JP4027467B2 - 内視鏡の湾曲操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡の挿入部の先端に設けられた湾曲部を挿入部の手元側で遠隔的に湾曲操作して先端部の向きを変更するための内視鏡の湾曲操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡の挿入部の先端部側に湾曲部を備えた内視鏡では挿入部の手元側に配設された操作部に湾曲部を遠隔的に湾曲操作する操作ノブが回動可能に装着されているとともに、この湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動機構の制動レバー部材が装着されている。
【0003】
この種の内視鏡の湾曲操作装置として例えば特開平6−327613号公報には内視鏡使用後の洗浄性を高めるために湾曲操作用の操作ノブに上カバーと下カバーとが設けられ、上カバーと下カバーとの間に形成される収納室内に制動機構が収納された構成のものが示されている。ここで、操作ノブの上カバーと下カバーとの間にはOリング等のシール部材が介設され、収納室内が水密にシールされている。さらに、制動レバー部材は下カバーの開口部を介して制動機構に連結されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平6−327613号公報の構成では操作ノブを上カバーと下カバーの2部品から構成する必要があり、制動機構をシールするシール部材の他にしたカバーと操作ノブの上カバーと下カバーとの間をシールするシール部材が必要となるので、操作部の構成部品数が増加し、操作部の構造が複雑化する問題がある。そのため、操作部の組み立て作業時には各構成要素を組み付けるために手間がかかるので、組立費が高価となり、装置全体がコスト高になる問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、洗浄性が良好で、かつ内視鏡の操作部の構造が比較的簡単で、安価な内視鏡の湾曲操作装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内視鏡の操作部に固定された固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着され、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない内視鏡の湾曲部を遠隔的に湾曲操作するとともに、前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動機構を備えた内視鏡の湾曲操作装置において、前記湾曲操作ノブに前記操作部のケーシング側に開口し、前記制動機構を収納する凹部の制動機構収納室が設けられ、前記凹部の底面に被摩擦面が形成されるとともに、前記制動機構を駆動する制動操作部材に前記収納室の開口部を覆う収納室閉塞体を設け、前記湾曲操作ノブの収納室の内面と前記収納室閉塞体との間をシールするシール部材を設け、前記制動機構は、弾性部材によって略リング状に形成された圧接部材を有し、前記圧接部材は、前記湾曲操作ノブの制動位置で前記被摩擦面に圧接されるリング状の圧接部と、前記湾曲操作ノブの制動解除位置で前記圧接部を前記被摩擦面から離間させる方向に付勢する付勢突起とを有することを特徴とする内視鏡の湾曲操作装置である。
そして、湾曲操作ノブの制動機構収納室の開口部を制動操作部材の収納室閉塞体によって覆い、湾曲操作ノブの収納室の内面と収納室閉塞体との間をシール部材でシールすることにより、湾曲操作ノブの制動機構収納室内の制動機構や、湾曲操作ノブの回転軸などに汚物や、薬液が触れることをなくして作動が確実で、各部品の劣化をなくし、洗滌の手間を軽減させ、さらに、確実な防水構造の構成を簡略化できるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図17を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡の湾曲操作装置全体の概略構成を示すものである。なお、本実施の形態の内視鏡には、図示しない挿入部の先端部側に上下方向および左右方向の4方向に湾曲可能な湾曲部が配設されている。
【0008】
また、本実施の形態の内視鏡には挿入部の手元側に配設された操作部1に湾曲操作部2が突設されている。この湾曲操作部2には湾曲部を上下方向および左右方向にそれぞれ遠隔的に湾曲操作する上下湾曲操作用の第1の湾曲操作手段Aおよび左右湾曲操作用の第2の湾曲操作手段Bがそれぞれ設けられている。そして、湾曲操作部2の第1の湾曲操作手段Aおよび第2の湾曲操作手段Bをそれぞれ操作することにより内視鏡の湾曲部を遠隔的に上下方向および左右方向の4方向に湾曲させて先端部の向きを変更できるようになっている。
【0009】
さらに、本実施の形態の内視鏡には図示しない鉗子起上装置が設けられている。この鉗子起上装置には内視鏡の挿入部の先端部に回転可能に設けられた鉗子起上台と、これに連結された操作ワイヤとが設けられている。そして、操作部1に配設された鉗子起上操作部3を操作することにより前記操作ワイヤが進退し、前記鉗子起上台の角度を調整することができるようになっている。
【0010】
また、操作部1には合成樹脂材料によって形成されたケーシング4が設けられている。このケーシング4の内部にはシャーシ5が設けられている。さらに、シャーシ5には筒状の第1の固定軸6および軸状の第2の固定軸7の各一端がそれぞれ固定されている。ここで、第2の固定軸7は第1の固定軸6の筒内に挿通されている。
【0011】
さらに、ケーシング4には湾曲操作部2の取付け用の孔部8が設けられている。そして、第1の固定軸6及び第2の固定軸7の各他端はケーシング4の孔部8から外部側に延出されている。
【0012】
また、第1の固定軸6の内周側には筒状の第1の回転軸9が内嵌され、回転可能に支持されている。さらに、第2の固定軸7の外周側には筒状の第2の回転軸10が外嵌され、回転可能に支持されている。
【0013】
また、第1の回転軸9の基端部には第1のギア11が連結されている。この第1のギア11は湾曲部を上下方向に湾曲させる為の操作ワイヤと連結された図示しないチェーンと係合されている。
【0014】
さらに、第2の回転軸10の基端部には第2のギア12が連結されている。この第2のギア12は湾曲部を左右方向に湾曲させる為の操作ワイヤと連結された図示しないチェーンと係合されている。
【0015】
また、第1の回転軸9の先端部(第1のギア11との連結部とは反対側の端部)には術者が操作する第1の湾曲操作手段Aの上下用湾曲操作ノブ13が固定されている。さらに、第2の回転軸10の先端部(第2のギア12との連結部とは反対側の端部)には第2の湾曲操作手段Bの左右用湾曲操作ノブ14が固定されている。ここで、左右用湾曲操作ノブ14の下端部は上下用湾曲操作ノブ13に当接されている。これにより、第1の回転軸9の軸方向の移動が規制されている。
【0016】
また、ケーシング4の孔部8には起上回転軸15が内嵌されている。この起上回転軸15は第1の固定軸6に外嵌して、回転可能に支持されている。ここで、第1の固定軸6には起上回転軸15を受けるフランジ部31が設けられている。そして、起上回転軸15は第1の固定軸6のフランジ部31によって軸方向に沿うシャーシ5方向への移動が規制されている。
【0017】
さらに、起上回転軸15には術者が操作する鉗子起上操作部3の起上操作レバー16が固定されている。また、起上回転軸15の外周には図2および図3に示すようにOリング溝51が設けられている。このOリング溝51にはOリング52が介挿されている。そして、このOリング52によって起上回転軸15と孔部8との間が気密、水密的に封止されている。
【0018】
また、第2の固定軸7には図2中で上部側にリング状の係合溝部17が形成されている。この係合溝部17には第2の回転軸10の抜け止め部材18が係合されている。そして、第2の回転軸10の先端部は第2の固定軸7の抜け止め部材18に当接され、この第2の回転軸10の軸方向の移動が規制されている。
【0019】
また、第2の回転軸10の先端部には凹陥状のOリング収納部66が設けられている。このOリング収納部66と第2の固定軸7との間には共回り防止Oリング67が介挿されている。この共回り防止Oリング67は抜け止め部材18によりOリング収納部66からの外れを防止されている。このように本実施の形態ではOリング収納部66からのOリング67の外れ防止と第2の回転軸10の軸方向の移動の規制を単一の部材(抜け止め部材18)で行っている為、構成部品が削減でき、安価かつ軽量となる。
【0020】
また、上下方向の湾曲を操作する第1の湾曲操作手段Aは次のように構成されている。すなわち、上下用湾曲操作ノブ13の外周側には図12に示すように爪部47が複数設けられている。この上下用湾曲操作ノブ13は変性ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等の耐薬性や、耐熱性の良い樹脂により射出成形によって形成されている。
【0021】
なお、射出成形によって上下用湾曲操作ノブ13を形成する場合、他の部位に比べて厚肉となり、例えば5mm〜10mm程度の肉厚を有する爪部47は成形上、ショートショットやヒケ等を防止する為に従来は裏面に肉抜き部を設けていた。
【0022】
本実施の形態では上下用湾曲操作ノブ13は射出成形法の一種である二色成形法によって次のように形成されている。まず、一次固定型と一次可動型とから形成される一次キャビティーにより表面にあたるノブ本体48を射出成形した後、一次可動型をノブ本体48から離間させる。次に、ノブ本体48を一次固定型にセットしたままの状態で、爪裏部49の射出成形用の二次可動型をノブ本体48にセットする。
【0023】
続いて、一次固定型と、成形されたノブ本体48と、二次可動型とから形成された二次キャビティーによって爪裏部49を射出成形により二次成形する。このとき、爪裏部49の射出成形にはノブ本体48を成形した樹脂と同素材の樹脂を用いる。
【0024】
また、二次成形の際、ノブ本体48の爪裏部49との当接面は二次成形時に射出された樹脂の熱によって溶解して爪裏部49と溶着してノブ本体48と爪裏部49とは一体化され図3に示すようにノブ本体48と爪裏部49との境界部50には全く隙間が生じない。
【0025】
以上のように本実施の形態では一度の二色成形行程によってノブ本体48と爪裏部49との組立が完了する。なお、外観部品となるノブ本体48は均肉形状や、裏面側は成形に都合の良い形状に設定できる為、表面の仕上がりを精度良く安定して形成でき、歩留まりが良い。
【0026】
なお、上下用湾曲操作ノブ13は通常の射出成形に比べてゲートの断面積を大きくし、また、射出成形時の樹脂の射出時間を通常の射出成形に比べて長くした(例えば1〜3分)、いわゆる厚肉成形法によってノブ本体48と爪裏部49との間を分けずに上下用湾曲操作ノブ13全体を一度に形成しても良い。この場合には上下用湾曲操作ノブ13の表面及び裏面には全く凹凸が生じない為、上下用湾曲操作ノブ13に汚れが溜まることがなく、洗滌が容易である。さらに、二色成形、厚肉成形にて形成することにより、肉抜き部を塞ぐ為の他の部品を組み立てる行程が不要である為、非常に安価に上下用湾曲操作ノブ13を形成することができる。
【0027】
また、上下用湾曲操作ノブ13の下面には図3および図12に示すように操作部1のケーシング4側に開口し、後述する第1の制動機構Cを収納する円筒状の第1の収納室(制動機構収納室)21が設けられている。さらに、上下用湾曲操作ノブ13の上面には第1の収納室21の内底部(上面)の中央部位に図3中で下方に向けて円筒状の凹部105が突設されている。この凹部105の外周面には図14(B)に示すように第1の回転軸9との連結用の複数、本実施の形態では4つの切欠部20が形成されている。
【0028】
また、第1の回転軸9の先端部には図5(B)に示すように複数、本実施の形態では4つの凸部19が突設されている。そして、第1の回転軸9の4つの凸部19を各凸部19と対応する位置に配置された上下用湾曲操作ノブ13の切欠部20に係合させることにより、第1の回転軸9に対する上下用湾曲操作ノブ13の回転方向の移動が規制される。そして、これらが接着等の手段によって接合されることにより上下用湾曲操作ノブ13が第1の回転軸9に強固に固定されている。
