅らせる(−1シフトする)ように制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることとなる。
【0063】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0064】
また、この実施の形態によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも遅れている間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0065】
また、この実施の形態によれば、シフト制御手段は、位相遅れの検出回数に対応する位相数分遅れたクロックを選択したり、位相遅れの検出回数に対応してシフト間隔を短縮したりするので追従が速くなるという効果を奏する。
【0066】
なお、この実施の形態では、シフト制御手段に位相遅れ検出カウンタを設け、このカウンタのカウント値に応じてシフト間隔を制御したが、実施の形態2と同様に位相遅れ検出カウンタを設けなくてもよいのはいうまでもない。この場合、受信信号の位相への追従速度は当然遅くなる。
【0067】
実施の形態4.
図6はこの発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図6において、601は伝送周波数fZよりも少し低い周波数fZーα(αは偏差であり、α>0)の基準クロックを発生する基準クロック発生手段、602は基準クロックfZーαに基づいて位相が少しずつ異なる複数のクロックを生成する多相クロック生成手段、603は受信信号の変化点をとらえて位相を検出し、クロックの位相と比較して位相誤差信号を出力する位相検出手段、604は位相検出手段603からの位相誤差信号に基づいて位相のシフト制御信号を出力するシフト制御手段、605は多相クロックの内から受信信号の位相に最も近い位相を持つクロックを選択するクロック選択制御手段である。
【0068】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図6を用いて説明する。図6において、基準クロック生成手段601は受信信号の周波数fZよりも少し低い周波数fZーαの基準クロックを生成する。このαの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段602に入力される。多相クロック生成手段602はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fZーα)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択手段605に入力される。
【0069】
また、位相検出手段603は、受信信号を入力し、この受信信号の変化点をとらえて位相を監視し、位相を検出すると、前記多相化されたクロックの内でクロック選択手段605によって現在選択されているクロックの位相が受信信号のそれよりも遅れ始めたか否かのみを監視する。なお、基準クロックの位相は受信信号のそれよりも進んでいるが、基準クロックの周波数は受信信号のそれよりもα分低いので、基準クロックは受信信号に対して常に位相遅れの方にシフトする。監視の結果、位相検出手段603は、現在選択されているクロックの位相が受信信号のそれよりも遅れ始めたことを検出すると、検出信号をシフト制御手段604に出力する。
【0070】
シフト制御手段604は、位相検出手段603からの検出信号を入力すると、現在の基準クロックよりも位相が1相分遅れているクロックを新たな基準クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段605に出力する。
【0071】
クロック選択制御手段605は、シフト制御手段604からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内から、クロックの位相が現在の基準クロックの位相よりも1相分進んでいるクロックを選択する。この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つクロックが選択される。
【0072】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ進ませる(+1シフトする)ように制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることになる。
【0073】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0074】
また、この実施の形態によれば、図7に示すように、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、受信信号の位相が現在抽出されているクロックの位相よりも遅れている間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0075】
なお、この実施の形態では、1相分に相当するクロックを進ませたが、この1相分に限らず、ジッタの問題さえ小さければ2相分あるいはそれ以上進ませてもよいことはいうまでもない。
【0076】
実施の形態5.
