JP4030116B2 - コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート - Google Patents

コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート Download PDF

Info

Publication number
JP4030116B2
JP4030116B2 JP2003406022A JP2003406022A JP4030116B2 JP 4030116 B2 JP4030116 B2 JP 4030116B2 JP 2003406022 A JP2003406022 A JP 2003406022A JP 2003406022 A JP2003406022 A JP 2003406022A JP 4030116 B2 JP4030116 B2 JP 4030116B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
concrete
component
chemical formula
graft copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003406022A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005162559A (ja
Inventor
和政 井上
敏男 米澤
健郎 三井
陽作 池尾
光男 木之下
順司 稲垣
豊司 三浦
伸二 玉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Takenaka Corp
Original Assignee
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Takenaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takemoto Oil and Fat Co Ltd, Takenaka Corp filed Critical Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Priority to JP2003406022A priority Critical patent/JP4030116B2/ja
Publication of JP2005162559A publication Critical patent/JP2005162559A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4030116B2 publication Critical patent/JP4030116B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

本発明はコンクリート用多機能混和剤及びコンクリートに関する。近年、コンクリートの高品質化には、1)経時的な低下の少ない優れた流動性を有すること、2)得られる硬化体が優れた初期強度を有すること、3)得られる硬化体の乾燥収縮率が低いこと、4)得られる硬化体の自己収縮率が低いこと、5)得られる硬化体が凍結融解作用に対する強い抵抗性を有すること、6)得られる硬化体の中性化速度が遅いこと、以上の1)〜6)の多機能が同時に要求されるようになっている。本発明は、かかる多機能をコンクリートへ同時に付与することができるコンクリート用多機能混和剤及びかかる多機能を同時に有するコンクリートに関する。
従来、コンクリートに経時的な低下の少ない優れた流動性を付与するコンクリート用混和剤として、ポリカルボン酸系化合物を用いた各種の分散剤が知られている(例えば特許文献1〜3参照)。また得られる硬化体の乾燥収縮を低減するコンクリート用混和剤として各種の乾燥収縮低減剤が知られている(例えば特許文献4〜6参照)。更にコンクリートに経時的な低下の少ない優れた流動性を付与すると共に該コンクリートから得られる硬化体の乾燥収縮を低減するコンクリート用混和剤も知られている(例えば特許文献7〜10参照)。
ところが、これら従来のコンクリート用混和剤には、これらを単独で用いる場合はいうまでもなく、これらを併用しても、近年においてコンクリートの高品質化に要求されているところの前記したような多機能を同時に充足できないという問題がある。
特開昭58−74552号公報 特開昭63−285140号公報 特開平1−226757号公報 特公昭59−3430号公報 特開平2−307849号公報 特表2001−518871号公報 特開平8−268741号公報 特開2000−34151号公報 特開2001−10853号公報 特開2001−48620号公報
本発明が解決しようとする課題は、1)経時的な低下の少ない優れた流動性を有すること、2)得られる硬化体が優れた初期強度を有すること、3)得られる硬化体の乾燥収縮率が低いこと、4)得られる硬化体の自己収縮率が低いこと、5)得られる硬化体が凍結融解作用に対する強い抵抗性を有すること、6)得られる硬化体の中性化速度が遅いこと、以上の1)〜6)の多機能をコンクリートへ同時に付与することができるコンクリート用多機能混和剤及びかかる多機能を同時に有するコンクリートを提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、コンクリート用多機能混和剤としては、特定の2成分がそれぞれ所定割合から成るものが正しく好適であり、またコンクリートとしてはかかるコンクリート用多機能混和剤をセメントに対し所定割合となるよう加えたものが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記のA成分及びB成分から成り且つ該A成分を10〜98重量%及び該B成分を2〜90重量%含有して成ることを特徴とするコンクリート用多機能混和剤に係る。
A成分:1)下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体、2)更に下記の第3工程を経て得られるグラフト共重合体の塩、以上の1)及び2)から選ばれる一つ又は二つ以上。
第1工程:無水マレイン酸と下記の化1で示される単量体とを合計で95モル%以上含有し且つ無水マレイン酸/該単量体=50/50〜70/30(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量5000〜70000の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、下記の化2で示されるポリエーテル化合物を0.01〜4.0重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体を得る工程。
第3工程:第2工程で得たグラフト共重合体を、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物及びアミン類から選ばれる一つ又は二つ以上で部分中和又は完全中和処理して、グラフト共重合体の塩を得る工程。
Figure 0004030116
Figure 0004030116
化1及び化2において、
:メチル基、アセチル基又は水素原子
