JP4027870B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は複写機、レーザプリンタ等の書き込み系に用いられる光走査装置や画像形成装置に関し、特に複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する光走査装置や画像形成装置に関する。
カールソンプロセスを用いた画像形成装置においては、像担持体としての感光体ドラムの回転に従って潜像形成、現像、転写が行われる。このため、複数の感光体ドラムを転写体の搬送方向に沿って配列し、感光体ドラムを中心とした各色の画像形成ステーションで形成したトナー像を重ねる多色の画像形成装置においては、感光体ドラムの偏心や径のばらつきによる潜像形成から転写までの時間、各色の感光体ドラム間隔のばらつき、転写体、例えば、転写ベルトや記録紙を搬送する搬送ベルトの速度変動や蛇行が、各トナー像のレジストずれにより色ずれや色変わりを招き画像品質を劣化の要因となっている。同様に、感光体ドラムに潜像を形成する光走査装置においても、感光体ドラム上の照射位置を正確に合わせなければ色ずれや色変わりの要因となる。
このようなレジストずれは、光走査装置によるもの、光走査装置以外によるものの区分けなく、特許文献1や特許文献2に示されるように、転写体に記録されたレジストずれ検出パターンで、ジョブ間等で定期的に副走査位置を検出し、書出しのタイミングを合わせることにより先頭ラインの位置を補正している。また、特許文献3では、主走査方向の一端を支点にして折り返しミラーを傾け、特許文献4では、走査レンズを傾ける等により走査ラインのスキュー(傾き)を経時的に補正している。また、走査レンズ毎の加工誤差や配置精度によって発生する走査ラインの曲がりについては、特許文献5に記載されているように、副走査方向にパワーを有する走査レンズを主走査に沿って矯正する例等によって、製造時に予め補正がなされている。
光走査装置は、各色に対応する光源手段からの光ビームを単一の偏向手段となるポリゴンスキャナで一括して走査し、各々対応する感光体ドラムに導くように、複数の折返しミラーが配備されており、各色間の走査ラインの位置精度を安定して保つため、これらの構成部品を共通のハウジングに一体的に支持した構成を採るものがある。
このようなハウジングの材質としては、低コスト化や形状設計の自由度等の観点から樹脂が多く用いられるようになっているが、耐振動性や環境温度に対する寸法安定性に劣るという欠点があり、特許文献6には、単色対応の光走査装置のハウジングとして板金製のものを用いることが提案されている。
特公平7−19084号公報 特公平7−19085号公報 特開平10−133130号公報 特開平11−153765号公報 特開2002−148551号公報 特開2002−311369号公報
前記したように複数の画像形成ステーションを転写体の搬送方向に沿って配列し色重ねを行う多色の画像形成装置においては、感光体ドラムから転写体に転写された各ステーションでのトナー像のレジスト位置が確実に重なるように合わせないと色ずれや色変わりの要因となる。しかしながら、従来の光走査装置においては、特許文献5に記載されるように、樹脂ハウジングを用いていたため、複数の折返しミラーの相対位置や角度が、環境変化に伴って変動することにより、各々の感光体ドラム上での照射位置がずれ、各ステーションで照射位置から転写位置に至る時間が変わってレジストずれが生じるといった問題がある。
このため、ジョブ間でレジストずれを検出し、ステーション間の照射位置を調整したとしても、1ジョブ内における印字枚数が増えると、温度上昇に伴って次の補正までの期間中での照射位置の変動は避けられない。当然、1ジョブ内においても、途中で印字を中断し補正をかけることは可能であるが、レジストずれを検出するには検出パターンを転写体に記録する必要があるため、その間装置は記録不可状態となり印字待ち時間が長くなって作業の能率を阻害する結果となる。そのうえ、補正回数が多いと無駄なトナーの消費量が増えることから、頻繁に行うことは避けるのが好ましい。
特に、各ステーションの間隔が広くなると、ハウジングも大きくなって反りが発生し易く、寸法安定性が確保でき難くなる上、必然的に厚肉となって重量増やコスト高を招くこととなる。
従来は、ハウジングの底面を挟んだ上下の空間に、構成部品の受け面を底面に立設して支持されるが、底面は広い平板上である上、ポリゴンミラーから感光体ドラムに至る光ビームを這い回すには、底面に走査方向に長い開口部を設ける必要があり、底面が振動に対して弱いといった問題もある。これに対し、ハウジングの材質にアルミダイキャスト等の金属部品を用いる方法が考えられるが、構成部品の受け面を高精度に機械加工する手間がかかるため、生産性が悪く、更にコスト高であるという問題がある。一方、特許文献6に記載されているように、ハウジングに板金を用いる方法もあるが、ハウジング全体を板金とするには、複数のステーション分の光源手段や走査レンズを支持する必要があるため構造が複雑化し、かえって工数がかかり、組付が厄介になるという課題がある。
本発明は、複数の像担持体をそれぞれ中心とした各ステーションのレジスト精度を経時においても安定的に維持することで、無駄なトナーの消費量を抑え、色ずれや色変わりのない高品位なカラー画像を記録可能な光走査装置や画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、画像形成ステーションに対応した光ビームを発生する複数の光源手段と、各光源手段からの光ビームを一括して偏向し主走査を行う偏向手段と、走査された光ビームを各々に対応した像担持体に結像する結像手段有する光走査装置において、光源手段、偏向手段、及び結像手段を一体的に保持するハウジングと、主走査方向に配置されて互いに対向する一対の側板と、画像形成ステーションに光ビームを導く複数の反射ミラーとを備え、ハウジングを側板間に架橋して支持するとともに、側板に、複数の反射ミラーを直接当接して位置決めして相対配置を合わせ、側板間に架橋して支持することを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1記載の光走査装置において、各像担持体へと射出される光ビームのみを通過させる仕切部材を備え、この仕切部材を側板間に架橋して支持したことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1記載の光走査装置において、各側板を板金製とし、打ち抜き端面を形成するとともに、この打ち抜き端面に反射ミラーのミラー表面を当接させて支持したことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1記載の光走査装置において、一部の結像手段が、複数の光源手段からの各光ビームに対して共通の結像素子であることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1記載の光走査装置において、結像手段が、少なくとも副走査方向に収束力を有する結像素子を備えるとともに、側板間に架橋して支持される支持部材上にこの結像素子を保持したことを特徴としている。