図8はこの発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図8において、図6と同符号のものは同一または相当部分を示す。804は位相検出手段603からの位相進み検出信号の有無により後述のシフト間隔を制御するシフト制御手段、806はシフト間隔を保存するシフト間隔保存手段である。
【0077】
次に、動作を説明する。この実施の形態ではシフト間隔毎に受信信号の位相進みを監視する。まず、基準クロックの周波数偏差を相殺するように、選択クロックの位相を受信信号の位相よりも1相分進ませるシフト間隔を初期値として設定する。次に、この初期値を基にシフト間隔毎に受信信号の位相進みのみを監視し、位相進みが検出されたらシフト間隔を長くし、位相遅れが検出されなかったらシフト間隔を短くする。
【0078】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図8を用いて具体的に説明する。図8において、基準クロック発生手段601は受信信号の周波数fzよりも少し低い周波数fzーαの基準クロックを生成する。この周波数偏差αの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段602に入力される。多相クロック生成手段602はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fzーα)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択制御手段605に入力される。
【0079】
また、位相検出手段603は、同時に受信信号が現在選択されているクロックより進み始めたか否かのみを監視する。受信信号の周波数fzよりも現在選択されている抽出クロックの周波数fzーαの方が周波数が低いので位相の進み方が遅い。従って、初期設定で抽出クロックの位相を1相分進ませても、暫くすると必ず受信信号の位相が抽出クロックの位相に追いつき、さらに追い越してしまう。位相検出手段203は、受信信号の位相が現在選択されているクロックより進み始めたことを検出すると、位相進み検出信号を保持してシフト制御手段404に出力する。
【0080】
シフト制御手段804はシフト間隔の満了を検出すると、位相検出手段603から位相遅れ検出信号が入力されているか否かを調べる。位相遅れ検出信号が入力されている場合、現在選択されている抽出クロックよりも位相が1相分進んでいるクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段605に出力する。
【0081】
クロック選択制御手段605は、シフト制御手段804からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内からクロックの位相が現在の基準クロックよりも位相が1相分進んでいるクロックを選択する。
【0082】
この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つ抽出クロックが選択される。
【0083】
また、シフト制御手段804は、シフト間隔の満了を検出すると、位相検出手段603から位相進み検出信号が入力されているか否かを調べる。位相進み検出信号が入力されている場合、受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも進んでいることを意味するので、シフト制御手段804はシフト間隔を伸長する。
【0084】
また、位相進み検出信号が入力されなかった場合、まだ受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも遅れていることを意味するので、シフト制御手段804はシフト間隔を短縮する。シフト制御手段804は以上のみを行い、クロック選択指示信号をクロック選択制御手段605に出力することはない。
【0085】
シフト間隔保存手段806は、シフト制御手段804からシフト間隔を入力して保存する。このシフト間隔を保存することにより、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合、このデータが受信されない区間に対してもこのシフト間隔に基づいて抽出クロックの生成が問題なく行われる。
【0086】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ進ませる(+1シフトする)よう制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることとなる。
【0087】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0088】
また、この実施の形態によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも進んでいる間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0089】
また、実施の形態4によれば、受信信号の周期毎に位相シフト制御を行っていたため、受信信号の変動の影響を受け易かったが、この実施の形態によれば、受信信号の周期の数十倍〜数百倍も長いシフト間隔毎に位相シフト制御を行うので、受信信号の位相変動の影響を受けにくくなる、このため、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0090】
実施の形態6.
図9はこの発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図9において、図6と同符号のものは同一または相当部分を示す。904は位相進み検出信号の発生回数に応じてシフト間隔を制御するシフト制御手段、906はシフト間隔を平均化して保存するシフト間隔平均化手段である。
【0091】
次に、動作を説明する。この実施の形態では、シフト間隔毎に受信信号の位相進みを監視する。まず、基準クロックの周波数偏差を相殺するように、選択クロックの位相を1相分進ませるシフト間隔を初期値として設定する。次に、この初期値を基にシフト間隔ごとに受信信号の位相進みのみを監視し位相進みが検出されたらシフト間隔を長くし、位相進みが検出されなかったらシフト間隔を短くする。
【0092】
次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図9を用いて具体的に説明する。図9において、基準クロック発生手段601は受信信号の周波数fzよりも少し低い周波数fzーαの基準クロックを生成する。この周波数偏差αの値は任意の正の値であり、特に制限はない。この基準クロックは多相クロック生成手段602に入力される。多相クロック生成手段602はこの基準クロックを複数個(ここではN個とする)に分割して、位相が少しずつ異なり(位相はクロック1周期分を1/Nずつずらしたものになる)周波数が同一(fzーα)の複数のクロックを生成する。これらの多相化されたクロックはクロック選択制御手段605に入力される。
