JP4026986B2 - スプリンクラー消火設備及び流水検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水して消火するスプリンクラー消火設備及び流水検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスプリンクラー消火設備としては、例えば図8のものがある。図8において、建物の地下階等には消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1を運転し、貯水槽3の消火用水を汲み上げ、建物の垂直方向に配管した給水本管4に加圧供給している。
【0003】
建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管4に常時、消火用水を充満させている。また給水本管4の管内圧力を圧力タンク13に導入して内部空気を圧縮し、スプリンクラーヘッドの作動により管内圧力が規定圧力以下に低下すると圧力スイッチ14がオンし、ポンプ制御盤15がモータ2を駆動して消火ポンプ1を運転する。
【0004】
給水本管4から分岐された分岐管6には流水検知装置7が設けられ、その2次側には閉鎖型スプリンクラーヘッド9が接続され、給水本管4の加圧水の供給状態にある。流水検知装置7は流水検知スイッチ8を備えており、閉鎖型スプリンクラーヘッド9が火災による熱を受けて作動して消火用水を放出すると、そのときの水流による弁開放又は圧力低下等を検出して流水検知スイッチ8をオンし、流水検知信号を出力する。
【0005】
分岐管6の端末側に設けた末端試験弁11は、スプリンクラー消火設備のシステム試験に使用され、末端試験弁11を開くと、オリフィス12で決まるスプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量が分岐管6に流れ、擬似的に流水検知装置7を作動させてポンプ運転等の試験動作ができる。
【0006】
流水検知装置7に設けた流水検知スイッチ8からの流水検知信号は、スプリンクラー監視盤16に与えられている。
【0007】
火災による熱を受けて閉鎖型スプリンクラーヘッド9が作動すると、消火用水の放水が行われる。閉鎖型スプリンクラーヘッド9の放水で分岐管6に消火用水が流れ、流水検知装置7が作動して流水検知スイッチ8がオンし、流水検知信号をスプリンクラー監視盤16に送出し、作動表示が行われる。
【0008】
ポンプ制御盤15は、圧力タンク13の圧力スイッチ14のオンを検出してモータ2を起動制御し、消火ポンプ1を運転して作動したスプリンクラーヘッド9から消火用水を連続放水させて消火する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のスプリンクラー消火設備にあっては、流水検知装置7の2次側となる防護区画に引き出された分岐管6に、作動放水量が例えば毎分80リットルといった同じ閉鎖型スプリンクラーヘッド9を接続しており、このため流水検知装置7は、閉鎖型スプリンクラーヘッド9が1台作動した時に流れる流水検知で動作するものを使用しており、分岐管6の口径や巻末の末端試験弁11やオリフィス12も、閉鎖型スプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量に基づいて決めている。
【0010】
ところが近年にあっては、消火能力を高め、放水量を少なくして水害を低減するためのスプリンクラーヘッドとして、走査型、ラージドロップ型、パルス放射型等といったスプリンクラーヘッドが提案されている。
【0011】
走査型スプリンクラーヘッドは、略帯状又はスポット状の散布パターンを所定の防護範囲内で移動して走査する(特願平8−69730号、同8−112287号等)。ラージドロップ型スプリンクラーヘッドは、消火用水の噴流によりノズル部を高速回転してスリット穴から粒子径の大きな水滴をランダムに散布する(特願平8−93735号)。更に、パルス放射型スプリンクラーヘッドは消火用水の瞬時間的な集中放射を定期的に繰り返す(特願平7−29042号)。
【0012】
このような走査型、ラージドロップ型、パルス放射型等のスプリンクラーヘッドは、図8の閉鎖型スプリンクラーヘッド9が例えば毎分80リットルの放水を行うのに対し、同じ消火性能を例えば毎分50リットルという少ない放水量で達成することができる。また走査型、ラージドロップ型、パルス放射型といった特殊なスプリンクラーヘッドは、一般に、コンピュータルーム等の水害を嫌う特別な防護区画に設置されている。
【0013】
しかし、従来のスプリンクラー消火設備は、図8のように、同じ放水量のスプリンクラーヘッド9を同じ分岐管6の配管系統に接続するものであり、このため特定の防護区画、例えば防護区画Bに例えば走査型スプリンクラーヘッドを設置しようとした場合、放水量が異なるために閉鎖型スプリンクラーヘッド9の分岐管6とは別に給水本管4から専用の分岐管を引き出して設置する必要があり、設備構成が複雑化し、コストアップになるという問題があった。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、放水量の異なるスプリンクラーヘッドを同じ配管系統に接続して設備構成の簡略化とコストダウンを図るようにしたスプリンクラー消火設備及び流水検知装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