請求項6の発明は、請求項5記載の光走査装置において、支持部材が、その一端を一方の側板に支持され、その他端を他方の側板を移動可能に支持されて、光軸方向に略直交する面内で回動自在とされていることを特徴としている。請求項7の発明は、請求項5記載の光走査装置において、支持部材が、結像素子の少なくとも副走査方向における母線の反りを矯正する反り矯正手段を備えることを特徴としている。
請求項の発明は、請求項記載の画像形成装置において、各光ビームの各々に対応する像担持体への照射位置を可変する照射位置可変手段を備え、各像担持体の照射位置から転写位置に至る位相を揃えることを特徴としている。請求項の発明は、請求項記載の画像形成装置において、各光ビームの各々に対応する像担持体の軸支部の間隔を像担持体周長の整数倍としたことを特徴としている。
本発明によれば、画像形成ステーションに対応した光ビームを発生する複数の光源手段と、各光源手段からの光ビームを一括して偏向し主走査を行う偏向手段と、走査された光ビームを各々に対応した像担持体に結像する結像手段有する光走査装置において、光源手段、偏向手段、及び結像手段を一体的に保持するハウジングと、主走査方向に配置されて互いに対向する一対の側板と、画像形成ステーションに光ビームを導く複数の反射ミラーとを備え、ハウジングを側板間に架橋して支持するとともに、側板に、複数の反射ミラーを直接当接して位置決めして相対配置を合わせ、側板間に架橋して支持することで、各ステーションの反射ミラーを環境安定性の良い共通の部材で支持し、光源手段、偏向手段を含む各ステーションで共有する部分のみを最小限の大きさのハウジングに収納して保持するようにしたので、ステーション間隔が大きくなってもハウジングの剛性を上げる必要がなく、肉厚も薄くでき、材料を節約してコストを抑えられる。
本発明によれば、各像担持体へと射出される光ビームのみを通過する仕切部材を側板間に架橋して支持することで、開放型のハウジングであっても光ビームの散乱によるゴースト光の像担持体側への漏れや、像担持体からのトナーの舞い上がりによる反射ミラーの汚れを防止できるので、経時まで安定した画像濃度が維持できる。
本発明によれば、板金の側板にそれぞれ形成した打ち抜き端面に反射ミラーのミラー表面を当接させて支持することで、低コストで、各反射ミラー同士の配置精度が確実に維持でき、経時まで照射位置が変わることのない安定したカラー画像形成を行える。
本発明によれば、一部の結像手段が、複数の光源手段からの各光ビームに共通の結像素子であるので、この結像素子の環境変化に伴う屈折率変化や曲率変化があっても、共通であるがゆえに放射される光ビームの方向が各ステーションで同様に変動可能となり、各照射位置の相対配置が維持されてレジストずれを抑えられ、経時まで安定したカラー画像形成が行える。
本発明によれば、結像手段が、少なくとも副走査方向に収束力を有する結像素子を備えるとともに、この結像素子を側板間に架橋して支持される支持部材上に保持することにより、結像素子を、反射ミラーと同様、副走査断面において空間に浮くように配備でき、各素子の上下いずれにも光ビームを通すことができるため、従来のようにハウジングの底面に受け部を立設する方法に比べ、光線のレイアウトに制約がなく、ステーション間隔が変わっても容易に対処できる。また、この場合、側板のみを変更するだけで済むので低コストで対応できる。
本発明によれば、支持部材が、その一端を一方の側板に支持され、その他端を他方の側板を移動可能に支持されて、光軸方向に略直交する面内で回動自在とされているので、各ステーションの照射位置における走査ラインを平行に揃える調整が可能となり、各像担持体の組付け状態により回転軸同士の平行性が損なわれても補正できるので、レジストずれが低減されて高品位なカラー画像形成が行える。
本発明によれば、支持部材が、結像素子の少なくとも副走査方向における母線の反りを矯正する反り矯正手段を備えることにより、各ステーションの照射位置における走査ラインの曲がりを揃えるよう調整可能となり、結像素子自体の反りや結像素子間の配置精度に伴う走査ラインの曲がりを補正でき、レジストずれが低減され高品位なカラー画像形成が行える。
本発明によれば、各光ビームの各々に対応する像担持体への照射位置を可変する照射位置可変手段を用いて各像担持体の照射位置から転写位置に至る位相を揃えることにより、各ステーションで同時に書き出した潜像を各転写位置において略同時に転写することができるので、側板により規定される各像担持体の間隔に応じて書出しタイミングをあらかじめ設定しておくだけで、レジストずれが抑えられ経時まで安定した高品位なカラー画像形成が行える。
本発明によれば、各光ビームの各々に対応する像担持体の軸支部の間隔を像担持体周長の整数倍とすることにより、任意のステーションで転写されたトナー像が次のステーションの転写位置に到達するまでの時間が像担持体1回転の時間の整数倍に等しくできるので、重ね合わされるトナー像の潜像を各像担持体上の常に同じ位置に書き出すようにでき、像担持体の回転毎に相互の関係が変わらないので安定したカラー画像形成が行える。
本発明にかかる形態では、ステーション間隔に伴って大型となりがちなハウジング機能のうち、大型化の要因となっている各像担持体としてのドラム状の感光体に光ビームを導くための折返しミラーの支持を、安価でありながら剛性の高い板金製の側板を用いて行うことで、低コストで、かつ各ステーション間の走査ラインの位置精度を保つことができるタンデム対応の光走査装置を提供する。また、各ステーションの構成部品の内、各ビームを感光体ドラムへと分配する前までの部品を共有としてハウジングに集約し、分配された後の構成部品を側板に支持することで、従来のようにステーション間隔が変わるたびに、ハウジングを作り直すといった無駄な手間を省き、側板だけを作りかえるだけで柔軟に対応できるようにすることで、生産効率のよいタンデム対応の光走査装置を提供する。さらに、タンデム方式の画像形成装置において、各ステーションにおける照射位置と各々に対応した感光体ドラムとの相対関係、および各ステーション間の相対関係が、感光体ドラムが交換された際においても変わることなく安定的に保てるようにする。