【0093】
また、位相検出手段603は、同時に受信信号が現在選択されているクロックより進み始めたか否かのみを監視する。受信信号の周波数fzよりも抽出クロックの周波数fzーαの方が周波数が低いので位相の進み方が遅い。従って、初期設定で抽出クロックの位相を1相分進ませても、暫くすると必ず抽出クロックの位相が受信信号の位相に追いつき、さらに追い越してしまう。位相検出手段603は、受信信号の位相が現在選択されているクロックより進み始めたことを検出すると、位相進み検出信号を保持してシフト制御手段904に出力する。
【0094】
シフト制御手段904は位相進み検出信号を入力すると、検出信号の回数を記憶するカウンタ(図示せず)を1つカウントアップし、このカウンタの値に応じて抽出クロックよりも位相がN(Nは自然数)相分進んでいるクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号をクロック選択制御手段205に出力する。Nの値はカウンタの値によって決まる。
【0095】
また、上記のカウンタの値に応じて、シフト間隔の伸長量または短縮量を変化させてもよい。
【0096】
クロック選択制御手段2605は、シフト制御手段904からのクロック選択指示信号を入力すると、このクロック選択指示信号に基づいて多相化されたクロックの内から現在の基準クロックよりも位相がN相分進んでいるクロックを選択する。
【0097】
この結果、受信信号の位相に最も近い位相を持つ抽出クロックが選択される。
【0098】
また、シフト制御手段904は、シフト間隔の満了を検出すると、上記の検出位相遅れカウンタのカウント値に基づいて位相進み検出信号が何回入力されたかを調べる。次に、前回シフト間隔として設定した値に位相進み検出信号の回数に対応するクロック数分を加えた結果を新たなシフト間隔としてシフト間隔カウンタに設定する。
【0099】
また、位相進み検出信号が入力されなかった場合、まだ受信信号の位相が抽出クロックの位相よりも遅れていることを意味するので、シフト制御手段904は前回のカウント値からクロック1相分に相当する値を差し引いた結果を新たなシフト間隔としてカウンタに設定する。シフト制御手段904は以上のみを行い、クロック選択指示信号をクロック選択制御手段605に出力することはない。
【0100】
シフト間隔平均化手段906は、シフト制御手段904から前回までのシフト間隔の平均値をカウンタに保存しており、シフト間隔満了時にこの前回までの平均値に前回までの回数を掛け算して前回までのシフト間隔の累積値を作り、この累積値に新たなシフト間隔とを加えた上で、平均をとりカウンタに保存する。このシフト間隔の平均値をとることにより、位相検出結果を積分することになり、実施の形態5よりも受信信号の位相変動の影響をより受けにくくなるので、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0101】
また、このシフト間隔を保存することにより、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合に、このデータが受信されない区間に対してもこのカウント値に相当するシフト間隔に基づいて抽出クロックの生成が問題なく行われる。
【0102】
このように、この実施の形態によれば、抽出クロックの生成のために、多相クロックを1相分のみ進ませる(+1シフトする)ように制御すればよい。このため、N相の多相クロックの制御において、最大1相分の位相変動(ジッタ)が発生する。従来例では、最大2相分の位相変動(ジッタ)が発生していたので、この実施の形態によれば、ジッタを従来よりも半分に抑圧できることとなる。
【0103】
即ち、この実施の形態によれば、多相クロックの位相数を増加させることなくジッタを抑圧することにより、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できる。
【0104】
また、この実施の形態によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも遅れている間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易である。これにより、DPLL回路の回路規模を小さくできる。
【0105】
また、この実施の形態によれば、シフト制御手段は、位相進みの検出回数に対応する位相数分進んだクロックを選択したり、位相進みの検出回数に対応してシフト間隔を伸長したりするので追従が速くなるという効果を奏する。
【0106】
なお、この実施の形態では、シフト制御手段に位相進み検出カウンタを設け、このカウンタのカウント値に応じてシフト間隔を制御したが、実施の形態5と同様に位相進み検出カウンタを設けなくてもよいのはいうまでもない。この場合、受信信号の位相への追従速度は当然遅くなる。
【0107】
実施の形態7.
図10は、この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図10において、図2と同符号のものは同一または相当部分を示す。1201は位相検出手段203からの位相遅れの有無を一定時間サンプリングし、位相遅れ信号を所定の回数(少なくとも1回)検出した場合に、シフト制御手段1204に位相遅れ信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段である。なお、所定の回数検出する技術については、基準値との比較をとることにより実現でき、この技術は公知である。
【0108】
次に、動作を説明する。この実施の形態では、位相検出結果を一定時間サンプリングし、位相遅れが所定の回数(少なくとも1回)検出された場合にシフト動作を行う。次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図10を用いて説明する。図10において、基準クロック生成手段201及び位相検出手段203の動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0109】
サンプリング手段1201は、位相検出手段203からの検出信号を入力すると、位相遅れ信号の回数を一定時間サンプリングし、位相遅れ信号を所定の回数(少なくとも1回)検出すると、サンプリング後の検出信号をシフト制御手段1204に出力する。
【0110】
シフト制御手段1204以降の動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0111】
実施の形態1では、受信信号の周期毎に位相シフト制御を行っていたため、受信信号の変動の影響を受けやすかった。しかし、この実施の形態によれば、受信信号に対して一定期間のサンプリングを行うので、受信信号の位相変動の影響を受け難くなる。このため、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0112】
実施の形態8.