【0016】
本発明のスプリンクラー消火設備は、消火用水が加圧供給される給水本管から第1流水検知装置を介して防護区画に引き出された第1給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する第1ヘッドと、第1給水配管に続いて第2流水検知装置を介して引き出された第2給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水し、第1ヘッドと消火性能が同等もしくはそれ以上で単位時間当りの放水量が少ない第2ヘッドとを備えたことを特徴とする。
【0017】
このように同じ配管系統に通常の閉鎖型スプリンクラーヘッドに相当する第1ヘッドと、通常の閉鎖型スプリンクラーヘッドに対し消火性能が同じで単位時間当りの放水量が少ない第2ヘッドを設けることができるため、第2ヘッドについて専用の給水配管、例えば分岐管を給水本管から引き出す必要がなく、同じ配管系統にあるコンピュータルーム等の水害を嫌う特別な防護区画に対し簡単且つ容易に第2ヘッドを設置することができる。
【0018】
ここで第2流水検知装置は、第2ヘッドが作動した際の第2給水配管の流水を検知して流路を開放すると共に外部に第2作動信号を送出し、第1流水検知装置は、第1ヘッドが作動した際の流水または第2流水検知装置が流路を開放した際の第1給水配管の流水を検知して流路を開放すると共に外部に第1作動信号を送出する。
【0019】
このため同じ配管系統に第1ヘッドと第2ヘッドを設けていても、いずれのヘッドが作動したかを各作動信号を利用して区別することができる。
【0020】
この場合、給水配管に、第1ヘッドの単位時間当りの放水量と同じ量及び第2ヘッドの単位時間当りの放水量と同じ量を選択して放出を行う試験弁装置を設けてもよい。
【0021】
本発明のスプリンクラー消火設備の別の形態にあっては、消火用水が加圧供給される給水本管から防護区画に引き出された給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する第1ヘッドと、同じ給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消化用水を散水し、第1ヘッドより単位時間当たりの放水量が少ない第2ヘッドと、給水配管の給水本管に対する引出し部分に設けられ、第1ヘッド又は第2ヘッドの少なくともいずれか一方が作動した際の流水を検知して各ヘッドの放水量に応じた開度に弁を開くと共に、各開度に応じて第1作動信号と第2作動信号を外部に送出する流水検知装置とを設けたことを特徴とする。また、流水検知装置は、2次側給水配管に火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する単位時間当たりの放水量が異なる複数種のヘッドが接続され、各ヘッドのいずれかが作動した際の流水を検知して各ヘッドの放水量に応じた開度に開く弁体と、弁体の各開度に対応した複数種の作動信号を外部に送出する信号出力部を備え、更に、弁体が各開度に開いた際に対応する各種作動信号の出力を所定時間遅延させる遅延手段を各開度毎に設けたことを特徴とする。
【0022】
この場合も、同じ配管系統に第1ヘッドと、消火性能が同じで単位時間当りの放水量が少ない第2ヘッドを設けることができるため、第2ヘッドについて専用の給水配管を不要とし、同じ配管系統にある特別な防護区画に対し簡単且つ容易に第2ヘッドを設置することができる。また同じ配管系統に第1ヘッドと第2ヘッドを設けていても、いずれのヘッドが作動したかを各作動信号を利用して区別できる。
【0023】
この場合にも、給水配管に、第1ヘッドの単位時間当りの放水量と同じ量及び第2ヘッドの単位時間当りの放水量と同じ量を選択して放出を行う試験弁装置を設けてもよい。
【0024】
本発明のスプリンクラー消火設備の他の形態にあっては、消火用水が加圧供給される給水本管から防護区画に引き出された給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する第1ヘッドと、同じ給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水し、第1ヘッドと消火性能が同等もしくはそれ以上で単位時間当りの放水量が少ない第2ヘッドと、更に、給水配管の給水本管に対する引出し部分に設けられ、第1ヘッドの放水量以上の流水を検知して弁を開くと共に、作動信号を外部に送出する流水検知装置とを設けたことを特徴とする。
【0025】
このスプリンクラー消火設備では、給水本管に第1ヘッド及び第2ヘッドを接続する立下げ管の口径を、第1ヘッドと第2ヘッドの各々の単位時間当りの放水量に見合った値とする。
【0026】
この場合も、同じ配管系統に第1ヘッドと、消火性能が同じで単位時間当りの放水量が少ない第2ヘッドを設けることができるため、第2ヘッドについて専用の給水配管を不要とし、同じ配管系統にある特別な防護区画に対し簡単且つ容易に第2ヘッドを設置することができる。また第1ヘッドと第2ヘッドの作動は区別できないが、流水検知装置が簡単になる。
【0027】
この場合にも、給水配管に第2ヘッドの単位時間当たりの放水量と同じ量を放出する試験弁装置を設けてもよい。
【0028】
本発明のスプリンクラー消火設備の第1ヘッドは、火災の熱気流により感熱部が所定温度に達した時の熱分解による脱落で内部流路を開いて消火用水を放水する閉鎖型スプリンクラーヘッドである。