以下、本発明の各実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、4つの感光体ドラム101、102、103、104を中心とした複数(4つ)のステーションを一方向に配設した画像形成装置の光学系の概略を示し、図2は光走査装置10を示す。画像形成装置は、4つの感光体ドラム101、102、103、104を、その下方に配設された転写体としての転写ベルト105の移動方向に沿って配列し、順次異なる色のトナー像を転写ベルト105に転写することでカラー画像を形成するものである。そして、各感光体ドラム101、102、103、104へ潜像を形成するために光書込みする各光走査装置を一体的に構成し、単一の偏向手段としてのポリゴンミラー213の同一面で、複数の光源手段としての光源ユニット250,251,252,253から照射された全ての光ビーム201、202、203、204を同一方向に偏向し走査する。本形態では、各感光体ドラムに対して半導体レーザを対で配備し、副走査方向に記録密度に応じて1ラインピッチ分ずらして走査することにより、2ラインずつ同時に走査するように構成されている。
各光源ユニットからのビーム201、202、203、204は、光源ユニット毎に射出位置が副走査方向に異なる部位とされている。本形態では光源ユニット250の射出位置が最も高く、光源ユニット251、252、253と進むにつれて低くなるように配設されている。すなわち、光源ユニット250、251、252、253は、後述するハウジング234の底面から光源ユニット250が最も離れた位置となり、光源ユニット253が最も近い位置となるように配置されている。また、主走査方向には射出方向がポリゴンミラー213の偏向点に向かって放射状となるように配置され、各光源ユニットの発光点からポリゴンミラー213の偏向点に至る光路長が各々同一となるよう設定されている。
結像手段としてのシリンダレンズ209、210、211、212は、一方を平面、もう一方を副走査方向に共通の曲率を有し、ポリゴンミラー213の偏向点までの光路長が等しくなるように配備されている。このため、各光ビームは偏向面にて副走査方向に線状となるように収束され、偏向点と感光体ドラム面上とが副走査方向に共役となるようにして、後述するトロイダルレンズとの組み合わせで面倒れ補正光学系を構成している。
光源ユニット251、252、253とシリンダレンズ210、211、212の間に配設された非平行平板261、262、263は、いずれか一面を主または副走査方向にわずかに傾けたガラス基板であり、基準色を除くステーション(実形態では、光源ユニット250からのビーム以外)に配備され、後述するように各副走査位置の微調整を行い、副走査方向における各色のレジストずれを補正する。
ビーム合流手段としての複数の反射ミラー215、216、217は、反射角がビーム合流手段での折り返し位置が偏向点から近いほど鋭角となるように配置されている。反射ミラー215、216、217は、その位置をポリゴンミラー213から順に遠ざけることで、折り返し点から発光点に至る距離を異ならせ、各光源ユニットが前後に重なり合うことで、プリント基板同士が干渉しないレイアウトとされている。本形態では、光源ユニット250からのビームは反射ミラーを介さず直接ポリゴンミラー213へと向かうようにしているが、他のビームと同様、反射ミラーを配備して折り返してもよい。
各反射面は階段状に高さが異なり、光源ユニット250からのビームは各反射ミラーの上空をかすめてポリゴンミラー213へと向かう。光源ユニット251からのビームは反射ミラー215で折り返され光源ユニット250からの光路に主走査方向を近接させ、反射ミラー216、217の上空をかすめてポリゴンミラー213へと向い、光源ユニット252からのビームは反射ミラー216で折り返され、同様に主走査方向を近接させ、反射ミラー217の上空をかすめてポリゴンミラー213へと向かう。このように、ポリゴンミラー213から遠い側より順次各ビームの主走査方向を合わせポリゴンミラー213に入射される。
各ビームは各々副走査方向に平行となるよう均等間隔、本形態ではL=5mmで各半導体レーザより射出され、ポリゴンミラー213の反射面でもこの間隔Lを保って反射面に対し垂直に入射される。従って、半導体レーザ、カップリングレンズを保持する光源手段は物理的に上下(副走査方向)に重ねるのは難しく、主走査方向にずらして配置される。
ポリゴンミラー213は、その軸線方向に厚肉に形成され、図中では、6面ミラーとし、偏向に用いないビーム間の部分にポリゴンミラー213の内接円より若干小径となるように溝を設けて風損をより低減した形状とし、ミラー部の1層の厚さを約2mmとしている。
結像手段であり、結像素子としてのfθレンズ218は各ビームに共通で、ポリゴンミラー213と同様に厚肉に形成され、副走査方向には収束力を持たない。主走査方向にはポリゴンミラー213の回転に伴って各感光体ドラム面上でビームが等速に移動するようにパワーを持たせた非円弧面形状となし、ビーム毎に配備され、ポリゴンミラー213の面倒れ補正機能を有する結像手段としてのトロイダルレンズ219、220、221、222とにより各ビームを感光体面上にスポット状に結像し、4つの潜像を同時に記録する光走査手段を各々構成する。
各光走査手段では、ポリゴンミラー213から感光体ドラム面に至る各光路長が一致するように、また、等間隔で配列された各感光体ドラムに対する入射位置、入射角が等しくなるように複数枚の折り返しミラーが配置される。