:炭素数8〜20の脂肪族炭化水素基
:分子中に1〜150個のオキシエチレン単位又は合計2〜150個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
:分子中に合計25〜60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
B成分:下記の化3で示される1,3−ジオキサン系化合物。
Figure 0004030116
化3において、
n:1
:メチル基又は水素原子
また本発明は、前記の本発明に係るコンクリート用多機能混和剤を、セメント100重量部当たり、0.1〜5重量部の割合で加えて成ることを特徴とするコンクリートに係る。
先ず、本発明に係るコンクリート用多機能型混和剤(以下、単に本発明の混和剤という)について説明する。本発明の混和剤は、A成分及びB成分から成るものである。
本発明の混和剤に用いるA成分は、1)第1工程及び第2工程を経て得られる
グラフト共重合体、2)更に第3工程を経て得られるグラフト共重合体の塩、以上の1)及び2)から選ばれる一つ又は二つ以上である。したがってA成分には、1)前記のグラフト共重合体から選ばれる一つ又は二つ以上、2)前記のグラフト共重合体の塩から選ばれる一つ又は二つ以上、3)これらの混合物が含まれる。
第1工程は、ラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、共重合体を得る工程である。ラジカル重合性単量体混合物としては、無水マレイン酸と化1で示される単量体とを合計で95モル%以上含有し且つ無水マレイン酸/化1で示される単量体=50/50〜70/30(モル比)の割合、好ましくは55/45〜65/35(モル比)の割合で含有するものを用いる。
化1で示される単量体において、化1中のRとしては、メチル基、アセチル基又は水素原子が挙げられるが、なかでもメチル基、アセチル基が好ましい。
化1で示される単量体において、化1中のAとしては、1)分子中にオキシアルキレン単位のみで構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、2)分子中にオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン基を有する(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が挙げられ、2)の場合には、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との結合様式は、ランダム結合、ブロック結合のいずれでもよいが、1)の(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合が好ましい。またAを構成するオキシアルキレン単位の繰り返し数は1〜150とするが、10〜90とするのが好ましい。
以上説明した化1で示される単量体の具体例としては、1)α−アリル−ω−メトキシ−(ポリ)オキシエチレン、2)α−アリル−ω−メトキシ−(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン、3)α−アリル−ω−アセチル−(ポリ)オキシエチレン、4)α−アリル−ω−アセチル−(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン、5)α−アリル−ω−ヒドロキシ−(ポリ)オキシエチレン、6)α−アリル−ω−ヒドロキシ−(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン等が挙げられる。
第1工程で用いるラジカル重合性単量体混合物は、無水マレイン酸と化1で示される単量体とを合計で95モル%以上、好ましくは合計で100モル%含有するものであり、言い換えれば、他のラジカル重合性単量体を5モル%以下の範囲内で含有することができるものである。かかる他のラジカル重合性単量体としては、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸アルキル、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸塩等が挙げられる。
第1工程では、以上説明したラジカル重合性単量体混合物に通常はラジカル開始剤を加えてラジカル重合させ、重量平均分子量5000〜70000、好ましくは10000〜50000の共重合体を得る。本発明において、重量平均分子量は、GPC法によるプルラン換算の重量平均分子量を意味する。前記のラジカル重合には、1)ラジカル重合性単量体混合物を溶剤を用いないでラジカル重合する方法、2)ラジカル重合性単量体混合物をベンゼン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン等の溶剤に溶解してラジカル重合する方法が挙げられるが、1)の方法が好ましい。1)の方法は、例えば、ラジカル重合性単量体混合物を反応缶に仕込み、窒素雰囲気下で、ラジカル開始剤を加え、60〜90℃で5〜10時間ラジカル重合反応させて、共重合体を得る方法である。溶剤を用いない1)の方法でも、溶剤を用いる2)の方法でも、ラジカル重合反応を制御して所望の共重合体を得るためには、用いる場合のラジカル開始剤やラジカル連鎖移動剤の種類及び使用量、重合温度、重合時間等を適宜選択する。ここで用いるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイドロパーオキサイド等の非水系の開始剤等が挙げられる。
第2工程は、第1工程で得た共重合体に、化2で示されるポリエーテル化合物をグラフト反応してグラフト共重合体を得る工程である。
化2で示されるポリエーテル化合物において、化2中のRとしては、1)オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、ドゥオデシル基等の炭素数8〜20の飽和脂肪族炭化水素基、2)デセニル基、テトラデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基等の炭素数8〜20の不飽和脂肪族炭化水素基が挙げられるが、なかでも炭素数10〜20の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数12〜18の不飽和脂肪族炭化水素基がより好ましい。
化2で示されるポリエーテル化合物において、化2中のAは、分子中にオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。Aを構成するオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位の繰り返し数は合計で25〜60とする。以上説明した化2で示されるポリエーテル化合物は、炭素数8〜20の脂肪族アルコール1モルに対してエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを合計で25〜60モルの割合でブロック状に付加反応させる公知の方法で合成できる。
