JP4028306B2 - デジタル撮像装置 - Google Patents

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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • H04N23/81Camera processing pipelines; Components thereof for suppressing or minimising disturbance in the image signal generation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル撮像装置に係わり、特に、光学レンズを介して被写体像を撮影し、前記被写体像を示すデジタル画像データを取得するデジタル撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀塩カメラやデジタルカメラなどの光学レンズを通して被写体像を撮像して、被写体像を表す画像を取得する撮像装置では、レンズの屈折により取得した画像の周辺に歪みが生じてしまう。この歪みは、一般に光学歪み(ディストーション)と称され、撮像装置に用いられるレンズは、この光学歪みを打ち消すように構成されるが、ズームレンズの場合、同一のレンズ構成でテレ端及びワイド端を共に補正することは難しく、大きな光学歪みが発生し易い。また、単焦点のレンズにおいても、補正するために高価な素材レンズ或いはレンズ構成を増やすことが必要とされ、薄くて安価なレンズ構成とするのは難しく、やはり光学歪みが残ってしまう。
【0003】
銀塩カメラのように取得された画像がフイルムに記録される場合は、記録後の画像の補正は不可能であり、レンズ性能によって光学歪みが決まってしまう。一方、デジタルカメラのようにデジタルデータで画像が取得されて記録メディアに記録される場合は、記録後でも演算処理によって画像を補正することが可能である。このため、デジタルカメラの分野では、従来より、光学歪み補正に関する技術が提案されている。
【0004】
このような光学歪みを補正する技術の1つとして、特開平11−250238号公報、特開平11−250239号公報、特開平11−250240号公報、及び特開平11−252431号公報に記載されているように、補正量を近似式で表して補正する方法が挙げられる。これは、光学的歪みによる変位量は、光学中心からの距離に依存する多項式で近似表現可能であることが一般に知られており、その逆数を補正式として用いるものである。詳しくは、CPUにより、多項式に基づいて補正後の画像の各画素に対応する補正前の画像における座標を算出し、算出した座標周辺の画素データにより当該画素を補間することで補正を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、例えば、線形補間法で補間する場合は、算出した座標周辺の4つの画素データを用いた演算が必要であり、補正のための演算が複雑なため、1画素分の処理だけでもCPUでの演算量が多く、画像全体となると多大な処理時間を要するという問題があった。特に、デジタル画像データの画素数が多くなると、補正に要する時間も増えるため、デジタル撮像装置の更なる高解像度化のためには、補正処理時間の短縮化が求められている。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、光学歪みの補正に要する処理時間を短縮可能なデジタル撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光学レンズを介して被写体像を撮影し、前記被写体像を示すデジタル画像データを取得するデジタル撮像装置であって、前記デジタル画像データに含まれる光学歪みを、予め定められた所定方向の光学歪み成分と、前記所定方向と交差する方向の光学歪み成分とに分けて時系列に補正する補正手段前記補正手段による各光学歪み成分の補正前後のデジタル画像データを記憶するための記憶手段とを有し、前記補正手段は、補正前のデジタル画像データを読み出す場合と、補正後のデジタル画像データを書き込む場合とで、前記記憶手段に対して前記補正前後のデジタル画像データを読書きする方向を変更することを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、デジタル画像データに含まれる光学歪みは、補正手段により、所定方向の歪み成分の補正と、当該所定方向と交差する方向の光学歪み成分の補正との2回に分けて補正される。また、前記補正手段による各光学歪み成分の補正前後のデジタル画像データを記憶するための記憶手段を備えている。そして、前記補正手段は、補正前のデジタル画像データを読み出す場合と、補正後のデジタル画像データを書き込む場合とで、前記記憶手段に対して前記補正前後のデジタル画像データを読書きする方向も変更する。これにより、例えば線形補間法で補間する場合であれば、各成分毎の補正では、周辺の2つの画素データを用いた演算処理で済む。したがって、従来よりも簡単な演算処理だけで補正することができ、光学歪みの補正に要する処理時間を短縮できる。
また、補正処理に要する全体の処理時間をより短縮できる。
【0011】
また、上記のデジタル撮像装置においては、補正手段は、光学歪みによる変位量を光学中心からの距離に依存する多項式で近似表現し、当該多項式に基づいて補正後の画像の各画素に対応する補正前の画像における座標を算出し、算出した座標周辺の画素を示す画素データにより当該画素を補間することで補正を行えばよく、このとき用いる光学歪みを近似する多項式は、奇数次の項を省略し、偶数次の項のみの関数とするとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を主として静止画像を撮影するデジタルカメラに適用した場合について説明するが、デジタルビデオカメラのように動画像を撮影する装置にも本発明は適用可能である。
【0013】
<第1の実施の形態>
(全体構成)