光走査手段毎に光路を説明すると、光源ユニット250からのビーム201は、ポリゴンミラー213の最上層で偏向され、fθレンズ218を通過した後、折り返しミラー223で反射されトロイダルレンズ219を介して感光体ドラム101に導かれ、第1の光走査手段としてイエロー画像を形成する。光源ユニット251からのビーム202は、ポリゴンミラー213の2段目の層で偏向され、fθレンズ218を通過した後、折り返しミラー224で反射されトロイダルレンズ220を介して、折り返しミラー227感光体ドラム102に導かれ、第2の光走査手段としてマゼンタ画像を形成する。光源ユニット252からのビーム203は、ポリゴンミラー213の3段目の層で偏向され、fθレンズ218を通過した後、折り返しミラー225で反射されトロイダルレンズ221を介して、折り返しミラー228により感光体ドラム103に導かれ、第3の光走査手段としてシアン画像を形成する。光源ユニット253からのビーム204は、ポリゴンミラー213の最下層で偏向され、fθレンズ218を通過した後、折り返しミラー226で反射されトロイダルレンズ222を介して、折り返しミラー229により感光体ドラム104に導かれ、第4の光走査手段としてブラック画像を形成する。この内、折り返しミラー224、225、226はビーム分岐手段を構成し、ビームの流れに沿って、まず、前記ビーム合流手段により最後に合流した光源ユニット253からのビームを分岐し、さらに光源ユニット252からのビームを分岐、というように副走査方向の配列順に対応して順次分岐していく。
本形態では、各々の折り返しミラーでの反射角度について、図2に示すように、
折り返しミラー223、224、225、226での反射角を各々β4、β3、β2、β1、
折り返しミラー227、228、229での反射角を各々φ3、φ2、φ1 とすると、
β1<β2<β3<β4 、ここで、β4−β1<90°とし、
ハウジング底面に近いビームから折り返すことで、光路をハウジング234の下側まで回り込ませるようにして感光体ドラムの配列に対して全体(左右方向)を小型化している。
また、各感光体ドラムへのビーム入射角度は同一としており、次の関係をなす。
π−β4=φ1−β1=φ2−β2=φ3−β3
図4に示すように、4つの光走査手段の光源ユニット250、251、252、253からfθレンズ218に至る部分は、上部を開口された単一のハウジング234に収納され、カバー235で上部開口を封止される。ポリゴンミラー213を高速で回転駆動させるポリゴンモータ236は、動圧空気軸受方式であり、ベース部115を基準としてハウジング234の底面に図示しないねじで固定される。ベース部115には外周にヘリングボーン溝を形成した固定軸116が立設され、ポリゴンミラー213の中心部をくり抜いて円筒スリーブ117を装着した回転体が挿入される。回転体下部には環状のマグネット119が配備され、円周方向に対向する磁気コイル118とで回転する。
光源ユニット250、251、252、253の詳細は後述するが、ホルダ部材の光軸に直交する当接面をハウジング234の壁面に突き当て、円筒部を壁面に設けられた勘合穴に挿入してねじで固定される。
シリンダレンズ209、210、211、212は、各々ハウジングの底面に高さを変えて立設したL字状の突き当て部256、257、258、259に各々レンズ底面と平面側を各々突き当て、板ばね255で押圧して支持されている。板ばね255はハウジングの底面にねじ固定される。反射ミラー215、216、217は、同様にハウジング底面に高さを変えて立設した突き当て部260、261、262に各々反射面の下側を突き当て板ばね256で押圧して支持されている。fθレンズ218は、ハウジング底面に設けられた台座面に中央部において接着固定され、射出された光ビームはハウジング壁面の開口部263を通ってハウジング外部に各々副走査方向に平行に放射される。図中、符号257、258、259は、非平行平板261、262、263を回転機構に装着した光軸変更手段であり、詳細は後述する。
ハウジング234の前後壁面277、278には、一対のピン264、(265)が形成されている。主走査方向には、互いに対向するように一対の側板266、267が配設されている。側板266、267はコの字状に曲げられた板金製で、それぞれに基準穴268(269)が形成されている。ハウジング234は、基準穴268、(269)にピン264、(265)を挿入することで各々光軸方向および副走査(高さ)方向に位置決めされるとともに、ねじ穴290に各側板を介してねじを螺合することによって側板間に挟み込むようにして固定されている。側板266、267の下側には、凹凸形状に曲げられ、各感光体ドラムの照射位置に対応する位置にスリット状の開口271、272、273、274を形成した、仕切部材としての板金製の底板270が配備され、両端面から突出した複数の突起275を側板266、267に形成した係合穴276に各々挿入してカシメ結合され、側板266、267同士が平行に保たれるよう保持される構造体となしている。
各々の側板には、後述する折り返しミラーおよびトロイダルレンズの支持部材の両端がそれぞれ貫通するように、複数の打ち抜き開口が設けられており、ハウジング234の前後壁面の位置決めピン264、(265)により各側板間で開口位置が主走査方向に通しで重なるよう揃えられている。各打ち抜き開口の縁部には、後述する打ち抜き端面が形成されている。
図5は、各折り返しミラーの固定支持方法を示す。側板266,277に対する各折り返しミラーの固定支持方法は、基本的には図5に示す構成であるので、ここでは代表して折り返しミラー223を例に説明する。折り返しミラー223は、側板266,267にそれぞれ形成された打ち抜き端面501の一辺に反射面223a側を突き当て、くさび状の板ばね502をミラー裏面223B側と側板266,267の対向辺501aとの間に外側より挿入し、板ばね502に形成されている切欠503を各側板の縁504に係合して両側とも固定している。なお、図中くさび状の板ばね502は全て同一構成である。
図6は、各トロイダルレンズの支持筐体20の構成と、各トロイダルレンズの固定支持方法を示す。側板266,277に対する各トロイダルレンズの固定支持方法は、基本的には図6に示す構成であるので、ここでは代表してトロイダルレンズ219を例に説明する。トロイダルレンズ219は、樹脂製でレンズ部506を囲うようにリブ部507が形成され、その中央部には位置決め用の突起508が形成されている。支持筐体20は板金材で形成され、支持部材となる第1の支持板509と第2の支持板510との間に樹脂製のブロック511、512を挟んで枠状に接合されて構成されている。本形態では、ブロック511、512上下の接合面に立設した突起を、第1及び第2の支持板509、510の両端にそれぞれ形成された嵌合穴に挿入してカシメ結合している。トロイダルレンズ219は光軸方向のリブの縁部513を各ブロックに形成した受け部514、515に突き当て、板ばね517、518により付勢して光軸方向を、また、前記突起508を各支持板に形成された切欠516、526に係合して主走査方向を位置決めして上下から挟み込むように組み込まれ固定される。