第2工程では、第1工程で得た共重合体100重量部当たり、以上説明したような化2で示されるポリエーテル化合物を0.01〜4.0重量部の割合、好ましくは、0.05〜2.0重量部の割合でグラフト反応してグラフト共重合体を得る。かかるグラフト反応には、公知の方法を適用できる。例えば、第1工程で得た共重合体と、化2で示されるポリエーテル化合物と、塩基性触媒とを反応缶に仕込み、窒素雰囲気とした後、100℃で4〜6時間グラフト反応させ、グラフト共重合体を得ることができる。ここで、塩基性触媒としては、酸無水物とアルコールとの開環エステル反応に用いる公知のものを使用できるが、なかでもアミン触媒が好ましく、低級アルキルアミンがより好ましい。
第3工程は、第2工程で得たグラフト共重合体を、塩基性化合物で部分中和又は完全中和処理して、グラフト共重合体の塩を得る工程である。かかる塩基性化合物としては、1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、2)水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、3)アンモニア、トリエタノールアミン等のアミン類が挙げられるが、アルカリ金属水酸化物が好ましい。
本発明の混和剤に用いるB成分は、化3で示される1,3−ジオキサン系化合物である。かかる1,3−ジオキサン系化合物としては、5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンにエチレンオキサイド1モルを付加することによって得られる5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン、5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンにプロピレンオキサイド1モルを付加することによって得られる5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサンが挙げられるが、なかでもA成分との相溶性が良いことから、5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサンが好ましい。
本発明の混和剤は、以上説明したようなA成分及びB成分から成るものであって、A成分を10〜98重量%、好ましくは20〜85重量%、B成分を2〜90重量%、好ましくは15〜80重量%(合計100重量%)含有して成るものである。
次に、本発明に係るコンクリート(以下、単に本発明のコンクリートという)について説明する。本発明のコンクリートは、コンクリートの基本的な調製材であるセメント、細骨材、粗骨材及び水等から成るものであって、セメント100重量部当たり、以上説明したような本発明の混和剤を0.1〜5重量部の割合で、好ましくは0.15〜3.5重量部の割合で加えて成るものである。
本発明のコンクリートの調製に用いるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントの他に、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等の各種混合セメントが挙げられる。また細骨材としては、川砂、山砂、海砂、砕砂等が挙げられ、更に粗骨材としては、川砂利、砕石、軽量骨材等が挙げられる。
本発明のコンクリートにおいて、これを硬化させた硬化体に凍結融解作用に対する強い抵抗性を充分に発揮させるためには、本発明の混和剤と共に、空気量調整剤(AE剤)を加えて、連行空気量が3〜6容量%となるようにしたAEコンクリートとするのが好ましい。かかるAE剤は、アルキルエーテルサルフェート系、ロジン系、アルキルホスフェート系等の市販品のなかから適宜選択して使用できる。
本発明のコンクリートを調製する際に、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて凝結促進剤、凝結遅延剤、防水剤、防腐剤、防錆剤等の他の添加剤を併用することができる。
以上説明した本発明には、1)経時的な低下の少ない優れた流動性を有すること、2)得られる硬化体が優れた初期強度を有すること、3)得られる硬化体の乾燥収縮率が低いこと、4)得られる硬化体の自己収縮率が低いこと、5)得られる硬化体が凍結融解作用に対する強い抵抗性を有すること、6)得られる硬化体の中性化速度が遅いこと、以上の1)〜6)の多機能をコンクリートへ同時に付与することができるという効果がある。
本発明の混和剤の実施形態としては、次の1)〜16)が挙げられる。
1)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−1)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(オキシエチレン単位の繰り返し数33、以下n=33とする)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)=60/40(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量28000の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(オキシプロピレン単位の繰り返し数43、以下m=43とする)を3重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−1)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
2)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−2)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=70)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=70)=60/40(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量42300の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−ラウリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=3)ポリオキシプロピレン(m=32)を1.5重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−2)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
3)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−3)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=10)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=10)=60/40(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量15000の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(m=43)を0.3重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−3)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