【0029】
なお、第1の回転軸9の凸部19と上下用湾曲操作ノブ13の切欠部20との接着を行わず、単に係合のみによって上下用湾曲操作ノブ13と第1の回転軸9との回転を抑止する構成としても良い。
【0030】
上記構成によれば上下用湾曲操作ノブ13と第1の回転軸9との組み付けに固定ねじ等を用いていない為、部品数が削減され、組立が容易となる。この為、安価、かつ軽量に形成できる。
【0031】
また、上下用湾曲操作ノブ13の下面側の第1の収納室21にはこの上下用湾曲操作ノブ13の回動に対して制動をかける第1の制動機構Cが設けられている。この第1の制動機構Cには第1の圧接部材22と、第1の可動部材23と、第1の制動操作部材27とが設けられている。
【0032】
さらに、第1の圧接部材22はシリコンゴム、フッ素ゴムや、ソフトセグメントが98%以上の架橋度で架橋された完全架橋タイプの熱可塑性エラストマー等の耐薬品性、耐熱性の良好な弾性変形可能な軟質の弾性部材によって略リング状に形成されている。この第1の圧接部材22の上面には図6(A)および図14(A)に示すようにリング状の圧接部41と、この圧接部41よりも内周側に略リング状に並設された複数の円柱状の付勢突起42とが上方向に向けて突出されている。ここで、各付勢突起42は圧接部41の突出量よりも大きな突出量を有し、圧接部41よりも十分小さな断面形状に設定されている。さらに、各付勢突起42は周方向の全周に渡り複数、例えば30度ずつ12ケ所に設けられている。
【0033】
また、第1の圧接部材22の付勢突起42は軸方向に圧縮されるように、または軸方向と直交する方向に折れ曲がるように容易に弾性変形可能に形成されている。さらに、圧接部41と付勢突起42は前述した第1の圧接部材22の成形素材(軟質の弾性部材)により圧縮成形法や、射出成形法によって第1の圧接部材22と一体に形成されている。なお、上下用湾曲操作ノブ13における第1の収納室21の内底面には第1の圧接部材22の圧接部41と対向する位置に被摩擦面68が設けられている。
【0034】
また、第1の圧接部材22の下面には図6(B)および図14(B)に示すように径方向に向けて延設された直線状の係合溝部43が例えば45度ずつ8ケ所に設けられている。さらに、第1の圧接部材22の外周面の下端部には内方向に向けて全周にわたりフランジ状の取付け部45が突設されている。
【0035】
また、第1の可動部材23は上下用湾曲操作ノブ13と同様の樹脂から射出成形により略リング状に形成されている。この第1の可動部材23の上面には図7(A)および図14(B)に示すように第1の圧接部材22の係合溝部43と対応する位置に係合溝部43と略同一の断面形状を持つ係合突起部44が設けられている。さらに、この第1の可動部材23の上部には第1の圧接部材22の取付け部45が係脱可能に係合される取付け溝46が設けられている。そして、第1の圧接部材22の取付け部45が第1の可動部材23の取付け溝46に係合された状態で第1の圧接部材22が第1の可動部材23に固定されている。このとき、第1の可動部材23の係合突起部44を第1の圧接部材22の係合溝部43に係合させることにより、第1の圧接部材22が第1の可動部材23に対して回転不能に支持させた状態で固定されている。
【0036】
さらに、第1の可動部材23の軸心部には図12に示すように断面が略四角形の四角孔部24が設けられている。ここで、第1の固定軸6の先端部には図5(A)に示すように第1の可動部材23の四角孔部24と略同一の断面形状の回転止め部25が形成されている。そして、第1の可動部材23の四角孔部24と第1の固定軸6の回転止め部25とが係合することにより、第1の可動部材23が第1の固定軸6に対して回転不能、かつ軸方向に移動自在に支持されている。
【0037】
また、第1の可動部材23の下面には図7(B)に示すように3つの係合ピン部36と、弾性変形可能な1つのガイドピン37とが設けられている。ここで、3つの係合ピン部36は第1の可動部材23の下面に周方向に120度ずつ離れて3ケ所に配置されている。
【0038】
さらに、上下用湾曲操作ノブ13の第1の収納室21における下面開口部側の端部(ケーシング4側の端部)には第1の収納室21の他の部分よりも大きな内径寸法を有し、ケーシング4側に開口を有する円筒状の開口孔部26が設けられている。
【0039】
また、第1の制動操作部材27には第1の収納室21の開口孔部26を覆う制動レバー軸受け部(収納室閉塞体)28と、制動レバー(制動操作部材)29とが設けられている。ここで、制動レバー軸受け部28は第1の収納室21の開口孔部26に内嵌し、第1の固定軸6に外嵌して回転可能に支持されている。
【0040】
また、制動レバー29の内端部は制動レバー軸受け部28に固定されている。さらに、この制動レバー29の外端部は径方向に延出されている。なお、制動レバー29は作業者の手指で操作される為、適宜の強度が必要であり、かつスペース上、薄肉であることが要求される為、薄肉の金属にて形成されている。
【0041】
さらに、制動レバー軸受け部28及び起上回転軸15は上下用湾曲操作ノブ13と同様の樹脂から射出成形により形成されている。なお、特に支障がない場合は制動レバー29を樹脂により制動レバー軸受け部28と一体に形成しても良い。
【0042】
また、第1の制動操作部材27は内径寸法が異なる上下用湾曲操作ノブ13の第1の収納室21と開口孔部26との間の境界部に形成された段部30と起上回転軸15とによって軸方向の移動が規制されている。
【0043】
さらに、制動レバー軸受け部28の外周面にはOリング溝51aが設けられている。このOリング溝51aにはOリング(シール部材)52aが介挿されている。そして、このOリング52aによって制動レバー軸受け部28と上下用湾曲操作ノブ13との間が気密、水密的に封止されている。
【0044】
また、制動レバー軸受け部28の下面(起上回転軸15との接合面)にはリング状のOリング溝51bが設けられている。このOリング溝51bにはOリング52bが介挿されている。そして、このOリング52bによって制動レバー軸受け部28と起上回転軸15との間が気密、水密的に封止されている。
【0045】
また、制動レバー軸受け部28の上面(第1の可動部材23と対向する面)には図8および図12に示すように3つのカム部35と、1つのピンガイド溝39とが設けられている。ここで、3つのカム部35は制動レバー軸受け部28の上面に周方向に120度ずつ離れて3ケ所に配置されている。
【0046】
また、ピンガイド溝39は制動レバー軸受け部28の周方向に沿って略円弧状に形成された長穴によって形成されている。そして、このピンガイド溝39内には第1の可動部材23のガイドピン37が挿入されている。
【0047】
さらに、このピンガイド溝39の両端部にはガイドピン37の回転方向の移動を規制するストッパ部38が形成されている。また、ピンガイド溝39の内側の端縁部にはピンガイド部材40が取付けられている。このピンガイド部材40の両端にはガイドピン37を選択的に係止する為の係止突起40a1 ,40a2 が突設されている。
【0048】
また、制動レバー軸受け部28のカム部35には図13に示すように斜面部32と、この斜面部32の下端部側に連続した下面部33と、斜面部32の上端部側に連続した上面部34とが設けられている。なお、第1の可動部材23の係合ピン部36はカム部35の下面部33と上面部34との間の軸方向の距離Lよりも長い長さに設定されている。
【0049】
上記構成によれば第1の可動部材23にガイドピン37を弾性変形可能に樹脂で一体に形成し、制動レバー軸受け部28にピンガイド部材40及びストッパ部38を有するピンガイド溝39を一体に設けたので、部品数を削減でき、安価、かつ軽量に形成できる。
【0050】
なお、制動レバー軸受け部28にガイドピン37を設け、第1の可動部材23にストッパ部38とピンガイド部材40を有するピンガイド溝39を設けた構成としても良い。
【0051】
また、左右方向の湾曲を操作する第2の湾曲操作手段Bは次のように構成されている。すなわち、左右用湾曲操作ノブ14は図14(C)に示すように複数の爪部47aを有し、前述した上下用湾曲操作ノブ13と同様に二色成形法によって形成されている。
【0052】
さらに、左右用湾曲操作ノブ14の上面の軸心部には略十字状の切欠部20aが形成されている。ここで、第2の回転軸10の先端部には図5(C)に示すように左右用湾曲操作ノブ14の切欠部20aと対応する形状の略十字状の凸部19aが設けられている。そして、第2の回転軸10の凸部19aが左右用湾曲操作ノブ14の切欠部20aに係合されることにより、第2の回転軸10に対する左右用湾曲操作ノブ14の回転方向の移動が規制されるとともに、これらの係合部が接着等の手段によって接合されることにより、さらに強固に固定されている。
【0053】
なお、第2の回転軸10の凸部19aと左右用湾曲操作ノブ14の切欠部20aとの接着を行わず、単に係合のみによって左右用湾曲操作ノブ14と第2の回転軸10との回転を抑止する構成としても良い。
【0054】
また、左右用湾曲操作ノブ14の上面には図4に示すように円筒状の第2の収納室53が設けられている。この第2の収納室53には左右用湾曲操作ノブ14の回動に対して制動をかける第2の制動機構Dが設けられている。この第2の制動機構Dには第2の圧接部材54と、第2の可動部材55と、第2の制動操作部材56とが設けられている。
【0055】
ここで、第2の圧接部材54は第1の圧接部材22と略同様に構成されている。すなわち、この第2の圧接部材54の下面には左右用湾曲操作ノブ14における第2の収納室53の内底部に向けて図11(A)に示すように略リング状の圧接部41aが突設されている。
【0056】
また、第2の圧接部材54の上面には図11(B)に示すように第1の圧接部材22と略同様に径方向に向けて延設された直線状の係合溝部43aが設けられているとともに、この第2の圧接部材54の外周面の上端部には内方向に向けて全周にわたりフランジ状の取付け部45aが突設されている。
【0057】
また、第2の可動部材55は上下用湾曲操作ノブ13と同様の樹脂から射出成形により形成されている。この第2の可動部材55の下面には図9(B)に示すように第2の圧接部材54の係合溝部43aと対応する位置に係合溝部43aと略同一の断面形状を持つ係合突起部44aが設けられている。さらに、この第2の可動部材55の下部外周面には第2の圧接部材54の取付け部45aが係脱可能に係合される取付け溝46aが設けられている。そして、第2の圧接部材54の取付け部45aが第2の可動部材55の取付け溝46aに係合された状態で第2の圧接部材54が第2の可動部材55に固定されている。このとき、第2の可動部材55の係合突起部44aを第2の圧接部材54の係合溝部43aに係合させることにより、第2の圧接部材54が第2の可動部材55に対して回転不能に支持させた状態で固定されている。
【0058】
なお、左右用湾曲操作ノブ14における第2の収納室53の内底面(下面)には第2の圧接部材54の圧接部41aと対向する位置に被摩擦面68aが設けられている。
【0059】
また、第2の可動部材55の軸心部には図9(A),(B)に示すように断面が略正方形の四角孔部24aが設けられている。ここで、第2の固定軸7の先端部には四角孔部24aと略同一の断面形状を有する回転止め部25aが形成されている。そして、第2の可動部材55の四角孔部24aと第2の固定軸7の回転止め部25aとが係合することにより第2の可動部材55は第2の固定軸7に対して回転不能、かつ軸方向に移動自在に支持されている。
【0060】
また、第2の可動部材55の上面には図9(A),(B)に示すように径方向に弾性変形可能な一対のヒンジ部61が180度ずつ離れて2ケ所に連結されている。各ヒンジ部61の先端部には内周側に突出した係合ピン部36aが設けられている。
【0061】
また、左右用湾曲操作ノブ14の第2の収納室53の上面には開口した開口孔部26aが設けられている。この開口孔部26aには第2の制動操作部材56が収容されている。
