JP4031749B2 - 木造建築 - Google Patents

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Description

本発明は、木造建築の構造に関する。より詳細には、耐震構造および結露防止による木造建築の長寿命化に関する。
近年、木造建築に係る消費者のニーズとして、木造建築の長寿命化はますます重要視されているが、日本のように地震が多く、高温多湿な気候の地域においては、地震対策および壁の結露対策が木造建築の長寿命化を図る上で重要な位置を占める。地震対策を施した(耐震構造を備えた)木造建築に関しては、構造体の接合部に接合金具等を設けたものや、矩形の構造体に筋交いを設けたものが挙げられる。例えば特許文献1に記載の如くである。
また、壁の結露対策を施した木造建築に関しては、壁内部の空間と外部とを連通して壁内部の空間に滞留した湿気を外部に放散可能としたものが挙げられる。例えば特許文献2に記載の如くである。
特開2002−146908号公報 特開平10−317527号公報
特許文献1に記載の木造建築の場合、構造体の接合部に設ける接合金具の個数が多くなると製造コストが増大となり、取付工数も増加する。また、特許文献2に記載の木造建築の場合、壁内部の空間を連通するのは横架材の側面に設けた溝であるため、横架材に大きな外力が加わったときに該溝が横架材の破断のきっかけになり得るという問題がある。
本発明は上記の如き状況に鑑み、安価かつ効果的に耐震性能を向上させ、かつ構造体の強度を損ねることなく壁の結露を防止し、木造建築の長寿命化を達成するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、通柱(14)、管柱(15)、間柱(16)の柱材と、土台(12)、胴差(18)、桁(17)の横架材と、外面材(19)、内面材(20)の面材とで外壁(2)を形成し、横架材である土台(12)に上下に貫通する連通孔(33)を穿設し、同じく横架材である胴差(18)に上下に貫通する連通孔(34)を穿設し、同じく横架材である桁(17)に上下に貫通する連通孔(35)を穿設し、該土台(12)の連通孔(33)により一階の壁内空間(21)と床下空間とを連通し、胴差(18)の連通孔(34)により胴差(18)を挟んで上下に形成された一階の壁内空間(21)と二階の壁内空間(21)とを連通し、桁(17)の連通孔(35)により桁(17)と二階の壁内空間(21)と屋根裏空間とを連通し、該屋根裏空間と外部とを連通し、床下空間から屋根裏空間を連通し、かつ外部に至る略上下方向の通気経路を形成し、また、横架材の補強材であるマグサ(23)と窓台(24)に対して、垂直方向に配置される間柱(16)と補強材の両側を支える通柱(14)または管柱(15)には、左右水平方向に連通孔を開口し、空気が流れるようにして、窓外縁部の上下で空気が滞留することを防止し前記連通孔のうち、外部と面する壁を形成する横架材である土台(12)と胴差(18)と桁(17)に穿設する連通孔(33・34・35)を平面視で外部寄りに配置したものである。
請求項2においては、請求項1記載の木造建築において、前記一対の管柱(15)と一対の上下水平方向に配置される補強材であるマグサ(23)と窓台(24)とにより、壁の開口部の外縁部を形成し、該補強材の幅を柱材の幅または横架材の幅と略同じとし、該補強材と該柱材との接合部に、上下方向の荷重と左右方向の荷重とを支持する接合金具を設け、前記接合金具が羽子板ボルト(25)であって、補強材の両側に上下に貫通するボルト孔を穿設し、柱材に左右に貫通するボルト孔(23a・23a)を穿設し、羽子板ボルト(25)のボルト部(25c)を柱材のボルト孔(15a)に貫装し、羽子板ボルト(25)の帯板(25a)に設けられた孔と補強材のボルト孔(23a)とにボルト(27)を貫装し、柱材と補強材とを羽子板ボルト(25)とボルトとナットとで締結したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、通柱(14)、管柱(15)、間柱(16)の柱材と、土台(12)、胴差(18)、桁(17)の横架材と、外面材(19)、内面材(20)の面材とで外壁(2)を形成し、横架材である土台(12)に上下に貫通する連通孔(33)を穿設し、同じく横架材である