【0029】
また第2ヘッドは、略帯状又はスポット状の散布パターンを所定の防護範囲内で移動して走査する走査型スプリンクラーヘッド、消火用水の噴流によりノズル部を高速回転してスリット穴から粒子径の大きな水滴をランダムに散布するラージドロップ型スプリンクラーヘッド、及び又は消火用水の瞬時間的な集中放射を定期的に繰り返すパルス放射型スプリンクラーヘッド等である。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のスプリンクラー消火設備の第1実施形態であり、放水量の異なる第1ヘッドの配管系統と第2ヘッドの配管系統を流水検知装置を介して接続したことを特徴とする。
【0031】
図1において、建物の地下階等には消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1を運転し、貯水槽3の消火用水を汲み上げ、建物の垂直方向に配管した給水本管4に加圧供給している。
【0032】
建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管4に常時消火用水を充満させている。また給水本管4の管内圧力を圧力タンク13に導入して内部空気を圧縮し、スプリンクラーヘッドの作動により管内圧力が規定圧力以下に低下すると圧力スイッチ14をオンし、ポンプ制御盤15がモータ2を駆動して消火ポンプ1を運転するようにしている。
【0033】
給水本管4から分岐された分岐管6には、その引出し部分に第1流水検知装置7Aが設けられ、その2次側となる第1給水配管6Aは防護区画Aに配管され、放水量が例えば毎分80リットルとなる閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いた第1ヘッド9を接続している。
【0034】
第1給水配管6Aに続いては第2流水検知装置7Bを介して第2給水配管6Bが接続され、第2給水配管6Bは防護区画Bに配管され、そこに第2ヘッド10を接続している。この第2ヘッド10は、第1ヘッド9と消火性能が同等かそれ以上で単位時間当たりの放水量が少ないヘッドである。例えば第1ヘッド9の放水量が毎分80リットルであったとすると、第2ヘッド10の放水量は同じ消火性能を例えば毎分50リットルで実現することができる。
【0035】
このような第2ヘッド10としては、
▲1▼防護範囲内の特定の範囲に集中的に散水するように略帯状又はスポット状の散水パターンを形成し、所定防護範囲内で略帯状又はスポット状の散水パターンをくずさないように移動走査する走査型スプリンクラーヘッド(特願平8−69730号、同8−11287号等)、
▲2▼消火用水の噴流によりノズル部を高速回転してスリット穴から粒子径の大きな水滴をランダムに散布するラージドロップ型スプリンクラーヘッド(特願平8−93735号)、
▲3▼消火用水の瞬時間的な集中放射を定期的に繰り返すパルス型放射型スプリンクラーヘッド(特願平7−29042号)、等を使用することができる。
【0036】
更に第2給水配管6Bの末端側には、末端試験弁11とオリフィス12が設けられている。
【0037】
第1給水配管6Aの入口側に設けた第1流水検知装置7Aは流水検知スイッチ8Aを備える。第1流水検知装置7Aは、第1給水配管6Aに第2ヘッド10の放水量である毎分50リットル以上の流水を検知して弁を開放作動し、この弁の開放作動に伴って第1流水検知スイッチ8Aをオンし、スプリンクラー監視盤16に第1作動信号E1を出力する。
【0038】
第2給水配管6Bの入口側に設けた第2流水検知装置7Bは、流水検知スイッチ8Bを備える。第2流水検知装置7Bは第2ヘッド10の放水量となる毎分50リットル以上の流水を検知して弁を開放作動し、この弁の開放作動に伴い第2流水検知スイッチ8Bをオンし、スプリンクラー監視盤16に作動信号E2を出力する。
【0039】
この第2流水検知装置7Bが作動した場合には、同時に第1給水配管6Aにも第2ヘッド10の放水量となる50リットル以上の流水が生ずることとなり、第1流水検知装置7Aが作動して弁を開き、これによって第1流水検知スイッチ8Aがオンして作動信号E1を出力する。
【0040】
即ち、防護区画Aに設置している第1ヘッド9の1台が火災による熱気流を受けて開放作動した場合には、第1ヘッド9の作動で第1給水配管6aに流れる放水量である毎分80リットルを受けて、作動水量を50リットル以上に設定した第1流水検知装置7Aが作動して弁を開放し、流水検知スイッチ8Aのオンで作動信号E1をスプリンクラー監視盤16に出力する。
【0041】
これに対し防護区画Bに設置している第2ヘッド10の内の1台が火災による熱気流を受けて開放作動した場合には、第2ヘッド10の作動による第2給水配管6Bに流れる毎分50リットルの流水を第2流水検知装置7Bが検知して弁を開放する。この第2流水検知装置7Bの作動によって第1給水配管6Aにも同じ毎分50リットルの流水が生じ、第2流水検知装置7Bに続いて第1流水検知装置7Aが弁を開放作動するようになる。
【0042】
このため、防護区画Bに設置している第2ヘッド10が火災による熱気流を受けて開放作動した場合には、第2流水検知装置7Bと第1流水検知装置7Aの両方が作動し、第2流水検知スイッチ8Bと第1流水検知スイッチ8Aのそれぞれから作動信号E2,E1が出力される。
【0043】