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の構成を説明する。図1には、デジタルカメラ10全体の概略構成が示されている。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10は、被写体像を結像させるための光学ユニット12と、光学ユニット12の光軸後方に配設されたCCD(Charge Coupled Device)14と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ16と、デジタルカメラ10の撮影によって得られた画像や各種情報を表示するためのLCD(液晶ディスプレイ)18と、レリーズボタン、モード切替スイッチ、電源スイッチなどの撮影者によって操作される操作手段20と、を備えている。
【0015】
また、デジタルカメラ10は、入力されたデジタル信号に対して所定の処理を施してデジタル画像データを生成する信号処理プロセッサ22と、デジタルデジタル画像データの光学歪みを補正する本発明の補正装置としてのディストーション補正部24と、LCD18に対する表示を制御するLCD制御部26と、スマートメディア、ICカード、CD−R、CD−RW等の外部記録メディア28に対する各種情報の読み書きを制御するメディア制御部30と、光学ユニット12の光学ズーム倍率及び焦点を調整するA/F制御回路32と、操作手段20とのI/F(インタフェース)部34と、デジタルカメラ10の全体の制御を司るCPU(中央演算処理装置)36と、主としてCCD14による撮像によって得られたデジタル画像データを記憶する本発明のデジタル画像データ記憶手段としてのメインメモリ38と、各種プログラム、パラメータなどが予め記憶されたROM40と、を備えており、これら信号処理プロセッサ22、ディストーション補正部24、LCD制御部26、メディア制御部30、A/F制御回路32、I/F部34、CPU36、メインメモリ38、及びROM40は、バス42を介して相互に接続されている。
【0016】
光学ユニット12は、図示しないズームレンズ群及びフォーカスレンズを有し、且つそれぞれを光軸方向に移動させるレンズ移動機構を備え、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されている。光学ユニット12は、A/F制御回路32と接続されており、A/F制御回路32の制御により、所望のズーム倍率になるようにズームレンズ群が光軸方向に移動され(焦点距離可変レンズ)、レンズを通過した被写体像を示す入射光がCCD14の受光面上に結像するように、フォーカスレンズが光軸方向に移動される(オートフォーカス(AF)機構)ようになっている。これにより、CCD14では、光学ユニット12のレンズを通過した被写体像を示す入射光に基づき被写体を撮像して被写体像を示すアナログ画像信号を出力する。
【0017】
このCCD14の出力端は、A/Dコンバータ16と接続されている。すなわち、A/Dコンバータ16は、CCD14により出力された被写体像を示すアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
【0018】
A/Dコンバータ16の出力端は、信号処理プロセッサ22に接続されている。すなわち、信号処理プロセッサ22には、撮影時にCCD14によって得られた被写体像を示す画像信号が、アナログ信号からデジタル信号に変換された後、入力され、デジタル画像データとして取り扱われる。具体的には、信号処理プロセッサ22では、入力されたデジタル画像データに対して、ホワイトバランス調整、ガンマ補正、シャープネス補正等の各種補正処理、及びRGBデータをYC信号に変換するYC変換処理といった所定のデジタル信号処理を施す。信号処理プロセッサ22によりYC変換されたデジタル画像データは、補正前のデジタル画像データとして、バス42を介してメインメモリ38に一旦格納される。
【0019】
メインメモリ38には、例えばSRAMやSDRAMといった大容量のメモリを一般に用いることができる。なお、このようなメモリは、ライン方向への連続したアクセスは早いが、不連続なアドレスへのアクセスは遅いという特徴を有する。
【0020】
ディストーション補正部24は、メインメモリ38に格納された補正前のデジタル画像データの光学歪みを補正するためのものであり、詳細は後述するが、補正前のデジタル画像データをメインメモリ38から読み出して、光学歪みを補正し、補正後のデジタル画像データのメインメモリ38に書き込むようになっている。
【0021】
デジタルカメラ10では、この補正後のデジタル画像データを、図示しない圧縮伸長回路により所定の圧縮形式(例えばJPEG)により圧縮した後、メディア制御部30を介して、外部記録メディア28に記憶することができる。
【0022】
一方、LCD制御部26には、前述のLCD18が接続されており、LCD18はLCD制御部26の制御下で作動するようになっている。撮影時には、LCD制御部26は、バス42を介してメインメモリ38から補正後のデジタル画像データを読出して、LCD18に表示させる。また、画像再生時には、外部記録メディア28に記憶された再生対象とするデジタル画像データが読み出されて、図示しない圧縮伸長回路により伸長された後、LCD制御部26の制御によりLCD18に表示される。
【0023】
また、I/F部34には撮影者によって操作される各種スイッチ乃至ボタンなどの操作手段20が接続されており、CPU36では、I/F部34を介して撮影者による操作手段20の操作状況を常時把握可能であり、把握した操作状況に応じて、上記各部の動作を制御する。
【0024】
(ディストーション補正部の詳細)
次に、ディストーション補正部24について詳細に説明する。
【0025】
ディストーション補正部24は、図1、2に示すように、1ライン分の画素データを記憶するための入力ラインメモリ50と、メインメモリ38から入力ラインメモリ50へメインメモリ38に格納されているデジタル画像データを構成する水平又は垂直方向に並んだ1ライン分の画素を表す画素データをDMA(Direct Memory Access)転送するDMA入力制御部52と、演算により画像の光学歪みを各画素毎に補正する演算処理部54と、演算処理部54による演算により得られた1ライン分の補正後の画素データを記憶するための出力ラインメモリ56と、出力ラインメモリ56からメインメモリ38へ水平又は垂直方向に並んだ1ライン分の補正後の画素データのDMA転送するDMA出力制御部58と、を備えて構成されている。