トロイダルレンズ219は長尺で、剛性が低いため、わずかな応力が加わるだけで変形(反り)を生じ易く、また、周囲温度の変化に伴って上下に温度分布があると熱膨張差によっても変形してしまうが、このような支持筐体20に収容することで形状を安定的に保ち、後述する傾け調整の際に局部的に応力が加わってもトロイダルレンズ219を変形させることがない(母線の直線性を保持する)ようにしている。
支持筐体20に装着されたトロイダルレンズ219は、第1の支持板509の副走査方向における一端509aを側板267に設けられた開口530の縁に突き当てて支持し、一端509aに形成された切欠519を開口の縁に係合されて折返しミラーと同様、同形状の板ばね502により固定する。第1の支持板509の他端509bにはねじ穴523が形成されている。第1の支持板509は、他端509bを側板266に形成された開口531を貫通させ、駆動手段としてのステッピングモータ521のシャフト先端に形成された送りねじ522をねじ穴523に螺合させることで、側板に支持される。送りねじ522でのバックラッシュをとるため、他端509bにも板ばね502をはめ込み一方向に付勢している。ステッピングモータ521は全て側板266の外側に溶接したL字状のブラケット520に取付けられ、副走査方向(トロイダルレンズの高さ方向)に変位可能としている。従って、ステッピングモータ521を正逆に回転駆動することで、トロイダルレンズ219は光軸と直交する面内で、側板267の開口530の縁を支点として回動調節γでき、それに伴って図10(b)に示すように副走査方向におけるトロイダルレンズ219の母線421が傾いて配備されることになり、トロイダルレンズの結像位置としての走査ライン422が傾けられる。すなわち、光走査装置10は、結像手段となるトロイダルレンズ219の光軸と直交する面内で回動させる調整手段40を備えている。
本形態では、ブラックを除く他のトロイダルレンズに回転支点端の方向を揃えて配備され、出荷後にも各色の走査ラインを基準となるブラックの走査ラインと平行に揃うように合わせられる。
図7は、トロイダルレンズ219の装着状態を光軸方向からみた図である。この図において、ブロック511、512はトロイダルレンズ219と同一高さに形成され、第1の支持板509と第2の支持板510との間にトロイダルレンズ219のリブ部上下面が密着して支持される。ブロック511、512上下の接合面は段付きに形成され、第1の支持板509、第2の支持板510との当接面よりも内側をわずかに低くして、当接しない領域を設け、各々第1の支持板509と螺合する第1の調節ねじ524、第2の支持板510と螺合する第2の調節ねじ525が、隙間を介して配備されている。このため、第1の調節ねじ524をねじ込むと第1の支持板509の上側が凸になるように変形し、第2の調節ねじ525をねじ込むと第2の支持板510の下側が凸になるように変形する。
これら各調節ねじを調整することによって図10(a)に示すようにトロイダルレンズ219の母線421が副走査方向に湾曲され、走査ライン422を一様に反らすことができる。すなわち、支持板509には、トロイダルレンズの少なくとも副走査方向における母線の反りを矯正する反り矯正手段が設けられている。
一般に、走査ラインの曲がりは光学系を構成する光学素子の配置誤差や成形時の変形等に起因するが、これをキャンセルする(無くす)方向にトロイダルレンズ219を湾曲させることによって直線性を改善、あるいは、各走査ライン間の湾曲の方向と量を揃えることができる。本形態では、ブラック(第4の光走査手段)を含めた全てのトロイダルレンズに配備され、製造時に各色の走査ラインを基準となるブラックの走査ラインに曲がりの方向と量が揃うように合わせ、この状態を保ったまま、前記した傾き調整が可能な構成としている。本形態では、トロイダルレンズに局部的に応力を与えないために支持部材となる第1の支持板509ごと間接的に変形させるようにしたが、調節ネジを直接付き当てて変形させてもよい。
このような構成の各光学ユニットは、図3に示すように、側板266、267の曲げ部に各々形成された装着面285、286を基準に本体にねじ止めにより取付けがなされる。図2中、符号111、112、113、114は防塵ガラスで、仕切部材となる底板270の開口271,272.2873,274を塞ぐように接合されている。
第1の光走査手段には、画像記録領域の走査開始側および走査終端側において走査ビームを折り返すミラー280、281が、底板270に溶接された支持部材282に装着され、フォトセンサを実装した基板283、284(図2参照)において各々ビームを検出する。基板283、284は、底板270の立ち上げ面に開口からフォトセンサが覗くようにねじ止めされる。本形態では、基板283は同期検知センサをなし、この検出信号を基に全てのステーションにおける書込開始のタイミングをはかるよう、共用している。一方、基板284は終端検知センサをなし、同期検知センサ283との検出信号の時間差を計測することで、画像幅(全幅倍率)の変化を検出し、各半導体レーザを変調する画周波数を検出された画像幅の変化に対して反比例倍することで画像幅を一定に保つことができる。
また、各々のセンサを、図11に示すように主走査方向に垂直なフォトダイオード351と非平行なフォトダイオード352とで構成することにより、フォトダイオード351のエッジを光ビームが通過した際に同期検知信号、または終端検知信号を発生し、フォトダイオード351からフォトダイオード352に至る時間差Δtを計測して、光ビームの副走査位置のずれΔyを検出することができる。
Δyはフォトダイオード352の傾斜角γ、光ビームの走査速度Vを用いて
Δy=(V/tanγ)・Δt
で表され、Δtが一定であれば副走査位置ずれが生じていないことになる。