胴差(18)に上下に貫通する連通孔(34)を穿設し、同じく横架材である桁(17)に上下に貫通する連通孔(35)を穿設し、該土台(12)の連通孔(33)により一階の壁内空間(21)と床下空間とを連通し、胴差(18)の連通孔(34)により胴差(18)を挟んで上下に形成された一階の壁内空間(21)と二階の壁内空間(21)とを連通し、桁(17)の連通孔(35)により桁(17)と二階の壁内空間(21)と屋根裏空間とを連通し、該屋根裏空間と外部とを連通し、床下空間から屋根裏空間を連通し、かつ外部に至る略上下方向の通気経路を形成し、また、横架材の補強材であるマグサ(23)と窓台(24)に対して、垂直方向に配置される間柱(16)と補強材の両側を支える通柱(14)または管柱(15)には、左右水平方向に連通孔を開口し、空気が流れるようにして、窓外縁部の上下で空気が滞留することを防止したので、壁内空間に空気が滞留することがなく、壁内空間内の結露を防止し、木造建築の長寿命化を図ることが可能である。
また、前記連通孔のうち、外部と面する壁を形成する横架材である土台(12)と胴差(18)と桁(17)に穿設する連通孔(33・34・35)を平面視で外部寄りに配置したので、昼間における該連通孔の内周面の温度をより高温とし、該連通孔を通過する空気をより昇温することが可能であり、通気(上方への空気の移動)が促進される
請求項2においては、請求項1記載の木造建築において、前記一対の管柱(15)と一対の上下水平方向に配置される補強材であるマグサ(23)と窓台(24)とにより、壁の開口部の外縁部を形成し、該補強材の幅を柱材の幅または横架材の幅と略同じとし、該補強材と該柱材との接合部に、上下方向の荷重と左右方向の荷重とを支持する接合金具を設け、前記接合金具が羽子板ボルト(25)であって、補強材の両側に上下に貫通するボルト孔を穿設し、柱材に左右に貫通するボルト孔(23a・23a)を穿設し、羽子板ボルト(25)のボルト部(25c)を柱材のボルト孔(15a)に貫装し、羽子板ボルト(25)の帯板(25a)に設けられた孔と補強材のボルト孔(23a)とにボルト(27)を貫装し、柱材と補強材とを羽子板ボルト(25)とボルトとナットとで締結したので、木造建築の壁の開口部周囲の強度が上昇し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上し、木造建築の長寿命化を図ることが可能である。
特に、補強材の左右両端部の継手接合部の差し込み方向と羽子板ボルトのボルト部の長手方向とが略一致しているため、補強材の継手接合部が柱材から抜ける方向に外力が加わったときの強度に優れる。
また、木造建築の壁の開口部周囲の強度が上昇し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上し、木造建築の長寿命化を図ることが可能である。特に、補強材の端部および柱材の中途部に継手接合部を形成する必要がないので、在来工法における強度上の問題点であった継手接合部における破壊を防止することが容易であり、補強材の長手方向に外力が加わったときの強度に優れる。
また、木造建築の天井面および床面の強度が向上し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。
以下では図1から図10を用いて本発明の木造建築の実施の一形態である木造住宅1の説明を行う。
なお、本発明は本実施例の木造住宅1に限定されず、木造建築に広く適用可能である。
本明細書における「木造建築」とは、主な構造材料(後述する柱材、横架材、面材等)として木材を用いた建築物で、主に木造軸組工法(いわゆる在来工法)で建てられた建築物を指すが、木造枠組壁工法(いわゆるツーバイフォー工法)で建てられた建築物にも適用可能である。
また、以下の説明では、(1)木造建築の内部と外部とを隔てる壁を「外壁」、木造建築の内部空間を仕切る壁を「内壁」とし、外部壁と内壁とを総称して「壁」と呼ぶこととし、(2)通柱、管柱、間柱等その長手方向が地面の鉛直方向(上下方向)と略一致する木造建築の構造部材を総称して「柱材」と呼ぶこととし、(3)土台や大引、根太、床梁、梁等その長手方向が水平方向(地面の鉛直方向に対して垂直となる方向)と略一致する木造建築の構造部材を総称して「横架材」と呼ぶこととし、(4)柱材に設けられる板状の構造部材を総称して「面材」とし、特に外壁において柱材の外側に設けられる板材を「外面材」、外壁において柱材の内側に設けられる板材を「内面材」と呼ぶこととする。