【0026】
なお、画素データとは、画像を構成する各画素の色を示すデータのことであり、デジタル画像データは複数の画素データにより構成されている。
【0027】
また、入力ラインメモリ50及び出力ラインメモリ56は、必ずしも1ライン分の容量を必要とせず、複数のメモリでリングバッファとして使用して構成することも可能である。また、図1、2では、入力ラインメモリ50及び出力ラインメモリ56を物理的に異なる部材として示しているが、同一のメモリ(装置)内の互いに異なるメモリ領域を入力ラインメモリ50及び出力ラインメモリ56として用いるようにしてもよい。
【0028】
DMA入力制御部52は、バス42及び入力ラインメモリ50と接続されており、バス42を介して、メインメモリ38から1ライン分の画素データを読み取り、当該読み取った画素データを入力ラインメモリ50に書き込む。
【0029】
演算処理部54は、入力ラインメモリ50及び出力ラインメモリ56とアクセス可能に接続されており、入力ラインメモリ50の画素データを用いた演算により光学歪みを補正した補正後の画素データを生成して出力ラインメモリ56に書き込むようになっている。
【0030】
詳しくは、演算処理部54は、図2に示すように、水平又は垂直方向に1画素づつ移動するように、出力する補正後の画素データの座標(出力座標)を設定する出力座標設定部60と、出力座標設定部60で設定された出力座標に対応する補正前の画像上の座標(補正座標)を演算する座標演算処理部62と、座標演算処理部62により演算された補正座標周辺の画素データ(補正前)を入力ラインメモリ50から読み出すメモリ制御部64と、読み出された補正座標周辺の画素データにより出力座標の画素データを補間することで、補正後の画素データを生成する補間演算処理部66と、補間演算処理部66により生成された補正後の画素データを出力座標設定部60で設定された出力座標の画素データとして出力ラインメモリ56に書き込むメモリ制御部68と、を備えて構成されている。
【0031】
なお、演算処理部54には、出力座標設定部60、座標演算処理部62、メモリ制御部64、補間演算処理部66、及びメモリ制御部68として機能する回路を各々実装させてもよいし、プログラムの実行により、出力座標設定部60、座標演算処理部62、及び補間演算処理部66の各機能が構築されるようにしてもよい。
【0032】
出力座標設定部60は、出力座標を設定し、座標演算処理部62は、出力座標設定部60で出力座標が設定(変更)される度に、当該設定された出力座標に対応する補正座標を演算により算出する。
【0033】
DMA入力制御部52は、バス42及び出力ラインメモリ56と接続されており、出力ラインメモリ56から1ライン分の画素データを読み出し、当該読み出した画素データを、バス42を介して、メインメモリ38に書き込む。
【0034】
ここで、本実施の形態に係わるディストーション補正部24は、補正対象のデジタル画像データに対して、当該デジタル画像データに含まれる光学歪みを、水平方向の光学歪み成分と垂直方向の光学歪み成分とに分けて、各成分毎の補正を時系列に行うようになっている。すなわち、1つのデジタル画像データに対して、水平方向の歪みを補正する補正処理と、垂直方向の歪みを補正する補正処理との2回の補正処理が施されるようになっている。
【0035】
このため、ディストーション補正部24では、補正する光学歪み成分の方向に応じて、メインメモリ38に対して前記補正前後のデジタル画像データを読書きする方向(以下、メインメモリ38に対するデータアクセス方向)が変更されるようになっている。
【0036】
具体的には、水平方向の光学歪み成分を補正する時は、DMA入力制御部52では、メインメモリ38からデジタル画像データを水平方向に読み込んで、水平方向に並んだ1ライン分の画素データを入力ラインメモリ50に格納し、DMA出力制御部58では、出力ラインメモリ56から1ライン分の画素データを読み取って、メインメモリ38に水平方向に書き込む。
【0037】
また、垂直方向の光学歪み成分を補正する時は、DMA入力制御部52では、メインメモリ38からデジタル画像データを垂直方向に読み込んで、垂直方向に並んだ1ライン分の画素データを入力ラインメモリ50に格納し、DMA出力制御部58では、出力ラインメモリ56から1ライン分の画素データを読み取って、メインメモリ38に垂直方向に書き込む。
【0038】
<作用>
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態に係わるデジタルカメラ10では、CCD14により、光学ユニット12のレンズを通過した被写体像を示す入射光に基づいく被写体が撮像されて、被写体像を示すアナログ画像信号が取得される。このアナログ画像信号は、A/Dコンバータ16によりデジタル画像信号に変換され、信号処理プロセッサ22により、YC信号に変換されて、補正前のデジタル画像データとして、メインメモリ38に一旦格納される。
【0039】
そして、ディストーション補正部24により、メインメモリ38から補正前のデジタル画像データを読み出して光学歪みが補正された後、メインメモリ38に再度格納され(詳細後述)、この補正後のデジタル画像データがLCD制御部26を通じてLCD18に表示されたり、メディア制御部30を通じて、外部記録メディア28に記録されたりする。なお、LCD18への表示の際には補正前のデジタル画像データを用い、撮像した被写体像が直ちに表示されるようにしてもよい。
【0040】
(光学歪み補正処理)
次に、図3乃至図5のフローチャートを参照して、ディストーション補正部24により実行される光学歪み補正処理について説明する。以下では、ディストーション補正部24において、最初に水平方向の光学歪み成分を補正した後、垂直方向の光学歪み成分を補正する場合を例に説明する。なお、補正順序は逆でもよい。また、以下では、デジタル画像データの水平方向をx方向、垂直方向をy方向とし、x方向にm画素、y方向にn画素が2次元配列された、所謂m×n画素の画像サイズのデジタル画像データを補正する場合を例に説明する。