4)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−4)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=50)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=50)=60/40(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量33400の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(m=43)を0.8重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−4)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
5)下記のA成分を70重量%及びB成分を30重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−5)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=80)ポリオキシプロピレン(m=10)とスチレンとを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=80)ポリオキシプロピレン(m=10)/スチレン=58/40/2(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量47500の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−ラウリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=3)ポリオキシプロピレン(m=32)を3.5重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−5)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
6)下記のA成分を60重量%及びB成分を40重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−1)を更に下記の第3工程に供して得られるグラフト共重合体の塩(a−6)。
第3工程:グラフト共重合体(a−1)を水酸化ナトリウムで部分中和処理して、グラフト共重合体の塩(a−6)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
7)下記のA成分を60重量%及びB成分を40重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−3)を更に下記の第3工程に供して得られるグラフト共重合体の塩(a−7)。
第3工程:グラフト共重合体(a−3)を水酸化ナトリウムで完全中和処理して、グラフト共重合体の塩(a−7)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
8)下記のA成分を35重量%及びB成分を65重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−5)を更に下記の第3工程に供して得られるグラフト共重合体の塩(a−8)。
第3工程:グラフト共重合体(a−5)を水酸化ナトリウムで完全中和処理して、グラフト共重合体の塩(a−8)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
9)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−9)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)=65/35(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量22500の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(m=43)を2.0重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−9)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
10)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体(a−10)。
第1工程:無水マレイン酸とα−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)とを合計で100モル%含有し、且つ無水マレイン酸/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)=55/45(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量24000の共重合体を得る工程。
第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(m=43)を2.5重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体(a−10)を得る工程。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
11)下記のA成分を80重量%及びB成分を20重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−1)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
12)下記のA成分を65重量%及びB成分を35重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−1)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
13)下記のA成分を25重量%及びB成分を75重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−1)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
14)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−1)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサン
15)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体(a−3)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサン
16)下記のA成分を50重量%及びB成分を50重量%(合計100重量%)含有して成るコンクリート用多機能混和剤。