【0062】
この第2の制動操作部材56には第2の収納室53の開口孔部26aを覆う略有底円筒状の制動ノブ57と、制動ノブ軸受け58とが設けられている。ここで、制動ノブ57の下端開口部側は開口孔部26aに内嵌されている。さらに、この制動ノブ57の内底部の中心部は上方向に向けて突出されている。また、制動ノブ軸受け58は第2の固定軸7に外嵌して回転可能に支持されている。なお、第2の制動操作部材56の制動ノブ57および制動ノブ軸受け58は上下用湾曲操作ノブ13と同様の樹脂から射出成形により形成されている。
【0063】
さらに、制動ノブ57には図4および図15に示すように開口孔部26aとの嵌合部よりも内周側に制動ノブ軸受け58との接続部73が配設されている。なお、図15は図4におけるN−N線断面を示す。
【0064】
また、制動ノブ57の接続部73には図15中で左右方向へ弾性変形可能な一対の弾性変形部75が設けられている。両弾性変形部75の下端部にはそれぞれ内側に向けて係止部76が突設されている。
【0065】
さらに、制動ノブ軸受け58の上面には図10(A)に示すように制動ノブ57と接続される2組の被接続部74が設けられている。この被接続部74には径方向に延出された長溝状の係合凹部79が設けられている。
【0066】
また、制動ノブ57には図15に示すように制動ノブ軸受け58の係合凹部79と係脱可能に係合する凸部80が突設されている。そして、制動ノブ57の凸部80が制動ノブ軸受け58の係合凹部79に係合されることにより、制動ノブ57と制動ノブ軸受け58との間が回転不能に固定されている。
【0067】
さらに、制動ノブ軸受け58の被接続部74には図15に示すように上側に向けて係合部78が突設されている。この係合部78の上端部には係止突起77が形成されている。
【0068】
そして、制動ノブ57の接続部73の係止部76と、制動ノブ軸受け58の被接続部74の係合部78とが係合することにより、制動ノブ57と制動ノブ軸受け58とが係脱可能に係止されている。
【0069】
なお、制動ノブ軸受け58の被接続部74に弾性変形部75と係止部76とを設け、制動ノブ57の接続部73に係止突起77を有する係合部78を設けてこれらを係合させる構成にしても良い。さらに、接続部73および被接続部74をそれぞれ複数組設けても良い。
【0070】
また、第2の固定軸7の上端には図4に示すようにリング状の溝部17aが設けられている。この溝部17aには図16(B)に示すように略C字状の抜け止め部材18aが係合されている。この抜け止め部材18aのC字状の開口部には第2の固定軸7の挿通溝72が形成されている。そして、この抜け止め部材18aが挿通溝72の部分から第2の固定軸7の溝部17aに挿入された状態で、抜け止め部材18aが第2の固定軸7に固定されている。
【0071】
また、制動ノブ軸受け58には図10(A),(B)、図16(B)および図17に示すように外周側から内周側に貫通した切欠部65が設けられている。そして、この切欠部65を通して抜け止め部材18aが制動ノブ軸受け58の軸心部側に挿通されている。
【0072】
また、制動ノブ57の内部には抜け止め部材18aに外嵌する略円筒形状の抜け止め部71が設けられている。そして、制動ノブ57の抜け止め部71が抜け止め部材18aに外嵌された状態で、抜け止め部材18aの側方への移動が規制されている。これにより、抜け止め部材18aが側方に移動して抜け止め部材18aの挿通溝72と第2の固定軸7の溝部17aとの係合が外れることが防止されている。
【0073】
また、制動ノブ軸受け58の下端部は第2の固定軸7に設けられた段部59に当接されている。さらに、制動ノブ軸受け58の上端部は第2の固定軸7の抜け止め部材18aに当接されている。これにより、第2の制動操作部材56は軸方向の移動が規制されている。
【0074】
また、制動ノブ57の下端部外周面にはOリング溝51dが設けられている。このOリング溝51dにはOリング52dが介挿されている。そして、このOリング52dによって第2の制動操作部材56と左右用湾曲操作ノブ14との間が気密、水密的に封止されている。
【0075】
また、制動ノブ軸受け58の外周面には図10(A),(B)および図16(A)に示すように180度ずつ離れて2ケ所にカム溝60が設けられている。各カム溝60は図4に示すように周方向に沿って斜めに傾斜させた傾斜溝によって形成されている。そして、このカム溝60の一端部には最上部69、他端部には最下部70がそれぞれ形成されている。
【0076】
さらに、制動ノブ軸受け58の底面には図10(A),(B)に示すようにカム溝60の最下部70と連通する組み付け用溝部64が形成されている。そして、この組み付け用溝部64から第2の可動部材55の係合ピン部36aがカム溝60に挿入されている。
【0077】
また、図16(A)に示すように制動ノブ軸受け58のカム溝60の両端の最上部69,最下部70には係合ピン部36aの回転方向の移動を規制するストッパ部38aがそれぞれ設けられている。さらに、カム溝60の両端の最上部69,最下部70には係合ピン部36aを選択的に係止する為の係止突起40b1 ,40b2 がそれぞれ設けられている。
【0078】
また、左右用湾曲操作ノブ14の下端部中央部位には下方に向けて円筒状のボス部14aが突設されている。このボス部14aの外周面にはリング溝51eが設けられている。このリング溝51eにはOリング52eが外嵌されている。さらに、上下用湾曲操作ノブ13の上面(左右用湾曲操作ノブ14側の面)の凹部105には左右用湾曲操作ノブ14のボス部14aが挿入されている。ここで、ボス部14aのOリング52eは上下用湾曲操作ノブ13の凹部105に内嵌されている。そして、Oリング52eによって上下用湾曲操作ノブ13と左右用湾曲操作ノブ14との間が気密、水密的に封止されている。
【0079】
また、第2の湾曲操作手段Bの組立作業は以下のように行われる。まず、左右用湾曲操作ノブ14が接続された第2の回転軸10を第2の固定軸7に外嵌させる。
【0080】
次に、第2の圧接部材54が固定された第2の可動部材55の係合ピン部36aを制動ノブ軸受け58の組み付け用溝部64に挿通し、この組み付け用溝部64を通してカム溝60内に挿入させる。そして、この係合ピン部36aをカム溝60の最上部69に位置させる。
【0081】
続いて、一体化された第2の可動部材55と制動ノブ軸受け58を第2の固定軸7に外嵌する。その後、抜け止め部材18aを制動ノブ軸受け58の外周側より制動ノブ軸受け58の挿通溝65を通して溝部17aに係合させる。
【0082】
この状態で、Oリング52dが組み付けられた制動ノブ57を左右用湾曲操作ノブ14に内嵌させる。このとき、制動ノブ57の凸部80と制動ノブ軸受け58の凹部79とを係合させながら、同時に制動ノブ57の接続部73と制動ノブ軸受け58の被接続部74とを係合させる。ここで、接続部73は係止部76が被接続部74の係止突起77と当接すると弾性変形部75が外側に弾性変形し、係止突起77が係止部76を乗りこえると弾性変形部75が内側に復帰し、係止部76と係止突起77とが係合する。以上の作業により制動ノブ57と制動ノブ軸受け58とが固定される。この際、制動ノブ57の抜け止め部71は抜け止め部材18aに外嵌される。
【0083】
また、第2の湾曲操作手段Bの組立時には左右用湾曲操作ノブ14の下端部中央部位のボス部14aの最下端の当接部63が上下用湾曲操作ノブ13の凹部20の内底面の当接部63aと当接される。これにより、上下用湾曲操作ノブ13は左右用湾曲操作ノブ14側への軸方向の移動が規制されている。
【0084】
さらに、左右用湾曲操作ノブ14の当接部63および上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aは上下用湾曲操作ノブ13、左右用湾曲操作ノブ14と同様の樹脂にて形成されている。そして、これらが当接する接触面積は微少に形成されており、当接部63と当接部63aとの間の摺動抵抗Oは非常に小さい。
【0085】
ここで、摺動抵抗Oと、Oリング52eを介した上下用湾曲操作ノブ13と左右用湾曲操作ノブ14との摺動抵抗Pと、共回り防止Oリング67を介した第2の固定軸7と第2の回転軸10との間の摺動抵抗Qと、Oリング52dを介した左右用湾曲操作ノブ14と制動ノブ57との間の摺動抵抗RとはO+P<Q+Rなる関係に、またOリング52aを介した上下用湾曲操作ノブ13と第1の制動レバー27との摺動抵抗SとはO+P<Sなる関係に、また摺動抵抗Oと、圧接部41,圧接部41aがそれぞれ被摩擦面68,被摩擦面68aと圧接した際の圧接部41と被摩擦面68との摺動抵抗Tと、圧接部41aと被摩擦面68aとの摺動抵抗UとはO+P<T,O+P<Uなる関係になるように各Oリング52e,67,52d,52aは接触する各部材との摩擦力が設定されている。
【0086】
また、図2に示すように第2の回転軸10および左右用湾曲操作ノブ14が最も上側に移動した位置にあたる第2の回転軸10の上端部が抜け止め部材18に当接した位置にあり、第1の回転軸9および上下用湾曲操作ノブ13が最も下側に移動した位置にあたる第1の回転軸9の下端部が第1のギア11に当接した位置、または第1の固定軸6のフランジ部31に起上回転軸15の下端が当接し、この起上回転軸15の上端に第1の制動レバー27の下端が当接し、この第1の制動レバー27が上下用湾曲操作ノブ13の段部30に当接した位置における左右用湾曲操作ノブ14の当接部63と上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aとの間には距離Aなる微少なクリアランスが設けられている。さらに、第1の可動部材23の係合ピン部36がカム部35の下面部33に当接し、第1の制動レバー部材27の制動レバー軸受け部28と上下用湾曲操作ノブ13の段部30とが当接した状態において第1の圧接部材22の圧接部41と上下用湾曲操作ノブ13の被摩擦面68との間には距離Bなるクリアランスが設けられている。また、カム部35の下面部33と上面部34は軸方向に距離Cなる高さを有している。これらの距離はC≧A+Bとなる関係に設定されている。
【0087】
また、カム溝60の最上部69と最下部70との間の距離Dと、制動ノブ軸受け58が抜け止め部材18aに当接し、第2の回転軸10の上端を抜け止め部材18に当接した状態での第2の圧接部材54の圧接部41aと左右用湾曲操作ノブ14の被摩擦面68aとの間の距離Eと、第2の回転軸10の下端と第2のギア12との間の距離FとはD≧E+Fなる関係に設定されている。
【0088】
次に、上記構成の作用について説明する。まず、湾曲操作部2の防水構造の作用を説明する。本実施の形態ではケーシング4の孔部8と起上回転軸15との間がOリング52により気密、液密的に封止され、さらに起上回転軸15と第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28との間がOリング52bにより気密、液密的に封止されることにより、ケーシング4内部への液体の侵入が阻止される。
【0089】
また、上下用湾曲操作ノブ13の第1の収納室21の内周面と制動レバー軸受け部28との間が、Oリング52aにより気密、液密的に封止され、起上回転軸15と第1の制動レバー27との間が、Oリング52bにより気密、液密的に封止され、さらに上下用湾曲操作ノブ13の上面凹部20と左右用湾曲操作ノブ14のボス部14aとの間が、Oリング52eにより気密、液密的に封止されることにより、上下用湾曲操作ノブ13の第1の収納室21への液体、気体の侵入が阻止される。そのため、第1の固定軸6、第1の回転軸9、第1の圧接部材22、第1の可動部材23には汚物や薬液等が触れることがない。
【0090】
また、左右用湾曲操作ノブ14と第2の制動操作部材56との間が、Oリング52dにより気密、液密的に封止され、さらに左右用湾曲操作ノブ14と上下用湾曲操作ノブ13との間が、Oリング52eにより気密、液密的に封止されることにより、左右用湾曲操作ノブ14の第2の収納室53への液体、気体の侵入が阻止される。そのため、第2の固定軸7、第2の回転軸10、第2の圧接部材54、第2の可動部材55には汚物や薬液等が触れることがない。