【0041】
図3には、光学歪みを補正するために行われるディストーション補正部24の処理が示されている。図3に示すように、ディストーション補正部24では、まず、水平方向の光学歪み成分の補正を行うために、ステップ100において、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力y座標のカウンタ値を初期化する(y=0)。
【0042】
続いてステップ102では、DMA入力制御部52により、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データを、出力座標設定部60で設定されている出力y座標の位置にある画素を水平方向(すなわちx方向)にスキャンして、水平方向に並んだ1ライン分の画素データを読み取って、入力ラインメモリ50に格納する。なお、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データのx、y座標を用いて、このとき読み取った画素データをDsource(x、y)で表すと、入力ラインメモリ50には、画素データDsource(0、y)〜D(m−1、y)が格納されることになる。
【0043】
そして、次のステップ104で、演算処理部54により、入力ラインメモリ50に読み込んだ1ライン分の画素について、図4に示す水平方向補正演算処理が開始される。
【0044】
この水平方向演算処理では、図4に示すように、まず、ステップ140において、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力x座標のカウンタ値を初期化する(x=0)。そして、次のステップ142では、座標演算処理部62により、出力座標設定部60で設定されている出力座標(x、y)に対応する補正座標(X,y)が演算される。
【0045】
一般に、光学歪みによる歪み率を表す関数Fは、画像上の光学中心に対応する位置(以下、中心座標)からの距離dの多次元関数で近似表現することができることが知られており、ここでは、一例として、次式(1)で示す4次関数で表わす。
【0046】
F(d)=α×d4+β×d2 …(1)
ただし、d:光学中心からの距離、α、β:係数、である。
【0047】
したがって、出力座標を(x、y)とした場合に(x、yは整数)、これに対応する補正座標(X,Y)は、以下の式(2)で表される。
【0048】
(X,Y)=(x×F(d)、y×F(d))、d=(x2+y21/2…(2)
なお、上記式(1)において奇数次の項を省略し、偶数次の項のみの関数としたのは、式(2)からも分かるように、奇数次の項が含まれると光学中心からの距離dの演算に平方根の計算が必要となり、座標演算部の回路で組む場合に、ハード構成が複雑になるためである。すなわち、奇数次の項を省略して偶数次の項のみの関数でこのように光学歪みを表わすことで、平方根の計算を回避し、回路構成の簡素化を図ることができる。
【0049】
ところで、水平方向補正演算処理中は、水平方向(x方向)の歪みについてのみ考えるため、座標演算処理部62では、補正座標のx座標値Xのみ求め、y座標については、出力座標のy座標値yをそのまま用いる。
【0050】
以下、座標値Xの演算について詳しく説明する。図6に示すように、画像上の光学中心に対応する中心座標を(i,j)とすると、出力座標(x,y)の中心座標からの距離dの2乗は、Δx=|x−i|、Δy=|y−j|として、
2=Δx2+Δy2 …(3)
となる。ここで、画像サイズに寄らずに適用可能とするために、中心座標からの距離の最大値が「1」となるように、次式(4)のように距離dの2乗を正規化する。
【0051】
2=d2/SF …(4)
ただし、SFは正規化係数、である。
【0052】
続いて、次式(5)のように、式(4)で求めた正規化した距離dの2乗を用いて、距離dの4乗の項を求める。
【0053】
4=d2×d2 …(5)
このように式(4)、(5)により求めたd2、d4を式(1)に代入すれば、出力座標(x、y)における歪み率F(d)を求めることができる。
【0054】
次に、補正量を「0」とする位置を、次式(6)のように調整値をγとして調整し、
F(d)=F(d)+γ …(6)
次式(7)のように、調整後の歪み率F(d)を用いて補正画素数Δxdを求める。
【0055】
Δxd=Δx×F(d) …(7)
これにより、補正座標(X、y)のx座標値Xは、
x<iの場合、X=x+Δxd
x≧iの場合、X=x−Δxd…(8)
と求められる。
【0056】
このようにして、補正座標(X,y)を求めたら、次のステップ144では、メモリ制御部64により、入力ラインメモリ50から求められた補正座標(X、y)周辺の画素データを読み出し、補間演算処理部66により、読み出したデジタル画像データを用いた補間により、光学歪みを補正した補正後の出力座標(x、y)の画素データDdist(x、y)を求める。補間方法としては、最近房補間法、線形補間法、3次折りたたみ補間法などを適用可能である。以下では、線形補間法を採用した場合について説明する。
【0057】
メモリ制御部64では、補正座標(X,y)の周辺画素として、補正座標に対してx方向前後にある画素データ、具体的には、Xの整数部をintXとして、Dsource(intX、y)、Dsource(intX+1、y)を入力ラインメモリ50から読み出す。補間演算処理部66では、次式(9)のように、補正座標(X、y)の画素データDsource(X、y)として、読み出した補正座標のx方向前後にある画素データDsource(intX、y)、Dsource(intX+1、y)の補正座標との距離に応じて重み付けした重み付け平均を求める。
【0058】
Dsource(X、y)=CF1×Dsource(intX、y)+CF2×Dsource(intX+1、y) …(9)
ただし、CF1=1−CF2、CF2=X−intX、である。
【0059】