このような副走査位置ずれは、後述する光軸偏向手段によって補正が可能であり、図1に示した転写ベルト105上での検出パターンによる副走査レジスト検出の代わりに用いることができる。また、転写ベルト105での検出による副走査レジスト検出と併用してもよく、転写ベルト105での検出の頻度を低くして長期レンジで行い、その合間に短期レンジでフィードバック補正を行うことで、装置の印字待ち時間を短縮できる。本形態では、各光走査手段でのずれが一様であるため、第1の光走査手段のみに配備するようにしているが、各センサを全ての光走査手段に同様に配備してもよい。
図8は、光源ユニットの斜視図を示す。全ての光源ユニット250〜253は同一構成である。各光源ユニッは、半導体レーザ301、302およびカップリングレンズ303、304を有する。半導体レーザ301、302およびカップリングレンズ303、304は各色走査手段毎に射出軸に対して主走査方向に対称に配備されている。各半導体レーザはパッケージの外周を嵌合して各々ベース部材305、306に裏側よりそれぞれ圧入され、ホルダ部材307の裏面に、各々3点を表側から貫通したねじを螺合して当接させて保持される。各カップリングレンズはホルダ部材に相反する方向に開くよう形成したV溝部308、309に外周を突き当て、板ばね310、311によりそれぞれ内側に寄せてねじ固定される。この際、半導体レーザ301、302の発光点がカップリングレンズ303,304の光軸上になるようベース部材の当接面(光軸に直交する面)上での配置を、また、カップリングレンズ303,304からの射出光が平行光束となるようV溝上(光軸上)での位置を調節して固定している。各々の射出光の光軸は射出軸Cに対して互いに交差する方向となるよう傾けられ、本形態ではこの交差位置をポリゴンミラー213の反射面の近傍となるように支持部材の傾斜を設定している。
図8において、駆動回路が形成されたプリント基板312は、ホルダ部材に立設した台座にネジ固定により装着し、各半導体レーザのリード端子をスルーホールに挿入してハンダ付けすることで1つの光源ユニットが一体的に構成される。光源ユニットは、ハウジング234の壁面に高さを異ならしめて形成した係合穴に各ホルダ部材の円筒部313を挿入して位置決めし、当接面314を突き当ててネジ止めされる。
この際、円筒部を基準として傾け量γを調整することで、図9に示すようにビームスポット間隔を記録密度に応じた走査ラインピッチPに合わせることができる。半導体レーザ301,302を各光源ユニットで複数用いているが、単数であっても、また、複数の発光源を1チップにモノリシックに形成した半導体レーザアレイとしても同様である。
ところで、図1に示す転写ベルト105は、駆動ローラ、従動ローラ、テンションローラからなる3本のローラ105a、105b、105cに巻きかけられて回転され、各感光体ドラムから順次トナー像が転写されるが、この際、副走査方向の書出しタイミングによりレジスト位置が合されて重ね合わされる。各色画像のレジスト位置は定期的に調整がなされ、転写ベルト105上に形成されたトナー像のレジスト位置を読み取る検出器がベルト両端部に配備される。検出器は、照明用のLED素子231と反射光を受光するフォトセンサ232、および一対の集光レンズ233とからなり、基準色(ブラック)および、他の色(シアン、マゼンタ、イエロー)のトナー像を並列して形成した検出パターン、実施例では主走査方向から45°傾けたパターンを読み取り、その検出タイミングから副走査方向の基準色に対するレジストずれを算出し、この結果をもとに各光走査手段において、ポリゴンミラー1面おき、つまり1走査ラインピッチPを単位として副走査方向における書出しタイミングを合わせる。しかしながら、近年、カラー画像の要求品質が高まるにつれ、1走査ラインピッチP以下の精度でレジストずれを合わせる必要が生じている。
そこで、本形態では、後述する光軸変更手段30等を用いて照射位置を微調整している。図13、光軸変更手段30を構成する非平行平板の支持部における斜視図を示すもので、この光軸変更手段30は、各光ビームの各々に対応する感光体ドラムへの照射位置を可変する照射位置可変手段として機能する。非平行平板321は、円筒状のホルダ部材322中央枠内に固定され、軸受部323を形成した支持部材324にホルダ部材に形成した一対の鍔部326を切欠に合わせて挿入し、水平に戻すことで鍔部326が裏側に引っ掛かり、支持部材に密着した状態で嵌合部325を基準に回転可能に保持される。支持部材324は、前記したように底面を基準にハウジングにねじ止めされ、軸受部323の回転中心が光源ユニットの射出軸と中心が合うように高さHが各々設定されており、回転によってビームの射出軸をわずかに傾けることができる。ホルダ部材の一端にはレバー部327が形成され、支持部材に形成した貫通穴330に係合され固定されている駆動手段となるステッピングモータ328の軸先端に形成した送りネジを螺合しており、その上下動に伴って非平行平板321を回動可能としている。尚、この際のバックラッシュをとるため、ホルダ部材のピン331と支持部材のピン332との間にスプリング329により引張力を与え、一方向に片寄せする構成としている。
いま、この回転角をγ、非平行平板の頂角をε、カップリングレンズの焦点距離をfc、光学系全系の副走査倍率をζとすると、感光体面での副走査位置変化は、
Δy=ζ・fc・(n-1)ε・sinγ、nは非平行平板の屈折率で与えられ、微小回転角の範囲では回転角にほぼ比例して変化する。非平行平板の頂角εは、約2°に設定している。
前記したように、各色の副走査レジストは前記したように検出パターンにより検出されるが、各々、定期的にポリゴンミラー213の1面おき、1走査ラインピッチPを単位として書き込み開始タイミングが調節され副走査方向レジストが合わせられるので、ドラム径D、照射位置から転写位置に至る回転角αとすると、
D・α/2=N・P+ΔP、ここで、Nは自然数
ΔPは同期検知タイミングの位相差により生じる書込開始タイミングのずれ
また、各色感光体ドラムの基準色感光体ドラムからの転写位置間隔Bを用い
B=M・P+ΔP、ここで、Mは自然数で表される。
つまり、Dやα、Bが各々異なっていても速度変動がなく、書き込み位置が変動しない限りは、各々の書込開始タイミングのずれΔPだけが、残ることになる。
このΔPは最大で1ピッチの1/2、ΔP ≦P/2であり、本形態では、定期的な転写ベルト105上での検出パターンによる副走査レジスト検出に基づいて、この分を光軸変更手段により副走査方向に光軸を微動させてΔPが0になるように補正すればよい。本形態では転写ベルト105が速度変動なく移動することを想定しているが、一般には1回転に1周期程度の緩やかな変動がある。これにより、図14に示すように、最大変動量σ0の副走査位置ずれが各色転写位置で位相をずらして周期的に変化する。速度変動は、主に転写ベルトの厚さむらや癖によって駆動ローラでの周速が変化することが要因とされ、あらかじめベルト端に基準マークをつけておき、振幅の基準マークからの位相を入力することにより補正が可能である。