以下では図1および図2を用いて木造住宅1の全体構成について説明する。
本発明の木造建築の実施の一形態である木造住宅1は木造軸組工法(いわゆる在来工法)で建てられた二階建ての建築物である。
木造住宅1は四方を外壁2で囲われ、その上部には屋根3が設けられる。外壁2には開口部が複数箇所形成されており、該開口部に窓4・4・・・、入口用扉5、勝手口用扉6等が設けられる。また、木造住宅1の内部空間を仕切る内壁(図示せず)が設けられ、該内壁にも開口部が形成されて扉が設けられたり、あるいは襖が設けられて押し入れ等の収納スペースが形成される。
以下では図3から図10を用いて木造住宅1の外壁2の詳細構成について説明する。図4および図5に示す如く、木造住宅1が建てられる地面に基礎コンクリート11が形成され、該基礎コンクリート11上に土台12が載置され、図示せぬアンカーボルトにより土台12が基礎コンクリート11に強固に固定される。このとき、図4に示す如く、基礎コンクリート11と土台12との間には所定の間隔を空けて介装部材13・13・・・が複数個介装され、基礎コンクリート11と土台12との間に隙間が形成される。介装部材13は厚さが2〜3センチメートルの平板状の部材で、吸水率が小さい硬い栗材、石材、モルタル、金属、樹脂、ゴム等で構成される。
このように介装部材13を土台12と基礎コンクリート11との間に介装し、隙間を形成することにより、土台12と基礎コンクリート11とが接する面を少なくし、基礎コンクリート11から土台12へ湿気が伝わるのを防止するとともに、該隙間により基礎コンクリート11と一階床とで囲まれる空間(床下空間)と外部とを木造住宅1の全周にわたって通気可能とし、床下空間への湿気の滞留を防止している。
以下では外壁2を構成する柱材について説明する。通柱14は外壁2を構成する部材の一つであり、その下端部が木造住宅1の一階床の高さに配置される土台12に接合され、二階天井の高さに配置される桁17に接合される柱材である。
管柱15は外壁2を構成する部材の一つであり、木造建築が二階建て以上の場合に、各階ごとに横架材を支持する柱材である。例えば、管柱15はその下端部が木造住宅1の一階床の高さに配置される土台12に接合され、上端部が二階床の高さに配置される胴差18に接合される、あるいは下端部が二階床(一階天井)の高さに配置される胴差18に接合され、上端部が二階天井の高さに配置される桁17に接合される。
間柱16は外壁2を構成する部材の一つであり、間柱16は隣接する通柱14と管柱15の間、または隣接する管柱15・15の間に一本または複数本設けられる柱材である。間柱16は通柱14や管柱15と異なり、本来構造耐力上必要ではない柱材である(釘等により面材を固定するものである)ため、通常は通柱14や管柱15と比較して幅が小さい(細い)ものを用いる。
以下では外壁2を構成する横架材について説明する。土台12は外壁2を構成する部材の一つであり、一階床の高さに配置される横架材である。土台12には通柱14・14・・・、管柱15・15・・・、間柱16・16・・・の下端部が継手により接合される。
桁17は外壁2を構成する部材の一つであり、二階天井の高さに配置される横架材である。桁17には通柱14・14・・・の上端部、二階の管柱15・15・・・の上端部、二階の間柱16・16・・・の上端部が継手により接合される。
胴差18は外壁2を構成する部材の一つであり、二階床(一階天井)の高さに配置される横架材である。胴差18には通柱14・14・・・の中途部、一階の管柱15・15・・・の上端部、二階の管柱15・15・・・の下端部、一階の間柱16・16・・・の上端部、二階の管柱15・15・・・の下端部が継手により接合される。
以下では外壁2を構成する面材について説明する。外面材19は外壁2を構成する部材の一つであり、柱材の外側に設けられて木造住宅1の外部に面する板状の部材である。内面材20は外壁2を構成する部材の一つであり、柱材の内側に設けられて木造住宅1の内部空間に面する板状の部材である。