このような流水検知スイッチ8A,8Bからの作動信号E1,E2に基づき、スプリンクラー監視盤16は、作動信号E1のみが得られた場合は防護区画Aの第1ヘッド9の作動を認識して表示する。また作動信号E1及びE2を検出した場合には、防護区画Bの第2ヘッド10の作動と判断して表示する。
【0044】
第2給水配管6bに続いて設けた末端試験弁11とオリフィス12による実放水試験のため、オリフィス12により第2ヘッド10の放水量となる毎分50リットルの試験放水量が設定されている。
【0045】
試験を行う場合には、末端試験弁11を開放するとオリフィス12で決まる毎分50リットルの流水が第2給水配管6Bに生じ、第2ヘッド10の1台が作動したと同じ流水状態を作り出す。このため第2流水検知装置7Bが弁を開放作動して、流水検知スイッチ8Bから作動信号E2が出力される。
【0046】
第2流水検知装置7Bの作動に伴い、第1給水配管6Aに同じ毎分50リットルの流水が生じ、第1流水検知装置7Aの弁が開放作動し、第1流水検知スイッチ8Aがオンして作動信号E1を出力する。
【0047】
このため、スプリンクラー監視盤16で第2作動信号E2及び第1作動信号E1の両方が受信されて防護区画Bの第2ヘッド10の作動表示が行われれば、正常に動作したことの試験結果が確認できる。
【0048】
尚、スプリンクラー監視盤16にあっては、第1ヘッド9の作動あるいは末端試験弁11の開放による実放水試験の際の表示として、作動信号E2,E1の両方が得られたときに作動表示を行うようにしてもよいし、作動信号E1,E2ごとに個別に作動表示灯等を設け、作動信号E1,E2により別々に作動表示を行うようにしてもよい。
【0049】
作動信号E1,E2に対応して別々に作動表示灯を設けた場合には、例えば第2ヘッド10の作動には、まず作動信号E2の受信による作動表示灯が点灯し、続いて作動信号E1の受信による作動表示灯が点灯することから、第2流水検知装置7B及び第1流水検知装置7Aの順番に動作していることが認識できる。
【0050】
これにより、例えば末端試験を行っても第2作動信号E2に対応する作動表示灯しか点灯しない場合には、第1流水検知装置7Aに障害があることが認識できる。
【0051】
図2は、本発明によるスプリンクラー消火設備の第2実施形態であり、この実施形態にあっては、同じ配管系統に放水量の異なる第1ヘッドと第2ヘッドを混在して配置すると共に各ヘッドの作動を区別できるようにしたことを特徴とする。
【0052】
図2において、スプリンクラー消火設備の消火ポンプ1周りの設備構成は図1の実施形態と同じである。給水本管4から引き出された分岐管6には、引出し部分に作動弁式流水検知装置17を設け、その2次側の分岐管を防護区画A及びBに配管し、防護区画Aの分岐管6には放水量が毎分80リットルの第1ヘッド9を接続し、防護区画Bの分岐管6には放水量が第1ヘッド9より少なく同じ消火性能が発揮できる放水量50リットルの第2ヘッド10を接続している。
【0053】
分岐管6の管末には第1末端試験弁11A、第2末端試験弁11B及びオリフィス12が設けられている。
【0054】
作動弁式流水検知装置17は、内蔵した作動弁の開度が装置を通過する流水量に応じて変化する。例えば放水量が毎分50リットルの第2ヘッド10が作動したときの弁の開度をθ2とすると、それより放水量が毎分80リットルと多い第1ヘッド9が作動したときの弁の開度は50リットルのときの開度θ2より大きい開度θ1となる。
【0055】
このような弁の開度に対応して、第2ヘッド10の作動による弁開度θ2でオンする第2流水検知スイッチ18Bと、第1ヘッド9の作動による弁開度θ1でオンする第1流水検知スイッチ18Aが設けられている。
【0056】
但し、第1ヘッド9の作動による弁開度θ1と第2ヘッド10の作動による弁開度θ2の間にθ1>θ2の関係があるため、第2ヘッド10が作動したときの弁開度θ2では第2流水検知スイッチ18Bのみがオンするが、第1ヘッド9が作動したときの弁開度θ1にあっては第1流水検知スイッチ18Aと第2流水検知スイッチ18Bの両方がオンするようになる。
【0057】
勿論、第1流水検知スイッチ18Aがオンすると作動信号E1が出力され、また第2流水検知スイッチ18Bがオンすると作動信号E2が出力される。これら作動信号E1,E2に基づき、スプリンクラー監視盤16で第1ヘッド9が作動したか第2ヘッド10が作動したかの作動表示ができる。
【0058】
図3は、図2の作動弁式流水検知装置17の断面図、図4は弁体部分を水平面で切った断面図、図5はスイッチボックスの内部構成図である。
【0059】
図3,4において、21は作動弁式流水検知装置17の作動弁本体であり、作動弁本体21内には弁座23が一体に形成されている。また、作動弁本体21内には第1の作動軸24が設けられている。25は弁体であり、第1の作動軸24を支点として一体に回動するように設けられ、弁体25の一次側と二次側の圧力がバランスしているときは自重により弁座23に着座して閉弁し、二次側が減圧すると、流水により開弁する。
【0060】
弁体25は、図2の放水量が毎分50リットルの第2ヘッド10が作動したときは開度θ2に開き、放水量が毎分80リットルの第1ヘッド9が作動したときは、それより大きい開度θ1に開く。
【0061】
弁体25の二次側は接続口26を介して加圧水を供給する給水配管が接続され、給水配管には図2のように第1ヘッド9と第2ヘッド10が接続されている。弁体25の一次側の作動弁本体21にはボルト29により制御弁30の制御弁本体30Aが接続され、制御弁本体30A内には流路31を開閉するボール弁32が収納されている。
