JP4031128B2 - 斜板式可変容量圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用空調装置等の冷凍サイクルに介装されて、冷媒ガスの圧縮に用いられる斜板式可変容量圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
斜板式可変容量圧縮機の中には、例えば特公平6−89741号公報に示されているように、ソレノイドの励磁電流によってパイロット弁の開度を制御して、冷媒吐出室の高圧側冷媒をピストン弁の背部に作用させ、該ピストン弁により冷媒吸入室に流入する冷媒流量を制御するようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の斜板式可変容量圧縮機は、圧縮機駆動プーリーに電磁クラッチを組込んだ所謂クラッチ付きタイプのものを基本構造としているため、構造が複雑となってしまうばかりでなく重量が嵩んでしまい、また、部品点数も嵩んでコスト的にも不利となってしまうことは否めない。
【0004】
また、クラッチを接続した圧縮機駆動状態にあって、エバポレータの凍結を回避するために圧縮機の冷媒吸入室への冷媒流入量を0にしたい場合には、パイロット弁を作動するソレノイドの励磁電流を最大にしてピストン弁を閉弁側へフルストロークさせる必要があって、消費電力が大きくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明はクラッチを付設しなくても圧縮機の稼動を断・続制御できてクラッチレスとすることができると共に、冷媒の流量制御を司どるパイロット弁を作動するソレノイドを消磁することで圧縮機の冷媒吸入室への冷媒流入量を0にして、エバポレータの凍結防止を行わせることができる斜板式可変容量圧縮機を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にあっては、冷媒吸入室に流入する冷媒流量を制御して冷媒吸入室とクランク室との圧力を調整する圧力調整手段を備えた斜板式可変容量圧縮機において、
前記圧力調整手段を、スプール弁,該スプール弁を閉弁させるスプリング,およびスプール弁を開弁方向に作用させる圧力を畜圧する圧力室を備え、前記冷媒吸入室の上流の低圧側冷媒通路に設けられた流量制御弁と、
冷媒吐出室と圧力室とを連通する通路に設けられて、常態にあってはスプリングにより閉弁され、ソレノイドの励磁電流により弁開度が制御されて冷媒吐出室の高圧側冷媒を作動圧力として圧力室へ導入制御するパイロット弁を有する流量制御弁駆動機構と、で構成すると共に、
前記スプール弁による低圧側冷媒通路の全閉遮断時に該スプール弁に設けた第2スプール溝により開放されて、冷媒吐出室と低圧側冷媒通路の流量制御弁よりも上流のエバポレータ側とを連通する高圧側冷媒導入通路を設けたことを特徴としている。
【0007】
請求項2の発明にあっては、請求項1に記載のスプール弁の第2スプール溝は、スプール弁により低圧側冷媒通路が全閉遮断される途中から高圧側冷媒導入通路を徐々に開放し得る溝形状にしたことを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明にあっては、請求項1,2に記載のスプール弁は、その第1スプール溝の両側面の受圧面積を等しくしたことを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明にあっては、請求項1〜3に記載の流量制御弁駆動機構は、低圧側冷媒通路の流量制御弁よりも上流のエバポレータ側の圧力を検出して、パイロット弁の所定開度状態時に該エバポレータ側の圧力が一定圧よりも変化した時にパイロット弁を閉弁方向又は開弁方向に作動させ、流量制御弁の弁開度を調整して前記エバポレータ側の圧力を一定に保持させるフィードバック手段を備えていることを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明にあっては、請求項1〜4に記載の流量制御弁駆動機構は、クランク室と、低圧側冷媒通路の流量制御弁よりも上流のエバポレータ側とを連通する圧力調整通路を備えていることを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明のあっては、請求項1〜5に記載の流量制御弁駆動機構は、流量制御弁の圧力室と冷媒吸入室とを連通する圧力調整室を備えていることを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、流量制御弁駆動機構のソレノイドへの供給電流を0にして該ソレノイドを消磁するとパイロット弁が閉弁し、流量制御弁の圧力室への作動圧力の供給を遮断するため、スプール弁が閉弁して冷媒吸入室への冷媒流入量を0にし、低圧側冷媒通路の流量制御弁上流のエバポレータ側圧力の低下を止めて、エバポレータの凍結防止を行わせることができる。
【0013】
従って、エバポレータの凍結防止作動時には、ソレノイドへの励磁電流の供給を停止すればよいので、電力消費を節減することができると共にスプール弁の全閉作動により圧縮機の負荷をほぼ0にするため、駆動源の出力の向上を図ることができる。
【0014】
また、このようにソレノイドへの励磁電流の供給を停止して流量制御弁のスプール弁を閉弁作動させることにより、冷媒吸入室の圧力が降下してクランク室との差圧が最大となり、斜板の傾斜を立ててピストンストロークを最小にさせて圧縮機の圧縮仕事をほぼ0にするため、ソレノイドの励,消磁で圧縮機の稼動を断・続させることができてクラッチレスとすることができる。
【0015】
従って、圧縮機の構造を簡単にできて小型,軽量化を実現できると共にコスト的に有利に得ることができる。
【0016】
また、前記流量制御弁のスプール弁による低圧側冷媒通路の全閉遮断時には、該スプール弁の第2スプール溝により高圧側冷媒導入通路が開放されて、低圧側冷媒通路のエバポレータ側へ高圧側冷媒を導入して該エバポレータ側の圧力を上昇させるため、スプール弁から冷媒吸入室へ冷媒が洩れ出たとしても前記エバポレータ側圧力の低下をなくしてエバポレータの凍結防止を確実に行うことができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、スプール弁の第2スプール溝による高圧側冷媒通路の開放が、該スプール弁により低圧側冷媒通路が全閉遮断される途中から徐々に開始されるため、該低圧側冷媒通路のエバポレータ側圧力の急上昇をなくして膨脹弁のハンチングを回避でき、この結果、サイクル変動をなくして適正な空調制御を行わせることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1,2の発明の効果に加えて、流量制御弁のスプール弁に設けた第1スプール溝の両側面の受圧面積を等しくしてあるため、スプール弁を閉弁方向に付勢するスプリングのばね力と、圧力室に作用する作動圧力とを管理するだけでスプール弁の開閉ストロークの精度を出すことができ、精度の高い流量制御を行わせることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、所定の励磁電流によりパイロット弁を所定開度にしてある場合に、車両を急加,減速した際には低圧側冷媒通路の流量制御弁上流のエバポレータ側圧力が変化してしまうが、フィードバック手段によって該エバポレータ側圧力を一定圧に保持させることができるため、該車両の急加,減速に伴うエバポレータの制御温度の変動を回避することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4の発明の効果に加えて、クランク室は圧力調整通路によって低圧側冷媒通路の流量制御弁よりも上流のエバポレータ側に連通して同圧に一定に保持されるため、クランク室のブローバイガスによる圧力変動をなくして容量可変制御の精度を高めることができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の発明の効果に加えて、流量制御弁の圧力室は圧力調整通路によって冷媒吸入室に連通しているため、パイロット弁が閉弁した際に圧力室の作動圧力を速かに冷媒吸入室へ逃がしてスプール弁を閉弁作動させることができるので、応答性を高めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。
【0023】
図1において、1は圧縮機ハウジングで複数のシリンダボア3を有するシリンダブロック2と、シリンダブロック2の前側に配置されて該シリンダブロック2との間にクランク室5を形成するフロントハウジング4と、シリンダブロック2の後側にバルブプレート9を介装して配置されて冷媒吸入室7と冷媒吐出室8とを形成するリヤハウジング6とを備えている。
【0024】
クランク室5内にはドライブシャフト10に固設したドライブプレート11と、ドライブシャフト10に摺動自在に嵌装したスリーブ12にピン13により揺動自在に連結したジャーナル14と、該ジャーナル14の外周に螺合固定した斜板15とを備えている。
【0025】
ジャーナル14はドライブプレート11の弧状の長孔16とピン17とを介して連結して、該長孔16によって揺動が規制されている。
【0026】
各シリンダボア3に嵌装したピストン18は、斜板15を挟んだ一対のシュー19を介して該斜板15に連結してある。
【0027】
ドライブシャフト10の外側の端部にはプーリー20を軸受21を介して回転自在に装着してあり、該プーリー20の内周に螺合固定した第1駆動伝達プレート22と、ドライブシャフト10の端末に固定した第2駆動伝達プレート23とをある一定以上の駆動トルクでは摺動可能に連結して、プーリー20によりドライブシャフト10を回転するようにしてある。
【0028】
斜板15はリヤハウジング6に配設した圧力調整手段30により調整される冷媒吸入室7とクランク室5との差圧によって傾斜角度が制御され、この斜板15の角度変化によりピストン18のストロークを変化して冷媒の吐出容量を変化させるようになっている。
【0029】
圧力調整手段30は図2にも示すように、冷媒吸入室7の上流となる冷媒入口24の近傍の低圧側冷媒通路25に設けられて、該冷媒吸入室7への冷媒流入量を直接制御する流量制御弁31と、該流量制御弁31を駆動制御する流量制御弁駆動機構32とで構成している。
【0030】
流量制御弁31は、低圧側冷媒通路25に直交状態に配置したスプール弁33と、スプール弁33を閉弁方向に付勢するスプリング34と、スプール弁33を開弁方向に作用させる圧力を蓄圧する圧力室35とを備えている。
【0031】
スプール弁33の第1スプール溝36の両側面36a,36bは受圧面積を等しくしてある。
【0032】
スプリング34を収容したスプリング室37は、通路38により低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも下流の冷媒吸入室7側に連通してある。
【0033】
流量制御弁駆動機構32は、冷媒吐出室8と圧力室35とを連通する通路40に設けられて、冷媒吐出室8の高圧側冷媒を作動圧力として圧力室35へ導入制御するパイロット弁としてのボール弁41と、励磁電流に応じてボール弁41の弁開度を制御するソレノイド42とを備えている。
【0034】
ボール弁41は常態にあってはスプリング43によって弁座に着座して閉弁するようにしてある。
【0035】
ソレノイド42は励磁電流が供給されることによりアーマチュア44を図2の上方へ移動させ、プランジャ45を押動してボール弁41の弁開度を制御するようにしてある。
【0036】
流量制御弁駆動機構32は、低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも上流のエバポレータ側の圧力を検出して、前記ソレノイド42の励磁電流によって可変制御される該エバポレータ側の圧力を一定に保持させるフィードバック手段46を備えている。
【0037】
フィードバック手段46は、大気圧室48と冷媒圧室49とを隔成するダイヤフラム47と、冷媒圧室49に前記エバポレータ側の圧力を導入する通路50と、ダイヤフラム47に保持され、前記ソレノイド42のプランジャ45と同軸上に対向してボール弁41に当接したプランジャ51とを備えていて、低圧側冷媒通路25の前記エバポレータ側の圧力が一定圧よりも変化した時に該圧力変化をダイヤフラム47で感知してボール弁41を閉弁方向又は開弁方向に作動させ、流量制御弁31の弁開度を調整して前記エバポレータ側の圧力を一定に保持させるようにしてある。
【0038】
また、冷媒圧室49は圧力調整通路52によりクランク室5に連通させて、該クランク室5を低圧側冷媒通路25の前記エバポレータ側に連通させている。
【0039】
一方、流量制御弁31の圧力室35に連絡する通路40のボール弁41よりも下流側には、冷媒吸入室7に連絡する圧力調整通路53を連通してあり、該圧力調整通路53により前記圧力室31と冷媒吸入室7とを連通している。
【0040】
また、この流量制御弁31のスプール弁33には第2スプール溝39を設けてある一方、流量制御弁駆動機構32の冷媒吐出室8に直接連絡するボール弁41の上流部分と、低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも上流のエバポレータ側とに跨って、該エバポレータ側の通路に高圧側冷媒を導入する高圧側冷媒導入通路54を設け、該高圧側冷媒導入通路54にスプール弁33を直交状態に配置して、スプール弁33による低圧側冷媒通路25の全閉遮断時に該スプール弁33の第2スプール溝39によって高圧側冷媒導入通路54を開放するようにしてある。
【0041】
