JP4030204B2 - 蓄光性熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄光性熱可塑性エラストマー組成物、更に詳細には、機械的強度、耐久性、柔軟性、耐摩耗性に優れ、かつ発光輝度が高く、残光時間の長い蓄光性熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
夜間の視認性や意匠効果をもたせるために、蓄光性蛍光体を樹脂やエラストマーに混入して、太陽光や蛍光灯などの光エネルギーを吸収し、暗所で発光する樹脂組成物やエラストマーおよびそれらの製品を得ることは、従来から、特開平8−238702号公報、特開平8−244175号公報、特開平8−269208号公報、特開平8−323926号公報および特開平9−71756号公報などにより知られている。
しかしながら、蓄光性のエラストマーを得ようとする場合、基材エラストマー(ゴムまたは熱可塑性エラストマー)は蓄光体へ光を透過させる必要性からカーボンによる補強はできない。また、白色フィラーとしてシリカ、タルク、クレイなどを使用した場合でも、十分な機械的強度や耐久性、耐摩耗性を持たせるためにはある程度の配合量を必要とするため、光の透過性(輝度)が損われてしまい、これらを両立させた蓄光性エラストマーを得ることはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、特定の熱可塑性樹脂中にゴムが微細に分散した形態の熱可塑性エラストマーに所定の蓄光性蛍光体を配合することにより、フィラーの多量配合などで光透過性を損なうことなしに、機械的強度、耐久性、柔軟性、耐摩耗性に優れ、また発光輝度および残光時間も大幅に向上させた、蓄光性熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、特定の熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴム組成物を分散相とする熱可塑性エラストマー100重量部に対して、蓄光性蛍光体を5〜50重量部配合してなる蓄光性熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0005】
また、本発明によれば、前記蓄光性蛍光体がSrAl2O4:Eu,Dy、Sr4Al14O25:Eu,Dy、CaAl2O4:Eu,Dy、SrAl2O4:Eu、および m(Sr1−XEuX)O・nAl2O3・yB2O3(1≦m≦5、1≦n≦8、0.001≦x≦0.1、0.005≦y≦0.35)の群より選ばれる1種であり、かつ放射性物質を含まないことを特徴とする蓄光性熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0006】
また、本発明によれば、分散相となる前記ゴム組成物が混練中に動的加硫されていることを特徴とし、あるいはまた前記熱可塑性エラストマー組成物に、シリカ、タルク、クレイおよび炭酸カルシウムなどの群から選ばれる無機フィラーが20重量部以下配合されているか、または全く配合されていないことを特徴とする蓄光性熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
特定の熱可塑性樹脂中にゴムが微細に分散した形態の熱可塑性エラストマーは、加硫ゴム並みの柔軟性を付与でき、かつ、シリカ、タルク、クレイなどのフィラーを配合しなくても、モジュラスの大きい組成物を得ることができる。したがって、本発明ではかかる熱可塑性エラストマーに蓄光性蛍光体を配合することにより、フィラーの多量配合などで光透過性を損うことなく、機械的強度、耐久性、柔軟性、耐磨耗性に優れ、また発光輝度、残光時間にも優れた蓄光性熱可塑性エラストマー組成物が得られることを見出したものである。
【0008】
また、本発明で用いる熱可塑性エラストマーによれば、既に公知である蓄光性樹脂組成物に比して脆性が優れるため、耐衝撃強度などが改善できる。また、より多量の蓄光材配合が可能となり、発光輝度を大幅に向上させることができる。更に、この熱可塑性エラストマーには、蓄光性蛍光体の光を乱反射させ、発光輝度を上げたり、視認性を高める目的で、シリカまたはガラス粉、石英粉、アクリル樹脂粉末などのフィラーを、光の透過を妨げたり物性を損わない程度に配合することもできる。
【0009】
本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物の基材に用いる特定の熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴム組成物を分散相とする熱可塑性エラストマーは、以下に具体例で示すような所定の熱可塑性樹脂成分とゴム成分とを有機過酸化物などの架橋剤と共に配合し、これを下記式(1)を満たすような条件下で十分に混練することによって得ることができる。
α=(φd/φm)×(ηm/ηd)<1.0…(1)
(式中、φm :熱可塑性樹脂の体積分率
φd :ゴム組成物の体積分率
ηm :熱可塑性樹脂の溶融粘度
ηd :ゴム組成物の未加硫粘度)
本発明では、特に0.10≦φd ≦0.85となるように選定することが好ましい。
【0010】
前記熱可塑性エラストマーの作製に用いることができる特定の熱可塑性樹脂成分としては、オレフィン系樹脂(例えばホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、α−オレフィン−エチレン共重合体)、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンインフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE))、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(P1))などを挙げることができる。これらは1種類のみでも、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
【0011】
また、該熱可塑性エラストマーの作製に用いるゴム成分としては、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBRのようなジエン系ゴム及びその水素化物;エチレンプロピレンゴム(EPDM,EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー、含ハロゲンゴム(Br−IIR,C1−IIR,イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHC,CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM))のようなオレフィン系ゴム;メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルジェニルビニルシリコンゴムのようなシリコンゴム;ポリスルフィドゴムのような含イオウゴム;ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴムのようなフッ素ゴム;スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーのような熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。これらは、1種類のみでも、あるいは2種以上を混合してもよい。
【0012】
これらゴムは、熱可塑性エラストマーの混練中に動的加硫されるが、その際ゴムは硫黄以外の架橋剤によって架橋されることが好ましい。硫黄によって架橋された場合、熱可塑性エラストマーの色を黄色や茶色にしてしまうだけでなく、硫黄中に若干含まれる重金属類(Pb,Fe,Co,Niなど)により、蓄光性蛍光体の輝度を損なう恐れがあるからである。
ゴムの架橋には有機過酸化物を用いると、熱可塑性エラストマーが着色しないので好ましい。また上記ハロゲンゴムやブチルゴムも、通常金属酸化物(例えば酸化亜鉛、酸化マグネシウムなど)や金属過酸化物、あるいはキノンジオキシムで架橋されるため好ましい。
【0013】
また、前記ゴム成分の架橋に用いる有機過酸化物系の架橋剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
その他架橋剤として、亜鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度)が例示できる。
【0014】
本発明では、上記熱可塑性エラストマー100重量部に対して、蓄光性蛍光体を5〜50重量部配合する。ここで配合する蓄光性蛍光体としては、SrAl2O4:Eu,Dy、Sr4Al14O25:Eu,Dy、CaAl2O4:Eu,Nd、SrAl2O4:Eu、および m(Sr1−XEuX)O・nAl2O3・yB2O3(1≦m≦5、1≦n≦8、0.001≦x≦0.1、0.005≦y≦0.35)等から選ばれる少なくとも一種類以上の蓄光性蛍光体を用いることが、発光輝度を高く、かつ残光時間を長くとれるので好ましい。また、これらの蓄光性蛍光体の配合量は、前記熱可塑性エラストマー100重量部に対して5〜50重量部とするのが好ましい。この配合量が5重量部未満では、輝度が不足し、また、それが50重量部を超えると、輝度が飽和するとともに、本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物の物性が悪くなる。さらに、これらの蓄光性蛍光体は、その平均粒子径が1〜100μmであることが好ましい。この粒子径が1μm未満であると、分級が困難になるとともに輝度の低下が起こり、またそれが100μmを越えると本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物の物性が悪くなる。
また、蓄光性蛍光体は、熱可塑性エラストマーを2軸混練する際に同時に混合することもできるが、あらかじめゴム組成物中に蓄光性蛍光体を混合し、その後熱可塑性樹脂と該ゴム組成物を2軸混練するのが好ましい。これにより、熱可塑性エラストマー中で蓄光性蛍光体が柔らかいゴム中に優先的に存在するため、ゴムが硬い蓄光性蛍光体の周りで応力を緩和し、熱可塑性エラストマーの物性を大幅に向上させることができる。
【0015】
本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物には、前記したように、白色フィラーのシリカ、タルク、クレイ、炭酸カルシウムなどを要求物性に応じて、適宜20重量部以下の配合量の範囲で配合することができる。しかしこれらのフィラーを全く配合しなくても、本発明の蓄光性熱可塑性エラストマーは前記蓄光性蛍光体の選択使用によって十分な発光輝度が得られる。
また、蓄光性蛍光体の光を乱反射させて発光輝度を上げたり、視認性を高める目的で、シリカまたはガラス粉、石英粉、アクリル樹脂粉末などのフィラーを光の透過を妨げたり、物性を損わない程度に配合することができる。あるいはこれらの光反射材料を配合したシートを別途作製し、本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物と積層してもよい。しかし、フィラーとしてのカーボンブラックの配合は、蓄光材の発光輝度を著しく損なってしまうので好ましくない。さらに、蓄光材の輝度を低下させる重金属類(Co,Ni,Pb,Ti,Cdなど)および高吸湿性の配合剤、あるいは着色性、汚染性の配合材は、配合しないのが好ましい。
【0016】
本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物は、暗所、夜間などの視認性に優れた製品、また意匠的効果を奏するエラストマー製品、例えば、タイヤ、ホース、マリンホース、防舷材、トラックベルト、コンベアベルト、非金属チェーン、ワイパーブレード、パソコンや携帯電話のハウジング、家電製品のハウジング、自動車の内装材、階段の滑り止め、靴底、球技用ボール、避妊具、ラバーフェンス、文房具、スキー靴、スポーツ用プロテクター、ウェットスーツ、潜水用の足ひれ(フィン)、水中メガネ、オートバイ、自転車などのグリップ類など各種の用途製品の素材として極めて有効に使用できる。