【0062】
ボール弁32による流路31の開閉はレバー(不図示)により行われ、レバー52を水平方向から垂直方向に90度反時計回り方向に操作すると、ボール弁32が回転して流路31を開く。ボール弁32と作動弁本体21の内壁及びボール弁32と制御弁本体30Aの内壁の間にはOリング33,34がそれぞれ介装され、また制御弁本体30Aと作動弁本体21の接続部にはシール部材35が介装されている。
【0063】
制御弁本体30Aの接続口30Bには図示しない給水本管が接続され、給水本管は図示しない消火ポンプに接続されている。また、弁体25の二次側の作動弁本体21の接続口36には排水弁37が接続され、ハンドル37Aの操作により排水を行うことができるようになっている。
【0064】
38は第2の作動軸であり、第1の作動軸24の水平方向であって且つその近傍に設けられている。第2の作動軸38は図4のように、作動弁本体21に回動自在に設けられ、その両端部は、作動弁本体21から外部に突出している。即ち、第2の作動軸38の一方の軸端部はスイッチボックス39内に突出し、他方の軸端部はキャップ64が装着されている。第2の作動軸38と作動弁本体21の間にはパッキン80が介装され、軸部をシールしている。
【0065】
第2の作動軸38の中央部には突起部40Aを備えた連動部材40が固定され、弁体25の端部25Aに当接する。第2の作動軸38のスイッチボックス39内に突出している軸端部には作動レバー41の一端部が固定され、作動レバー41の他端部側には重り42が設けられている。作動レバー41は第2の作動軸38と一体で回動する。
【0066】
弁体25が閉じている状態では、作動レバー41は重り42により下がろうとする力に抗して図示の位置にある。弁体25が開くと端部25Aは第1の作動軸24を支点として時計回り方向に回転するため、重り42の作用で連動部材40は端部25Aに突起部40Aが当接するまで時計回り方向に回転し、第2の作動軸38も一体で時計回り方向に回転する。
【0067】
図2の放水量が毎分50リットルの第1ヘッド10が作動した場合は、弁体25が開度θ2に開き、作動レバー41は位置Aから角度θ2´の位置Bに回転する。この作動レバー41の回動により第2流水検知スイッチ18Bがオンとなり、作動信号E2を出力する。
【0068】
第2流水検知スイッチ18Bは、図3〜図5のように、調整部材43B、エアーダンパー53B、スイッチレバー58B及びリミットスイッチ59Bで構成される。
【0069】
また図2の放水量が毎分80リットルの第1ヘッド9が作動した場合は、弁体25が開度θ1に開き、作動レバー41は位置Aから角度θ1´の位置Cに回転する。この作動レバー41の回動により第1流水検知スイッチ18Aがオンとなり、作動信号E1を出力する。このとき第2流水検知スイッチ18Bは既にオンとなって作動信号E2を出力している。
【0070】
第1流水検知スイッチ18Aは、図3〜図5のように、調整部材43A、エアーダンパー53A、スイッチレバー58A及びリミットスイッチ59Aで構成される。
【0071】
作動レバー41には調整部材43A,43Bが設けられる。調整部材43A,43Bの上部にはリミットスイッチ59A,59Bのスイッチレバー58A,58Bの先端側が当接しており、作動レバー41が回動してスイッチレバー58A,58Bの当接点が所定ストロークLだけ下降すると、リミットスイッチ59A,59Bがオンする。
【0072】
ここで図3のように、作動レバー41の角度θ1´及びθ2´の各々でリミットスイッチ59A,59Bをオンして作動信号E1,E2を出力させるためには、調整部材43A,43Bの縦中心線とレバー水平中心線の交点A1,B1を初期位置とした場合、スイッチオンのための下降ストロークLを与える線44が角度θ1´、θ2´の線と交わる点A2,B2を調整部材43A,43Bの縦中心線が通るように、作動レバー41に調整部材43A,43Bを取り付ける。
【0073】
具体的には、作動レバー41の初期位置の水平中心線に対し角度θ1´の線を引き、両者の上下方向の間隔がスイッチオンのための下降ストロークLとなる点A2を求める。続いて、点A2を通る水平線44を引いて角度θ2´の線との交点B2を求める。そして点A2を通る縦中心線と点B2を通る縦中心線の同一水平位置に、図示のように調整部材43A,43Bを配置する。
【0074】
ここで調整部材43A,43Bは、一対の長穴にビスを通して作動レバー41に取り付けており、上下方向での取付位置がある範囲で調整できる。
【0075】
このように作動レバー41に調整部材43A,43Bを取り付け、リミットスイッチ59A,59Bのスイッチレバー58A,58Bを初期位置でスイッチオフ状態に保持する。
【0076】
この状態で放水量毎分50リットルの第2ヘッド10の作動による弁体25の開放で作動レバー41が角度θ2´の位置Bに回動すると、調整部材43Bは図5の初期位置B1からスイッチオンに必要なストロークLだけ下降した位置B2に下がり、同時にスイッチレバー58Bも下がることでリミットスイッチ59Bのスイッチノブ61が飛び出してオンし、第2流水検知スイッチ18Bとしての作動信号E2を出力する。
【0077】