以上の実施形態の構造によれば、ソレノイド42を励磁すると励磁電流に応じてボール弁41の弁開度が制御され、冷媒吐出室8の高圧側冷媒が該ボール弁41を通過して通路40へ流れ、流量制御弁31の圧力室35に作動圧力として導入される。
【0042】
この圧力室35内の圧力に応じてスプール弁33はスプリング34のばね力に抗して開弁する方向に移動し、低圧側冷媒通路25の流路を拡大して冷媒吸入室7への冷媒流入量を制御し、該冷媒吸入室7とクランク室5との差圧を調整して斜板15の傾斜角度を制御し、ピストン18のストロークを変化させて冷媒吐出量を制御することにより図外のエバポレータの温度制御が行われる。
【0043】
ここで、冷媒サイクルの稼働中におけるエバポレータの凍結防止の目的で、冷媒吸入室7への冷媒流入量を0にして低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも上流のエバポレータ側の圧力低下を止めるには、ソレノイド42への供給電流を0にして該ソレノイド42を消磁すればよく、該ソレノイド42の消磁によりボール弁41が閉弁して流量制御弁31の圧力室35への作動圧力の供給を停止するから、スプール弁33はスプリング34のばね力によって閉弁作動して低圧側冷媒通路25を遮断し、冷媒吸入室7への冷媒流入量を0にして該低圧側冷媒通路25のエバポレータ側圧力の低下を止め、エバポレータの凍結を防止する。
【0044】
このように、エバポレータの凍結防止作動時には、ソレノイド42への励磁電流の供給を停止すればよいので、電力消費を節減することができると共にスプール弁33の全閉作動により圧縮機の負荷をほぼ0にするため、駆動源の出力の向上を図ることができる。
【0045】
又、前述したようにソレノイド42への励磁電流の供給を停止して流量制御弁31のスプール弁33を閉弁作動させると、冷媒吸入室7の圧力が降下してクランク室5との差圧が最大となり、斜板15の傾斜を立ててピストン18のストロークを最小にさせて圧縮機の圧縮仕事をほぼ0にするため、ソレノイド42の励、消磁で圧縮機の稼動を断・続させることができてクラッチレスとすることができる。
【0046】
従って、圧縮機の構造を簡単にできて小型、軽量化を実現できると共にコスト的に有利に得ることができる。
【0047】
ここで、前記エバポレータの凍結防止作動時に流量制御弁31のスプール弁33により低圧側冷媒通路25を全閉遮断すると、スプール弁33の第2スプール溝39により高圧側冷媒導入通路54が開放されて、低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも上流のエバポレータ側に、冷媒吐出室8の高圧側冷媒が導入されて該エバポレータ側の圧力を上昇させるため、スプール弁33から冷媒吸入室7へ冷媒が洩れ出たとしても前記エバポレータ側圧力の低下をなくしてエバポレータの凍結防止を確実に行うことができる。
【0048】
特に本実施形態では前述の流量制御弁31のスプール弁33に設けた第1スプール溝36の両側面36a,36bは受圧面積を等しくしてあるから、スプール弁33を閉弁方向に付勢するスプリング34のばね力と、圧力室35に作用する作動圧力とを管理するだけでスプール弁33の開閉ストロークの精度を出すことができ、精度の高い流量制御を行わせることができる。
【0049】
また、流量制御弁駆動機構32のソレノイド42に所定の励磁電流を供給してボール弁41を所定開度に制御してある状態で、車両を急加、減速すると圧縮機の回転数変動で低圧側冷媒通路25の流量制御弁31上流のエバポレータ側圧力が変化してしまうが、フィードバック手段46によって該エバポレータ側圧力を前記ソレノイド42の励磁電流に見合った一定の圧力に保持させることかできるため、車両の急加、減速に伴うエバポレータの制御温度の変動を回避することができる。
【0050】
更に、クランク室5は圧力調整通路52によって低圧側冷媒通路25の流量制御弁31よりも上流のエバポレータ側に連通して同圧に一定に保持されるため、クランク室5のブローバイガスによる圧力変動をなくして容量可変制御の精度を高めることができる。
【0051】
更にまた、流量制御弁31の圧力室35は圧力調整通路53によつて冷媒吸入室7に連通しているため、流量制御弁駆動機構32のソレノイド42の消磁によりボール弁41が閉弁した際に、前記圧力室35の作動圧力を速やかに冷媒吸入室7側へ逃がしてスプール弁35を閉弁作動させることができるので、応答性を高めることができる。
【0052】