壁内空間21は、上記一対の柱材(通柱14と間柱16、管柱15と間柱16、二本の間柱16・16等)と、一対の横架材(土台12と胴差18、胴差18と桁17等)と、一対の面材(外面材19と内面材20等)とで囲まれる空間を指す。壁内空間21には断熱材29が配置され、断熱効果を向上させている。断熱材29は無機質(鉱物)系(発泡ガラス、グラスウール、ロックウール等)、の有機質系(セルロースファイバー、麻繊維、羊毛フェルト、牛毛フェルト、コルク、木炭等)、合成樹脂系(ポリエステルファイバー、発泡ポリスチレン、発泡ウレタン等)、混成系(グラスウールボード、木質繊維板、炭酸カルシウム発泡板等)等の材料からなり、ばら状、フェルト状、ボード状、液状(発泡体)等、種々の形状を有する。このとき、断熱材29は壁内空間21を全て充填するのではなく内面材20寄りとなる位置に配置され、各壁内空間21の外面材19寄りとなる位置には空気の層が形成される。
また、必要に応じて壁内空間21には筋交い22・22・・・が側面視矩形の壁内空間21の対角線上に配置され、外壁2にかかる水平方向の外力(地震の横揺れ等)に対する耐久性を向上させている。
図3および図10に示す如く、本発明の木造住宅1においては、壁に形成された略矩形の開口部(窓や扉等を設ける部分)の外縁部のうち、上下の縁部を形成する補強材であるマグサ23および窓台24の幅を、構造耐力上必要とされる柱材(木造住宅1の自重および外力に耐える柱材)である通柱14、管柱15、または構造耐力上必要とされる横架材である土台12、胴差18、桁17等、と略同じまたはそれ以上としている。このように構成することにより、従来、木造建築の壁の強度を低下させる開口部周囲の強度が上昇し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。
また、本発明の木造住宅1においては、壁に形成された開口部の上縁部を形成する補強材であるマグサ23と左右の柱材との接合および壁に形成された開口部の下縁部を形成する補強材である窓台24と左右の柱材との接合を、継手と羽子板ボルト25とを併用して行っている。図9に示す如く、接合金具の実施の一形態である羽子板ボルト25は、補強材(本実施例の場合マグサ23または窓台24と柱材(本実施例の場合、通柱14または管柱15)との接合部に設けられ、補強材に加わる上下方向の荷重と左右方向(補強材の長手方向)に加わる荷重を支持するものである。羽子板ボルト25は、主に帯板25a、貫通孔25b、ボルト部25cで構成される。帯板25aは板状の金属材料(鋼等)からなる部材であり、中央部に貫通孔25bが形成される。ボルト部25cの一端は帯板25aの一辺に溶接等の方法で接合されており、ちょうど羽子板の如き形状を呈している。
図10に示す如く、マグサ23は管柱15・15間に横架され、マグサ23の左右両端部は継手により管柱15・15の中途部に接合される。マグサ23にはボルト孔23a・23aがマグサ23の上下面を貫通して穿設されている。マグサ23の左端部上面には羽子板ボルト25が載置され、ボルト27が貫通孔25bおよびボルト孔23aに貫装される。該ボルト27とナット28とを締結することにより、マグサ23の左端部上面に羽子板ボルト25が固定される。一方、マグサ23の左端部と接合されている管柱15にはボルト孔15aが左右側面を貫通して穿設されており、羽子板ボルト25のボルト部25cが該ボルト孔15aに貫装され、ナット26がボルト部25cに螺装される。該ボルト部25cとナット26とを締結することにより、左側の管柱15の中途部に羽子板ボルト25が固定される。同様にして、マグサ23の右端部上面と右側の管柱15の中途部に羽子板ボルト25が固定される。
同様にして、窓台24の左右両端部と管柱15・15とが羽子板ボルト25・25により固定される。
以上の如く、本実施例の木造建築1は、通柱14・14・・・、管柱15・15・・・、間柱16・16・・・等の柱材と、土台12・12・・・、胴差18・18・・・、桁17・17・・・等の横架材と、外面材19・19・・・、内面材20・20・・・等の面材とで外壁2を形成し、左右に所定の間隔を空けて隣接する一対の柱材と上下に所定の間隔を空けて水平方向に配置される一対の補強材(マグサ23と窓台24)とで外壁2の開口部の外縁部を形成し、補強材の幅を柱材の幅と略同じとし、補強材の両側に上下に貫通するボルト孔(ボルト孔23a・23aおよびボルト孔24a・24a)を穿設するとともに柱材に左右に貫通するボルト孔(ボルト孔15a・15a・15a・15a)を穿設し、羽子板ボルト25・25・25・25のボルト部25c・25c・25c・25cを柱材のボルト孔に貫装し、柱材と補強材とを羽子板ボルト25・25・25・25とボルト27・27・27・27とナット26・26・26・26とナット28・28・28・28とで締結したものである。
このように構成することにより、木造建築の壁の開口部周囲の強度が上昇し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。従って、木造建築の長寿命化を図ることが可能である。特に、補強材であるマグサ23および窓台24の左右両端部の継手接合部の差し込み方向と羽子板ボルト25・25・・・のボルト部25c・25c・・・の長手方向とが略一致しているため、マグサ23および窓台24の継手接合部が柱材から抜ける方向に外力が加わったときの強度に優れる。なお、木造建築の内壁の開口部についても、上記構成の開口部とすることにより同様の効果を奏する。さらに、出入口に対応する開口部のように、一対の補強材のうち、下の補強材を省略し、開口部の外縁部を一対の柱材と、補強材と、横架材とで構成する場合についても同様の効果を奏する。
また、補強材と柱材との接合部に設けられる接合金具としては、前記羽子板ボルト25に限定されず、図11に示す如き接合部材40としても良い。図11に示す如く、接合金具の別実施例である接合部材40は、中央面である柱材側固定面40aと、該中央面の左右の側面である補強材側固定面40b・40cからなる平面視略コの字型の部材であり、補強材(本実施例の場合マグサ23または窓台24)と柱材(本実施例の場合、通柱14または管柱15)との接合部に設けられ、補強材に加わる上下方向の荷重と左右方向(補強材の長手方向)に加わる荷重を支持するものである。柱材側固定面40aにはボルト孔40d・40d、補強材側固定面40bには貫通孔40e・40e、補強材側固定面40cには貫通孔40f・40fがそれぞれ形成される。 ボルト41・41に平座金42・42を予め貫装しておき、該ボルト41・41を通柱14の中途部側面に穿設されたボルト孔14a・14aおよび接合部材40のボルト孔40d・40dに貫装し、ナット42により締結する。このようにして、接合部材40は柱材(図11においては通柱14)の中途部に強固にボルト固定される。一方、マグサ23の端面には予め接合部材40に対応する形状の溝44が形成され、該溝44を前後に貫通する貫通孔45・45が形成される。次に、溝44内に接合部材40を嵌入し、接合部材40に形成された貫通孔40e・40eおよび貫通孔40f・40fと、マグサ23に形成された貫通孔45・45とを一致させ、ピン46・46(またはボルトでも良い)を貫装する。このようにして、接合部材40はマグサ23に強固に固定される。
以上の如く構成することにより、木造建築の壁の開口部周囲の強度が上昇し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。従って、木造建築の長寿命化を図ることが可能である。特に、図11に示す接合部材40の場合、補強材の端部および柱材の中途部に継手接合部を形成する必要がなく、接合金具を固定するために形成されるボルト孔や貫通孔等の断面積を小さくできるので、在来工法における強度上の問題点であった継手接合部における破壊を防止することが容易であり、補強材の長手方向に外力が加わったときの強度に優れる。なお、上記接合部材40は平面視略コの字型としたがこれに限定されず、平面視略L字型としても、平面視略T字型としても良い。また、接合部材を柱材または補強材に固定するためのボルト等の本数も限定されない。
以下では、図6から図8を用いて木造住宅1の床および天井の詳細構造について説明する。図6に示す如く、木造住宅1の一階の床面は、外壁2・2・・・および内壁に対応する部分に横架材である土台12・12・・・が設けられ、該土台12・12上に横架される形で支持部材である根太30・30・・・が配置される。支持部材は床面(または天井面)を構成する板材を支持するものであり、支持部材の幅は床の自重および床面上の人間の重量を支持可能な範囲で選択される。従って、通常、横架材よりも幅の小さい(細い)材料が支持部材として用いられる。
図7に示す如く、木造住宅1の二階の床面は前記一階の床面と異なり、支持部材である根太31・31・・・の幅は横架材である胴差18・18・・・の幅と略同じである。そして、該根太31・31・・・と胴差18・18・・・とを平面視で格子状に組み、交差部分は継手により接合される。このように構成することにより、木造住宅1の二階の床面の強度が向上し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。
図8に示す如く、木造住宅1の二階の天井面は前記一階の床面と異なり、天井板を支持するための根太32・32・・・の幅は横架材である桁17・17・・・の幅と略同じである。そして、該根太32・32・・・と桁17・17・・・とを平面視で格子状に組み、交差部分は継手により接合される。このように構成することにより、木造住宅1の二階の天井面の強度が向上し、水平方向の外力に対する耐久性(耐震性)が向上する。
なお、一階の床面の根太30・30・・・の幅を土台12・12・・・の幅と略同じとして、一階床面の強度を向上させることも可能である。
以下では、図3から図8を用いて木造住宅1の外壁2・2・・・および内壁の内部空間の通気経路について詳細説明する。図3および図4に示す如く、木造住宅1の外壁2・2・・・および内壁には、一対の柱材(例えば管柱15・15)と、一対の横架材(例えば土台12と胴差18)と、一対の面材(例えば外面材19と内面材20)とで囲まれる壁内空間21・21・・・が多数形成される。
図3、図4、図6に示す如く、基礎コンクリート11上に介装部材13・13・・・を介して載置され、一階床面の高さに配置される横架材である土台12・12・・・には、土台12・12・・・の上面と下面とを貫通する連通孔33・33・・・が穿設される。同様に、図3、図4、図7に示す如く、二階の床面の高さに配置される横架材である胴差18・18・・・には、胴差18・18・・・の上面と下面とを貫通する連通孔34・34・・・が穿設される。同様に、図3、図4、図8に示す如く、二階の天井面の高さに配置される横架材である桁17・17・・・には、桁17・17・・・の上面と下面とを貫通する連通孔35・35・・・が穿設される。
このとき、連通孔33・33・・・、連通孔34・34・・・、連通孔35・35・・・の孔径を木材の節の直径以下とし、連通孔を穿設することによる横架材の強度低下を防止(強度低下が小さくなるように)し、横架材の強度が木造建築の構造材料としての強度を十分に確保可能としている。なお、節の直径は通常は2〜4センチメートル程度である。
以上の如く、本実施例の木造建築1は、通柱14・14・・・、管柱15・15・・・、間柱16・16・・・等の柱材と、土台12・12・・・、胴差18・18・・・、桁17・17・・・等の横架材と、外面材19・19・・・、内面材20・20・・・等の面材とで外壁2を形成し、横架材である土台12・12・・・に上下に貫通する連通孔33・33・・・を穿設し、同じく横架材である胴差18・18・・・に上下に貫通する連通孔34・34・・・を穿設し、同じく横架材である桁17・17・・・に上下に貫通する連通孔35・35・・・を穿設している。そして、本実施例の木造建築1は、連通孔33・33・・・により一階の壁内空間21・21・・・と外部(または床下空間)とを連通し、連通孔34・34・・・により胴差18・18・・・を挟んで上下に形成された一階の壁内空間21・21・・・と二階の壁内空間21・21・・・とを連通し、連通孔35・35・・・により桁17・17・・・二階の壁内空間21・21・・・と屋根裏空間(本実施例の場合、二階天井面と屋根とで囲まれる空間)とを連通し、該屋根裏空間と外部とを連通して、外部(または床下空間)→基礎コンクリート11と土台12・12・・・との間の隙間→連通孔33・33・・・→一階の壁内空間21・21・・・→連通孔34・34・・・→二階の壁内空間21・21・・・→連通孔35・35・・・→屋根裏空間→外部に至る略上下方向の通気経路を形成している。また、補強材となるマグサ23と窓台24の上面または下面より垂直方向に配置される間柱16と補強材の両側を支える柱材(通柱14または管柱15)には左右水平方向に連通孔が開口され、空気が流れるようにして、窓外縁部の上下で空気が滞留することを防止している。