また放水量毎分80リットルの第1ヘッド9の作動による弁体25の開放で作動レバー41が角度θ1´の位置Cに回動すると、このときには調整部材43Aが初期位置からスイッチオンに必要なストロークLだけ下降した位置に下がり、同時にスイッチレバー58Aも下がることで、図5のリミットスイッチ59Bの奥に同様に配置しているリミットスイッチ59Aがオンし、第1流水検知スイッチ18Aとしての作動信号E1を出力する。
【0078】
エアーダンパー53A,53Bは、スイッチボックス39内部の上側に設けられた遅延装置の一部を構成し、作動レバー41が作動したとき所定の遅延時間後に図4の第1及び第2流水検知スイッチ18A,18Bを各々オンさせ、弁体25が作動したことを示す作動信号が出力するための遅延時間を設定する。
【0079】
エアーダンパー53A,53Bのピストン軸55の頭部56とナット57との間には、図3の第2流水検知スイッチ18B側に示すように、スイッチレバー58Bの一端が固定され、スイッチレバー58Bの他端は取付部60を介してリミットスイッチ59Bに軸支されている。作動レバー41がB1で示す位置にあるときは、調整部材43Bはスイッチレバー58Bの下面に当接し、スイッチレバー58BをA1で示す位置まで上側に押し上げている。
【0080】
作動レバー41がAに示す位置からBで示す位置まで角度θ2´だけ回転して下がると、調整部材43Aのスイッチレバー58Bの下面への当接が解除され、このことで、スイッチレバー58Bは第2流水検知スイッチ18Bの下部に備えてあるスプリング91の力とエアーダンパー53B内のピストン62の自重によりB1で示す位置からB2で示す位置に反時計回り方向に回転して下がり、このスイッチレバー58Bの下方への移動によりスイッチノブ61Bが押し出され、リミットスイッチ59B内の接点が閉じてオンになる。
【0081】
この場合、スイッチレバー58Bの一端は、エアーダンパー53Bのピストン軸55に固定されているので、エアーダンパー53Bの作用により作動レバー41の作動後、第2流水検知スイッチ18Bは所定の遅延時間だけ遅れてオンになる。
【0082】
このための遅延装置92Bは、エアーダンパー53B、ピストン軸55、頭部56、ピストン62、遅延調整ねじ63から構成される。即ち、スイッチレバー58Bはピストン軸55を介してエアーダンパー53B内に収納されたピストン62に接続されているので、スイッチレバー58Bの下方への移動は、エアーダンパー53B内のピストン62が下方に移動するとき、エアーダンパー53B内に外部の空気を空気通路を経て吸入することにより、ゆっくりと徐々になされる。この場合、エアーダンパー53B内に入る空気の量を調整することにより遅延時間を調整することができる。
【0083】
このため、エアーダンパー53Bの上部には遅延調整ねじ63が設けられ、遅延時間の調整が必要なときは、この遅延調整ねじ63により調整する。具体的には、遅延調整ねじ63をマイナスドライバーを用いて、エアーダンパー53に入る空気量即ち空気通路の開度を変え、遅延時間の調整を行う。例えば、遅延調整ねじ63を左に回すと空気の入る量が増え、遅延時間が短くなり、右に回すと空気の入る量が減り、遅延時間が長くなる。
【0084】
尚、第1流水検知スイッチ18A側についても、同様なダンバー構造が設けられる。また、スイッチボックス39内の下側には、レバー52による制御弁30の開閉を検出するスイッチ46が設けられている。
【0085】
また図2において、第1及び第2の末端試験弁11A,11Bを用いた試験は次のようにして行う。第1末端試験弁11Aは第1ヘッド9の放水量80リットルを設定していることから、第1末端試験弁11Aを開くと作動弁式流水検知装置17の右側の分岐管6に放水量毎分80リットルに対応した流水が生じ、作動弁式流水検知装置17が弁を開放し、この場合には放水量80リットルに対応した弁開度θ1に開き、第1流水検知スイッチ18A及び第2流水検知スイッチ18Bの両方がオンして作動信号E1,E2を出力し、スプリンクラー監視盤16において正常に作動信号E1,E2が得られれば第1ヘッド9の作動表示が行われる。
【0086】
第2末端試験弁11Bには第2ヘッド10の放水量である毎分50リットルが設定されているため、第2末端試験弁11Bを開くと作動弁式流水検知装置17の弁は毎分50リットルの流水に対応した弁開度θ2に開き、第2流水検知装置18Bがオンして作動信号E2を出力する。このためスプリンクラー監視制御盤16は、作動信号E2が得られることで第2ヘッド10の作動表示を行うことになる。
【0087】
なお、図2の末端試験弁は、第1末端試験弁11Aと第2末端試験弁11Bを並列に設けて80リットル、50リットルの両試験を行うようにしているが、1つの末端試験弁で弁の開度を調整することにより両試験を行ってもよい。
【0088】
図6は、本発明によるスプリンクラー消火設備の第3実施形態であり、同じ分岐管の配管系統に放水量の異なる第1ヘッドと第2ヘッドを混在して配置するが、作動表示は一括して行うようにしたことを特徴とする。
【0089】
図6において、消火ポンプ1周りの設備構成は図1の第1実施形態と同じであり、給水本管4に接続された分岐管6には流水検知装置7が設けられ、流水検知装置8の2次側の分岐管6を防護区画A,Bに配管し、それぞれ放水量が毎分80リットルの第1ヘッド9と放水量が毎分50リットルの第2ヘッド10を接続している。更に、分岐管6の管末には放水量毎分50リットル用の末端試験弁11とオリフィス12が設けられている。
【0090】