そして、補間演算処理部66では、求めた画素データDsource(X、y)を補正後の出力座標(x、y)の画素データDdist(x、y)として出力する。すなわち、
Ddist(x、y)=Dsource(X、y) …(10)
となる。これにより、補正後の出力座標(x、y)の画素データDdist(x、y)が得られる。
【0060】
次のステップ146では、このようにして補間演算処理部66の演算により得られた画素データDdist(x、y)を、メモリ制御部68により、出力座標(x、y)の画素データとして、出力ラインメモリ56に格納し、次のステップ148では、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力x座標のカウンタ値をインクリメントする(x=x+1)。
【0061】
そして、水平方向に並んだ1ライン分の全画素について処理が終了する(すなわちx=mになる)まで、次のステップ150で否定判定されて、ステップ142に戻り、次の画素について同様の処理を行う。これにより、前述のステップ102で読み込んだ1ライン分の各画素について、水平方向の光学歪み成分が補正され、補正後の画素データDdist(0、y)〜Ddist(m−1、y)が出力ラインメモリ56に順次格納されていく。そして、入力ラインメモリ50に読み込まれた水平方向に並んだ1ライン分の全画素について処理が終了したら、当該1ライン分の画素についての水平方向補正演算処理は終了する。
【0062】
一方、ディストーション補正部24では、図3に示すように、水平方向補正演算処理を開始した後は、ステップ106に進み、DMA出力制御部58により、出力ラインメモリ56に順次格納された1ライン分の補正後の画素データを読み取って、メインメモリ38に水平方向にスキャンしながら水平方向に並んだ1ライン分の画素データとして書込む。このとき、補正前のデジタル画像データにおける出力座標設定部60で設定されている出力y座標の水平方向に並んだ画素データ上に上書きするようになっている。すなわち、メインメモリ38に記憶されているデジタル画像データは、画素データDsource(0、y)〜D(m−1、y)が、補正後の画素データDdist(0、y)〜Ddist(m−1、y)に更新される。
【0063】
続いてステップ108で、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力y座標のカウンタ値をインクリメントして(y=y+1)する。そして、デジタル画像データの全ラインについて処理が終了(すなわちy=nになる)まで、次のステップ110で否定判定されて、ステップ102に戻り、次のラインについて同様の処理を行う。デジタル画像データの全ラインについて処理が終了すると、デジタル画像データの水平方向の光学歪み成分の補正が完了して、このとき、メインメモリ38には、水平方向の光学歪み成分補正されたデジタル画像データが格納されている。
【0064】
そして、ディストーション補正部24では、次に、垂直方向の光学歪み成分の補正するために、ステップ112に進み、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力x座標のカウンタ値を初期化する(x=0)。
【0065】
続いてステップ114では、DMA入力制御部52により、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データを、出力座標設定部60で設定されている出力x座標の位置にある画素を垂直方向(すなわちy方向)にスキャンして、垂直方向に並んだ1ライン分の画素データを読み取って、入力ラインメモリ50に格納する。なお、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データのx、y座標を用いて、このとき読み取った画素データをDsource(x、y)で表すと、入力ラインメモリ50には、画素データDsource(x、0)〜D(x、n−1)が格納されることになる。
【0066】
そして、次のステップ116で、入力ラインメモリ50に読み込んだ1ライン分の画素について、図5に示す垂直方向補正演算処理が開始される。この垂直方向演算処理は、前述の水平方向演算処理で水平方向(x方向)について考えていたことを垂直方向(y方向)に変えるだけであるため、以下では簡単に説明する。
【0067】
垂直方向演算処理では、図5に示すように、まず、ステップ160において、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力y座標のカウンタ値を初期化する(y=0)。そして、次のステップ162では、座標演算処理部62により、出力座標設定部60で設定されている出力座標(x、y)に対応する補正座標(x,Y)が演算される。
【0068】
なお、垂直方向補正演算処理中は、垂直方向(x方向)の歪みについてのみ考えるため、座標演算処理部62では、補正座標のy座標値Yのみ求め、x座標については、出力座標のx座標値xをそのまま用いる。補正座標のy座標値Yは、前述の式(3)〜(6)により、補正量を「0」とする位置を調整した歪み率F(d)を求めた、次式(11)のように、この調整後の歪み率F(d)を用いて補正画素数Δydを求める。
【0069】
Δyd=Δy×F(d) …(11)
これにより、補正座標(x、Y)のy座標値Yは、
y<jの場合、Y=y+Δyd
y≧jの場合、Y=y−Δyd…(12)
と求められる。
【0070】
このようにして、補正座標(x,Y)を求めたら、次のステップ164では、メモリ制御部64により、入力ラインメモリ50から求められた補正座標(x、Y)周辺の画素データを読み出し、補間演算処理部66により、読み出したデジタル画像データを用いた補間により、光学歪みを補正した補正後の出力座標(x、y)の画素データDdist(x、y)を求める。
【0071】
メモリ制御部64では、補正座標(x,Y)の周辺画素として、補正座標に対してy方向前後にある画素データ、具体的には、Yの整数部をintYとして、Dsource(x、intY)、Dsource(x、intY+1)を入力ラインメモリ50から読み出す。補間演算処理部66では、次式(12)のように、画素データDsource(x、Y)を求める。
【0072】
Dsource(x、Y)=CF3×Dsource(x、intY)+CF4×Dsource(x、intY+1) …(12)
ただし、CF3=1−CF3、CF4=Y−intY、である。
【0073】
そして、補間演算処理部66では、求めた画素データDsource(x、Y)を補正後の出力座標(x、y)の画素データDdist(x、y)として、すなわち、
Ddist(x、y)=Dsource(x、Y) …(13)
として出力し、次のステップ166で、メモリ制御部68により、この画素データDdist(x、y)を、出力座標(x、y)の画素データとして出力ラインメモリ56に格納し、次のステップ168で、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力y座標のカウンタ値をインクリメントする(y=y+1)。
【0074】
そして、垂直方向に並んだ1ライン分の全画素について処理が終了する(すなわちy=nになる)まで、次のステップ170で否定判定されて、ステップ162に戻り、次の画素について同様の処理を行う。これにより、前述のステップ114で読み込んだ1ライン分の各画素について、垂直方向の光学歪み成分が補正され、補正後の画素データDdist(x、0)〜Ddist(x、n−1)が出力ラインメモリ56に順次格納されていく。そして、垂直方向に並んだ1ライン分の全画素について処理が終了したら、当該1ライン分の画素についての垂直方向補正演算処理は終了する。
【0075】
一方、ディストーション補正部24では、図3に示すように、垂直方向補正演算処理を開始した後は、ステップ118に進み、DMA出力制御部58により、出力ラインメモリ56に順次格納される1ライン分の補正後の画素データを読み取って、メインメモリ38に垂直方向にスキャンしながら垂直方向に並んだ1ライン分の画素データとして書込む。このとき、補正前のデジタル画像データにおける出力座標設定部60で設定されている出力x座標の水平方向に並んだ画素データ上に上書きするようになっている。すなわち、メインメモリ38に記憶されているデジタル画像データは、画素データDsource(x、0)〜D(x、n−1)が、補正後の画素データDdist(x、0)〜Ddist(x、n−1)に更新される。
【0076】
続いてステップ120で、出力座標設定部60で出力座標を設定するための出力x座標のカウンタ値をインクリメントして(x=x+1)する。そして、デジタル画像データの全ラインについて処理が終了(すなわちx=mになる)まで、次のステップ122で否定判定されて、ステップ114に戻り、次のラインについて同様の処理を行う。デジタル画像データの全ラインについて処理が終了すると、垂直方向の光学歪み成分の補正が終わり、ディストーション補正部24の処理は終了する。
【0077】
上記のように処理することにより、ディストーション補正部24では、まず、図7(A)に示すように、メインメモリ38に格納されているCCD14の撮影により取得された光学歪みを有するデジタル画像データ(補正前のデジタル画像データ)を水平方向にスキャンして読み出して、当該デジタル画像データに対して水平方向の光学歪み成分の補正を施して、メインメモリ38に水平方向にスキャンして書込むことができ、メインメモリ38に水平方向の光学歪み成分を補正後のデジタル画像データを向きを変えずに格納することができる。次に、図7(B)に示すように、水平方向の光学歪み成分の補正後のデジタル画像データを垂直方向にスキャンして読み出して、当該デジタル画像データに対して垂直方向の光学歪み成分の補正を施して、メインメモリ38に垂直方向にスキャンして書込むことができ、メインメモリ38に垂直方向の光学歪み成分を補正後のデジタル画像データを変えずに格納することができる。したがって、メインメモリ38には、最終的に、水平方向の光学歪み成分及び垂直方向の光学歪み成分が補正されたデジタル画像データが格納される。
【0078】
このように、本実施の形態では、デジタル画像データに含まれる光学歪みを、水平方向の光学歪み成分の補正と、垂直方向の光学歪み成分の補正との2回に分けて補正するようになっており、ディストーション補正部24では、上記式(3)〜(13)に示した如く、線形補間法で補間する場合は、各成分毎の補正では、周辺の2つの画素データを用いた演算処理で済み、従来よりも簡単な演算処理だけで補正することができ、光学歪みの補正に要する処理時間を短縮できる。
【0079】
また、ディストーション補正部24では、DMA入力制御部52によりメインメモリ38から水平又は垂直方向に読み取った1ライン内の画素データで、当該1ライン内の各画素の水平又は垂直方向の光学歪み成分を補正することができ、ディストーション補正部24のメモリ容量(入力ラインメモリ50、出力ラインメモリ56のメモリ容量)を小さくすることができる。
【0080】
また、特に第1の実施の形態では、ディストーション補正部24において、補正を行う光学歪み成分の方向に応じて、メインメモリ38に対するデータアクセス方向を変更することで、各方向(水平方向、垂直方向)の光学歪み成分の補正を行うようにしたことにより、各方向の光学歪み成分を補正後のデータをメインメモリ38の当該補正前のデータに上書きすることができ、メインメモリ38のメモリ容量の削減効果も有する。
【0081】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同様でよいため、ここでは説明を省略する。ただし、第2の実施の形態では、DMA入力制御部52及びDMA出力制御部58各々のメインメモリ38に対するデータアクセス方向が、水平又は垂直方向に固定されており、補正を行う光学歪み成分の方向に係わらず変更されないようになっている点が異なる。
【0082】
具体的には、図8に示すように、DMA入力制御部52のメインメモリ38に対するデータアクセス方向を水平方向とし、DMA入力制御部52では、メインメモリ38からデジタル画像データを水平方向に読み込んで、水平方向に並んだ1ライン分の画素データを入力ラインメモリ50に格納するようになっている。また、DMA出力制御部58のメインメモリ38に対するデータアクセス方向を垂直方向とし、DMA出力制御部58では、出力ラインメモリ56から1ライン分の画素データを読み取って、メインメモリ38に垂直方向に書き込むようになっている。なお、DMA入力制御部52及びDMA出力制御部58のデータアクセス方向の組合せは逆でもよい。
【0083】
次に、図9を参照して、第2の実施の形態に係わるディストーション補正部24により実行される光学歪み補正処理について説明する。なお、図9では、図3と同一の処理については同一のステップ番号を付与して示しており、以下では詳細な説明を省略する。
【0084】
図9に示すように、ディストーション補正部24では、まず、ステップ100において、出力座標設定部60で出力y座標のカウンタ値を初期化し(y=0)、次のステップ102で、DMA入力制御部52により、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データを水平方向(すなわちx方向)にスキャンして、水平方向に並んだ1ライン分の画素データDsource(0、y)〜Dsource(m−1、y)を読み取って、入力ラインメモリ50に格納して、続いてステップ104で、図4に示した水平方向補正演算処理が開始される。これにより、読み込んだ1ライン分各画素について、水平方向の光学歪み成分が補正され、補正後の画素データDdist(0、y)〜Ddist(m−1、y)が出力ラインメモリ56に順次格納されていく。
【0085】
ディストーション補正部24は、水平方向補正演算処理を開始した後は、ステップ106Aに進み、DMA出力制御部58により、出力ラインメモリ56に順次格納される1ライン分の補正後の画素データを読み取って、メインメモリ38に垂直方向にスキャンしながら垂直方向に並んだ1ライン分の画素データとして書込む。すなわち、1ライン分の補正後の画素データは、90度回転されてメインメモリ38に格納されるようになっている。
【0086】
なお、このとき、補正前のデジタル画像データとは別の領域に書込むようになっている(上書き禁止)。すなわち、第2の実施の形態では、各方向の光学歪み成分を補正後のデータをメインメモリ38の当該補正前のデータに上書きすることはできないので、第1の実施の形態よりもメインメモリ38のメモリ容量は多く必要とする。
【0087】
続いてステップ108で、出力座標設定部60で出力y座標のカウンタ値をインクリメントして(y=y+1)してから、デジタル画像データの全ラインについて処理が終了する(すなわちy=nになる)まで、次のステップ110で否定判定されて、ステップ102に戻り、次のラインについて同様の処理を行う。デジタル画像データの全ラインについて処理が終了すると、水平方向の光学歪み成分の補正が終わり、デジタル画像データの水平方向の光学歪み成分の補正が終わり、このとき、メインメモリ38には、水平方向の光学歪み成分補正されたデジタル画像データが90度回転されて格納されている。
【0088】
続いて、ディストーション補正部24では、ステップ112で、出力座標設定部60で出力x座標のカウンタ値を初期化し(x=0)、次のステップ114Aで、DMA入力制御部52により、メインメモリ38に格納されているデジタル画像データを水平方向(すなわちx方向)にスキャンして、水平方向に並んだ1ライン分の画素データを読み取って入力ラインメモリ50に格納する。このとき、デジタル画像データは前述したようにメインメモリ38に90度回転されて格納されているため、この水平方向のスキャンにより、未回転状態でのデジタル画像データにおける画素データDsource(x、0)〜D(x、n−1)が読み取られて、入力ラインメモリ50に格納されることになる。そして、ステップ116で、図5に示した垂直方向補正演算処理が開始される。
【0089】
これにより、読み込んだ1ライン分各画素について、垂直方向の光学歪み成分が補正され、補正後の画素データDdist(x、0)〜Ddist(x、n−1)が出力ラインメモリ56に順次格納されていく。
【0090】
ディストーション補正部24は、垂直方向補正演算処理を開始した後は、ステップ118に進み、DMA出力制御部58により、出力ラインメモリ56に順次格納される1ライン分の補正後の画素データを読み取って、メインメモリ38に垂直方向にスキャンしながら垂直方向に並んだ1ライン分の画素データとして書込む。すなわち、1ライン分の補正後の画素データは、90度回転(水平方向の光学歪み成分の補正後の画素データを書込む際の回転方向を正とすると、この回転は−90度)されて格納されるようになっている。
【0091】
なお、このとき、当該垂直方向の光学歪み成分の補正前のデジタル画像データ(すなわち水平方向の光学歪み成分の補正後のデジタル画像データ)とは別の領域に書込むようになっており(上書き禁止)、本実施の形態では、メインメモリ38のメモリ容量削減のために、水平方向の光学歪み成分の補正前のデジタル画像データに上書きするようになっている。
【0092】
続いてステップ120で、出力座標設定部60で出力x座標のカウンタ値をインクリメントして(x=x+1)してから、デジタル画像データの全ラインについて処理が終了する(すなわちx=mになる)まで、次のステップ122で否定判定されて、ステップ114に戻り、次のラインについて同様の処理を行う。デジタル画像データの全ラインについて処理が終了すると、垂直方向の光学歪み成分の補正も終わり、ディストーション補正部24の処理は終了する。
【0093】
上記のようにDMA入力制御部52、DMA出力制御部58のメインメモリ38に対するデータアクセス方向をそれぞれ水平方向、垂直方向に固定して処理することにより、ディストーション補正部24では、まず、図10(A)に示すように、メインメモリ38に格納されていたCCD14の撮影により取得された光学歪みを有するデジタル画像データ(補正前のデジタル画像データ)を水平方向にスキャンして読み出して、当該デジタル画像データに対して水平方向の光学歪み成分の補正を施して、メインメモリ38に垂直方向にスキャンして書込むことができ、補正後のデジタル画像データを90度回転して格納することができる。次に、図10(B)に示すように、水平方向の光学歪み成分の補正後のデジタル画像データを水平方向にスキャンして読み出して、当該デジタル画像データに対して垂直方向の光学歪み成分の補正を施して、メインメモリ38に垂直方向にスキャンして書込むことができ、メインメモリ38に補正後のデジタル画像データを−90度回転して格納することができる。したがって、メインメモリ38には、最終的に、水平方向の光学歪み成分及び垂直方向の光学歪み成分が補正されたデジタル画像データが本来のデジタル画像データの向きで格納される。
【0094】
このように、第2の実施の形態では、DMA入力制御部52及びDMA出力制御部58各々のメインメモリ38に対するデータアクセス方向を固定し、補正を行う光学歪み成分の方向に係わらずデータアクセス方向を変更しないようにしても、デジタル画像データに含まれる光学歪みを、水平方向の光学歪み成分の補正と、垂直方向の光学歪み成分の補正の2回に分けて補正することができ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0095】
特に、第2の実施の形態では、メインメモリ38からのデータ読み込みは水平方向にデータアクセスして行い、メインメモリ38へのデータ書き込みは垂直方向にデータアクセスして行うことにより、メインメモリ38は、水平方向のデータアクセスの方が垂直方向のデータアクセスよりも速いという特徴を有しているため、演算処理部54による演算処理(水平方向又は垂直方向補正演算処理)時間に対するDMA入力制御部52及びDMA出力制御部58によるデータ転送時間を、水平方向及び垂直方向の光学歪み成分の補正を通じて平均化することができ、第1の実施の形態よりも、補正処理に要する全体の処理時間を短縮できるという効果がある。
【0096】
すなわち、第1の実施の形態では、図11(A)のように、水平方向の光学歪み成分を補正する場合は、メインメモリ38に対して水平方向にデータアクセスして画素データを読み書きするため、画素データの読み書き両方とも高速に行われるため、水平方向の光学歪み成分の補正に要する時間は、演算処理部54による演算処理時間により決まるが、垂直方向の光学歪み成分を補正する場合は、メインメモリ38に対して垂直方向にデータアクセスして画素データを読み書きするため、画素データの読み書き両方に時間が長くかかるため、その分だけ垂直方向の光学歪み成分の補正に要する時間が長くなる。
【0097】
これに対して、第2の実施の形態では、図11(B)のように、水平方向及び垂直方向の何れの光学歪み成分を補正する場合も、メインメモリ38からの画素データの読み込みは高速で、画素データの書き込みは低速で行われるため、図11(A)との比較により分かるように、結果として、補正処理に要する全体の処理時間を短くすることができる。
【0098】
【発明の効果】
上記に示したように、本発明は光学歪みの補正に要する処理時間を短縮できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係わるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】 第1の実施の形態に係わるディストーション補正部の演算処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態に係わるディストーション補正部で実行される処理(光学歪み補正処理)を示すフローチャートである。
【図4】 第1の実施の形態に係わるディストーション補正部の演算処理部で実行される水平方向補正演算処理を示すフローチャートである。
【図5】 第1の実施の形態に係わるディストーション補正部の演算処理部で実行される垂直方向補正演算処理を示すフローチャートである。
【図6】 第1の実施の形態に係わる演算処理部による出力座標からの補正座標の演算を説明するための概念図である。
【図7】 第1の実施の形態に係わるディストーション補正部による、(A)は、水平方向の光学歪み成分の補正前後のデジタル画像データ、(B)は、垂直方向の光学歪み成分の補正による補正前後のデジタル画像データを示す概念図である。
【図8】 第2の実施の形態に係わるディストーション補正部の演算処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図9】 第2の実施の形態に係わるディストーション補正部で実行される処理(光学歪み補正処理)を示すフローチャートである。
【図10】 第2の実施の形態に係わるディストーション補正部による、(A)は、水平方向の光学歪み成分の補正前後のデジタル画像データ、(B)は、垂直方向の光学歪み成分の補正による補正前後のデジタル画像データを示す概念図である。
【図11】 (A)は、第1の実施の形態における補正処理、(B)は、第2の実施の形態における補正処理に要する時間を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
12 光学ユニット
14 CCD
24 ディストーション補正部
38 メインメモリ
42 バス
50 入力ラインメモリ
52 入力制御部
54 演算処理部
56 出力ラインメモリ
58 出力制御部
60 出力座標設定部
62 座標演算処理部
64 メモリ制御部
66 補間演算処理部
68 メモリ制御部

Claims (1)

  1. 光学レンズを介して被写体像を撮影し、前記被写体像を示すデジタル画像データを取得するデジタル撮像装置であって、
    前記デジタル画像データに含まれる光学歪みを、予め定められた所定方向の光学歪み成分と、前記所定方向と交差する方向の光学歪み成分とに分けて時系列に補正する補正手段
    前記補正手段による各光学歪み成分の補正前後のデジタル画像データを記憶するための記憶手段とを有し、
    前記補正手段は、補正前のデジタル画像データを読み出す場合と、補正後のデジタル画像データを書き込む場合とで、前記記憶手段に対して前記補正前後のデジタル画像データを読書きする方向を変更することを特徴とするデジタル撮像装置。
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