【0017】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲をこれら実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
【0018】
以下の実施例および比較例の各例の配合に用いた配合成分は、次の市販品を用いた。
PP : FM131(トクヤマ)
PA6,66 : 5013B(宇部興産)
COPE : ハイトレル5577(東レデュポン)
EPDM : Mitsui EPT4070(三井石油化学)
ACM : Nipol AR−31(日本ゼオン)
Br−IPMS : Exxpro 89−4(エクソンケミカル)
シリカ : Nipsil AQ(日本シリカ)
亜鉛華 : 亜鉛華#3(正同化学)
ステアリン酸 : ビーズステアリン酸(日本油脂)
パーオキサイド : パーカドックス14/40(火薬アクゾ)
ZnS:Cu : GSS(根本特殊化学)
SrAl2O4:Eu,Dy: ルミノーバG−300(根本特殊化学)
【0019】
蓄光性熱可塑性エラストマー組成物の作製
表1の各例に示される配合成分の混練法に従って、蓄光性熱可塑性エラストマー組成物を得、これから所定の試験体を作製した。
【0020】
各例において得られた蓄光性熱可塑性エラストマー組成物の表1における各試験方法は、以下のとおりである。
1)発光輝度:JIS Z8720に規定する常用光源D65を用い、200ルクスの光を10分間試験片に照射し、10分後と1時間後における輝度を目視で確認することにより行い、この結果を次の評価基準に基いて評価した。
◎:非常に明るい。 ○:明るい。
△:暗いが、光を確認できる。 ×:光を確認できない。
2)引張り試験TB (破断強度)、EB (破断伸び):
JISK6251(ダンベル形状3号型)に準拠
3)アイゾット衝撃試験:
JISK6911に準拠。
【0021】
実施例1〜6および比較例1〜4
前記試験片を用いて、前記試験法により所期の物性を求めた。その結果を以下の表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
上記表1に示される結果によると、PP(ポリプロピレン)にZnS:Cu蓄光材を加えた比較例1のもの(従来の蓄光性樹脂組成物)では、輝度が低く、また、PPとEPDM(エチレンプロピレンゴム)の熱可塑性エラストマーにZnS:Cu蓄光材を加えた比較例6のものでも、物性は良くなるが、やはり輝度が低いことがわかる。また、PP,PA6,66(ナイロン樹脂)に、SrAl2O4:Eu,Dy蓄光材を加えた比較例2〜4のものでは、輝度は向上するが、物性が悪いことがわかる。なかでも、比較例2と3を対比すると、蓄光材の量を増やすにつれて輝度は向上するが、物性がさらに悪くなることを示している。これに対して、本発明の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物を示す実施例1〜6のものでは、いずれも物性が大幅に向上し、かつ輝度も高いことがわかる。特に、蓄光材を予めゴムに混合した場合の実施例3のものでは、さらに物性が良くなったことを示している。また、実施例1および2のものを対比すると、蓄光材の量を増すにつれて物性の低下はあまりなくて、かつ大幅な輝度の向上がみられた。
【0024】
【発明の効果】
本発明に従った、特定の熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴム組成物を分散相とする熱可塑性エラストマーに所定の蓄光性蛍光体を配合した蓄光性熱可塑性エラストマー組成物によれば、十分な機械的強度や耐久性、耐摩耗性、柔軟性を有している上に発光輝度、残光時間に優れたものを得ることができ、それにより、この蓄光性熱可塑性エラストマー組成物は、暗所、夜間などの視認性に優れ、また意匠的効果を奏する各種エラストマー応用製品に有効に使用することができる。
Claims (4)
- オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂およびイミド系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴム組成物を分散相とする熱可塑性エラストマー100重量部に対して、蓄光性蛍光体を5〜50重量部配合してなる蓄光性熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記蓄光性蛍光体がSrAl2O4:Eu,Dy、Sr4Al14O25:Eu,Dy、CaAl2O4:Eu,Nd、SrAl2O4:Eu、および m(Sr1−XEuX)O・nAl2O3・yB2O3(1≦m≦5、1≦n≦8、0.001≦x≦0.1、0.005≦y≦0.35)の群より選ばれる少なくとも1種であり、かつ放射性物質を含まないことを特徴とする、請求項1に記載の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物。
- 分散相となる前記ゴム組成物が、混練中に動的加硫されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記熱可塑性エラストマー組成物に、シリカ、タルク、クレイおよび炭酸カルシウムなどの群から運ばれる無機フィラーが20重量部以下配合されているか、または全く配合されていないことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄光性熱可塑性エラストマー組成物。
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