【0091】
したがって、強度が必要な為、金属から形成される第1の固定軸6,第2の固定軸7,第1の回転軸9,第2の回転軸10等の湾曲操作部2内の上記各部品が汚物や薬液に触れない為、湾曲操作部2内の上記各金属部品が腐食等によって劣化することがない。そのため、上記各金属部品を腐食し易いアルミニウム材料で形成することができるので、軽量化が図れる。また、耐久性も良いうえ、作動が確実で、洗滌の手間が不要である。
【0092】
また、ケーシング4、起上回転軸15、第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28、上下用湾曲操作ノブ13、左右用湾曲操作ノブ14、第2の制動操作部材56の制動ノブ57および制動ノブ軸受け58のように操作部1ならびに湾曲操作部2の外表面に露出する部位が樹脂にて形成されている為、操作部1の内部及び湾曲操作部2の内部の金属部品と導通した金属部品は外表面に露出せず、操作部1,湾曲操作部2の内部と外部とは電気的に完全に絶縁される。この為、操作者の誤使用により湾曲操作部2を濡れた手で操作したり、操作部1,湾曲操作部2が濡れたまま使用した際にも操作者が内視鏡内部の金属部品と導通し、感電するおそれが無い。
【0093】
さらに、強度が必要にもかかわらずスペース上、薄肉であることが要求される為に金属材料によって形成される制動レバー29に樹脂からなる熱収縮チューブ等の絶縁部材を設けることが不要となる。したがって、以上の構成によれば確実な防水構造の構成を簡略化することができる。
【0094】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、第1の固定軸6,第2の固定軸7,第1の回転軸9,第2の回転軸10等の湾曲操作部2内の各金属部品が腐食しない為、耐久性が良い。さらに、湾曲操作部2内の各金属部品をアルミで形成できる為、軽量である。また、湾曲操作部2の作動が確実である為、操作性が良い。さらに、洗滌の手間が無い為、洗滌性が良い。また、操作者が内視鏡内部の金属部品と導通することが無い為、安全である。さらに、構成を簡略化できる為、小型化、軽量化、コストダウンが図れるうえ、組立費を削減できる為、コストダウンが図れる。以上により、小型、軽量、安価で耐久性が良く、操作性が良く、洗滌性が良く、安全な内視鏡装置を提供できる。
【0095】
また、制動ノブ軸受け58と制動ノブ57との間をOリング52dが介挿されるOリング溝51dよりも内周側に配置された接続部73と被接続部74との間で固定しているので、制動ノブ軸受け58と制動ノブ57との接続部位を液密、気密に保つ為のシール手段が不要であり、構成を簡略化できる。
【0096】
さらに、弾性変形部75と係止部76を有する接続部73と係止突起77を有する被接続部74との係合により制動ノブ57と制動ノブ軸受け58とを固定しているので、固定ねじ等によって両者を接続している場合のように制動ノブ軸受け58にはねじ孔等を設ける必要が無く、組立が容易であり、接着等を行わない為、組立費が削減できる。
【0097】
したがって、作動が確実である為、操作性が良い。洗滌の手間が無い為、洗滌性が良い。構成を簡略化できる為、小型化、軽量化、コストダウンが図れる。組立費を削減できる為、コストダウンが図れる。以上により、小型、軽量、安価な内視鏡装置を提供できる。
【0098】
次に、湾曲操作部2の動作について説明する。なお、図1〜図4は第1の制動操作部材27および第2の制動操作部材56がそれぞれ制動解除位置で保持され、上下用湾曲操作ノブ13及び左右用湾曲操作ノブ14の制動が解除された自然状態、図17は第1の制動操作部材27および第2の制動操作部材56をそれぞれ駆動して上下用湾曲操作ノブ13及び左右用湾曲操作ノブ14を制動した際の状態を示す。
【0099】
まず、図1〜図4に示す制動解除位置では、第1の固定軸6に回転不能に支持された第1の可動部材23のガイドピン37が制動レバー軸受け部28のピンガイド溝39内に挿入され、ピンガイド部材40の一方の制動解除端部側の係止突起40a1 と係合された状態で保持される。この場合には第1の制動操作部材27の制動レバー29は制動方向への回転動作が規制された状態で保持されている。
【0100】
さらに、この位置では第1の圧接部材22の付勢突起42は折れ曲がるように弾性変形された状態、又は軸方向に圧縮されるように弾性変形された状態で上下用湾曲操作ノブ13における第1の収納室21の内底面の被摩擦面68に当接されている。このように付勢突起42が被摩擦面68に当接することにより、付勢突起42の弾性力によって第1の圧接部材22及び第1の可動部材23は第1の制動操作部材27に向けて付勢される。そのため、第1の可動部材23の係合ピン部36が第1の制動操作部材27のカム部35の下面部33に当接し、第1の圧接部材22の圧接部41は上下用湾曲操作ノブ13における第1の収納室21の内底面の被摩擦面68から離間された状態で保持される。
【0101】
また、上下用湾曲操作ノブ13は第1の圧接部材22の付勢突起42によって左右用湾曲操作ノブ14に向けて上向きに付勢され、前記のクリアランスAの範囲内に位置するか、上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aが左右用湾曲操作ノブ14の当接部63に当接する。
【0102】
さらに、制動解除位置では第2の固定軸7に回転不能に支持された第2の可動部材55の係合ピン部36aは第2の制動操作部材56における制動ノブ軸受け58のカム溝60内に挿入され、一方の制動解除端部側の係止突起40b1 と係合された状態で保持される。これにより、第2の制動操作部材56の制動ノブ57は制動方向への回転動作が規制された状態で保持されている。
【0103】
この位置では係合ピン部36aはカム溝60の最上部69に位置している。この状態では、第2の可動部材55及び第2の圧接部材54は軸方向の位置を固定されており、第2の圧接部材54の圧接部41aは被摩擦面68aと離間している。
【0104】
そのため、この状態では上下用湾曲操作ノブ13が接続された第1の回転軸9と、左右用湾曲操作ノブ14が接続された第2の回転軸10とは自由に回転可能であり、上下方向及び左右方向の湾曲操作が行える。
【0105】
ここで、上下用湾曲操作ノブ13を回転させた場合には付勢突起42は上下用湾曲操作ノブ13の回転方向に折れ曲がるように弾性変形して被摩擦面68に当接する。このとき、付勢突起42と被摩擦面68との接触面積は非常に小さく、付勢突起42は軽い力で弾性変形可能であり、かつ付勢突起42は上下用湾曲操作ノブ13の回転中心近傍に位置する為、被摩擦面68に対する摩擦力はほとんど生じない。よって上下用湾曲操作ノブ13の回転操作は軽い力量で行うことができる。
【0106】
この際、上下用湾曲操作ノブ13の当接部63a、左右用湾曲操作ノブ14の当接部63は摩擦抵抗の少ない樹脂にて形成され、かつ、これらの当接面の接触面積は微少に形成されている。そのため、上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aと左右用湾曲操作ノブ14の当接部63とが当接した場合においても当接部63aと当接部63との間の摺動抵抗は非常に軽く、上下用湾曲操作ノブ13及び左右用湾曲操作ノブ14は軽い操作力量で自由に回転可能であり、また、ばらつき感がなく操作性、操作感が良い。
【0107】
また、上下用湾曲操作ノブ13をケーシング4の方向に押圧しながら操作した場合でも上下用湾曲操作ノブ13の段部30が第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28と当接することにより第1の圧接部材22の圧接部41と上下用湾曲操作ノブ13の被摩擦面68との間には距離Bなるクリアランスが確保され、当接しない為、上下用湾曲操作ノブ13は自由に回転可能である。
【0108】
そして、上下用湾曲操作ノブ13を回転させると第1の回転軸9を介して第1のギア11が回転駆動され、さらに図示しないチェーン、操作ワイヤを介して内視鏡の湾曲部に上下用湾曲操作ノブ13の操作力が伝達されて上下方向に湾曲部の湾曲が行われる。
【0109】
また、上下用湾曲操作ノブ13を回転操作した際にはOリング52eを介して左右用湾曲操作ノブ14にも共周りする回転力が伝達される。しかしながら、このとき伝達される力より、第2の固定軸7と第2の回転軸10との間に介挿された共回り防止Oリング67及び、第2の可動部材55による係止によって回転方向の移動を固定されている第2の制動操作部材56と左右用湾曲操作ノブ14の間に介挿されたOリング52dの摺動抵抗や、内視鏡先端の湾曲部に連結された図示しないワイヤ及びチェーンと湾曲部の作動抵抗などの総合的な抵抗力の方が強いので、左右用湾曲操作ノブ14及び第2の回転軸10は回転しない制止状態で保持され、左右用湾曲操作ノブ14の共周りは防止される。
【0110】
また、左右用湾曲操作ノブ14を回転操作した場合には第2の回転軸10を介して第2のギア12が回転駆動され、さらに図示しないチェーン、操作ワイヤを介して内視鏡の湾曲部に伝達されて左右方向に湾曲部の湾曲が行われる。
【0111】
さらに、左右用湾曲操作ノブ14を回転操作した際にはOリング52eを介して上下用湾曲操作ノブ13にも共周りする回転力が伝達される。このとき伝達される力より、第1の可動部材23による係止によって回転方向の移動を固定されている第1の制動操作部材27と上下用湾曲操作ノブ13との間に介挿されたOリング52aの摺動抵抗や、湾曲部に連結されたワイヤ及びチェーンと湾曲部の作動抵抗などの総合的な抵抗力の方が強いので、上下用湾曲操作ノブ13及び第1の回転軸9は回転しない制止状態で保持され、上下用湾曲操作ノブ13の共周りは防止される。
【0112】
また、上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aと左右用湾曲操作ノブ14の当接部63とが当接した状態でもこれらの摺動抵抗は非常に軽い為、上下用湾曲操作ノブ13を回転させても左右用湾曲操作ノブ14は回転しない。逆に、左右用湾曲操作ノブ14を回転させても上下用湾曲操作ノブ13は回転しない。以上の動作により上下用湾曲操作ノブ13および左右用湾曲操作ノブ14のうちの一方を回転させた際の他方の意図しない共回りを防止できる。
【0113】
また、上下用湾曲操作ノブ13の回転時には、Oリング52aを介して第1の制動操作部材27にも回転力が伝達される。しかしながら、第1の制動操作部材27は第1の可動部材23による係止によって回転方向への移動を規制されていることや、第1の制動操作部材27と起上回転軸15との間に介挿されたOリング52bの摺動抵抗などの総合的な抵抗力が強いので、第1の制動操作部材27は回転しない。
【0114】
さらに、左右用湾曲操作ノブ14の回転時には、Oリング52dを介して第2の制動操作部材56にも回転力が伝達される。しかしながら、第2の制動操作部材56は第2の可動部材55による係止によって回転方向の移動を固定されていることから、第2の制動操作部材56は回転しない。
【0115】
以上の動作により上下用湾曲操作ノブ13,左右用湾曲操作ノブ14を回転させた際の意図しない第1の制動操作部材27及び第2の制動操作部材56の共回りを防止できる。
【0116】
また、第1の制動操作部材27を回転させるとOリング52aを介して上下用湾曲操作ノブ13にも回転力が伝達される。しかしながら、上下用湾曲操作ノブ13と左右用湾曲操作ノブ14の間に介挿されたOリング52eの摺動抵抗や、湾曲部に連結されたワイヤ及びチェーンと湾曲部の作動抵抗などの総合的な抵抗力により上下用湾曲操作ノブ13は回転しない。
【0117】
このとき、Oリング52bを介して起上回転軸15にも第1の制動操作部材27の回転力が伝達されるが、起上回転軸15と孔部8との間に介挿されたOリング52の摺動抵抗及び、図示しない挿入部の先端部に設けられた鉗子起上台とこれに連結された操作ワイヤ等の鉗子起上装置の各部の作動抵抗などの総合的な抵抗力によって起上回転軸15は回転しない。
【0118】