A成分:前記のグラフト共重合体の塩(a−6)。
B成分:5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサン
また本発明のコンクリートの実施形態としては、下記の17)が挙げられる。
17)セメント、細骨材及び粗骨材の混合物に、セメント100重量部当たり0.15〜3.5重量部の割合となる量の前記した1)〜16)のいずれかのコンクリート用多機能混和剤及び空気量調整剤(AE剤)を加えて、連行空気量を3〜6容量%としたAEコンクリート。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。なお、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は重量%を、また部は重量部を意味する。
試験区分1(A成分の合成)
・A成分としてのグラフト共重合体(a−1)の合成
無水マレイン酸157g(1.6モル)及びα−アリル−ω−メチル−ポリ(n=33)オキシエチレン1524g(1.0モル)を反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換した。反応系の温度を温水浴にて70℃に保ち、アゾビスイソブチロニトリル3gを投入し、ラジカル重合反応を開始した。更にアゾビスイソブチロニトリル5gを分割投入し、ラジカル重合反応を4時間継続して、ラジカル重合反応を完結した。得られた共重合体を分析したところ、原料換算で、無水マレイン酸/α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)=60/40(モル比)の割合で有する、重量平均分子量28000の共重合体であった。次いで、この共重合体100gと、オレイルアルコール1モル当たりエチレンオキサイド6モル及びプロピレンオキサイド43モルをブロック状に付加したα−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(m=43)3gと、触媒としてトリブチルアミン2gとを反応容器に仕込み、雰囲気を窒素置換した。反応系の温度を攪拌しながら90℃に保ち、4時間グラフト反応を続け、グラフト共重合体(a−1)を得た。
・A成分としてのグラフト共重合体(a−2)〜(a−5)、(a−9)、(a−10)及び(r−1)〜(r−5)の合成
グラフト共重合体(a−1)の合成と同様にして、グラフト共重合体(a−2)〜(a−5)、(a−9)、(a−10)及び(r−1)〜(r−5)を合成した。
・A成分としてのグラフト共重合体の塩(a−6)の合成
前記のグラフト共重合体(a−1)の40%水溶液250gを反応容器に仕込み、攪拌しながら30%水酸化ナトリウム水溶液14gを徐々に加え、部分中和処理を行なってグラフト共重合体の塩(a−6)を得た。グラフト共重合体の塩(a−6)の中和度は60%であった。
・A成分としてのグラフト共重合体の塩(a−7)の合成
前記のグラフト共重合体(a−3)の40%水溶液250gを反応容器に仕込み、攪拌しながら30%水酸化ナトリウム水溶液56gを徐々に加え、完全中和処理を行なってグラフト共重合体の塩(a−7)を得た。
・A成分としてのグラフト共重合体の塩(a−8)の合成
前記のグラフト共重合体(a−5)の40%水溶液250gを反応容器に仕込み、攪拌しながら30%水酸化ナトリウム水溶液9gを徐々に加え、完全中和処理を行なってグラフト共重合体の塩(a−8)を得た。以上で合成した各グラフト共重合体等の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0004030116
表1において、
*1:第1工程で得た共重合体100部に対してグラフト反応させた化2で示されるポリエーテル化合物等の部
*2:水酸化ナトリウム
d−1:α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=33)
d−2:α−アリル−ω−メチル−ポリオキシエチレン(n=70)
d−3:α−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=10)
d−4:α−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=50)
d−5:α−アリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=80)ポリオキシプロピレン(m=10)
e−1:スチレン
f−1:α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=6)−ポリオキシプロピレン(m=43)
f−2:α−ラウリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=3)−ポリオキシプロピレン(m=32)
dr−1:α−アリル−ω−アセチル−ポリオキシエチレン(n=160)
fr−1:α−ラウリル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=15)
fr−2:α−オレイル−ω−ヒドロキシ−ポリオキシエチレン(n=50)
試験区分2(B成分の合成)
ステンレス製オートクレーブに5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン(b−2)(スウェーデン国PERSTORP社製のPERAMIN EX−145)731g(5モル)と触媒としての水酸化カリウム2.9gを投入し、攪拌しながら溶解した。脱気と窒素圧入を繰り返して反応系を完全に窒素置換した後、反応系の温度を130℃に昇温した。次に、酸化エチレン220g(5モル)を、130〜140℃の温度に保ちながら2〜4kg/cm2の加圧条件下で、逐次圧入して1時間付加反応し、更に2時間熟成して粗生成物を得た。この粗生成物を精製処理工程に移し、ケイ酸マグネシウム系吸着材を用いてアルカリを吸着濾過処理により除去し、5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン(b−1)を得た。同様にして、5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン(b−2)にプロピレンオキサイドを付加して、5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサン(b−3)を得た。
試験区分3(コンクリート用多機能混和剤の調製)
実施例1
A成分として試験区分1で合成したグラフト共重合体(a−1)50部及びB成分として5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン(b−1)50部を混合して、コンクリート用多機能混和剤(P−1)を調製した。
実施例2〜16及び比較例1〜8
実施例1のコンクリート用多機能混和剤(P−1)と同様にして、実施例2〜16のコンクリート用多機能混和剤(P−2)〜(P−16)及び比較例1〜8のコンクリート用多機能混和剤(R−1)〜(R−8)を調製した。以上の各例で調製したコンクリート用多機能混和剤の内容を表2にまとめて示した。


