図3は本発明の第2実施形態を示すもので、本実施形態にあっては前記第1実施形態における流量制御弁31の第2スプール溝39を、スプール弁33により低圧側冷媒通路25が全閉遮断される途中から高圧側冷媒導入通路54を徐々に開放し得る溝形状にしてある。
【0053】
この実施形態では第2スプール溝39の溝形状を段差形状としてあるが、この他テーパ形状にすることも可能である。
【0054】
従って、この第2実施形態の構造によれば、前記第1実施形態とほぼ同様の作用効果が得られる他、スプール弁33の第2スプール溝39による高圧側冷媒通路54の開放が、該スプール弁33により低圧側冷媒通路25が全閉遮断される途中から徐々に開始されるため、該低圧側冷媒通路25のエバポレータ側圧力の急上昇をなくして図外の膨脹弁のハンチングを回避でき、この結果、サイクル変動をなくして適正な空調制御を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図。
【図2】同実施形態における圧力調整手段を系統的に示す断面説明図。
【図3】本発明の第2実施形態の要部を示す説明図。
【符号の説明】
5…クランク室
7…冷媒吸入室
8…冷媒吐出室
25…低圧側冷媒通路
30…圧力調整手段
31…流量制御弁
32…流量制御弁駆動機構
33…スプール弁
34…スプリング
35…圧力室
36…第1スプール溝
39…第2スプール溝
40…通路
41…パイロット弁
42…ソレノイド
43…スプリング
46…フィードバック手段
52,53…圧力調整通路
54…高圧側冷媒導入通路

Claims (6)

  1. 冷媒吸入室(7)に流入する冷媒流量を制御して冷媒吸入室(7)とクランク室(5)との圧力を調整する圧力調整手段(30)を備えた斜板式可変容量圧縮機において、
    前記圧力調整手段(30)を、スプール弁(33),該スプール弁(33)を閉弁方向に付勢するスプリング(34),およびスプール弁(33)を開弁方向に作用させる圧力を畜圧する圧力室(35)を備え、前記冷媒吸入室(7)の上流の低圧側冷媒通路(25)に設けられた流量制御弁(31)と、
    冷媒吐出室(8)と圧力室(35)とを連通する通路(40)に設けられて、常態にあってはスプリング(43)により閉弁され、ソレノイド(42)の励磁電流により弁開度が制御されて冷媒吐出室(8)の高圧側冷媒を作動圧力として圧力室(35)へ導入制御するパイロット弁(41)を有する流量制御弁駆動機構(32)と、で構成すると共に、
    前記スプール弁(33)による低圧側冷媒通路(25)の全閉遮断時に該スプール弁(33)に設けた第2スプール溝(39)により開放されて、冷媒吐出室(8)と低圧側冷媒通路(25)の流量制御弁(31)よりも上流のエバポレータ側とを連通する高圧側冷媒導入通路(54)を設けたことを特徴とする斜板式可変容量圧縮機。
  2. スプール弁(33)の第2スプール溝(39)は、スプール弁(33)により低圧側冷媒通路(25)が全閉遮断される途中から高圧側冷媒導入通路(54)を徐々に開放し得る溝形状にしたことを特徴とする請求項1に記載の斜板式可変容量圧縮機。
  3. スプール弁(33)は、その第1スプール溝(36)の両側面の受圧面積を等しくしたことを特徴とする請求項1,2に記載の斜板式可変容量圧縮機。
  4. 流量制御弁駆動機構(32)は、低圧側冷媒通路(25)の流量制御弁(31)よりも上流のエバポレータ側の圧力を検出して、パイロット弁(41)の所定開度状態時に該エバポレータ側の圧力が一定圧よりも変化した時にパイロット弁(41)を閉弁方向又は開弁方向に作動させ、流量制御弁(31)の弁開度を調整して前記エバポレータ側の圧力を一定に保持させるフィードバック手段(46)を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の斜板式可変容量圧縮機。
  5. 流量制御弁駆動機構(32)は、クランク室(5)と、低圧側冷媒通路(25)の流量制御弁(31)よりも上流のエバポレータ側とを連通する圧力調整通路(52)を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の斜板式可変容量圧縮機。
  6. 流量制御弁駆動機構(32)は、流量制御弁(31)の圧力室(35)と冷媒吸入室(7)とを連通する圧力調整通路(53)を備えていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の斜板式可変容量圧縮機。
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