また、第2の制動操作部材56を回転させるとOリング52dを介して左右用湾曲操作ノブ14にもその回転力が伝達されるが、この場合も左右用湾曲操作ノブ14と上下用湾曲操作ノブ13の間に介挿されたOリング52e及び第2の回転軸10と第2の固定軸7との間に介挿された共回り防止Oリング67の摺動抵抗と湾曲部に連結されたワイヤ及びチェーンと湾曲部の作動抵抗などの総合的な抵抗力によって左右用湾曲操作ノブ14は回転しない。
【0119】
以上の動作により第1の制動操作部材27,第2の制動操作部材56を回転させた際の意図しない上下用湾曲操作ノブ13,左右用湾曲操作ノブ14及び起上回転軸15の共回りを防止できる。
【0120】
また、起上操作レバー16に回転を与えて起上回転軸15を回転させるとOリング52bを介して第1の制動操作部材27にも回転力が伝達されるが、第1の制動操作部材27は第1の可動部材23による係止によって回転方向の移動が規制されていることから回転しない。
【0121】
次に、上下湾曲操作用の第1の湾曲操作手段Aの第1の制動操作部材27の作用について説明する。まず、図2に示す自然状態より第1の制動操作部材27の制動レバー29を制動方向に回転操作すると、制動レバー軸受け部28に回転力が与えられて制動解除端部側の係止突起40a1 が第1の可動部材23のガイドピン37を押圧する。これにより、ガイドピン37が外周側に弾性変形することによりピンガイド部材40の制動解除端部側の係止突起40a1 がガイドピン37を乗り越えるので、第1の制動操作部材27の制動レバー29が回転可能となる。
【0122】
この状態で、第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28が回転するとこのときのカム部35の回転にともない下面部33に位置していた可動部材23の係合ピン部36が斜面部32によって押し上げられて図17に示すように上面部34に達する。
【0123】
さらに、制動レバー29が回転すると、他方の制動端部側の係止突起40a2 がガイドピン37に当接する。このガイドピン37の弾性力に抗してさらに制動レバー29に回転力を与えるとガイドピン37が弾性変形することにより係止突起40a2 がガイドピン37を乗り越えて図12中に仮想線で示すように他端部側のストッパ部38に当接する。このストッパ部38との当接により更なる回転が不能となり、また、係止突起40a2 がガイドピン37に係止されることにより、第1の制動操作部材27の回転位置が制動位置で固定される。
【0124】
以上のように係合ピン部36とカム部35の上面部34との係合により第1の可動部材23及び第1の圧接部材22は回転方向には回転せずに上下用湾曲操作ノブ13の被摩擦面68に向けて軸方向にのみ移動する。
【0125】
そして、第1の圧接部材22の圧接部41が被摩擦面68に当接すると、上下用湾曲操作ノブ13は左右用湾曲操作ノブ14側に押されて移動する。これにより、当接部63と当接部63aとが当接し、左右用湾曲操作ノブ14を上方に押し上げ、第2の回転軸10の上端と抜け止め部材18とが当接する。
【0126】
さらに、圧接部41は弾性変形によりC−(A+B)の量圧縮された状態で被摩擦面68に圧接される。このように圧接部41が被摩擦面68に圧接されることにより被摩擦面68に摩擦力を与えて上下用湾曲操作ノブ13の回転を抑止する。これにより、上下用湾曲操作ノブ13の回転位置を固定することができ、挿入部先端の湾曲部の湾曲位置を任意の位置で固定できる。
【0127】
また、上下用湾曲操作ノブ13が第1の制動操作部材27によって固定されている状態では第1の圧接部材22の係合溝部43と第1の可動部材23の係合突起部44との係合により第1の圧接部材22は第1の可動部材23に強固に係止されている為、上下用湾曲操作ノブ13に回転方向の操作力を加えても、回転せず、圧接部41と被摩擦面68との摩擦力が回転の抵抗となり、回転の操作力量が増加する。
【0128】
また、この状態において、当接部63aは当接部63に向けて押圧されているが、当接部63aと当接部63との摺動抵抗は非常に少ない為、左右用湾曲操作ノブ14は軽い操作力量で回転可能である。また、上下用湾曲操作ノブ13を回転させても左右用湾曲操作ノブ14は回転しない。
【0129】
なお、この状態において、左右用湾曲操作ノブ14を回転させた場合、当接部63aと当接部63の摺動抵抗Oと、Oリング52eを介した上下用湾曲操作ノブ13と左右用湾曲操作ノブ14の摺動抵抗Pと、圧接部41と被摩擦面68の摺動抵抗Sとの関係はS>O+Pである為、上下用湾曲操作ノブ13は圧接部41によって固定され、回転しない。
【0130】
また、制動レバー29を制動解除方向に戻す方向に回転させると、制動端部側の係止突起40a2 がガイドピン37を乗り越えて第1の制動操作部材27が制動解除方向に回転する。そして、制動解除端部側の係止突起40a1 がガイドピン37を乗り越えてストッパ部38がガイドピン37に当接した所で制動解除端部側の係止突起40a1 がガイドピン37に係止されて第1の制動操作部材27の回転位置が制動解除位置で固定される。
【0131】
さらに、このときのカム部35の回転によりカム部35と第1の可動部材23の係合ピン部36との係合が外れて、第1の可動部材23と第1の圧接部材22とは軸方向に移動可能となる。このとき、被摩擦面68に当接した第1の圧接部材22の付勢突起42の弾性力によって第1の圧接部材22及び第1の可動部材23は第1の制動操作部材27の方向に向けて押圧されて移動し、圧接部41が被摩擦面68から離間する。これにより、上下用湾曲操作ノブ13の回転の抑止が解除されて上下用湾曲操作ノブ13は自由に回転可能となる。以上の動作によって容易に上下用湾曲操作ノブ13の回転の固定と固定の解除が行える。
【0132】
次に、左右湾曲操作用の第2の湾曲操作手段Bの第2の制動操作部材56の作用について説明する。図2に示す自然状態より制動ノブ57を制動方向に回転操作すると、制動ノブ軸受け58に回転力が与えられて制動解除端部側の係止突起40b1 が第2の可動部材55の係合ピン部36aを押圧する。これにより、係合ピン部36aが外周側に弾性変形することにより係止突起40b1 が係合ピン部36aを乗り越えるので、第2の制動操作部材56が回転可能となる。
【0133】
この状態で、第2の制動操作部材56がさらに回転すると制動ノブ軸受け58の回転にともない係合ピン部36aは制動ノブ軸受け58のカム溝60に沿って制動ノブ軸受け58の外周面上を移動する。
【0134】
このとき、係合ピン部36aはカム溝60に沿って軸方向に移動するので、この係合ピン部36aの動作によって第2の可動部材55が下降し、この第2の可動部材55とともに第2の圧接部材54が下降する。そして、カム溝60の回転にともない、最上部69に位置していた第2の可動部材55の係合ピン部36aがカム溝60によって押し下げられて最下部70に達する。
【0135】
さらに、制動ノブ57が回転すると、もう一方の制動端部側の係止突起40b2 が係合ピン部36aに当接する。この係合ピン部36aの弾性力に抗してさらに制動ノブ57に回転力を与えると係合ピン部36aが弾性変形することにより係止突起40b2 が係合ピン部36aを乗り越えて図16(A)中に点線で示すように係合ピン部36aにストッパ部38aが当接する。このストッパ部38aとの当接により更なる回転が不能となり、また、制動端部側の係止突起40b2 が係合ピン部36aに係止されることにより、第2の制動操作部材56の回転位置が制動位置で固定される。
【0136】
以上のように係合ピン部36aとカム溝60との係合により第2の可動部材55及び第2の圧接部材54は回転方向には回転せずに左右用湾曲操作ノブ14の被摩擦面68aに向けて軸方向にのみ移動する。
【0137】
そして、第2の圧接部材54の圧接部41aが被摩擦面68aに当接すると、左右用湾曲操作ノブ14及び第2の回転軸10は押されて第2のギア12側に移動し、第2の回転軸10の下端が第2のギア12に当接する。
【0138】
さらに、第2の圧接部材54の圧接部41aは弾性変形によりD−(E+F)だけ圧縮された状態で被摩擦面68aに圧接される。このように圧接部41aが被摩擦面68aに圧接されることにより被摩擦面68aに摩擦力を与えて左右用湾曲操作ノブ14の回転を抑止する。これにより、左右用湾曲操作ノブ14の回転位置を固定することができ、挿入部先端の湾曲部の湾曲位置を任意の位置で固定できる。
【0139】
この状態で、左右用湾曲操作ノブ14を回転させる場合には回転不能な第2の圧接部材54の圧接部41aと被摩擦面68aとの摩擦力が左右用湾曲操作ノブ14の回転の抵抗となる。
【0140】
また、制動ノブ57を戻せば、上記と逆の作用により係合ピン部36aとカム溝60の係合により第2の可動部材55及び第2の圧接部材54は第2の制動操作部材56側に向けて移動し、軸方向の位置が固定される。また、制動ノブ57は回転方向の位置が固定される。この際、圧接部41aが被摩擦面68aと離間して左右用湾曲操作ノブ14の回転の抑止が解除されて左右用湾曲操作ノブ14は自由に回転可能となる。
【0141】
また、第2の湾曲操作手段Bにおいては第2の可動部材55を軸方向に選択的に移動させる手段として制動ノブ軸受け58にカム溝60を設けている為、圧接部41aと被摩擦面68aの圧接及び離間の2方向の移動が強制的に行える。そのため、圧接部41aと被摩擦面68aとの間を離間させるための付勢部材を格別に設ける必要が無いため、構成を簡略化できる。以上によって容易に左右用湾曲操作ノブ14の回転の固定と固定の解除が行える。
【0142】
また、本実施の形態では第1の制動機構Cの第1の圧接部材22と、第2の制動機構Dの第2の圧接部材54には係合溝部43、43aをそれぞれ設け、第1の可動部材23と第2の可動部材55には係合溝部43、43aと係合する係合突起部44、44aをそれぞれ設けている。この場合、係合溝部43、43a及び係合突起部44、44aは湾曲操作ノブ13、14の回転方向と略直交する径方向に向けて延設された直線形状に形成されている。そのため、湾曲操作ノブ13、14の回転方向に対する係合溝部43、43aと係合突起部44、44aとの間の係合面積が大きい為、これらの係合により係合溝部43、43aと係合突起部44、44aとの係合が外れることがないので、第1の圧接部材22、第2の圧接部材54を第1の可動部材23、第2の可動部材55にそれぞれ強固に回転不能に支持させることができる。その結果、上下用湾曲操作ノブ13および左右用湾曲操作ノブ14を固定したままの状態で、上下用湾曲操作ノブ13および左右用湾曲操作ノブ14を回転させた際に圧接部41、41aの摩擦力によって第1の圧接部材22、第2の圧接部材54が回転してしまうことがなく、確実に所望の回転の操作力量が得られる。
【0143】
また、第1の圧接部材22と第1の可動部材23との間、および第2の圧接部材54と第2の可動部材55との間のそれぞれの回転方向の係止の為の構成を簡略化でき、組立には接着等の手段が不要となる。
【0144】
また、本実施の形態では第1の圧接部材22と第2の圧接部材54に弾性変形可能な取付け部45、45aを設け、第1の可動部材23と第2の可動部材55に取付け溝46、46aを設けて、これらを係合させて取付け部45、45aの弾性力により第1の圧接部材22と第1の可動部材23、第2の圧接部材54と第2の可動部材55とをそれぞれ固定している構成の為、接着等の作業が不要であり、これらの組立が容易である。
【0145】
また、第1の圧接部材22の圧接部41および第2の圧接部材54の圧接部41aがそれぞれすり減った時等に修理を行う際の分解や、第1の圧接部材22、第2の圧接部材54の交換が容易に行える。
【0146】
したがって、上下用湾曲操作ノブ13、左右用湾曲操作ノブ14を固定した状態で上下用湾曲操作ノブ13、左右用湾曲操作ノブ14を回転させる際に所望の操作力量が得られる為、操作性が良い。さらに、第1の制動機構Cおよび第2の制動機構Dの構成を簡略化でき、小型化、軽量化、コストダウンが図れる。また、第1の制動機構Cおよび第2の制動機構Dの組立費を削減できる為、コストダウンが図れる。以上により操作性が良く、安価で、修理性の良い内視鏡装置を提供できる。
【0147】