このように構成することにより、昼間において、外壁2の壁内空間21・21・・・の空気は太陽光により昇温された外面材19・19・・・や横架材により暖められ、前記通気経路に沿って上昇していき、木造住宅1の上部から外部に放出される。逆に、夜間において、外壁2の壁内空間21・21・・・の空気は外気の気温が下がることにより冷やされ、前記通気経路に沿って下降していき、木造住宅1の下部より外部に放出される。すなわち、壁内空間21・21・・・内に空気が滞留することがないので、壁内空間21・21・・・内の結露を防止し、木造住宅1の長寿命化を図ることが可能である。また、壁内空間21・21・・・を乾燥した状態に保持することにより、該、壁内空間21・21・・・内におけるカビやダニ等の発生も防止することが可能である。なお、連通孔の個数については横架材の強度に影響を与えない範囲で適宜選択可能である。また、連通孔の断面形状についても円形に限定されず矩形等でも良い。
さらに、前記外壁2・2・・・の連通孔33・33・・・、連通孔34・34・・・、連通孔35・35・・・を穿設する位置を平面視で外面材19寄り(外部寄り)とすることで、昼間における該連通孔の内周面の温度をより高温とし、該連通孔を通過する空気をより昇温することが可能であり、通気(上方への空気の移動)が促進される。
木造住宅の側面図。 木造住宅の別方向の側面図。 外壁の軸組図。 外壁の断面図。 木造住宅の基礎コンクリートを示す平面図。 木造住宅の一階の床面構造を示す平面図。 木造住宅の二階の床面構造を示す平面図。 木造住宅の二階の天井面構造を示す平面図。 羽子板ボルトを示す斜視図。 外壁の開口部を示す側面図。 接合部材の斜視図。
符号の説明
1 木造住宅(木造建築)
2 外壁
12 土台(横架材)
14 通柱(柱材)
15 管柱(柱材)
16 間柱(柱材)
17 桁(横架材)
18 胴差(横架材)
19 外面材(面材)
20 内面材(面材)
21 壁内空間
23 マグサ(補強材)
24 窓台(補強材)
25 羽子板ボルト
33 連通孔
34 連通孔
35 連通孔

Claims (2)

  1. 通柱(14)、管柱(15)、間柱(16)の柱材と、土台(12)、胴差(18)、桁(17)の横架材と、外面材(19)、内面材(20)の面材とで外壁(2)を形成し、横架材である土台(12)に上下に貫通する連通孔(33)を穿設し、同じく横架材である胴差(18)に上下に貫通する連通孔(34)を穿設し、同じく横架材である桁(17)に上下に貫通する連通孔(35)を穿設し、該土台(12)の連通孔(33)により一階の壁内空間(21)と床下空間とを連通し、胴差(18)の連通孔(34)により胴差(18)を挟んで上下に形成された一階の壁内空間(21)と二階の壁内空間(21)とを連通し、桁(17)の連通孔(35)により桁(17)と二階の壁内空間(21)と屋根裏空間とを連通し、該屋根裏空間と外部とを連通し、床下空間から屋根裏空間を連通し、かつ外部に至る略上下方向の通気経路を形成し、また、横架材の補強材であるマグサ(23)と窓台(24)に対して、垂直方向に配置される間柱(16)と補強材の両側を支える通柱(14)または管柱(15)には、左右水平方向に連通孔を開口し、空気が流れるようにして、窓外縁部の上下で空気が滞留することを防止し前記連通孔のうち、外部と面する壁を形成する横架材である土台(12)と胴差(18)と桁(17)に穿設する連通孔(33・34・35)を平面視で外部寄りに配置したことを特徴とする木造建築。
  2. 請求項1記載の木造建築において、前記一対の管柱(15)と一対の上下水平方向に配置される補強材であるマグサ(23)と窓台(24)とにより、壁の開口部の外縁部を形成し、該補強材の幅を柱材の幅または横架材の幅と略同じとし、該補強材と該柱材との接合部に、上下方向の荷重と左右方向の荷重とを支持する接合金具を設け、前記接合金具が羽子板ボルト(25)であって、補強材の両側に上下に貫通するボルト孔を穿設し、柱材に左右に貫通するボルト孔(23a・23a)を穿設し、羽子板ボルト(25)のボルト部(25c)を柱材のボルト孔(15a)に貫装し、羽子板ボルト(25)の帯板(25a)に設けられた孔と補強材のボルト孔(23a)とにボルト(27)を貫装し、柱材と補強材とを羽子板ボルト(25)とボルトとナットとで締結したことを特徴とする木造建築。
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