流水検知装置7は、2次側の分岐管6に接続している放水量80リットルの第1ヘッド9と放水量50リットルの第2ヘッド10の内の放水量の少ない方の第2ヘッド10の放水量50リットル以上の流水を検知して作動する。
【0091】
即ち、流水検知装置7は防護区画Aに設置している第1ヘッド9の作動で毎分80リットルの放水が行われたときも、防護区画Bに設けている第2ヘッド10の作動で毎分50リットルの放水が行われたときのいずれについても作動し、流水検知スイッチ8のオンにより作動信号E1,2をスプリンクラー監視盤16に出力して作動表示を行わせる。
【0092】
このためスプリンクラー監視盤16においては、防護区画Aの第1ヘッド9の作動か防護区画Bの第2ヘッド10の作動かを区別できないが、分岐管6の同じ配管系統に放水量の異なる第1ヘッド9と第2ヘッド10を混在して設けることができ、また流水検知装置7が1台で済むことから、図1の第1実施形態や図2の第2実施形態に比べると設備コストを抑えることができる。
【0093】
図7は、本発明によるスプリンクラー消火設備の第4実施形態であり、この実施形態は図6の第3実施形態について、放水量の異なる第1ヘッド9と第2ヘッド10のそれぞれに適合するように配管系統の口径を決めるようにしたことを特徴とする。
【0094】
図7において、消火ポンプ1周りの設備構成は図6の第3実施形態と同じであり、給水本管4に接続した分岐管6に流水検知装置7が設けられ、同じ流水検知装置7の2次側の分岐管6に防護区画Aと防護区画Bに分けて第1ヘッド9と第2ヘッド10を設け、更に分岐管の末端に末端試験弁11及びオリフィス12を設けている点も図6の第3実施形態と同じである。
【0095】
ここで図7の第2実施形態にあっては、流水検知装置7の2次側の分岐管6Aの口径を、防護区画Aに設けている大きい放水量となる毎分80リットルに適合した80リットル用分岐管6Aとしている。この80リットル用分岐管6Aに対しては防護区画A,Bでそれぞれ放水量の異なる第1ヘッド9と第2ヘッド10を立ち下がり管の引出しにより接続している。
【0096】
この立ち下がり管として防護区画Aの放水量毎分80リットルの第1ヘッド9については、放水量毎分80リットルに対応した口径の80リットル用立ち下がり管9aで接続している。これに対し防護区画Bについては、第2ヘッド10の放水量毎分50リットルに対応した口径を持つ50リットル用立ち下がり管10aにより接続している。
【0097】
このようにヘッドを接続する分岐管を放水量の大きい方のヘッドに合わせた口径即ち80リットル用分岐管6Aとし、これに接続する各ヘッド即ち第1ヘッド9,第2ヘッド10については、それぞれの放水量80リットルと50リットルに見合った80リットル用立ち下がり管9a及び50リットル用立ち下がり管10aとすることで、例えば全て第1ヘッドの放水量80リットルに見合った配管系とした場合に比べ、放水量の少ない第2ヘッド10側の配管系を必要な口径に小さくでき、その分、配管作業を容易とし、また設備コストを下げることができる。
【0098】
尚、上記の実施形態にあっては、給水本管4側の防護区画Aに放水量が毎分80リットルと大きい第1ヘッド9を設け、末端側の防護区画Bに放水量が毎分50リットルと少ない第2ヘッド10を設けているが、防護区画A側を第2ヘッド10、防護区画B側を第1ヘッド9としても良く、更に防護区画A,Bの2つに限定されず、1または3以上の防護区画について第1ヘッド及び第2ヘッドを混在させることが防護区画単位にできる。
【0099】
また上記の実施形態に示した第2ヘッドは、第1ヘッドの放水量よりも少ないものであるから、特に水害を嫌う場所には第2ヘッドを設置するほうがよい。この第2ヘッドにおいて更に放水時の水害を防止するために、火災が鎮火すると自動的に放水を停止するオン・オフ型のスプリンクラーヘッドとするとなお良い。
【0100】
この場合、オン・オフ型のスプリンクラーヘッドは、鎮火して自己復旧すると流水検知装置が作動信号の出力を停止する。この作動信号の停止をスプリンクラー監視盤16が検出して、作動表示の表示態様と異ならせて、スプリンクラーヘッドが放水停止中であることを表示しても良い。例えば放水停止中の場合は作動表示灯を点滅させても良いし、別の表示灯を使って停止中である状態表示を行っても良い。
【0101】
また本発明は上記の実施形態に示した第1ヘッド9及び第2ヘッド10に限定されず、放水量の異なるスプリンクラーヘッドであれば適宜のスプリンクラーヘッドについて、同じ配管系統に防護区画単位に分けて設ける場合にそのまま適用することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、同じ配管系統に例えば通常の閉鎖型スプリンクラーヘッドに相当する第1ヘッドと、この通常の閉鎖型スプリンクラーヘッドに対し消火性能が同等もしくはそれ以上で単位時間当たりの放水量が少ない第2ヘッドを設けることができるため、第2ヘッドについて専用の給水配管例えば分岐管を給水本管から引き出す必要がなく、同じ配管系統にある水害を嫌う特別な防護区画例えばコンピュータルーム等に対し、放水量が少なくて消火性能が変わらない第2ヘッドを簡単且つ容易に設置することができる。
【0103】
この場合、第1ヘッドの配管系の入口側に第1流水検知装置を設け、第2ヘッドの配管系の入口側に第2流水検知装置を設けておくことで、第1ヘッド及び第2ヘッドの作動を個別に表示することができる。
【0104】