Figure 0004030116
表2において、
a−1〜a−10,r−1〜r−5:試験区分1で合成したグラフト共重合体等
b−1:5−エチル−5−ヒドロキシエトキシメチル−1,3−ジオキサン
b−2:5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン
b−3:5−エチル−5−ヒドロキシプロポキシメチル−1,3−ジオキサン
*3:ポリカルボン酸系セメント分散剤(竹本油脂社製の商品名チューポールHP−11)
*4:ナフタレンスルホン酸系セメント分散剤(竹本油脂社製の商品名ポールファイン510AN)
試験区分4(コンクリートの調製及び評価)
実施例17〜32及び比較例11〜20(コンクリートの調製)
表3に記載した調合条件で、50Lのパン型強制練りミキサーに普通ポルトランドセメント(比重=3.16、ブレーン値3300)、細骨材(大井川水系砂、比重=2.58)及び粗骨材(岡崎産砕石、比重=2.68)を順次投入して15秒間空練りした。次いで、目標スランプが18±1cm、目標空気量が4〜5%の範囲となるよう、試験区分2で調製したコンクリート用多機能混和剤及び空気量調整剤(竹本油脂社製のAE−300)を水と共に投入して練り混ぜ、各例のコンクリートを調製した。コンクリート用多機能混和剤の添加量は表4にまとめて示した。
Figure 0004030116
コンクリートの物性評価
調製した各例のコンクリートについて、空気量、スランプ、スランプ残存率を下記のように求め、結果を表4にまとめて示した。また各例のコンクリートの硬化体について、乾燥収縮率、自己収縮率、凍結融解抵抗性指数、促進中性化深さ及び圧縮強度を下記のように求め、結果を表5にまとめて示した。
・空気量:練り混ぜ直後のコンクリート及び更に90分間静置後のコンクリートについて、JIS−A1128に準拠して測定した。
・スランプ:空気量の測定と同時に、JIS−A1101に準拠して測定した。
・スランプ残存率:(90分間静置後のスランプ/練り混ぜ直後のスランプ)×100で求めた。
・乾燥収縮率:JIS−A1129に準拠し、各例のコンクリートを20℃×60%RHの調湿下で保存した材齢26週の供試体について、コンパレータ法により乾燥収縮ひずみを測定した。数値が小さいほど、収縮が小さいことを示す。
・自己収縮率:日本コンクリート工学協会の自己収縮研究委員会報告書に記載された「コンクリートの自己収縮応力試験方法(案)」に準拠し、材齢28日の供試体について自己収縮ひずみを測定した。材齢は凝結時間の始発を出発時間とした。数値が小さいほど、収縮が小さいことを示す。
・凍結融解耐久性指数:各例のコンクリートについて、JIS−A1129の付属書2に準拠して測定した値を用い、ASTM−C666−75の耐久性指数で計算した数値を示した。この数値は、最大値が100で、100に近いほど、凍結融解に対する抵抗性が優れていることを示す。
・圧縮強度:各例のコンクリートについて、JIS−A1108に準拠し、材齢7日と材齢28日で測定した。
・促進中性化深さ:各例のコンクリートについて、10×10×10cmの角型供試体の打ち込み面、底面及び両端面をエポキシ樹脂でシールし、相対湿度60%、温度20℃、炭酸ガス濃度5%の条件下で促進試験を行なった。材齢13週に供試体を順次切断し、1%フェノールフタレイン溶液を吹き付けて赤色化しない部分を中性化しない部分とし、外側からの幅を促進中性化深さとした。数値が小さいほど中性化が進まず、耐久性が優れていることを示す。