また、本実施の形態では上下用湾曲操作ノブ13の当接部63aおよび左右用湾曲操作ノブ14の当接部63をそれぞれ樹脂にて形成すると共に、これらが当接することにより上下用湾曲操作ノブ13及び第1の回転軸9の軸方向の位置の規制を行い、かつ当接部63aと当接部63との当接面の接触面積を微少に形成し、これらの摺動抵抗を少なくしている。これにより、上下用湾曲操作ノブ13および左右用湾曲操作ノブ14のフリー状態において上下用湾曲操作ノブ13および左右用湾曲操作ノブ14をそれぞれ回転させる為の力量を軽くすることができる。さらに、上下用湾曲操作ノブ13を回転させた際の左右用湾曲操作ノブ14の共回り、左右用湾曲操作ノブ14を回転させた際の上下用湾曲操作ノブ13の共回りを防止できる。
【0148】
また、上下用湾曲操作ノブ13のロック状態において左右用湾曲操作ノブ14を回転させる為の力量が軽く、上下用湾曲操作ノブ13を回転させた際の左右用湾曲操作ノブ14の共回り、左右用湾曲操作ノブ14を回転させた際の上下用湾曲操作ノブ13の共回りを防止できる。以上の作用により当接部63aと当接部63との間の摺動抵抗を軽減する為の部材を設けることなく、圧接部41の被摩擦面68への圧接方向の上下用湾曲操作ノブ13、第1の回転軸9の位置規制の為の部材を不要とすることが可能であり、上下用湾曲操作ノブ13の制動を行う為の構成を簡略化できる。
【0149】
したがって、操作性が良い。構成を簡略化できる為、小型化、軽量化、コストダウンが図れる。組立費を削減できる為、コストダウンが図れる。等の効果が得られる。
【0150】
また、本実施の形態では第1の圧接部材22に付勢突起42を設けたので、第1の圧接部材22の移動を第1の可動部材23と第1の制動操作部材27のように一方向のみの強制移動を行うカム機構にて行う場合においても上下用湾曲操作ノブ13のフリー状態においては確実に被摩擦面68と圧接部41とを離間することができる。そのため、上下用湾曲操作ノブ13の回転の操作力量が軽く、操作力量を一定に保つことができる。さらに、付勢突起42が摩耗しにくい。また、付勢突起42を圧接部41と共に第1の圧接部材22に圧縮成形法や、射出成形法により一体に設けたことにより、部品数を増やすことなく構成を簡略化できる。
【0151】
したがって、操作性が良い。構成を簡略化できる為、小型化、軽量化、コストダウンが図れる。組立費を削減できる為、コストダウンが図れる。等の効果が得られる。
【0152】
また、本実施の形態の第1の制動機構Cでは係合ピン部36とカム部35との係合によるカム機構にて第1の可動部材23及び第1の圧接部材22を軸方向に選択的に移動可能に構成し、第2の制動機構Dでは係合ピン部36aとカム溝60の係合によるカム機構にて第2の可動部材55及び第2の圧接部材54を軸方向に選択的に移動可能に構成したので、第1の可動部材23、第2の可動部材55の移動の為にねじ係合による移動機構を用いていない。そのため、第1の固定軸6と第1の可動部材23、第1の制動操作部材27、第2の固定軸7と第1の圧接部材22、第2の制動操作部材56の何れにもねじ部が設けられていない為、これらの部品を簡略化できる。さらに、ねじ山や、ねじ溝等が潰れる、いわゆるねじバカ等の不具合が発生しない為、これらの部品を樹脂を用いて射出成形等によって形成でき、部品を安価に形成できる。
【0153】
また、カム部35と係合ピン部36及びカム溝60と係合ピン部36を複数設けることにより、第1の可動部材23及び第2の可動部材55を軸方向に移動させる際、第1の可動部材23、第2の可動部材55の全体にわたり均一に軸方向へ付勢することができる。そのため、第1の可動部材23と第1の固定軸6や、第2の可動部材55と第2の固定軸7とのかじり等が発生することがなく、第1の可動部材23、第2の可動部材55をスムーズかつ確実に移動させることができ、操作感が良い。
【0154】
また、圧接部41と圧接部41aの全面がそれぞれ被摩擦面68、68aに対して均一に圧接する為、確実に上下用湾曲操作ノブ13,左右用湾曲操作ノブ14をロック可能である。さらに、ロック状態において上下用湾曲操作ノブ13、左右用湾曲操作ノブ14を回転させる際の操作力量が安定する。以上により操作性が良い。
【0155】
また、第1の制動操作部材27のカム部35と第1の可動部材23の係合ピン部36とを略同一の硬度、摩耗性を有する樹脂や金属等で形成すれば、繰り返しの作動によるカム部35または係合ピン部36の何れか一方の急激な摩耗が防止でき、耐久性が良い。さらに、第2の制動操作部材56のカム溝60と第2の可動部材55の係合ピン部36aについても同様である。
【0156】
また、何れか一方、例えば係合ピン部36を硬度、摩耗性がカム部35に対して低い素材から形成すれば、繰り返しの作動によってもカム部35は摩耗しない為、耐久性が良く、交換が不要である。そのため、係合ピン部36を有する可動部材23の交換のみを行えば良く、修理性が良好である。さらに、第2の制動操作部材56のカム溝60と第2の可動部材55の係合ピン部36aについても同様である。
【0157】
また、第1の制動操作部材27のカム部に上面部34を設けて第1の可動部材23の係合ピン36が当接し、平面同士が当接する構成としている為、上下用湾曲操作ノブ13のロックの際に第1の可動部材23および第1の圧接部材22の軸方向の位置が変化しない。この為、圧接部41の被摩擦面68への圧接量が変化しないので、斜面同士が係合するカム機構に較べ、確実に上下用湾曲操作ノブ13をロック可能であり、上下用湾曲操作ノブ13をロックした際の上下用湾曲操作ノブ13の回転操作の操作力量が安定し、操作性が良い。
【0158】
また、本実施の形態では第1の回転軸9と上下用湾曲操作ノブ13、第2の回転軸10と左右用湾曲操作ノブ14の接続は凸部19と切欠部20、凸部19aと切欠部20aの係合により接続する構成としたが、これらを第1の回転軸9及び第2の回転軸10に係止部を設けて、樹脂からなる上下用湾曲操作ノブ13,左右用湾曲操作ノブ14に弾性変形部を有する係合部を設けて係止部と係合部との係合によりこれらを固定する、いわゆるスナップフィットによる接続に変更しても良い。
【0159】
また、ガイドピン37を弾性変形不能な硬質部材にて形成し、ピンガイド溝39の両端に係止突起40a1 ,40a2 の代わりとして係止部が設けられた弾性変形可能な金属製の板バネを介挿した構成としても良い。
【0160】
さらに、第2の湾曲操作手段Bにおいて制動ノブ軸受け58にカム溝60の代わりに第1の湾曲操作手段Aの制動レバー軸受け部28と同様のカム部35を設け、第2の可動部材55に第1の可動部材23と同様の係合ピン部36を設け、第2の圧接部材54に第1の圧接部材22と同様の付勢突起42を設けた構成としても良い。
【0161】
また、第1の湾曲操作手段Aにおいて第1の圧接部材22,第1の可動部材23,制動レバー軸受け部28を第2の湾曲操作手段Bの第2の圧接部材54,第2の可動部材55,制動ノブ軸受け58のように構成しても良い。
【0162】
また、図18は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態のような鉗子起上装置及び鉗子起上操作部3が不要である内視鏡装置に本発明を適用したものである。
【0163】
すなわち、本実施の形態では図18に示すようにケーシング4に第1の固定軸6の装着孔部91が設けられている。この装着孔部91には第1の固定軸6が内嵌されている。さらに、第1の固定軸6に外嵌された第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28の下面にはケーシング4との当接部92が設けられている。この当接部92にはOリング溝93が形成されている。このOリング溝93にはOリング94が介挿されている。そして、このOリング94によって第1の制動操作部材27の制動レバー軸受け部28とケーシング4との間を気密、液密的に封止することにより、上記第1の実施の形態と同様の作用、効果を得るようにしたものである。
【0164】
また、図19は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第2の実施の形態(図18参照)の制動レバー軸受け部28の下部にケーシング4の装着孔部91内に挿入されるボス部101を突設し、このボス部101の外周部にOリング溝102を設け、このOリング溝102にOリング103を介挿して、第1の制動操作部材27とケーシング4の装着孔部91との間を気密、液密的に封止することにより、上記第1の実施の形態と同様の作用、効果を得るようにしたものである。
【0165】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 内視鏡の操作部に固定され操作部のケーシングに設けられた孔部から外部に突出した固定軸と、固定軸に回転可能に支持された少なくとも一つの回転軸と、回転軸に接続された湾曲操作ノブと、湾曲操作ノブの回転を選択的に制動する制動機構と、制動機構の作動を指示する為の制動レバーを有し回転可能な少なくとも一つの制動レバー部材と、からなる湾曲操作部を有する内視鏡装置において、前記湾曲操作ノブは内周側に設けられた制動機構を収納する収納部と、収納部の固定軸の軸方向に投影した面積と略同一か、又は大きな面積に形成された円筒状の開口孔部とを有し、前記制動レバー部材を開口孔部に内嵌して設け、前記開口孔部と前記制動レバー部材との間にシール部材を設け、前記固定軸と前記回転軸と前記制動機構とを前記湾曲操作部ノブと前記制動レバーとから囲まれた空間に配設して被覆したことを特徴とする内視鏡装置。
【0166】
(付記項1〜25の従来技術) 特開平6−327613号公報には外部に露出する部品間の接続部が少なく、洗滌性の良好な内視鏡の湾曲装置が開示されている。
【0167】
(付記項1〜25が解決しようとする課題) 特開平6−327613号公報の構成では回転力伝達機構やブレーキ押し機構を収納する第一の操作ノブ、第二の操作ノブ、第三の操作ノブを上面被覆カバーと下面被覆カバーとにより構成し、上面被覆カバーと下面被覆カバーとから回転力伝達機構やブレーキ押し機構を被覆し、下面被覆カバーと収容部材との間にOリングを設けて水密を確保する構成の為、第一の操作ノブ、第二の操作ノブ、第三の操作ノブのそれぞれにおいて操作ノブを構成する部品数が増大する為、部品費が高価となると共に組立費が高価となる。よって非常に高価となる。
【0168】
(付記項1〜25の目的) 洗浄性が良好で安価な内視鏡装置の提供。
【0169】
(付記項1〜25の作用) 固定軸、回転軸、制動機構に汚物や薬液が触れることがない。この為、作動が確実で、各部品の劣化がなく、洗滌の手間が軽減する。又、確実な防水構造の構成を簡略化できる。
【0170】
(付記項2) 前記湾曲操作ノブは単一の部材からなることを特徴とする付記項1の内視鏡装置。
【0171】
(付記項3) 第一の回転軸と第一の回転軸に接続された第一の湾曲操作ノブと、第一の回転軸に内嵌した第二の回転軸と第二の回転軸に接続された第二の湾曲操作ノブとを有し、第一の湾曲操作ノブと第二の湾曲操作ノブの間にシール部材を設けて、第一の回転軸の開口部を水密、気密的に封止したことを特徴とする付記項1,2の内視鏡装置。
【0172】
(付記項4) 前記湾曲操作部の少なくとも外表面に露出した部分は樹脂にて形成された部材によってのみ構成されていることを特徴とする付記項1、2、3の内視鏡装置。
【0173】
(付記項5) 前記湾曲操作ノブの少なくとも外表面に露出した部分は樹脂にて形成された部材によってのみ構成されていることを特徴とする付記項4の内視鏡装置。
【0174】
(付記項5〜11が解決しようとする課題) 特開平6−327613号公報の構成では第二のスリーブと第二の下カバーとを固定し、第二の下カバーと第一の操作手段との間の水密を確保する為のOリングを支持する第一の固定部材や、第一の下カバーに一部を内嵌され、操作レバーが接続されたブレーキ操作板が外部に露出している。これらの部材が金属により形成されている場合、操作者の誤使用により操作ノブを濡れた手で操作したり、操作ノブを濡れたまま使用したりした際には第一の固定部材やブレーキ操作板に付着した水を介して内視鏡内部に導通したこれらの部材と操作者が導通する可能性がある。
【0175】
又、比較的強度が要求され、かつ薄肉であることが要求される為に金属で形成せざるを得ない操作レバーには樹脂からなる操作つまみや熱収縮チューブ等を被覆して絶縁する必要がある為、部品費が高価になると共に組立費か高価となる。
【0176】
又、内視鏡は種々の洗滌、消毒、滅菌が行われる為、金属はこれらに使用される薬剤やガス等により腐食する為に耐久性が悪い。操作部を軽量に形成する為にはアルミを使用するのが好適であるが、腐食を防止する為に表面処理等を行うと非常に高価となる。又、ステンレスを用いた場合には操作部の重量が重くなり操作性が悪化する。
【0177】
(付記項5〜11の目的) 耐久性が良好で、操作性が良く、安全で、小型、軽量、安価な内視鏡装置の提供。
【0178】
(付記項5〜11の作用) 上記の付記項1〜25の作用に加え、金属部品が外部に露出せず、金属部品に汚物や薬液が触れることがない為、耐久性が良い。又、金属部品を腐食し易いアルミで形成できる為、軽量化が図れる。又、内視鏡内部の金属部品が完全に絶縁される。
【0179】
(付記項6) 前記制動レバー部材は固定軸に外嵌する軸受け部を有し、前記軸受け部の少なくとも外表面に露出した部分は樹脂にて形成されていることを特徴とする付記項4、5の内視鏡装置。
【0180】
(付記項7) 前記ケーシングは樹脂にて形成され、前記制動レバー部材の軸受け部とケーシングとの間にシール部材を設けたことを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
【0181】
(付記項8) 前記制動レバー部材は軸受け部を前記孔部に内嵌して設け、軸受け部と孔部との間にシール部材を設けたことを特徴とする付記項7の内視鏡装置。
【0182】
(付記項9) 少なくとも外表面に露出した部分は樹脂にて形成された回転筒部材を前記固定軸の一部に外嵌すると共に、ケーシングの孔部に内嵌して設け、前記制動レバー部材の軸受け部を前記固定軸の一部に外嵌して設け、回転筒部材と孔部との間にシール部材を設けると共に、回転筒部材と軸受け部との間にシール部材を設けたことを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
【0183】
(付記項10) 前記回転筒部材は鉗子起上装置に接続されると共に鉗子起上操作レバーが固定された鉗子起上回転軸であることを特徴とする付記項9の内視鏡装置。
【0184】
(付記項11) 前記制動レバー部材は前記制動レバーと前記軸受け部とが樹脂にて一体に形成されていることを特徴とする付記項6の内視鏡装置。
【0185】
(付記項12) 前記制動レバー部材は前記湾曲操作ノブの開口孔部に内嵌される嵌合部を有し、前記開口孔部と嵌合部の間にシール部材を設け、制動レバー部材に前記嵌合部よりも内周側に前記制動機構との接続部を設け、制動機構に被接続部を設け、接続部と被接続部の何れか一方に弾性変形可能な弾性変形部と係止部を設け、他の一方に前記係止部と係合する係合部を設け、前記制動レバー部材と前記制動機構とを係合したことを特徴とする付記項1〜11の内視鏡装置。
【0186】
(付記項12〜14の作用) 上記付記項1〜25の作用に加え、制動レバー部材と制動機構との接続部位を液密、気密に保つ為のシール手段が不要となり、更に構成を簡略化できる。
【0187】
(付記項13) 前記係止部と前記係合部を複数設けたことを特徴とする付記項12の内視鏡装置。
【0188】
(付記項14) 前記弾性変形部は樹脂からなることを特徴とする付記項12の内視鏡装置。
【0189】
(付記項15) 前記樹脂は変性ポリフェニレンオキサイドであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0190】
(付記項16) 前記樹脂はポリサルホンであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0191】
(付記項17) 前記樹脂はポリエーテルサルホンであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0192】
(付記項18) 前記樹脂はポリエーテルイミドであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0193】
(付記項19) 前記樹脂はポリフェニレンサルファイドであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0194】
(付記項20) 前記樹脂はポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0195】
(付記項21) 前記樹脂は液晶ポリマーであることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0196】
(付記項22) 前記樹脂はフッ素樹脂であることを特徴とする付記項4〜11、14の内視鏡装置。
【0197】
(付記項23) 前記湾曲操作ノブは外周側に突設した爪部を有し、爪部に設けられた肉抜き部を有するノブ本体と、前記ノブ本体の肉抜き部を閉塞する閉塞部材を有すると共に、ノブ本体を1次成形し、閉塞部材をノブ本体と同一の樹脂にて2次成形する二色成形法なる射出成形法にてこれらを一体に成形したことを特徴とする付記項5の内視鏡装置。
【0198】
(付記項24) 前記二色成形法の成形行程内において、ノブ本体と閉塞部材との当接部を融着し、前記当接部を段差無く形成したことを特徴とする付記項23の内視鏡装置。
【0199】
(付記項25) 前記湾曲操作ノブは外周側に突設した爪部を有し、厚肉成形なる射出成形法にて形成したことを特徴とする付記項5の内視鏡装置。
【0200】
(付記項26) 内視鏡の操作部に固定され外部に突出した少なくとも一つの固定軸と、固定軸に回転可能に支持され、軸方向操作部側への移動を規制された第一の回転筒と、固定軸に回転可能に支持され、軸方向の移動が規制された第二の回転筒と、第一の回転筒に接続された第一の湾曲操作ノブと、第二の回転筒に接続された第二の湾曲操作ノブと、第一の湾曲操作ノブに設けられた被制動部と、回転筒の軸方向に選択的に移動して被制動部に圧接する圧接部材を有する制動手段と、を有する内視鏡装置において、前記第一の回転筒又は前記第一の湾曲操作ノブに第一の当接部を設け、前記第二の回転筒又は前記第二の湾曲操作ノブに、前記圧接部材が被制動部に圧接した際に第一の当接部に当接する第二の当接部を設け、前記第一の当接部と前記第二の当接部との摩擦抵抗は、前記被制動部と圧接部との摩擦抵抗よりも小さいことを特徴とする内視鏡装置。
【0201】
(付記項26〜30の従来技術) 特開平6−327613号公報
(付記項26〜30が解決しようとする課題) 特開平6−327613号公報の構成では第一の操作ノブの制動機構は、固定軸に回転不能に支持された第一の取り付け板と、第二の支持板と、操作ノブが制動されない状態では操作ノブと一体的に回動する摩擦部材を含む制動手段(摩擦部材、第一の支持板、第二の支持板)を回転不能な固定軸に選択的に結合、結合の解除を行う為の結合手段(第一の取り付板、係止ばね等)が必要な為、構成が複雑であった。第一の操作ノブにおいて、第二の操作ノブの様な圧接板を操作ノブに回転不能に設けられた摩擦板に選択的に圧接させる機構を用いる場合は圧接板が圧接した際に圧接方向への第一の操作ノブの移動を規制する規制手段が必要であり、構成が複雑化する。
【0202】
(付記項26〜30の目的) 操作性が良く、小型、軽量、安価な内視鏡装置の提供。
【0203】
(付記項26〜30の作用) 第一の湾曲操作ノブ及び第一の回転筒の軸方向の移動を規制する部材が不要な為、湾曲操作ノブの制動機構を簡略化することができる。
【0204】
(付記項27) 前記圧接部材と前記被制動部とが離間した状態における、前記第一の当接部と前記第二の当接部の距離Aと、圧接部材と被制動部の距離Bと、前記圧接部材の移動量CとはC≧A+Bなる関係に設けられていることを特徴とする付記項26の内視鏡装置。
【0205】
(付記項28) 前記第一の当接部と第二の当接部は樹脂にて形成された部材からなることを特徴とする付記項26の内視鏡装置。
【0206】
(付記項28の作用) 第一の湾曲操作ノブを制動した状態において、第二の湾曲操作ノブの回転操作の操作力量が軽くなる。又、第一の湾曲操作ノブ又は第二の湾曲操作ノブの回転操作の際の他の一方の共回りを防止できる。第一の湾曲操作ノブを制動しない状態において、第一の湾曲操作ノブと第二の湾曲操作ノブの回転操作の操作力量が軽くなる。又、第一の湾曲操作ノブ又は第二の湾曲操作ノブの回転操作の際の他の一方の共回りを防止できる。
【0207】
(付記項29) 前記圧接部は弾性変形可能な弾性部材から形成されることを特徴とする付記項26〜28の内視鏡装置。
【0208】
(付記項30) 操作部に一端が固定された筒状の第一の固定軸と、第一の固定軸に同心に設けられ、操作部に一端が固定された第二の固定軸と、第一の固定軸に内嵌して回転可能に支持された第一の回転筒と、第一の回転筒に内嵌して設けられ、第二の固定軸に外嵌して回転可能に支持された第二の回転筒と、第二の固定軸に設けられ、第二の回転筒の操作部から遠位の端部に当接して第二の回転筒の軸方向の移動を規制する規制部材とを有し、前記第一の湾曲操作ノブを前記操作部の近傍に設け、前記第二の湾曲操作ノブを第一の湾曲操作ノブよりも遠位に設け、第一の操作ノブの第二の操作ノブ側に前記第一の当接部を設け、第二の操作ノブの第一の操作ノブ側に前記第二の当接部を設けたことを特徴とする付記項26〜付記項29の内視鏡装置。
【0209】
(付記項31) 内視鏡の操作部に固定され外部に突出した固定軸と、固定軸に回転可能に支持された少なくとも一つの回転軸と、回転軸に接続された湾曲操作ノブと、固定軸に回転不能かつ軸方向に移動可能に支持され、前記湾曲操作ノブに設けられた被制動面部に選択的に圧接する圧接部を有する圧接部材と、回転軸に回転可能に支持され、制動レバーを有し、前記圧接部材を被制動面部に向けて軸方向に選択的に移動させる制動レバー部材とを有する内視鏡装置において、前記圧接部材を被制動面部から離間させる方向に付勢すると共に、前記被制動面部に対して前記圧接部よりも低い摩擦抵抗を有する弾性体からなる付勢部材を圧接部材に一体に設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0210】
(付記項31〜42の従来技術) 特開平6−327613号公報、特公平1−16175号公報
(付記項31〜42が解決しようとする課題) 特開平6−327613号公報の第二の操作ノブの制動機構の様に圧接板を操作ノブに回転不能に固定された摩擦板に押し付けて制動する構成では、圧接板を強制的に引き離す機構が必要な為、固定軸とブレーキ押し機構をネジ係合することにより圧接板の圧接と引き離しを行っているが、ネジ部等が必要な為構成が複雑化していた。又、ネジばか等を防止する為、これらの部材は金属で形成する必要があり、重くなるという不具合があった。
【0211】
特公平1−16175号公報の構成では被制動部材と摩擦部材との間にスペーサを介挿することにより自然状態において弾性体で形成された摩擦部材を被制動部材から引き離す構成の為、スペーサ等の部品が必要であった。
【0212】
(付記項31〜42の目的) 操作性が良く、小型、軽量、安価な内視鏡装置の提供。
【0213】
(付記項31〜42の作用) 確実に圧接部材と被制動面を離間することができる為、湾曲操作ノブの回転操作の操作力量を一定に保つことができる。又、圧接部材が摩耗しにくい。かつ、離間させる為の別部材が不要な為、構成を簡略化できる。
【0214】
(付記項32) 前記付勢部材と前記被制動面部との接触面積は前記圧接部と被制動面部との接触面積よりも小さく設けられていることを特徴とする付記項31の内視鏡装置。
【0215】
(付記項33) 前記付勢部材を付勢方向と略直交する方向に弾性変形可能に設けたことを特徴とする付記項31、32の内視鏡装置。
【0216】
(付記項34) 前記付勢部材を前記湾曲操作ノブの回転方向に弾性変形可能に設けたことを特徴とする付記項33の内視鏡装置。
【0217】
(付記項35) 前記付勢部材を前記回転軸の軸方向に弾性変形可能に設けたことを特徴とする付記項31、32の内視鏡装置。
【0218】
(付記項36) 前記付勢部材を前記圧接部よりも内周側に設けたことを特徴とする付記項31〜34の内視鏡装置。
【0219】
(付記項37) 前記付勢部材を複数設けたことを特徴とする付記項31〜36の内視鏡装置。
【0220】
(付記項38) 前記弾性体は軟質弾性体であることを特徴とする付記項31〜37の内視鏡装置。
【0221】
(付記項39) 前記軟質弾性体は加硫ゴムであることを特徴とする付記項38の内視鏡装置。
【0222】
(付記項40) 前記加硫ゴムはシリコンゴムであることを特徴とする付記項39の内視鏡装置。
【0223】
(付記項41) 前記加硫ゴムはフッ素ゴムであることを特徴とする付記項39の内視鏡装置。
【0224】
(付記項42) 前記軟質弾性体は熱可塑性エラストマーであることを特徴とする付記項38の内視鏡装置。
【0225】
(付記項43) 内視鏡の操作部に固定され外部に突出した固定軸と、固定軸に回転可能に支持された少なくとも一つの回転軸と、回転軸に接続された湾曲操作ノブと回転軸又は湾曲操作ノブに設けられた被制動部と、固定軸に回転不能かつ軸方向に移動可能に支持された可動部材と、可動部材に支持された前記被制動部に選択的に圧接する圧接部材とを有する内視鏡装置において、前記可動部材と前記圧接部材の何れか一方に溝部を設け、他の一方に前記溝部と係合する係合突起を前記溝部と相対する位置に設け、溝部と係合突起の係合により前記圧接部材を可動部材に回転不能に支持したことを特徴とする内視鏡装置。
【0226】
(付記項43〜52の従来技術) 特公平1−16175号公報
(付記項43〜52が解決しようとする課題) 特公平1−16175号公報の構成では摩擦部材と円盤とは固定されていない構成の為、制動をかけた状態において湾曲操作レバーを操作してプーリを回転させると円盤と摩擦部材とが回転する場合とプーリと摩擦部材とが回転する場合とが生じる。この為、制動状態における湾曲操作レバーの操作力量が安定しないという不具合がある。又、プーリ、円盤、及び摩擦部材のプーリとの当接面、円盤との当接面の両面が摩耗する為、各部材が摩耗しやすく耐久性が悪い。又、これらを固定する為に接着材等や両面テープを用いた場合には組立費が高価になる。又、摩擦部材が摩耗した際には交換作業が煩雑となる。
【0227】
又、摩擦部材又は円盤の何れか一方に単に凸部、他の一方に凹部を設けてこれらを係合させた場合には係合が外れてしまう恐れがある。
【0228】
(付記項43〜52の目的) 操作性が良く、小型、軽量、安価で修理性の良い内視鏡装置の提供。
【0229】
(付記項43〜52の作用) 湾曲操作ノブに制動をかけた状態においても圧接部材は可動部材及び固定軸に対して回転しない。この為、湾曲操作ノブの回転操作の操作力量が確実にかつ安定して得られる。又、圧接部材の被制動面との当接面のみしか摩耗しない。又、接着等を行わない為、組立が容易となる。又、圧接部材の交換が容易となる。
【0230】
(付記項44) 前記溝部は前記湾曲操作ノブの回転方向と略直交する方向を長手方向とすることを特徴とする付記項43の内視鏡装置。
【0231】
(付記項45) 前記溝部と係合突起を複数設けたことを特徴とする付記項43、44の内視鏡装置。
【0232】
(付記項46) 前記圧接部材に弾性変形可能な係止部を設け前記可動部材に前記係止部と係合して圧接部材の回転軸の軸方向への移動を規制する係合溝部を設けたことを特徴とする付記項43、44、45の内視鏡装置。
【0233】
(付記項47) 前記圧接部材は弾性体からなることを特徴とする付記項43、44、45、46の内視鏡装置。
【0234】
(付記項48) 前記弾性体は軟質弾性体であることを特徴とする付記項47の内視鏡装置。
【0235】
(付記項49) 前記軟質弾性体は加硫ゴムであることを特徴とする付記項48の内視鏡装置。
【0236】
(付記項50) 前記加硫ゴムはシリコンゴムであることを特徴とする付記項49の内視鏡装置。
【0237】
(付記項51) 前記加硫ゴムはフッ素ゴムであることを特徴とする付記項49の内視鏡装置。
【0238】
(付記項52) 前記軟質弾性体は熱可塑性エラストマーであることを特徴とする付記項48の内視鏡装置。
【0239】
(付記項53) 操作部ケーシングと、操作部ケーシングより突出する固定軸と、固定軸に対し回転可能で湾曲ワイヤを牽引するための回転軸と、回転軸に固定されケーシング側に開口する収納部を有する湾曲操作ノブと、収納部に収納され湾曲ノブの回動に対して制動をかける制動機構と、前記湾曲操作ノブの収納室の内面に接するように前記収納室の開口部を覆うと共に、回動操作を制動機構に伝達し前記湾曲操作ノブに制動をかける制動操作部材と、前記湾曲操作ノブの収納室の内面と前記制動操作部材との間をシールするシール部材とを具備したことを特徴とする内視鏡装置。
【0240】
(付記項54) 前記制動操作部材は、前記湾曲操作ノブの収納室の内面及び操作部ケーシングの外面に接するように前記収納室の開口部を覆い、前記シール部材は、前記湾曲操作ノブの収納室の内面と前記制動操作部材及び前記操作部ケーシングの外面と前記制動操作部材との間をシールすることを特徴とする付記項53の内視鏡装置。
【0241】
(付記項55) 操作部ケーシングは鉗子起上装置の一部で形成されることを特徴とする付記項53の内視鏡装置。
【0242】
(付記項56) 内視鏡の操作部に固定され外部に突出した少なくとも一つの固定軸と、固定軸に回転可能に支持され、軸方向操作部側への移動を規制された第一の回転筒と、固定軸に回転可能に支持され、軸方向の移動が規制された第二の回転筒と、第一の回転筒に接続された第一の湾曲操作ノブと、第二の回転筒に接続された第二の湾曲操作ノブと、第一の湾曲操作ノブに設けられた被制動部と、回転筒の軸方向に選択的に移動して被制動部に圧接する圧接部材を有する制動手段と、を有する内視鏡装置において、前記第一の回転筒又は前記第一の湾曲操作ノブに第一の当接部を設け、前記第二の回転筒又は前記第二の湾曲操作ノブに、前記圧接部材が被制動部に圧接した際に第一の当接部に当接する第二の当接部を設け、前記第一の当接部と前記第二の当接部との摩擦抵抗を、前記被制動部と圧接部材との摩擦抵抗よりも小さく設定して前記制動手段の動作時の共回りを防止する手段を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0243】
【発明の効果】
本発明によれば湾曲操作ノブに操作部のケーシング側に開口し、制動機構を収納する制動機構収納室を設けるとともに、制動機構を駆動する制動操作部材に収納室の開口部を覆う収納室閉塞体を設け、湾曲操作ノブの収納室の内面と収納室閉塞体との間をシールするシール部材を設けたので、洗浄性が良好で、かつ内視鏡の操作部の構造が比較的簡単で、安価な内視鏡の湾曲操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡の湾曲操作装置全体の概略構成を示す縦断面図。
【図2】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の要部構成を示す縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の上下用湾曲操作ノブおよびその制動機構を示す縦断面図。
【図4】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の左右用湾曲操作ノブおよびその制動機構を示す縦断面図。
【図5】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の構成要素を示すもので、(A)は第1の固定軸を示す斜視図、(B)は第1の回転軸を示す斜視図、(C)は第2の回転軸を示す斜視図。
【図6】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の第1の圧接部材を示すもので、(A)は第1の圧接部材の表面側を示す斜視図、(B)は第1の圧接部材の裏面側を示す斜視図。
【図7】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の第1の可動部材を示すもので、(A)は第1の可動部材の表面側を示す斜視図、(B)は第1の可動部材の裏面側を示す斜視図。
【図8】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の制動レバー軸受け部を示す斜視図。
【図9】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の第2の可動部材を示すもので、(A)は第2の可動部材の表面側を示す斜視図、(B)は第2の可動部材の裏面側を示す斜視図。
【図10】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の制動ノブ軸受け部を示すもので、(A)は制動ノブ軸受け部の表面側を示す斜視図、(B)は制動ノブ軸受け部の裏面側を示す斜視図。
【図11】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の第2の圧接部材を示すもので、(A)は第2の圧接部材の裏面側を示す斜視図、(B)は第2の圧接部材の表面側を示す斜視図。
【図12】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の上下用湾曲操作ノブの横断面図。
【図13】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の制動レバー軸受け部のカム部と第1の可動部材の係合ピン部との係合部の作用を説明するための縦断面図。
【図14】 (A)は第1の実施の形態の湾曲操作装置の第1の圧接部材の圧接リングと付勢突起とを示す平面図、(B)は第1の実施の形態の湾曲操作装置の第1の回転軸の凸部と上下用湾曲操作ノブの切欠部との係合状態を示す横断面図、(C)は第1の実施の形態の湾曲操作装置の左右用湾曲操作ノブの切欠部と第2の回転軸の凸部との係合状態を示す横断面図。
【図15】 図4のN−N線断面図。
【図16】 (A)は第1の実施の形態の湾曲操作装置の制動ノブ軸受け部のカム溝と第2の可動部材の係合ピン部との係合状態を示す横断面図、(B)は第2の固定軸の溝部と抜け止め部材の挿通溝との係合状態を示す横断面図。
【図17】 第1の実施の形態の湾曲操作装置の左右用湾曲操作ノブの制動レバーおよび上下用湾曲操作ノブの制動ノブをそれぞれロック位置まで移動させた状態を示す縦断面図。
【図18】 本発明の第2の実施の形態の要部構成を示す縦断面図。
【図19】 本発明の第3の実施の形態の要部構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 操作部
4 ケーシング
6 第1の固定軸
9 第1の回転軸
13 上下用湾曲操作ノブ
21 第1の収納室(制動機構収納室)
28 制動レバー軸受け部(収納室閉塞体)
29 制動レバー(制動操作部材)
52a Oリング(シール部材)
C 第1の制動機構
Claims (1)
- 内視鏡の操作部に固定された固定軸に湾曲操作ノブの回転軸が回転可能に装着され、前記湾曲操作ノブの回転操作にともない内視鏡の湾曲部を遠隔的に湾曲操作するとともに、
前記湾曲操作ノブの回動に対して制動をかける制動機構を備えた内視鏡の湾曲操作装置において、
前記湾曲操作ノブに前記操作部のケーシング側に開口し、前記制動機構を収納する凹部の制動機構収納室が設けられ、前記凹部の底面に被摩擦面が形成されるとともに、
前記制動機構を駆動する制動操作部材に前記収納室の開口部を覆う収納室閉塞体を設け、前記湾曲操作ノブの収納室の内面と前記収納室閉塞体との間をシールするシール部材を設け、
前記制動機構は、弾性部材によって略リング状に形成された圧接部材を有し、
前記圧接部材は、前記湾曲操作ノブの制動位置で前記被摩擦面に圧接されるリング状の圧接部と、前記湾曲操作ノブの制動解除位置で前記圧接部を前記被摩擦面から離間させる方向に付勢する付勢突起とを有することを特徴とする内視鏡の湾曲操作装置。
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