図11は、この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。図11において、図4と同符号のものは同一または相当部分を示す。1301は位相検出手段603からの位相進みの有無を一定時間サンプリングし、位相進み信号を所定の回数(少なくとも1回)検出した場合に、シフト制御手段1304に位相進み信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段である。
【0113】
次に、動作を説明する。この実施の形態では、位相検出結果を一定時間サンプリングし、位相進みが所定の回数(少なくとも1回)検出された場合にシフト動作を行う。次に、この発明に係るDPLL回路の動作を図11を用いて説明する。図11において、基準クロック生成手段601及び位相検出手段603の動作は実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
【0114】
サンプリング手段1301は、位相検出手段603からの検出信号を入力すると、位相遅れ信号の回数を一定時間サンプリングし、位相遅れ信号を少なくとも1回検出すると、サンプリング後の検出信号をシフト制御手段1304に出力する。
【0115】
シフト制御手段以降の動作は実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
【0116】
実施の形態4では、受信信号の周期毎に位相シフト制御を行っていたため、受信信号の変動の影響を受けやすかった。しかし、この実施の形態によれば、受信信号に対して一定期間のサンプリングを行うので、受信信号の位相変動の影響を受け難くなる。このため、抽出クロックの周波数精度が向上する。
【0117】
【発明の効果】
第1の発明によれば、受信信号よりも高い周波数の基準クロックを基に多相クロックを生成し 受信信号の位相が現在抽出されているクロックの位相より遅れているときのみ現在のクロックよりも1相分遅れているクロックを新たな抽出クロックとして前記多相クロックの内から選択するので、ジッタは最大1相分で済み、従来よりもジッタを抑圧できるので、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できるという効果を奏する。
【0118】
また、第2の発明によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも遅れている間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易であり、DPLL回路の回路規模を小さくできるという効果を奏する。
【0119】
また、第3の発明によれば、位相遅れ検出時にシフト間隔を短縮するので、精度が向上するという効果を奏する。
【0120】
また、第4の発明によれば、シフト間隔保存手段は、シフト間隔の時間を保存するので、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合でも、このデータが受信されない区間に対してもこのカウント値に相当するシフト間隔に基づいて基準クロックの抽出が問題なく行われるという効果を奏する。
【0121】
また、第5の発明によれば、シフト間隔平均化手段はシフト間隔の平均値をとることにより、位相検出結果を積分することになるため、受信信号の位相変動の影響をより受けにくくなり、抽出クロックの周波数精度が向上するという効果を奏する。
【0122】
また、第6の発明によれば、シフト制御手段は、位相遅れの検出回数に対応する位相数分遅れたクロックを選択したり、位相遅れの検出回数に対応してシフト間隔を短縮したりするので追従が速くなるという効果を奏する。
【0123】
また、第7の発明によれば、受信信号よりも低い周波数の基準クロックを基に多相クロックを生成し 受信信号の位相が現在抽出されているクロックの位相より進んでいるときのみ現在のクロックよりも1相分進んでいるクロックを新たな抽出クロックとして前記多相クロックの内から選択するので、ジッタは最大1相分で済み、従来よりもジッタを抑圧できるので、高精度なクロックを再生できるDPLL回路を実現できるという効果を奏する。
【0124】
また、第8の発明によれば、DPLL回路は受信クロックの監視タイミングが到来しても、基準クロックの位相が受信信号の位相よりも進んでいる間は、なんら制御をする必要がないので、制御が容易であり、DPLL回路の回路規模を小さくできるという効果を奏する。
【0125】
また、第9の発明によれば、位相進み出時にシフト間隔を伸長するので、精度が向上するという効果を奏する。
【0126】
また、第10の発明によれば、シフト間隔保存手段は、シフト間隔の時間を保存するので、データ信号が間欠的に伝送されるバースト信号を受信した場合でも、このデータが受信されない区間に対してもこのカウント値に相当するシフト間隔に基づいて抽出クロックの生成が問題なく行われるという効果を奏する。
【0127】
また、第11の発明によれば、シフト間隔平均化手段はシフト間隔の平均値をとることにより、位相検出結果を積分することになるため、受信信号の位相変動の影響をより受けにくくなり、抽出クロックの周波数精度が向上するという効果を奏する。
【0128】
また、第12の発明によれば、シフト制御手段は、位相進みの検出回数に対応する位相数分進んだクロックを選択したり、位相進みの検出回数に対応してシフト間隔を伸長したりするので追従が速くなるという効果を奏する。
【0129】
また、第13の発明によれば、サンプリング手段は、位相遅れ信号を一定時間サンプリングするので、抽出クロックの周波数精度が向上するという効果を奏する。
【0130】
また、第14の発明によれば、サンプリング手段は、位相進み信号を一定時間サンプリングするので、抽出クロックの周波数精度が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るDPLL回路が適用されるシステムの構成例を示す構成図である。
【図2】 この発明に係るDPLL回路の一実施の形態を示す構成図である。
【図3】 受信クロックの監視タイミングと、その時の実施の形態1におけるDPLL回路による基準クロックの位相制御の動作を示す説明図である。
【図4】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図5】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図6】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図7】 受信クロックの監視タイミングと、その時の実施の形態4におけるDPLL回路による基準クロックの位相制御の動作を示す説明図である。
【図8】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図9】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図10】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図11】 この発明に係るDPLL回路の別の実施の形態を示す構成図である。
【図12】 従来のDPLL回路の構成図である。
【図13】 受信クロックの監視タイミングと、図12に示す従来のDPLL回路による基準クロックの位相制御の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
11 送信側装置A
12 受信側装置B
121 DPLL回路
122 データ識別手段
201 基準クロック
202 多相クロック生成手段
203 位相検出手段
204 シフト制御手段
205 クロック選択手段
404 シフト制御手段
406 シフト間隔保存手段
504 シフト制御手段
506 シフト間隔平均化手段。
601 基準クロック
602 多相クロック生成手段
603 位相検出手段
604 シフト制御手段
605 クロック選択手段
806 シフト間隔保存手段
906 シフト間隔平均化手段
1201 サンプリング手段
1204 シフト制御手段
1301 サンプリング手段
1304 シフト制御手段
Claims (11)
- 受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 位相検出手段は、受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かのみを監視し、位相遅れを検出しない場合は何もしないことを特徴とする請求項1に記載のDPLL回路。
- 受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、位相遅れを検出してから現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択した後に再度位相遅れを検出するまでの時間を新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ検出信号を入力したら、内蔵する記憶手段に位相遅れ検出回数を記憶するとともに、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記記憶手段からの位相遅れ検出回数に応じて前記のシフト間隔を短縮して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 位相検出手段は、受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かのみを監視し、位相進みを検出しない場合は何もしないことを特徴とする請求項5に記載のDPLL回路。
- 受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したか否かを調べ、位相進み検出信号を入力したら、前記のシフト間隔を短縮し、位相進み検出信号を入力しなかったら、前記のシフト間隔を伸長して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
前記シフト制御手段からシフト間隔を入力して保存するシフト間隔保存手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、位相進みを検出してから現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択した後に再度位相進みを検出するまでの時間を新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に位相が異なり基準クロックと同じ周期の複数のクロック(以下多相クロックという)を生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相進み検出信号を入力したら、内蔵する記憶手段に位相進み検出回数を記憶するとともに、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するとともに、予め設定したシフト間隔が満了したときに前記記憶手段からの位相進み検出回数に応じて前記のシフト間隔を短縮して新たなシフト間隔として生成するシフト制御手段と、
前記クロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と、
前記シフト制御手段から前記新たなシフト間隔を入力し、このシフト間隔と前回までのシフト間隔との平均をとって保存するシフト間隔平均化手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも高い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に多相クロックを生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも遅れているか否かを監視して位相遅れを検出したら位相遅れ検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段からの位相遅れ信号を一定時間サンプリングし、所定の回数前記位相遅れ信号を検出した場合に、位相遅れ信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段と、
このサンプリング手段からの位相遅れ信号のサンプリング結果を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分遅れている位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。 - 受信信号よりも低い周波数を持つ基準クロックを生成する基準クロック生成手段と、
前記基準クロックを基に多相クロックを生成する多相クロック生成手段と、
受信信号の変化点をとらえて受信信号の位相が現在抽出されているクロック位相よりも進んでいるか否かを監視して位相進みを検出したら位相進み検出信号を出力する位相検出手段と、
この位相検出手段から出力された位相進み信号を一定時間サンプリングし、所定の回数前記位相進み信号を検出した場合に、位相進み信号のサンプリング結果を出力するサンプリング手段と、
このサンプリング手段からの位相進み信号のサンプリング結果を入力したら、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するようにクロック選択指示信号を発するシフト制御手段と、
このクロック選択指示信号に従って、前記多相クロックの内から現在抽出されているクロックよりも1相分進んでいる位相のクロックを新たな抽出クロックとして選択するクロック選択手段と
を備えたことを特徴とするDPLL回路。
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