Figure 0004030116
表4において、
*5:セメント100部に対するコンクリート用多機能混和剤の添加部















Figure 0004030116

Claims (10)

  1. 下記のA成分及びB成分から成り且つ該A成分を10〜98重量%及び該B成分を2〜90重量%含有して成ることを特徴とするコンクリート用多機能混和剤。
    A成分:1)下記の第1工程及び第2工程を経て得られるグラフト共重合体、2)更に下記の第3工程を経て得られるグラフト共重合体の塩、以上の1)及び2)から選ばれる一つ又は二つ以上。
    第1工程:無水マレイン酸と下記の化1で示される単量体とを合計で95モル%以上含有し且つ無水マレイン酸/該単量体=50/50〜70/30(モル比)の割合で含有するラジカル重合性単量体混合物をラジカル重合して、重量平均分子量5000〜70000の共重合体を得る工程。
    第2工程:第1工程で得た共重合体100重量部当たり、下記の化2で示されるポリエーテル化合物を0.01〜4.0重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体を得る工程。
    第3工程:第2工程で得たグラフト共重合体を、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物及びアミン類から選ばれる一つ又は二つ以上で部分中和又は完全中和処理して、グラフト共重合体の塩を得る工程。
    Figure 0004030116
    Figure 0004030116
    (化1及び化2において、
    :メチル基、アセチル基又は水素原子
    :炭素数8〜20の脂肪族炭化水素基
    :分子中に1〜150個のオキシエチレン単位又は合計2〜150個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
    :分子中に合計25〜60個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
    B成分:下記の化3で示される1,3−ジオキサン系化合物。
    Figure 0004030116
    (化3において、
    n:1
    :メチル基又は水素原子)
  2. 第1工程が、ラジカル重合性単量体混合物を溶剤の非存在下にラジカル重合して、重量平均分子量10000〜50000の共重合体を得る工程である請求項1記載のコンクリート用多機能混和剤。
  3. 第2工程が、第1工程で得た共重合体100重量部当たり、化2で示されるポリエーテル化合物を0.05〜2.0重量部の割合でグラフト反応して、グラフト共重合体を得る工程である請求項1又は2記載のコンクリート用多機能混和剤。
  4. 第3工程が、第2工程で得たグラフト共重合体をアルカリ金属水酸化物で部分中和又は完全中和処理して、グラフト共重合体の塩を得る工程である請求項1〜3のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤。
  5. 化1で示される単量体が、化1中のRがメチル基又はアセチル基であり、またAが分子中に10〜90個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項1〜4のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤。
  6. 化2で示されるポリエーテル化合物が、化2中のRが炭素数10〜20の脂肪族炭化水素基である場合のものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤。
  7. 化3で示される1,3−ジオキサン系化合物が、化3中のRが水素原子である場合のものである請求項1〜6のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤。
  8. A成分を20〜85重量%及びB成分を15〜80重量%含有する請求項1〜のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤。
  9. セメント100重量部当たり、請求項1〜のいずれか一つの項記載のコンクリート用多機能混和剤を0.1〜5重量部の割合で加えて成ることを特徴とするコンクリート。
  10. コンクリート用多機能混和剤と共に空気量調整剤を加えて連行空気量が3〜6容量%となるようにしたAEコンクリートである請求項記載のコンクリート。
JP2003406022A 2003-12-04 2003-12-04 コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート Expired - Fee Related JP4030116B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003406022A JP4030116B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003406022A JP4030116B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005162559A JP2005162559A (ja) 2005-06-23
JP4030116B2 true JP4030116B2 (ja) 2008-01-09

Family

ID=34728523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003406022A Expired - Fee Related JP4030116B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4030116B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4979135B2 (ja) * 2008-04-28 2012-07-18 竹本油脂株式会社 セメント分散剤及びセメント組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005162559A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817837B2 (ja) 未燃カーボンを高濃度で含有するフライアッシュ用の混和剤及びコンクリート
JP3683176B2 (ja) セメント混和剤およびセメント組成物
JP4911759B2 (ja) コンクリートの調製方法
JP4829281B2 (ja) 高性能減水効果を有するセメント混和剤及びその製造方法
JP4883757B2 (ja) Aeコンクリートの製造方法及びaeコンクリート
JP4500325B2 (ja) 収縮低減性aeコンクリート組成物
EP1112984B1 (en) Anti-shrinkage agent for hydraulic material
JP4057446B2 (ja) コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート
JP3727304B2 (ja) 石膏スラリー組成物
US20060004149A1 (en) Admixture composition for hydraulic material
EP1628933A1 (en) Additive for hydraulic material and concrete composition
JP3922714B2 (ja) コンクリート用水硬性セメント組成物
JPH028983B2 (ja)
JP4111514B2 (ja) 超高強度コンクリート組成物
JP6715599B2 (ja) セメント分散性向上助剤およびセメント組成物
JP2003073157A (ja) セメント混和剤及びセメント組成物の施工方法
JP4437369B2 (ja) 水硬性材料用収縮低減剤及び水硬性材料用添加剤組成物
JP4030116B2 (ja) コンクリート用多機能混和剤及びコンクリート
JP6747962B2 (ja) セメント用添加剤およびセメント組成物
JP3819271B2 (ja) セメント混和剤及びその製造方法
JP4001327B2 (ja) 多機能型セメント分散剤及び水硬性セメント組成物
JP4012005B2 (ja) セメント添加剤用共重合体
JP2005132669A (ja) 高強度コンクリート組成物
JP3725414B2 (ja) 水硬性セメント組成物用空気量安定化剤及び水硬性セメント組成物
JP4141119B2 (ja) コンクリート用流動性低下防止剤及びコンクリートの流動性低下防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060803

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070405

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070709

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4030116

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees