JP4028122B2 - Ni基超合金、その製造方法およびガスタービン部品 - Google Patents

Ni基超合金、その製造方法およびガスタービン部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリープ強度および耐高温腐食性に優れたNi基超合金およびその製造方法、また、このNi基超合金を適用したガスタービン部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンの高効率化にともなう燃焼温度の上昇により、タービン動静翼にはクリープ寿命の向上が求められてきている。クリープ寿命の向上を図るために、タービン動静翼は、従来使用されてきた普通鋳造翼から応力軸方向の結晶粒界を無くし高温強度を高めた一方向凝固動翼、さらに結晶粒界を消失させることにより、熱処理特性を低下させる原因であった粒界強化元素を除去し、最適な熱処理によりγ′の析出率を高めることで、高温でのクリープ特性を更に向上させた単結晶動翼へと変化してきた。また、単結晶動翼においてもReを含まないCMSX−2(米国特許第4,582,548号)、Rene’N4(米国特許第5,399,313号)、PWA1480(米国特許第4,209,348号)およびPWA1483(英国特許212812A)などの第1世代の単結晶合金から、Reを3%程度含むCMSX−4(米国特許第4,643,782号)、PWA1484(米国特許第4,719,080号)およびRene’N5(特開平5−59474)などの第2世代の単結晶合金、さらに、Reを5〜6%程度含むCMSX−10(特開平7−138683)等の第3世代の単結晶合金へと開発が行われてきた。これは主として航空機用ジェットエンジン、小型ガスタービンの分野で目ざましく進歩してきた技術であるが、産業用の大型ガスタービンにおいても燃焼効率の向上を目的とした高温化により、技術の転用が図られてきている。
【0003】
すでに、1500℃級産業用ガスタービンには第2世代の単結晶合金が使用されており、さらに次世代ガスタービンには第3世代の単結晶合金並の強度が要求されると考えられる。しかしながら第3世代の単結晶合金は、クリープ特性が向上した反面、相安定性が悪く長時間の使用によりTCP(Topollogical Closed Packed)相といわれる脆化相が析出し、急激に強度が低下するという問題があった。これは点検期間が数百時間から数千時間と、比較的点検期間が短い航空機用ジェットエンジンでは問題が少ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点検期間が数万時間と長い産業用ガスタービンでは問題を有していた。
【0005】
また、産業用の大型ガスタービンでは、航空機用ジェットエンジン、小型ガスタービンと異なり、腐食性のつよい硫黄成分を多く含む燃料を使用する。これより産業用ガスタービンでは優れた耐高温腐食性が要求されるが、前述した航空機用ガスタービン翼材料として開発されてきた合金では、要求される耐高温腐食性を得ることができない。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、クリープ強度および耐高温腐食性に優れたNi基超合金およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、このNi基超合金をガスタービン動翼および静翼などに適用することで、長寿命化を図ったガスタービン部品を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のNi基超合金は、重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載のNi基超合金は、重量%で、Co:11%〜13%、Cr:2.0%〜3.5%、Mo:2.0%〜3.0%、W:5.5%〜6.5%、Al:5.5%〜6.5%、Ti:1%以下、Ta:4.5%〜6.5%、Ru:1%〜2%、Re:4.5%〜5.5%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0010】
請求項1および2記載の発明において、合金組成における各添加元素の効果および組成限定理由を述べる。
【0011】
Co(コバルト)は、γ′相(Ni(ニッケル)とAl(アルミニウム)との金属間化合物NiAl)の固溶温度を低下させて溶体化温度幅を広くするために必要な元素である。その効果を十分に得るためには、10%以上の添加が必要であるが、添加量が14%を超えると高温域でのクリープ強度の低下を招く。従って、Coの添加量を10%以上14%以下とした。なお、添加量は、11%以上13%以下とするとさらに好ましい。
【0012】
Cr(クロム)は、合金の耐高温腐食性を向上させるために必要な元素である。その効果を十分得るためには、本合金組成系では1%以上の添加が必要であるが、添加量が4%を超えるとシグマ相などの有害相の析出傾向が強くなり、クリープ強度の低下を招く。従って、Crの添加量は1%以上4%以下とすると良い。なお、添加量は2.0%以上3.5%以下とするとさらに好ましい。
【0013】
Mo(モリブデン)は、合金の固溶強化、および負の格子定数ミスフィットによる整合界面強化によるクリープ強度向上に必要な元素である。本発明における合金では、シグマ相の析出を抑制するためにCrの添加量を1%〜4%と抑えており、耐高温腐食性を維持するために耐高温腐食性を低下させる主原因であるWの添加量を4.5〜6.5%としている。しかしながら、Wの添加量はクリープ強度向上に効果がある。このためWの代用としてMoを2%以上添加して、高温強度の向上を図った。しかしながら、Moの添加量が4%を超えるとシグマ相など有害相の析出傾向が強くなりクリープ強度の低下を招き、さらに耐高温腐食性も悪化する。従って、Moの添加量は2%以上4%以下とすると良い。なお、添加量は2%以上3%以下とするとさらに好ましい。
【0014】
W(タングステン)は、合金の固溶強化によるクリープ強度向上に必要な元素である。その効果を十分に得るには、4.5%以上の添加が必要であるが、添加量が6.5%を超えるとシグマ相などの有害相の析出傾向が強くなり、クリープ強度の低下を招くとともに耐高温腐食性を低下させてしまう。従って、Wの添加量は4%以上8%以下とすると良い。なお、添加量は5.5%以上6.5%以下とするとさらに好ましい。
【0015】
Al(アルミニウム)は、γ′相の析出量を増加させてクリープ強度を向上させるために必要な元素である。その効果を十分得るためには、5%以上の添加が必要であるが、添加量が7%を超えると高温域でのクリープ強度の低下を招くとともに、γ′固溶温度を上昇させて熱処理特性を低下させてしまう。従って、Alの添加量は5%以上7%以下とすると良い。なお、添加量は5.5%以上6.5以下とするとさらに好ましい。
【0016】
Ti(チタン)は、γ′相を固溶強化してクリープ強度を向上させるとともに、耐高温腐食性を向上させる元素である。本発明において、目的とする強度を得るためにはTiの添加は必ずしも必要ではないが、更なる耐高温腐食性の向上およびクリープ強度の向上を図るためにTiを添加することが望ましい。しかしながら、Tiの1%を超える添加は共晶γ′の生成を招き、逆に強度低下の原因となるためその最大添加量を1%と規定した。なお、0.5%以下とするとより好ましい。
【0017】
Ta(タンタル)は、γ′を固溶強化してクリープ強度を向上させるために必要な元素である。その効果を十分得るためには、4%以上の添加が必要であるが、添加量が8%を超えると高温域でのクリープ強度の低下を招く。従って、Taの添加量を4%以上8%以下と規定した。なお、添加量は4.5%以上6.5%以下とするとより好ましい。
【0018】
Re(レニウム)は、γ相(Niマトリックス)を固溶強化してクリープ強度を向上させるとともに、耐高温腐食性を向上させる元素である。目的の強度を得るためには4%以上の添加が必要である。しかしながら、本合金組成系において、Reを6%を超えて添加するとRe−W相等のシグマ相を生成しクリープ強度の低下を招くため、添加量を4%以上6%以下と規定した。なお、添加量は、4.5%以上5.5%以下とするとさらに好ましい。
【0019】
Ru(ルテニウム)は、γ相を固溶強化しクリープ強度を向上させる元素である。しかしながら、本発明の合金組成系においてはRuを2.5%を超えて添加するとRu−W等のシグマ相を生成し、クリープ強度の低下を招くため、Ruの添加量を0.5%以上2.5%以下と規定した。なお、好ましい添加量は1%以上2%以下である。
【0020】
Hf(ハフニウム)は、合金の融点の低下により熱処理特性が低下するため、従来のNi基単結晶合金においては添加されないものであるが、単結晶タービンブレード鋳造時に生成する異結晶や、その後の熱処理と加工とにより生ずる再結晶の粒界を強化し、タービン動静翼の歩留まりを向上させるため、本発明の合金では0.05%〜0.15%の範囲で添加している。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のNi基超合金において、重量%で、Cを0.05%〜0.10%含有することを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項1から3までのいずれかに記載のNi基超合金において、重量%で、Zrを0.05%〜0.10%含有することを特徴とする。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1から4までのいずれかに記載のNi基超合金において、重量%で、Bを0.05%〜0.10%含有することを特徴とする。
【0024】
請求項3から5までに記載の発明において、B(ホウ素)、C(炭素)およびZr(ジルコニウム)は粒界強化元素である。しかし、これらの元素はHfと同様に、添加により合金の融点を低下させ熱処理特性を悪化させるため、従来のNi基超合金では全く添加されていない。
【0025】
本発明においては、単結晶合金の組成を有する合金にBを0.05%〜0.10%、Cを0.05%〜0.10%およびZrを0.05%〜0.10%の範囲で添加することで、現在の一方向凝固合金のクリープ強度を超える一方向凝固合金を得ることができる。
【0026】
請求項6記載のNi基超合金の製造方法は、重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる合金材料を用いて、1210℃以上1350℃以下の温度範囲において溶体化熱処理を行った後、1050℃以上1200℃未満の温度範囲において1段時効熱処理を行い、単結晶化することを特徴とする。
【0027】
請求項7記載のNi基超合金の製造方法は、重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有すると共に、C、ZrまたはBのいずれか一種以上を各元素について0.1%〜0.5%含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる合金材料を用いて、1150℃以上1250℃以下の温度範囲において溶体化熱処理を行った後、1000℃以上1200℃未満の温度範囲において1段時効熱処理を行い、一方向凝固することを特徴とする。
【0028】
請求項8記載のガスタービン部品は、請求項1または2記載のNi基超合金により構成される。
【0029】
請求項9記載のガスタービン部品は、請求項6記載の製造方法で作製されたNi基超合金により構成される。
【0030】
請求項10記載のガスタービン部品は、請求項3から5までのいずれかに記載のNi基超合金により構成される。
【0031】
請求項11記載のガスタービン部品は、請求項7記載の製造方法で作製されたNi基超合金により構成される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図10および表1〜表7を用いて説明する。なお、以下に示す実施例は本発明と他の超合金や物品との関係を例示するものであり、いかなる意味においても本発明の範囲が限定されるものではない。
【0033】
第1実施形態(図1〜図3、表1)
本実施形態においては、本発明の合金組成を有する単結晶化させたNi基超合金が優れたクリープ破断特性および耐高温腐食性を有することを説明する。なお、本実施形態においては、実施例、比較例および従来例を用いた。
【0034】
実施例(試料No.1〜No.8)
本実施例においては、表1に示す試料No.1〜No.8の成分組成範囲のNi基超合金材料を用いた。
【0035】
【表1】
Figure 0004028122
【0036】
表1に示すように、試料No.1〜No.8のNi基超合金材料は、重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.1%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。
【0037】
比較例(試料No.9〜No.27)
本比較例においては、表1に示す試料No.9〜No.27の成分組成範囲のNi基超合金材料を用い、本発明の成分組成範囲以外のNi基超合金材料を用いた。
【0038】
従来例(試料No.28(CMSX−4))
本従来例においては、表1に示す試料No.28としてCMSX−4を用いた。表1に示すように、CMSX−4の合金材料は、重量%で、Co:9.0%、Cr:6.5%、Mo:0.6%、W:6.0%、Al:5.6%、Ti:1.0%、Ta:6.5%、Re:3.0%およびHf:0.1%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。
【0039】
実施例および比較例の成分組成を有する合金について、各試験片を作成するために、あらかじめ表1に示す組成になるように、原材料を適当な割合として真空溶解により精練を行った。その後、再溶解用インゴットを作り、これを直径100×1000mm程度のメルティングストックに鋳造した。このメルティングストックを必要量に小割りにし、その後、引き抜き法により直径9×100mmの丸棒形状の単結晶合金を鋳造した。
【0040】
そして、実施例、比較例および従来例における試料No.1から試料No.28までの組成からなる各試験片について、塩酸と過酸化水素水とをグリセリンで希釈した腐食液にてエッチングを行い、試験片全体が単結晶化していること、ならびに成長方向が引き抜き方向に対して10°以内になっていることを目視にて確認した。
【0041】
その後、表1に示す実施例、比較例および従来例における試料No.1から試料No.28までの組成からなり、単結晶化させた各試験片について、図1に示す溶体化処理および時効熱処理を以下のように施した。
【0042】
図1は、実施例および比較例の熱処理シーケンスを示す図である。
【0043】
図1に示すように、まず試料No.1から試料No.27までの各試験片を1280℃の温度で1時間の予備加熱処理を施した。その後、1300℃の温度で5時間の溶体化熱処理を施した後、室温にてガス冷却(GFC;Gas fan Cooling)を行った。次に、1100℃の温度で4時間の1段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った後、続いて、780℃の温度で20時間の2段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0044】
一方、試料No.28のCMSX−4は部分溶体化熱処理後、1080℃の温度で4時間の1段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った後、続いて、870℃の温度で20時間の2段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0045】
このように試料No.1から試料No.28までの各試験片について処理を施した後、試験片を直径8×2mmの高温腐食試験用試験片に加工した。そして、大気中、温度1100℃および応力138MPaの条件下にてクリープ破断試験を行い、クリープ破断寿命を測定した。その結果を図2に示す。
【0046】
図2に示すように、本発明の合金組成範囲である実施例の試料No.1〜試料No.8では、温度1100℃および138MPaの試験条件下では、クリープ破断寿命が198.1〜212.1時間となっており、従来例の試料No.28の合金CMSX−4と比較すると、クリープ破断寿命の大幅な向上が見られた。これに対し、本発明の合金組成範囲外である比較例の試料No.9では、Co添加量が少ないため相安定性が低下し、TCP相が析出することによりクリープ破断寿命が低下した。試料No.10では、Coの過剰添加により逆に相安定性が低下し、クリープ破断寿命が低下した。また、試料No.13、No.15およびNo.20では、固溶強化元素であるMo、WおよびTaの添加量が少なく、強度に有効に作用しないため破断寿命が低下した。試料No.18ではAlの添加量が少なく、析出強化の主要因子であるγ′析出量が低下することによりクリープ破断寿命が低下した。試料No.12、No.14、No.16、No.21、No.23およびNo.25では、Cr、Mo、W、Ta、ReおよびRuの過剰添加により、Re−W、Ru−W、α−Wおよびα−Mo等のTCP相が析出しクリープ破断寿命が低下した。試料No.17およびNo.19では、AlおよびTiの過剰添加によりγ−γ′共晶が生成し、これがクリープ時にクラックの生成箇所となることにより、クリープ破断寿命が低下した。さらに、試料No.27では、Hfの過剰添加により、部分的に合金の融点が低下してクリープ破断寿命が低下した。
【0047】
次に、試験片を平行部の直径4mm×20mm、全長60mmのクリープ試験片に加工した。そして、耐高温腐食性を評価する目的で、90%NaSO+10%NaClの組成を有する混合塩を試験片表面積あたり40mg/cm塗布し、850℃にて40時間加熱保持し、腐食浸食量を測定した。その結果を図3に示す。
【0048】
図3に示すように、本発明の合金組成範囲内にある試料No.1〜試料No.8では、従来例の合金CMSX−4に対し、良好な耐高温腐食性を示した。
【0049】
従って、本実施形態によれば、優れたクリープ破断特性および耐高温腐食性を有するNi基超合金を得ることができる。
【0050】
第2実施形態(表2〜表3、図4〜図5)
本実施形態においては、熱処理温度を変化させて単結晶化したNi基超合金を作製した。
【0051】
あらかじめ表1に示す試料No.1の合金組成になるように、原材料を適当な割合として真空溶解により精練を行った。その後、再溶解用インゴットを作り、これを直径100×1000mm程度のメルティングストックに鋳造した。このメルティングストックを必要量に小割りにし、その後、引き抜き法により直径9×100mmの丸棒形状の単結晶合金を鋳造した。これを試料No.29とした。
【0052】
このようにして得られた試料No.29の合金組成を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004028122
【0054】
表2に示すように、試料No.29のNi基超合金の合金組成は、重量%で、Co:11.0%、Cr:3.0%、Mo:2.1%、W:6.0%、Al:5.8%、Ta:5.8%、Re:4.9%、Ru:1.5%およびHf:0.1%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。
【0055】
その後、この試験片を塩酸と過酸化水素水とをグリセリンで希釈した腐食液にてエッチングを行い、試験片全体が単結晶化していること、ならびに成長方向が引き抜き方向に対して10°以内になっていることを目視にて確認した。
【0056】
このようにして得られた試験片に対して、図4に示す熱処理シーケンスにより熱処理を施した。
【0057】
図4に示すように、まず、過熱による局部溶融を防止するため、溶体化温度より20℃低い温度において1時間、予備熱処理を施した。その後、表3に示す熱処理No.1から熱処理No.8までに示す温度において溶体化熱処理(I) を施し、室温にてガス冷却(GFC)を行った。次に、表3に示す熱処理No.1から熱処理No.8までの温度で4時間の1段時効熱処理(II)を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った後、続いて、780℃の温度で20時間の2段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0058】
【表3】
Figure 0004028122
【0059】
熱処理後、試験片を平行部径の直径4mm×20mm、全長60mmのクリープ試験片に加工した後、大気中、温度1100℃および応力138MPa条件下においてクリープ試験を実施した。その結果を図5に示す。
【0060】
図5に示すように、本発明の熱処理範囲にある熱処理No.l〜熱処理No.4の温度で熱処理を施した試験片では、クリープ破断寿命が151〜207時間となり、本発明の熱処理範囲外である比較例の熱処理No.5〜熱処理No.8の温度で熱処理を施した試験片と比較して、良好なクリープ破断寿命を示した。
【0061】
従って、本実施形態によれば、溶体化熱処理および1段時効熱処理などの熱処理温度を最適とすることで、優れたクリープ破断特性を有するNi基超合金を得ることができる。
【0062】
第3実施形態(表4〜表5、図6〜図8)
本実施形態においては、本発明の組成範囲にある合金にC、ZrおよびBを添加し、一方向凝固化したNi基超合金を用いた。
【0063】
試験片は、まず第1実施形態で使用した試料No.1の合金組成を目標に、表4に示す組成のメルティングストックを作製した。
【0064】
【表4】
Figure 0004028122
【0065】
このメルティングストックに、表5に示すC、ZrおよびBを添加し、引き抜き法により直径9×100mmの丸棒形状の一方向凝固試験片として、試料No.30から試料No.40までの組成からなる各試験片を得た。なお、試料No.30から試料No.36までの各試験片は本発明の組成範囲内にある実施例であり、試料No.37から試料No.40までの各試験片は、本発明の組成範囲外にある比較例である。
【0066】
【表5】
Figure 0004028122
【0067】
これらの各試験片に対して、塩酸と過酸化水素水とによりエッチングを行い、結晶成長方向が引き抜き方向に対して10°以内になっていることを目視にて確認した。
【0068】
従来例として、表5に示さないCM247LC(試料No.41)を除く試料No.30から試料No.40までの11種類の各試験片について、図6に示す熱処理を施した。
【0069】
図6に示すように、11種類の各試験片を1200℃の温度で4時間の溶体化熱処理を施した後、室温にてガス冷却(GFC;Gas fan Cooling )を行った。次に、1080℃の温度で4時間の1段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った後、続いて、780℃の温度で20時間の2段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0070】
一方、試料No.41としてのCM247LCは溶体化熱処理後、1080℃の温度で4時間の1段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。そして、続いて870℃の温度で20時間の2段時効熱処理を施し、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0071】
熱処理後、試験片を直径8×2mmの高温腐食試験用試験片および平行部の直径4mm×20mm、全長60mmのクリープ試験片に加工した。そして、大気中、温度1100℃および応力138MPaの条件下にてクリープ破断試験を行い、クリープ破断寿命を測定した。その結果を図7に示す。
【0072】
図7に示すように、実施例における合金は、比較合金および従来合金CM247LCに対し、クリープ破断寿命が向上した。
【0073】
また、耐高温腐食性を評価する目的で、90%NaSO+10%NaClの組成を有する混合塩を試験片表面積あたり40mg/cmの量を塗布し、温度850℃にて40時間加熱保持後、腐食浸食量(mm)を測定した。その結果を図8に示す。
【0074】
図8に示すように、試料No.30から試料No.36までの実施例の合金は、試料No.37から試料No.40までの比較例およびCM247LCである従来例の合金に比較して、良好な耐高温腐食性を示した。
【0075】
従って、本実施形態によれば、優れたクリープ破断特性および耐高温腐食性を有するNi基超合金を得ることができる。
【0076】
第4実施形態(表6〜表7、図9〜図10)
本実施形態においては、熱処理温度を変化させて一方向凝固化したNi基超合金を作製した。
【0077】
あらかじめ表5に示す試料No.30の合金組成になるように、原材料を適当な割合として真空溶解により精練を行った。その後、再溶解用インゴットを作り、これを直径100×1000mm程度のメルティングストックに鋳造した。このメルティングストックの合金組成を表6の試料No.42に示す。
【0078】
【表6】
Figure 0004028122
【0079】
表6に示すように、試料No.42のNi基超合金の合金組成は、重量%で、Co:11.2%、Cr:3.2%、Mo:2.2%、W:6.1%、Al:5.8%、Ta:5.9%、Re:4.9%、Ru:1.5%、Hf:0.1%およびC:0.1%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。
【0080】
このメルティングストックを必要量に小割りにし、その後、引き抜き法により直径9×100mmの丸棒形状の一方向凝固試験片を鋳造した。
【0081】
この試験片に対して、塩酸と過酸化水素水とによりエッチングを行い、結晶成長方向が引き抜き方向に対して10°以内になっていることを目視にて確認した。
【0082】
このようにして得られた試験片に対して、図9に示す熱処理シーケンスにより熱処理を施した。
【0083】
図9に示すように、まず、表7に示す熱処理No.9から熱処理No.15までに示す温度において溶体化熱処理(I) を施し、室温にてガス冷却(GFC)を行った。次に、表7に示す熱処理No.9から熱処理No.15までの温度で4時間の1段時効熱処理(II)を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った後、続いて、780℃の温度で20時間の2段時効熱処理を行い、室温にてガス冷却(GFC)を行った。
【0084】
【表7】
Figure 0004028122
【0085】
表7に示すように、熱処理No.9から熱処理No.11は溶体化熱処理の温度が1150℃以上1200℃以下、1段時効熱処理の温度が1000℃以上1200℃未満であり本発明の範囲内の処理条件で行った実施例であり、熱処理No.12から熱処理No.15は本発明の範囲外の処理条件により熱処理を行った比較例である。
【0086】
次に、熱処理後の各試験片を平行部径の直径4mm×20mm、全長60mmのクリープ試験片に加工し、大気中、温度1100℃および応力138MPa条件下にてクリープ試験を実施し、クリープ破断寿命を測定した。その試験結果を図10に示す。
【0087】
図10に示すように、本発明の範囲内の実施例における熱処理では、クリープ破断寿命は50〜61時間となり、比較例における熱処理に対し、良好なクリープ破断寿命を示した。
【0088】
従って、本実施形態によれば、単結晶合金に粒界強化元素を添加して、一方向凝固合金とした場合においても、優れたクリープ特性を有するNi基超合金を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、優れたクリープ破断寿命と耐高温腐食性とを有するNi基超合金をガスタービン動翼および静翼などのガスタービン部品に適用することで、その効率向上に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、実施例および比較例の熱処理シーケンスを示す図。
【図2】本発明の第1実施形態における、実施例、比較例および従来例のクリープ試験結果を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態における、実施例、比較例および従来例の高温腐食試験結果を示す図。
【図4】本発明の第2実施形態における、熱処理シーケンスを示す図。
【図5】本発明の第2実施形態における、実施例および比較例のクリープ試験結果を示す図。
【図6】本発明の第3実施形態における、熱処理シーケンスを示す図。
【図7】本発明の第3実施形態における、実施例、比較例および従来例のクリープ試験結果を示す図。
【図8】本発明の第3実施形態における、実施例、比較例および従来例の高温腐食試験結果を示す図。
【図9】本発明の第4実施形態における、熱処理シーケンスを示す図。
【図10】本発明の第4実施形態における、実施例および比較例のクリープ試験結果を示す図。

Claims (11)

  1. 重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とするNi基超合金。
  2. 重量%で、Co:11%〜13%、Cr:2.0%〜3.5%、Mo:2.0%〜3.0%、W:5.5%〜6.5%、Al:5.5%〜6.5%、Ti:1%以下、Ta:4.5%〜6.5%、Ru:1%〜2%、Re:4.5%〜5.5%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とするNi基超合金。
  3. 請求項1または2記載のNi基超合金において、重量%で、Cを0.05%〜0.10%含有することを特徴とするNi基超合金。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のNi基超合金において、重量%で、Zrを0.05%〜0.10%含有することを特徴とするNi基超合金。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のNi基超合金において、重量%で、Bを0.05%〜0.10%含有することを特徴とするNi基超合金。
  6. 重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる合金材料を用いて、1210℃以上1350℃以下の温度範囲において溶体化熱処理を行った後、1050℃以上1200℃未満の温度範囲において1段時効熱処理を行い、単結晶化することを特徴とするNi基超合金の製造方法。
  7. 重量%で、Co:10%〜14%、Cr:1%〜4%、Mo:2.0%〜4.0%、W:4.5%〜6.5%、Al:5%〜7%、Ti:1%以下、Ta:4%〜8%、Ru:0.5%〜2.5%、Re:4%〜6%およびHf:0.05%〜0.15%を含有すると共に、C、ZrまたはBのいずれか一種以上を各元素について0.05%〜0.10%含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる合金材料を用いて、1150℃以上1250℃以下の温度範囲において溶体化熱処理を行った後、1000℃以上1200℃未満の温度範囲において1段時効熱処理を行い、一方向凝固することを特徴とするNi基超合金の製造方法。
  8. 請求項1または2記載のNi基超合金により構成されたガスタービン部品。
  9. 請求項6記載の製造方法で作製されたNi基超合金により構成されたガスタービン部品。
  10. 請求項3から5までのいずれかに記載のNi基超合金により構成されたガスタービン部品。
  11. 請求項7記載の製造方法で作製されたNi基超合金により構成されたガスタービン部品。
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