いま、基準マークから位相がtdだけずれた位置に振幅の節があるとし、各色において書込みから転写までの時間tmが一定であるとすると、基準色に対する各色の転写タイミングのずれt0、基準マーク検出から基準色の書き込みを開始するまでの時間t’を用いて、書き込み開始から任意の時間tでの基準色との副走査位置ずれは、
Δy=σ0・{sin2π(t‐t0+t’-td)/T−sin2π(t+t’-td)/T}、
Tは転写ベルト1回転の時間で表され、これと逆位相となるよう非平行平板を一定角度の範囲で周期的に振幅回転することで、転写時のベルト周速の変化をキャンセルした位置に転写させることができ、このような経時的に変化するずれに対しても対処できる。
ところで、前記したように走査ラインの傾きは一端を支点として回転されるため、各トロイダルレンズの光軸中心は図10(b)に示すように可変量の約1/2だけシフトしてしまい、ビーム入射位置がδ偏心する。この偏心は微小であれば問題ないが、許容限界(本形態では約0.5mm)を超えると各感光体ドラム上のビームスポットが歪んで不均一となり画像濃度むらの要因となってしまう。例えば、この偏心が生じないよう支点位置をトロイダルレンズの長手方向中央に備える構造が考えられるが、トロイダルレンズを接地するための付勢手段は端部に設けざるを得ず、前記支点位置との距離が離れてしまうため、てこの原理によりこの付勢力によるトルクが増大し、逆に変形し易くなるという問題があり、好ましくない。
そこで、本形態では、この傾き調整を行った際に、合わせて前記した非平行平板により前記偏心量に応じた分だけ光軸方向を可変する調整を同時に行うことで、概略光軸中心にビームが入射するように補正している。尚、傾き調整量と光軸の可変量とは、支点から可変部までの距離と支点からレンズ中心までの距離との略比例関係で容易に算出されるが、そうでない場合にも、あらかじめ相関関係を把握しておくことによって、同様に補正が可能である。また、この補正によって感光体ドラム上での走査位置がずれるが、このずれは前記した書出しのタイミング補正によって修正できる。
以上、まとめると、本形態では、転写ベルト105上に形成されたトナー像から得られる、転写ベルト105の両端でのレジスト位置検出信号により、以下の順で補正がなされる。
第1に、図7に示すステッピングモータ521を駆動し、走査ライン同士が平行となるよう傾きを合わせる。第2に、図13に示すステッピングモータ328を駆動し、傾き調整量に応じて光軸を粗調する。第3に、書込制御部において書込開始タイミングを調節し、1ラインピッチ単位までレジストを合わせる。第4に、ステッピングモータ328を駆動し、1ラインピッチ以下のずれを微調する。
これらにより走査ラインの傾きおよび曲がりを合わせ、さらに、各照射位置から転写位置に至る回転角度を揃えられるので、各ステーションで記録した画像のレジストずれを低減でき、色ずれのない高品位なカラー画像が形成できる。
図15は、側板構造の別の形態を示すもので、各感光体ドラムの端部に設けた軸受611、612、613、614と係合し、位置決を行う軸支部としてのU字状の位置決め部615、616、617、618を側板630、631を伸張して形成したものである。ハウジング234、各折り返しミラー等の保持部の構成は、図3で示した例と同一である。軸受611、612、613、614は、各感光体ドラムの軸101a、102a、103a、104aを支持する軸受部材である。この場合、光学ユニットとして独立したものではなく、装置本体の筐体を兼ねる形態で構成され、感光体ドラム同士の転写体の移動方向における位置決め、各感光体ドラムと光走査手段を構成する折り返しミラー等々との位置決めを、側板630、631を介して一括して行うことができる。
本形態において、各感光体ドラムの径は同一で、軸間距離Wはそれぞれドラム径の整数倍となるよう設定している。各照射位置から転写位置に至る回転角度は同一であるので、各感光体ドラムから転写された画像が重ね合わされる際、重なり合う各色の走査ライン潜像を形成する照射位置の回転方向における位相は常に等しい。
従って、各感光体ドラムの偏心の位相が合うように設置すれば、周速変動の振幅、つまり、転写位置における周速が速い時と遅い時とが各色で揃えられるので、各ステーションで記録した画像のレジストずれを低減でき、色ずれのない高品位なカラー画像が形成できる。
図16は、単一のポリゴンミラーにより双方向に走査する方式に適用した例の断面図である。図2に示す光走査装置10では、ポリゴンミラー213を4層に配備したが、本形態における光走査装置10Aでは、2層としポリゴンモータ121の回転軸に対し、左右対称に配備している。左右とも構成は同様であるので、ここでは右半分の説明を行う。
図中、符号122、123はfθレンズで、前記実施例と異なり副走査方向にもパワーを有しており、2段に貼り合わせられ一体的に形成されている。fθレンズは下面を基準にハウジング124に着固定され上段のポリゴンミラー125で偏向された光ビームは上段のレンズ122、下段のポリゴンミラー126で偏向された光ビームは下段のレンズ123を介して、各ビーム平行にハウジング127の開口128より放射される。
各光走査手段の光ビームは、各々3枚構成の折り返しミラー129、130、131および、折り返しミラー132、134、135により感光体ドラムに導かれる。また、トロイダルレンズ136、137は第1、第2の折り返しミラーの中間に配置されている。
側板138の形状は、各々の開口位置こそ異なるが、基本的な構成は同様で、折り返しミラーやトロイダルレンズの保持方法も同様である。
図12は光走査装置10と同一構成の光走査装置900を搭載した画像形成装置の一形態を示す。この図において、感光体ドラム901Yの周囲には感光体を高圧に帯電する帯電チャージャ902、光走査装置900により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ903、現像ローラ903にトナーを補給するトナーカートリッジ904を備えた現像装置920、ドラムに残ったトナーを掻き取り備蓄するクリーニングケース905が配置される。帯電チャージャ902、現像装置920及びクリーニングケース905は、他の感光体ドラムの周囲には同様に配設られているが、それらの符号は図中省略している。
各感光体ドラムへは前記したようにポリゴンミラー1面毎の走査により複数ライン、本形態では、5ライン同時に画像記録が行われる。前記した画像形成ステーションは転写ベルト906の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、記録紙は給紙トレイ907から給紙コロ908により供給され、レジストローラ対909により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送りだされ、転写ベルト926よりカラー画像が転写されて、定着ローラ910で定着して排紙ローラ912により排紙トレイ911に排出される。
光走査系と画像形成ステーションの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一形態である光走査装置の概略構成を示す断面図である。 側板、仕切部材、結像手段及び複数の反射ミラーの支持構造を示す拡大斜視図である。 ハウジングの内部構造と結像手段及び複数の反射ミラーの構成を示す拡大斜視図である。 (a)は反射ミラーの支持部の全体構成を示す拡大断面図、(b)は反射ミラーの支持部の構成を示す拡大図である。 結像手段の1つであるトロイダルレンズの支持筐体の構成を示す分解斜視図である。 トロイダルレンズを側板の架橋した状態を示す拡大断面図である。 光源ユニットの構成を示す分解斜視図である。 ビームスポット間隔と走査ラインピッチとの関係を示す図である。 (a)はトロイダルレンズの焦線と副走査方向との関係を示す拡大斜視図、(b)はトロイダルレンズの結像位置としての走査ラインの傾斜を示す拡大斜視図である。 同期検知センサ及び最端検出センサの一形態を示す拡大断面図である。 本発明の光走査装置を搭載した画像形成装置の一形態を示す概略構成図である。 (a)は光軸変更手段の組み付け状態を示す斜視図、(b)は光軸変更手段の構成を示す分解斜視図である。 転写ベルトの速度変動と光走査装置の書込タイミングを示すチャートである。 側板構造の別な形態を示す拡大斜視図である。 本発明の別な形態である光走査装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
10,10A 光走査装置
30 照射位置可変手段
121、213 偏向手段
101、102,103,104 像担持体
105、906 転写体
122 一部の結像手段
129〜135、223〜229 複数の反射ミラー
136、137、219,220,221,222 結像手段
138、266,267、630,631 一対の側板
139、270 仕切部材
136,137、219〜222 副走査方向に収束力を有する結像素子
209、210、211、212 結像手段
218 共通の結像素子
234 ハウジング
250,251,252,253 複数の光源手段
501 打ち抜き端面
509 支持部材
509a 一端
509b 他端
524,525 反り矯正手段
611,612,613,614 軸受部材
615、616,617,618 軸支部
901Y、901M,901C,901K 像担持体
920 現像手段
W 軸支部の間隔

Claims (9)

  1. 画像形成ステーションに対応した光ビームを発生する複数の光源手段と、各光源手段からの光ビームを一括して偏向し主走査を行う偏向手段と、走査された光ビームを各々に対応した像担持体に結像する結像手段有する光走査装置において、
    前記光源手段、偏向手段、及び結像手段を一体的に保持するハウジングと、主走査方向に配置されて互いに対向する一対の側板と、前記画像形成ステーションに光ビームを導く複数の反射ミラーとを備え、
    前記ハウジングを前記側板間に架橋して支持するとともに、前記側板に、前記複数の反射ミラーを直接当接して位置決めして相対配置を合わせ、前記側板間に架橋して支持することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記各像担持体へと射出される光ビームのみを通過させる仕切部材を備え、前記仕切部材を前記側板間に架橋して支持することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記各側板は板金製で、打ち抜き端面が形成されているとともに、前記打ち抜き端面に前記反射ミラーのミラー表面を当接させて支持することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 前記一部の結像手段は、複数の光源手段からの各光ビームに対して共通の結像素子であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  5. 前記結像手段は、少なくとも副走査方向に収束力を有する結像素子を備えるとともに、前記側板間に架橋して支持される支持部材上に前記結像素子を保持することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  6. 前記支持部材は、その一端が一方の側板に支持され、その他端が他方の側板を移動可能に支持されて、光軸方向に略直交する面内で回動自在とされていることを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 前記支持部材は、前記結像素子の少なくとも副走査方向における母線の反りを矯正する反り矯正手段を備えることを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  8. 各光ビームの各々に対応する像担持体への照射位置を可変する照射位置可変手段を備え、各像担持体の照射位置から転写位置に至る位相を揃えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  9. 前記各光ビームの各々に対応する像担持体の軸支部の間隔を像担持体周長の整数倍とすることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
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