また同じ配管系統に防護区画単位に分けて放水量の異なる第1ヘッドと第2ヘッドを設置した場合の流水検知装置として、放水量に伴う流水に応じて弁の開度が変わる作動弁式流水検知装置を使用することで、1台の流水検知装置によって放水量の異なる第1ヘッドと第2ヘッドの作動を検出して表示することができる。
【0105】
また、同じ配管系統に接続している水量の異なる第1ヘッドと第2ヘッドの作動を特に区別して表示する必要のない場合には、放水量の少ない方の第2ヘッドの放水量以上の放水で作動する流水検知装置を使用するだけで良く、流水検知装置を簡単にして設備構成を下げることができる。
【0106】
更に放水量の異なる第1ヘッド及び第2ヘッドに適合した配水管及びヘッドを接続する立ち下がり管の口径を決めることで、放水量の低下に伴って配管の口径を小さくでき、その分、設備工事を簡単にし、また全体的な設備コストを下げることができる。
【0107】
また、少なくとも第2ヘッドをオン・オフ型のスプリンクラーヘッドとしたことで、設備工事を簡単にし、更に水害を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流水検知装置を介して第1ヘッドの配管系統に第2ヘッドの配管系統を接続した本発明の第1実施形態の説明図
【図2】同じ配管系統に第1ヘッドと第2ヘッドを混在して配置すると共に各ヘッドの作動を区別できる本発明の第2実施形態の説明図
【図3】図2で使用する流水検知装置の断面図
【図4】図3の弁体部分を水平面で切って示した断面図
【図5】スイッチボックスの内部構成図
【図6】同じ配管系統に第1ヘッドと第2ヘッドを混在して配置した本発明の第3実施形態の説明図
【図7】同じ配管系統に第1ヘッドと第2ヘッドを混在して配置し配管口径を各ヘッドに対応して定めた本発明の第4実施形態の説明図
【図8】従来設備の説明図
【符号の説明】
1:消火ポンプ
4:給水本管
6:分岐管
6A:第1給水配管
6B:第2給水配管
7:流水検知装置
7A:第1流水検知装置
7B:第2流水検知装置
8:流水検知スイッチ
8A,18A:第1流水検知スイッチ
8B,18B:第2流水検知スイッチ
9:第1ヘッド(閉鎖型スプリンクラーヘッド:80リットル/分)
10:第2ヘッド(走査型、ラージドロップ型、パルス放射型のスプリンクラーヘッド:50リットル/分)
11,21:末端試験弁
11A:第1末端試験弁
11:第2末端試験弁
12:オリフィス
15:ポンプ制御盤
16:スプリンクラー監視盤
17:作動弁式流水検知装置
21:作動弁弁体
23:弁座
24:第1の作動軸
25:弁体
40:連動部材
41,41A,41B:作動レバー
43,43A,43B:調整部材
58,58A,58B:スイッチレバー
Claims (6)
- 消火用水が加圧供給される給水本管から防護区画に引き出された給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する第1ヘッドと、
前記給水配管に接続され、火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水し、前記第1ヘッドより単位時間当たりの放水量が少ない第2ヘッドと、
前記給水配管の給水本管に対する引出し部分に設けられ、前期第1ヘッド又は第2ヘッドの少なくともいずれか一方が作動した際の流水を検知して各ヘッドの放水量に応じた開度に弁を開くと共に、前記各開度に応じて第1作動信号と第2作動信号を外部に送出する流水検知装置と、
を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。 - 請求項1記載のスプリンクラー消火設備に於いて、前記給水配管に、前記第1ヘッドの単位時間当たりの放水量と同じ量及び前記第2ヘッドの単位時間当たりの放水量と同じ量を選択して放出を行う試験弁装置を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。
- 請求項1又は2に記載のスプリンクラー消火設備に於いて、
前記第1ヘッドは、火災の熱気流により感熱部が所定温度に達した時の熱分解による脱落で内部流路を開いて消火用水を放水する閉鎖型スプリンクラーヘッドであり、
前記第2ヘッドは、略帯状又はスポット状の散布パターンを所定の防護範囲内で移動して走査する走査型スプリンクラーヘッド、消火用水の噴流によりノズル部を高速回転してスリット穴から粒子径の大きな水滴をランダムに散布するラージドロップ型スプリンクラーヘッド、及び又は消火用水の瞬時間的な集中放射を定期的に繰り返すパルス放射型スプリンクラーヘッドであることを特徴とするスプリンクラー消火設備。 - 請求項1又は2記載のスプリンクラー消火設備に於いて、
前記第2ヘッドはオン・オフ型のスプリンクラーヘッドであることを特徴とするスプリンクラー消火設備。 - 2次側給水配管に火災の熱気流による所定温度で作動して消火用水を散水する単位時間当たりの放水量が異なる2種類のヘッドが接続され、前記ヘッドのいずれかが作動した際の流水を検知して各ヘッドの放水量に応じた開度に開く弁体と、
前記弁体の各開度に対応した複数種の作動信号を外部に送出する信号出力部と、
を備えたことを特徴とする流水検知装置。 - 請求項5記載の流水検知装置に於いて、前記弁体が前記各開度に開いた際に対応する前記各種作動信号の出力を所定時間遅延させる遅延手段を前記各開度毎に設けたことを特徴とする流水検知装置。
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